60代の約4割「自分の資産額わからない」 金融老年学で見た人生100年時代の現実

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政府は16日の閣議で、「高齢社会対策大綱」を閣議決定した。大綱には公的年金の受給開始年齢に70歳超も選べるようにする制度の検討も盛り込んだ。日本は、65歳以上が全人口の21%を占める超高齢社会に突入しており、老後のお金に対する考え方も変化している。 専門家の間では、超高齢社会とお金の関係を考える「金融ジェロントロジー(老年学)」が注目され始めている。野村資本市場研究所と共同で金融ジェロントロジーにおける資産運用の調査を実施した野村アセットマネジメントに、現状について説明してもらった。 老後の金融資産を考えるとき、老後に向けての「資産形成」はもちろん、老後の生活費や医療費による「資産枯渇」も問題点とされる。資産を増やすだけでなく、その適切な保全もポイントだ。 野村の調査(60~89歳までの男女3054名が対象)では、金融資産の平均値は2444万円と枯渇の可能性は一見低そうに見えるが、60代に限ると自分の資産額が「わからない」という回答が36%、「1000万円未満」が29%と合わせて6割を超えており、資産管理の不十分な高齢者は多いと言えそうだ。必要な老後資金額についても、全体の約3割が「わからない」と答えている。 (出所)野村アセットマネジメント、野村資本市場研究所 毎年どれだけ金融資産を取り崩すかによって資産枯渇のタイミングは変わる。野村の調査によると、老後の金融資産の年間取り崩し額は平均で資産の3%程度と、枯渇までの「資産寿命」は100歳を超えるという結果となったが、油断はできない。「資産の年間取り崩し額が3%なら枯渇までに33年、5%なら20年。数%の違いで十数年の違いが出てくるため、長期にわたり計画的に管理する必要がある」(野村アセットマネジメントの住田友男シニア・ストラテジスト)。 加えて高齢者には、「認知」の問題も出てくる。認知機能が低下したときにお金をどうするか。60代は4割が「どうしていいか、わからない」という状況だ。成年後見制度の利用意向も1割以下にとどまっている。 (出所)野村アセットマネジメント、野村資本市場研究所 高齢者は「資産枯渇」と「認知機能の低下」を考慮した適切な資産運用をするべきだが、野村の調査内容を見る限りでは、その意識が十分とは言えない。 老年精神医学を専門とする三村將・慶應義塾大学医学部教授は、書籍「金融ジェロントロジー」の中で、証券や銀行などの窓口現場が「認知機能低下の程度や意思決定能力・財産管理能力の程度を推測していくノウハウが求められる」と語る。金融資産が高齢者に偏る日本。金融が適切に機能するためには、高い倫理観を伴った顧客本位の営業がいっそう求められることになる。 また60歳以上のNISA口座開設率は3割前後で、株式保有率とほぼ一致しており、高齢投資家の利用も少なくない。NISA口座開設者980名の3割が、2023年でNISAの非課税枠が終了した場合に「運用を止める」と回答しており、野村アセットの住田氏は「NISAの恒久化が必要ではないか」と見ていた。 【QUICKイノベーション本部 吉田晃宗】

リスクオンで進む円高の謎 日本勢の米債売りも要因か

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米株が堅調な一方でドル安・円高基調が続き、ドルインデックスも弱含んでいる。シティグループ証券の高島修チーフFXストラテジストは19日付のリポートで「為替市場では従来とは異なり、先週末は対ユーロなどで米ドル買いが優勢となった。つまり、リスクオンの米ドル安にならなかったということだ」と指摘した。 高島氏は「加ドルや豪ドルなど資源国通貨も対米ドルで売られた」としながら、「興味深いのはこの間、ブラジルレアルやトルコリラ、南アランドなど新興国通貨は堅調を維持したことだ」と強調。ドルに対して豪ドルや加ドルが売られた一方、ブラジルレアルや南アランドなどが買われた点を踏まえ、「同じ方向に動くことが多い資源国通貨と新興国通貨との間にダイバージェンスが生じた」として、「リスク選好の改善が新興国通貨を下支えした」と分析した。 「こうしたリスク選好回復時には主要国通貨の中ではアンダーパフォームするはずの円が足もとで買われている」ことが論点になっているが、この点については「欧州通貨間ではスイスフランが対ユーロや対英ポンドで底堅さを増してきた。これは経常黒字国通貨高と言うよりは、買いにくくなってきたユーロなどから出遅れ気味だった円やスイスに買い持ち高をシフトする動きだろう」と見る。 「ドル売り相場が変調をきたし始めた兆しにも見える」として、リスクオンの相場環境で円高が進む「謎」は解消される可能性を示唆していた。   ▼日本の米国債売りもドル安に寄与? 一方、円高の背景に日本の機関投資家の存在をかぎ取る向きもいる。JPモルガン・チェース銀行の佐々木融氏は19日付のリポートで「財務省対内対外証券投資の週次データによると、本邦投資家は先々週まで2週連続で外債を売り越した。先々週の売り越し額は9732億円となり、昨年10月末以来の高水準となった。また先々週までの2週間の売り越し額は1.8兆円と多額になった」と指摘。「本邦投資家の為替ヘッジなしの米国債の売りが最近の米国債金利の上昇とドル安に一部寄与している可能性もある」という。 半面、「このまま年末に向けて円高基調が続くとも考えられず、一旦落ち着いたところで、再び本邦企業・投資家による対外投資活発化などで、USD/JPY(ドル円)は反発すると予想する」と指摘。今後の展開として、米債が買われればドル円が上昇する可能性があると見込んでいた。 ※QUICK FactSet Workstationより   ▼6%の減益要因の可能性も エコノミストの間では、実体経済に与える円高の影響を懸念する見方も浮上している。SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは19日付で「円高が経済、賃金、収益へ及ぼす影響は無視できない」とのレポートを公表した。 丸山氏は「内閣府の2015年計量モデルによると、為替レートを継続的に5%増価させた場合、1年目の影響は僅かだが、実質GDPは2年目に約0.2%、3年目も約 0.2%押し下げられる。同様に、個人消費支出デフレーターは 1年目に0.1%、2年目も0.1%、3年目に0.2%押し下げられる。東証株価指数は 1 年目に影響がなく、2年目に0.2%、3年目に 0.1%押し下げられる。個人消費支出デフレーターは、概ねCPIとして読み替えられるため、2%インフレ目標を目指す2期目の黒田日銀にとって、一定の逆風が吹く格好」との見方を示した。 さらに「期待インフレ率が冷やされる点も問題だろう。一人当たり俸給・賃金への影響が大きいかも知れない。内閣府モデルでは 1 年目に 0.2%、2 年目に 0.4%、3 年目に 0.5%の下押しである。為替相場の減価の場合の押し上げと異なり、増価の場合には、賃金自体の特性から下押しの影響が多少マイルドになる可能性はある。ただ、賞与で報いる最近の傾向を踏まえると、逆も指摘できるだろう。14年度の賞与は大幅に増額されたが、その後、円高が響き製造業を中心に企業収益が下押しされたため、15年度の賞与は減額され、16年度も低い伸びにとどまったことは記憶に新しいだろう。加えて、多少なりとも所定内給与の引上げに対して前向きとなっている企業認識に、足元の円高が水を注してしまうリスクも指摘できる」という。 「現時点で2018 年度の収益への影響を推し量る上では、過去の3月短観における翌年度の為替相場想定と利益率の関係が参考になるだろう。05年3月調査から 17年3月調査までを用いて分析すると、想定ドル円相場が5円円高へ振れると、大企業製造業の利益率は0.3%ポイント下押しされる。最新の売上高データに基づくと、これは7084億円の経常利益の減額要因だ。なお、倍の10円の円高では利益率が0.8%ポイント 下押しされ、1兆9252億円の経常減益要因となる。1円の円高では減益にならず 2650 億円の増益、企業想定通りの為替相場では5083億円の増益である。これは前年度末時点で、企業が保守的な相場想定や収益想定を翌年度に関して示すためだ。利益の上振れ下振れに関しては、発射台をどこに設定するかが難しい。企業の保守的な利益計画スタンスまで勘案すれば▲1.2 兆円(5083 億円の増益から7084 億円の減益への変化)、前年度比▲6.2%の減益ファクターに相当する。円高による悪影響は致命的ではないが、やはり無視できない」としていた。 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

投信の積立、月額「1万~2万円」「1000~1万円」が中心【個人意識調査(9)】

資産運用研究所

QUICK資産運用研究所は2017年12月、全国の20~60代の個人を対象に「個人の資産形成に関する意識調査」を実施した。個人に資産形成の取り組み状況などを聞く調査は、16年12月に続いて2回目。日経リサーチを通じてインターネット経由でアンケート調査を実施し、5132人から回答を得た。 調査結果はQUICK Money Worldに順次掲載する。 ◯調査概要はこちら ■投信積立、月額「1万~2万円」「1000~1万円」が中心 投信積立をしている人にひと月あたりの積立金額を聞いたところ、最も多かったのは「1万~2万円未満」で、全体の28.3%を占めた。次いで「1000~1万円未満」が23.9%だった。1000~2万円未満で過半に達した。 年代別にみると、20~30代では「1000円~1万円未満」が最多の3割程度。これ対し、50~60代は「1万~2万円未満」が最も多く、いずれも3割を超えた。 ■投信の積立本数、若年層は「複数」が主流 投信積立をしている人に何本の投信を積み立てしているかを聞いたところ、全体では「1本」と答えた人が4割超で最も多かった。次に多かったのは「4本以上」の24.6%。 一方、20~30代の若年層は「1本」との答えが3割程度にとどまり、2本以上が大半を占めた。60代で7割超が「1本」だったのとは対照的だった。 (QUICK資産運用研究所)

米長期金利、なぜ上がる① 30年の低下局面に幕引き、大転換期に突入も

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「債券の時代は終わった」――。かつての債券王、ビル・グロス氏は在籍している米運用大手ジャナス・キャピタル・グループのサイトに掲載した1月の投資レターで確信を持って宣言した。米国の債券相場に慎重なのは同氏だけではない。現在、「新債券王」と呼ばれるダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏も米10年物国債利回りが2.63%を上回ると上昇が加速するとしていた。米10年物国債利回りは14日に一時、2.92%を付け、2014年1月10日以来ほぼ4年1カ月ぶりの高水準に達した。今まさに米債券の大御所の見立て通りの展開になりつつある。 改めて米長期金利のたどった足取りを振り返ってみよう。1970年代から80年にかけ高インフレと高失業率を背景にアメリカ経済は低迷していた。物価高が長期金利に影響を及ぼし、米10年物国債利回りは81年に15%を突破した。 ※QUICK FactSet Workstationより ただ、その後はインフレが次第に落ち着きを取り戻すと長期金利も低下。長期チャートでトレンドラインを描画すると、最近までの金利低下の起点は87年ごろとなる。景気循環の影響を受け中短期で金利は上下したものの、長期的には右肩下がりを演じてきた。 金利低下の背景には「名目GDP成長率の鈍化がある」(大和証券の永井靖敏チーフエコノミスト)との見方が大勢を占める。物価変動の影響を反映したGDPの鈍化は、インフレ率の落ち着きを反映した側面もあった。 さらに2008年のリーマンショックで世界的に経済の需要が急縮小。米国にも影響がおよび物価の伸び悩みが鮮明になる。一時はディスインフレの様相が強まり「ジャパナイゼーション(日本化)」懸念に対する議論まで浮上した。懸念が後押しするように米長期金利は一段と低下し、1.5%程度を付けた。 需給面ではアジアに大きなバイヤーが誕生したことも大きい。日本と中国だ。2000年代以降のデータでは日本が先行して米国債を積極的に購入。世界の工場へと成長した中国には潤沢な外貨が溜まるようになった。その資金を管理するためにも米国債の運用を拡大せざるを得なかった。貿易上のインバランス(不均衡)、財政面のファイナンスを日中のマネーが担った。 ※QUICK FactSet Workstationより  さらに金融危機時に踏み切った米連邦準備理事会(FRB)の量的金融緩和策(QE)も市場から米国債を吸収。需給は引き締まりやすかった。 ※QUICK FactSet Workstationより ただ、その後はFRBによる緩和的な金融政策に加え、景気の持続的な拡大が米労働市場の改善を促した。直近の失業率は4.1%と約17年ぶりの低水準を維持。新規の雇用も継続的に増加し米経済は現在、完全雇用の状態にあるとされる。 市場が注目してきた賃金の増加も加速の気配を見せ始めた。米金利を取り巻く環境に大きな変化が始まった可能性が意識されるようになった。 2.92%まで上昇した米長期金利。約30年にわたり上昇を抑制してきたかのようなトレンドラインを明確に上抜けた格好だ。このあたりが新・旧の債券王に金利上昇の確信を持たせている。 このまま米長期金利は上がり続けるのか――。「米長期金利、なぜ上がる②(20日配信予定)」以降で米景気、FRBの金融政策、需給に関して詳しく解説する。 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。 ※QUICKデリバティブズコメントでは2月19日から、QUICK端末上のナレッジ特設サイトで「US Dashboard」のサービスを始めました。米国の長・短期金利スプレッド、期待インフレ率、VIXなど投資家・市場参加者が日々チェックするデータをチャート形式で一覧できます。米経済・市場の変化を見極めるツールとしてご利用いただけます。

株主優待狙いは23日まで イオン(8267)など割引サービス

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株主優待は個別銘柄を選択するうえで魅力的な要素の一つだ。企業によっては、自社への理解を深めてもらう目的で関連商品やサービスを提供している。2月期決算企業の株主優待を得る権利を獲得するには、23日時点で銘柄を保有する必要がある。 QUICK端末のナレッジ特設サイト「株主優待ウオッチ」では、2月末権利確定銘柄の125社が閲覧できるほか、優待品を金額換算した優待利回りをランキングの確認や簡易検索などもできる。 イオン(8267)は単元株である100株を16日の終値1846円50銭で購入すると購入額は18万4650円。買い上げ金額に対し、持株数に応じた返金率を乗じた金額をキャッシュバックされるなどのサービスを受けることができる。このほか、J.フロント リテイリング(3086)や高島屋(8233)は優待カードで買い物の割引を受けることができる。 ただ、優待には高級ホテルの宿泊券の割引や結婚相談所の初期費用割引など、うれしい人にはうれしいが、あまり汎用性が高くなく、結局、利用する機会のないまま期限が切れてしまうものもある。「優待内容」でしっかり利用価値の高いものか見極める必要がある。 以下はQUICKが提供しているナレッジ特設サイト「株主優待ウオッチ」で、紹介している2月末権利確定銘柄の125社の中から時価総額の高い順に銘柄を抽出した。 ▽株主優待時価総額順TOP30  (16日終値ベース)   コード 銘柄名   優待内容          最低購入金額(円) ★8267 イオン    割引券,ギフト券                    184,650 ★9602 東 宝    招待券,映画,観劇                 342,500 ★2670 ABC マート   割引券,衣料品                    669,000 ★3086 Jフロント     招待券,割引券,美術               194,000 ★8273 イズミ    ギフト券,食品                      697,000 ★8905 イオンモール    ギフト券,その他                    215,800 ★3141 ウエルシアHD   ギフト券,食品,その他               458,000   8984 ハウスリート    割引券,ホテル                       259,400 ★8233 高島屋    招待券,割引券,美術             1,088,000 ★7649 スギHD  ギフト券                           574,000 ★3048 ビックカメラ   ギフト券,家電                      164,500 ★9787 イオンディライ  ギフト券,食品                      385,500 ★9601 松 竹    招待券,映画,観劇               1,488,000 ★2379 ディップ  ギフト券                           331,500 ★2659 サンエー  食事券,ギフト券,ホテル                550,000 ★8244 近鉄百    食事券,割引券,ギフト券,レジャー,ホテル   382,500 ★8016 オンワードHD  衣料品                            90,400 ★3050 DCM    日用品,その他                    105,900 ★8251 パルコ    招待券,割引券,ギフト券,映画,美術   143,000 ★9948 アークス  割引券,ギフト券,食品,ホテル           255,800 ★3222 U.S.M.H   ギフト券,食品                      108,700 ★7630 壱番屋    食事券,食品                      440,500 ★2292 S Foods   割引券,食品                      426,500 ★3087 ドトル日レス  ギフト券                           252,300 ★9861 吉野家HD  食事券,食品                      194,700 ★9974 ベルク    ギフト券,食品                      600,000 ★3387 クリレスHD    食事券,食品                      121,500 ★8185 チヨダ    割引券,衣料品                    273,200 ★7485 岡谷鋼機  ギフト券,食品,本                 1,163,000 ★2685 アダストリア   ギフト券,衣料品                    222,900 「★」は2月末に配当を実施する予定がある企業。

トヨタ自動車(7203) 当研究所予想を再度増額 「TNGA」推進で収益力改善へ

企業価値研究所

QUICK企業価値研究所アナリスト 小西慶祐(2018/02/16) ・品質関連費用の減少や新興国の収益力向上を評価  18/3期通期の連結営業利益計画について会社側は、3Q決算発表時に、2兆円→2兆2000億円(前期比10%増)へ再度上方修正した。品質関連費用の減少と、為替の円安効果を織り込んだ。純利益は、米国の税制改正を踏まえ、1兆9500億円→2兆4000億円(同31%増)へ大きく引き上げた。もともと強めだった企業価値研究所の営業利益予想も、2兆1000億円→2兆3000億円(同15%増)へ再度増額。品質関連費用の減少のほか、アジアでの収益力向上と中南米での販売好調を評価した。4Q以降の為替レートの前提を1ドル=113円(会社想定は110円と会社想定より円安水準に設定、原価改善効果も強めに見込み、引き続き会社計画を上回る予想とした。 ・「TNGA」の推進による利益回復を引き続き予想  続く19/3期以降の営業利益予想も増額する。日米を主力とする同社は、販売台数の大幅な伸びは期待できず、自動車の動力源の電動化や、自動運転の開発強化に伴う先行費用の増加が懸念される。ただ、市場が回復する東南アジアでの増販や、「TNGA」推進による原価改善の進展、品質関連費用の減少などを背景に、利益の回復が続くとの見方に変更はない。 ・リスクファクター ~為替や米国の乗用車の競争激化 ・アナリストの投資判断 ~「TNGA」の推進を映し株価も緩やかに持ち直すと予想  直近の株価に基づく19/3期の当研究所予想PERは9倍。過去60カ月の平均PER11倍との比較では、やや割安感がある。今後は、販売台数の大幅な伸びは期待できないものの、「TNGA」の推進による収益力向上などを映して、株価も緩やかに持ち直す展開を予想する。   (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。 レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。 サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。 ※ 個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。    サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

ビットコイン、謎の大口買い 9~12日に4億ドル相当

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謎のトレーダーが4億ドル(425億円)相当の仮想通貨ビットコイン(BTC)買いを行ったことが市場で話題になっている。米マーケット・ウォッチなどが報じたところによれば、ビットコインの所有アドレス「3Cbq7aT1tY8kMxWLbitaG7yT6bPbKChq64」の人物が2月9~12日にかけてビットコインを大量に買ったとのこと。 このアドレスの保有するビットコインは5万5000BTCから9万6000BTC以上に増えたもよう。 ビットコインは15日に1万ドルの大台を回復した。2月に入ってからの下げ基調が一服する中、ネット上でも謎の大口の買い手が話題になっていた。 【QUICK Knowledge特設サイトのビットコイン価格(円ベース)】 (QUICKデリバティブズコメント) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

進むドル安、日銀人事…… ドル円相場、105円台からどうなる? 

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16日の東京外国為替市場で円相場は一時1ドル=105円台に上昇し、2016年11月以来、約1年3カ月ぶりの円高・ドル安水準となった。米国の財政赤字拡大への懸念や物価上昇率の高まりを受け、ドルの価値が目減りするとの思惑が広がり、ドルが円やユーロを含む主要通貨に対して下落したためだ。 政府は16日、衆参両院の議院運営委員会理事会に日銀の正副総裁の人事案を提示した。前日の海外市場で、円相場は事前報道が伝わった円安・ドル高方向に振れたが、一時的な値動きにとどまった。 円高・ドル安の背景や今後の円相場の見通し、日銀人事案の金融市場への影響などに関し、QUICK端末で16日に配信した市場関係者のコメントは以下の通り。 【2016年11月からの円・ドル相場の値動き】 ■「欧米投機筋のドル売りが加速」 諸我晃・あおぞら銀行市場商品部部長  16日の東京外国為替市場で円相場が急伸し、約1年3カ月ぶりに1ドル=105円台を付けた。今回の円高・ドル安の背景にあるのは、欧米投機筋が勢いに任せて積極化しているドル売りだ。日米の経済状況の格差などを見れば、円を買う材料は乏しいのだが、欧州中央銀行(ECB)の緩和縮小観測などを根拠にユーロ買い・ドル売りを膨らませる過程で対円でもドル売りを増やしているようだ。 今回の円高・ドル安も、ユーロが対ドルで3年2カ月ぶりの高値圏まで上昇したのをきっかけに拍車がかかった。市場では、昨年にかけて積み上がった円の売り持ち高の解消がまだ進んでいない。16日も1ドル=105円台にあったストップロス(損失覚悟)の円買い注文を巻き込んで円買いに弾みがついた。 相場の流れに逆らう「逆張り」で円を売ってきた日本の外国為替証拠金(FX)投資家も、含み損が膨らみ、これ以上はドルを買いづらいだろう。円の上昇に歯止めをかけられる要因が今のところ考えられない。円は心理的節目の1ドル=105円ちょうど近辺を目指し、攻防の末に104円台へ上抜ける可能性は十分にある。 ■「含み損抱えたミセスワタナベの買い戻しも」 柳沢浩・FXプライムbyGMOチーフアナリスト 外国為替市場で円高・ドル安に歯止めがかからないのは、日欧でも金融政策の「正常化」が進むとの思惑を強めた海外勢を中心に、2017年末から積み上げてきた円の売り持ち高を調整する動きを続けているからだ。国内で外為証拠金(FX)取引を手掛ける個人投資家「ミセス・ワタナベ」は、円が上昇ペースを速めた1ドル=109円台から、相場の流れに逆らう「逆張り」で果敢にドルを買っていた可能性が高い。現在の水準では含み損を抱えた状態だ。 ドル買いを増やしてきたミセスワタナベは今のところは買い持ち高を保っているが、心理的節目の1ドル=105円ちょうどを超えて円が上昇すると証拠金不足などで堪えきれなくなる人も出てくるだろう。その場合、円の買い戻しが増えると予想され、円は104円台前半まで一気に値を上げそうだ。 ■「投機的な円買いで104円台も視野」 尾河真樹・ソニーフィナンシャルHD金融市場調査部長 今週までは日欧の金融政策の正常化観測の高まりや米長期金利の急上昇などの材料で円は上昇を続けてきた。ただ1ドル=107円を超えてからの円相場は、買いが買いを呼んでいる状況だ。円の上昇余地を試そうとする仕掛け的な円買い・ドル売りは続き、来週までに104円台まで円高・ドル安が進む可能性が高い。 麻生太郎財務相が15日に円相場について「特別に介入が必要なほどの水準ではない」と述べた影響もある。麻生氏はその後、発言内容を打ち消したが、円高容認の印象は残り、円は上値を試しやすくなった。 日銀の正副総裁人事案の円相場への影響は限られる。長期的には金融政策の正常化の思惑がくすぶる可能性が高い。日銀は現行の緩和策を続けるというメッセージを出す必要があるだろう。 【日経QUICKニュース(NQN) 荒木望】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

日銀副総裁候補の若田部氏、「量」から「金利」へのシフトに批判も

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政府は16日午前、日銀の黒田東彦総裁の再任に加え、早稲田大学の若田部昌澄教授と日銀の雨宮正佳理事を副総裁に充てる人事案を衆参両院にそれぞれ提示した。若田部氏は積極的な金融緩和を訴える「リフレ派」の経済学者で、安倍政権に近いとされる。一方、雨宮氏は現行の異次元緩和政策を策定してきた「日銀のエース中のエース」。緩和の副作用が強まる中、実質的な政策のかじ取りを担う正副総裁からなる新執行部が金融正常化への道筋を描けるかに注目が集まる。 日銀以外からの起用となる若田部氏はリフレ派の論客として知られる経済学者だ。安倍首相の経済政策上のブレーンである浜田宏一内閣官房参与との共著もあり、政権側とのつながりも深い。1965年生まれという若さながら副総裁候補に抜てきされた。 専門は経済学史だが、2002年に当時学習院大学教授だった岩田規久男副総裁が立ち上げ、原田泰審議委員も所属した「昭和恐慌研究会」に参加。1930年代のデフレ不況を研究した縁から、リフレ派の代表格の1人として存在感を高めた。 あるエコノミストは「大学の授業では遅刻は厳禁で、開始時間と同時にドアを閉め切ってしまう」とのエピソードで、若田部氏のきまじめで厳格な一面を紹介する。 「アベノミクスの最前席にいた日銀が後部座席に移ってしまった」。日銀が長短金利操作付き量的・質的金融緩和を導入し、政策の主軸を資金供給の「量」から「金利」に移した2016年9月の枠組み変更について、日経QUICKニュースの取材に対し、こう批判した。 最近では、昨年12月27日の日本経済新聞電子版のインタビューで「19年10月に控える消費増税の負の影響を吸収し、かつ物価が2%へ上がっていくほどの強力な緩和が必要だ」と主張した。 ある日銀幹部は「安倍政権はわずかでもデフレ脱却の芽があるならば、徹底的に緩和路線を突き進むはずだ」と警戒。若田部氏が政権側の意向をくんで緩和強化を唱える可能性は否定できない。 一方の雨宮氏は1979年に日銀に入行した。早くから才能を認められ、金融政策の立案を担う企画局長といった日銀の中枢部署の要職を経験。2001年の速水優総裁時代の量的緩和や白川方明総裁の包括緩和の導入など日銀の主要な金融政策の策定に関与してきた。 白川総裁時の12年にいったん企画担当の理事から大阪支店長に転じていたが、黒田総裁就任を受けて翌年に再び本店に呼び戻され、同担当の理事に復帰。黒田総裁下での異次元緩和も一貫して考案してきた。 金融政策の主軸を資金供給の「量」から「金利」に移した「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の導入時には「量」の重要性にこだわる岩田副総裁などの行内のリフレ派を説得した交渉力もある。 金融緩和の長期化で、市場機能の低下に加え、金融機関の収益悪化が一段と深刻化している。副総裁を経験した日本経済研究センターの岩田一政理事長は「中銀マンには金融政策を正常化したいという潜在的な思いが強い」と指摘する。16年1月にマイナス金利の導入まで提案した雨宮氏も異例の緩和に対する問題意識が強いのは間違いない。 黒田総裁が過度の緩和による副作用を懸念するなど、日銀内では水面下で異次元緩和の出口を模索する動きが始まっているようにもみえる。雨宮氏にとっては出口戦略をいかに描くかが最大の課題となるが、若田部氏などとの意見集約が困難になれば日本の金融政策が混迷する懸念も否めない。 【日経QUICKニュース(NQN) 後藤宏光】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

大和投信「iFreeNEXT」「iFreeActive」、岡三オンラインとSBIで販売開始

資産運用研究所

大和証券投資信託委託は16日、新しいファンドシリーズ「iFreeNEXT」と「iFreeActive」の販売を岡三オンライン証券とSBI証券が始めると発表した。岡三オンライン証券は19日から、SBI証券は22日から販売する。 「iFreeNEXT」は購入手数料がゼロで、運用対象を特定分野に絞ったインデックス(指数連動)型のファンドシリーズ。「iFreeActive」は低コストのアクティブ(積極運用)型で、テーマに沿った銘柄に投資する。いずれも1月31日に運用を始めた。 ■iFreeNEXT(2本) ・iFreeNEXT FANG+インデックス (T04311181/TSK) ・iFreeNEXT NASDAQバイオテクノロジー・インデックス (T04312181/TSK) ■iFreeActive(3本) ・iFreeActive ゲーム&eスポーツ (T04313181/TSK) ・iFreeActive EV (T04314181/TSK) ・iFreeActive エドテック (T04315181/TSK) ※大和証券投資信託委託の発表資料はこちら iFreeNEXT iFreeActive   (QUICK資産運用研究所)

金融庁が「つみップ」女子部を開催 率直で実践的な質問が続々

資産運用研究所

バレンタインデー明けとなる2月15日の夜、金融庁の会議室に30人近くの女性が集った。金融庁が主催する積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)の意見交換会「つみたてNISA Meetup」(通称:つみップ)の14回目。昨年11月に続く2回目の「女子部」は、文字通り女性だけを対象に参加者を募って開催した。 ■金融庁の制度説明、iDeCoとの違いにも言及 ゲストには、おなじみの経済評論家の山崎元氏やファイナンシャルプランナー(FP)の岩城みずほ氏らに、男性ベテラン投信ブロガーの「NightWalker」さん、「虫とり小僧」さん、「吊られた男」さんの3名が加わった。さらに女子部に花を添える形で、ブログやツイッターで自身の資産運用について積極的な情報発信し、つみたてNISAを既に始めるなど投資経験豊富な「おぱる」さん、「スバル」さん、公務員の「yoko」さんの女性3名が特別ゲストに招かれ、豪華な顔ぶれが揃った。 参加者約30人のうち、6人の投資未経験者を含む半数ほどが投資歴3年未満で、経験歴の分け隔てなく「つみたてNISA」への関心が高いことがうかがえる。 金融庁担当者からは、つみたてNISAを制度化した背景や投資信託の仕組みに加え、同じく税制優遇が受けられる個人型確定拠出年金(iDeCo=イデコ)との税制上の違いも説明に盛り込まれたのが今回の特色だった。 ■制度乱立の不便さや償還の不安などリアルな声飛ぶ 質疑・応答の時間では、障害を持つ娘にはつみたてNISAとiDeCoのどちらを勧めたらよいか、子供にはジュニアNISA(子供名義)とつみたてNISA(親名義)のいずれを選択すべきかといった女性目線での質問が目立った。 年間非課税枠がどうして12で割り切れない40万円なのかといった制度に関する素朴な疑問も出た。NISA(一般NISA、ジュニアNISA、つみたてNISA)をすべて一本化してもらった方が便利などの実直な要望もあり、金融庁担当者が熱心に耳を傾ける姿が印象的だった。 つみたてNISA対象ファンドの繰り上げ償還の可能性に関する質問に対して、投信ブロガーからは「繰り上げ償還をそれほど不安視せずにまずは始めることの方が重要」とのアドバイスもあり、そのうえで別の投信ブロガーからは投信制度そのもので「繰り上げ償還されると換金益に課税されるなど、何かと投資家に不利益になるのは改善して欲しい」と金融庁への要望が出る場面もあった。 今回開催されたつみップ女子部の感想を聞くと、ゲストの女性投資家からは「率直で実践的な質問」が多かったとの声が上がっていた。「ジュニアNISA口座で金融機関の変更ができないのは不便」という金融庁への要望もその一つだ。投信ブロガーからは「最近の波乱相場に関連した質問がなかったのは意外」との感想がもれた。   ■懇親会ではゲストを囲む華の輪 木曜日の夜にも関わらず、懇親会には約20人が参加し、ゲストや金融庁職員を囲みながら談笑する華の輪ができた。 ゲストのアドバイスがとても参考になったとの声もあった。「インデックスファンドの低コスト化が進んでいるが、乗り換えた方が良いのか」との質問に対し、山崎氏からは乗り換え時に換金税がかかる場合は「期待リターン×税率」が目安になるとの説明があった。例えば、外国株ファンドの期待リターンをおよそ年率5%とし、税率が約20%なので、信託報酬の差が両者を掛け合わせた1%以上だと乗り換え、1%未満だとそのまま保持、という基準だ。 投資信託の仕組みのイロハを「金融当局」が丁寧に解説していたのは「凄い」とゲストの女性投資家は感心していた。「投信の資産は信託銀行において、ファンドの保有者ごとにきちっと分別管理・保全されている」ので安全という説明が金融庁からあった。 ■50代女性「コツコツ投資もいいかな」 上場企業に勤める50代の独身女性は「職場の周りは自分と同年代の男性ばかり。私もそうだが、みんな定年後の生活に不安をもっているはずなのに、資産運用について話をするような雰囲気は全くない。今回参加して、ブロガーの皆さんと知り合えてよかった。つみたてNISAの非課税期間が20年といっても、定年が近い自分には無関係と思っていたが、今日の話を聞いて少し考えが変わった。一般NISAをつみたてNISAに切り替えてコツコツ投資してもいいかなと考えている」と話していた。 30代の会社員はNISAを少し前に始めたが、「職場の同僚から最近『つみたてNISAのことを教えて』とよく聞かれても、うまく答えられないので今回参加してみた。ヒントをつかめたような気がする」という。働く女性の間では、つみたてNISAの関心度合いがじわり高まってきているのかもしれない。 ゲストの岩城氏は「質疑のレベルが高かった半面、今回参加した投資未経験者が『つみたてNISAをどのように活用し始めたらよいか』を考えるのにどのくらい役立ったか少し不安。昨年11月の女子部では、つみたてNISAを始めるにあたり、その前に必要となる資産形成の金額や適切な運用場所などを5つのステップに分けて考える手順を紹介した。金融庁のつみップのサイトに説明資料が残っているので、投資未経験者の参考になれば」と話していた。 ■「20年という投資なんて・・・」、女性の歌声響く 懇親会の締めの挨拶は山崎氏。「つみたてNISAは失敗しにくい制度なので、『始める』『続ける』そしてそのよさを『教える』を是非実践して欲しい」と述べた後、恒例になりつつある合唱の音頭取りに移った。 今回ひねり出した曲は「20年」と「女性」にひっかけて、1997年に大ヒットした歌姫・安室奈美恵の「CAN YOU CELEBRATE?」。歌詞のサビを「20年という投資なんて知らなかったよね」に置き換えて歌うというシャレタ計らいだった。 ■再び地方へ、つみたてNISAキャラクターも誕生 3月のつみップは地方へ繰り出す。昨年12月のQUICK資産運用研究所の調査では、首都圏に比べ地方の方がつみたてNISAの認知度はやや低い傾向にある。東京でのつみップの熱気がどこまで伝播するか注目だ。 そして、金融庁はつみたてNISAのマスコットキャラクターを募集することを発表した。2月中には募集を開始する予定のようだ。   ◯「個人の資産形成に関する意識調査」の概要はこちら <金融庁> つみたてNISA Meetup (QUICK資産運用研究所 高瀬浩、小松めぐみ)

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