マクドナルド(2702)、前期は最高益 好調な本業に特別利益効果も

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日本マクドナルドホールディングス(2702)が13日の取引時間終了後に発表した2017年12月期の連結決算は、純利益が前の期比4.5倍の240億円だった。鶏肉の期限切れ問題を巡る業務協定合意金など特別利益の押し上げ効果もあり、2000年12月期の168億円を大幅に上回って17期ぶりに過去最高益を更新した。 合計店舗数はわずかに減ったが、高単価の新商品などの販売が伸び、売上高は12%増加の2536億円だった。 併せて発表した18年12月期の業績予想は、前期に計上した特別利益の効果がはがれて純利益は前期比19%減の195億円。売上高は6%増の2690億円を見込む。 決算や業績予想修正による株価インパクトを統計的に数値化したQUICKの「決算スコア」は、今回の結果をプラス0.58とややポジティブに評価した。    

北朝鮮情勢、五輪後どうなる? そのとき円相場は…… QUICK月次調査<外為>

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韓国で9日に平昌冬季五輪が開幕し、アスリートの活躍だけでなく、北朝鮮による「ほほ笑み外交」が注目を集めている。金融・資本市場にとって北朝鮮情勢は、相場に重大な影響を及ぼしかねない関心事のひとつ。平昌冬季パラリンピックが閉幕する3月18日までは「異変」はない、というのが市場のコンセンサスとなっているが、はたして五輪・パラリンピック後はどうなるのか。 2月の「QUICK月次調査<外為>」※では、北朝鮮情勢や地政学リスクが円相場に与える影響、トランプ米政権のドル政策について、外国為替市場の担当者に聞いた。調査期間は2月5~8日、回答者数は78人。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 北朝鮮情勢、「緊張高まって円高」が60% 平昌五輪終了後の北朝鮮情勢について展望を聞いたところ、最も多かったのは「不透明な情勢が続き、円相場の不安材料」で回答全体の60%に達した。次いで「緊張が高まる方向に傾いて円高材料」が33%と、外為市場参加者の間では北朝鮮情勢への警戒は怠れないとの見方が大勢だ。円相場の方向性としては北朝鮮情勢を材料に円高方向を見込む向きが多い。 回答者からは「平昌五輪もあり、しばらくは落ち付いた展開になりそう。落ち着いている間に、株価調整は済ませておきたい」「平昌五輪後のリスク回避(姿勢の強まり)が少し気になるが、それがはやされるのはまだ先の話」といった声が聞かれた。一方、「中国で全人代が3月前半に開催されるが、その後、米国の北朝鮮先制攻撃の可能性が高まるだろう」と警戒を強める見方もあった。 米国のドル政策、「従来と変わらない」74% トランプ米政権のドル政策を巡っては、ムニューシン米財務長官による異例のドル安容認発言を受け、1月25日の東京市場で円相場は1ドル=108円台まで上昇した。その後、トランプ米大統領が「強いドルが望ましい」と財務長官の発言を打ち消し、早々に沈静化を図ったものの、市場では輸出増を狙う米国の通商政策への思惑もあり、ドル安・円高方向に相場が傾きやすい状況が続いている。 今回の月次調査で「米国の為替相場に対する今後の姿勢」を聞いたところ、最も多かったのは「従来とあまり変わらない」で77%。次いで「ドル安重視が強まる」が22%。「ドル高重視が強まる」は4%にとどまった。 回答者からは「米国は今後のインフレ動向と、それをパウエル新FRB(米連邦準備理事会)議長がどう考えるか次第。その判断に大きな影響を与えると考えられるFRB副議長の人事が重要」「今秋に中間選挙を控えるなか、ドル高が加速するシナリオは考えにくい」といった意見の一方、「米国の金融政策の正常化は円安を促す材料。米税制改革の実施で物価上昇率が高まれば利上げペースが想定より速まる可能性も意識される。ドル高圧力が高まる場面もあるだろう」といった指摘も聞かれた。 ※Qr1などQUICKの情報端末では、月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

つみたてNISA、利用するなら「銀行で」が1位【個人意識調査(5)】

資産運用研究所

QUICK資産運用研究所は2017年12月、全国の20~60代の個人を対象に「個人の資産形成に関する意識調査」を実施した。個人に資産形成の取り組み状況などを聞く調査は、16年12月に続いて2回目。日経リサーチを通じてインターネット経由でアンケート調査を実施し、5132人から回答を得た。 調査結果はQUICK Money Worldに順次掲載する。 ◯調査概要はこちら   ■つみたてNISA「知っている」は3割 調査を実施した昨年12月の時点で、今年1月からつみたてNISAが始まることを「知っている」と答えた人は29.4%だった。17年1月の個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」加入対象の拡大について聞いた前回16年12月調査では「知っている」が18.5%(今回調査は19.3%)だったので、認知度はつみたてNISAがイデコを上回っている。 年代別にみると、「知っている」と答えた人の割合が最も多かったのは60代の34.8%。一方、若い世代ほど「知っている」と答えた割合が低く、引き続き認知度向上の取り組みが課題になる。 ■つみたてNISAの利用に前向き、20代は5割超 つみたてNISAの開始を「知っている」と答えた人に対して、実際に利用したいか聞いたところ、「利用したい」と「利用を検討したい」が合わせて33.1%だった。年代別にみると、20代はこの合計が5割を超え、利用に前向きな答えが目立った。 ■つみたてNISAへの切り替えは慎重 既存のNISA口座を開設している人(開設しているが利用したことがない人も含む)に対し、つみたてNISAに切り替えたいかを聞いたところ、「切り替える」または「切り替えを検討している」と答えた人は合わせて17.3%だった。一方、「切り替えない」と答えた人が39.3%、「どうするか決めていない」も43.5%にのぼり、つみたてNISAへの切り替えに慎重な人が多いことがわかった。   ■つみたてNISAの利用、「銀行で」が1位 つみたてNISAを利用するならどの金融機関で利用したいか聞いたところ、1位は銀行の32.3%だった。2位はネット証券(22.8%)年代別でも、すべての世代で銀行との回答が最も多かった。銀行以外では30~40代でネット証券の割合が高めで、60代は証券会社との答えが多くなった。 (QUICK資産運用研究所)

日銀は大規模緩和をいつ修正するのか QUICK月次調査<外為>

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日銀は現行の大規模な金融緩和策(長短金利操作付き量的・質的金融緩和)をいつ修正するのか――。米国発の金融・資本市場の動揺が収まらないなか、円相場や日本株の先行きを占ううえで市場参加者が注目するテーマだ。黒田東彦日銀総裁の再任報道もあり、日銀の次の一手への関心が高まる。 2月の「QUICK月次調査<外為>」※では、日銀のイールドカーブ・コントロール(YCC)の調整・上場投資信託(ETF)の買い入れ縮小の時期などについて、外国為替市場の担当者に聞いた。調査期間は、日米株が乱高下した2月5~8日。回答者数は78人。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 YCCの調整時期、年内が4割近く 日銀が進めてきた大規模な金融緩和策については、縮小観測は一部で浮上している。しかし、日銀は2月2日、利回りを指定して国債を無制限に買い入れる指し値オペ(公開市場操作)を約7カ月ぶりに実施。長期金利は狙い通りに0.1%手前で抑えられ、日銀は現時点では市場でくすぶる誘導金利水準の引き上げ観測を後退させようと努めているもようだ。 2月9日から10日にかけては、市場ではコンセンサスだったとはいえ、黒田東彦日銀総裁の続投も報じられた。 今回、日銀が現行のイールドカーブ・コントロール(YCC)の調整に乗り出す時期について聞いたところ、最も多かったのは「2018年後半」で32%、次いで「2019年」が30%、「2020年」が17%だった。「(調整時期は)こない」という回答も9%あった。「2018年前半」(5%)と合計すると、外為市場関係者の4割近くは年内のYCC調整を予測していることになる。 市場関係者からは「春季労使交渉で賃上げがある程度高めで決着すれば、物価上昇への人々の拒否反応が和らぐ可能性があり、物価情勢は日銀の目標である2%に近づいて行く。その流れが日銀の金融政策正常化観測を強める可能性は否定できず、YCCの調整等への期待感が強まる」との指摘があった。一方、「円高を恐れている限り、いつまでたっても日銀に出口はない」といった冷めた意見も寄せられた。 日銀によるETF(上場投資信託)買い入れ額の縮小時期について聞いたところ、「2019年」が45%と大多数を占め、次いで「2018年後半」が19%、「2020年」が14%だった。 ETFの買い入れ方針を見直せば株式市場に混乱を招く恐れもあり、早期の縮小は難しいとの見方が多いもよう。調査期間中に世界同時株安が発生したこともあり「株価暴落が一時的か否かでその先々の金融政策に影響を及ぼす」と株式相場の動向を重視する声が上がった。 2月末は1ドル=109円99銭 予想は円高方向にシフト 毎月定点調査している為替相場見通しによると、金融機関の外為業務担当者の為替見通しは2月末の平均値で1ドル=109円99銭と、1月調査(111円26銭)から円高へシフトした。3カ月後の4月末には111円01銭、6カ月後の7月末には111円97銭の予想。今後6カ月程度を想定した注目の変動要因は、円・ドル・ユーロすべて「金利/金融政策」で、特に円に関しては、引き続き注目度7割を超えている。 ファンドの運用担当者に外貨建て資産の組入状況について聞いたところ、「ニュートラル」が67%から36%に大幅に低下した一方で、「オーバーウエート」が11%から27%に上昇し、「アンダーウエート」も22%から36%に上昇した。 事業法人の業績予想の前提為替レートは、平均値で1ドル=110円60銭と現在の水準(109円02銭~109円90銭)より円安の予想だが、対ユーロでは1ユーロ=132円00銭と現在の水準(134円36銭~136円71銭)より大幅に円高の予想となっている。 ※Qr1などQUICKの情報端末では、月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

米国上場の株式ETFから大規模資金流出 相場乱高下の2月第2週

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2月5~9日(第2週)の1週間で米国上場の株式ETF(上場投資信託)から大規模な資金が流出した。QUICK FactSet Workstationによれば全体で289億9633万ドル(3兆1504億円)の資金がネット流出となり、このうちS&P500に連動するスパイダーS&P500ETFだけで231億2020万ドルの資金が流出し、全体の79%を占めた。 ナスダック100指数に連動するパワーシェアーズQQQトラストの39億8014万ドルも含めれば、大型ETFの2つだけで全体の流出額の93%を占める計算だ。 世界同時株安の中でパッシブ投資家や個人投資家が主力のETFに解約売りを出したとみられる。一方、この週で最も資金が流入したのはiシェアーズ・コアS&P500の11億552万ドルで、大型株の一角には押し目買い意欲の強さがみられた。 なお分類別でみると、この週は「債券ETF」が8億6894万ドルのネット流入となったほか、VIXロング、ショートなどのデリバティブ関連ETFを含む「オルタナティブ」が7億993万ドルのネット流入となったが、コモディティ(9億2948万ドル流出)、アセット・アロケーション(8685万ドルの流出)、通貨(2658万ドルの流出)などは流出が相次いだ。 金価格に連動するSPDRゴールド・シェアーズからも8億6942万ドルの資金が流出し、キャッシュ化の動きが強まった。 2月5~9日の米国上場株式ETFのファンドフロー・流出トップ10 (注)QUICK FactSet Workstationより (QUICKデリバティブズコメント) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

「黒田日銀総裁続投」報道 市場の注目ポイントはここ

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日本経済新聞(電子版)は9日夜、「安倍晋三首相は4月8日に任期満了となる日銀の黒田東彦総裁を続投させる人事案を月内にも国会に提示する」と報じた。10日の各紙朝刊も黒田総裁の再任を相次いで報じた。 日経QUICKニュース(NQN)の報道によると、政府は2月26日にも黒田総裁の再任を次期副総裁2人の人事案とともに衆参両院にそれぞれ提示する見通し。日銀の正副総裁人事は内閣が国会の同意を得て任命することになっているが、現在は、衆参両院で自民、公明両党の与党が多数を占めており、3月中旬には人事案が両院で可決されそうだ。 QUICKが市場参加者を対象に毎月実施している「QUICK月次調査<外為>」では、次期日銀総裁として黒田総裁の再任を見込む向きがおおむね8割で推移してきており、黒田総裁の続投にサプライズはない。市場が注目するのは、今回の一連の報道では確報がなかった副総裁人事だ。 【2018年1月のQUICK月次調査<外為>より】 ドイツ証「任期途中の退任の可能性も否定できない」 報道を受けてドイツ証券は12日付のリポートで、「3月以降の金融政策の不確実性が避けられない問題だった。黒田総裁が続投であれば、この不確実性は低下し、YCC(イールド・カーブ・コントロール)の継続が基本スタンスとして維持される可能性がさらに高まるだろう」と指摘した。 その上で、「2人の副総裁のうち1人は日本銀行から、もう1人は学者が任命されるだろう」としながら、「ただし、黒田総裁は高齢による任期途中の退任の可能性も否定できない」とし、「今回任命される2人の副総裁の1人が総裁に昇格する準備が必要である」と指摘した。 野村証「カギになるのは誰が副総裁になるか」 野村証券も12日付のリポートで、「われわれの見方では黒田総裁の再任はほぼ確実で、再任はコンセンサスだ」とまず指摘。その上で「最新の報道を受けて市場は反応しないとみられるが、カギになるポイントは誰が副総裁になるかだ」との見解を示した。10日に時事通信が「雨宮正佳・日銀理事を昇格させる方向で調整」と報じたほか、毎日新聞が「1人を岩田規久男副総裁と同様に積極的なリフレ派から選ぶ」と報じたことを踏まえ、「もし、報道が正確なら新執行部は現執行部よりもリフレ色がやや強まることになると考えられる」と指摘した。 シティグループ証「中曽氏から雨宮氏への交代なら緩和修正バイアスやや弱まる」 シティグループ証券の高島修チーフFXストラテジストは13日付のリポートで「今後の焦点は副総裁人事に移るが、退任する中曽副総裁に代わって、雨宮理事が昇格することはほぼ確実」と指摘。「国際関係や市場動向に強い中曽副総裁に対し、雨宮理事は企画局中心の経歴で、黒田総裁の下での非伝統的な金融政策を考案してきたと言われる。本質的には中銀マンとして保守的な中曽副総裁よりは革新的な側面があるように思われる」としながら、「『中曽→雨宮』への副総裁交代は、現在の超緩和策を修正しようとするバイアスがやや弱まることに繋がるだろう」との見方を示した。 JPモルガン「日銀総裁人事はニュートラル、9月に10年金利目標を引き上げ」 JPモルガン証券の阪上亮太氏は13日付のレポートで「日本株にとってはニュートラル」と指摘した。副総裁人事については「現行の日銀プロパー(中曽副総裁)とリフレ学者(岩田副総裁)との組み合わせが踏襲される案(例えば雨宮日銀理事と本田スイス大使)が有力視されている。副総裁についてもサプライズ人事の可能性が低い」とした。 日銀の金融政策については「日銀は9月にも10年金利目標の引き上げに動くと予想している」との見方を示した。「追加金融緩和(現行の金融緩和策を維持するだけで)、日本のコアCPI(消費者物価指数)およびコアコアCPIは今年中に前年比+1%台へと加速する可能性が高い」との見解を理由とした。「インフレ率が上昇する中で日銀が徐々に長期金利の上昇を許容して行くのであれば、(10年金利目標の引き上げ等の政策変更後も)実質金利のマイナスは維持されることから、大幅円高や日本株調整のリスクは小さいと考えられる」という。   【2018年1月のQUICK月次調査<外為>より】 2018年1月のQUICK月次調査<外為>によると、次期日銀副総裁の予想は17年12月調査と同様、「雨宮正佳・日銀理事」が最多で63%。次いで「中曽宏・日銀副総裁」が36%、「伊藤隆敏・コロンビア大学教授」が26%、「若田部昌澄・早稲田大学教授」が23%となっている。 いわゆる「日銀枠」では雨宮理事の昇格が優勢、「学者枠」では伊藤隆敏・コロンビア大学教授を見込む向きが市場では多い。 最大の注目点は、安倍首相に近く、リフレ派として知られる本田悦朗・駐スイス大使が副総裁のひとりに抜擢されるかどうかだ。学者枠として本田氏が副総裁に就いた場合、日銀は現執行部よりもリフレ色が強まるとの見方が優勢だ。 (12:45更新) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

「黒田総裁続投」「VIX低下」で市場はどうなる

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12日の米国市場で米10年債利回りは一時2.9%近くまで上昇する軟調な展開。売り一巡後は2.8%台前半まで買い戻されたが、後半にかけて2.8%台半ばに上昇している。NYダウは一時570ドルを超す上昇となるなど、堅調な展開。米金利上昇が株安をもたらす動きとはならず、景気の強さや株高を背景に金利が上昇する素直な動きだ。 次の節目となる3%を目指す展開になったときの株価の反応は気になるところだが、恐怖指数のVIXも一時は24.42まで低下しており(直近高値は今月5日の37.32)、マーケットは落ち着きを取り戻しているようだ。 原油価格の上昇基調に一服感が出ている。今月上旬に66ドル台まで上昇していたWTIは9日に一時58.07ドルまで下落し、約1カ月半ぶりの安値を付けた。ロシアやOPEC加盟国は減産を続けているものの、米国のシェール・オイルの増産観測の高まりが上値を抑えている模様。 原油価格は物価にストレートに効く。今月2日の米雇用統計を受け2.1%台半ばまで上昇していた米BEIも2%台前半2.1%を割り込んでいる。米金利急騰のきっかけになった賃金伸び率は特殊要因と言われており、次回雇用統計では賃金上昇からのインフレ懸念は後退するとの見方もある。今週14日に発表される米CPIで、インフレ加速がみられなければ、インフレ懸念を背景とした金利上昇圧力には一服感がでるかもしれない。 ※QUICK FactSet Workstationより 「黒田総裁続投」は、市場でも本命視されており、サプライズはない。これまで通りの緩和スタンスが継続されることになろう。金利操作目標の変更など、緩和策の微修正はいずれ行われるかもしれない。ただ、足元の様に、為替が110円を割った状況ではマーケットに刺激を与えにくい。先月9日の輪番減額をきっかけとした円高や今月2日の指値オペの記憶が新しいうちは、「ステルス・テーパリング」も「ステルス利上げ」もないだろう。金利の上昇余地は乏しく、基本的には横ばい。ボラティリティの低下は金利低下(フラット化)要因であり、動くとすれば低下方向であろう。 (QUICKデリバティブズコメント) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

「VIXショック」を予見? 日本株、2月急落前に外国人売り「2兆円」

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米長期金利の上昇をきっかけとした世界的な株式市場の動揺に歯止めがかからない。日経平均株価は1月23日に付けた約26年ぶりの高値である2万4124円から3週間足らずで11%もの急落に見舞われた。 振り返ると日経平均が上値追いを続けていた1月、海外投資家は週間で1兆円を超える規模の売りを2度にわたり日本株に浴びせていた。海外勢は2月の急落を予見していた可能性がある。 東京証券取引所などが発表した投資部門別売買動向によると、海外投資家は1月第5週(1月29日~2月2日)に日本株(現物と先物の合計)を約1兆2000億円売り越した。過去10年で6番目の大きさだ。海外勢の売り越しは1月第2週(9~12日)も1兆円を突破。株価水準の高さを考慮しても1カ月で2回の「1兆円売り」は珍しい。今年の売り越し累計は約2兆5200億円に膨らんだ。 ■VIXの水準切り上げと連動か 兆しがなかったわけではない。いまや株安の震源として世界に名前がとどろく米株式相場の変動性指数(VIX)。10割れの低水準が恒常化していたVIXは1月中旬からじわりと水準を切り上げていた。1月の海外勢の売りは、このVIXの動きと連動したものだった可能性がある。 前回、海外投資家から1カ月で2度の1兆円超の売り越しが出たのは2015年8月。中国人民銀行(中央銀行)が人民元の切り下げに踏み切った「人民元ショック」で、世界的な株安に見舞われた。日経平均は15年8月の2万1000円近辺から9月には1万6900円台まで急落した。 ■日銀ETFと個人投資家の信用買いが下支え 今回不思議なのは、海外勢が売ったにもかかわらず1月の日経平均が26年ぶりの高値圏に踏みとどまり続けたことだ。「日銀による上場投資信託(ETF)の買いと、個人投資家の信用買いが下支えしたため」(国内証券の情報担当者)との解説が多い。 東証によると、今年に入り個人の信用取引での新規の買いは累計約4200億円。日経平均が2万2000円を上回った17年11月以降では累計約1兆1300億円にのぼる。「逆張り」中心の個人が、上値を買い進む「順張り」に戦略を変えたことが、海外勢の売りを吸収して相場下落を食い止めた構図が見て取れる。 こうした国内勢の買い持ち高が、過去2週間の相場下落で一気に含み損に転じたことは想像に難くない。2年5カ月ぶりの水準に積み上がった信用残の一部は、追加証拠金(追い証)の発生で反対売買を迫られた公算が大きい。国内勢の撤退売りで、相場は支えを失うことになりかねない。 足元では相場変動を売買の手掛かりとして重視するCTA(商品投資顧問)や「リスク・パリティー」ファンドが「2000億ドル(約22兆円)の世界の株式を売却している過程にある」(米バンクオブアメリカ・メリルリンチ)との試算がある。「後始末」による株売りは今後1カ月にわたるとの見方もある。 直近の下落幅と衝撃度を踏まえると、日経平均が急落前の水準を回復するには一定の時間がかかりそうだ。野村証券の試算では17年10月以降の「トレンド追随型」のCTAによる日経平均先物の平均買いコストは2万2350円近辺。この水準では戻り売り圧力が強まるとみられる。 ■200日移動平均下回れば、株安加速も 中長期の株価のトレンドを示す200日移動平均は2万1003円(9日時点)。「これを下回れば、さらなる株安を警戒する必要がある」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘氏)。上昇基調が崩れれば、個人の信用買いがさらに反対売買を迫られる可能性もある。 【日経QUICKニュース(NQN) 張間正義】 ※NQNが配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

オリンパス(7733)、18年3月期の純利益630億円に上方修正 決算スコアはプラス0.71

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オリンパス(7733)は9日の取引時間終了後、2017年4~12月期の連結決算(国際会計基準)を発表し、純利益が前年同期比22%増の480億円だったと発表した。売上高は8%増の5720億円だった。医療事業など主要3事業が増収となったうえ、科学事業や映像事業が増益となった。外国為替相場が対米ドル、対ユーロともに想定より円安で推移したことも収益を押し上げた。 併せて発表した18年3月期の業績予想では連結純利益を従来予想の600億円から630億円(前期比47%増)に上方修正した。 決算や業績予想修正による株価インパクトを統計的に数値化したQUICKの「決算スコア」は今回の決算をプラス0.71とポジティブに評価した。 QUICK端末のナレッジ特設サイトで利用できる「決算スコア」は、決算や業績予想修正の発表が株価に与える影響を過去データから統計的に解析・評価し、株価の変化率を推測する参考指標だ。例えば、ある決算発表に対してスコアがプラス1.00であれば、過去データに基づいて「この決算内容であれば、平均的に株価は1%上昇する」と評価したことを意味する。 【オリンパスの決算スコア】  

NTT(9432)、4~12月期の連結純利益10%増 決算スコアはプラス1.03

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NTT(9432)は9日の取引時間終了後、2017年4~12月期の連結決算(米国会計基準)を発表し、純利益が前年同期比10%増の7365億円だったと発表した。売上高に当たる営業収益は4%増の8兆7220億円だった。長距離・国際通信や、データ通信事業が増収増益だった。インド最大財閥タタ・グループとの提携解消を巡り、NTTドコモ(9437)が得た損害賠償金も収益に寄与したようだ。 18年3月期の業績見通しは売上高が前期比3%増の11兆7500億円、純利益は10%増の8800億円の見通し。 決算や業績予想修正による株価インパクトを統計的に数値化したQUICKの「決算スコア」は今回の決算をプラス1.03とポジティブに評価した。 QUICK端末のナレッジ特設サイトで利用できる「決算スコア」は、決算や業績予想修正の発表が株価に与える影響を過去データから統計的に解析・評価し、株価の変化率を推測する参考指標だ。例えば、ある決算発表に対してスコアがプラス1.00であれば、過去データに基づいて「この決算内容であれば、平均的に株価は1%上昇する」と評価したことを意味する。 【NTTの決算スコア】    

パイオニア(6773)、今期一転赤字 決算スコアは大幅なマイナスに

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パイオニア(6773)は9日の取引時間終了後、2018年3月期の連結最終損益が30億円の赤字(前期は50億円の赤字)になりそうだと発表した。為替差損などが重荷になり、従来予想の35億円の黒字から一転して赤字に沈む。主力のカーエレクトロニクス製品の販売が伸び悩み、営業利益は従来予想の半分の50億円(前期比20%増)に引き下げた。売上高は3700億円(前期比4%減)と従来予想から100億円の下方修正となった。 併せて発表した2017年4~12月期決算は、連結最終損益が55億円の赤字(前年同期は30億円の赤字)、売上高が前年同期比6%減の2708億円だった。 決算や業績予想修正による株価インパクトを統計的に数値化したQUICKの「決算スコア」は、17年4~12月期決算についてマイナス4.72、業績予想の引き下げについてもマイナス2.12とネガティブに評価した。   QUICK端末のナレッジ特設サイトで利用できる「決算スコア」は、決算や業績予想修正の発表が株価に与える影響を過去データから統計的に解析・評価し、株価の変化率を推測する参考指標だ。例えば、ある決算発表に対してスコアがプラス1.00であれば、過去データに基づいて「この決算内容であれば、平均的に株価は1%上昇する」と評価したことを意味する。 パイオニア株は9日夕の私設取引で急落している。SBIジャパンネクスト証券が運営する私設取引システム(PTS)で、15時半前には同日の東証終値を37円(17%)下回る183円を付けた。

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