楽天証券IFA養成校、2期目は受講者が倍増 オンライン講座を導入

QUICK資産運用研究所=高瀬浩 インターネット証券大手の楽天証券が昨年開講した独立系金融アドバイザー(IFA)を養成するビジネススクールが6月から2期目に入った。新たにオンライン講座を導入した効果で、受講者は昨年度から倍増した。楽天証券はIFAを自ら育成し、同社が注力するIFAを介した預かり資産の拡大につなげるのが狙いだ。 ■受講者は30~40代が中心 講座は税制やポートフォリオ理論など金融の基礎知識を習得する「基礎コース」と、最適な資産形成プランを提案できるようになる実務力を身につける「実践コース」の2つ。基礎コースを修了した受講者のうち、希望者が実践コースに進む。 受講者数は基礎コースが109人、実践コースが64人と、それぞれ昨年度(52人、33人)の2倍に増加。このうちオンライン受講者は基礎コースが72人、実践コースが37人に達した。 年代別では30~40代が中心で、男女比率は両コースとも7対3。実践コース受講者の職業は、証券業界の2割弱に対して、保険業界が3割強と上回った。 【年代別比率】       20代 30代 40代 50代 60代 基礎コース 14% 37% 32% 14% 3% 実践コース 19% 28% 30% 20% 3% 【男女比率】       男性 女性 基礎コース 71% 29% 実践コース 73% 27% ■実践的な演習、IFA創業者が対談 楽天証券は7月6日に開いた実践コース4日目をメディアに公開した。前半の講義は、運用会社アライアンス・バーンスタインの後藤順一郎AB未来総研所長が講師を務め、「世代別で考えるポートフォリオ構築とその実践」について解説した。 グループに分かれての演習は、具体的な事例に基づき、顧客に最適なポートフォリオを策定するなど実践的だ。後藤氏は「資産配分を決める際に必要となる各資産の『期待リターン』はあくまで仮定を置いた数値であり、期待リターンの数値に頼りすぎるのは禁物」と助言し、「人生100年時代の資産寿命に関係する『平均寿命』は年々少しずつ長期化しており、将来の平均寿命は現在よりも相当長くなっている」と指摘した。 後半の講義は、IFA会社の創業者であるガイア(東京・新宿)の中桐啓貴社長とフィナンシャルクリエイト(東京・板橋)の髙塚大広社長の対談。「なぜIFAとして独立したのか」「独立して一番うれしかったこと、大変だったことは」「最も必要なスキル・知識は何か」といった質問に答えた。 講義後の懇親会にはオンライン受講者も参加し、講師を交えて交流を深めた。受講者から「IFAと成年後見制度に関わる行政書士の仕事は親和性がとても高い」(行政書士)、「保険会社が今後の役割として顧客への資産運用をアドバイスするのは有望」(保険会社社員)などの声が聞かれた。 金融機関によるノルマ営業の問題が顕在化する中で、金融機関に属さない「独立系」のIFAの役割が注目されている。一方で、IFAとして収益基盤を確立するのは必ずしも容易ではないようだ。金融庁が掲げる「貯蓄から資産形成へ」を推進するうえでも、信頼のおけるIFAの養成はカギになってくる。

含み益の顧客、ゆうちょ銀76% 投信の共通KPI(159社・業態別一覧)

QUICK資産運用研究所 投資信託を販売する金融機関が昨年から自主的に公表を始めた共通の成果指標(KPI)。金融庁が定めた基準で2回目となる2019年3月末時点のデータがほぼ出そろった。QUICK資産運用研究所が調べた159社について、業態別で一覧にまとめた。データを公開した投信の販売会社は前回の117社(18年3月末時点、金融庁に19年3月末までに報告した金融事業者)を上回った。 19年3月末時点で運用損益がプラス(含み益)の顧客割合が前年と比較できるのは115社。このうち前年比で割合が増えたのは86社(横ばいを含む)、減ったのは29社だった。 含み益の顧客割合は19年3月末時点の平均(159社)が61.2%と、前年の55.0%(115社平均)を約6ポイント上回った。 159社のうち、含み益の顧客割合が最も高かったのはセゾン投信の97.8%。前年より12.9ポイント上昇した。同社の顧客は投信の平均保有期間が12.04年と比較的長い。 一方、含み益の顧客割合が前年比で最も大きく下がったのは、レオス・キャピタルワークスの45.0%。前年の91.0%から46.0ポイント低下した。レオスは17~18年に口座開設した顧客が全体の7割を占めており、最近の運用成績の影響を大きく受けた。 6月に高齢者への不適切な投信販売が発覚したゆうちょ銀行は、76.0%の顧客が含み益だった。 ファンドラップの共通KPIを公表したのは15社。前年と比較できる13社のうち、ほぼ半分の6社は含み益の顧客割合が減少した。最大手の野村證券はファンドラップの共通KPIを公表していない。   ※QUICK資産運用研究所調べ(2019年7月上旬までに各社ホームページで確認できた主な販売会社が対象)、▲は減少。業態・種類ごとに含み益の顧客割合が高い順にランキング。含み益の顧客割合は各社が公表資料に掲載した数値または運用損益別の区分がプラスの割合の単純合算、小数点第2位を含めてランキング。18年3月末時点は原則として前回公表データ(前回分が大きく修正された場合や、今回初めて公表した販売会社のうち2年分を同時公表した場合は今回発表分を採用)。  

「インデックス投資の父」を追悼 個人投資家が集うインデックス投資ナイト

株価などの指数に連動したインデックス投資を志向する個人投資家が集まる「インデックス投資ナイト」が7月6日の夜に東京・渋谷のイベントハウス型飲食店「東京カルチャーカルチャー(運営はイッツ・コミュニケーションズ)」で開かれた。個人投資家による個人投資家のための年に一度の手作りイベントは今回で12回目。主催の関係者を含む約170人が参加し、会場は熱気に包まれた。 インデックス投資家にとって夏の恒例となったイベントは、チケットが発売から数分で売り切れるほど人気化。チケット争奪戦に敗れた10人あまりが会場の近くに集まり「裏インデックス投資ナイト」を同時開催した。イベント開始前には有志が集まる「0次会」が開かれたほか、終了後の懇親会は100人を超えるなど、個人投資家の貴重な交流の機会になっている。  ■バンガード創業者の先見性や功績を称賛 3部構成の第1部は「インデックス投資の生みの親 John C. Bogle氏追悼」と題し、今年1月に89歳の生涯を閉じた米バンガード・グループの創業者の一人であるジョン・C・ボーグル氏を偲んだ。塚本俊太郎氏(バンガード・インベストメンツ・ジャパン投資戦略部長)、今井利友氏(金融庁総合政策局総合政策課金融税制調整官)、田村正之氏(日本経済新聞社編集委員兼紙面解説委員)、水瀬ケンイチ氏(投資ブロガー)が登壇し、実行委員のイーノ・ジュンイチ氏(投資ブロガー)が司会を務めた。 「複利の魔法は驚異的」--。ボーグル氏の名言の数々を水瀬氏が紹介。インデックス投資の父と呼ばれたボーグル氏が歩んだ軌跡を振り返り、その先見性や功績を称えた。 ■若手ブロガーが語る投資生活、インデックス投資の現状も議論 第2部の座談会「若手投資ブロガーさん、集まれ!!」では、投資ブロガーの40代のシオイ氏と30代の青井ノボル氏、柴崎シュンスケ氏、ザリガニ氏が登壇。カン・チュンド氏(しんようFPオフィス)を進行役として、投資生活のありのままを語り、同世代にエールを送った。 4人のブロガーは「身近で投資の話をする雰囲気が全くなく孤独を感じていた中で、ブログを通じてつながり、仲間ができた」「投資方針や運用内容をブログで公表することで、ぶれなく長期・積み立て・分散投資を続けられている」などとブログで情報発信するメリットを語った。 第3部は「なぜインデックス投資は広まらないのか?日本のインデックス投資の未来」と題した座談会。実行委員のASK氏(投資ブロガー)が司会を務め、山崎元氏(経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員)、柴山和久氏(ウェルスナビ代表取締役)、虫とり小僧氏(投資ブロガー)がそれぞれの立場から、インデックス投資の現状について意見を交わした。 バランス型投信の意義に関して、柴山氏は「できあいのバランス型(で運用する)か、自分で分散投資するかのどちらが正解かという議論はあまり意味がない。インデックス投資を通じて貯蓄から資産形成への流れを太くすることのほうが重要だ」と力説した。 ■苦しい時はボーグル氏の名言を心の支えに イベントの熱気は参加者の声に凝縮されている。参加者から寄せられたコメントをまとめた。 「初めての実行委員長ということもあり、抜けがないか終了まで内心どきどきだったが、参加者、登壇者、会場スタッフ、そして信頼のおける実行委員の仲間、皆様のおかげでイベントを無事終了できて感謝したい。ボーグル氏追悼は一番思い入れの強い企画。馴染みのある人もない人も人物像を深く知り、ささやかながら偲ぶ良い機会になったと思う」(実行委員長のyb氏) 「本年も楽しく盛り上がった。『なぜインデックス投資は広まらないのか?』というセッションを設けたが、着実にインデックス投資の輪が広がっていることを実感。投資家による手弁当イベントならではの醍醐味のあるイベントとして引き続き尽力していきたい」(実行委員のASK氏) 「各テーブルでお互い初見の参加者同士のつながりができていたように見えた。投資は孤独な作業になりがち。登壇者らの話を聞くだけでなく、参加者同士で投資家仲間を作ってもらえるキッカケになったら素晴らしい。ボーグル氏のたくさんの名言を紹介したが、どれかひとつでも心に留めてもらい、苦しい時の『心の支え』になってくれたらいいなと思う」(実行委員の水瀬ケンイチ氏) 「インデックス投資ナイトではいつもマニアックな内容のものを遠慮なく届けているつもり。第1部のボーグル氏の追悼企画は内容も登壇者の顔ぶれもそれにふさわしいマニアックなもので、自分でも満足度が高い内容になった。今年もたくさん来場してくれてとてもありがたい」(実行委員のイーノ・ジュンイチ氏) 「これまでで一番女性参加者が多く、個人投資家のすそ野の広さを感じ取れた。お祭りとして楽しんでもらえたようで実行委員としてうれしい」(実行委員のkenz氏) 「柴崎氏から『自分の気持ちがぶれないように投資方針書を書き、公開している』との発言があった。私も感情のままに投資するのは失敗の元で、簡単でもいいから投資方針書を作成するのがいいと思う。老後2000万円問題がイベントにどう影響するか不安もあったが、『問題を前向きに捉え、今後の人生にどう活かすか真剣に考えている』と参加者が話していたのが印象的だった」(実行委員のセロン氏) 「多くの個人投資家が一堂に会し、たとえ初対面であっても、インデックス投資という共通項を通じて熱く語り合っていたのが印象的だ。自分で投資するだけでなく、他の多くの人にもその素晴らしさを伝えていきたいという優しい思いも感じた。ボーグル氏も天国で喜んでいるはず。彼の信念『航路を守れ』(信念をぶれずに守り続けろ)に従い、インデックス投資を長期に続けて欲しい」(塚本俊太郎氏) 「このイベントはこの会場で開催しているイベントの中で最古だそうだ。イベントを続けている実行委員は凄いと改めて感じた。大勢の人の前で話をするのはとても緊張したが、40代既婚者として投資のこだわっている点や夫婦でのお金の管理について自分のやっていることをできる限り話した。参加者の方にとって何かしら参考になる・役立つ点があればいいなと思う」(シオイ氏) 「第2部で登壇したときは緊張したが、皆さん楽しそうに聞いてくれていて、リラックスして話すことができた。集まった個人投資家の輪を大切にしたい。相場変動に惑わされないためには、自分の考えをしっかり持つと同時に仲間の存在が重要だと思う。集まった皆さんと長期・分散・積み立て投資を一緒に継続してきたい。多くの個人投資家と交流できる貴重な機会。実行委員の皆さんに感謝」(青井ノボル氏) 「若手投資ブロガーということでお声がけいただき、自身の経験を話した。会場の参加者やSNS(交流サイト)の反応を見ていると、さらに若い20代のインデックス投資家も増えていると感じた。少しずつだが、インデックス投資の裾野が広がっているのではないか。インターネットで簡単に交流ができる時代だが、実際に顔を合わせて交流することで、分かり合えることもある」(柴崎シュンスケ氏) 「昨年と同様に感じたのは、意見交換できる人の存在。お互いの意見に共感したり、投資の継続を励ましあったりする仲間の重要性だった。このイベントにはそんな機会を求める個人投資家が集まってくる。行政やファイナンシャルプランナー(FP)ら各界で著名な方、ブログやSNSで情報発信をする方、そして多数の個人投資家、これらが一堂に集まる場であり、垣根なく交流できるのはとても意義がある」(ザリガニ氏) 「今年は初参加が多く、女性の比率も今までで一番多かった気がする。結果として登壇者全員が男性というのは、資産運用の需要者という意味では歪みがきついとも言える。来年以降は女性投資家の井戸端会議(座談会)企画などで、女性の投資家にも登壇してもらうと、イベントの裾野がより広がっていく気がする」(カン・チュンド氏) 「老後2000万円問題の意味のなさを参加者の多くが分かっているようで安心した」(山崎元氏) 「運営スタッフから、全国から集まった参加者まで、個人投資家の個人投資家による個人投資家のためのイベントの熱気を肌で感じた。参加者の方々と話していて、ウェルスナビのチームに雰囲気や考え方が似ていると感じ、親近感を覚えた。バランスファンドやETF(上場投信)、ロボアドバイザーなど投資手法や考え方の違いを超えて、インデックス投資の普及に向けた前向きな議論ができた」(柴山和久氏) 「投資経験が豊富で毎度おなじみの常連さんと、初参加のようなビギナー寄りの方たちの両方を満足させるのは難しいのに、手弁当で実行委員の皆さんは本当によく考えて工夫している。頭が下がる。個人的には登壇者として、自分がしゃべりすぎてはいけないと思って、どちらかというと盛り上げることと議論のバランスをとることを心がけたつもりだが、反省ばかりが残る」(虫とり小僧氏) ■インデックス投資への思いを共有 「今は大学生。SNSでやり取りをしている投資家の方々と実際に交流ができる素晴らしいイベントだった。登壇者、参加者、運営者のみんなで日本のインデックス投資を盛り上げていこうという雰囲気が感じられた。今後もこのようなイベントが増えて欲しい。来年もまた是非参加させてもらいたい」(レン@学生投資家氏) 「20代の社会人。初参加で緊張していたが、いざ始まってみれば、いい意味で『飲み会』の延長だった。オープンな雰囲気で食事を楽しみながら、先輩ブロガーの方々が積み上げてきた歴史とインデックス投資への思いを仲間と共有できる素敵なイベント。まだ参加したことがないインデックス投資家の方は是非参加してほしい!そんなお祭りだった」(ありひと氏) 「ツイッターで知り合ったインデックス投資家や有名投資ブロガーと直接会いたいという目的で、初めて一人で参加した。ベテラン参加者が声をかけてくれ、紹介して回ってくれたので、多くの有名ブロガーと名刺交換できて非常に満足。投資セミナーではなく参加者同士の交流がメインのイベントのため、ツイッターなどで雰囲気をあらかじめ理解しておくのが良いと感じた」(ゆき氏) 「数年前はもう少しトークが白熱していた気がする。発言がすっかりおとなしくなり、少し緩い感じもした。でもそれは、信託報酬がクローズアップされ、上質なバランスファンドができ、国の制度も整いつつあることのうれしい代償なのかもしれない。孤独なインデックス投資だが、こうして横のつながりでいろんな人と交流できる場がある。インデックス投資を始めてよかった」(Hiro_san氏) 「最も印象的だったのは、山崎氏の提案に対して、柴山氏が『良心的なFPサービスを実現します』と即答したこと。とにかく日本の資産形成環境を良くしたいという熱意が感じられ、新しいアイデアが生まれ出る瞬間に居合わせたことがうれしかった。今回、女性参加者の割合が過去最高だったと聞いたが、登壇者が全て男性だったのは少々残念」(Masami氏) 「ボーグル氏の生い立ちや人生は全然知らなかったし、つみたてNISA(積み立て型の少額投資非課税制度)にまで影響を与えたというのは稀有な存在。第2部は夫婦間でお金の情報をどのようにやりとりしているかをナマの情報として聞けたのはとても参考になった。第3部では柴山氏の奥様のご両親がファイナンシャルアドバイザーのサービスを受けて長期分散投資をしているという話がよかった」(にこいち氏) 「第2部の若手ブロガー座談会では、個人投資家のリアルな日常がうかがえて面白かった。全体的には、遠くから来られている人、女性参加者もたくさんいて活気を感じた。熱心にメモを取っている姿も印象的。皆さん、年に一度のこの集まりを本当に楽しみにしているのだなと感動。12回目ということで、運営側の皆さんの尽力に敬服。来年も楽しみ」(ファイナンシャルプランナーの岩城みずほ氏) ■山崎氏vs柴山氏の議論に関心 「過去にも路線の違いを対比した企画があった。今回はウェルスナビの登場がこれに当たる。ロボアド否定派の山崎氏との討論によって、ロボアドの理念・限界・課題がより明確になった。山崎氏の意見にほぼ全面的に同意するが、論点ごとの違いが可視化されたことや、口座だけではなく保有資産全体を見据えたサービス実現の提言など、異なる立場からの討論の成果は大きい」(安房氏) 「ボーグル氏の名言は初心者から上級者まで是非覚えておいて欲しいフレーズにあふれていた。同氏の本を読んでみたくなった。インデックス投資家の多くがウェルスナビの手数料を高いと感じている中で、柴山氏は敵地に来ることがよくできると思っていた。しかしインデックス投資を日本に広めていきたいという思いが伝わってきて、向いている方向は同じと感じた」(パーサモウニアス氏) 「第3部での山崎氏と柴山氏の討論が面白かった。ストーリーは異なっても見ている先の目標は同じで、投資を広げたいという思いが伝わってきた。インデックス投資ナイトに参加した人達が今後10年後、20年後に成功体験を話していくことになるのがとても楽しみだ。第2部の若手投資家座談会では参加者からの質問コーナーがあったら、もっと良かった気がする」(ずずず氏) 「若手ブロガー座談会は全員既婚者で、お金に関する夫婦間の生々しい話が聞けて大変参考になった。家計簿アプリで情報共有するのは現実的で効果的なので真似してみようと思う。柴山氏の『手数料を払っても一切をプロに任せたい層もいる』に対して、山崎氏は『いたってシンプルなのでロボアド相当なことはわずかな知識でできる』と、議論が白熱し、とても興味深かった」(やすぎ氏) 「今回は山崎氏と柴山氏のバトル?などバリエーションに富んでいてとても楽しめた。若手ブロガーがしっかり資産運用している姿は頼もしく感じた。とにかくたくさんの投資家とコミュニケーションがとれるのは魅力。一つだけ残念だったのは、どうすればインデックス投資が広がるかの議論が少なかったこと。インデックス投資が広がるのは難しいのかなと再認識した」(もことん氏) 「塚本氏や柴山氏ら現場のプロの話を聞けたのは貴重。アクティブファンドやロボアドをどのように捉え、理解し、受け入れていくのかという議論が大事だと感じた。インデックス投資だけを盲信したり、それ以外をおとしめたりせずに、インデックス投資をきっかけにファイナンシャルプランニングそのものと向き合っていくことが大切だと思った」(YUMA氏) ■インデックス投資の裾野の拡大を実感 「特徴的だったのは、20代30代と思われる若い人の参加が多くなり、女性も増えたこと。今回のプログラムにもあった『なぜインデックス投資=資産形成は広まらないのか?』。その答えというか、ターニングポイント、変化の兆しを感じる今回のインデックス投資ナイトだった」(NightWalker氏) 「5年目の参加となるが、若年層と女性の比率が増えてきたように感じる。とくに学生の姿もチラホラ見られ、投資の関心が確実に世代・性別を超えて広がりつつあるエネルギーを感じた」(WATANKO氏) 「女性の参加比率が高かったのが意外だった。インデックス投資への興味の裾野が広がっている印象。主催した非公式『0次会』には36人が集まった。全国各地の投資家が交流したいという欲求があることが証明された。0次会ではアプリを使ってオンラインミーティングを開いたが、こちらも盛り上がった。場所の概念を取り払って草の根交流ができたのは大きい」(亜門氏) 「第1回目のインデックス投資ナイトはリーマンショック後の大変な時期に開催され、恐慌にも負けないインデックス投資家の繋がりの場を提供するというキーコンセプトがあったように思う。10年経ってSNSを通じたインデックス投資家同士の交流が想像以上に広がってきた。投資仲間がいる人達は、きっと次の暴落が来ても積み立てを止めずに続けることができるのではないか」(じゅん@氏) 「個人投資家による個人投資家のための集まりで、普段は孤独な投資家を支え合う仲間を作る場として有意義だった。懇親会では様々な方と会い、投資初心者だろうがベテランだろうが関係なく、みんな仲間という暖かさを感じた。日本にインデックス投資を広め、日本の投資環境を改善していく上でも影響力がある会だなと感じ、参加させてもらえたことに感謝」(マイルドインベスター氏) 「今回も運良く参加できた。一番楽しみにしていた第2部の若手ブロガー座談会で最も印象に残ったのは,家計管理についてだった。一般的に家計管理は夫婦の一方が担い他方は無関心なことが多い。しかし今回登壇した方々は関心の程度の差はあれども、夫婦お互いに共有していた。自身も家庭を持てた際の参考にしたい」(くは72氏) 「第1部でボーグル氏の生い立ちや名言の紹介を聞き、インデックスファンドをメインとした投資を10年以上続けているのに、つい他の投資方法も試してしまう自身の感情の弱さと、低コストでシンプルな資産形成の重要性を再認識。また、若手ブロガーの資産(家計)管理アプリや第3部のロボアド活用の話を聞いて、アプリなどに疎い私にも新たな発見を得る機会となった」(フェニックス氏) 「印象に残ったのは第1部のボーグル氏にまつわる話で、このイベントならではのコアな話が聞けた。ボーグル氏に関係する指数を金融庁担当者が、つみたてNISAの対象指数としてそっと忍ばせておいたという裏話も面白かった。インデックス投資が広まってきているが、さかのぼるとボーグル氏の功績はすばらしい」(リバモ氏) 「水瀬氏がボーグル氏の名言を読み上げていた時は感動的でしびれた。若手ブロガーが家計簿アプリを活用して夫婦で資産状況を共有しているのはとても参考になった。ロボアドのコストが高すぎると批判していた山崎氏と柴山氏とのやりとりが気になっていたが、山崎氏が前向きな提案をするなど、思った以上に盛り上がった。ウェルスナビの進化に期待したい」(つばさ氏) 「参加して感じたのは、複数回参加している方が多くなってきたということ。そういう意味ではイベントがだいぶ浸透してきていると思う。イベントも投資と同じように『継続する』ことに最大の意味があると思う。今後も続けて欲しい」(nantes氏) 「四国から参加。よくあるトークセッションでは登壇者が『しらふ』で話すのが当たり前。ところがこの会は飲みながら話し、注文までするという通常では考えられない『ぶっ飛んだ』ものだった。お酒の効果か、登壇者の方が率直な意見をぶつけ合うことができていた。参加者もお酒を飲みながら楽しく話したり、トークを聞いて笑ったり、共感したりなど素晴らしい会だった」(ひめだか氏) 「愛知県から初参加。インデックス投資家の知的好奇心を満たしてくれる企画を多く盛り込み、大変面白いイベントだった。投資歴は12年だが、これまで遠い壁の向こうにいるように感じられた人たちとも実際に会うことができ、同志と積極的に触れる機会が得られ、有意義な時間を過ごすことができた。『0次会』も楽しかった」(はるか投信投資顧問氏) ◇インデックス投資ナイト2019のプログラムはこちら (QUICK資産運用研究所 高瀬浩)

ピクテの「グロイン」、残高の伸び最大 2019年上期

国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)のうち、2019年上期(1~6月)に最も純資産総額(残高)を伸ばしたのは、「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」(42311052)だった。同時期の資金流入額でも最大だった。 伸びが大きかった上位10本中9本は、残高1000億円超の大型ファンド。4位の「グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型)」(0231118A、18年10月設定)は残高が唯一1000億円を下回るファンドだが、6月末までの直近3カ月あまりで45倍に成長した。堅調な運用成績と取り扱い金融機関の増加が追い風となった。 上位10本のうち6カ月リターンが最も高かったのは「グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)<愛称:未来の世界>」(47316169)。この半年は資金流出超だったが、好成績を背景に残高が伸び8位にランクインした。5位と9位には国内の不動産投信(J-REIT)に投資するファンドが入った。 (QUICK資産運用研究所)

レオス、含み益の顧客割合は45% 投信の共通KPI(92社一覧)

金融庁の求めに応じて、投資信託を販売する金融機関が昨年から自主的に公表を始めた共通の成果指標(KPI)。2回目となる2019年3月末時点のデータを公表する金融機関が増えてきた。QUICK資産運用研究所が調べた92社を一覧にまとめた。 19年3月末で運用損益がプラス(含み益)の顧客割合はセゾン投信が97.8%。前年より12.9ポイント上昇した。一方、レオス・キャピタルワークスは45.0%と、前年の91.0%と比べ46.0ポイント下がった。レオスは発表資料で「2017年および2018年に口座開設した顧客が全体の7割を占めている。投資期間が短いと基準価額の短期的な変動の影響を受けやすく、当該期間の顧客において運用損益率がマイナスとなる方が多くなり、結果として全体の運用損益率が下がった」などとしている。 2019年3月末で運用損益がプラス(含み益)の顧客割合が判明した92社のうち、18年3月末時点と比較できるのは66社。この中で含み益の顧客割合が増えたのは49社だった。 (QUICK資産運用研究所)  

三菱UFJ国際「サイバーセキュリティ株式OP」の残高、1000億円超す

三菱UFJ国際投信が運用する「サイバーセキュリティ株式オープン(為替ヘッジなし)」(03315177)の純資産総額(残高)が初めて1000億円を突破した。4日の残高は1005億円。2017年7月の設定からおよそ2年で大台に乗せた。 同ファンドの投資対象は日本を含む世界の株式。サイバー攻撃に対するセキュリティ技術を持ち、その技術を活用した製品・サービスを提供するテクノロジー関連企業に投資する。5月末時点での組み入れ銘柄数は39で、国別では米国が87.7%を占める。 4日時点の基準価額は1万5246円。設定後すぐに9300円台まで下がったが、2017年9月中旬には1万円台を回復。その後は1万円を下回ることなく、ほぼ右肩上がりで推移した。今年に入り月次で資金流出超に転じる場面があったものの、足元では資金流入傾向に戻りつつある。 投資対象が同じで、為替ヘッジをする「サイバーセキュリティ株式オープン(為替ヘッジあり)」(03314177)の4日時点の基準価額は1万5356円、残高は258億円だった。どちらも大手証券やメガバンクをはじめ、全国の金融機関で販売している。 (QUICK資産運用研究所)

2019年上期、ピクテの「グロイン」が資金流入トップ

2019年上期(1~6月)の国内公募追加型株式投資信託(ETFを除く)は、海外株式型への資金流入が目立った。資金流入上位10本のうち5本は海外株式型のファンドだった。 設定から解約を差し引いた資金流入超過額(推計値)が最も大きかったのは、ピクテ投信投資顧問が運用する「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」(42311052)。6月末までの半年間で1384億円が流入した。グロインは国内最大規模のファンドで、主に世界の高配当利回りの公益株に投資する。4月に1万口あたりの分配金を50円から40円に引き下げたが、資金の流入傾向は続いた。 2位は日興アセットマネジメントが6月28日に設定した「グローバル・プロスペクティブ・ファンド(愛称:イノベーティブ・フューチャー)」(02312196)。当初設定額で1135億円の資金を集め、約6年2カ月ぶりの大型設定となった。「破壊的イノベーション」を起こしうる世界の企業の株式に投資する。販売会社はみずほ証券1社のみ。 一方、資金流出ランキングでは、16年から17年ごろを中心に人気を集めた人工知能(AI)やロボット関連などのテーマ型が上位に目立った。流出トップだったのは、アセットマネジメントOneが運用する「新興国ハイクオリティ成長株式ファンド<愛称:未来の世界(新興国)>」(4731117C)。みずほ証券が取り扱っている。 (QUICK資産運用研究所 竹川睦)

金融庁、投信運用力「KPI」に関連した委託調査結果を公表

金融庁は3日、同庁のサイトに「資産運用業者の運用パフォーマンスを示す代表的な指標(KPI)に関する調査」と題した委託調査結果を公表した。調査・データ分析はQUICK資産運用研究所が請け負った。 今回の委託調査内容は下記の2つ。 (1)個人投資家が購入する国内公募の追加型株式投資信託を運用する資産運用業者(以下、運用会社)ごとの運用力の指標化 (2)アクティブ(積極運用)型の投信における運用コストと運用パフォーマンスの相関関係の定量分析 ■投信会社の運用力を5年シャープレシオなどの平均で比較 運用会社の運用力を示すKPIは、全ての運用会社について、過去20年間に遡って、比較可能な2種類の数値を計算した。一部の運用会社が自主的にシャープレシオなどを指標化していた事例を参考にした。 具体的には、国内籍の公募追加型株式投資信託を対象に、1999~2018年の各年末を基準日とした過去5年間のシャープレシオと累積リターンを計測。主な投資対象で区分したQUICK分類(16分類)ごとに、各運用会社の平均値を算出した。 純資産総額が大きい主な分類について、18年末時点の5年平均シャープレシオの高さで1位の運用会社(略称)は下記の通り。  国内株式       :レオス  先進国株式      :アライアンス  先進国債券(投資適格) :朝日ライフ  先進国債券(非投資適格):フィデリティ  海外REIT     :三井住友TAM ■アクティブファンドの運用コストとパフォーマンスは概ね逆相関 アクティブ型の国内公募追加型株式投信の「運用コストと運用パフォーマンスの相関関係」について分類別に分析した。運用パフォーマンスは2018年末時点の5年シャープレシオを採用。英FCA(Financial Conduct Authority)が17年6月に開示したAsset Management Market Study Final ReportのAnnex4に準じた統計的な定量分析手法を用いた。 その結果、バラツキはあるものの、多くの分類において運用コストと運用パフォーマンスの間に、統計的に有意な逆相関(マイナスの相関)が認められた。 ■比較可能で見える化した運用会社KPIの検討 金融庁は18年9月に「変革期における金融サービスの向上にむけて~金融行政のこれまでの実践と今後の方針~(平成30事務年度)」を公表した。その中で、主要政策の一つとして、運用会社の顧客本位の業務運営の確立・定着に向けて、運用会社が、自社の運用力を示す「自主的なKPI」を公表することを促すとともに、その設定状況を踏まえて、共通KPIのあり方について検討を進めていくこととしていた。 家計の安定的な資産形成を実現していくには、資産運用業界全体の運用力の底上げがカギとなる。各社が切磋琢磨しながら運用成績を競い合っていくのを促すのには、運用会社の運用力をできるだけわかりやすい比較可能な指標で「見える化」することが効果的だ。今回の調査・分析内容は、どういった指標が適当かを含め、今後検討を進めていく上での参考データになる可能性がある。 (QUICK資産運用研究所) 金融庁の公表資料はこちら 金融庁・平成30事務年度「変革期における金融サービスの向上にむけて」はこちら FCA「Asset Management Market Study Final Report」はこちら

東京海上AM「円奏会」、残高が6000億円突破

東京海上アセットマネジメントが運用する「東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型)<愛称:円奏会>」(4931112B)の純資産総額(残高)が初めて6000億円を突破した。2日時点の残高は6009億円。 2012年11月に設定され、今年1月末に5000億円に到達。今年上半期(1~6月)には国内公募の追加型投資信託(ETF除く)で3番目に多い1096億円の資金が流入し、残高は6月末時点で国内4位の規模となった。 複数資産に投資するバランス型で残高が6000億円を超えるのは、2011年8月上旬の「財産3分法ファンド(不動産・債券・株式)毎月分配型<愛称:財産3分法ファンド>」(02312038)以来およそ8年ぶり。 「円奏会」は日本の債券と株式、REIT(不動産投信)に分散投資し、基本の配分比率はそれぞれ70%、15%、15%。前月の分配金実績は1万口あたり30円で、2014年7月から同水準を維持している。6月末時点の1年リターン(分配金再投資ベース)は1.38%プラス、5年では14.76%プラスだった。 (QUICK資産運用研究所)

日興アセットが残高増と資金流入額で首位 6月

国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)について、運用会社別の6月の月末純資産総額(残高)と残高増加額、資金流入額をそれぞれ集計した。残高増加額と資金流入額の首位は、日興アセットマネジメントだった。6月28日に設定された「グローバル・プロスペクティブ・ファンド(愛称:イノベーティブ・フューチャー)」(02312196)の当初設定額が1135億円に膨らんだことが寄与した。 (注)QUICK資産運用研究所調べ。対象はETFを除く国内設定の公募追加型株式投信(単位型は含まない)。資金流入額はファンドの設定額から解約額を差し引いた値で概算推計値、償還ファンドは集計対象外。▲はマイナスで減少または流出。運用増加額は純資産増加額から資金流入額を引いた値で、運用のみによる増加額を意味する(概算値)。残高増加額=資金流入額+運用増加額。分配金支払総額(概算値)は資金流出額には含まれず、分配しなかった場合に比べ、運用増加額が分配金支払総額分だけ減る。億円未満は切り捨て。 (QUICK資産運用研究所)

ここまで見せた! 三菱UFJ国際が運用の現場をブロガーに大公開

三菱UFJ国際投信は6月27日、運用の現場を個人投資家に公開した。ブログなどで自身の資産運用の内容や考え方などを発信しているブロガーとの対話を目的に継続的に開いている「ブロガーミーティング」の一コマだ。運用会社の「心臓部」とも言える運用部門を見学できるとあって、申し込みは早々に定員に達したようだ。 「ネタばれ」OK、現場で実際の業務を説明 運用会社は投資信託という商品の製造メーカーであるという考えに基づき「工場見学」と称した今回のオフィス公開は、ブロガーらの要望に応える形で実現した。三菱UFJ国際投信にとっては、情報発信力のあるブロガーに運用の現場を見てもらい、同社のファンを増やすのが狙いだ。20人あまりが東京・有楽町にある同社オフィスに集まった。 オフィス内では、運用担当者が自分の机で実際に使っているパソコンのモニターを見せながら説明。投信に組み入れた銘柄の管理や売買の発注、資金の出入りに応じた先物取引や為替予約、日頃利用している表計算ソフトなどにブロガーの目は釘付けになった。 「株価一覧のために使っているモニター5台は豪華だ」「インデックス運用は無機質でもっと機械的なイメージを持っていたが、意外に手間がかかっているのが分かった。人間くさく、ますます好きになった」「車好きが自動車の生産工場・開発現場に足を踏み入れて興奮するのと同じように、インデックス型投信のファンを増やすうまい演出」「ここまで見せてもらえるのは凄いの一言」--。参加者からは満足感を示す言葉が相次いだ。 オフィス公開に先立ち、国内株式を対象としたインデックス運用チームのリーダーが、しんようFPオフィス代表のカン・チュンド氏(写真左)と対談した。カン氏やブロガーからの質問に答える形で、インデックス運用の実態を専門的な内容まで掘り下げて詳しく解説。「コストを抑えるための努力を惜しまなければ、やればやるほど成果が出るのが楽しい」と話し、「インデックス運用の巨人である米バンガードをいずれ追い越すことを大きな目標に置いている」との抱負を口にした。 気になるインデックス運用の詳細は……(質疑応答の回答を含む) ・内外株式型のインデックス運用では指数と構成銘柄をほぼ一致させる「完全法」と、指数より少ない銘柄で連動性を維持できるようにする「最適化法」がある。最適化法は完全法だと運用コストが高くなる場合に用いる。 ・組み入れ銘柄の売買執行時の手数料(コスト)をできるだけ抑えるよう努めている。 ・投資家による日々の購入・売却による資金の出入りがあっても、コストを抑えながら指数に連動するように指数先物の売買を多用する。 ・インデックス運用は、取引所を通さずに証券会社と相対で複数銘柄を同時に売買する「バスケット取引」という注文を多用するが、この取引は売買価格に手数料が反映されており、「売買委託手数料」を分けることができない。その結果、交付運用報告書に記載される売買委託手数料には、実際に発生した売買手数料が含まれていない場合が多い。 ・主要な指数への連動を目指すインデックス型投信の場合、売買委託手数料などの費用が指数連動性に与える影響は一般的に信託報酬に比べて小さい。 ・運用コストをできるだけ埋め合わせし、指数への連動性を高められるように株式の貸借(レンディング)契約による貸株料を得るようにしている。 ・ベビーファンドはマザーファンドの売買コストをベビーファンドの純資産残高に応じて負担。そのうえで、例えば、先進国株式型のマザーファンドに、組み入れ株式の売買回転率が高い機関投資家向けベビーファンドが投資している場合、そのファンドには解約費用の「信託財産留保額」を設定することで、ベビーファンド間の費用負担が少なく、公平になるように考慮している。 ・株主優待はできる限り換金し、投信の資産に組み入れる。 運用報告書のデザインを刷新、見やすさを追求 ブロガーミーティングの冒頭では、交付運用報告書のデザインを今春に刷新したことを紹介。書体をユニバーサルデザインフォントで統一し、ページ構成や行間の調整、罫線のメリハリといった工夫を凝らすことで、見やすさを追求したという。重要事項が記載されているにもかかわらず、無味乾燥な見た目ゆえに、読まない投資家も少なくないとされる法定開示書類になじんでもらうのが目的で、同社の「顧客本位の業務運営」への取り組みの一例だ。 ただ、インデックス運用は運用資産規模の拡大に対応できるよう、現在自動化を進めているようだ。現場を見て感じた「人間くささ」は少しずつ薄れていくのかもしれない。 (QUICK資産運用研究所 高瀬浩、望月瑞希)

「イノベーティブ・フューチャー」1135億円、6年ぶりの大型設定 みずほ証券が販売

運用は日興AM,歴代19位の規模 日興アセットマネジメントが28日に設定した「グローバル・プロスペクティブ・ファンド(愛称:イノベーティブ・フューチャー)」(02312196)は、当初設定額が今年最大の約1135億円に達した。国内公募の株式投資信託(ETFを除く)では6年2カ月ぶりの多さ。みずほ証券が1社で販売した。 国内公募の株式投資信託(ETFを除く)では、13年4月にJPモルガン・アセット・マネジメントが運用を始めた「日興JPM環太平洋ディスカバリー・ファンド」(17315134、1219億円)以来の大型設定となった。歴代では19位の規模。 同ファンドは劇的な生産性向上やコスト低下といった「破壊的イノベーション」を起こしうるビジネスを手掛ける世界の企業の株式が投資対象。人工知能(AI)やブロックチェーン、ゲノム解析など世界経済に成長をもたらす技術革新に焦点をあてたファンドだ。 (QUICK資産運用研究所)

投信の共通KPI 含み益の顧客割合、セゾンが97%(56社一覧)

金融庁の求めに応じて、投資信託を販売する金融機関が昨年から自主的に公表を始めた共通の成果指標(KPI)。2回目となる2019年3月末時点のデータを公表する金融機関が増えている。一覧にまとめた。 参考記事:「投信で含み益」の投資家が増加 共通KPI、2年目検証(6/21) 19年3月末で運用損益がプラス(含み益)の顧客割合が明らかになった56社のうち、18年3月末時点と比較できるのは33社。この中で含み益の顧客割合が増えたのは23社だった。 (QUICK資産運用研究所)

「投信で含み益」の投資家が増加 共通KPI、2年目検証

投資信託を保有している投資家の何割が利益を上げているのか。昨年と比べその割合は増加したようだ。 投信を販売する金融機関が金融庁の求めに応じ、昨年から自主的に公表を始めた共通の成果指標(KPI)。2回目となる2019年3月末時点のデータを公表する金融機関がちらほら出てきた。今回初めて公表する金融機関もあり、一部は昨年と今年の2年分を同時に公表した。 共通KPIの公表が確認できた金融機関22社を対象に、QUICK資産運用研究所が運用損益別の顧客割合についてまとめたところ、19年3月末時点で運用損益がプラス(含み益)の顧客割合が前年度を上回った金融機関が多かった。例えば野村証券は顧客の80%が含み益で、前年同月の77%から小幅に増えた。楽天証券とマネックス証券でも増加した。 含み益の顧客割合はその時々の相場環境に大きく左右されるほか、金融機関がどんな投信を積極的に販売したかや、積み立て投資の利用状況などによっても差が出る。 金融機関22社で利益が出ている顧客割合を一覧にまとめてみると、トップはセゾン投信の97.8%だった。前年度の84.9%から増え、顧客のほとんどが含み益となった。同社が運用・販売する「セゾン資産形成の達人ファンド」(96312073)は、2007年3月からの設定来リターンが104.65%(19年5月末時点)にのぼる。 2位は今回初めて公表したありがとう投信の94.8%。野村証券の80.0%が続いた。 22社のうち2年分を公表したのは16社。この中で11社は含み益の顧客割合が前回と比べて増加した。 (QUICK資産運用研究所 西田玲子、石井輝尚)

「ダイワ米国リート(毎月)」分配金を30円に減額 過去最低に

大和証券投資信託委託の「ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)為替ヘッジなし」(04312045)が17日の決算で、1万口あたりの分配金を前月の50円から30円に引き下げた。減額は昨年8月以来で、2004年5月の設定以降、最も低い水準となった。 17日の純資産総額(残高)は3128億円。米国の不動産投資信託(REIT)で運用する国内公募投信では4番目の大きさ。大和証券のみで販売している。 5月末時点の1年リターン(分配金再投資ベース)はプラス15.2%だったが、分配金支払い後の基準価額は17日時点で3115円と1年前より3.6%下がった。 大和投信は分配金を引き下げた理由を「現在の基準価額の水準および配当等収益の状況などを考慮した」と発表。基準価額の下落については、「米ドル建てリート要因(含む配当要因)がプラス要因だったが、分配金の支払いがマイナス要因」とした。 ◇大和投信の発表資料 第179期分配金は30円(1万口当たり、税引前) (QUICK資産運用研究所)

投信「不適切販売」ゆうちょ銀、上位に毎月分配型めだつ

ゆうちょ銀行が不適切な手続きで高齢者に投資信託を販売していたことが判明した。ゆうちょ銀行で過去6カ月に販売金額が多かったファンドを見てみると、ランキング上位には毎月分配型が目立った。どれも規模が比較的大きく、市場全体でも資金流入が続いているファンドだ。 販売金額トップ5のうち、3本は毎月分配金を支払うタイプだった(図表1)。首位は「東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型)<愛称:円奏会>」(4931112B)。このファンドは1カ月と3カ月の販売金額ランキングでもトップだった。バランス型では国内最大規模で、大手証券を含む80社以上で販売している。 3位の「スマート・ファイブ(毎月決算型)」(02312137)は、ゆうちょ銀行のみで販売しているが、過去3年で3000億円近い資金が流入した。4位は国内公募追加型株式投信(ETFを除く)の中で残高が最も大きい「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」(42311052)だった。 この3本に共通するのは、市場全体で毎月分配型の人気が落ち込んだ時期に資金流入傾向が続いた点だ。例えば「スマート・ファイブ」は、過去3年にわたり月次ベースで資金流入超が続いた(図表2-a)。ほかの2本も過去3年の合計は資金流入超だった。 直近の2年あまりは毎月分配型に逆風が吹いた時期で、17年5月以降はずっと資金流出傾向が続いていた(図表2-b)。それまで人気だったのは、主に海外の不動産投資信託(REIT)で運用し、高い分配金を支払うファンド。定期的に現金収入を得たい高齢者を中心にニーズを集めたが、主要ファンドの分配金減額をきっかけに投資マネーが逃げ出した。金融庁が「顧客本位ではない」と問題視したことで、多くの金融機関が販売を手控えた面もある。 そんな逆境下で資金流入傾向を維持した毎月分配型ファンドを支えた要因のひとつがゆうちょ銀行による販売。同行が投信販売の戦略見直しに動けば、これらのファンドを巡る資金の流れにも影響が及びそうだ。  (QUICK資産運用研究所)

日興アセット「財産3分法」、分配金を40円に減額 15年ぶりの低水準

日興アセットマネジメントが運用する「財産3分法ファンド(不動産・債券・株式)毎月分配型<愛称:財産3分法ファンド>」(02312038)が10日の決算で1万口あたりの分配金を前月より10円安い40円に減額した。2004年2月の決算以来、15年4カ月ぶりの低水準。分配金引き下げは12年4月の決算以来、7年2カ月ぶりとなる。 同ファンドは株式と不動産、債券の3つの資産に分散投資するバランス型。国内の株式と不動産投資信託(REIT)をそれぞれ25%、高金利の海外債券を35%、先進国の海外債券を15%組み入れることを基本としている。5月末時点での1年リターン(分配金再投資ベース)は2.85%だった。 6月10日時点の純資産総額(残高)は3730億円で、国内公募の追加型株式投信(ETFを除く)のうち14番目に大きい。バランス型では「東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型)<愛称:円奏会>」(5812億円、4931112B)に次ぐ2番目の大きさ。 2003年8月に設定され、2007年には残高が1兆4000億円を超えた。当時の分配金は1万口あたり80円。その後は残高が減りつつあるが、現在も大手証券やネット証券、全国の地方銀行などで幅広く販売している。 日興アセットマネジメントは分配金を引き下げた理由を「分配金の支払いによる基準価額の水準の低下を抑え、また、今後も安定的な収益分配を継続するため」とした。 ◇日興アセットマネジメントの発表資料 ~2019年6月の決算とパフォーマンスの状況について~ (QUICK資産運用研究所)

ありがとう投信「資産運用を一生涯サポート」(投信の直販NAVI)

証券会社や銀行を通さず、運用会社が個人に直接販売する「直販投信」の存在感が高まっている。「投信の直販NAVI」では、運用各社の直販に対する思いや特長をまとめる。 今回取り上げる「ありがとう投信」は、税理士や公認会計士が中心となって2004年3月に設立。直販の「ありがとうファンド」は今年9月で運用開始から15周年を迎える。もともと受益者の1人だったという長谷俊介社長に話を聞いた。 長谷俊介社長 ■投資未経験者が多く、40~60代が7割 ――ありがとう投信について教えてください。 「税理士や公認会計士自ら日々の業務で将来の資産に関する相談を受けることが多かったのをきっかけに、顧客の不安を解消し資産運用を長期でお手伝いすることを目指して設立しました。お客様と私たちがお互いに『ありがとう』と言い合える信頼関係を築いていくことが理想の姿です」 「現在の口座数は4800程度。お客様は投資未経験者が多く、40~60代が7割を占めます。新規申し込みは大半が口コミや紹介によるもので、積み立て投資で始めて長期保有する人が多いです」 ■外国籍ファンド中心に国際分散 ――「ありがとうファンド」の特徴は。 「世界経済の成長を享受すべく、株式を中心に1本で国際分散投資ができます。選び抜いた複数の機関投資家向け外国籍投信に投資するファンド・オブ・ファンズ形式で、資産配分は適宜変更します。投資先や資産配分などは、運用会議で検討し、代表取締役社長、ファンドマネジャー等で構成される投資政策委員会で決めます」 「投資先には、財務状況が健全で景気に左右されずに成長が見込める銘柄で運用するファンドを厳選しています。具体的には組み入れ銘柄を50~60程度に絞っているアクティブシェア(株式指数と異なる銘柄をどれだけ保有しているかを示す)が高いファンドです。株式と相関が低いとされる金で運用するファンドにも投資して値下がりリスクを抑制し、個人では投資しにくい世界の中小型株を投資対象とするファンドも組み入れて長期的なリターンの向上と安定した運用パフォーマンスの提供を目指します」 ――ファンドの運営で心がけていることは。 「ファンドに関わる情報をできるだけ開示しています。月次運用レポートではグラフや表、イラストをふんだんに盛り込み、マーケットの話題を会話形式でわかりやすく解説しています。毎月発行する『39レター』では私のメッセージをはじめ、積み立て投資の状況やセミナーの日程などを掲載しています。また、ホームページの『ありがとうブログ』では投資・運用に関するコラムや金融に関する基礎知識を解説するコラムなども掲載しています」 ■「定期換金」など3つの独自サービス ――独立系直販の強みは。 「お客様それぞれのライフステージに合った資産運用をワンストップでサポートできることだと思います。現役世代の資産形成からシニア世代の資金活用まで、お客様の資産運用を一生涯サポートするために3つの独自サービスを提供しています」 「1つは2006年4月から始めた『定期換金サービス』です。お客様ご自身で受け取り頻度やタイミングを決め、あらかじめ指定した金額を自動で換金できます。資産の取り崩しニーズに対応するためのサービスで、現在は60歳以上の方が利用できます」 「『39コンシェルジュサービス』も弊社ならではの取り組みの1つです。税理士や弁護士といった専門家を無料で紹介するサービスで、資産運用だけでなく、お客様が抱える様々な問題を誰に相談していいかわからないといった悩みを解消します」 「さらに、今春からFP(ファイナンシャルプランナー)に無料でライフプランや資産運用について相談できる『FPサービス』を導入しました。39コンシェルジュサービスと合わせて利用していただき、漠然とした将来への不安の相談窓口としてお客様をサポートしていきます」 <関連サイト> ありがとう投信 (QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

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