吉野家HD、PERは並じゃないが株価チャート🐮モー烈 その理由は

QUICKコメントチーム=弓ちあき 逆風ばかりが目につく夏枯れ相場の中で、吉野家ホールディングス(9861)の勢いが目立つ。株価は今年に入って2割強上昇し、上場来高値(2490円、2000年11月)も視野に入る。株価収益率(PER)は1400倍台と指標面では「並」でない割高ぶりだが、ブル(牛)な株価チャートの裏には円高や貿易摩擦、消費増税といった日本株のマイナス材料を逆手にとれる好環境がある。 「超特盛」で客単価上昇 株高に弾みをつけたのが既存店の好調だ。吉野家の既存店売上高は5カ月連続で増加。特に客単価の伸びが大きい。 吉野家は3月に肉の量だけ大盛の2倍とした「超特盛」(税込み780円)を投入。これが3~5月期決算の好調の立役者となった。並盛(同380円)に比べ割高感はあるが、炭水化物を抑えながら満足感が得られるとして、大盛(同550円)を注文するような若い男性を中心に好評を博したようだ。 20年2月期の連結業績の上振れ期待も根強い。3~5月期の営業利益は10億4400万円と、通期予想(10億円)を超過している。 円高と米中摩擦は追い風に 一段と進んできた円高・ドル安や、米中の貿易摩擦の激化による米農産物のだぶつきも追い風だ。主要食材である米国産牛肉の冷凍バラ肉「ショートプレート」などの仕入れ価格の下落につながっている。長期で冷凍貯蔵した肉を使うため実際に価格下落が業績に寄与するには時間が必要とみられるが、業績寄与が長く続く可能性が高いとも言えそうだ。牛肉価格は18年度の価格も17年度比で2.7%安となっているほか、3~5月期の原価率は34.9%と前年同期(35.8%)比で0.9ポイント低下している。 株主構成が個人投資家中心であることもポイント。19年2月時点で見ると個人の持ち株比率は73%、次いで金融機関が17%で、外国人は4%にとどまる。株主優待でも人気の銘柄で、8月末にも株主優待の権利確定があることから需給面でも売り圧力が強まる可能性は低く、足元の相場環境ではメリットとなりそうだ。 持ち帰りなら軽減税率 消費増税の悪影響への抵抗力も期待できる。500円を切る価格による競争力は高まる公算が大きいほか、持ち帰りにすれば8%の軽減税率が適用される。牛丼は持ち帰りのハードルも低い。地方在住である筆者からすれば、平日休日問わずドライブスルーに群れなす状況をみていると持ち帰り需要が浸透していることを痛感する。 ただし、消費増税を巡って苦い記憶もある。14年4月に8%に引き上げられた際は、客数が同10月まで前年割れ。その後、12月に300円から380円に牛丼を値上げして前年を割り込み、再び既存店の客数が前年を上回ったのは16年2月だった。軽減税率があるため前回よりも影響は限られそうだが、増税が客足を鈍らせるリスクがあり既存店の動向には一段と目配りしておきたい。 ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

不正会計疑惑GEさらなる窮地 CEOは直前「自社株買い」25万株

QUICKコメントチーム=片平正二 電力事業の損失で巨額赤字になるなどして経営再建中のゼネラル・エレクトリック(GE)に、今度は不正会計疑惑が浮上した。 15日の米国市場でGE株は大幅続落し、11.29%安の8.01ドルで終えた。「マドフ事件」を告発したことで知られるハリー・マルコポロス氏がGEに関して不正会計の恐れがあるとする175ページに及ぶ報告書を発表。一時は8ドル割れとなり、1月3日以来の安値圏に沈んだ。 しかし時間外では通常取引終値比で3%ほど上昇し、8ドル台前半でやや下げ渋る動きとなった。この日に米証券取引委員会(SEC)に提出された報告書で、ラリー・カルプ最高経営責任者(CEO)が13日にGE株25万2200株を7.93ドルで買っていたことが明らかになった。 ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

米市場、積み上がる待機資金 MMF残高が10年ぶりの水準に

QUICKコメントチーム=松下隆介 米国市場で待機資金が積み上がっている。米ICI(インベストメント・カンパニー・インスティテュート)が15日発表した、14日時点のマネーマーケットファンド(MMF)の残高は前週比180億ドル増の3兆3544億ドルと、リーマン・ショックが尾を引いていた2009年10月末以来、約10年ぶりの水準まで増加した。米中貿易摩擦の深刻化などを受けて機関投資家がリスク資産を手放し、残高の増加につながったようだ。一方で、個人投資家の残高は8週ぶりに減少した。 ■MMF残高の推移(ICI、単位10億ドル)   ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

逆イールド「CRAZY」とアンタが言うな! 専門家は景気後退入り「NO」

QUICKコメントチーム=池谷信久、片平正二、松下隆介 写真=Jeff Swensen/Getty Images、イラスト=たださやか 12年ぶりに米国債券市場で発生した逆イールドに対して、逆ギレ気味のツイッター砲がさく裂した。トランプ米大統領は「CRAZY INVERTED YIELD CURVE!(逆イールドはクレージー) 」と投稿。「 Our problem is with the Fed. Raised too much & too fast. Now too slow to cut(問題はFRBにある。利上げは速すぎるが、利下げは遅すぎる)」と重ねてFRBを批判した。CMEの「Fedウオッチ」では9月のFOMCにおける50bpの利下げ確率が前日の3.8%から21.2%へ上昇した。 トランプ大統領のツイッター 逆イールドは景気後退(リセッション)の前兆と言われ、この日の株式市場の大幅安につながったが、専門家の間では冷静な見方が目立つ。 ジャネット・イエレン前FRB議長は14日、FOXビジネスに出演し、「将来の金融政策に対する市場の見方が長期金利を押し下げているが、それ以外にも多くの要因がある」と指摘。米国がリセッション入りするかどうかについて「答えは恐らくノー。ただ、明らかにリセッションの確率は上昇している」などと述べた。 「それ以外の多くの要因」が何なのかは明らかだ。 野村証券の松沢中氏はリポートで、現在の逆イールド化は、FRBよりも政治が作り出している側面が強く、最も現実的かつ有効な処方箋は「比較的妥協し易い『農産品輸入拡大』で米中が『合意』し、通商摩擦を緩和させることだ」と指摘した。ナバロ大統領補佐官やトランプ大統領はFRBを批判しているが、景気懸念解消をFRBに求めることは「おそらく誤っており、その間は逆イールド解消、リスクオンへの転換は難しいだろう」としている。 また、ナティクシス・インベストメント・マネージャーズのエスティ・ドウェク氏(グローバル・マーケット・ストラテジー、ダイナミック・ソリューションズ責任者)は、「世界経済の減速が続き、米中貿易戦争への警戒感が先行き不透明感を強めているが、景気後退の瀬戸際にあるとは思わない」と指摘。みずほ証券の上家秀裕氏も15日のレポートで、FF金利や3カ月TBと10年債は既に逆イールドとなっており、「景気後退入りの確率が高まったとは言い難い」との見解を示している。 ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

恐怖の目安は「20」より「17」 VIX急騰もう一つの読み方 

QUICKコメントチーム=本吉亮、片平正二 14日の米国市市場では、中国やドイツの経済指標の悪化を理由に債券高が進み、2-10年債利回りが逆転する逆イールドが約12年ぶりに発生した。景気後退を示す逆イールドを受けてダウ工業株30種平均が今年最大の下げ幅を記録するなど、米主要指数が大幅安となる中で恐怖指数(VIX)が急騰した。リセッション入りに対する警戒感やボラティリティーが高まり、株式市場の先行き不透明感をより強める状況だ。 VIXは前日比26.14%高の22.10と急反発し、終値ベースで投資家心理の不安感を示すとされる20を上回っている。一般的には心理的な節目の20を超えるとリスクオフ、それ以下になるとリスクオンとされるが、直近のNYダウとVIXの関係性をみると、VIXが17を超えると相場が調整局面を迎え、それ以下になると堅調な相場になることがうかがえる。 また、BMOキャピタルマーケッツは14日付のリポートで、「最近の米株の弱さはVIXの急上昇と一致している。この市場環境を考えると、今後数カ月のうちにさらなる上昇が予想されるが、我々の研究によれば、それは米株の長期的なパフォーマンスの大きな障害になる事はないだろう」と指摘した。 1990年に遡ってVIXの上昇率が25%を超えた時のその週とその数カ月先のS&P500のパフォーマンスを分析したところ、VIXが急騰した後に短期的にS&P500は横ばいからわずかなプラスに転じたといい、その後の3カ月では上昇を記録していたという。急騰後の1カ月後、3カ月後、6カ月後を比べればそれぞれ1.1%、3.3%、5.4%上昇したといい、VIXの急騰に伴って下げた局面では逆に押し目買いのチャンスになるとみていた。 ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

高値REIT、生損保の買い越し額が「統計史上最大」 7月

QUICKコメントチーム=大野弘貴 東証が13日に発表した7月の不動産投資信託(REIT)の投資部門別売買状況によると、生保・損保が318億円と最大の買い越し主体となった。野村証券の13日付のリポートによると、「同部門として統計史上最大」の買い越し額だったもようだ。 金融市場が不安定な中でREITへの資金流入は続いており、東証REIT指数は7月に2000の大台を突破。月間の上昇率は4%超にのぼった。今月に入っても堅調を維持しており、13日は2037と年初来高値を更新している。 一方で、最大の売り越し主体は個人投資家で、292億円の売り越しだった。また海外投資家は17億円を売り越し、2カ月連続での売り越しとなった。 ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。  

ドイツ景況感🌧☂欧州債務危機以来の低水準、長期金利は▲0.6%台に

QUICKコメントチーム=丹下智博 13日に欧州経済研究センター(ZEW)が発表した8月のドイツ景気予測指数は▲44.1と市場予想(▲28.0)を下回り、7月の▲24.5から大幅に悪化した。欧州債務危機のさなかだった11年12月以来の最低レベルに落ち込んだ。独10年債利回りは▲0.6%台へと低下、ユーロ売りの材料ともなった。 14日に発表される2019年4~6月期の国内総生産(GDP、速報値)は3四半期ぶりに前の期比でマイナスになったとの見方がある。「欧州のエンジン」の低迷はユーロ圏全体の景気の先行きにも深刻な影を落としかねない。 ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。  

どこまで踏み込む、日銀の次の一手 市場関係者に緊急サーベイ

QUICKコメントチーム=丹下智博 米中対立が貿易から通貨の領域に及び、世界経済のリセッション(景気後退)入りが意識されるなか、各国の中央銀行が我も我もと利下げに動く。金利低下に拍車がかかり、円は1ドル105円台前半まで上昇した。お盆休みは相場も荒れがちだ。金融緩和の先頭を走ってきた日銀はこの先どう動くのか、9月の政策決定会合への注目はいやがうえにも高まる。市場関係者に、日銀の次の一手を予想してもらった。 目立つのはマイナス金利の深掘りと長期金利目標の変更、フォワードガイダンスの強化だ。副作用が大きすぎるとの指摘も多いマイナス金利だが、現在のマイナス0.1%からさらに10bp引き下げてマイナス0.2%にする(内田氏、門間氏、渡辺氏)との見方がある。高田氏はマイナス0.15%にするとの予想だ。 意識されるタイミングは1ドル=100円ラインが目安か。そこまで円高が進めば、長期金利の目標の変更、国債やETFの買い入れ増額など政策を総動員する可能性も出てきそうだ。日銀貸し出しへのマイナス金利適用などの組み合わせを予想する声もあった。 ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

米景気は胸突き八丁 リセッション確率30~55%、証券会社予想

QUICKコメントチーム=大野弘貴 8月に入り、米政府がほぼすべての中国製品に関税を課す対中制裁「第4弾」を9月に発動すると発表した。米中貿易摩擦などで不透明感が強まるとして、ゴールドマン・サックスは11日付のリポートで2019年第4四半期の米実質国内総生産(GDP)の成長率予想を1.8%と従来予想から0.2%引き下げた。また、米国が景気後退(リセッション)入りする可能性が高まっているとの声も聞こえ始めた。 JPモルガンは7日付のリポートで「今後12カ月間で米国が景気後退入りする確率は40%」と指摘した。                  <米リセッション確率>      <期間> バンク・オブ・アメリカ             30%以上     12カ月以内 JPモルガン                    40%     12カ月以内 ムーディーズ・アナリティクス            50%     12カ月~18カ月以内 TDセキュリティーズ                55%     12カ月以内 ソシエテ・ジェネラル       2020年2Qにマイナス成長   ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

アルゼンチン売りトリプル 株、ペソ、国債 ポピュリズム政権を警戒

QUICKコメントチーム=片平正二、池谷信久 12日の米国市場で、アルゼンチン株を投資対象とするグローバルXアルゼンチンETFが5営業日ぶりに急反落し、24%超下げて25.21ドルで終えた。また、アルゼンチンの代表的な株価指数であるメルバル指数は前週末比で1万6824.29ポイント(37.9%)安の2万7530.80で終えた。 アルゼンチンで11日に行われた大統領選の前哨戦となる予備選挙で、左派のアルベルト・フェルナンデス元首相が得票率約47%と、現職で中道右派のマウリシオ・マクリ大統領に約15ポイントの大差をつけて首位に立った。現職ではなくポピュリズム路線の左派候補が優位となったことで政情不安が高まった。為替市場ではアルゼンチンペソが対ドルで一時30%超急落した。 さらに国債にも売りが殺到。フィナンシャル・タイムズ電子版によると、2017年に発行した100年国債(センチュリーボンド、償還期限2117年)は先週末の額面1ドルあたり74セント台から56セント台へ急落した。利回り換算では10%を超えるという。 アルゼンチンのほか、香港やイタリア、北朝鮮などの地政学リスクが相次いで浮上。市場の動揺は長引く可能性もある。 ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

ゴールどこ?金相場みな強気⤴ 証券「3ヵ月で9%」個人「年末まで2割」

QUICKコメントチーム=松下隆介 金価格の上昇が止まらない。 6日の米国市場ではパニック的な株安にひとまず歯止めがかかった一方で、安全資産である金にも引き続き投資マネーが流れ込んだ。ニューヨーク金先物相場は続伸し、終値は1トロイオンス=1484ドル(前日比7.7ドル高)と、ほぼ6年半ぶりの高値水準。日本でも金地金の小売価格は約40年ぶりの高値だ。 ■NY金先物は時間外取引で1500ドル台に カナダの証券大手TDセキュリティーズは6日付リポートで、向こう3カ月の金の目標価格を1トロイオンス1590ドルとした。足元の価格を9%ほど上回る水準。6月20日時点では1485ドルを見込んでいた。米中貿易問題の深刻化などを背景に世界的に景気が下振れした場合、市場は米連邦準備理事会(FRB)に対して追加の利下げを求めると分析。「FRBによる非伝統的な金融政策の可能性も高まっており、金は依然として”特に”魅力的な資産だ」との見方を示した。 また貴金属オンライン取引大手の英ブリオンボールトによると、同社の7月の新規顧客数は前月比で約4割増え、なかでもすべての年限の国債がマイナス金利に沈んだドイツの新規顧客数は過去最高を記録した。6月末までに実施した顧客アンケートでは、65%が「年末までに金価格が2割上昇する」と予想し、その背景として「地政学リスク」と「金融政策」を挙げていたという。 ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。  

Fasten Your Seatbelt 「貿易も為替も」で不安増幅、VIX急騰

QUICKコメントチーム=片平正二、松下隆介 5日の米国市場で恐怖指数のVIXが39.63%高の24.59で終え、投資家心理の不安感を示すとされる20の大台を5月13日以来、約3カ月ぶりに上回った。一時は24.81まで上昇して1月3日以来、7カ月ぶりの高水準を付けた。 5日に人民元相場が1ドル=7元の大台に乗せたことで中国当局による元安誘導観測が台頭。トランプ大統領が対中関税の第4弾を発動する方針を1日に示して以降、ついに中国が非関税分野での対抗措置を取って貿易戦争懸念が高まるのではないかとの見方から世界同時株安の流れがさらに強まった。 ダウ工業株30種平均など主要3指数の下落幅は今年最大となり、株安の流れが強まる中でボラが急騰している。米財務省が中国を為替操作国に認定したことから、さらなるボラティリティの急騰が警戒され、6日の東京市場でも日経平均ボラティリティー・インデックスが一時26台と今年1月7日以来の水準に急上昇した。 エバコアISIは5日付のリポートで、過去の貿易戦争懸念が高まった局面でファクター分析を行ったところ、ボラティリティ、バリューの銘柄が最もアンダーパフォームすることが分かったと指摘した。一方でモメンタム、売上高成長率の高いファクターは貿易戦争懸念が高まる中でアウトパフォームしたといい、「米中の貿易戦争懸念や米連邦準備理事会(FRB)の政策の先行きに不透明感が高まる中、モメンタムなどのファクターは今後数週間は恩恵を受けるだろう」と見込んだ。 CMCマーケッツのチーフ・マーケット・ストラテジスト、マイケル・マッカーシー氏によると、5日に中国は人民元を切り下げ、米国の農産品の購入を中止するよう指示したという。米政府は「為替操作国」と認定し、対抗した。S&P500種株価指数はこの4営業日で6%近く下落し、2018年10~12月のセルオフを超えている。 市場では20年央までに米連邦準備理事会(FRB)による利下げが3~4回実施すると見込まれており、中央銀行によるサポートを背景に世界的な景気後退に陥る可能性は低いかもしれない。ただ、市場の関心は米中貿易問題に集中し、アジア市場は苦境に立たされている。株式相場など急激に反転する可能性もあるが、数日から数週間にわたってボラティリティは上昇し続けるだろうとのコメントがあった。 ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

9月の利下げ織り込み再び急上昇 ダウ急落、企業の景況感みるみる悪化

QUICKコメントチーム=池谷信久、写真=Spencer Platt/Getty Images 5日の米国市場でダウ平均株価は一時961ドル安となった FRBのパウエル議長は7月31日に利下げした際、「長期的な利下げサイクルの始まりではない」と指摘したが、市場に催促される形で大幅利下げに追い込まれる可能性が出てきた。 5日の米国市場では、ダウ工業株30種平均が大幅に5日続落して6月5日以来2カ月ぶりの安値、米10年債利回りは1.71%と2年10カ月ぶりの低水準で終えた。CME「Fedウオッチ」では、9月のFOMCにおける50bp利下げ確率(グラフ青い部分)は約28%へ上昇した。 5日発表の7月の米ISM非製造業景況感指数が53.7と2016年8月以来の水準に低下し、市場予想の55.5(QUICK FactSet Workstation)を下回った。1日に発表された7月の米ISM製造業景況感指数も、16年8月以来の低水準となっていた。米中摩擦は一段と激しくなっており、企業のセンチメントは悪化しやすい。米景気減速懸念は当面、後退しそうにない。(池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

ついに30年もマイナス ドイツ国債すべての年限で金利「水没」

  QUICKコメントチーム=丹下智博 米中貿易戦争が激化するとの警戒から、世界的にマネーの質への逃避が加速している。2日の欧州債券市場ではドイツの30年物国債利回りが一時マイナス0.006%に低下(債券価格は上昇)した。独国債の利回りがすべての年限でマイナスとなるのは初めて。 世界景気の減速懸念が、株式などのリスク性資産から債券など安全資産への資金シフトを促しており、2日の独株式指数(DAX)は3.1%安と今年最大の下げを記録した。 同2日に発表された7月のユーロ圏生産者物価指数(PPI)は前月比▲0.60%と市場予想(▲0.25%)を下回り、6月(▲0.10%)から下げ幅を拡大した。前年比でも0.70%と市場予想(0.95%)を下回り、6月(1.6%)から鈍化した。製造業の減速基調と低迷するインフレ率が、引き続き欧州中央銀行(ECB)の緩和バイアスを勢いづけることになりそうだ。 ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

ETF明暗くっきり 米大型株や金銀にIN、日欧株からOUT 

QUICKコメントチーム=松下隆介 金融市場で大きなイベントが相次いだ前週、米上場投資信託(ETF)市場では米大型株への資金流入が目立った。流入超額は15億ドルで、2週ぶりの大きさだった。米中貿易問題の深刻化などで株式相場が大きく値下がりする一方、米連邦準備理事会(FRB)の利下げを受けた株式相場の下支え期待などを理由に、押し目を買う動きが根強かったようだ。金・銀や米国債などにも資金が向かった。 一方で、欧州や新興国、日本からは資金流出が目立った。新興国株は16億ドルの流出超と、5月13~17日以来の流出規模だった。6000万ドルと小幅ながら日本株からは3週連続の流出だった。日本株は年初からの累計で58億ドルの流出超と、主要なETFセクターで完全な「一人負け」となっている。 ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

ESGとESGとESG そして哀しき日本郵政株〒 

QUICKコメントチーム=岩切清司 ESG(環境・社会・ガバナンス)投資は残念ながらEgoistic(身勝手)でSavage(獰猛な)Greed(強欲)な面を持つのではないかと以前、コラムで書いた。保険販売のノルマ達成を優先するあまり、驚くような不適切な手法が横行していたという今回のケースは、それを地で行く話に見える。 日本郵政(6178)が揺れている。子会社で不祥事が相次ぎ、嫌気した株売りが止まらない。2月に1369円の年初来高値を付けてから、足元では1000円割れも視野に入った。ゆうちょ銀行(7182)では投資信託の販売で社内ルール違反が発覚したのに続き、かんぽ生命(7181)の保険の販売では顧客に不利益すら発生するなどグループへの信頼感が急速に低下している。 企業の不祥事については経営者の監督責任が問われるのが常。昨今ではESG投資の存在感は強まっており、今回の問題でもガバナンスに焦点が向かう。 そもそも日本郵政は自社サイトで「日本郵便・ゆうちょ銀行・かんぽ生命保険等からなる日本郵政グループの持株会社です。郵便局ネットワークの安心・信頼を礎として、地域のお客様の生活を支援する『トータル生活サポート企業グループ』を目指します」と自らを規定している。グループ戦略を担うだけに、子会社の不祥事はガバナンス問題に直結するのは仕方がない。 ニュース報道を人工知能(AI)で分析し、ESG評価に活用する英アラベスク・アセット・マネジメントが算出するデータでは、かんぽ生命やゆうちょ銀のESGスコアは目立って変化していない。大きな反応を示しているのが、その親会社にあたる日本郵政だ。 アラベスクの「S―Ray」より 7月初旬に40を超えていたESGスコアは8月1日時点で38にまで低下。スコアが算出される日本企業の566社の中では下から41番目という低水準に位置するようになった。 日本郵政は国内の株式市場だと「サービス業」のセクターに所属するが、ESGでは「保険」や「金融」となる。アラベスクのデータで「金融」のESGスコアのセクター平均は44.75。セクター首位には64.9で東京海上(8766)。T&DHD(8795)が63.65で続き、MS&AD(8725)が61.15でトップ5に入っている。 ESG投資といってもスコアやレーティングがそのまま運用やパフォーマンスに直結するわけではない。多くの機関投資家がESG指数に連動するパッシブ型の運用を採用しているためだ。代表例は公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)だ。 ESG指数に採用されないと投資マネー流入の恩恵は受けられない。ESG指数はセクター内でレーティングの高い銘柄を採用するのが一般的なルールだ。日本郵政は元々、ESGスコアが低いうえセクター内の上位を「保険」が占める。この現実を反映し、MSCIやFTSEが算出する日本の代表的なESG指数には採用されていない。 皮肉な話だが、一連の不祥事からガバナンスの評価が下がろうとも、指数に採用されていないためESG投資家から売りが出るといった需給不安は皆無と言える。 ただ、不祥事がもたらす意味合いはこれまでとはわけが違う。日本郵政のESGレーティングが引き上がるのには時間がかかる。そのぶん「ESGマネーの恩恵が受けられない大型株」とのレッテルが貼られやすい。短期的には割安感からの反発を期待した買いも入るだろうが、中長期的にはアンダーパフォームする公算が大きくなっている。 もうひとつ、今回の不祥事は、Emergency(緊急事態)、Stagnate(停滞させる)、Governmental Stock Sale(政府による郵政株売り出し)でもある。震災復興に充てるはずの資金調達に迷惑をかけるのは、やはりESG落第というほかないだろう。 参考記事:ESGって「ESG」なの? 高スコア銘柄の値動きに見るマネーの本質 (5/17配信) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

貿易交渉で圧力→景気業績に下押し圧力→利下げ圧力 対中関税第4弾の衝撃波

QUICKコメントチーム=池谷信久、片平正二 イラスト=たださやか ①貿易交渉の相手国に圧力をかける、②その影響で実体経済や企業収益に下押し圧力がかかる、③だから景気下支えのためFRBに利下げ圧力をかける、とみれば、衝撃と混乱を与え続けるトランプ流が理解しやすくなる。   トランプ大統領が1日にツイッターで、「中国は大量の農産物を米国から輸入すると合意したが実際には実施しなかった。9月1日から3000億ドル規模の中国製品に対して10%の関税を課す」とつぶやき、対中関税の第4弾を発動する方針を表明した。米中の閣僚級貿易協議が7月末に再開されたものの、事態が悪化する可能性が高まっている。 9月利下げ確率80%台に急上昇 シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)が金利先物から市場の利下げ予想の確率を算出する「Fedウオッチ」では1日、9月の利下げ確率が80%台に急上昇した。米サプライマネジメント協会(ISM)の7月の製造業景況感指数が市場予想を下回ったことに加え、トランプ大統領のツイッターを受け、米中貿易摩擦が激化し、米景気が減速するとの懸念が広がったためだ。7月31日にはパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見が市場想定以上にタカ派的だったことで、利下げ確率は50%台に低下していた。 アップルの1株利益4~8%減も エバコアISIは1日付のITハードウェアに関するリポートで「第4弾が発動されれば、今後の(業績の)インプリケーションに大きな影響を与えると見込まれる。中国から部品などを調達する企業にとって関税で価格が上昇すれば、米国向け輸出製品の需要が減る。一方、中国側が報復措置で米国からの輸入品に対して関税をかけるようなら、米国からの輸出品の需要に悪影響が出るだろう」と指摘した。 アップルやアンフェノール、HPなどに影響が大きい一方、影響が小さい銘柄としては中国売上高が6%以下のインターナショナル・ビジネス・マシーンズやCDWを挙げた。その上で「アップルに関しては10%の関税に伴う製品値上げによって、1株当たり利益(EPS)に4~8%の影響が出る可能性がある」と見込んだ。 政権幹部で戦略的判断、周到な準備か 今回のトランプ大統領のツイートに関して、米経済専門チャンネルのCNBCで政治問題を担当するEamon Javers氏は1日にツイッターで「ホワイトハウスの関係者によると、きょう11時30分に行われた会議でトランプ大統領は上海で行われた貿易協議に関してムニューシン財務長官、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表から報告を受けた」とつぶやいた。 その後、別のツイートで「トランプ大統領が対中関税の第4弾のツイートを下書きを書いている時、トランプ大統領と一緒に会議に出席していたのはムニューシン財務長官、マルバニー米大統領首席補佐官代行、ナバロ大統領補佐官(通商製造政策局長)、国家経済会議(NEC)のクドロー委員長だった。トランプ氏が自分の言葉でツイートを書く上でアドバイスをしていた」とも明らかにした。トランプ大統領の突発的な思いつきではなく、上海で行われた米中の閣僚級協議の結果を踏まえ、トランプ政権幹部で戦略的な判断が示された可能性があるようだ。 Eamon Javers氏はさらに別のツイートで「私はトランプ大統領に『なぜ25%ではなく10%で中国に関税を課すのか』と尋ねた。彼は『これは段階的に行わる』と言った、そして彼は『適当と思うような水準に徐々に上げたり、徐々に下げたりできる』と述べた」とつぶやいた。今回、10%という数字が示されたのは、今後の米中の貿易協議を巡って交渉余地を残したものなのかも知れない。 トランプ大統領は普段はiPhoneでツイートを発しているが、対中関税の第4弾を表明した一連のツイートはWebアプリ経由だった。入念に下書きを作成していた可能性が示唆されていた。 ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

「始まりでなく一度きりでもない」米利下げ 市場の逆イールド懸念は晴れず

QUICKコメントチーム=池谷信久 31日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)で25bpの利下げが決まった。声明文では「経済成長の持続へ適切に行動するだろう」と明記し、追加利下げの可能性を示唆。保有資産を縮小する量的引き締めも予定を2カ月早めて7月31日で終了することとした。ほぼ市場コンセンサス通りの内容だったが、パウエルFRB議長が記者会見で今回の利下げについて「長期の利下げ局面の始まりではない」と発言したことで、米金利は短めのゾーン主導で急上昇した。その後、議長が「一度きりの利下げだとは言っていない」と述べたことや、株価が大幅に下落したことで長期金利は低下。10年と2年の金利差は大幅に縮小した。 FFレートや3カ月TBと10年金利の関係でみれば、利下げ後も逆イールドは解消されていない。逆イールドとリセッションの関係に対する議論は分かれている。ただ、FRBのクラリダ副議長は過去、短期金利が長期金利よりも高い逆イールドの状態になるとかなりの確率でリセッションが起きると述べている。イールドカーブがFRBの政策判断に影響を与えていることは確かだろう。「FRBは逆イールドが解消されるまで利下げを続ける」(ストラテジスト)との声も聞かれる。 また、逆イールドが株式市場で意識されることでリセッション懸念が広がり、株価の下落をもたらす可能性もある。結果的に市場に催促される形で9月のFOMCで追加の利下げに追い込まれるシナリオも描ける。 米国のイールドカーブのフラット化(逆イールド化)は、為替ヘッジのコストを通じて、日本の投資家にとっては米債投資妙味が後退し、米国勢にとっては日本国債への投資妙味が拡大する形になる。ますます日本の金利は上がりそうもない。 ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

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