企業価値研究所

先行き不透明感は色濃いが、主要国の政策対応が株価を下支え 【投資情報マンスリー】

中国は政府が景気下支えに転換、国内も政治イベントが続く「2019年対策」に注目 「貿易戦争」の激化により、世界経済の先行きに対する懸念は高まっているが、世界景気は大型減税の効果が本格的に発現しつつある米国を中心に拡大基調を維持している。中国では景気減速や貿易摩擦拡大懸念などに対応、共産党・政府が18年後半、インフラ投資など積極的な財政政策で景気を下支えする方針に転換。国内でも、自民党総裁「3選」をほぼ固めたとみられる安倍首相が、統一地方選(4月)、参院選(7月)、消費増税(10月)など重要な政治イベントが連続する2019年に向けた「選挙に勝つための」閣僚人事など党内体制の構築、「デフレ脱却、景気拡大、株価の維持」に向けた政策対応に注力するものと予想する。 米中両国とも首脳が国内の支持基盤固めに傾注、妥協点を模索する可能性も 貿易摩擦拡大懸念に加え、企業業績に対する金利、エネルギー、人的資源など多様なコスト上昇の影響は軽視できず、企業価値研究所では、国内株式相場は引き続き神経質な展開を余儀なくされるものと想定。日経平均株価の当面の予想レンジは、2万1000円から2万3000円程度とする。ただ、「貿易戦争」の渦中にあるトランプ大統領、習近平国家主席はともに、国内の支持基盤固めに傾注しており、その展開によっては、米中両国が妥協点を模索する可能性もある。過去の例をみると、8月は総じて株価が軟調に推移する一方、次年度へ向け株式の格好の「仕込み場」となるケースが多かっただけに、株式市場動向を慎重に注視したい。   執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成  (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。 レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。 サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。   ※個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。  サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

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もはや「トルコ戦争」 跳ね上がるCDS、リラ急落に連動

週明けのアジア市場でトルコリラ売りが再開された。外国為替市場では一時、1リラ=15円台に突入。対ドルでは1ドル=7リラ台にまで下落した場面もあった。通貨の下落は次第にトルコの信用リスクへと形を変えつつある。 QUICK FactSet Workstationによると前週末時点のトルコの1年物クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は289にまで上昇。2月に50前後で推移していた水準と比べ5.8倍にも達する。国際金融システムに影響が波及するとの見方は乏しいものの、スペインといった一部の欧州金融機関については不安ももたげる。世界的に投資家心理の重荷となりそうだ。 12日付の英フィナンシャル・タイムズ(FT)電子版は「エルドアン大統領がトルコ経済を落とそうとしている外国を攻撃しているが、通貨リラの下落を止める緊急計画の兆候は見られない」と報じた。エルドアン氏は10日付の米紙ニューヨーク・タイムズ電子版に「トルコはアメリカとの間の危機をどう見ているか」と題する論文を寄稿し、トランプ政権に対して同盟が危機に直面していると指摘したほか、「トルコは他の友好国、同盟国を模索する」として米国以外の国との連携を強化する方針を示唆していた。 FT紙によれば、エルドアン氏は12日に諸外国を批判。与党幹部との会合では「この嵐の原因は難だ?」と足元のリラ安について述べつつ、「経済的な理由はない、トルコ戦争だ」と指摘したとのこと。記事の中では市場関係者の見方として、リラは1ドル=10リラに向かうだろうと指摘していた。(岩切清司、片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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Eストアー(4304)は27%高 三井金(5706)は5%安 10日の夜間PTS

13日の株式市場で、Eストアー(4304)や東陽倉(9306)が注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で13日の基準値を大きく上回る水準で約定した。Eストアーの約定価格は基準値に比べ27.18%高、東陽倉は同23.1%高だった。 <夜間PTSで基準値対比の値上がり銘柄> デュアルタプ(3469)やテラ(2191)も注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で13日の基準値を大きく下回る水準で約定した。デュアルタプの約定価格は基準値に比べ23.45%安、テラは同20.57%安だった。また、主要銘柄では三井金(5706)が基準値を5.62%下回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値下がり銘柄> ※「寄り前ランキング」は、QUICK AI速報としてQr1などQUICKの情報端末でニュース配信中。QUICK Knowledge特設サイトは、QUICKの情報端末でご覧いただけます。

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【朝イチ便利帳】 13日 8月のQUICK月次調査<外為>、タイ市場が休場 

13日は7月の投信概況などが発表される予定のほか、トリドールホールディングス、ワタミ、サイボウズなど約80社が決算発表を予定している。IPO関連ではチームスピリット(4397*J)の公募・売り出し(公開)価格が決定する。海外ではタイ市場が休場となる。  

資産運用研究所

野村AM、「ブランド」「分かりやすさ」で低コストと一線(インデックスファンドNAVI)

資産形成を目指す個人投資家の間で、指数連動型のインデックス投資が広まりつつある。運用各社も様々なインデックスファンドを展開し、信託報酬の引き下げや品ぞろえの拡充など独自の取り組みでしのぎを削っている。 「インデックスファンドNAVI」では、運用各社のインデックスファンドシリーズについて、それぞれの特徴や強みを解説する。今回取り上げるのは野村アセットマネジメント。新発想のブランド戦略で投資家層の拡大を狙う「Funds-i」シリーズや、積み立て向けに特化した低コストの「野村つみたて」シリーズを展開する。 ■25本の「Funds-i」シリーズ、為替ヘッジ型が豊富 「Funds-i」は2010年11月に投資初心者向けのファンドとしてスタートした。当初の品ぞろえは10本。いまでは熟練者向けの「Funds-i フォーカス」シリーズと、リスク水準の異なるバランス型ファンドを集めた「My Funds-i」シリーズを合わせて25本のラインアップがある。 このうち基本的な指数に連動する「Funds-i」は、現在16本。国内外の株式や債券、不動産投信(REIT)の主要な指数に連動するファンドが並ぶ。 2016年に新設した「Funds-i フォーカス」シリーズは現在4本あり、増配を続ける企業で構成する米国の「配当貴族指数」や米国のハイ・イールド(低格付け)債券の指数に連動する。2017年には5つのタイプからバランス型ファンドを選べる「My Funds-i」を拡充した。 これら「Funds-i」シリーズは、為替ヘッジをしながら海外資産に投資できる「為替ヘッジ型」の取り扱いが多いことが特徴の1つだ。為替リスクを取りたくない投資家のニーズに合わせた。シリーズ全体の純資産総額(残高)は7月末時点で993億円まで膨らんでいる(表1)。 「どのファンドを選べばいいかわからない」といった悩みを抱える投資家は、資産運用を助言するロボットアドバイザー(ロボアド)の「Funds Robo(ファンズ・ロボ)」が無料で利用できる。7つの質問に答えれば、「Funds-i」シリーズの中からそれぞれに適したファンドの組み合わせやバランス型ファンドが表示される仕組みだ。 ■新発想のPRを展開、20~30代女性をメインターゲットに シリーズ名の「i」は、「I(私)」や「index」、「愛・愛着」、「internet(インターネット)」といった意味。投資を「自分事」にしてほしい、日常生活に根付かせたい――。そんな思いが込められている。 「Funds-i」の設定から7年目の2017年1月、野村アセットマネジメントはブランド戦略の強化に乗り出した。大々的なプロモーションで手を組んだのは、これまで金融分野を手掛けたことのないブランディング会社だ。 プロモーションは投資初心者、とりわけ20~30代の女性をメインターゲットに絞った。パンフレットやWEBサイトだけでなく、ロゴも一新。駅構内や電車の中に広告を設置したり、複数の女性誌で特集を組んだりと、同社がこれまで試したことのない新しい発想のPRを次々と展開した。 さらに最近は投資をもっと身近に感じてもらうために、自社のスマートフォン(スマホ)向けアプリを通じたキャンペーンを実施。クイズとアンケートに答えるとアイスクリームがもらえるこのキャンペーンは、SNS(交流サイト)で話題となった。参加者による「#(ハッシュタグ)」付きの投稿の効果もあって、若い女性を中心に反響が広がった。 投資信託営業企画部の安藤祐介シニア・マネージャーは、「若い人の感性に響くもの、見て共感できるものを具体的な形にしていった」と話す。その波及効果は女性にとどまらず、配偶者や友人など男性にも広まっていくことを想定している。 ■積み立てに特化した「野村つみたて」 積み立て方式の少額投資非課税制度(つみたてNISA)導入を2018年1月に控えるタイミングで、17年9~10月には積み立てに特化した「野村つみたて」シリーズを立ち上げた。コストの安い3ファンドを投入。投資初心者向けをより意識して、商品の名前からパンフレットの内容まで一貫してわかりやすさを追求した。 このうち「野村つみたて外国株投信」(0131317A)は、17年11月に投票された「投信ブロガーが選ぶ Fund of the Year 2017」で4位入賞を果たした。設定から間もないにも関わらず、1本で先進国(日本除く)と新興国の株式に投資できる利便性や低コストが支持を集めた。滑り出しは上々で、設定後から資金流入が続いている(表2)。 ■巨大なマザーファンド、高い運用効率 同社のインデックスファンドは、それぞれが投資するマザーファンドが大きいことも特色の1つだ。マザーファンドの資産規模が大きいと、運用管理を効率化して諸費用を安く抑える効果が期待できる。 例えば「野村つみたて外国株投信」の残高は7月末時点で30億円弱。一方、マザーファンドの「外国株式MSCI-KOKUSAIマザーファンド」と「新興国株式マザーファンド」の合計残高は、7月末時点で約5500億円と大きい。投資家が実際に購入するファンド(ベビーファンド)1つ1つの残高が小さくても、そのファンドが巨大なマザーファンドに投資していれば効率的に運用できる。 さらに同社のインデックス運用は1980年代から実績がある。長い歴史とその間に培ってきたノウハウの蓄積が信頼の高さにつながっているようだ。 ■低コスト競争に参加せず、投資家層の拡大に注力 インデックスファンドは運用各社による信託報酬の引き下げが続いているが、野村アセットマネジメントはこの「低コスト競争」に参加する以外の方法を選んだ。主力の「Funds-i」は設定当初から信託報酬を据え置き、今後も引き下げる予定はないという。 激しい低コスト競争にどう対抗するか。同社が出した答えが「ブランド戦略」の強化だ。安藤氏は「コストの削り合いで業界が疲弊するのは意味がない。若い人が気負わず投資に踏み出せるような雰囲気をつくり、投資家層の拡大につなげたい」と語る。 「Funds-i」のキャッチフレーズは「もっと、お金の話をしよう」。投資の潜在的なイメージが「怖い」「難しい」から「おしゃれでかっこいい」などポジティブな方向へと変わり、若い人が気軽にお金の話に花を咲かせる日がくるのかどうか。野村アセットマネジメントの戦略が実を結ぶかが注目される。 <関連サイト> ◇「Funds-i」 ◇「Funds Robo」 (QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

資産運用研究所

投信、相性の良い組み合わせは? 7月末時点の「相関係数」一覧

複数の投資信託に分散投資する際、有効な組み合わせを探すのに便利なのが「相関係数」と呼ばれる統計指標だ。投資対象で区分した「新QUICK投信分類(大分類)」について、7月末までの1年間(日次データ)と10年間(月次データ)の相関係数をまとめた。 複数のファンドに投資する場合、値動きの傾向が違うタイプを組み合わせると分散投資の効果が出やすい。例えば、投資家のリスク選好局面で買われやすい株式に投資するファンドと、逆に売られやすい債券に投資するファンド。この両方を持っていれば反対方向の値動きが打ち消しあって、全体のリスク(価格の振れ幅)を抑えることができる。 有効なファンドの組み合わせは「相関係数」を使うと探しやすい。相関係数は投資対象が異なる2つのファンドが似た値動きをするほどプラス1に近づき、逆の値動きをするほどマイナス1に近づく。ゼロなら値動きの関係がなかったことを示す。相関係数が低いファンド同士を組み合わせると、全体の価格変動リスクを低減しながらリターン向上を狙う分散投資効果が期待できる。 表の「先進国債券(投資適格)型」を見ると「国内REIT型」との相関が0.12と低いが、「バランス型」との相関係数は0.71と高い。「先進国債券(投資適格)型」の投信を保有していて、もう1ファンド購入を検討している場合、「バランス型」を購入するよりも「国内REIT型」を組み合わせた方が、よりリスクを小さくすることができると言える。 【分類別相関係数(日次1年)】7月末時点 【分類別相関係数(月次10年)】 7月末時点 出所:QUICK資産運用研究所 ※▲はマイナス。分類は「新QUICK投信分類(大分類)」を使用、対象は追加型株式投信(ETF、通貨選択型除く) (QUICK資産運用研究所)  

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メルカリ「洗礼」 初の決算、株価10%安 市場が見つめる成長期

10日の株式市場でフリマアプリのメルカリ(4385)が急落した。一時は前日比11%安の4220円まで下げ、6月26日に付けた上場来安値(4165円)に接近する場面があった。その後も安値圏での推移が続いている。9日に上場後初となる2018年6月期の連結決算を発表。売上高は前の期比62%増の357億円と増収だった一方、最終損益は70億円の赤字(前の期は42億円の赤字)で、赤字幅が拡大した。米国市場での先行投資が響いたという。市場予想(QUICKコンセンサス、7社)は売上高が365億円、純損失は48億円だった。   モルガン・スタンレーMUFG証券は9日付リポートで「成長投資で大きく業績が変動するステージ。実績は問題視すべきではない」などと指摘。JPモルガン証券も「概ね想定線。悲観は不要」とするなど、強気なコメントが並ぶ。 ただ、主力の国内事業での取扱高を3カ月ごとに前年同期比でみると、直近では2016年7~9月期の87%増がピーク。そこから、ほぼ一貫して伸び率が鈍化している。加えて海外事業については「米国取扱高は前年から回復したものの水準は低く、本格化の期待は時期尚早」との見方もある。 ※メルカリの決算資料より   フリマアプリの先駆者メルカリだが、シェアリングエコノミーへの関心が高まる中、さまざまな企業が中古市場に参入している。楽天(4755)は、メルカリよりも安い手数料の「ラクマ」を運営。今後も新しいサービスがどんどん生まれ、競争環境がより厳しくなる可能性もある。 メルカリは、カテゴリーを増やすなどして国内事業の売り上げ拡大を狙うが、成長鈍化が意識されるようだと、期待値が高い分、反動も大きくなる可能性がある。市場では「今日の個人投資家の注文は55対45くらいの割合で買い越し基調です。機関投資家の売りが出ているのではないでしょうか。赤字というのはある程度分かっていた話ですが、売上高が市場予想の平均である365億円を下回った点が厳しいですね」(ネット証券)との声があった。(松下隆介、中山圭一)   ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。  

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月末の「日銀トレード」、債券先物とTOPIX先物を大量に売った海外勢

9日に公表された8月第1週(7月30日~8月3日)の投資部門別売買動向は、30~31日に開かれた日銀の金融政策決定会合を織り込んだ需給の結果として読める。 海外投資家は長期国債先物を2兆2830億円売り越した。 この週は31日の決定会合で「政策修正」が決まり、長期金利が急上昇した時期にあたる。海外投資家は7月の最終週も1兆3850億円売り越しており、ポジションがショートに傾いている可能性がある。 市場からは「決定会合に向けて政策修正への思惑が高まり、実際に決まった週だ。海外勢が売るのは当然の動きだろう。ロングポジションを閉じたものもあれば、新たにショートしたものもあろう。足元、金利上昇は一服しており、ショートの買い戻しが入る可能性もある。ただ、現物債は『物がない』状態にあり、金利低下局面では日銀オペの減額が意識されよう。積極的には買えず、結果的に相場は膠着してしまうかもしれない」(ストラテジスト)との声が聞かれた。 一方、株式では海外勢は現物と先物の合計で3560億円の売り越しだった。売り越しは4週ぶり。内訳を見ると現物株は672億円の売り越しにとどまるが、先物の売り越しは2887億円にのぼった。先物の売り越しの中身は、日経平均先物が993億円に対しTOPIX先物が1895億円だった。TOPIX先物は日経先物の倍近い売り越しになっていたことになる。 決定会合では事前に金融政策の調整に踏み切るといった観測報道が先行。その中で上場投資信託(ETF)の購入についてはその比率を変更する可能性が伝わっていた。TOPIX型のウエートを高めて日経平均型を低めることが意識された。 だが、結果的に外国人はTOPIX先物を大きく売り越した。噂で買って事実で利食いを入れた典型的な短期トレードだった。(池谷信久、岩切清司 ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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20円・20%の攻防 強権と制裁のトルコ売り、どうにも止まらない

トルコリラが下落、最安値を更新している。対円でも19.93円をつけ、20円割れの攻防となっている。 トランプ政権による対トルコ制裁実施から1週間をすぎたものの、状況は打開できないままだ。金利は20%前後と日本では想像しがたい水準。牧師拘束問題をめぐって8日にはワシントンで米国とトルコの高官協議が開催されたものの、不調に終わったことで失望感が強まったようだ。(丹下智博) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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長谷工(1808)は5%高 塩野義(4507)は14%安 9日の夜間PTS

10日の株式市場で、MTジェネック(9820)やシンクレイヤ(1724)が注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で10日の基準値を大きく上回る水準で約定した。MTジェネックの約定価格は基準値に比べ20.44%高、シンクレイヤは同18.02%高だった。 主要銘柄では長谷工(1808)が基準値を5.93%上回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値上がり銘柄> 乾汽船(9308)や新日電工(5563)も注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で10日の基準値を大きく下回る水準で約定した。乾汽船の約定価格は基準値に比べ23.07%安、新日電工は同22.29%安だった。 主要銘柄では塩野義(4507)が基準値を14.99%下回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値下がり銘柄> ※「寄り前ランキング」は、QUICK AI速報としてQr1などQUICKの情報端末でニュース配信中。QUICK Knowledge特設サイトは、QUICKの情報端末でご覧いただけます。

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【朝イチ便利帳】 10日  4~6月GDP速報値 決算ピーク 日本郵政など500社以上

10日は4~6月期の国内総生産(GDP)速報値や7月の企業物価指数が発表されるほか、3カ月物国庫短期証券の入札が行われる予定。企業決算では日本郵政(6178)、SOMPOホールディングス(8630)、東京海上ホールディングス(8766)など、約540社が決算発表を予定している。海外では4~6月期の英GDP速報値や7月の米消費者物価指数などが発表される予定だ。

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決算を瞬時に判定、株価インパクト算出 QUICKの分析ツール

2018年4~6月期の決算発表は今週末がピーク。QUICKが情報端末や特設サイトで提供する分析ツール「決算スコア」への関心も高い。決算スコアは、決算や業績予想の上方・下方修正がどの程度株価にインパクトを与えるかを統計的に算出する。決算発表の数秒後には算出されるため、内容を素早く見極めるのに強みを発揮する。 決算スコアはいくつかの手順を経て算出する。まず、発表された決算内容を①前期実績比②会社予想比③市場予想(QUICKコンセンサス)比で評価・分類する。それをもとに、過去10年間の決算・株価の反応と比較して株価へのインパクトを予測し、決算発表がザラバ(取引時間中)の場合は当日の株価騰落率、大引け後の発表の場合は翌営業日の騰落率を計算する。株価は決算数値の良し悪しだけでなく、市場の想定や織り込み度合いによっても変わるため、算出にあたっては株価の移動平均との乖離率も加味する。 決算スコアと発表後の株価の動きを実際に見てみよう。画像は東証株価指数(TOPIX)500の構成銘柄のうち、7~8日に決算を発表した銘柄の決算スコアのランキングだ。 9位の島津製作所(7701)は、決算スコアの予測値と株価の動きがおおむね一致した。7日の引け後に決算を発表し、決算スコアは2.12。翌営業日である8日に2.12%の上昇が見込まれるという分析だった。実際、翌営業日は前日比3.2%の上昇だった。主力の計測機器事業が中国や欧米で好調で、好決算に株価が素直に反応した。 一方、8日のザラ場に決算発表した資生堂(4911)は、決算スコアは3.10で3位だったが、異なる結果となった。当日中に3.10%の株価上昇が見込まれる好業績ではあったが、実際の終値は4.4%安と下げで反応。市場予想を下回ったことで利益確定の売りに押された。「バリュエーション(投資評価)が割高」(国内ファンドマネジャー)との声も聞かれた。 決算スコアは過去のデータをもとに算出した指標であり、銘柄への評価が反転するタイミングでは株価の反応が必ずしも一致するわけではない点に注意が必要だ。資生堂株は9日終値は8140円と、決算前の7896円を上回って推移。見直し買いが優勢となり、決算スコアの方向性に沿った動きを示している。 10日は542社の発表が集中する。見るべき業績項目は数多く、企業や業界によっても異なる。QUICKは、決算スコアをはじめ、業績を迅速に分析するのに一役買う各種ツールを用意している。(QUICKナレッジコンテンツグループ 伊藤央峻)

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不明さ増した「2つのS」 テスラ、但し書き付の信用力回復 

8日の米国市場でテスラは反落し、2.43%安の370.34ドルで終えた。7日にイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が「非公開化を検討、資金は確保した」と明らかにしたことで前日は10.98%高で急伸したが、朝高後は反動安となった。 株式の非上場化を検討し始めたことで、テスラに対する信用力は足元では回復している。QUICK FactSet Workstationによると1年物のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)が7日に327となった。前の日は405だった。7月中旬には一時、600を超えていた。 ※QUICK FactSet Workstationより 背景には転換社債(CB)の償還を無難に通過できるとの期待がある。テスラが発行しているCBのうち、2019年3月に償還をむかえるCBの株式への転換価格は359.87ドル。発行額は9億2000万ドル(約1000億円)。マスクCEOが非上場化の際に買い取る株式の価格を1株あたり420ドルと言及し株価が急伸し、それまで下回っていた転換価格も突破した。 このまま株価が高水準で推移すれば来年3月の償還時に株式への転換が進みやすく現金の流出を食い止める公算が大きい。目先の1年で見れば資金ショートのリスクが薄まったと言え、CDSが大きく反応したわけだ。 ただ、5年物のCDSは低下しているものの直近の高い水準から約100ポイント切り下がった程度。1年物の低下幅(約200ポイント)に比べると小さいだけに、信用市場は長期的な信用力についてはまだ懐疑的と言える。 また、この日は「S」に絡んだニュースが2つ流れ、史上最大級のレバレッジド・バイアウト(LBO)の先行きがさらに見えにくくなった。 8日午後、ブルームバーグは「マスク氏がソフトバンクGの孫正義氏とテスラへの投資を巡って2017年に協議し、非公開化を含む選択肢を話し合った」と報じた。経営権を巡ってテスラの主導権を維持したいマスク氏との間で意見の不一致があったほか、現時点で進行している協議はないという。7日のツイートとの関係性を期待する動きは限られた。そもそもソフトバンクGは5月31日、米自動車大手ゼネラル・モーターズの自動運転を手掛けるグループ会社にソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)を通じて22億5000万ドルを出資し、GMと自動運転分野で提携していた経緯がある。 大引け前にはウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙電子版が「米証券取引委員会(SEC)がテスラに対し、マスクCEOのサプライズな非公開化の発表が本当かどうか調査している」と報じ、株価操作の疑いが警戒されて引けに掛けて下げ幅を広げる展開となった。WSJによれば、SECはマスク氏がなぜ通常のSECへの届け出書ではなく、ツイッターで発表したのかなどと尋ねているという。 テスラはLBOに必要な資金を本当に確保できたのかーー。マスク氏のツイートの信ぴょう性に疑問が残る中、当局の対応に関心が集まっている。(片平正ニ、岩切清司)   ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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「柔軟化」騒ぎ、ほぼ3週間で「修正」 国債のボラティリティー低下

日本国債の変動率(ボラティリティー)が落ち着きを取り戻している。「S&P/JPX 日本国債 VIX 指数」は8日、1.63となり、前日比0.04(2.39%)低下した。 7月20日の「長期金利目標の柔軟化を検討」との報道をきっかけに2.85まで急騰していたが、31日の日銀金融政策決定会合で「政策の修正」を発表。ひとまず、23日までの上昇分を打ち消した格好だ。(丹下智博) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

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【朝イチ便利帳】9日 機械受注や中国CPI、富士フイルムなど決算

9日は内閣府が6月の機械受注統計と7~9月見通し、財務省が対外・対内証券売買契約を発表するほか、海外では米新規失業保険申請件数、中国CPIが発表予定だ。  

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パイオニア(6773)が3%高 テルモ(4543)は3%安 8日の夜間PTS

9日の株式市場で、宮地エンジ(3431)やエナリス(6079)が注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で9日の基準値を大きく上回る水準で約定した。宮地エンジの約定価格は基準値に比べ20.62%高、エナリスは同19.49%高だった。また、主要銘柄ではパイオニア(6773)が基準値を3.47%上回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値上がり銘柄> 中村超硬(6166)やニチイ学館(9792)も注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で9日の基準値を大きく下回る水準で約定した。中村超硬の約定価格は基準値に比べ20.92%安、ニチイ学館は同16.73%安だった。また、主要銘柄ではテルモ(4543)が基準値を3.65%下回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値下がり銘柄> ※「寄り前ランキング」は、QUICK AI速報としてQr1などQUICKの情報端末でニュース配信中。QUICK Knowledge特設サイトは、QUICKの情報端末でご覧いただけます。

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VIXひとけた再突入目前 7ヵ月ぶり水準、米株なお先高観

7日の米国市場で恐怖指数のVIXが3.01%安の10.93で4日続落し、終値ベースで1月12日以来、7カ月ぶりの低水準まで下げた。 S&P500が4日続伸し、2863.43まで上昇して1月26日に付けたザラ場ベースの高値に迫る中、VIXも1月以来の低水準に下げて相場の落ち着きを示す展開だった。VIXが低下することは、今後30日間でS&P500が下げるよりも上昇する方に見込むオプション取引が多いことを示唆している。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

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お騒がせ男の「退場」宣言 テスラ急騰、市場が訝る真偽と真意

経営破綻をネタにした自虐ツイート、アナリスト罵倒、一転謝罪と、何かと市場を騒がせてきた男が今度は突然の「退場宣言」。いったいどこまで本気なのか、その真意はどこにあるのかーー。 7日の米国市場でテスラが3営業日ぶりに急反発。前日比10.98%高の379.57ドルで終え、一時は387.46ドルまで上昇して上場来高値(2017年9月18日、389.61ドル)に迫る展開となった。 イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)がこの日にツイッターで、「420ドルでテスラの非公開化を検討している。資金調達は確保した」とつぶやいたことで買いが殺到。テスラ株は米東部時間14時8分ごろから1時間ほど売買停止となり、取引再開後に一段と上げ幅を広げた。 テスラに関しては、この日に英フィナンシャル・タイムズ紙電子版が「サウジアラビアのパブリック・インベストメント・ファンドが今年に入り、テスラ株を3~5%(20億ドル規模)取得した」と報じていたことから、政府系ファンド(SWF)やプライベート・エクイティ(P.E.)などが出資してレバレッジド・バイアウト(LBO)を支援するのでは無いかとの思惑も出やすい状況だった。 著名金融ブログのゼロヘッジは7日、マスク氏がツイッターの後に従業員に宛てた電子メールの内容を伝えていた。それによれば、マスク氏は非公開化されても従業員が持つ株式を売却したり、ストックオプションを行使することは可能と安心感を与えつつ、マスク氏がCEOを務める宇宙ベンチャー企業のスペースXが非公開企業であることを踏まえ、長期的な成長のためには非公開化した方が良い旨を説明していた。 ただ、米経済専門チャンネルのCNBCによれば1株=420ドルならテスラの時価総額は710億ドル(約7兆9000億円)となる。仮に本当にLBOを行うなら、資金は莫大なものとなる。テスラはその後、ブログでマスク氏のツイートを正式に認める一方、「最終決定されたものではない」との見解を示していた。 ある欧州系証券のアナリストは同日付のレポートで懐疑的な見方を示した。1点目は株式を買い取るための資金調達。「テスラの無担保社債は足元で利回りが6.7%前後で推移している。仮にハイイールド債市場で400億ドル(約4.4兆円)が調達できたとしても、年間の支払利息は27億ドルにも達する」と試算し「市場は今回の案を受け入れないのではないか」とした。ただでさえ電気自動車の生産で現金を「消化」しているテスラにとっては重荷となることは必至だ。英フィナンシャル・タイムスは同日、サウジアラビアのソブリン・ウェルス・ファンドが20億ドル相当の株式を取得したと伝えているが「株式を買い取る資金としてはまったく足りない」という。 2点目として前出のアナリストは「マスクCEOは投資家を引き続き株主として存続させる旨を伝えているが、現行の制度で可能かどうか不透明だ」とも指摘した。 テスラは3月21日に開いた株主総会で、マスク氏の報酬体系を見直したばかり。今後10年は完全な成果連動型とし、時価総額が1000億ドルを超えるまで法定の最低報酬を除きマスク氏は無報酬になるとしていたが、非公開化した場合、時価総額の正確な評価ができるのか疑問が残りそうだ。 そもそもテスラ株は空売りが多い銘柄で、7月末時点で発行済み株式数の27.40%の空売り残高がある。マスク氏が空売り投資家の踏み上げを図ろうとしてツイートしたのではないかとの見方も根強い。実施すれば史上最大規模のLBOとなるが、成否はいかに。(片平正ニ、岩切清司) ★マスク氏のツイッター https://twitter.com/elonmusk/status/1026872652290379776   ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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