News & Views

市場が織り込んでいない、もう一つの米金融緩和 FOMC結果発表へ

まだあまり知られていない米国の緩和観測がある。米連邦準備理事会(FRB)が日本時間20日未明に結果を発表する米連邦公開市場委員会(FOMC)で、9月末としてきた保有資産の縮小を最速で6月末にも終えることを決めるとの見方が浮上しているというのだ。FOMCに対する大方の市場予想は、政策金利を据え置いたうえで今後の利下げに含みをもたせるというもの。資産縮小の計画変更となればサプライズ(驚き)で、各市場の反応も大きくなりそうだ。 FRBは3月、2017年秋から始めた保有資産の縮小を今年9月末でやめる方針を明らかにした。資産は最終的に約3.5兆ドルと、金融危機前を大幅に超える水準で停止する見込みだった。もし今回、9月を待たずに前倒しで資産圧縮を終えるとすれば、保有資産はさらに大規模なまま残ることになる。 第一生命経済研究所の桂畑誠治主任エコノミストは「FRBが6月末か遅くても7月末に資産縮小をやめる可能性はかなり高い」とみる一人だ。桂畑氏は「これだけ米景気の動向を気にかけながら資産縮小の『量的引き締め』を続けるのは筋が通らない」と指摘する。米中の貿易協議の行方次第でハードルが上がりかねない金利引き下げに比べ、資産圧縮の早期終了は足元の金融市場を支えるのにより適した手段と考えられるわけだ。 米中貿易摩擦の激化が米景気に影を落とすなか、パウエル議長らFRBの有力幹部が繰り返すのは「成長持続のために適切な行動をとる」との主張。セントルイス連銀のブラード総裁のように「利下げが適切」と明言する人もいるが、高官発言の多くは具体的な政策手段には踏み込んでいない。「適切な行動」が資産縮小の計画変更を含む可能性は確かにある。 FOMCの結果が出る直前のここに至っても資産縮小の早期終了は特に焦点にはなっていない。「もし資産縮小の終了前倒しがアナウンスされればかなりのサプライズ」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジスト)。金融相場への期待から株高を通じて「低リスク通貨」の円を売る流れが強まるとのシナリオが描ける。 難しいのは円の対ドル相場の予想だ。「利下げの伏線というメッセージになれば米金利の低下要因」(桂畑氏)。FRBが早くも金融緩和に転換したと受け止められればドル売り材料にもなる。初期反応にはばらつきが出そうだが、円相場に限れば、長い目で見ると方向性を明確に決めるものにはならないかもしれない。 〔日経QUICKニュース(NQN) 森田理恵〕 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

QUICK Knowledge

IPリポート VOL.11【中堅サービス業の知財力】業績の方向性を予測

サービス業で出願された特許は、出願件数が少ないだけに明確に他社との差別化要素になる。一方で、特許が切れた時の反動は大きい。製薬会社と同様、サービス業にはパテントクリフが存在するのだ。 サービス業にとっての重要な特許をもつ企業はどこか、KKスコアを使って分析した。併せて特許出願トレンドをみて、今後の業績の方向性を予想した。 「賞味期限」は5年、特許切れの反動も 正林国際特許商標事務所 証券アナリスト=三浦 毅司 弁理士、鳥取大学客員教授、元特許庁審査第三、第四部長=後谷 陽一   第1章  ビジネス関連特許の出願は増加傾向 画期的であってもサービスのアイデアそのものは特許の対象にならない。一方、サービスを具体化するビジネス方法が情報通信技術を利用して実現されたものはビジネス関連発明として、特許の保護対象になる。昨今のサービスの多くは情報通信技術を使って実現されるので、こうした保護対象となるビジネス関連発明は着実に増加している。サービスは特許になるのだ。 1998 年(ステートストリートバンク事件)および 1999 年(アマゾンのワンクリック特許事件)に米国でビジネス関連特許の有効性を肯定する判決が出されたのを機に日本でもビジネス関連特許の必要性に対する認識が高まり、2000年には出願が急増した。当初は査定されて特許になるものが少なく、査定率は10%以下まで低下したが、その後、審査基準の浸透とともに査定率は大幅に改善し、現在では出願した70%近くが特許として認められている。また、出願件数も2011年をボトムに増加に転じた。 ■出願した7割が特許として認められている (特許庁データを元に正林国際特許商標事務所作成) ビジネス関連発明の特許が認められたことで、今まで特許出願が難しかったサービス業の企業にも、自社の差別化されたサービスを特許で保護する道が開けた。今後、こうしたビジネス関連発明に係る特許出願は増加していくだろう。 第2章  サービス業では特に特許の重要性大 ジャスダック、東証マザーズ、JPX日経中小型200におけるサービス業223社のうち、カネカと神戸大学が開発したKKスコアを用いて重要度の高い特許を保有している順に並べた。トップはぐるなび(2440)。次いでアスカネット(2438)、メディネット(2370)、サイジニア(6031)、ファンコミュニケーションズ(2461)、トランスジェニック(2342)の順になった。 サービス業の特許の特徴は、件数が少ない分、企業にとっての特許の重要性が大きく、特許の出願が業績の改善につながる可能性が高いことだ。一方で、せっかく特許で差別化されたサービスによって向上した業績も、次の特許が続かなければその後じり貧になる。保有している特許の質に加え、出願トレンドを理解することが大切だ。 下の図では、KKスコアランキングとあわせて特許出願トレンドを示した。このトレンドは過去20年のスパンの中での直近5年間の出願の動向をみるものだ。KKスコアランキング上位で特許出願トレンドも良好な企業は今後の業績拡大が期待でき、逆に特許出願トレンドがよくない企業は、パテントクリフの状態になり業績が悪化する懸念があるといえる。例えばパナソニックの国際特許出願のトレンドは、おおむね業績に一致している。車載向け電池の需要が伸びて業績が伸長し、研究開発費が増えれば電池に係る特許出願にさらに拍車がかかる。特許の伸びが業績につながる期待が持てるというわけだ。 ■ぐるなびやアスカネットが上位に 特許出願トレンド=(直近5年間の出願件数ー過去20年の出願件数÷4)÷過去20年の出願件数。+25%以上を 「⇑」、0%以上+25%未満を「⇗」 、-25%以上0%未満を「⇘」 と表示した (正林国際特許商標事務所)   第3章  業績の好不調を分けるのは ●ぐるなびーーKKスコア1位、特許出願トレンド ⇑ 特許出願状況と業績を比較すると、おおむね特許出願のトレンドが5年後に業績に反映している。現在の業績不振は、特許の観点からは2014年頃の出願件数の落ち込みに対応しとものと見ることができる。ぐるなびはその後、特許出願を増やし、2017年と2018年には2012年の実績を上回る実績を残している。 特許の内容も高度化が見られ、他社をけん制する特許を戦略的に出願するようになってきている。今後のサービスの差別化につながるものと期待できる。 特許出願件数が5年後の営業利益に反映される   ●アスカネットーーKKスコア2位、特許出願トレンド ⇗  アスカネットは、従来の写真プリントを印刷・写真集に置き換えるパーソナルパブリッシングサービス事業と、葬儀に使用する遺影写真の合成・加工を行い、配信するメモリアルデザインサービスを展開している。 特許は主に、第3のエアリアルイメージング事業に関するもので、特に空中に映像を結像する技術に係る特許に対する評価が高い。現在の安定した2事業に加え、こうした新しい技術が業績に反映するであろう2020年以降に向けての業績拡大が期待されるところだ。 2020年以降の営業利益拡大に期待   ●メディネットーーKKスコア3位、特許出願トレンド ⇘  メディネットは、免疫治療に関する重要度の高い特許を2007年に集中して出願したが、その後の出願が進んでいない。また評価の高い特許は、細胞培養装置やたんぱく質の修飾剤など、メディネットが展開する免疫治療の本筋からは離れた分野の特許になっている。 その結果、業績も低迷している。業績につながる特許がまだ出てきていない現状を考えると、業績の低迷は続く可能性がある。 業績好転につながる特許が出てきていない   ●ファンコミュニケーションーーKKスコア5位、特許出願トレンド ⇘ ファンコミュニケーションの重要な特許はこの10年では一つだけ、2011年に出願した、ネットワーク広告管理システム及びネットワーク広告管理システム用プログラムに係る特許だ。この特許の評価が高く、特許出願件数は少ないもののランキングで5位に入った。2011年に出願した特許がサービスの差別化につながり、業績も2014年から4年間、好調さを維持した。 問題はこの先だ。サービス業の特許の賞味期限は5年を過ぎると多くは劣化を始める。ここにきて有力な特許を出願できていないことからみて、今後は業績が悪化してゆく可能性がある。 一方で、たった一つの特許が大きな逆転につながる可能性もある。こうした企業の場合、特許出願を注意深くみて、今後の業績を占う必要がある。 「次」の有力案件に注目 ※4社のグラフデータはいずれも会社資料と正林国際特許商標事務所 (2019年6月19日) (免責事項)本レポートは、レポート作成者が信頼できると判断した情報に基づき作成されていますが、レポート作成者及びその所属する組織等は、本レポートの記載内容が真実かつ正確であること、重要な事項の記載が欠けていないこと、将来予想が含まれる場合はそれが実現すること及び本レポートに記載された企業が発行する有価証券の価値を保証するものではありません。本レポートは、その使用目的を問わず、投資者の判断と責任において使用されるべきものであり、その使用結果について、レポート作成者及びその所属組織は何ら責任を負いません。また、本レポートはその作成時点における状況を前提としているものであって、その後の状況が変化することがあり、予告なく変更される場合があります。 正林国際特許商標事務所 (三浦毅司 takashi.miura@sho-pat.com 電話03-6895-4500)

News & Views

【QUICK Forecast企業業績】6/18時点 今期の営業利益0.1%減、来期は7.9%増益

QUICKは上場企業の2期先までの業績予想を算出するツール「QUICK Forecast企業業績」を利用して、今期(実績発表済みの翌期、2019年12月期や2020年3月期など)と来期(実績発表済みの翌々期、20年12月期や21年3月期など)の6月18日時点の業績集計を行った。 →前回5月21日時点のリポートはこちら 金融を除く全産業(3321社ベース)の今期の連結売上高は前期比1.9%増の702兆1858億円、営業利益が同0.1%減の49兆9313億円、経常利益が同1.7%増の51兆1109億円、純利益が同0.5%減の33兆8665億円となった。 ■今期の業績予想 営業損益について直近実績と今期予想を東証業種分類で比較すると、大幅な増益が見込まれるのは海運業、鉱業、パルプ・紙で、大幅な減益が見込まれるのは情報・通信業、医薬品・鉄鋼となった。大幅な増益が見込まれる業種の2位に鉱業、3位にパルプ・紙、5位に繊維製品が登場した。また、大幅な減益が見込まれる業種の2位に医薬品、3位に鉄鋼、5位に電気機器がランクインした。 ■営業損益の増加(改善)率が大きい業種 ■営業損益の減少(悪化)率が大きい業種 また来期は売上高が今期予想比3.0%増の723兆3797億円、営業利益が7.9%増の53兆8605億円、経常利益が6.5%増の54兆4371億円、純利益が7.3%増の36兆3330億円となった。 ■来期の業績予想

News & Views

SDGsで企業と取引先がwin-winに 日証協の西村推進室長に聞く

国内ではSDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)への賛同やSDGsへの取り組みを発信する企業・団体が増え、関心が高まっている。証券業界も2017年7月にSDGsへの取り組みを決定した。これによって日本証券業協会にできた「SDGs推進室」は発足から2年たらずだが、積極的な活動を展開している。日証協のSDGsに関する具体的な取り組みについて、SDGs推進室の西村淑子室長に話を聞いた。 ・SDGsに貢献する債券の呼称を「SDGs債」に統一 ――日証協ではSDGsを推進するためにどのような活動をしているのか? 右から西村SDGs推進室長、広報部 森川課長 3つの分科会を設置し、活動しています。本業の証券業を通じての取り組みですが、SDGsの達成にあたって資金不足という課題があります。証券業界としては、資金調達で力になろうということで、資金使途を再生可能エネルギー等のグリーンプロジェクトや社会的課題の解決に限定した、グリーンボンド、ソーシャルボンドの組成販売を促進したいと考えています。その具体的施策の第一歩として、まずはこれらグリーンボンド等のSDGsに貢献する債券の呼称を「SDGs債」に統一することを決定しました。これまでは業界内でも各社でESG債、インパクトインベストメント債、サスティナブル債など呼び方がバラバラな状態でした。業界としてSDGsに貢献する債券を「SDGs債」に呼称統一することで、幅広い方のSDGs認知度向上に繋がり、ひいてはSDGsに関心がある投資未経験層などにも、投資を通じてSDGsへの貢献ができると知ってもらうことで、新たな投資家層による投資を促進できると考えています。 SDGsの採択以前からSDGs債と同等の債券は発行されていましたが、最近はSDGsへの関心の高まりもあり発行本数も増え、2018年は発行本数で40本超、発行総額は7000億円を超えました。 ・「働き方改革」を支援 ――女性の活躍に対する支援とはどのような内容か? 証券業界の中で、女性の活躍を推進するための活動をしています。証券業界というと男性社会というイメージが強いかと思いますが、女性の活躍をもっと進めていきたいと考えています。特に外資系や大手の証券会社はすでに自社で取り組んでいる場合もありますが、業界全体でみると業態間で「働き方改革」に対する意識や取組み状況には大きな差があります。個社によっては、そこに割ける人材や資金、時間といったリソースがなく、なかなか推進できない現状があります。また、一部にはまだ「何故女性を活躍させないといけないの?」という認識が残っている会社もあります。こういった課題への取組みはトップの強いコミットメントが必要であると考え、本協会としては証券会社の代表者を対象としたセミナーを開催しています。加えて、規模の小さい会社では、なかなか多様な働き方が身近で見られない、ロールモデルがいないというご意見もあり、証券業界における女性のネットワークを構築し、女性職員のキャリア意識の醸成を図ることを目的に、東京、名古屋、大阪で「証券Women’s Network」というセミナーを開催しました。 セミナーでは、証券会社女性職員によるパネルディスカッションを行い、外資系・大手・中小と異なる業態で、かつ働き方も「家計を支える方」、「仕事と家庭を両立する方」、「時短勤務をしている方」など、多様な働き方を知ってもらうために立場が異なる方々に登壇いただきました。その後、参加者をグループに分けて働き方に関するワークショップを行い、議論いただいた内容を発表してもらいました。参加者からは、他社の取組みが参考になった、同じ悩みを抱えている人がいるのがわかり勇気づけられた等の感想が寄せられました。皆さん初対面にもかかわらず、予定時間をオーバーするほどの盛況ぶりでした。こういった取り組みは今後も積極的に進めていきたいと思っています。 また、「証券業界の働き方事例集」を作成し、本協会のホームページで公開しています。これは、働き方改革や女性活推進の取組み事例の共有を目的としています。 ・NPOのネットワーク構築、基金設置など多様な支援活動 ――子供の貧困への対策は何をしているのか? 証券業界と子供の貧困はあまり結びつかないと思いますが、少子高齢化、人材不足といった問題を考えると子供への支援は重要だと考えます。まずはできることから始めようということで、内閣府の「こどものみらい古本募金」プログラムに参画しました。2018年10月4日(投資の日)から全国の証券会社の店舗1,400店以上に古本回収ボックスを置き、2019年3月末までの約半年間で寄付冊数は約5万1000冊になりました。総寄付額は115万円を超え、プログラムのなかでも証券業界は大きな存在を示しました。 そのほかにも、証券会社と子供の支援を行うNPO法人等をつなぐオンラインプラットフォームの構築を検討しています。証券会社が提供できる支援も、NPOが必要とする支援も様々なので、ひとつのプログラムに縛らず、ネットワークを構築して必要なものを聞きながら支援することを考えています。例えば株主優待で証券会社が受領した食品を子ども食堂やフードバンク等の食料を必要としているNPO法人等に提供するといった活動です。このネットワークは年内をめどに運営を開始したいと思っています。 今年はさらに、「株主優待SDGs基金」を設置し、WFP国連世界食糧計画の学校給食プログラムを支援することを決めました。 日証協「SDGs宣言」 ・証券業界からSDGsの意識を浸透させる ――証券会社の職員が胸元につけている円形のバッチは? SDGsバッチ SDGsバッジの着用は、2017年9月から段階的に始めました。現在では、証券会社のすべての役職員に配布が完了しています。これを身に付けることで、一人ひとりがSDGsを理解し、自分事ととらえることを期待しています。また、証券会社の職員が着用することで、お客さまとの会話のきっかけになっているようです。 ――証券業界のSDGsへの取り組みは、具体的な施策が多い。 本協会の鈴木会長の方針で、できることから具体的な行動に移すように施策を考えています。うまくいかなければやり直せばよいじゃないかというスタンスで、とにかくアクションにつなげるよう活動しています。 ――SDGsについては積極的な活動をよく聞くようになった。 これまでの経済活動で持続的な経済発展は難しいという意識は広がっています。その課題解決の物差しとなるのがSDGsだと各企業が考えているのではないでしょうか。企業もこの考えを経営に取り込まなければ生き残れないという考えがあるのではないでしょうか。証券業界は引受業務などを通じて多くの企業と関わりますので、その中でSDGsについてもっと働きかけていけるとも考えています。 SDGsと聞くと寄付のイメージが強いかもしれませんが、SDGsに関する取り組みは一方的なものではなく、企業と取引先でwin-winの関係をつくるものです。SDGsに取り組むことが会社の事業も発展するという意識を、証券会社以外の企業にも広めていければと思います。

News & Views

日はまた昇る? Tロウ・プライス運用トップ「いまの日本株は安すぎ」

日本株を運用する海外マネーはいまの株式市場をどう見ているのか。日本株ファンドの設定来、多くの期間でベンチマークを上回るパフォーマンスを出し続けるティー・ロウ・プライスのポートフォリオ・マネジャー、アーシバルド・シガネール氏はQUICKなどの取材に応じ「いまの日本株は安すぎる。東証株価指数(TOPIX)でみて、2019年末は1800を超えるだろう」などと指摘した。 アーシバルド・シガネール氏 ティー・ロウ・プライス・ジャパン専務取締役日本株式運用部長、ポートフォリオ・マネジャー。パリ政治学院を卒業(財務会計学専攻)。BNPパリバ証券のクレジットアナリスト、投資銀行部門のM&A担当ヴァイス・プレジデントなどを経て2007年にリサーチ・アナリストとして入社。通信、運輸、公益、メディア、消費財セクターの株式調査を担当を経て13年12月から現職 ■ロングオンリーで3000億円、顧客の半数が欧州 日本株特化型ロングオンリーファンドで3000億円ほどの資金を運用している。5年前と比べて5倍に増えた。うち6割強は投資信託、残り3割強が年金など。顧客の半数は欧州マネーで、彼らは「日本が変わる」という自信を持って日本株に投資している。ファンドは中長期運用で、一度保有すると3~5年は保有する。ターンオーバー(売買回転率)は3割以下だ。名刺アプリを手がける「Sansan(サンサン)」に投資するなど、対象は上場企業に限らない(編注:Sansanは19日に上場)。内需株と外は需株をバランスよく組み入れることで、景気変動の影響を受けにくいポートフォリオを構築している。 大型株から中小型株まで幅広い銘柄に投資するため(1)「構造的な成長」が期待できる、(2)生まれ変わっていく期待がある、のいずれかで絞り込んでいる。(1)でいえば労働市場の変化で需要が増す自動化関連、雇用のタイト化でニーズが高まる福利厚生関連など。(2)であれば、20年前と比べてまったく別の会社に変わった日立(6501)などが当てはまるだろう。  長期的にみると、日本株市場は欧州と比べて健全な成長が続いている。構成銘柄のトータルリターンを分解すると「MSCIジャパン」は大部分が1株あたり利益(EPS)の成長で説明できる。一方で「MSCI EU」は多くを配当に頼っている。欧州と比べ、個別株の成長力を吟味して投資する「ストック・ピック」のチャンスが非常に多いといえる。 ■企業統治の改善が加速、スタートアップも増加 日本企業は企業統治(ガバナンス)の改善が進んでいる。以前からこのテーマに注目していたが、最近になって加速している。株主総会に向けて提案の数も増え、社内で賛否を議論するケースが増えている。社外取締役の割合が増え、資本効率もかなり改善してきた。自社株買いのペースは18年を上回り、新記録になりそうだ。これまでは景気が悪化した途端に配当金を減らしたり、自社株買いを中止したりしていたが、いまは利益成長が減速する中で自社株買いが増えており、変化を感じる。 たとえば、保守的な企業だった三菱地所(8802)が株主の声を聞いて初めて自社株買いに踏み切ったのは、かなりポジティブだった。ここ2~3年、経営陣との議論は建設的なものに変わってきている。ただ、すべての企業が変わっているわけではない。変わる企業と変わらない企業のギャップが広がっているからこそ、アクティブマネージャーの活躍の場が広がっている。 もう1つの追い風は、スタートアップ企業の増加だ。米国の主力企業は、30年前と比べて様変わりした。日本は30年前と似た企業がいまも主力企業として位置づけられているが、最近になってベンチャーキャピタルなどによる新興企業へのファンディングの規模が増えてきている。将来、大手企業の顔ぶれが変わるかもしれない。 ■リスク織り込み年後半に期待、TOPIXで1800超が妥当 確かに、日本株市場を取り巻くリスクは19年に入り増えている。日本企業のEPSとグローバルでみた鉱工業生産との相関性は、新興国やほかの先進国などと比べて高い。米中貿易問題を理由に海外勢が日本株に弱気なのは当然だろう。10月には消費増税も控える。消費者物価指数(CPI)が小幅なプラス圏にとどまる中、デフレに逆戻りする可能性もあり、注意が必要だ。 ただ、株式市場はこうしたリスクの多くを織り込んでいる。株価収益率(PER)は12~13倍と先進国の中でも低い。リーマン・ショック後の平均(14倍)と比べても「安すぎ」だ。米中貿易問題がこれ以上悪化しなければ、年後半のパフォーマンスは期待できる。東証株価指数(TOPIX)でみて1800ちょっとがフェアバリューではないか。貿易問題によるダウンサイドリスクがあったとしても、リスク・リワードでみて決して悪くない。株式相場は下がることもあるが、3~5年保有を続ければ、高いリターンが得られるとみている。 (Tロウ・プライス調べ) 運用ファンドの主な銘柄(対TOPIX、3月末時点) ●オーバーウエート上位10社 ・GMOPG(3769) ・三浦工業(6005) ・ソフトバンクG(9984) ・ソラスト(6197) ・大王紙(3880) ・中外薬(4519) ・スズキ(7269) ・ZOZO(3092) ・SMS(2175) ・NTT(9432) ●アンダーウエート上位10社 ・トヨタ(7203) ・三菱UFJ(8306) ・ソニー(6758) ・三井住友(8316) ・ホンダ(7267) ・みずほFG(8411) ・三菱商事(8058) ・花王(4452) ・KDDI(9433) ・東京海上(8766) (聞き手は松下隆介) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

企業価値研究所

田辺三菱製薬(4508) 「ジレニア」ロイヤリティの大幅減、「ラジカヴァ」も苦戦

QUICK企業価値研究所アナリスト 真下弘司(2019/06/18) ・ロイヤリティ収入大幅減で業績低迷  企業価値研究所予想の20/3期の連結営業利益は前期比75%減の128億円。同社が創製し海外はノバルティス社に導出した多発性硬化症治療剤「ジレニア」のロイヤリティ収入に関して、一部売上収益の認識を行わないこと、筋萎縮性側索硬化症治療薬「ラジカヴァ」の待機患者一巡による新規患者数の減少等もあり大幅な減益を予想する。  続く21/3期と22/3期の連結営業利益は21/3期はロイヤリティ収入の落ち込み等から減益、22/3期は新薬の貢献を見込み低水準ながら回復を予想する。 ・前期は2%減収、35%営業減益  19/3期の連結業績は、売上収益が前期比2%減の4248億円、営業利益は同35%減の503億円。米国「ラジカヴァ」は伸長したが、薬価引き下げや事業譲渡等の影響で国内が苦戦、ロイヤリティ収入等の落ち込みもあり減収・減益。 ・リスクファクター ~医療費抑制や副作用、開発中止など ・アナリストの投資判断 ~株価上昇には新薬の開発・育成が必要  株価は足元1200円前後、年初来の安値圏で推移。収益の柱である「ジレニア」のロイヤリティ収入の落ち込み、成長ドライバーと期待していた米国「ラジカヴァ」の苦戦などで敬遠されているようだ。株価の上昇には次の成長を担う新薬の開発や育成などが必要と考える。   (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。 レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。 サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。 ※ 個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。    サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

企業価値研究所

6/18の配信レポート一覧:戸田建設(1860)、双日(2768)、田辺三菱製薬(4508)、他

【セクター】 hvmc 総合重機 セクター 「18年度も工事採算悪化の影響が発生。航空機関連は中期的に改善へ」 rtsl 小売業 セクター 「小売・外食 19年5月の月次データ」 【IPO】 7033 マネジメントソリューションズ IPOフォロー 「コンサルタントの採用が順調に進む。通期営業30%増益計画に変更なし」 【企業調査】 2768 双日 企業調査 「幅広い分野での収益積み上げにより、増益続くと見込む」 4508 田辺三菱製薬 企業調査 「「ジレニア」ロイヤリティの大幅減、「ラジカヴァ」も苦戦」 8830 住友不動産 企業調査 「新中計を策定。収益基盤強化のため、賃貸ビル投資を継続推進」 1860 戸田建設 企業調査 「20/3期は増収減益を予想。21/3期は完工増による増収増益を見込む」 【会社概要】 1766 東建コーポレーション 会社概要 「建設事業の完工高減少等で今期は営業15%減益計画」 4574 大幸薬品 会社概要 「マーケティング強化で感染管理事業が伸長、今期も増収・営業増益を計画」 4587 ペプチドリーム 会社概要 「契約一時金や研究開発支援金の受領で3Q累計は黒字化、通期計画据え置き」 9627 アインホールディングス 会社概要 「今後の事業拡大に向けて薬剤師を積極採用」 4380 Mマート 新興市場会社概要 「1Qは47%経常増益、主力サイト「Mマート」が順調に推移」   (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。 レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。 サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。 ※ 個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。    サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

QUICK Knowledge

野村HD(8604)が9%高、JDI(6740)が4%高 18日の夜間PTS

19日の株式市場で、不動テトラ(1813)やカイオム(4583)が注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で19日の基準値を大きく上回る水準で約定した。不動テトラの約定価格は基準値に比べ15.71%高、カイオムは同6.72%高だった。また、主要銘柄では野村HD(8604)が基準値を9.72%上回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値上がり銘柄> <6月19日 0時00分時点> 順位 コード 銘柄名 基準値比 売買高 (千株) イベント 1 9678 カナモト +18.69% 0.4   2 6072 地盤ネットH +17.13% 40.1   3 8214 AOKI HD +17.07% 0.1   4 1813 不動テトラ +15.71% 1.8 (6/18)年初来安値更新 東証 5 4707 キタック +12.95% 19.2   6 1871 PS三菱 +9.93% 0.2   7 8604 野村HD +9.72% 88.1 (6/19)総会前週に人事案撤回 反対表明の株主に配慮(日経) 8 4651 サニックス +7.62% 1.4   9 1893 五洋建 +7.17% 2.8   10 4583 カイオム +6.72% 125.6 (6/18)適時開示:富士レビオ株式会社との知的財産の実施に関する契約締結に関するお知らせ 11 1448 スペースVHD +6.40% 2.5   12 4784 GMO-AP +6.08% 0.1   13 8894 原弘産 +6.00% 6.3 (6/14)空売り規制対象 東証 14 3992 ニーズウェル +5.81% 6.4 (6/18)適時開示:AIビジネスの本格的な取組み開始とAIグループ新設のお知らせ 15 6356 日ギア +5.75% 0.2 (6/19)所属部変更(東1) 変更日 東証 16 4356 応用技術 +5.67% 1.2 (6/17)日々公表解除 解除日 東証 17 3680 ホットリンク +5.26% 0.2   18 6740 JDI +4.91% 97.1 (6/19)米アップルが支援検討(ウォール・ストリート・ジャーナル電子版) 19 3692 FFRI +4.62% 0.4 (6/18)適時開示:東京海上日動とFFRIによるサイバー・セキュリティ効率化に向けた共同研究契約締結に関するお知らせ 20 7709 クボテック +4.59% 27.1 (6/18)ストップ高 東証 ビジョナリー(9263)やダイドリミ(3205) も注目されそうだ。いずれも前営業日夜間のPTSで19日の基準値を下回る水準で約定した。ビジョナリーの約定価格は基準値に比べ12.28%安、ダイドリミは同6.27%安だった。また、主要銘柄では大和ハウス(1925)が基準値を1.12%下回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値下がり銘柄> <6月19日 0時00分時点> 順位 コード 銘柄名 基準値比 売買高 (千株) イベント 1 9263 ビジョナリー -12.28% 1105.7 (6/18)通期決算 経常利益 45.1%増 2 3205 ダイドリミ -6.27% 6.0 (6/18)適時開示:株主優待制度の一部変更に関するお知らせ 3 8918 ランド -6.25% 48.5 (6/18)空売り規制対象 東証 4 9828 元気寿司 -6.01% 0.6 (6/19)スシローGHと元気寿司、経営統合を白紙に(各紙) 5 4438 Welby -5.32% 0.4 (6/18)空売り規制対象 東証 6 7236 ティラド -4.92% 0.5 (6/19)自社株買い(買付) 買付開始日 7 3563 スシローGHD -4.45% 0.1 (6/19)スシローGHと元気寿司、経営統合を白紙に(各紙) 8 3671 ソフトマックス -2.70% 0.1 (6/14)年初来高値更新 東証 9 9704 アゴーラHG -2.50% 2.6   10 8462 フューチャーVC -2.40% 0.1   11 8925 アルデプロ -2.29% 1.0 (6/18)適時開示:(開示事項の経過)第8回新株予約権の取得および消却の完了に関するお知らせ 12 3053 ペッパー -2.07% 0.4 (6/17)ペッパーが続落 ナスダック上場廃止、米事業不振を改めて嫌気(NQN) 13 7647 音 通 -1.79% 4.1   14 6387 サムコ -1.68% 0.1 (6/12)3Q決算 経常利益 45.0%増 15 2491 Vコマース -1.52% 0.1   16 6775 TBグループ -1.45% 8.2 (6/18)年初来高値更新 東証 17 4978 リプロセル -1.32% 0.1 (6/17)適時開示:AMEDプロジェクト『再生医療の産業化に向けた細胞製造・加工システムの開発』の2018年度交付額確定に関するお知らせ 18 3672 オルトプラス -1.32% 0.1   19 6049 イトクロ -1.31% 0.1 (6/18)年初来安値更新 東証 20 4837 シダックス -1.27% 0.2 (6/18)年初来安値更新 東証 ※「寄り前ランキング」は、QUICK AI速報としてQr1などQUICKの情報端末でニュース配信中。QUICK Knowledge特設サイトは、QUICKの情報端末でご覧いただけます。

News & Views

【朝イチ便利帳】19日 5月の貿易統計、日銀会合、FOMC結果とFRB議長会見

19日は5月の貿易統計、訪日外国人客数などが発表される。20日までの日程で日銀が金融政策決定会合を開く。IPO関連では日本グランデ(2976*J)、Sansan(4443*J)が新規上場するほか、リビン・テクノロジーズ(4445*J)の公募・売り出し(公開)価格が決定する。 海外では5月の英消費者物価指数などが発表される。   【19日の予定】 国内 時刻 予定 8:50 5月の貿易統計(財務省) 10:20 1年物国庫短期証券の入札(財務省) 14:30 鈴木日証協会長の記者会見 15:30 清田日本取引所CEOの記者会見 16:00 5月の訪日外国人客数(日本政府観光局) その他 日銀金融政策決定会合(20日まで)   全国信用金庫大会   東証マザーズ上場=Sansan   札証アンビシャス上場=日本グランデ   株主総会=日本郵政、日立、ホンダ、日本取引所、SBG 海外 時刻 予定 3:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表(20日) 3:30 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見(20日) 17:30 5月の英消費者物価指数(CPI) 23:30 米エネルギー省の石油在庫統計(週間) その他 3〜5月期決算=オラクル 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 6740 Jディスプレ、米アップルが支援検討 ウォールストリートジャーナル電子版 +3.77% 6/18 4503 アステラス、コスト減加速 中計の目標より1割増へ 日経 +0.58% 6/18 8053 住友商、CATV 住宅へ5G接続 日経 -0.15% 6/18 7752 リコー、創薬支援事業に参入 日経 -0.46% 6/18 5019 CO2でコンクリ原料 出光興産など3社が研究組織 日経 -0.49% 6/18 7201 日産自、ルノーと委員会ポストで歩み寄り 総会の混乱回避へ 日経電子版 -0.71% 6/18 6584 三桜工、全固体電池に参入 米社とEV向け 日経 -0.74% 6/18 3105 日清紡HD、20年12月期、欧州ブレーキ事業3期ぶり営業黒字 日経 -0.99% 6/18 1925 ハウス、不適切物件4000棟に倍増 各紙 -1.22% 6/18 3563 スシローGHと元気寿司、経営統合を白紙に 各紙 -1.67% 6/18 9828 -5.16% 6/18 1605 国際石開帝石、CO2を都市ガス原料に 海外へ環境技術輸出 日経 -1.78% 6/18 8604 野村、総会前週に人事案撤回 反対表明の株主に配慮 日経 -2.06% 6/18

資産運用研究所

「ダイワ米国リート(毎月)」分配金を30円に減額 過去最低に

大和証券投資信託委託の「ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)為替ヘッジなし」(04312045)が17日の決算で、1万口あたりの分配金を前月の50円から30円に引き下げた。減額は昨年8月以来で、2004年5月の設定以降、最も低い水準となった。 17日の純資産総額(残高)は3128億円。米国の不動産投資信託(REIT)で運用する国内公募投信では4番目の大きさ。大和証券のみで販売している。 5月末時点の1年リターン(分配金再投資ベース)はプラス15.2%だったが、分配金支払い後の基準価額は17日時点で3115円と1年前より3.6%下がった。 大和投信は分配金を引き下げた理由を「現在の基準価額の水準および配当等収益の状況などを考慮した」と発表。基準価額の下落については、「米ドル建てリート要因(含む配当要因)がプラス要因だったが、分配金の支払いがマイナス要因」とした。 ◇大和投信の発表資料 第179期分配金は30円(1万口当たり、税引前) (QUICK資産運用研究所)

企業価値研究所

世界景気懸念と緩和期待がせめぎ合い【投資情報マンスリー6月】

米の利下げ期待が急浮上 5月の国内株式相場は、日経平均株価の月間の下げ幅が1657円(7.4%)に達し、5カ月ぶりの大きさとなった。米中貿易交渉が暗礁に乗り上げ、両国は再び制裁関税の引き上げの応酬に突入。これに伴い、世界景気の減速懸念が再燃。比較的安定していたドル・円レートも円高基調となり、輸出関連株中心に業績面の不安が広がった。 しかし、6月に入り、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が講演で、利下げに含みを持たせたことで、早期利下げ期待が急浮上。続いて、欧州中央銀行(ECB)も政策金利の引き上げ時期を半年先送りすることを決定。日銀が追加緩和に動くとの思惑も浮上。これらを受け、主要国の株式相場は一転して回復基調となった。 企業収益は年度後半から回復へ 企業価値研究所が5月末時点で集計した2019年度の業績予想は(金融を除く全産業248社ベース)、営業利益が前年度比横ばいとなった。続く20年度の予想は営業利益が同8.4%増。業種別の営業利益予想は、金融を除く19業種中、電力・ガスを除く18業種で増益となる。米中貿易摩擦の激化、中国経済の減速などの懸念を抱えつつも、19年度後半からの収益回復を見込む業種が多い。主要国の金融および財政両面からの政策サポートの継続が見込まれるうえ、産業レベルでの技術革新の潮流は、米中対立が激化するなかでも、内需関連・外需関連を問わず、国内主要企業の業績動向に大きな影響をもたらすことになろう。また、国内主要企業は強化された財務基盤を背景に、株主還元やM&A(企業の合併・買収)などをより積極化する見込み。これらも業績、株価を支えることとなろう。 (QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成)

News & Views

昇格アノマリー 次の本命は「働く人に、便利さを」でお馴染みのW社

東証1部への昇格を発表すると株価は上昇する。こんな「昇格アノマリー」がある。1部に昇格して東証株価指数(TOPIX)に組み入れられれば、指数に連動して運用する機関投資家などからの資金流入が見込め、知名度も増すからだ。 17日に東京証券取引所は、2部上場のシステム開発企業、アイル(3854)を7月2日付で1部に指定すると発表。アイル株は夜間の私設取引システム(PTS)で18日基準価格に比べて6%高となり、18日午前の取引でも底堅く推移した。 6月は4銘柄の昇格が既に発表されており、株価は平均で9%上昇した。上昇率が最も大きかったのは歯車や減速機を製造する日本ギア工業(6356)で発表翌日に約15%上げた。1部昇格は予想外だったようで、同社が5月上旬に発表した業績上方修正よりも鞍替えの方が株価へのインパクトが大きかった。居酒屋チェーンを展開する串カツ田中(3547)は発表直後に9%上げた。 ちなみに、ジャスダックから2部への昇格を発表したハウスコム(3275)の株価は、前日比変わらずと無反応だった。1部上場でなければ株式市場では材料視されないのが実情だ。 ■QUICKの特設サイトでは「昇格候補」などを紹介 QUICKでは昇格が期待される銘柄をピックアップして特設サイト(ユーザー専用)で公表しており、14日時点の候補は67銘柄あった。さらに、この中から3期連続増益、会社計画で今期2桁増益見通しの銘柄をピックアップしたところ、8銘柄が該当。作業服販売大手のワークマン(7564)は時価総額がこの中で最も大きいほか、業績も堅調で本命といえそうだ。 1部昇格に必要な要件の一つとして時価総額がある。2部やマザーズから1部への指定替えの場合は40億円以上、直接1部へ上場する場合やジャスダックからの変更の際は250億円とされる。そのほか、株主数(2200人以上)にも基準があるため、株主優待制度の導入や拡充で個人投資家の獲得に動いている銘柄などは1部昇格を狙っているといえる。また、時間外取引の立会外分売で大株主が株式を売り出すケースが増えている。このため、QUICKでは立会外分売の実施銘柄を対象に候補銘柄をリストアップしている。 一方で、1部上場銘柄が増えすぎて市場のガバナンスが効きにくくなっているなどの指摘もある。市場の区分を見直す議論が始まっており、時価総額の基準などが目安になるとの見方が出ている。(根岸てるみ) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

News & Views

米国債の保有を減らした中国、英国経由で米国債を買い込んだのは……

米財務省が17日に発表した4月の対米証券投資(TIC)統計によると中国の米国債保有額が1兆1130億ドルとなって前月(1兆1205億ドル)から75億ドル減ったことが分かった。減少は2カ月連続で、2017年5月(1兆1022億ドル)以来、約2年ぶりの低水準に減ったことになる。 米中の貿易戦争懸念が高まる中、市場では中国が米国債を売却することで非関税分野での報復措置を取るのでは無いかとの懸念が根強い。米国債を一気に売却すれば中国が保有する膨大な米国債が損失を被るため、実現は難しいとみられるものの、トランプ大統領が5月5日に中国に対して追加関税措置をツイッターで発表して貿易戦争懸念がエスカレートする前に先立って中国が保有額を減らしていた現状は警戒されそうだ。 ただ、JPモルガンの17日付のリポートによれば、この月は英国が176億ドルと大きく買い越したのが目を引いたという。この月の米国債買越額(169億ドル)のほとんどを英国が占めたといい、ロンドン経由で他の国の米国債購入が持ち込まれた可能性があるとのこと。中国の保有額が表面上減っているものの、実際はそれほど中国が米国債を売却していない可能性がある。(片平正二)   ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

企業価値研究所

三菱地所(8802) 20/3期は営業利益横ばい見込むも、中期的には増益基調を予想

QUICK企業価値研究所アナリスト 細貝広孝(2019/06/17) ・今期は増収も、マンション減で営業利益横ばい予想  20/3期の連結業績に関して企業価値研究所では、営業収益1兆3400億円(前期比6%増)、営業利益2300億円(同横ばい)を予想。オフィス賃貸や物件売却の堅調で増収を見込むが、マンション引渡戸数の減少などで、連結営業利益は前期比横ばいにとどまるとみている。 ・オフィスの堅調推移で中期的に営業増益基調を予想  続く21/3期の連結業績に関して当研究所では、営業収益1兆3600億円(前期比1%増)、営業利益2440億円(同6%増)、22/3期に関しては営業収益1兆3800億円(同1%増)、営業利益2520億円(同3%増)を予想する。引き続きオフィス賃貸を中心に堅調推移を見込む。 ・19/3期は物件売却益の拡大などで営業8%増益  19/3期の連結業績は、営業収益が前期比6%増の1兆2633億円、営業利益が同8%増の2292億円だった。ビル事業における賃料収入や、住宅事業、生活産業不動産事業における物件売却の増加などで、連結全体で増収増益を確保した。 ・リスクファクター ~マンション価格、金利などの上昇 ・アナリストの投資判断 ~物件売却による投資回収、海外事業の拡大で株価に上値余地  株価は14年10月末の日銀の追加金融緩和を受けて2930.0円まで上昇したが、3000円台を捉えられないまま伸び悩んだ。その後は株式相場全体の下落を背景に同社の株価も下落基調を強め、戻り局面で2000円近辺の上値が重い展開が続いたが、19年5月に自社株買いを発表すると、株価も上値を切り上げた。当研究所では、中期的に営業増益基調の継続を見込んでいるが、オフィス賃貸が好調に推移するなか、マンション市場の先行きに懸念は強い。ただ、投資回収が進むとともに、海外事業が順調に拡大すれば、株価に上値余地はあると考える。   (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。 レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。 サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。 ※ 個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。    サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

企業価値研究所

6/17の配信レポート一覧:ワークマン(7564)、丸紅(8002)、住友商事(8053)、他

【セクター】 elap 電気機器 セクター 「家電大手は成長戦略の進捗で明暗分かれる」 prin 精密機器 セクター 「足元の業況は厳しいが、来年度は各社営業増益に向かう見通し」 【IPO】 7060 ギークス IPOフォロー 「IT人材の続伸やインターネットの赤字縮小により今期営業18%増益へ」 7064 ハウテレビジョン IPOフォロー 「主力の「外資就活ドットコム」登録会員数増加で1Q営業利益2.1倍」 7671 AmidAホールディングス IPOフォロー 「今期営業1%増益計画を変えていないが、計画達成へのハードルは高い」 【企業調査】 8002 丸紅 企業調査 「新たな中計での組織改編に期待。小幅ながら増益基調続く見通し」 8053 住友商事 企業調査 「小幅増益ながら純利益で過去最高益の更新が続く見通し」 8802 三菱地所 企業調査 「20/3期は営業利益横ばい見込むも、中期的には増益基調を予想」 7564 ワークマン 新興市場企業調査 「路面型「ワークマンプラス」の好発進などを勘案し営業利益予想を増額」 【会社概要】 2353 日本駐車場開発 会社概要 「グリーンシーズンの伸長等見込み、通期19%営業増益計画は据え置き」 2695 くら寿司 会社概要 「繁忙期を迎える下期巻き返し見込み通期4%営業増益計画は維持」 2784 アルフレッサ ホールディングス 会社概要 「流通改革・グループ経営方針を推進し今期は増収・営業増益・増配を計画」 3134 Hamee 会社概要 「事業モデル進化へ戦略投資を加速、20/4期も営業減益計画」 3197 すかいらーくホールディングス 会社概要 「今期営業4%減益計画据え置くが、5月まで10カ月連続既存店増収」 3865 北越コーポレーション 会社概要 「段ボール原紙事業へ参入、20年1月に生産開始予定」 3880 大王製紙 会社概要 「原燃料高や物流費増見込むも今期65%営業増益を計画」 3902 メディカル・データ・ビジョン 会社概要 「アドホックが伸長し1Qは黒字化を達成、通期計画据え置き」 4767 テー・オー・ダブリュー 会社概要 「通期業績計画を上方修正。営業減益計画を一転、増益を見込む」 4974 タカラバイオ 会社概要 「研究用試薬の伸長等から2桁営業増益を計画、医食品バイオ事業は譲渡」 6630 ヤーマン 会社概要 「今期は営業2%増益を計画、インバウンド停滞等を想定」 7856 萩原工業 会社概要 「上期は8%営業減益。利益率が悪化し買収による販管費増を吸収できず」 9603 エイチ・アイ・エス 会社概要 「上期は17%営業増益。旅行やエネルギー事業の業績が改善」 9681 東京ドーム 会社概要 「熱海の開業費膨らみ1Qは営業17%減益」 9987 スズケン 会社概要 「引き続き流通改善に取り組む方針だが、販管費の増加で減益を計画」 6577 ベストワンドットコム 新興市場会社概要 「3Q累計は営業3%増益、GWのクルーズ販売が好調」   (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。 レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。 サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。 ※ 個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。    サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

QUICK Knowledge

TATERU(1435)は25%安、西松屋チェ(7545)は2%安 17日の夜間PTS

18日の株式市場で、TBグループ(6775)や旅工房(6548)が注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で18日の基準値を大きく上回る水準で約定した。TBグループの約定価格は基準値に比べ22.54%高、旅工房は同16.68%高だった。また、主要銘柄では太陽誘電(6976)が基準値を1.73%上回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値上がり銘柄> <6月18日 0時00分時点> 順位 コード 銘柄名 基準値比 売買高 (千株) イベント 1 6775 TBグループ +22.54% 44.9 (6/17)ストップ高 東証 2 6548 旅工房 +16.68% 0.1 (6/14)適時開示:支配株主等に関する事項について 3 4559 ゼリア新薬 +13.68% 0.2 (6/18)ゼリア新薬、自社株買い取得枠100万株 4 3121 マーチャント +10.96% 0.3 (6/17)適時開示:中国大手医療機関との当社病院給食事業についての業務提携(基本合意)について 5 3927 フーバーブレ +8.44% 0.2 (6/17)適時開示:(開示事項の経過)新製品の開発及び販売に関するお知らせ 6 8107 キムラタン +7.78% 4.0 (6/17)空売り規制対象 東証 7 6628 オンキヨー +7.76% 803.3 (6/14)適時開示:ホームAV事業の譲渡と今後の戦略について 8 3418 バルニバーヒ +6.83% 0.1 (6/18)バルニバービ、自社株取得枠9万株 9 2164 地域新聞 +6.68% 11.3 (6/17)ストップ高 東証 10 7228 デイトナ +6.19% 6.0 (6/17)ストップ高 東証 11 3854 アイル +6.05% 2.9 (6/18)アイル、立会外分売18万株 12 6193 バーチャレクス +5.78% 16.9 (6/17)ストップ高 東証 13 3779 J・エスコムHD +5.54% 67.9 (6/14)年初来高値更新 東証 14 9425 日本テレホン +4.58% 97.9 (6/17)ストップ高 東証 15 6184 鎌倉新書 +4.52% 0.1 (6/13)1Q決算 経常利益 60.0%増 16 2174 GCA +3.88% 0.4 (6/18)GCA、自社株買い取得枠70万株 17 6721 ウインテスト +3.60% 0.1 (6/14)3Q決算 経常利益 9.3%増 18 3777 FHTHD +3.49% 0.4   19 9888 UEX +3.39% 9.0 (6/12)ストップ高 東証 20 6058 ベクトル +3.32% 0.5 (6/14)年初来安値更新 東証 TATERU(1435)やランド(8918) も注目されそうだ。いずれも前営業日夜間のPTSで18日の基準値を下回る水準で約定した。TATERUの約定価格は基準値に比べ25.97%安、ランドは同5.00%安だった。また、主要銘柄ではエーザイ(4523)が基準値を11.16%下回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値下がり銘柄> <6月18日 0時00分時点> 順位 コード 銘柄名 基準値比 売買高 (千株) イベント 1 1435 TATERU -25.97% 560.8 (6/18)業務停止命令へ 国交省、融資資料改ざん問題で(日経) 2 4523 エーザイ -11.16% 0.1 (6/13)目標株価下げ みずほ証券 6,200円 → 6,150円 3 5955 ヤマシナ -5.51% 0.8   4 8918 ランド -5.00% 32.6 (6/17)空売り規制対象 東証 5 6166 中村超硬 -4.36% 0.1 (6/17)年初来安値更新 東証 6 6444 サンデンHD -3.98% 0.1   7 3079 DVx -2.98% 0.1   8 3135 マーケットエンタ -2.85% 0.4 (6/14)年初来高値更新 東証 9 4293 セプテーニHD -2.72% 0.1   10 2388 ウェッジHD -2.65% 0.1   11 3528 プロスペクト -2.63% 9.2   12 6092 エンバイオHD -2.47% 0.2 (6/17)年初来高値更新 東証 13 8909 シノケンG -2.32% 0.3   14 7545 西松屋チェ -2.17% 5.7 (6/18)23%減益 3〜5月税引き益、値引き響く 単独(日経) 15 5277 スパンクリト -2.05% 0.5 (6/17)ストップ高 東証 16 3352 バッファロー -1.94% 0.4 (6/17)日々公表開始 開始日 東証 17 3992 ニーズウェル -1.94% 0.2 (6/17)適時開示:東京証券取引所市場第一部指定に関するお知らせ 18 3250 ADワークス -1.79% 6.4   19 1407 ウエストHD -1.74% 0.5 (6/17)空売り規制対象 東証 20 7177 GMOFHD -1.72% 0.3 (6/17)適時開示:株主優待実施のお知らせ ※「寄り前ランキング」は、QUICK AI速報としてQr1などQUICKの情報端末でニュース配信中。QUICK Knowledge特設サイトは、QUICKの情報端末でご覧いただけます。

News & Views

【朝イチ便利帳】18日 ソニー、ドコモなど総会 6月月例経済報告、FOMC

【18日の予定】 国内 時刻 予定 10:30 5年物利付国債の入札(財務省) 13:30 桜田同友会代表幹事の記者会見 その他 閣議   6月の月例経済報告(内閣府)   株主総会=ソニー、NTTドコモ 海外 時刻 予定 10:30 5月の中国70都市の新築住宅価格動向   豪中銀が金融政策会合議事要旨を公表 18:00 6月の欧州経済研究センター(ZEW)の独景気予測指数   4月のユーロ圏貿易収支 21:30 5月の米住宅着工件数 その他 米連邦公開市場委員会(FOMC、19日まで) 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 4755 楽天西友、離島にドローン配送 5Gにらみ実験 日経 +4.16% 6/17 4559 ゼリア新薬、自社株買い取得枠100万株   +1.73% 6/17 3391 ツルハHD、ドラッグ首位 ウエルシア抜く、前期売上高16%増 日経 +1.56% 6/17 6326 スマート農業で異業種と連携へ クボタ、日欧に拠点 日経 +1.29% 6/17 6736 イスラエルの子会社が資金調達 サン電子、同国VCから 日経 +1.16% 6/17 7545 西松屋チェ、23%減益 3〜5月税引き益、値引き響く 単独 日経 +0.92% 6/17 6752 パナソニックがソフト会社に出資 製造現場を省力化 日経 +0.23% 6/17 3418 バルニバービ、自社株取得枠9万株   +0.08% 6/17 7182 ゆうちょ銀、海外送金500万円に制限 資金洗浄対策を強化 日経 -0.64% 6/17 2501 サッポロHDとサントリー、ビール軽量缶で協力 CO2やコスト削減 日経 -0.78% 6/17 2174 GCA、自社株買い取得枠70万株   -0.82% 6/17 9064 ヤマトHD 引っ越し再開 9月、まず単身者向け 日経 -1.02% 6/17 6502 原発廃炉で協業 東芝グループの東芝エネルギーシステムズ、米社と正式契約 日経 -1.35% 6/17 5301 東海カ 独アルミ精錬部材、1000億円で買収 日経 -1.67% 6/17 1435 アパート施工のTATERU、業務停止命令へ 国交省、融資資料改ざん問題で 日経 -2.11% 6/17 2820 やまみ、立会外分売5万株   -2.54% 6/17 5423 東京製鉄が全面値下げ 全鋼材価格 日経 -3.58% 6/17 3854 アイル、立会外分売18万株   -6.45% 6/17

資産運用研究所

投信「不適切販売」ゆうちょ銀、上位に毎月分配型めだつ

ゆうちょ銀行が不適切な手続きで高齢者に投資信託を販売していたことが判明した。ゆうちょ銀行で過去6カ月に販売金額が多かったファンドを見てみると、ランキング上位には毎月分配型が目立った。どれも規模が比較的大きく、市場全体でも資金流入が続いているファンドだ。 販売金額トップ5のうち、3本は毎月分配金を支払うタイプだった(図表1)。首位は「東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型)<愛称:円奏会>」(4931112B)。このファンドは1カ月と3カ月の販売金額ランキングでもトップだった。バランス型では国内最大規模で、大手証券を含む80社以上で販売している。 3位の「スマート・ファイブ(毎月決算型)」(02312137)は、ゆうちょ銀行のみで販売しているが、過去3年で3000億円近い資金が流入した。4位は国内公募追加型株式投信(ETFを除く)の中で残高が最も大きい「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」(42311052)だった。 この3本に共通するのは、市場全体で毎月分配型の人気が落ち込んだ時期に資金流入傾向が続いた点だ。例えば「スマート・ファイブ」は、過去3年にわたり月次ベースで資金流入超が続いた(図表2-a)。ほかの2本も過去3年の合計は資金流入超だった。 直近の2年あまりは毎月分配型に逆風が吹いた時期で、17年5月以降はずっと資金流出傾向が続いていた(図表2-b)。それまで人気だったのは、主に海外の不動産投資信託(REIT)で運用し、高い分配金を支払うファンド。定期的に現金収入を得たい高齢者を中心にニーズを集めたが、主要ファンドの分配金減額をきっかけに投資マネーが逃げ出した。金融庁が「顧客本位ではない」と問題視したことで、多くの金融機関が販売を手控えた面もある。 そんな逆境下で資金流入傾向を維持した毎月分配型ファンドを支えた要因のひとつがゆうちょ銀行による販売。同行が投信販売の戦略見直しに動けば、これらのファンドを巡る資金の流れにも影響が及びそうだ。  (QUICK資産運用研究所)

人気記事ランキング

  1. 登録されている記事はございません。

アーカイブ

PAGE TOP