地政学リスク以上にリスクオフ 原油が売られ金に買い

18日の米国市場で原油相場は下落した。売買高の最も多い12月限は前日比0.99ドル安い1バレル68.71ドルで終えた。記者殺害疑惑のサウジアラビアを巡る地政学リスクが台頭しているが、前日に続いて米原油在庫の需給のゆるみを意識した売りが続いた。この日は中国株や米国株式相場など主要株式相場が軒並み下落し、リスク資産としての原油の売りを促した面もあった。 一方、金相場は上昇した。COMEXの金先物12月限は2.7ドル高の1トロイオンス1230.1ドルで終えた。全般的にリスクオフムードが強まるなか、質への逃避として金先物には買いが入った。(中山桂一)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

「中国といえばCAT」のユウウツ 上海急落で関連銘柄に売り

18日の米国株式市場でキャタピラーが大幅続落し、3.91%安の135.8ドルで終えた。一時は134.47ドルまで下げ、8月16日以来、2カ月ぶりの安値圏に沈んだ。 18日の中国本土市場で上海総合指数が急反落し、2.93%安の2486.4186で終え、3年11カ月ぶりの安値圏に沈んだことで中国関連銘柄が大幅安となり、主力のキャタピラーも売りが優勢だった。 この日のダウ工業株30種平均構成銘柄の下落寄与度2位となり、ダウを37ドルほど押し下げた。寄与度トップのボーイングとあわせて中国関連2銘柄でダウ平均を80ドル近く押し下げる要因となった。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

聞きわけのないイタリア財政にダメ出し、ユーロにも売り

財政問題を抱えるイタリアの予算案を巡る警戒感から、イタリア債相場は軟調な展開が続いている(グラフ青、逆目盛で金利が上昇)。欧州委員会は18日、イタリア政府に対し2019年の予算案がEUの財政規律から大幅に逸脱しているとの見解を通達した。 18日の外国為替市場では、イタリア問題に加え、英国の欧州連合(EU)離脱交渉の難航から、ユーロ(グラフ赤)が下落。対ドルでは8月中旬以来の安値を付けた。 株式相場でもイタリア売りが鮮明だ。イタリアMIB指数は1.88%の大幅な下げ。個別ではイタリア銀行大手のウニクレディトが3%を超える下げとなったほか、インテーザ・サンパオロも大きく下落した。(池谷信久、中山桂一)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米長期金利、引け前の急上昇 仕掛人はリスク・パリティ・ファンド

17日の米債券市場では長期債が売られ、10年物国債利回りは9日以来となる3.2%台に乗せた。16日に続き、17日も取引終了にかけて米長期金利は急上昇し、「リスクパリティ・ファンドによるボラティリティ調整のための売りが指摘されている」(ストラテジスト)という。 10日に米長期金利が上昇した際は株式市場が嫌気し、ダウ工業株30種平均が800ドル超の大幅下落となり、11日にも500ドル超の大幅な下げを記録した。今回も米株式市場の動向が気になるところだ。(丹下智博 、池谷信久)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

もう一つの「出口問題」 マイナンバーが高齢投資家に退場迫る?

「最近ひしひしと未曾有の高齢化を感じる」ーー。投信の運用業務や自己売買部門のマネージャー、ストラテジストを経て、現在は個人投資家として活躍する男性、S氏と話す機会があった。歴史を紐解くと日本株の株式益回りは高い(株価は割安)が、日本株が買われないのは「高齢化」に伴う中長期的な構造問題があるのではないかとも感じているという。 東証1部の株式益回りは17日時点で6.87%。株式に求められる株価収益率(PER)の逆数である益回り(1株利益を株価で割った値)であり、10月15日には16年8月3日以来の7%台に乗せた。S氏は過去の水準からすると割安な水準だと指摘する。 少子高齢化に伴う中長期的な成長が見込めない日本。長年に渡り日本株に関わってきたS氏はふと自身の体調の変調とともに「日本の高齢化」の現実を見つめた。業界全般に関わる話として今年12月に迫った個人投資家のマイナンバー提出期限にも高齢化の影響が出るのではないかと危惧する。 2016年より証券会社で口座を開く際にはマイナンバーの提供が必要となったが、それ以前に口座開設した個人投資家には猶予期間が設けられていた。その期限が18年末だ。 S氏は「マイナンバー提供をしていない高齢投資家が多いとみられ、提供の煩わしさなどから年末で市場から退場する投資家が出るのではないか」とみる。 日本証券業協会は「証券口座のマイナンバー取得状況は公表していない」とし、「協会としては新聞広告に掲載するなど周知活動を進めている」と説明する。仮にマイナンバーを提出しない場合でも罰則規定はなく、「現時点で取引に制限はかからない」とのホームページに明記する証券会社もある。 とはいえ、S氏が指摘するように高齢化とともに市場から退場する投資家は少なからずいるだろう。過去の例からすると、ジュニアNISAが始まった当初マイナンバー提出が足かせとなって普及が進まないといった事態もあった。 現時点でどれほどの投資家が市場から離れるかは未知数だが、12月というひとつの期限を前に金融資産を多く抱える高齢投資家の動きには注意も必要だろう。 シンガポールを拠点とするファンドの運用担当者は2014年にインタビューした際「人口減少問題を注視している」と語り、「政府だけでなく日本人全体でもっとよく直視すべき問題」と警鐘を鳴らしていた。 足元の企業業績は好調を維持できるとの見方が多いが、人口減少問題を鑑みると中長期の成長を見込みにくい。今後、長期投資家が人口減少問題を日本株を敬遠するひとつの理由として挙げる可能性もありそうだ。(中山桂一) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米株高に「つれ高」し続ける地力はあるか 日本株を取り巻く一抹の不安

16日の米国株式相場と、その流れを引き継いだ17日の東京株式市場は大幅に上昇し、先週の動揺はひとまず収束したかにみえる。ただ、日本株の「つれ高」がいつまで続くのかは不透明だ。 日本株を取り巻く環境は、好決算にわく米国とは少し異なる。「日経平均は1月23日の2万4124円と10月2日の2万4270円でダブルトップを形成し、16年6月24日の1万4952円からの上昇波動がピークアウトした公算が大きい。株式市場の上昇基調が転換し始めている」--。SMBC日興証券のテクニカルアナリストは16日のリポートで、そう指摘する。 実際、日本株を買う手がかりは、少しずつ乏しくなってきている。「来期業績を織り込めば、株式相場は年末にかけて上昇するパスを描く」。こんなストラテジストたちの読みが、足元から崩れ始めているためだ。 16日大引け後、市況改善の追い風が吹く海運3社が、業績見通しの下方修正などを発表した。コンテナ統合会社「ONE」の業況悪化を受けての対応。「ONEの下方修正は想定以上でネガティブ。悪材料出尽くしとも言い切れない」と、JPモルガン証券はみる。 みずほ証券は同日、半導体メモリー業界について「DRAM価格は2018年10~12月期に前年同期比8~12%減となる見込みで、市場予想より下落率は大きくなる。19年1~3月期にさらに落ち込み、短期的には投資家センチメントは悪化する」との見通しを示した。 世界鉄鋼連盟は16日、2019年の世界の鉄鋼需要を1.4%増と見積もった。18年は3.9%増の見通し。中国の鉄鋼需要が増えないため、伸びが鈍化する。中国景気は決して楽観視できない。「景気や為替、(19年1月施行の)電子商取引法による代理購入への影響など、中国人による消費関連株にはリスクが多い」(米ジェフリーズ)という。 「1年先のコンセンサス予想は楽観的過ぎる」。モルガン・スタンレーは16日付のリポートで、調査対象企業144社のうち24%について、向こう1年の市場予想が下方修正されると見込む。トップダウンでみても2020年3月期の1株あたり利益(EPS)予想は、ボトムアップ予想の平均を1割強下回るという。 QUICK  Factset Workstationによると、向こう1年の業績予想を元にした日本株の株価収益率(PER)は12.3倍。仮にEPSがいまの水準から1割落ち込むなら13.7倍となり、過去5年でみると、おおむねフェアバリューとなる。日本企業の収益を大きく押し上げる円相場は4月と比べ大きく円安・ドル高が進んでいるが、よくよくみると2017年の年間平均レートから大きくかい離しているわけではない。 ■向こう1年のEPS予想に基づいたTOPIXのPER (QUICK Factset Workstationより) 株価は半年から1年先を読む、といわれる。ちょうどいまは19年3月期の着地や20年3月期の見通しを占い始めるタイミングでもある。アナリストたちの予想が覆されるのであれば、それをベースにした株価形成は間違っている、ともいえる。 それでも、市場関係者の強気予想は続くだろう。みんなが強気なら、株価はその通りに動く。機会損失を避けるなら、目標株価の引き下げラッシュに見舞われる可能性がある業績ではなく、需給で買うのも一計だ。例年、中間決算期以降は企業が自社株買いを発表しやすい。自社株買いは株価の下支えにつながる。 野村証券によると、18年度の自社株買いは過去最高の6.1兆円に達する見通し。4~9月は2.42兆円で、下期は差し引き4兆円近い規模になる。モルガン・スタンレーも自社株買いに注目しており、10~12月期に自社株買いを発表する可能性が高い銘柄として以下を挙げた。 ■モルガン・スタンレーは自社株買いの勢いに注目(表は10~12月期に発表しそうな企業) 銘柄名    証券コード アステラス製薬(4503) スズキ    (7269) SMC    (6273) パーソル   (2181) 東ソー    (4042) カカクコム  (2371) スクリーン  (7735) 科研製薬   (4521) 東京製鉄   (5423) ユニプレス  (5949) 日本の株式市場は、世界の株高をけん引できるほどの巨人ネット企業が育つ米国とは違う。「安易な米国株への追随はリスク」。その点を踏まえた上で、投資戦略を立てることも必要だろう。(松下隆介)   ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

トルコリラ一服 牧師・経常収支ひとまず解決、あとは高インフレ

トルコがアメリカ人牧師を釈放したことを受けたトルコリラの買い戻しの流れが続いており、16日の外為市場でリラは大幅に続伸した。対円では2%超の上昇となり20円の節目が視野に入ってきた。 ファンダメンタルズ面でリラ安要因となっていたトルコの経常収支は単月で黒字に転じた。一方、インフレ率は加速している。市場では25日に開催されるトルコ中銀の金融政策会合が注目されている。(池谷信久) <トルコリラの対円相場>    ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

仮想通貨カストディー業務、フィデリティが参入

フィデリティ・インベストメンツが15日、仮想通貨への投資支援を目的にフィデリティ・デジタル・アセット・サービシズLLCを立ち上げた。ヘッジファンドや機関投資家に仮想通貨のカストディー(資産の管理・保管)サービスを提供するという。フィデリティは7兆2000億ドル以上の顧客資産を持つ世界最大の金融サービス・プロバイダ。 フィデリティ・インベストメンツのアビゲール・ジョンソン会長兼CEO(最高経営責任者)は15日の声明文で「我々の目標はビットコインなどのデジタルネイティブ資産を投資家が利用しやすくなる事です。この新しいアセット・クラスを顧客が理解し、使いやすくなるための方法を長期的に投資・実験し続けていきます」との見解を示した。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

サウジの不穏な砂嵐 原油版恐怖指数↗ ETFは5日連続↘

15日の米国市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物は続伸。中心限月11月限の清算値は0.61%高の71.78ドルだった。サウジアラビアの著名ジャーナリストのジャマル・カショギ氏が今月2日にトルコのイスタンブールにあるサウジ総領事館に入った後、行方不明となってサウジ当局による殺害疑惑が警戒される中、WTI原油先物は72ドル台に上昇する場面があったが上値は重かった。原油版恐怖指数のOVXは3.10%高の28.59で終えた。 この日の米国市場でサウジアラビア株に連動するiシェアーズMSCIサウジアラビアETF(KSA)は5日続落し、1.83%安の27.31ドルで終えた。14日にサウジアラビアのタダウル全株指数(TASI)が3.51%安の7266.59で終え、一時は下落率が7%を超えて急落した。15日は4.14%高の7567.57で急反発して終えたものの、サウジ情勢への警戒感から不安定な値動きが続き、TASI指数は11日終値(7530.80)をやや上回る程度の水準で戻りは鈍かった。産油国であるサウジの株式はWTI原油先物相場と連動する傾向にあるが、KSAは終値ベースで3月7日以来、7カ月ぶりの安値圏に沈み、著名ジャーナリストの殺害疑惑を巡って連動性が大きく崩れている。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

投機筋は引き続きドル高・米金利上昇シナリオ

12日の米国市場でドル指数(DXY)が4日ぶりに反発し、0.21%高の95.23で終えた。一時は94.95まで下げ、9月27日以来、半月ぶりの安値圏に下げたが米株が大幅反発する中でリスク・オフの展開が一服し、ドル安基調が一服した。 米商品先物取引委員会(CFTC)の投機ポジションによれば、ドル指数のロングポジションは9日時点で3万7709枚のネットロングとなり、2017年5月2日以来、1年5カ月ぶりの高水準に達していた。米10年債のショートポジションは2週連続で縮小し、62万2422枚のネットショートとなっていたが、依然として過去最高水準で高止まりしていた。 米長期金利の上昇をきっかけに株安・ドル安が進んだが、今のところドル高・金利上昇を見込んだ投機筋のポジションは維持されているようだ。(片平正ニ) (QUICK FactSet Workstationより) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米金利上昇で注目のイールドスプレッド 日本は?

米長期金利の上昇が続く中、運用利回りでみて株式と債券のどちらが割安かを比べる指標である「イールドスプレッド」に注目が集まっている。イールドスプレッドでみると、米国では株式の割高感が少しずつ強まっており、株式から債券へのシフトが足元の米国株式相場の下押し要因になったとの見方も出ている。 日本はどうだろうか。 10年物国債利回りから、TOPIXの12カ月先予想PER(QUICK Factset Workstation)を使って計算した益利回りを差し引いたイールドスプレッド推移が上のグラフ(赤、左軸、単位%)だ。マイナス幅が大きくなるほど、株式の割安感が強まる(債券が割高になる)ことを示している。足元ではマイナス7%ほどで推移している。 イールドスプレッドとTOPIXは逆に動きやすい。長期金利が変わらなければPER低下=益回り上昇=イールドスプレッドのマイナス幅拡大=株価が割安さが増して、株は買われやすくなる。PERが上昇すればマイナス幅が縮小し、株売りにつながる。 一方で、長期金利が上昇してもイールドスプレッドは縮小するため、やはり株安の材料になる。足元ではいったん落ち着いているものの、米金利上昇などを背景に、日本の長期金利もじわじわと上昇している。この流れが加速すると、株式相場への影響が大きくなる可能性もある。 金融環境が大きく異なるため単純比較はできないが、米国はおおむねマイナス3%(長期金利は約3.1%、市場平均のPER約17倍で株式益回りは約5.9%)となっている。(丹下智博)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米株高と金利高は持続か ビックリ王と新債券王の相場カン

米ブラックストーン・プライベート・ウエルス・ソリューションズの副会長を務め、「ビックリ10大予想」で知られる著名ストラテジストのバイロン・ウィーン氏が11日に米経済専門チャンネルのCNBCに出演し、10~11日に米株が大幅安となったことについて11月の中間選挙後のラリーを前にした買いの好機到来との見方を示した。 ウィーン氏は「私は市場の自己満足の一部を解消しなければならないと思っている。神は、我々がいま行っている事を知っているだろう。今回の動きは強気相場の調整だと思う」と述べ、年末にはS&P500指数が3000に向かうとの強気見通しを維持したという。 また新債券王の異名をとるダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック最高経営責任者(CEO)は11日に米経済専門チャンネルのCNBCのハーフタイム・リポートに出演し、「チャートを見て債券市場がどのように行動しているかを考えると、30年債利回りが4%に達する事は全く驚きではない」との見解を示した。さらに10年債利回りに関しては「イールドカーブがスティープ化するのなら、10年債利回りはその間に3.5~3.6%に達するだろう」と指摘した。 足元で米株安を受けて長期金利は低下基調にあるが、さらなる上昇を見込んだかたち。質への逃避の米債買いを反映し、足元ではイールドカーブのフラット化が進んでいるが、ガンドラック氏の予想通りとなれば逆の展開が見込まれそう。 また、「債券を売ることが魅力的である理由の1つは、米債市場に対して高水準のショートが発生しているからだ」とも述べ、米債ショートで利益を得ようとしている投資家が多い状況も改めて指摘した。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。  

過去50年の歴史が語る「米国株はピークアウト」 兆しは消費者信頼感指数にあった

世界を襲った株安の連鎖。11日の米国株式市場でS&P500種指数は2728.37と前日から比べると2%(57.31)安。世界が1日かけて10日の米国株安を織り込んだ後で、また売られた。「新たな売り材料は出ていない」(米国みずほ証券)中での株安は、不安を一段と大きくする。「押し目買いする人がいたら会いたい」(外資系証券セールス)との声が漏れるほど、投資家心理は冷え込んでいる。 「一番こわいのは、米国株が特段の売り材料もなく急落していること」。ある市場関係者が不安をのぞかせる。VIXショックと呼ばれる2月の株安時は「犯人」を特定できたが、今回はわからないという。市場参加者が神経をとがらせている米金利も、ここ数日で急に上昇が加速したわけではない。「明確な理由がない以上、米国株がピークアウトしたと判断すべきかもしれない」と話す。 ピークアウトの兆しはあった。この市場関係者がデータとして挙げたのが、9月下旬に米調査会社が発表した米消費者信頼感指数。9月は18年ぶりの高水準だが、過去50年を振り返ると、いまの水準はほぼ上限。一段の上昇は見込みにくい。さらにいえば、ピークを付けたタイミングが株価の天井となり、ほどなく景気後退に突入している。 ■米消費者信頼感指数とS&P500種指数の推移    ※米消費者信頼感指数の推移(青・左軸)とS&P500種指数(緑・右軸)の推移。網掛けは米景気後退期(QUICK Factset Workstationより)  一段の米国株高を期待しにくい事情もある。2月は2018年の好業績を期待した買いが相場を支えた。ただ、19年の見通しを織り込み始めるいまの時期は、そう簡単ではない。米利上げだ。0.5%の利上げで10%ほどの米企業収益が吹き飛ぶ、との計算もある。米法人減税によるかさ上げがなくなり、増益率の発射台も高くなる。米中貿易戦争も、解決の糸口はまだ見えない。 米利上げの影響は、業績圧迫だけにとどまらないかもしれない。サントラスト・アドバイザリー・サービシズが作成したグラフをもとに過去50年の利上げ局面を確認すると、米利上げ時にはたいてい、世界のどこかで市場を揺るがすイベントが起きている。米景気のよさを背景にした利上げとはいえ、中央銀行が流動性をしぼれば、戦略が破たんする投資家は必ずいる。いまのように、一部の銘柄に投資家の資金が集中している状況では影響も大きいだろう。  ■米利上げ局面に世界で起きた主なイベント ※サン・トラストのリポートから引用 2019年度に2ケタ近い増益率が見込まれ、多くの市場参加者が年末株高を見込む日本株市場でも、暗雲は垂れ込める。米利上げの影響でインドやインドネシアなど通貨安にあえぐ新興国も出始めた。海外景気は心もとない。中国が7日に実施した預金準備率の引き下げは「当局が景気減速に警戒しているサイン」(CMCキャピタルマーケッツ)と受け止められた。「FRBの利上げが緩慢だからこそ、新興国にボディーブローのようにじわじわ効いてくる」(国内投信)との警戒感が強まっている。 国内景気もあやうい。日本政策金融公庫は毎月、中小企業の景況調査を実施している。中でも市場関係者が注目しているのが、むこう3カ月の売り上げが「増える」と回答した企業から「減る」と答えた企業の割合を差し引いて算出する「売り上げ見通しDI」。国内景気や株価の先行指標とされる。このデータをみると、足元でじわじわと低下してきている。「売り上げが減る」と回答した企業の割合が増えているためだ。 「2月と状況は似ているが、主要国の株価は投資指標面で2月よりも割安。調整余地は小さい」。JPモルガン証券は11日付で、こんな強気の見方を披露した。米ジェフリーズも11日付のリポートで「米国債が売られるタイミングで一部の業種の株が過剰に持たれていただけで、米国株安は景気に影響しないだろう」と指摘する。 強気派には、いまの株安が貴重な押し目買いポイントに映る。ただ、過去50年の歴史をみると、強気一辺倒が曲がり角を迎えている印象も受ける。これだけ下げれば短期的なリバウンドはもちろん期待できるが、その先を見据えた戦略も必要になってくるだろう。(松下隆介) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

日経平均1000円安のデジャブ それでも「2月と違う」理由

11日の日経平均株価は急反落した。終値は前日比915円18銭(3.89%)安の2万2590円86銭となった。取引時間中の下げ幅は1000円を超えた場面もあり、市場は2月のボラティリティ急騰時のデジャブ(既視感)に覆われたようだった。しかし、関係者は意外に冷静。QUICKデリバティブズコメント、エクイティコメントの取材からは「2月とは違う」「下値では国内勢の買いが見える」といった指摘があった。市場関係者の声を時系列にまとめた。   09:00 日経平均、大幅反落で始まる 下げ幅400円超す 09:10 日経平均、下げ幅800円超す   09:57 「これまで米株は懸念材料が多い中で上昇してきたからその反動が出た形だ。行き過ぎた楽観論の後退だろう。当面の下値メドとしては日経平均は2万2000円、TOPIXでは1680と予想する。ただし、現状は悲観にもなりきれずというところだ。業績期待などもまだ根強いため年末に向けてリバウンドする局面もあるだろう。いずれにせよ不安定な相場に気をもむ展開が年末まで続くのではないか」(国内証券)   10:01 「いったんは上海総合指数待ちなんでしょうね。きのうは人民元の基準値が1㌦=6.9元台で設定されてましたから、ドル安にも関わらず基準値が1㌦=7元の大台に大台に迫るようだと中国株安に対する警戒感が強まるかも知れません」(国内証券)   10:10 「今朝の大手証券の寄り前注文状況は差し引きで270億円の売り越しだったようだ。クオンツ系ファンドからと思われる売りが膨らんだある米系証券の売り越しが目立っているが、ロングオンリー勢は比較的冷静なようだ。最近まで先物売りが膨らんでいた別の米系は他方で現物には買いを入れており、パニック的な様相はまだ見られない」(パルナッソス・インベストメント・ストラテジーズの宮島秀直氏) ※上海総合指数は4年ぶり安値水準へ   10:26  上海総合指数、3%安で始まる 年初来安値を下回る   10:31 「日経平均株価はなんとか200日線(2万2509円)を死守できればと期待してます。9日は東証のシステム障害、きょうは米株の急落・・・。大変な相場で喉が枯れ気味です」(国内証券) ※円相場は一時、1㌦=111円台に突入した   10:53  日経平均、下げ幅900円超す 10:59  円、一時111円台に上昇 3週間ぶりの高値水準   11:17 「きょうは忙しくて皆バタバタです。国内金融機関からETFの買いが多く押し目は入っている状況です。一方、個別株はロスカットの売りも見られますので、個別のフローをみるとまだまちまちという形でしょうか。投資家からは依然として米株先物が下落している状況は買いづらいとの声もありますが、これまで買い遅れた投資家も多いため指数系ETFでの押し目を拾いに来る向きが多くなっています」(国内証券)   11:24 「米株の急落を受けて、きょうは久々に問い合わせが多かったですね。きのうはスクエアとかの下げがきつく、グロースを拾う局面ではないとみられる一方、フィラデルフィア半導体指数が4%超下げた割にマイクロン・テクノロジーやアプライド・マテリアルズはそんなに下げませんでした。きのうは金利がキッカケになったとはいえ、大きく下げたのは今年大きく上げた銘柄群でしたから。アドバンスト・マイクロ・デバイスは8%超下げましたけど、まだ年初来で2.4倍も上げた状態ですよ。米長期金利が4%に達するような状況ならイールドスプレッド対比で銘柄を選別しないといけませんが、2月の恐怖指数のVIXショックの経緯を踏まえると20を超えてから1週間程度は不安定な展開が続くとみられますので、押し目買いに備える局面とみています。ビザやマイクロソフトなどこれまで右肩上がりだった銘柄には投資チャンス到来とみてます。米決算シーズン前に厳しい下げとなりましたが、決算を精査して銘柄を選別する機会と前向きにみたいです」(国内証券) ※日経平均の下げ幅は一時、1000円を超えた場面も   11:50  日経平均先物、下げ幅1000円超す 12:31  日経平均、下げ幅1000円超す   12:37 「日経平均が崩れたのは米金利の上昇に端を発する米株の大量売り。伝統的なリスク回避の円高となっている。日経平均はこのまま3月安値からのトレンドラインを割り込めば一段と下値を試す可能性があるだろう」(スコシアバンクのガオ・チー氏)   12:40 「メリルのTOPIX先物の売りは止まったようですね。ブローカー動向では基本は売り越し一色。欧州系投資家から大型株の売りが目立つブローカーもあったようです。国内機関投資家の買いが入り、ブローカー単位では買い越しというところもあるようだが。しかしこうなるとしばらくは先物で上下に振れる落ち着かない展開になりそうです」(投資顧問)   12:51 「うちも売り一色に見えますよ、さすがに。損切ってるお客さんもいる印象です。ただ、地銀といった国内勢はそれとなく押し目買い入れてます。全体的にパニックに陥っている感じはありませんよ」(外資系証券トレーダー)   13:05 「日経平均が1000円も下げましたが、うちの個人投資家さんへの影響は軽微ですよ。そもそも直近までの上げ相場に乗れていませんでしたから。減少してきた信用買い残も足元でやっと増加に転じた程度ですから、ポジションは膨らんでいませんでした。ここからが問題です。一時的な調整であれば押し目のタイミングととらえたい。安川電(6506)が市場の期待に届かなかった決算を発表して急落しましたが、個人的には決してネガティブには見ていません。利益そのものはしっかり出ている。今日の下落で調整が済んだのかどうか。そろそろ安川電へのエントリーを真剣に考えるタイミングですね」(中小証券幹部)   13:10 「今回の株価下落は、予想以上に大きくなった。9月の米国を巡る貿易摩擦で売られると思っていたが、思いのほか売られなかった分、調整が大きくなった印象だ。一部には2月のVIXショック再来という論調もあるが、当時と今は違う。米景気の状況は当時よりもよく、株価に割高感はない。また、株価急落前のボラティリティは当時ほど低くなっていなかったことから、相場下落のマグネチュードとしては遥かに小さいだろう。ここまで下がると、不安定な展開が続く可能性はあるが、ファンダメンタルズに変化がない以上、買いのタイミングを探る方針で良いだろう」(アロケーター)   13:32 「株に弱気な投資家でさえ、動きの大きさにショックを受けている。株式市場は壊れ、投資家は全面的に撤退した。米国株のくしゃみは、単に世界に広がるだけでなく、レバレッジの清算による株の売りを加速させるだろう。多くの負のフローがぶつかる中で、楽観的な見方をするのは不可能だ」(オアンダのアジア太平洋地域トレーディング責任者、ステファン・イネス氏=在シンガポール)   13:48 「きょうはひとつのショックという形で日経平均も大きく水準を切り下げていますが、落ち着けば買い戻しが入るとは見込んでいます。ただし、ここまでボラが上がってしまうと日経平均の10月2日の高値(2万4270円)超えは難しくなったという印象があります。流石に日経平均で1000円超の下げは多くの投資家にとってもショックが大きいのでは。心なしか社内の雰囲気も暗いです。いずれにせよ米株が主導する形で上昇してきた相場なので、今後の米株の動向次第で日本株も上にも下にも振れやすいとみています」(投資顧問)   14:00 「過去の景気の最終局面でも、実体経済の堅調さが持続する中では過度な悲観は必要ないといった声は聞かれていた。ポイントはクレジット・リスクまで波及するかどうかだ」 「2006年、2007年のときもそうだったが、リスクが顕在化して深刻な事態へと突入するまでに二度、三度の振幅があるものだ。ただ、あとになって振り返ってみれば、あれがきっかけだたっという現象に思い当たる。今回がそうだとは思っていないものの、今後も同様の動きが繰り返されるなかで、最終局面に陥る可能性を否定することは出来ない。クレジット・バブルがはじけるリスクがないか慎重に見極めていきたい」 「9月に本邦機関投資家が大量に米国債を購入したようだが、その多くは先物でヘッジをしたり、損失確定の売りを余儀なくされたと聞いている。もし、このまま金融市場の混乱が続くことなれば、何もしないで持ち続けた投資家だけが報われるということになるのかもしれない。皮肉なものだ」(大手機関投資家の運用担当者)   14:05 「金利上昇に油断してましたね。9日の米国市場の時間外取引で米10年債利回りが一時3.26%に達してから遅れて株に調整が入りましたから、米株市場の参加者も楽観的過ぎたと思います。住宅、自動車、自社株買いなどで金利上昇のミクロ面の影響が出てくると思います。実際、ハイテク株もさることながら、足元ではゼネラル・モーターズなど自動車株の下げが長引いています。貿易紛争の影響はマクロ的に小さいと楽観視されていますが、関税によるミクロ面の影響も決算シーズンで出てくるでしょう。きのうは中国リスクでモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンが急落したことが象徴的でした。株価水準が大きく下がってしまった以上、1週間くらいは調整やむなしでしょうか」(エコノミスト)   14:55 「先物が完全にディスカウントモードなので、ちょっと相場付きが変わりましたね。裁定買い残は急減しそう」(市場関係者)   ※QUICKデリバティブズコメント、エクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物・現物株を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。

「CEO人事より重要」な退任劇で株価つるべ落とし 米スクエア10%安+時間外でも10%安

10日の米市場でキャッシュレス関連のスクエアが急落した。前日比10%安の77.45ドルで引けた。取引時間中はハイテク株安の流れが波及したが、時間外取引に移行しても株安は止まらない。通常取引の終値に比べ10%近く安い69.97ドル前後で推移している。取引終了後にサラ・フライヤー最高財務責任者(CFO)の退任が伝わったことが材料視された。 サラ・フライヤー氏 米証券サントラスト・ロビンソン・ハンフリーのアナリストは同日付のレポートで「サラは普通のCFOとは違う。彼女のリーダーシップこそがスクエアの出現に大きく貢献し、最高経営責任者(CEO)のジャック・ドーシーの人事よりも重要だ」と指摘した。重要視する理由としてIR活動を評価している。「収支・マージンのバランスが絶妙であり、投資家への働きかけもうまかった。彼女こそ真のペイメント・ディスラプターだ」という。CFOの人事で株価が急落した背景がこのあたりにありそうだ。(岩切清司) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

マイケル、スティーブン……米株急落、VIX急上昇 そしてドナルド

ハリケーン「マイケル」が上陸している米国では金融市場も大型ハリケーン並のショックに襲われた。10日の米国市場で恐怖指数のVIXが43.94%高の22.96で終え、投資家心理の不安感を示すとされる20の大台を4月11日以来、6カ月ぶりに上回った。 10年債利回りが3.23%近辺に上昇して金利上昇基調が続く中で株安・リスク・オフのドル安の展開となった。ハリケーン被害の懸念に加え、米百貨店大手のシアーズの破産に向けた準備、(スティーブン・)ムニューシン米財務長官が中国の為替操作の可能性を徹底的に調査する方針を示した点など複合的な要因が重なったとみられる。 S&P500指数は3.28%安で5日続落した。S&P500が5日続落するのは2016年の米大統領選挙直前に9日続落(10月25~11月4日)して以来、1年11カ月ぶりの事となる。この日のNYSE Arcaの売買高ランキングではVIX先物のロング戦略と連動するiPath S&P500VIX短期ETNが2位となり、商いを伴い16.55%高で急伸した。 金利上昇をきっかけに、アマゾン・ドットコムが6.15%安、フェイスブックが4.12%安となるなどFANG銘柄も総崩れとなり、ナスダック指数の下落率は4.08%安で主要指数をアンダーパフォームした。ナスダック版恐怖指数のVXNは27.33で終え、終値ベースで4月3日以来の高水準に達した。 ダウ工業株30種平均が前日比で831ドル安と急落したことについて、(ドナルド・)トランプ米大統領は「FED(米連邦準備理事会)が狂ってしまった。彼らは間違いを犯したと思う。彼らは引き締め過ぎだ」との見解を示した。ペンシルバニアに到着した際の発言を米経済専門チャンネルのCNBCなどが伝えた。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米企業、減税で好決算ラッシュの期待 株価さらに10%高の予測も

2018年7~9月期(3Q)の米企業決算発表シーズンが12日のJPモルガン・チェースやシティ・グループ、ウェルズ・ファーゴなどを皮切りに本格化する。 ファクトセットの8日付のリポートによれば3Qの期間中にS&P500種株価指数は7.2%上昇したが、アナリストらはS&P500が今後1年間で10.5%上昇すると予測しているという。4日時点のS&P500指数のボトムアップの目標価格は3205.51で同日のS&P500指数の終値(2901.61)を10.5%上回る水準となっていた。 今回の決算では、相場のボラティリティの低下などを受けて金融セクターの業績が厳しいとみられる一方、原油などの資源価格の回復を背景にエネルギー関連は好調となりそう。前出のファクトセットのリポートでは目標株価が高いセクターは素材(+16.2%)、コミュニケーションサービス(+14.6%)などの順となっている。 QUICK FactSet WorkstationでS&P500の予想株価収益率(PER、2期先)を見ると現在は16.24倍で、S&P500指数が史上最高値圏にある割に年初の18倍台から大きく低下している。 トランプ政権の減税策などが寄与した状況で、既にアナリストの目標株価が高いことからも決算シーズンでの好業績ラッシュへの期待値の高さがうかがえる。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

歪みにくくなった?スキュー指数 S&P500と「連れ安」で5ヵ月ぶり低水準

9日の米国市場でスキュー指数が3日続落し、0.50%安の128.98で終えた。5月9日以来、5カ月ぶりの低水準となる。 スキュー指数は「ブラックスワン指数」とも呼ばれ、S&P500種株価指数を対象とするオプション取引でコールに対するプットの需要の強さを表すもの。スキュー指数が上昇した場合に相場の急変を示唆するわけだが、S&P500指数は8日に2862.08まで下げ、8月23日以来1カ月半ぶりの安値水準を付けたのに対し、スキュー指数は逆に下げている。 スキュー指数が今年の最高水準をつけたのは8月13日(159.03)で、その後もS&P500指数は史上最高値を更新し続けており、相場の急変を示唆するシグナルとしては機能しづらい状況となっている。(片平正ニ)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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