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注目の3月FOMC、8割が「忍耐強く」の文言削除を予想(3月調査)

FOMCの焦点は「忍耐強く」…削除なら利上げへのカウントダウン開始 3月17~18日にかけて開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では、声明文に盛り込まれる「フォワードガイダンス」の内容が注目されています。フォワードガイダンスとは、「時間軸政策」などと称されていますが、要するに、先行きの金融政策の指針を示したものです。 昨年12月に行われたFOMCでは、ゼロ金利政策を解除できる状態になるまで「忍耐強く待つ(be patient)」という表現が初めて盛り込まれました。今年1月のFOMCの声明文にも盛り込まれています。そして、これをイエレンFRB議長は、「少なくとも次の2回のFOMCにおいて、利上げしないという意味だ」と念押ししました。 2015年のFOMC開催月は、1月、3月、4月、6月、7月、9月、10月、12月となっています。1月時点のFOMCで「忍耐強くなれる」が盛り込まれ、それが「少なくとも次の2回のFOMCにおいて、利上げしない」という含意があるならば、「3月と4月は利上げをしない」と読むことができます。 そうなると、次の利上げのタイミングとしては、6月か9月ということになりますが、イエレン議長は「FOMCの想定通りに経済情勢が改善し続ければ、どこかの時点で利上げを検討し始めるだろう。そして、その前にFOMCはフォワードガイダンスを変更するだろう」とも述べました。つまり3月17~18日のFOMCで、フォワードガイダンスから「忍耐強くなれる」という文言が削除されれば、少なくとも市場参加者は「いよいよ利上げまでカウントダウンが開始された」と考えるはずです。 8割の回答者が「忍耐強く」の削除を予想 さて、QUICKが3月9~12日にかけて行った月次調査(金融機関、運用会社および事業法人の外為担当者88名が回答)では、3月17~18日開催のFOMC声明で「『忍耐強くなれる』との文言を削除すると思いますか」という質問を実施。80%が「削除する」と答えました。 また「3月のFOMCで『忍耐強くなれる』との文言を削除する場合、FRBの利上げ開始に向けたスタンスをどう解釈しますか」という問いに対しては、58%が「金融政策のフリーハンドを確保するための措置」と答え、「今後数回の会合での利上げを意識した措置」という回答(42%)を上回りました。 そのうえで、FRBが利上げに踏み切る時期については、「6月」とする答えが45%を占めてトップに。次いで「9月」が31%を占めています。ちなみに2016年以降という回答は2%にとどまっており、いずれにしても年内利上げのムードが濃厚です。 市場はドル一強状態を予想、予想レートも円安・ドル高方向へ 調査期間中のドル円は1ドル=120円62銭~122円03銭で推移しました。122円台を付けたのは7年8か月ぶりのことです。 これを受けて、市場参加者の見方も円安ムードに傾いています。金融機関・外為業務担当者の1カ月後の見通しは単純平均で、前回調査の119円19銭から121円30銭へと円安にシフトしました。また、6月の米利上げを意識してか、8月末のドル円については、123円24銭を予想しています。 向こう6カ月間の対円での値動きについてDI(上昇予想との回答比から下落予想の回答比を引いた指数、金融機関・外為業務担当者)をみると、米ドルDIが57から69に上昇する一方、ユーロはマイナス39からマイナス52へと大幅下落。ドル高・円安の一方で、ユーロ安・円高が進むとの見通しとなっています。スイスフランや豪ドル、NZドルもマイナス幅を広げました。現状、ドルが一強状態となっていると同時に、大半の通貨DIがマイナス(円高)という見方が強くなっています。ドル>円>その他通貨という構図ととらえることができます。 円安・ドル高見通し受けて外貨資産にも強気傾向 外貨建て資産の組入れについては、「オーバーウエート」(基準より多い)とする回答が大幅に伸びました(27%→58%)。同回答比は昨年11月が57%と高く、そこから低下が続き、前回調査時には27%まで低下していましたが、3月前半にかけてドル高円安が続いたこともあり、外貨建て資産の組入れに対して積極姿勢が見られます。対して「ニュートラル」という回答比は、前回調査時の73%から42%へと低下しました。 ただ、為替ヘッジについては慎重姿勢も見られ、現在のヘッジ比率を維持するという回答比が91%となり、前回調査の62%から大幅に上昇。ヘッジ比率を下げるという回答比は15%から9%に低下しました。外貨建て資産は円安が進むと、円建ての評価額が上昇しますが、逆に円高になると為替差損が発生します。また、ヘッジは円高に振れた場合の損失限定の意味合いがあります。 また、通貨別の組入れ比率について、当面のスタンスを聞いたところ、米ドルは大幅なオーバーウエート(回答比が92%)、ユーロとスイスフランはアンダーウエート(基準より少ない)の傾向が強まっています。資源国通貨と新興国通貨はDI(オーバーウエートの回答比からアンダーウエートの回答を差し引いた指数)のマイナスがゼロへと改善しました。 QUICKのサービス一覧 日経テレコン

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東証公表の企業統治ルール案、形骸化の回避が課題に(3月調査)

株式投資をされている方は、「コーポレート・ガバナンス」という言葉をご存知でしょうか。日本では「企業統治」と訳されることが多く、「株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等の立場を踏まえた上で、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組み」(コーポレートガバナンス・コード原案より引用)を意味する言葉とされます。 要するに、株主や従業員、取引先といった様々な利害関係者のほか、経済全体との関係を考慮したうえでの企業経営の仕組み、ということです。 さて、東京証券取引所と金融庁は、昨年8月からこの3月まで「コーポレートガバナンス・コードの策定に関する有識者会議」を開催し、先週の3月5日に「コーポレートガバナンス・コード原案」を公表しました。コードとは規則とか規定、という意味を持つ言葉です。 このコーポレートガバナンス・コードは、上場企業の持続的な成長と、中長期的な企業価値の向上を目標として制定されたもので、企業が自律的な対応を図ることにより、会社や投資家、ひいては経済全体の発展に寄与するきっかけを作るものとして注目されています。このコードを導入した企業においては、適切な情報開示や透明性の確保、株主との対話、あるいは独立社外取締役の責務など、さまざまな面での「原則」を考慮した企業経営を執り行うことが求められ、かつコードを実施するか、しない場合はその理由を説明することが求められます。 形骸化に懸念…実行性あるコードの施行が求められる 今回のQUICK月次調査(証券会社および機関投資家の株式担当者271名が対象、うち回答者は174名、調査期間は3月3~5日)では、「企業統治ルールの評価」について、質問しました。 「コーポレートガバナンス・コード原案」に先立つ2月24日、東証が公表したコーポレート・ガバナンスルールの原案では社外取締役を2人以上選任するよう促しており、今回公表された「コーポレートガバナンス・コード原案」にも同様の記載があります。この点について、「賛成」が47%、「会社によって状況が異なるため一概に言えない」が50%を占めました。賛成多数にはならなかったものの、明確に反対しているのは1%に止まっており、おおむね賛成であると考えられます。ルール全体についても、「おおむね評価できる」の回答が7割を超えました。 ただ、社外取締役について、一部には「形式的なイエスマンの選任であれば意味がない」との意見もあり、社外取締役の複数化が実現した場合、企業と社外取締役との間で緊張感のある関係構築が可能かどうかが問われそうです。 実際、社外取締役にふさわしい人材を確保できるかという問いに対しては、69%が「一部の企業は確保できる」と回答。「一部」という条件付き肯定が多数を占めており、社外取締役の人材確保が難しいことを示唆しています。 これは、株主との対話についてどう考えているかという問いに対して、「形式的な対話にとどまる」が全体の62%を占めていることとも重なりますが、社外取締役を複数選任したとしても、それが形式的なものでは、コーポレートガバナンス・コードが機能しなくなる恐れがあります。ルール全体の評価については「おおむね評価できる」と言う回答が72%と多数を占めているだけに、今後は実効性のあるルールの施行が求められます。 株価予想は上方修正、決算動向と企業年金・公的資金の動向に注目 株式相場に目を戻しましょう。3月の決算期末にかけて、国内株式市場は活気を取り戻しつつあります。恒例の日経平均株価予想について聞いたところ、今回の調査では、1カ月後の日経平均株価予想は1万8831円となり、2月調査分に比べて大幅に上方修正されました。ちなみに、調査期間中の日経平均株価は、1万8586円から1万8910円で推移しています。 3カ月後の日経平均株価については1万8811円。6カ月後については1万9085円を予想。いよいよ2万円台が視野に入ってきました。 株価変動要因の注目度は、「内部要因・市場心理」と「海外株式・債券市場」が共に上昇。「景気・企業業績」と「金利動向」、「為替動向」が低下しました。ただ、株式相場に与える影響度を考慮した指数(プラスが大きいと上昇要因として注目)をみると「景気・企業業績」が73.8で、中立である50を大きく上回っています。2015年3月期決算については、過去最高益を更新する企業が多いと見られる一方、4月に入ると2016年3月期決算の見通しを発表する企業も出てくるため、さらなる増益見通しになるのか、横ばい、あるいは減益見通しになるのかによって、今後の株価に及ぼす影響が変わってきます。企業業績の動向からは目が離せません。 注目されている投資主体は、2月調査分と比べて大きな変動がありませんでした。ただ、株式市場に上昇インパクトを与える投資主体としては、「企業年金・公的資金」への関心が引き続き増加傾向をたどっています。また「外国人投資家」も、上昇要因としての注目度が高まっています。 現状は強気でも、今後は慎重スタンスに 資産運用担当者に、運用しているファンドの国内株式組入状況について質問したところ、通常の基準としている組入比率に対して「かなりオーバーウエート」(8%→12%)、「ややオーバーウエート」(34%→41%)がそれぞれ、2月調査分に比べて上昇しました。一方、「ニュートラル」(47%→37%)、「ややアンダーウエート」(11%→8%)が低下し、資産運用担当者もこのところの株価上昇で、国内株式に対して強気になったことが分かります。 ただ、株価上昇のピッチが速かったせいか、今後についてはやや慎重なスタンスで臨む資産運用担当者が増えているのも事実で、当面のスタンスについては「かなり引き上げる」の回答比が引き続きゼロで、「やや引き上げる」が低下(21%→16%)する一方、「やや引き下げる」の回答比が上昇(8%→10%)しました。

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異次元緩和、債券市場の評価は「及第点まで今一歩」(2月調査)

国内長期金利は、1月に過去最低となる0.1%台まで低下した後、0.3~0.4%台まで戻ってきましたが、依然、低水準の推移となっています。QUICKでは、2月24日から26日までに証券会社および機関投資家の債券担当者228名(147名が回答)を対象にしたアンケート調査を実施。今回は日銀の物価目標達成時期について、特別質問を実施しました。 日銀が異次元金融緩和を開始してから4月で2年が経過します。2013年4月に第1弾を実施した後、2014年10月に第2弾を実施。マーケット関係者は、異次元金融緩和について100点満点中、何点を付けるのかというのが、今回のアンケート調査のテーマです。 異次元緩和はぎりぎり落第?物価目標の達成時期見えず ちなみに合格点を60点にしたところ、単純平均で57.4点という数字が出てきました。中央値、最頻値はともに60点と「ぎりぎり合格」という回答が多かったのですが、平均という観点では合格点まであと一歩という評価を市場は下しているようです。 最大の問題は、これだけの金融緩和を行っておきながら、肝心の物価が、当初の目標値である「2015年度中に2%」にはほど遠い状況にあることです。このままだと、2015年度中の物価目標達成は困難との見方もあり、必要であれば追加の金融緩和も辞さないという姿勢を打ち出しています。 物価上昇のピッチが遅れているのは、いくつか理由がありますが、記憶に新しいのは原油価格の急落です。原油相場の国際的な指標であるWTIの価格は、2月末時点で1バレルあたり50ドル弱と、直近高値から半値以上も下落しているため、物価に対して大きな影響を及ぼしています。 とはいえ、原油価格の下落はコスト低減効果につながるため、本来ならメリットもあるはず。そうであるにも関わらず、物価の底ばいが続いているのは、国内消費が伸びないからです。 「今後の物価動向の鍵を握る春闘でのベースアップはどうなるとお考えですか」という問いに対しては、「昨年を小幅に上回る」という回答が全体の65%、「昨年並み」という回答が全体の26%を占めました。 ただ、一方で昨年4月に行われた消費税率の引き上げや、今年1月の相続税引き上げなど、国民の負担感は着実に重くなっているため、多少のベアでは消費の改善につながりにくいのも事実。今後、消費が大きく回復しない限り、異次元金融緩和が物価に及ぼす影響力は限られそうです。 なお、物価目標の達成時期については、「時期を曖昧にして先延ばし」という回答が、全体の55%を占めました。 国内長期金利の見通しはやや上方修正 今回の調査期間中における新発10年国債の利回りは、0.335%~0.375%で推移しました。これを受けて、現時点で想定されている利回りの単純平均は、新発10年国債で3月末が0.354%、5月末が0.381%、8月末が0.409%となりました。長期金利が急低下した1月調査分に比べると、やや上方にシフトしています。 今後6カ月間を想定した債券価格の変動要因については、「海外金利」に対する注目度が高まっています。ですが、債券価格に対する影響度を考慮した指数を見ると、海外金利は1月調査の52.2から44.5に大幅低下。つまり債券相場の下落(金利は上昇)要因になるため、海外金利の動向を受け、国内長期金利は上昇する可能性が高いと見る市場関係者がじわりと増えてきていることを示しています。 投資主体別の注目度では、「政府・日銀のオペレーション」が1月調査分に引き続いて低下。一方で、これまで全く注目を集めていなかった「郵貯・簡保」に対する注目度が上がってきました。債券価格への影響度を考慮した指数をみると、これまで50を超えていた「外国人」が48.9に低下。「郵貯・簡保」も46.6へと低下し、いずれも債券価格にとっては下落要因として浮上してきています。 資産運用担当者に、現在運用中のファンドの国内債券組入れについて聞くと、現在は「ニュートラル」と「ややアンダーウエート」が大部分を占めています。今後の組入れについては、「現状を維持する」が86%。さらに今後のデュレーション(債券投資の平均回収期間)については、「現状を維持する」が77%を占めており、債券への投資スタンスはしばらく様子見のムードが強まりそうです。 物価上昇予想の後退続く…日銀の出口戦略はまだまだ先か このように、債券への投資スタンスが様子見ムードになっているのは、当面、物価が大きく上がることはないという見方が多いからです。マーケット関係者がCPIコアの変化率をどう見ているのかという点について聞くと、今後1年間平均、2年間平均、10年間平均のいずれも、12月調査、1月調査、2月調査と月を経るごとに低下傾向をたどっています。 以下の2つのグラフは、直近5か月の調査で得た物価予想の回答平均値について、横軸を調査時期としたものと、予想期間としたものの2種類を用意しました。下側のグラフを見ると、日銀の緩和で目先の物価上昇ペースが加速するという見方は後退し、今後10年間で徐々に物価が上昇していくとの見方が大勢になってきたことを示しています。 こうした点からも、日銀が出口戦略を取るには、まだ相当の時間を必要としそうです。

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緩和効果に一巡感、「輸出」「金融」のDIが伸び悩む(2月調査)

アナリストによる業績予想の方向感を示す「QUICKコンセンサスDI」は、2月末時点で、金融を含めた全産業ベースがプラス16と、前月のプラス24から8ポイント低下しました。昨年11月はプラス12、同12月はプラス20、今年1月はプラス24と順調に上伸していましたが、ここに来て頭打ちとなっています。製造業だけを抜き出しても、前月のプラス33からプラス16に低下しています。 QUICKコンセンサスDIは、アナリストが純利益予想を3カ月前時点に比べて3%以上、上方修正した銘柄を「強気」、下方修正した銘柄を「弱気」と定義し、「強気」銘柄が全体に占める比率から、「弱気」銘柄が全体に占める比率を差し引いて算出されます。5社以上のアナリストが業績を予想する銘柄を対象にしているため、主要企業の業績に対する市場の期待値が上向きか、下向きかを判断するうえで参考になります。 DIのプラス幅が縮小したことは、アナリストによる業績上方修正のペースが鈍っていることを表します。 業績期待に一服感、でも株式相場は上昇中 2月に入り、日経平均株価は堅調に推移しました。終値ベースで見ると、2月2日の日経平均株価は1万7558円。2月27日が1万8865円ですから、1カ月間で7%強も上昇したことになります。 株式相場は堅調に推移しているものの、主要企業の業績に対する期待感、つまりコンセンサスDIは伸び悩みを見せています。円安や金融緩和の効果を受けた上方修正が一巡しつつあるにも関わらず、株価が上昇を続けている可能性も、考えられます。 全産業ベースのDI低下は、前月までの製造業と金融の順調な上昇にブレーキがかかったためです。過去4カ月間の推移を見ると、製造業が「14⇒24⇒33⇒16」。金融が「50⇒46⇒68⇒58」というように、それぞれDIが大きく下落しました。下記のグラフを見ると、輸出系の製造業や金融のDIが伸び悩んでいる様子が見てとれます。ちなみに非製造業に関しては、前月調査で大きく落ち込んだものの、2月調査分ではやや持ち直しています。 このように、業績改善期待が一巡しつつあるにも関わらず、株価指数が上昇した理由としては、政策による株価指数買いが考えられそうです。たとえば日銀は、異次元金融緩和の一環として、ETFを買っています。ETFはインデックスファンドですから、日銀がETFの買いに動けば、日経平均株価などの株価インデックスを押し上げる要因になります。その他、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や共済年金、かんぽ生命などによる指数買いの影響も無視できません。 2月27日にGPIFが発表した2014年の10~12月の運用状況によると、12月末時点で国内株の運用比率は19.8%だった。GPIFは国内株の比率引き上げに取り組んでおり、10~12月に1兆7000億円程度の国内株を買い越したとされます。市場ではまだ数兆円の買い余力があると言われていますが、こういった巨額資金の買いで上昇した株式相場に企業業績がついてくるかどうか、注意する必要はありそうです。 電力会社の業績改善目立つ 予想純利益の上方修正率ランキングは、非常にオーソドックスな企業で占められました。ランキング上位5社を見ると、 銘柄名 修正率 中部電力(9502) 100.28% 関西電力(9503) 68.32% 旭硝子(5201) 49.40% 東京製鉄(5423) 37.31% 東北電力(9506) 35.53% このように、上位を電力会社が占めています。これは、電気料金を引き上げたことによる効果が表れてきていること、原油価格の下落によって、火力発電を稼働させるのに必要なエネルギーコストが削減されたことなどが、その理由として考えられます。 一方、純利益の下方修正が大きかった上位銘柄は、 銘柄名 修正率 グリー(3632) ▲92.88% シャープ(6753) ▲60.13% 日本板硝子(5202) ▲44.82% 国際石油開発帝石(1605) ▲34.05% セガサミーHD(6460) ▲32.89% グリーとシャープの下方修正が目立ちます。シャープは2月3日、2015年3月期決算が300億円の最終黒字から一転、300億円の赤字に転落すると発表、グリーも発表した決算内容に対する失望感が強く、アナリストの下方修正を誘ったものと考えられます。

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今年のベア「実施する」は1割 製造業景況感は改善(2月調査)

日銀の短期経済観測調査(日銀短観)に先行して作成される「QUICK短観」の2月発表分(2月2~15日に調査、対象は上場企業計381社)が公表されました。製造業の景況感を示す業況判断DIは前月に比べて3ポイント上昇し、プラス16になりました。また、将来の業況を示す「先行き」の数値はプラス18で、前月に比べ2ポイントの上昇。3カ月前と比べても5ポイント上昇しています。 2015年3月期決算は、東証1部上場の最終利益合計額が過去最高額に達する見通しと言われており、株価も2月に入って堅調に推移しています。昨年10月末の質的・量的金融緩和第2弾で円安に弾みがついたことから、特に輸出型製造業を中心に為替差益が期待されること、外国人観光客増によるインバウンド効果が高まっていることなどが、国内企業の業績を支えています。 なお、製造業こそ3ポイントの改善になっていますが、一方で非製造業は4ポイントの低下、金融機関が2ポイントの低下となり、全産業ベースでは1ポイントの低下となりました。企業業績に関して円安効果は認められるものの、直接効果が波及しているのは輸出型の製造業だけであり、内需関連型の非製造業は、業種によって波及効果がまちまちのようです。 今年のベア実施予定企業は1割、企業は賃上げに依然慎重 さて、業績好調となれば、従業員の賃金上昇も期待したいところ。賃金上昇は個人消費の下支え要因であり、景気回復をより確実なものとします。そこで2月の特別調査では、春闘のベースアップなどについて聞いてみました。 <設問1> 貴社では今年、ベアを検討していますか 1:実施する/実施の方向で検討している・・・・・・・10% 2:ベアは難しいが別の形で賃上げを検討している・・・11% 3:実施するかどうかは検討中・・・・・・・・・・・・23% 4:実施するかどうかは未定・・・・・・・・・・・・・35% 5:実施は難しい・・・・・・・・・・・・・・・・・・21% 企業業績が回復し、過去最高益の可能性が高まれば、賃上げの期待も高まってきそうですが、どうやら企業側は賃上げに対して慎重な姿勢を崩していない模様。「実施するかどうかは検討中」、「実施するかどうかは未定」という回答が、合わせて半分超を占めていることからも、それが伺われます。 アベノミクスによる景気浮揚効果を高めるには、金融緩和や規制改革など政策面での後押しだけでは不十分で、やはり企業努力も求められるところ。企業の賃上げは個人消費を刺激し、景気浮揚効果を高めます。ただ、今回のアンケート調査にも表れているように、多くの企業はベアに対して慎重な姿勢を見せているため、個人消費を主導にした景気回復には、まだ時間がかかりそうです。 非製造業の業況改善は限定的…雇用も不足 冒頭で述べた通り、企業業績に関して円安効果が波及しているのは輸出型の製造業中心であり、内需関連型の非製造業は業種によって効果がまちまちのようです。 実際、内需の押し上げ要因として期待されているインバウンド効果についても、現状は観光業や物販業がメイン。外国人観光客が免税店で購入できる商品について、徐々にその対象を拡大させる動きはあるものの、まだ限定的です。国内景気の本格的な拡大、および株価のさらなる上昇に期待するためには、現状ではやや調整気味で推移している全産業ベースの業況判断改善が待たれます。 また設備や雇用の現状について見ると、生産・営業用設備DIは全産業ベースでマイナス2ですが、これはほぼ適正水準と見て良いでしょう。ただ、雇用DIに関しては、全産業ベースでマイナス21ですから、労働市場は売り手市場です。特に、非製造業と金融における雇用不足が目立っています。 物価見通しも大きく変わらず また、消費者物価指数の見通しについては、先月に引き続き安定見通し。1年後の見通し平均は1.2%で前月と変わらず。2年後以降については前月の1.6%から1.5%に低下していますが、これもほぼ変わらずと見て良いでしょう。 足元、原油価格はやや上昇していますが、直近高値から見れば半分の水準にまで低下しており、物価上昇の頭を抑えています。当面、原油価格が低位安定推移するようだと、日銀が公言している「2015年度近辺で物価上昇率2%」という物価目標が未達になることも考えられ、マーケットが追加金融緩和を促す動きになりそうです。 SNSの活用についても質問 今回、特別質問の二つ目として、企業のSNS活用についても尋ねてみました。 <設問2> 貴社ではSNS活用の効果を実感できていますか。 1:予想以上の効果を実感できている・・・・・・・・・・・・・・0% 2:一定の効果を実感している・・・・・・・・・・・・・・・・・13% 3:活用しているが、効果はあまり実感できていない・・・・・・・19% 4:活用していたが、効果が実感できず休止した/休眠状態だ・・・1% 5:ほとんど活用していない/利用していない・・・・・・・・・・67% 設問2は、ツイッターやフェイスブックなどのSNSに対する活用効果について聞いたものですが、多くの企業がSNSの効果に期待を見出していないことが分かりました。一定の告知効果はありそうですが、具体的な「集客」、あるいは「マネタイズ」など数字として表れる効果が得られていないということのようです。

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米利上げは引き続き「6月」説有力(2月調査)

今年に入り、各国・地域で金融緩和が相次いでいます。昨年10月に質的・量的金融緩和の第2弾に踏み切った日銀に続き、ECB(欧州中央銀行)、カナダ、インド、オーストラリア、中国などが相次いで金融緩和に踏み切っています。 こうした相次ぐ金融緩和については、自国通貨を切り下げる「通貨安戦争」という声も上がっていますが、こうしたなかで出口戦略を模索している数少ない国が米国です。すでに量的金融緩和を終わらせた米国は、いつ利上げに踏み切るのかという点に、マーケット関係者の関心が移ってきました。 QUICKでは2月9日~12日までの期間に、金融機関、運用会社および事業法人の為替担当者213名(回答者数は88名)を対象にして、アンケート調査を実施しました。今回のアンケート調査では、「米国の利上げ開始時期やペース、および手法」について伺いました。 米利上げは「6月」説が有力…追加利上げは慎重姿勢を見込む 利上げの時期としては6月という回答が、全体の47%を占めました。今後開催される米FOMCの時期は3月、4月、6月、7月、9月、10月、12月、そして来年1月になりますが、このうちFRB議長の声明が発表されるのは6月と9月。この時期に合わせて利上げが発表されるとの見方が多いため、アンケートでも6月に次いで利上げの可能性が高いという答えが多いのは9月でした。 問題は、利上げに踏み切った後、どれだけのペースでその後の追加利上げが行われるかということ。これについては「会合ごとに実施の有無を決定」という見方が、全体の44%を占めました。過去、米国が利上げに転じる時は、矢継ぎ早に利上げを行っていくケースが多かったのですが、マーケット関係者は今回の利上げについて、比較的慎重に状況を見据えながら利上げを実施していくという見方が中心のようです。 確かに米国景気は、個人消費を中心に堅調な推移を見せていますが、一方で外部要因に目を向けると、ギリシャ問題に揺れるユーロ経済や、不動産バブルの懸念が高まっている中国経済など、不確定要因があるだけに、一方的な利上げにはなかなか踏み切れないというのが、現実のようです。 米利上げ時期の後ずれや利上げペースの鈍化につながるリスクについても尋ねました。 「日・欧・新興国の景気減速を受けた米成長率の鈍化」「世界的な金融緩和ラッシュによるドル高の悪影響」「賃金伸び悩み等による米国の低インフレの長期化」「世界的な低インフレの長期化」の4要因について挙げたところ、いずれも「ややリスク」が6割と回答。とりわけ「リスク大」との回答が多かったのは「賃金伸び悩み等による米国の低インフレの長期化」「世界的な低インフレの長期化」で、いずれも26%でした。 利上げ時期の後ずれや利上げペースの鈍化は、それ自体が米国経済の好調さに陰りが見えてきたことにつながるため、日米の株価などに対してネガティブな影響を及ぼすことが懸念されます。 目先1か月のドル円相場は横ばい予想 今後、米国が利上げに転じるとなれば、当然、ドル円にも影響を及ぼしてきます。日銀は当面、質的・量的金融緩和を継続せざるを得ず、一方で米国が利上げに転じれば、為替市場では日米金利差の拡大を材料にドル買いが加速する可能性があります。 もちろん、日本の物価上昇率が、消費税要因を除いて2%台になれば、徐々に質的・量的金融緩和の縮小や利上げのタイミングを模索する動きも出てきますが、1月21日に発表された2015年度の日銀の物価見通しによると、従来は1.7%としていたのを1.0%に下方修正しました。この点からも当面、日銀が利上げに踏み切る可能性は低いと考えられます。 為替相場予想は、1月調査時点の1カ月後が117円76銭だったのに対し、2月調査時点では119円19銭へと、ドル高方向に修正されました。ただ、調査期間中のドル円相場は、118円台後半から120円台前半で推移していたので、ほぼ横ばいで推移するというのがコンセンサスになっています。 ユーロは注目材料は「政治と外交」へ…ギリシャ問題に関心 為替変動について最も注目している要因としては、円とドルがともに「金利/金融政策」という回答比が高いままです。 一方、ユーロについては同回答が大幅に低下する一方、「政治/外交」の回答比が大幅に上昇しています(金融機関の外為業務担当者が31%→37%、事業法人が14%→38%)。ユーロはギリシャで急進左派が政権を取ったこともあり、今後、財政立て直しに関して、ユーロ圏の枠組み内における政治的な調整が続くと見られています。仮にギリシャのユーロ離脱が現実化すれば、短期的にユーロは波乱含みの展開になることも考えられます。 ドル以外の外貨建て資産に慎重姿勢か 運用しているファンドの外貨建て資産の組入れ比率について、当面のスタンスを聞いたところ、「オーバーウエート」(指数などの基準より多めに組み入れる)が大幅に低下(43%→27%)する一方、「ニュートラル」が大幅に上昇(57%→73%)しました。 「為替ヘッジの当面のスタンス」についても、「ヘッジ比率を上げる」という回答比が、前月の0%から2月は23%に上昇していること、「ヘッジ比率を下げる」という回答比が、前月の27%から2月は15%に低下しています。 外貨建て資産は円安が進むと、円建ての評価額が上昇しますが、逆に円高になると為替差損が発生します。また、ヘッジは円高に振れた場合の損失限定の意味合いがあります。 外貨建て資産の組み入れスタンスについて中立的な回答が増えてきたこと、「ヘッジ比率を上げる」との回答が増えていることは、為替のプロが円安一服を意識し始めた捉えることもできます。 ちなみに、通貨別に当面の組入れ比率のスタンスを聞いたところ、米ドルは相変わらずオーバーウエートであるのに対し、ユーロ、英ポンド、新興国通貨はアンダーウエートの傾向が強まる結果となりました。 QUICKのサービス一覧 日経テレコン

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7割超が「原油安は日本株にプラス」と回答(2月調査)

1月後半にかけて原油価格は下落の一途をたどりました。原油相場の指標となるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエイト)の価格は、昨年6月20日時点で1バレル=107ドル26セントだったのが、今年1月28日には44ドル台まで下落。急激な原油価格の下落は、米シェール業界や資源国に与える影響が懸念され、株価は日米ともに調整局面に入りました。 実際、原油安はどのように株式相場に影響を与えるのでしょうか。QUICKは証券会社や投信投資顧問会社、銀行など日本の金融機関に勤める275名を対象にした今回の調査(2月3~5日、173名から回答)では、「原油安が世界経済に与える影響」について特別調査を実施。「全体としてプラス」と答えた回答比が、全体の68%と7割近くを占めています。「日本株に与える影響」についても、「全体としてプラス」という回答比が73%を占めました。 確かに、原油安は実体経済にとって好悪両面の影響があります。米国のシェール業界にとっては生産コスト割れから業績マイナス要因になっている一方、ガソリン価格の下落は消費を押し上げる要因になっているのも事実です。実際、米国における消費マインドを示すミシガン大学消費者信頼感指数の1月速報値は、2004年1月以来、11年ぶりの高水準になりました。 市場が警戒する原油安のマイナス要因とは? 原油安が世界経済に与える影響は実際どうなのか。今回のQUICKの調査内容をもう少し深堀りしてみましょう。 株式市場関係者による今後の原油価格の見通しは、「一段安」が全体の2%しか無いのに対して、「一進一退」の回答比が全体の63%を占めました。「急反発」は4%にとどまり、「じり高」が20%を占めているものの、総じて現状維持というの見方が大勢です。 今後の株式市場への影響を考慮すると、ネガティブ要因にも目を向けておく必要はあるでしょう。原油安が「原油関連企業の設備投資・雇用の減少」について「やや懸念」との回答が64%、「デフレマインドの拡大」に関して「やや懸念」が51%、「産油国の信用不安」について「やや懸念」が70%を占めています。原油安が株価や景気に及ぼす影響については、これらの懸念が今後、一段と強まるのかどうかという点が問われていきます。 冒頭でも述べた通り、「原油安が日本の株式市場に与える影響」については、「全体としてプラス」という回答比が73%を占めました。現状、株価にとっては調整材料となっている原油安ですが、国内の株式市場関係者の見方はかなり楽観的ということになります。 逆に、金融関係者の多数が原油安について楽観的ということは、原油価格が今後、急激に戻していく局面があれば、それが悲観材料となり、株価の上値を抑える恐れが出てきます。原油の急変動に対する市場関係者の心理変化については、今後も注意を向けておいた方が良いでしょう。 新興市場に対する見通しは厳しく さて、調査恒例の日経平均株価の予想ですが、1カ月後の日経平均株価の見通しは、前月に比べて上方修正されました。ちなみに前回調査における1月末予想は1万7291円でしたが、実際の日経平均株価の月末終値は1万7674円。予想に比べて383円も上の水準で、1月の取引を終えています。 3カ月後の単純平均は1万8104円、6カ月後の単純平均は1万8237円となり、徐々に上昇トレンドを描くとの見方が主流となっています。 とはいえ、個人投資家が多く参戦している新興市場については、まだ様子見ムードが強いようです。日経ジャスダック平均の予想数値は、1カ月後、3カ月後、6カ月後の見通しが、いずれも下方修正されました。ジャスダック市場は昨年1月からの調整局面から抜け出しておらず、当面、上値が重い展開が続きそうです。 注目している株価変動要因としては、「為替動向」や「政治・外交」が低下する一方、「海外株式・債券市場」が上昇。「景気・企業業績」もわずかながら上昇しました。また、今後6カ月程度の想定で、最も注目している投資主体としては、「企業年金・公的年金」の上昇が目立った半面、「個人」や「外国人」がやや低下しています。 日本株への投資スタンスはやや前向きに? 資金運用担当者を対象にした調査では、国内株式のウエートについて、当面のスタンスとしては、「かなり引き上げる」、「かなり引き下げる」が前月に引き続き0%であったのに対し、「やや引き上げる」、「現状を維持する」が微増。「やや引き下げる」という回答比が低下しました。この点から、資産運用担当者の日本株に対する予想は、若干ではありますが、前向き方向だと考えられます。 なお、セクター別投資スタンスについて、「オーバーウエート」(指数などの基準よりも多めに組み込む)の回答比から「アンダーウエート」(指数などの基準よりも少なめに組み込む)を差し引いた数字の前月比では、「電機・精密」、「自動車」、「素材」が大きく上伸。これに対して、「公益」、「医薬・食品」、「金融」がマイナス幅を広げました。

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「輸出」「金融」が全体の上昇をけん引、「卸売」不振(1月調査)

コンセンサスDIは順調に上昇 1月末時点のQUICKコンセンサスDIは、金融を含めた全産業ベースでプラス24になりました。昨年11月のプラス12、昨年12月のプラス20から、さらに上伸しており、金融機関のアナリストによる企業業績への見方が改善傾向にあることを示しています。 QUICKコンセンサスDIは、アナリストによる主要企業の業績予想がどう変化しているのか、ひと目で判断できる独自のマクロ指標です。アナリストが予想連結純利益を3カ月前時点に比べて3%以上上方修正した銘柄を「強気」、下方修正した銘柄を「弱気」と定義し、「強気」銘柄が全体に占める比率から、「弱気」銘柄が全体に占める比率を差し引いて算出されます。 円安で業種別は二極化が進む 全産業ベースのDIの上昇を支えているのは製造業と金融です。非製造業の過去3ヶ月間の推移は、「2⇒9⇒3」であるのに対し、製造業は「14⇒24⇒33」と右肩上がり。金融は、「50⇒46⇒68」と、昨年12月のDIがやや落ち込んだものの、1月調査分は大きく回復しました。 製造業は昨年末にかけて進んだ円安効果で輸出型製造業の業績が好調であること、金融は不動産価格の改善期待や量的金融緩和継続に伴う超低金利で利ザヤが拡大するとの思惑などが、業績の強気見通しに反映されています。 業種別にみると、案の定、「機械」、「電機」、「輸送用機器」のDIが堅調に推移している半面、「医薬品」や「小売」の低迷が続いています。いずれも内需関連であり、昨今の円安が業績面でマイナス材料になっているためです。 卸売は、12月調査のマイナス25から、1月調査分ではマイナス65へと、マイナス幅が急拡大していますが、こちらは内需系の不振に加え、総合商社の手掛ける資源事業への懸念が反映されたものと考えることができます。 現状、為替レートは1ドル=118円前後で推移していますが、米国経済が堅調に推移していることからも、早晩、FRBが利上げに踏み切る可能性は高く、一方で物価の2%上昇をなかなか達成できない日本との間で、金利差が広がる可能性が浮上しています。両国の金利差が拡大すれば、外国為替市場では円売り圧力が強まり、1ドル=121円台を突破して円安が進む可能性もあります。円安の進行は、輸出型企業の業績拡大につながると共に、内需関連企業にとってはマイナス要因が大きくなるため、業種によって業績上方修正企業と下方修正企業との差が、一段と開くことになりそうです。 修正率とチャートを比べてみると 個別企業で見ると、3カ月前と比べた純利益の上方修正率が最も大きかった銘柄は、船井電機(6839)でした。昨年10月末時点の予想純利益は2億800万円。これに対して1月末の予想純利益は11億1300万円になり、3カ月比で435.10%の上方修正率になりました。同社は北米での家電販売に強みを持つ企業です。 船井電機は昨年12月時点でも、3カ月比で719.17%の上方修正率となっており、業績が順調に推移していることが分かります。ただ、株価的には業績の上方修正を織り込んできているため、昨年12月前半からは高値もみ合いが続いています。 その他、上方修正率上位の銘柄には、 中部電力(9502) 60.15% 関西電力(9503) 60.15% ミクシィ(2121) 37.70% 東京製鉄(5423) 37.31% アルプス電機(6770) 34.96% などが並んでいます。チャート的には、東京製鉄やアルプス電機が綺麗な右肩上がりを描いていますが、関西電力は1月上旬を高値に調整局面入り。ミクシィも昨年11月に高値を付けた後は、大幅な調整局面に入っています。こうした個別銘柄の株価推移を見ると、上方修正率が上位の銘柄でも、一律に買われるものではないことが分かります。 また、3カ月比で純利益の下方修正率が大きい銘柄としては、 パイオニア(6773) ▲54.41% 日本板硝子(5202) ▲52.09% 四国電力(9507) ▲34.57% セガサミーホールディングス(6460) ▲32.58% 国際石油開発帝石(1605) ▲31.58% となっています。いずれも純利益の下方修正によって、株価は調整局面に入っています。

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追加緩和策「ETF増額」が7割、「対象拡大」も6割超(1月調査)

国内長期金利(10年物国債の利回り)は年初から急低下。ついに0.3%を割り込み、一時は0.2%を割り込む水準まで低下(債券価格は上昇)しました。その後、0.315%まで跳ね上がったものの、1月末にかけては再び0.3%を割り込みました。2年物、5年物の国債利回りもマイナス圏に落ち込む(マイナス金利)など、債券市場では徐々に追加金融緩和を織り込む動きが目立ってきました。QUICKでは、1月27日から29日までに証券会社および機関投資家の債券担当者222名を対象にしたアンケート調査を実施。142名から回答を得ました。 今回の特別調査として、日銀の追加金融緩和とその中身について、尋ねてみました。 追加緩和期待の背景は原油安、緩和タイミングは「今年後半」との見方 黒田日銀総裁は就任当初、「2015年度を中心とする期間に+2%の物価上昇率を実現する」としてきましたが、日銀は2015年度の物価見通しを、従来よりも0.7%低い+1%としました。 物価上昇率が2%に達しない理由のひとつは、昨年6月から急速に進んだ原油安があります。原油価格の指標となるWTIは、昨年6月20日に1バレル=107.26ドルを付けましたが、その後、下落トレンドを辿り、1月28日には44.45ドルまで値下がりしました。結果、日本国内の物価上昇を押し下げることになりました。 日銀の黒田総裁は、「2%の物価安定の目標の達成が難しくなるというような状況になれば、当然、躊躇なく金融政策を調整する」としており、このまま原油価格の下落に歯止めが掛らず、物価上昇率の低迷が続く場合には、更なる量的・質的金融緩和が行われる可能性を示唆しています。 問題はタイミングです。果たして、いつの時期に追加金融緩和を実施するのか。アンケートによると、10~12月が30%、7~9月が21%で、今年後半と見ている市場関係者が全体の半数を超えました。一方、1~3月と見る向きはわずか2%で、4~6月も18%足らず。早期の追加金融緩和に関しては、慎重な見方が大勢を占めています。 緩和策として「国債以外」の見方が優勢に 仮に追加金融緩和が行われるとしたら、タイミングと共に注目されるのは、「どのような手段で金融緩和が行われるのか」ということです。この点については、「ETF(上場投資信託)などの買い入れ増額」が全体の72%を占めました(複数回答可)。次いで「買い入れ対象資産拡大(国内資産)」が64%で、「長期国債買い入れ増額」が46%でした。買い入れ資産の拡大とは、現状の国債やETF以外にも、購入対象を広げるということです。 日本国債は日銀の買い入れの影響で、前述の通り、2年物と5年物の国債で平均落札利回りがマイナスになっています。どの年限までマイナス金利が容認されるのか、という質問に対しては「5年超~7年以下」が47%、「5年以下」が41%となりました。7年超という回答は計13%にとどまりますが、長期も含めてマイナス金利になる可能性が浮上しているほど、日本国債のマーケットは異常事態に陥っている恐れがあります。今後、日銀が量的・質的金融緩和を実施するに際しては、長期国債以外の資産を買い入れる可能性が高まっていると見るのが妥当でしょう。 なお、マイナス金利は個人の資産運用にも影響を見せはじめています。財務省は昨年末に予定していた2年物国債(348回)の個人向け窓口販売の募集をとりやめると発表しました。金利低下で応募者利回りがマイナスとなり、需要が見込めないと判断したためです。募集を停止するのは10月以降、3回連続となっています。 引き続き政府・日銀への関心度合いが高い 長期金利の下方圧力が強まるなか、現時点で想定されている1カ月後、3カ月後、6カ月後の長期金利見通しも、前回調査に比べて下方シフトしました。1月調査分では、1カ月後の2月末時点で、10年国債利回りの単純平均は0.277%。その後、4月末、7月末にかけては0.3%台を回復していく見通しですが、目先の長期金利は0.3%を割り込むとの見方が高まっています。 今後、6カ月程度を想定して、債券価格の変動要因で注目されている要因としては「海外金利」の上昇が目立つ半面、「債券需給」が大きく低下しました。 また投資主体の注目度としては、全体的に大きく上昇した投資主体はありませんでしたが、相変わらず高い注目度を維持している投資主体としては、「政府・日銀のオペレーション」です。この点からも、現在の債券市場が、いわゆる官製相場になっていることが伺えます。 一方、注目度が後退した投資主体としては、「都銀・信託銀行(投資勘定)」や「外国人」が目立っています。 国内債券市場は当面落ち着いた展開に ディーリング部門を除く資産運用担当者へのアンケートで、「現在運用しているファンドにおいて、国内債券の組入比率が通常の基準に比べてオーバーウエートか、アンダーウエートか」を質問したところ、「ニュートラル」という回答比が、前月調査の55%から61%へと上昇しました。また、「ややオーバーウエート」、「ややアンダーウエート」が双方とも低下しており、マーケットでは様子見ムードが強まっています。 当面のスタンスとしては、「現状を維持する」が84%から86%に上昇すると共に、「ややオーバーウエートする」という回答も上昇しています。とはいえ、2%から4%に上昇しただけなので、需給面で大きなインパクトにはつながらないでしょう。当面、市場参加者はポジションを大きく傾ける状況になく、国内債券市場は落ち着いた展開が続きそうです。

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製造業景況感が悪化、アベノミクス効果「感じない」が4割(1月調査)

日銀が発表する短期経済観測調査(日銀短観)に先行して作成されている「QUICK短観」の1月発表分によると、製造業の景況感を測る指数である業況判断DIは、前月に比べて7ポイント低下し、プラス13になりました。また、将来の業況を示す「先行き」の数値はプラス16で、前月に比べ1ポイント改善したものの、3カ月前と比べると3ポイント低く、消費増税後の伸び悩みから脱したとは言えない状況です。今回の調査対象となった上場企業は計402社で、回答期間は1月5~18日でした。 全産業のDIを見ても、前月比1ポイント悪化のプラス20となりました。先行きは前月から3ポイント改善のプラス20でした。 アベノミクスは企業の事業環境にじわりプラス? 安倍政権が本格スタートして2年。2度にわたる量的金融緩和政策は長期金利を0.1%台まで低下させると共に、株価を押し上げ、円安を促しました。マーケットの動きだけを見れば、確かに経済環境は大きく好転したかも知れません。 では、実際に経済を回している企業の環境はどうでしょうか。今回のQUICK短観では、同時に「今月の特別調査」として以下の質問を行いました。 <設問1> 現政権の経済政策「アベノミクス」が掲げられた2年間で、貴社の事業環境に変化はありましたか? 1:事業環境は好転してきた・・・・・・17% 2:事業環境に好転の兆しがある・・・・25% 3:特に変化を感じていない・・・・・・40% 4:事業環境が厳しくなる兆しがある・・12% 5:事業環境は厳しくなっている・・・・6% 兆しが生じていることも含めると「好転している」が合計で42%、「厳しくなっている」が合計で18%であり、この数字からは徐々に事業環境が良くなってきていることが伺えます。 ただ、変化を感じていないという回答比が40%もあり、これがどちらに傾くのかが、今後の注目点になりそうです。年明け以降、原油安やスイスフランの暴騰、それらに伴う株安など、ややマーケット環境が不透明になっているだけに、企業のセンチメントに与える影響が気になります。 気になる今後の消費者物価指数 前月に引き続き、業況判断DIの数字は低下傾向をたどっています。全製造業ベースで見ると、生産・営業用設備の現状については86%が、雇用人員の現状については78%が適正と見ており、設備、雇用ともに過剰感はなさそうです。 また、仕入れ価格の現状については、上昇という回答比が35%を占める一方、販売価格の現状については、14%が下落と答えています。製造業にとっては収益の利ザヤが縮小する傾向が見られるものの、年初から円安に歯止めがかかり、かつ原油価格が45ドル近辺まで値下がりしていることを受け、企業にとっては仕入れコストが今後、下がっていく可能性も高まっています。 こうしたなかで気になるのは、今後の消費者物価指数の見通しでしょう。上場企業の見通しの平均値は、1年後で1.2%です。まだ、販売価格を本格的に引き上げられる環境にはないことを物語っています。販売価格を引き上げられなければ、製造業の収益の利ザヤは広がらず、業績面でも苦しい状況が続く恐れがあります。 「想定よりも円安」が業績を後押しするか とはいえ、業績面で追い風になる材料もあります。それは「円安」です。 製造業の全産業ベースで、現在の為替レートが「想定よりも円安」と答えた回答比は、全体の77%を占めており、「想定通り」が22%、「想定よりも円高」が1%となりました。特に製造業の場合、円安が進むほど為替差益が膨らみ、業績面でプラスになります。3月決算に向けて、円安が業績押し上げ要因になる可能性があり、株価への好影響も期待されます。 社外取締役の複数化「対応難しい」が4割以上 もう一つ、特別調査を実施しました。コーポレートガバナンスに関することです。 <設問2> 貴社の社外取締役の複数化に向けた状況をお聞かせ下さい。 1:社外取締役を有効活用する仕組みを構築した/検討している・・・8% 2:複数の社外取締役を置いている・・・・・・・・・・・・・・・・26% 3:社外取締役の複数化を検討している・・・・・・・・・・・・・・23% 4:すぐに対応することは難しい・・・・・・・・・・・・・・・・・41% 5:対応は難しい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2% 2015年6月に日本版コーポレートガバナンスコードの導入が予定されており、そのなかで社外取締役の複数化が盛り込まれているだけに、喫緊の課題になっていますが、現状、「すぐに対応することは難しい」という回答比が41%も占めており、企業としては悩ましい課題になっています。 機関投資家の行動指針を示す「スチュアードシップコード」と共に、株価に与える影響も大きいと見られているだけに、日本版コーポレートガバナンスコードの制定を前提にした社外取締役の複数化への動きは注目を集めそうです。

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2015年の市場予想、1ドル=126円台までの円安を見込む(1月調査)

米利上げは「今年6月」が有力、年末にかけて1ドル=126円台予想 外為市場の注目点は、引き続き、米国がいつから利上げに転じるのか、ということでしょう。金利差が開くと為替が動きます。より金利の低い通貨が売られる一方、より金利の高い通貨が買われます。日本は当面、量的金融緩和政策を継続せざるを得ず、一方で米国は、すでに量的金融緩和政策を終え、次の段階として利上げのタイミングを図っています。米国が利上げに転じれば、日米金利差が広がるため、ドル高になる可能性が高まります。 今回、金融機関、運用会社および事業法人の外為担当者213名(回答者は83名)を対象に行われた調査(2015年1月13~15日に実施)によると、米FRBが利上げに踏み切る時期としては、2015年6月という回答が全体の40%を占めました。ついで同年9月が18%、同年10月が13%となっています。FRBが利上げに踏み切るとしたら、米国景気がいよいよ本格回復軌道に乗っていることが最低条件ですから、今後、発表される米国の経済指標には要注目です。 これに対して、日銀の金融政策は当面、緩和継続と見る向きが大半です。「緩和縮小」という回答は0%。「年内追加緩和なし」という回答が最も多く、全体の41%を占めていますが、「2015年10~12月に追加緩和」という回答が23%を占めました。仮に追加緩和が行われなかったとしても、米国の利上げムードが濃厚なので、それを加味すれば、ドル高へと触れる可能性が高いと見るべきでしょう。 では、為替レートは今後、どのように動くのでしょうか。2015年の為替相場の見通しについても、アンケート調査を実施しています。 ドル円に関しては、最高値が単純平均で113円15銭。最安値が126円54銭となりました。最高値を付ける時期は2015年2月で、最安値が同年12月。円ドルは年末にかけて、円安基調を描くという見方が大勢を占めています。 また、円ユーロについては、最高値が129円83銭で、最安値が146円50銭。時期的には最高値をつける時期の見方が割れており、2月と12月に付けるという回答数が同数。最安値も12月と見る向きが多く、それに近い数字で1月最安値という回答も多く見られました。 目先のドル円予想は円高方向にシフト 年末にかけて円安予想が大勢を占めていますが、目先の為替相場については、やや円高方向にシフトしています。 ドル円相場予想を単純平均(金融機関の外為業務担当者)したもので見ると、昨年12月時点では、今月末119円72銭、3カ月後120円51銭、6カ月後122円06銭でしたが、1月調査分ではそれぞれ117円76銭、119円78銭、121円43銭となりました。年初、円ドルが120円台から116円台まで円高が進んだことも、市場参加者の円高ムードを加速させたようです。 変動要因について、市場参加者(金融機関・外為業務担当者)の注目度を通貨別にみると、円の変動要因は「金利/金融政策」が上昇する一方、「当局の姿勢(介入含む)」が低下しました。国内長期金利は0.2%台まで低下しており、金利低下余地がほぼゼロに近づくなか、さらなる金融緩和政策を打ち出してくるのかどうかに注目が集まっています。また、116円台まで円高が進んだとはいえ、過去の流れから見ればまだ円安トレンドは続いており、当局の介入(円売り介入)が行われる可能性は極めて低いため、当局の姿勢に対する注目度が後退したと考えられます。 ドルに対する注目度では、「金利/金融政策」が高まる一方、「景気動向」が低下。米国の景気回復トレンドが明確になるなか、市場参加者は景気云々以上に、今後、FRBがどこで利上げに踏み切るのかという点に、関心が集まっています。 ユーロは「金利/金融政策」への注目度が上昇 また、ユーロについては、「金利/金融政策」への注目度が高まっています。ユーロ経済圏は景気低迷が長引いており、物価はデフレ気味で推移。こうしたなか、ECB(欧州中央銀行)が近々、量的金融緩和に踏み切るとの見方が、市場参加者の間で優勢になっています。1月15日、スイス国立銀行が1ユーロ=1.20フランに設定していたスイスフランの対ユーロでの上限を撤廃すると発表したのも、ECBによる量的金融緩和がほぼ確実に行われると判断しての行動でした。 ちなみに、スイス国立銀行のユーロ上限撤廃によって、スイスフランは対ユーロで急騰。あまりのサプライズに、スイスフランのポジションを持っていたFX投資家が大損を被っただけでなく、FX会社やその他の金融機関などでも、かなりの損失を出したところがありました。 なお、向こう6カ月間、各通貨が対円でどのように推移するかという問いについて、上昇(=円安)の回答比から下落(=円高)の回答比を差し引いた変動予想DIの数字は、米ドルDIのプラス(=円安方向の予想が優勢)幅が縮小する一方、ユーロDIはマイナス(=円高方向の予想が優勢)幅が拡大。件のスイスフランDIについては、前月までのプラスから、今月はマイナスに転じていました。 通貨別の組入比率はユーロのアンダーウエートが目立つ 外貨建て資産の組入比率について当面、どのようなスタンスで臨むかという問いに対しては、前月と同じ結果となり、「オーバーウエート」とする回答比が43%、「ニュートラル」という回答比が57%を占めました。また為替ヘッジについては、「現在のヘッジ比率を維持」が73%を占めており、大きな動きは見られませんでした。 なお通貨別で見た当面のスタンスは、オーバーウエートからアンダーウエートを引いたDIで見ると、米ドルDIはオーバーウエートが高く、ユーロDIはアンダーウエートが高いという結果になりました。この点からも、ユーロに対する売り圧力が当面続くと考えられます。 ※フルレポートについては、QUICKの端末サービス(有料)や日経テレコン(有料)でご確認できます。 QUICKのサービス一覧 日経テレコン

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株価予想はやや下方修正、企業業績は2ケタ増益へ(1月調査)

2015年の株式相場は軟調な滑り出しとなっています。年明け1月5日の日経平均株価は昨年末比42円安、翌6日は525円の大幅安と、市場参加者のムードはやや弱気に傾きつつあります。 1月6日から8日にかけて、証券会社および機関投資家の株式担当者272名(回答者数182名)を対象に行われたQUICKの月次調査(株式)は、こうした弱気ムードを反映した結果になりました。 市場のムードはやや弱気 目先の日経平均株価の見通しは、12月調査分に比べて、やや下方修正されました。3カ月後予想は、12月調査分が1万8066円でしたが、1月調査分では1万7910円となり、目先の相場について、前回と比べると若干、弱気ムードが垣間見られます。 今後6カ月のうち、株価に影響を及ぼす変動要因の注目度としては、「海外株式・債券市場」が大幅に上昇したのに対し、「政治・外交」「為替動向」が大幅に低下しました。米国の株価が高値近辺で乱高下を繰り返すなか、欧州など他の国・地域への影響が懸念されています。また、米国では近々、利上げ観測も浮上しており、米国の利上げ実施が株式市場にどのような影響を及ぼすのかにも、注目が集まっています。当面、国内の株式市場を見るうえで、米国をはじめとする海外の株式、債券市場の動向は、外せないものになりそうです。 最も注目している投資主体としては、「外国人投資家」が前回調査の71%から81%に大幅上昇する一方、「企業年金・公的資金」が17%から11%に低下しました。 全体的に、国内株式市場に対しては、年初の大幅安もあってか、やや様子見ムードが強まっています。資金運用担当者を対象にした調査では、運用しているファンドの国内株式の現時点におけるウエートについて、「ニュートラル」という回答比が47%と最も高く、当面のスタンスについても「現状を維持する」という回答比が71%を占めました。また、現時点のウエートについては「ややアンダーウエート」という回答比が若干上昇したこと、当面のスタンスでも「やや引き下げる」が大幅に上昇するなど、若干ではありますが、ネガティブな見方が増えているのが気になるところです。 6割が2ケタ経常増益を予想、今年の最高値は1万9892円 今回の月次調査では、今年の企業業績予想や株式相場の見通し、コーポレートガバナンス・コードが株式市場に及ぼす影響などを伺いました。 まず2015年度の日本のGDP(国内総生産)成長率については、単純平均で1.45%という予想になりました。2015年央の為替レートは対ドルの平均が121.8円。対ユーロの平均が141.8円です。 また、企業業績については、2015年度の予想経常利益はおおむね増益と見る向きが多く、全体の64%が10~20%の増益を予想しました。次いで、1桁増益予想が29%、横ばいが4%となっています。 2015年の日経平均株価は、全体の平均値で見ると、最高値が1万9892円。最安値が1万6090円となりました。高安の時期については、最安値が1月、最高値が12月という見方が最も多く、国内株式市場は年末に向けて上昇トレンドを辿るというのが、マーケット参加者の中でコンセンサスを形成しつつあります。 コーポレートガバナンス・コードへの反応はおおむね歓迎 「コーポレートガバナンス・コード」については昨年12月12日、「コーポレートガバナンス・コード原案」が取りまとめられました。コーポレートガバナンス・コードとは、株主の権利やステークホルダーとの協働、情報開示の在り方、取締役会の役割など、上場企業が守るべき行動規範(コード)を示したもので、法的な拘束力はありませんが、このコードに同意するか、同意しない場合は、その理由を投資家に説明するように求められます。同コードの適用は2015年6月からで、今回のアンケートでは、上場企業がこのコードへの対応をどうするか、予想してもらいました。 結果は、「大部分の企業が形式的に受け入れるだけ」という回答が最も多く、全体の50%を占めました。次いで、「半分くらいの企業が積極的に受け入れる」の回答比が31%、「大部分の企業が積極的に受け入れる」の回答比が18%でした。 投資家にとって気になるのは、コーポレートガバナンス・コードの適用が株式市場に与える効果でしょう。これについては、「投資家からの信頼が増し株式市場にプラス」という回答比が53%でトップ。次いで、「影響なし」が33%、「企業業績が向上し株式市場にプラス」が8%となりました。

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改善続く…「電機」「鉄鋼」など輸出型企業が伸びる(12月調査)

企業業績に対するアナリスト予想がどう変化しているのか、その方向性をひと目で判断できる独自のマクロ指標「QUICKコンセンサスDI」(12月末調査)が発表されました。3か月前と比べて、業績予想を上方修正した銘柄の比率から、下方修正した銘柄の比率を差し引いて求めています。DIがプラスだと、上方修正銘柄が下方修正銘柄を上回っていることを意味し、マイナスは下方修正の方が多いことを意味します。 緩和後の改善続く、DIマイナスは3業種のみ 12月30日時点のQUICKコンセンサスDIは、全産業ベースでプラス20になりました。10月末時点はマイナス8で、業績に対する市場の期待値は弱含みでしたが、11月末時点、つまり日銀が追加緩和を発表した後にはプラス12に回復。さらに12月時点でプラス20まで回復と、業績に対する市場の期待値は強気化傾向にあります。 注目したいのは、業種別のコンセンサスDIです。主要16業種について、12月時点では13業種のDIがプラスになり、マイナスは3業種にとどまりました。ちなみにDIがマイナスとなった業種は、「医薬品」「卸売」「小売」です。11月から12月にかけてプラスに転じたのは、「食料品」「輸送用機器」「情報・通信」「サービス」の4業種です。 円安トレンドが輸出型企業の業績期待につながる マーケット全体を見ると、10月末に実施が公表された質的・量的金融緩和第2弾により、11月末から12末にかけて円安が進みました。12月8日に1ドル=121円を付けた後、17日には116円台まで円高が進みましたが、年末にかけては再び120円台に。マーケットでは円安トレンドが続くとの見方が強まっています。 円安トレンドが続くことの根拠は、日米金利差の拡大です。国内長期金利は11月半ばに0.5%台だったものの、12月末にかけて急低下し、0.3%台をつけました。当面、日本の金融緩和は継続されるとの見方が、マーケットの大勢を占めたからです。 一方、米国ではいよいよ2015年に、FRBが利上げに転じるとの見通しが強まっています。時期は未定ですが、マーケット関係者のコンセンサスとしては、6月のFOMCが有力視されています。米国の利上げが緩やかながらも継続すれば、日米の金利差は拡大し、それが円売り要因になります。 今後、円安トレンドが続くとなれば、輸送用機器や機械、電機といった輸出関連銘柄の業績上方修正が期待できるだけに、それが業種別コンセンサスDIの数値改善に反映されてきます。 一方、金融緩和の恩恵を受けやすいとされる「銀行」「不動産」「その他金融」のDIは、11月に改善が目立ちましたが、12月は一服しました。市場の業績期待は、円安効果が強く出てくる輸出関連業種に集まっていると考えられます。 円安を追い風ではなく、逆風として受ける業種もあります。円安によって海外からの輸入物価が上昇すれば、内需型企業の業績には下方修正懸念が強まります。小売は代表的な内需関連業種だけに、10月から急激に進んだ円安がネガティブ要因となり、DI改善の動きも輸出型に比べると鈍くなっています。 予想純利益の上方修正率首位は船井電機 3カ月前比で純利益の上方修正率が最も大きな銘柄は、船井電機(6839)でした。9月末時点の予想純利益は1.2億円。これに対して12月末時点では9.8億円となり、上方修正率は719.17%にもなりました。業績の先行きに対する期待感を反映し、新年明けの株式市場でも、株価は堅調に推移しています。 この他、純利益の上方修正率が大きい銘柄は、 東燃ゼネラル石油(5012) 47.59% 井英製鋼(5440) 41.28% ミクシィ(2121) 40.61% ミツミ電機(6767) 38.81% などが並んでいます。 一方、純利益の下方修正率が大きな銘柄上位5銘柄は、 ジャパンディスプレイ(6740) ▲64.98% パイオニア(6773) ▲51.10% 日本板硝子(5202) ▲48.05% JVCケンウッド(6632) ▲30.47% セガサミーHD(6460) ▲30.38% となっています。 株価的には、上方修正銘柄の株価は底堅く、下方修正銘柄は下降トレンドを描いており、その傾向は上方修正銘柄、下方修正銘柄とも上位銘柄ほど顕著に見られます。

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2015年の長期金利は年末にかけて上昇予測 物価予想は…(12月調査)

QUICKでは12月22日から25日にかけて、証券会社および機関投資家の債券担当者213名を対象(143名が回答)にしたアンケート調査を実施しました。 2014年の10年物日本国債利回りは年初、0.7%台からのスタートになりましたが、世界的に金融緩和の流れが続いたこと、10月末に質的・量的金融緩和の第2弾が打ち出されたことなどを受けて、特に秋口から下降ピッチが加速。12月25日には0.310%まで低下しました。 2015年後半にかけて世界的に金利は上昇へ こうした環境下で実施した2015年の金利予測アンケート調査。長期金利の指標となる10年物日本国債利回りが最低となるの時期は1月(最低値の単純平均は0.260%)、最高の時期は12月(最高値の単純平均は0.597%)という回答が最も多く、2015年後半にかけて、長期金利は上昇するという見方が大勢を占めました。 この傾向は日本だけでなく、米国10年国債利回り、ドイツ10年国債利回りにも見られ、いずれも1月最安値、12月最高値という回答が多くなっています。つまり、世界的に長期金利は2015年後半にかけて上昇トレンドを描くというのが、市場の見通しになっているわけです。 金利上昇のきっかけ:目先は「海外」…「日銀の出口戦略」も注目 日本の長期金利の低下トレンドが反転するきっかけとしては、「日銀の出口戦略」という回答比が最も高く、全体の58%を占めました。それに次いで、「海外金利の急上昇」が18%で2番目に多い回答比となりました。 ちなみに出口戦略に関して当面の注目点は、日銀の出口戦略というよりに比べ、米FRBの動向でしょう。市場関係者の間では、FRBが利上げに踏み切るタイミングとしては、4月ないし6月という見方が濃厚です。FRBが利上げに踏み切れば、米金利の上昇圧力となりそうです。 債券市場関係者は年末にかけて「金利上昇・株高・円安」予想 なお、参考として債券以外のマーケット見通しも聞いています。 日経平均株価の最安値時期は1月、最高値時期は12月という回答比が最も高く、ドル/円については、最安値時期が12月、最高値時期が1月という回答比が最も高くなりました。つまり国内マーケットに関していえば、2015年末にかけて長期金利上昇、株高、円安が進むというのが、マーケット関係者の見通しです。 また昨今、ニュースなどでその急落が報じられている原油価格ですが、マーケット関係者の見通しとしては最安値時期を1月、最高値時期を12月とする見方が高くなっていますが、同時に3月最安値、12月最高値という回答比も、ほぼ拮抗しています。原油の最安値時期に関しては1~3月というように幅を持たせて考えておくと良いでしょう。 原油安に関しては、資源国であるロシアの経済情勢悪化、ルーブル暴落、グローバルマーケットへの影響が懸念されるだけに、今後の動向は注意深く見守っていきたいところです。 今後6か月の長期金利見通しは下方シフト さて、目先6か月間にかけての国内長期金利に関しては、10年物国債利回りで11月調査分に比べ、12月調査分はさらに下方シフトされました。 ちなみに10月調査時点における1月の10年物国債利回り予想は、単純平均で0.522%でしたが、12月調査時点では0.336%まで下方修正され、国内長期金利の先安観が一段と強まる結果になりました。 今後6か月程度を想定した債券価格の変動要因としては、「物価動向」、「債券需給」に対する注目度が上がった反面、「海外金利」の注目度が低下しました。 前述したように、原油価格動向は1~3月にかけて最安値を更新するというのが、マーケット関係者の見方。エネルギー価格が消費者物価に及ぼす影響は無視できず、今後、エネルギー価格がもう一段下落した場合、ディスインフレ観測から長期金利がもう一段、低下する可能性も否定できません。目先の長期金利動向を左右する要因として、物価動向は要注目です。 また、注目している投資主体としては、「政府・日銀のオペレーション」が前回調査に引き続いて上昇。さらに「外国人」の動向に対する注目度も高まっています。 逆に低下しているのは「年金資金」。GPIFの運用見直しで国内債券の投資比率が引き下げられ、マーケットに及ぼす影響力が低下していることを意味しています。 物価上昇目標達成は遠くになりけり ディーリング部門を除く資産運用担当者に、現在のポートフォリオ状況ならびに今後の投資方針を聞いたところ、国内債券の組入状況について現状、基準に比べて「ニュートラル」とした回答比が低下する一方、「ややオーバーウエート」と「ややアンダーウエート」という2つの回答比が上昇。マーケット動向に対する対応が分かれました。 一方、これからの投資スタンスについては、国内債券の組入比率を「やや引き上げる」とした回答比は2%に低下。これに対して、「やや引き下げる」とした回答比が13%に上昇しました。0.3%台まで低下した長期金利の水準からすれば、ここからもう一段の低下余地は非常に狭くなっており、中長期的なスタンスで運用する資産運用担当者としては、今後の長期金利上昇を見据えた投資スタンスに切り替わりつつあることを示唆しています。 なお、今後の物価動向に関する見方は、消費税を含むCPI(消費者物価指数)コアで、今後1年間平均の変化率はプラス1.51%となり、2014年10月調査分、同年11月調査分に比べて低下傾向をたどっています。アベノミクスでは消費者物価指数2%という目標を掲げていますが、その可能性はかなり遠ざかったと見るマーケット関係者が増えているようです。 ※フルレポートについては、QUICKの端末サービス(有料)や日経テレコン(有料)でご確認できます。 QUICKのサービス一覧 日経テレコン

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市場予想はさらに円安シフト 原油安で緩和期待高まる?(12月調査)

QUICKは12月15日、「QUICK月次調査(為替)」の12月調査(12月8~11日実施、金融機関や事業法人の為替担当者90名が回答)を発表しました。今回は、金融政策を左右しかねない原油相場の先行きについて、為替市場関係者を対象にアンケートを取りました。内容を見る限り、原油価格の下落はまだ続く可能性がありそうです。 原油安で更なる緩和を強いられる日銀 原油価格の急落に歯止めがかかりません。指標となるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエイト)の価格は、12月12日時点で1バレル=60ドルを割り込み、57ドル台まで下落しました。 QUICKが「月次調査(外為)」において、今後の原油価格の動向について市場参加者の見通しを調べたところ、「今後6カ月程度の原油先物相場(WTI)」について、「一段安」が12%、「じり安」が41%となり、全体の53%が続落予想となりました。上昇を見込む向き(じり高、急反発)は合計で12%にとどまっています。 原油価格の下落で気になるのが、今後の物価の動きです。10月の消費者物価指数は、総合で2.9%となっていますが、消費増税分に該当する2%を単純に差し引くと0.9%となり、物価目標である2%には遠く及びません。 物価上昇に一服感が強まっている理由は、物価の押し上げ効果となる円安が進む一方で、原油価格が急落しているためです。原油価格続落の見通しを受け、「日銀金融政策の次の一手をどう予想しますか」という問い対しては、72%が追加緩和と答えました。 4~6月以降が金融政策の焦点…日米の緩和の差が拡大? 日銀の追加緩和の時期としては2015年4~6月という答えが32%と最も高く、緩和縮小に関しては65%が2017年以降と答えていることから、金融緩和は当分、続くと見るのが妥当のようです。 一方、FRBの利上げのタイミングとしては、2015年4~6月が30%、同年7~9月が35%を占めました。このまま米国の景気が堅調に推移すれば、金利差拡大から米ドルへのシフトが進む公算大です。 なお、ECBによる国債購入を含む量的金融緩和のタイミングについては、2015年1月導入が38%で最多。同年2月導入が11%で、同年3月導入が34%を占めており、いずれにしても年明け早々に、ECBによる量的金融緩和が実施されるという見通しが多数となりました。 対円ではドル高の一方、ユーロは横ばい続く見通し 毎月実施の為替相場予想は、12月末のドル/円で、単純平均が1ドル=119円72銭(金融機関の外為業務担当者)となり、前回調査の115円07銭に比べて円安方向にシフトしました。 ▼ドル円相場予想(金融機関の外為業務担当者) ちなみに、3カ月後の2015年2月末時点では120円51銭、6カ月後の2015年5月末時点では122円06銭という予想になっています。米国が利上げのタイミングを模索する一方、日本は当面、金融緩和が続く見通しであり、金利差拡大の可能性がドル高予想につながっています。 一方、ユーロ/円はほぼ横ばいです。2014年12月末の単純平均予想値は1ユーロ=146円72銭ですが、3カ月後の2015年2月末時点は146円53銭、6カ月後の2015年5月末時点が146円26銭で、大きな動きは見られません。前述したように、年明け早々にもECBは量的金融緩和を導入する公算が高いだけに、ユーロと円は、いずれにもポジションを傾けにくい状況が続くことになりそうです。 米ドルに強気、資源国通貨に大幅弱気 向こう6カ月間で、各通貨の対円のレートが上昇するか、それとも下落するかを、変動予想DIで見てみましょう。変動予想DIは、「上昇する」という回答比から「下落する」という回答比を差し引いて求めるものです。 12月は米ドルが61となり、若干プラス幅が微増しただけに止まりましたが、水準的には高く、今後半年にわたって米ドル高になる可能性が高いことを示唆しています。 一方、ユーロはややマイナス幅が縮小したものの、マイナス39であり、当面、弱含みでの推移が予想されています。 また、マイナス幅が大きく拡大したのがロシアルーブルで、11月のマイナス52からマイナス73へと急落。南アフリカランドも、11月のマイナス20からマイナス30に急落しました。いずれも資源国通貨であり、昨今の原油価格や金価格といった資源価格の下落が、為替レートの見通しにも影響を及ぼしています。 外貨建て資産の組入比率に関する当面のスタンスは、「オーバーウエート」が43%となり、前月に比べて14ポイント低下する一方、「ニュートラル」が14ポイント上昇して57%になりました。 通貨別に組入比率の当面のスタンスを聞き、DI(プラスがオーバーウエート優勢)としたところ米ドルは前月と同じプラス71。半面、ユーロはマイナス43、新興国通貨もマイナス50と、それぞれ前月からマイナス幅が拡大しました。資源国通貨はプラスの8と前月のゼロから上昇。一部で底値と見た買いが入ったのでしょうか。いずれにしても、金融政策と資源価格が通貨のポートフォリオに影響を及ぼしているのが見て取れる結果となりました。 ヘッジの動きに変化も… 為替ヘッジに関しては、「ヘッジ比率を上げる」が前月比横ばいであるのに対し、「ヘッジ比率を下げる」が前月の17%から23%に上昇。外貨建て資産は円安が進むと、円建ての評価額が上昇しますが、逆に円高になると為替差損が発生します。「ヘッジ比率を下げる」との回答が増えていることから、為替のプロが円安を見越していることが伺われます。 QUICKのサービス一覧 日経テレコン

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「与党勝利」見込む市場、株価予想も1万8千円台に上振れ(12月調査)

株式投資家にとって目下、最大の関心事は、12月14日に行われる衆議院議員の総選挙でしょう。 今回の争点は、2012年12月からスタートした「アベノミクス」に対する信を問うというもの。475議席を巡る戦いが繰り広げられるなか、自民党単独で300議席超を獲得するという下馬評も流れています。与党の勝敗ラインは270議席。クリアできなければ、マーケットに波乱が起こるのは必定です。 アベノミクスに対する評価は「保留」 市場関係者は今回の選挙結果をどのように予測しているのでしょうか。12月2日から4日にかけて、証券会社および機関投資家の株式担当者271名(回答者数176名)を対象に行われたQUICKの月次調査(株式)で、特別質問として尋ねてみました。 まずアベノミクス全体に対する評価は、「判断は時期尚早」という回答が全体の57%を占め、まずは様子見ムード。ただ、「成功に向かっている」が34%で、「失敗の可能性が高い」は9%に過ぎません。マーケット関係者に対しては、辛うじて「そこそこ良い」という評価のようです。 アベノミクスに対して積極的に「成功」という評価が下されないのは、第三の矢に対する評価が低いからでしょう。成長戦略に対する評価は、「積極的に評価する」と「ある程度評価する」を合わせて46%。対して「あまり評価できない」と「全く評価できない」が合わせて52%を占めました。 野党は今回の選挙で、成長戦略に対する現状評価を争点にしてくる可能性が高く、安倍首相がこれに対して「成長戦略は軌道に乗りつつある」ことを有権者にどう印象づけられるかが、勝敗を決するといっても過言ではありません。 ちなみに、消費税率再引き上げ延期に対する評価は、「積極的に評価する」と「やむを得ない」を合わせて80%が、評価の意向を示しています。 勝敗ラインを超えた議席上積みが焦点 さて、気になる総選挙ですが、マーケット関係者の票読みは、圧倒的に与党勝利を見込んでいます。与党勝敗ラインである270議席を確保して与党が勝利を収める確率を株式市場関係者に聞いたところ、単純平均は84%強(最頻値は90%)となりました。 ただ、「自民党単独300議席」という下馬評が出ているだけに、たとえ与党勝利でも、270議席程度の確保では、逆にマーケット関係者の間に失望感が広まる恐れがあります。選挙結果がマーケットから前向きに受け止められるかどうかは、270議席からどこまで議席を上積みできるかに左右されそうです。 前回高値に迫る日経平均株価、予想平均値は1万8000円超え 選挙結果という不透明要因はあるものの、株式相場自体は堅調です。1カ月後の日経平均株価の予想は、単純平均で1万7919円。11月調査が1万7126円だったので、大幅な上方シフトとなりました。 また、3カ月後の2015年2月末時点の日経平均株価は1万8053円予想で、大台乗せ。さらに6カ月後の2015年5月末時点は1万8493円予想となっており、来年前半にかけて、株価の見通しは強気になっています。 ちなみに、この原稿を書いている12月8日時点で、日経平均株価は1万8000円の大台に乗せてきました。1万8000円台の回復は、2007年7月24日以来、7年4カ月ぶりのこと。2007年2月26日につけた前回高値の1万8300円まで、あと一歩というところまで迫ってきました。 今後、6カ月程度を想定した場合の注目材料としては、「景気・企業業績」、「政治・外交」の指数が上昇する一方、「内部要因・市場心理」、「金利動向」、「為替動向」が低下。「海外株式・債券市場」がほぼ横ばいとなりました。 また、最も注目している投資主体としては、「個人投資家」と「事業法人」の指数が上昇する一方、「投資信託」や「金融法人」が低下しました。前回調査に比べて指数的には低下したものの、「企業年金・公的資金」は72.7と高い水準を維持。 この指数は50を超えると、株価にとって上昇インパクトになるとみなされるので、相変わらずマーケット参加者の間では、企業年金や公的資金に対する買い期待が強いことを意味しています。 ファンド運用者のスタンスは意外と慎重? 自社資金や年金運用の担当者を対象に、今後の日本株の組入状況を聞いたアンケートでは、比較的慎重なスタンスが垣間見られます。 現状のポートフォリオについて、「かなりオーバーウエート」、「ややオーバーウエート」を合わせたオーバーウエート比率は、11月調査時点では52%。これに対して12月調査時点では45%に低下しました。この間、ニュートラルは41%から46%に上昇。株価は上昇傾向にありますが、全体で見ると株価の上昇に対して冷静なスタンスを維持しています。 また当面のスタンスについても、「かなり引き上げる」と「やや引き上げる」を合わせた回答比は、11月調査時点の30%から、12月調査時点では25%に低下。「現状を維持する」が、67%から70%に上昇しています。 11月調査時点では0%だった「かなり引き上げる」の回答比が、5%に上昇したことは、マーケットに強気筋が回帰しつつあることを伺わせますが、同時に「やや引き上げる」が30%から20%に大きく低下しており、総じて見れば、ファンド運用者の見方は慎重であることが分かります。

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追加緩和と増税延期、景況感好転にはつながらず(12月調査)

日銀の短期経済観測調査(日銀短観)の先行指標として注目されているQUICK短観(2014年11月18日~12月2日調査、392社が回答)によると、製造業の景況感を示す業況判断DIは、前月に比べて1ポイント低下し、プラス20になりました。 また、将来の業況を示す「先行き」の数値はプラス15に鈍化。数字そのものはプラス圏にあるものの景気の先行きに対して、やや不透明感が強まってきています。 10月末の日銀の追加金融緩和、そして11月に安倍信三首相が消費増税延期の方針を示したにも関わらず、景況感の改善が見られない状況です。 追加緩和が実施されるも「事業環境に変化はない」が64% 今回のQUICK短観では、同時に「今月の特別調査」として、企業のIR担当者に2つの点を質問しています。全産業ベースの回答割合を見てみましょう。 <設問1> 日銀は10月末の金融政策決定会合で金融緩和を決めました。 11月上旬にかけて円安が進み、株式相場は上昇に転じました。 貴社の事業・今後の見通しに影響は見られますか? 1:事業全般で好転の兆しが出てきた・・・・・・5% 2:業況の好転に備えて在庫積み増しなどの積極策に踏み切った、または検討中・・・・・・2% 3:事業環境に変化は見られず、見通しも変わらない・・・・・・64% 4:景気回復はもたつき感が強く、今後は厳しい状況が見込まれる・・・・・・25% 5:業況は厳しさを増し、業績のマイナス要因が顕在化してきた・・・・・・4% 金融緩和によって株高、円安が進行していますが、3と4の回答比が高いことから考えると、企業は業況の先行きに対して、慎重な姿勢を崩していません。 <設問2> 首都圏ではオフィスの空室率が低下し、大規模オフィスの賃料は上昇基調をたどっています。 貴社では賃料引上げなどの動きに対し、どのような対応策を取っていますか。 1:業況が拡大基調のためオフィス拡張を検討する、または拡張した・・・・・・11% 2:現在のオフィス環境には満足で、賃料引上げに応じる方針・・・・・・18% 3:賃料引き上げは受け入れられず。オフィス移転等を検討または実施する予定・・・・・・31% 4:オフィスは自社保有物件のため、不動産市況による影響は軽微・・・・・・39% オフィスビルの賃料上昇圧力が強まってきていますが、企業の景況感が今ひとつ伸び悩んでいるだけに、賃料の引き上げについても、そう簡単には応じられない状況にあるようです。 円安による仕入れ価格の上昇が企業収益を圧迫? 業況判断DIの伸びが頭打ちになり、やや低下傾向をたどっている点は気になるところですが、それと共に企業の利ザヤが縮小している恐れも、今回の調査結果では見て取れます。 まず販売価格についてですが、「上昇」から「下落」を差し引いた販売価格DIの数字は、製造業(全産業)でマイナス12でした。「もちあい」が全体の78%を占めていますが、販売価格が上昇したという回答比率は5%に過ぎず、一方で下落したという回答比が17%を占めたためです。 本来、円安が進んでいる分、企業は海外から輸入している素材、部品、あるいはエネルギーなどの円建て価格が上昇しており、こうしたコスト上昇分を販売価格に転嫁できないと、収益の利ザヤは縮小する一方になります。 実際、仕入れ価格の現状について、製造業(全製造業)の仕入れ価格のDIを見ると、「もちあい」が60%を占めているものの、「下落」の4%に対し、「上昇」が36%を占めました。結果、上昇から下落を引いた仕入れ価格のDIはプラス32となっています。 このように仕入れ価格が上昇しているのは、この2年で大幅に進んだ円安の影響と考えられます。12月に入り、ドル/円レートは1ドル=120円の水準にまで達しており、今後も、販売価格へのコスト転嫁が進まない限り、企業の収益利ザヤは一段と低下する恐れがあります。 消費者物価指数は1%程度の上昇見込み アベノミクス効果で注目される物価動向。特に消費者物価指数は、国民の生活に直結してくるだけに、その行方が注目されます。 企業側は今後の消費者物価指数の推移を、どう見ているのでしょうか。2014年12月調査分によると、1年後(2015年12月)の消費者物価指数は前年比1%程度になるという回答比が最も高く、46%を占めました。また、2年後以降になると、やや物価に対する上昇期待が強まるのか、前年比で2%程度になるという回答比が最も高くなり、36%を占めています。

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消費増税延期は「やむを得ない」6割、与党勝利「80%」(11月調査)

QUICKが毎月行っている債券月次調査が、衆院解散後の11月25日から27日にかけて行われました。解散にともない、第47回衆議院議員総選挙が12月14日に施行されます。今回の月次調査では、これまでのアベノミクスに対する評価、衆院選挙の与党勝利の確率などについて、証券会社や銀行、投信投資顧問などの債券市場関係者にアンケート調査が行われました。あくまで債券市場からの声ですが、今後を占ううえで参考となるデータも見えてきました。 増税延期の評価「やむを得ない」が6割弱 アベノミクスがスタートして丸2年。「三本の矢」のうち、第三の矢に当たる成長戦略の行方がまだ見えないなかでの総選挙になるだけに、有権者がどこまで与党自民党を支持するのか、気になるところです。 現状、アベノミクスに対する評価としては「判断は時期尚早」という冷静な見方が大勢を占めました。また、解散総選挙と共に、本来なら2015年10月に予定されていた消費税率の再引き上げも延期と決まりましたが、それに対する評価は、57%が「やむを得ない」と回答しています。 今後、気になるのは12月14日に施行される総選挙の行方です。与党勝利の確率は79.9%と高く、270議席とされる与党勝敗ラインは確保できるとの見方が過半数を占めました。その意味では、安泰といえるでしょう。 与党敗退という想定外シナリオは株安、円高を加速させる? ただ、270議席という勝敗ラインを割り込んだ場合、特にマーケットに対してどのような影響が及ぶのでしょうか。日本長期金利、日本株式、円ドル相場に分けて、それぞれの反応を聞いたところ、次のような結果になりました。 <日本長期金利> ほぼ影響はないか、若干上昇する可能性あり。影響なしという回答比は全体の47%ですが、同時に「上昇する」という回答比も42%あり、ほぼ拮抗しています。 <日本株式> これはもう圧倒的に「下落」で、85%を占めています。これまで株価を押し上げてきた「アベノミクス」に対して、有権者がノーを突き付けたことになるからです。 <円ドル相場> 「円高」が63%を占めました。株価上昇と同様、アベノミクスによって円安が誘引されてきた面が強いだけに、与党の敗退は円高要因になります。 長期金利予想はさらに低下、注目材料は政府・日銀のオペレーション 今回の月次調査は、国内債券市場の動向に関する見通しです。 長期金利の指標となる10年国債の利回り予想は、10月調査に比べて下方にシフトしました。前回調査では、1カ月後の長期金利水準の単純平均が0.485%でしたが、11月調査分では0.447%に低下しています。ちなみに3カ月後にあたる2015年2月末の水準は0.466%、半年後の5月末は0.505%と、新年度にかけて長期金利は若干、上昇ぎみに推移するという見方となっています。 ▼市場参加者の予想 一方、短期金利であるTIBOR(東京銀行間金利:銀行間で資金のやり取りをする際の金利で、貸出し金利の基準となる)3カ月物のレートは、2014年12月末の0.184%に対し、半年後の2015年5月末が同じく0.184%。短期金利の水準は、日銀の量的金融緩和を反映し、当面は低水準の横ばいで推移することになりそうです。 市場参加者が目下、債券市場の変動要因として注目している材料は、「景気動向」の注目度が低下する一方、「債券需給」や「海外金利」の注目度が上がっています。なかでも債券需給が価格動向に及ぼす影響が強いと見られており、今後、市場参加者の動向が注目されます。 債券市場の需給動向を左右する投資主体としては、「政府・日銀のオペレーション」に対する関心が高まっています。10月末に発表された量的・質的金融緩和第2弾による、日銀の国債買い入れはもちろんですが、コアCPIの上昇率が低迷するなか、さらなる金融緩和が行われるのかどうかという点にも、注目が集まっています。 ただ、ここからさらに国内債券の組入れを増やすかどうかという点については、多くの市場参加者が気迷いムードにあるようです。国内債券の組入れ比率について、当面どのようなスタンスで臨むのかという質問に対して、相変わらず「現状を維持する」という指数が85%と高めに推移。現在のデュレーションについては「基準通り」が55%、当面のデュレーションについて「現状を維持する」が79%を占めており、ここしばらく債券のポートフォリオを大きく動かす兆しが見えないことが分かりました。 「当面は日銀の買いがGPIFの売りを吸収する」 市場関係者の声を聞くと、「GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)による保有国債売却の影響はどの程度あるのか」と、GPIFの運用見直しに伴う国債の売却による影響が懸念される一方、「当面は日銀の買いがGPIFの売りを吸収する」という見方もあり、需給動向が大きく一方向に偏ることはなさそうです。 すでに0.4%台の前半まで低下しているだけに、ここから先、長期金利の低下余地が限られているのも事実ですが、日銀による買いオペが続く限り、長期金利が大きく上昇に転じる可能性は低そうです。

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