市場区分見直し基準は「時価総額に着目」7割 株式関係者、QUICK月次調査

QUICKが8日まとめた4月の株式月次調査によると、東京証券取引所が議論している市場区分の再編について、見直しの基準として「時価総額」「流動性」「銘柄数」に着目すべきとする声が目立った。東証1部への昇格基準が緩い、1部上場でも低収益で時価総額が小さい企業が多い、といった構造的な問題が指摘されている。見直しによって市場が活性化するかとの問いでは、「活性化する」「少し活性化する」(合計47%)と、「あまり変わらない」(46%)がほぼ同数だった。   市場の在り方の見直しが議論される背景には、最上位の市場である1部が圧倒的に銘柄数が多い、いったん1部に昇格してしまうと降格が少ない「1部上場ゴール」の問題などがある。見直しに際しての着目点を3つまで選んでもらったところ、「時価総額」を挙げた回答が73%、「浮動株式数など流動性の基準」が59%に上った。銘柄数を絞り込むことが大事との声も目立つ。 ※市場区分見直しの基準として着目すべきものを3つまで選んでもらった 東証1部全銘柄で構成される東証株価指数(TOPIX)をベンチマークにしているパッシブ運用の投資家は多い。ただ、市場関係者は市場区分の見直しとベンチマークの問題を切り分けて考えているようだ。   TOPIXに代わる新しいベンチマークが必要かとの問いに対して、40%の回答者が「必要ない」と答え、「どちらともいえない」(36%)や「必要」(24%)を上回った。「ベンチマークの変更には大きな負担がかかる」(生保)など、既に普及しきったTOPIXの置き換えは難しいと考える投資家が多い。   調査は4月2~4日に実施し、証券会社および機関投資家の株式担当者139人が回答した。(QUICKナレッジ開発本部 伊藤央峻)

2019年度見通し、株式「強気」が激減 QUICK月次調査

2019年度は株式投資への「強気」な見方が減り、債券「強気」派が急増ーー。QUICKが11日まとめた月次調査<株式>によると、国内株式の強弱指数(「強気」と答えた比率から「弱気」と答えた比率を差し引いた値)はプラス12と、18年度のプラス41から29ポイント低下した。米国株式はプラス10と21ポイント低下し、欧州株式はマイナス38と弱気に転じた。米中の貿易戦争による世界経済の減速が投資家心理の重荷になっている。 ■強弱指数(「強気」―「弱気」) ※2018年度は2018年4月調査より 調査期間は5~7日。証券会社や機関投資家の株式担当者に「国内株式」「米国株式」「欧州株式」「新興国株式」「国内債券」「米国債券」「欧州債券」「国内外REIT」「コモディティー」の9つのアセットクラスについて、19年度の見通しを「強気」「中立」「弱気」で聞いた。137人が回答した。 国内株式は強気の割合が18年度の54%から30%へ大幅に低下し、中立の見方が過半数を占めた。世界景気の拡大と企業業績の伸びが期待されていた18年度から一転、19年度は景気減速の懸念が広がるとともに、企業業績の下方修正が相次ぎ、先行きに慎重な見方が増えた。 一方、債券に対しては楽観的な見方が増えた。強弱指数をみると、19年度は国内債券がプラス1、米国債券がプラス9、欧州債券がプラス2と、いずれも強気が弱気を上回った。18年度は米国と欧州の債券に対する弱気派が4割を超えていたが、19年度は大幅に減少している。利上げなど金融引き締めのムード強かった18年度とは打って変わり、19年度は米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)が引き締めから距離を置く「ハト」色が濃くなっており、債券投資にはプラスだ。 国内外REITは強気派の比率が20ポイント増加し、コモディティーは中立が8割を占めている。 (QUICKナレッジ開発本部 篠原直樹) ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

高値2万3160円で去年を超えられぬ?日経平均 専門家155人が月次調査で予想、リスクは米中

2019年の日経平均株価は、米中の摩擦などが引き続き重荷になり、18年の水準を下回るレンジで推移する--。QUICK月次調査がまとめた市場参加者155人の予想は、年間高値の平均が2万3160円、安値の平均が1万8742円。18年の高値(2万4270円、10月)と安値(1万9155円、12月)にいずれも届かないという弱めの集計結果になった。 調査期間は1月8~10日。重要なリスク要因を3つまで挙げてもらったところ、多い順に「米国の政治・経済の混乱」「中国経済・金融の混乱」「米中貿易摩擦」となった。市場関係者の懸念は米中摩擦をめぐる両国の政治的・経済的な混乱に集中している。 東洋証券の檜和田浩昭投資調査部部長の予想は高値2万4000円、安値1万8500円で全体の最頻値に近い。「足元の米マクロ統計の強弱がリスク要因となりそう。中国も景気の減速懸念が指摘されているが、何かが悪いとなれば政府が前倒しで政策を発動し、景気の底割れを回避するだろう」とみている。 最高値の予想で最も強気なのは3万円、最安値の予想で最も弱気なのは1万2000円だった。 実際、景気や企業業績への期待はしぼみ始めている。今後6カ月の最も注目すべき株価変動要因を聞く設問では回答者の47%が「景気・企業業績」と答えた。株価へのプラスマイナスの影響度合いを示す変動要因指数(0に近づくほど株安懸念が強く、50が中立、100に近づくほど株高期待が高い)でみると、48.9と16年6月以来の低水準となった。昨年の秋に指数は70に近づいていたが、短期間で相場の雰囲気が悪くなっている。 QUICKは12月の債券担当者への月次調査でも今年の相場見通しを尋ねている。そちらの予想は、高値予想が2万2827円、安値が1万8229円と、今回の株式調査とだいたい同じだった。一方で債券担当者は債券市場のリスク要因として、「米国の政治・経済の混乱」に次いで「日本の金融政策の変更」「米国の金融政策の変更」を挙げており、中央銀行の動きに一段と敏感になっている様子がうかがえる。 (QUICKナレッジ開発本部 永島奏子) ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

株式市場、下期業績に慎重な見方 QUICK月次調査で「下方修正が増加」36%

株式市場関係者の間で、企業業績の先行きに弱気・慎重な見方が増えてきた。QUICK月次調査によると、2018年度下期の業績について「下方修正する企業が増える」との回答が36%、「多くの企業が小幅な業績修正」が46%だった。 「米中貿易協議で安心材料が出てこない限り、日本株は上昇のきっかけをつかみにくい状況が続きそう」(投信投資顧問)など、先行きが見えない貿易戦争を心配する声が多い。 7~9月期決算では、アナリストの事前予想を下回った企業が多かった。その理由は「中国経済の減速」(28%)、「原材料費や人件費などコスト上昇」(23%)が目立った。これを受けて、発表後に下期や通期の見通しを下方修正するアナリストが相次いだ。 調査期間は12月4~6日。証券会社および機関投資家の株式担当者140人が回答した。(QUICKナレッジ開発本部 永島奏子) ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

株式担当者、54%が国内株「強気」 「弱気」は13% QUICK月次調査<株式>

QUICKが9日まとめた月次調査<株式>によると、国内の証券会社や機関投資家の株式運用担当者の大半が株式投資に明るい見通しを持っている。回答者の54%が2018年度は国内株に強気だとの見方を示した。米中の貿易摩擦の不透明感から足元の相場は不安定だが、世界経済の拡大と企業業績の伸びが下支え役になるとの見方が多い。 調査期間は4月3日~5日で、株式担当者158人が回答した。国内株への強気スタンスは前年4月調査の17年度見通しと比べ3ポイント拡大した。弱気姿勢は13%にとどまった。米国株は45%が強気と答え、弱気の14%を大きく上回った。トランプ米政権の保護貿易シフトへの警戒から相場調整が進んだが、「これから先はむしろ現実的な解決策が出てきた場合の株式市場へのポジティブな影響をみておくべきだ」との指摘があった。 一方、債券に対しては慎重な見方が多かった。国内債は70%が中立姿勢で、弱気が22%。強気は9%しかなかった。米国債は米連邦準備理事会(FRB)による利上げ継続が見込まれており、56%と半数以上が弱気になっている。強気は8%どまりだった。世界的に景気回復基調が続き、物価と長期金利の上昇ペースが比較的緩やかなものになれば「債券を上回る株式のパフォーマンスが期待される」(投信投資顧問)という。いわゆる「適温相場」が続くと期待されている。 3月の月次調査<債券>で債券担当者に同じ質問をしたところ、国内株に対する強気な見方は38%と弱気の20%を上回り、その差は18ポイント。41ポイント差で強気が勝る株式担当者の回答からは楽観的な見通しが浮かぶ。国内の材料として注目の安倍晋三政権の行方は外交をてこに支持率が上向けば「自民党内の安倍降ろしムードが一段落し、株価は年内最高値を奪還する動きになる」(銀行)との予想もあった。 ※「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

日本版「適温相場」持続の条件は個人マネー QUICK月次調査<株式>から

株式市場は2月に入って世界的に調整色を強め、日経平均は年初来7.0%下落した(3月2日)。需給面の主因は外国人投資家であり、年初から現物市場で1.27兆円、先物市場で4.13兆円売り越した(2月23日)。この売りを吸収したのが、日銀のETF買入と共に、個人投資家や投資信託である。年初来、現物市場で各々9470億円、4160億円買い越した。 5日発表のQUICK月次調査<株式>によると、個人と投資信託の相場への影響の評価指数は、昨年末から上昇し、3月調査では各々64.1、61.3となった。 <個人と投信の株式相場への影響の評価> 注:「投資主体の株式相場へのインパクト」は、個人と投信の株式相場への影響を5段階の回答で評価し、50を中立として指数化値。尚、QUICK月次調査では、外国人、金融機関、企業年金・公的資金、事業会社、自己についても同様に評価を指数化。 出所:「QUICK月次調査<株式>」よりMUMSS作成 最近、その存在があまり注目されなかったが、日本の個人資金はしばしば上昇相場の積極的な買い主体であった。1999~2000年、2005~06年には両者の評価指数が70を上回っていた(図表)。 特に投資信託は株式に詳しい個人だけではなく、より幅広い個人が利用しており、資金フローが続く傾向がある。株価にやや遅行する傾向があるが、投資信託は1999・2000年度や2005年度に1兆円以上買い越した。今回、投資信託が2017年秋まで売り越しであったが、個人資金は昨年後半からテーマ型や中小型株を中心に日本株ファンドに流入している。 日本の個人が投資に無関心であった訳ではない。これまで円安が進む中で、個人資金は年間10%前後の配当金を出す毎月分配型投信を通じて外国証券に向かった。 しかし、大手ファンドの減配発表や高金利国通貨の下落を受けて、仕組みのリスクや高い信託報酬が意識されるようになり、毎月分配型投信は2016年末からネットで資金流出に転じた。収益分配額を含めて2017年8月から月間5000億円以上の資金が流出し、毎月分配型投信の純資産残高はピーク43.2兆円から29.5兆円に減少した(2018年1月)。 また、株式投信のうち、2014年以降、地域型金融機関などが利用するケースが多い私募投信の資産残高が相対的に増えている。金融機関は低金利が長期化する中、外債投資を増やしてきたが、米国で利上げが進み、為替ヘッジのコストが上昇している。配当は銀行では業務純益、保険会社では基礎利益に含まれる。今後、一部の金融機関は配当利回りを重視して株式に投資する可能性があろう。 今月のQUICK調査では、今回の株価急落が「適温相場」の転換点であるかについて意見が分かれた。景気拡大と低金利の下での需給要因が株価上昇を支えたと見れば、個人資金の株式市場への流入が日本版「適温相場」が続く一つの条件となるだろう。 株式調査の詳細はこちらのサイトをご覧下さい。 ※QUICK月次調査<株式>の結果を外部の有識者の方に匿名で読み解いていただいた記事です。

3月のQUICK投資家心理指数が急低下 「鉄鋼」アンダーウエート増加 米保護主義警戒か 

3月のQUICK投資家心理指数は50.34と、前月の71.77から急低下した。判断の分かれ目となる50をかろうじて維持した。米長期金利の上昇や、トランプ米大統領が示している鉄鋼などの輸入制限措置が現実味を帯び世界的な貿易摩擦に発展するとの懸念が投資家心理を冷え込ませたようだ。 【QUICK投資家心理指数と日経平均株価の推移】 (注)日経平均株価は各月末の終値 国内機関投資家の資産運用担当者に現在の日本株の組み入れ状況について聞いたところ、基準とする組み入れ比率に対して「ややアンダーウエート」になっているとの回答が17%(前回10%)と増加した一方、「ややオーバーウエート」が29%(同38%)に低下した。 セクター別の投資スタンスでは、オーバーウエートにする業種として「消費」「通信」「電機・精密」を挙げた運用担当者が増加した。半面、アンダーウエートにする業種には、トランプ政権の輸入制限を警戒してか「鉄鋼・機械」セクターとの回答が増加した。 QUICK投資家心理指数は、QUICKが実施している「QUICK月次調査<株式>」の中から、国内機関投資家が運用するファンドの国内株式組み入れ比率のデータに基づいて算出・指数化したもので、50を上回れば国内機関投資家の投資姿勢が「強気」、下回れば「弱気」になっていることを示す。今回の調査は2月27~3月1日に実施した。

国内機関投資家、日本株に強気 1月のQUICK投資家心理指数上昇、16年12月以来の水準に

2018年1月のQUICK投資家心理指数は76.92と、前月の70.52から上昇した。2016年12月(80.59)以来、1年1カ月ぶりの高水準となった。日経平均株価は大発会から3日続伸し、1000円超上昇。9日には2万3849円と約26年ぶりの高値をつけたこともあり、投資家心理が強気に傾いた。また、4カ月連続で節目となる50を上回った。 QUICK投資家心理指数は、QUICKが実施している「QUICK月次調査<株式>」の中から、国内機関投資家が運用するファンドの国内株式組み入れ比率の状況のデータに基づいて算出・指数化したもので、50を上回れば国内機関投資家の投資姿勢が「強気」、下回れば「弱気」になっていることを示す。 18年1月の調査期間は1月9日~11日。 セクター別では「電機・精密」や「自動車」のオーバーウエートが増えた一方、「公益」や「医薬・食品」をアンダーウエートとする向きが増えた。国内株式担当者による1月末の日経平均の予想値は平均で2万3729円と、9日につけた高値には及ばないとの見方だ。 

波乱の予感も与党勝利か アベノミクス継続なら株価上昇?

10月22日投開票の衆議院議員選挙は、野党の分裂や新党設立によって、10日公示のギリギリまで各党が慌ただしく候補者擁立作業を進めるなど、異例の混乱を見せています。小池百合子東京都知事が改めて不出馬の意向を示したことで、自民党優位との見方が強まる一方、与党が大敗し、安倍晋三首相の退陣リスクを警戒する声も少なくありません。毎月実施している株式の市場関係者を対象とした「QUICK月次調査<株式>」では、衆院選の金融市場への影響や消費増税の行方などについて聞きました。調査期間は10月3日~5日で、証券会社および機関投資家の株式担当者161人が回答しました。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 与党の勝敗ライン「過半数以上」の予想が9割超 今回の衆院選は、希望の党の登場や民進党の保守系とリベラル系の分裂によって「自民党、公明党」「希望の党、日本維新の会」「立憲民主党、共産党、社民党」の3極が争う構図が固まりつつあります。選挙の結果、与党の議席はどのようになると思いますか、と聞いたところ、最も多かったのは「与党過半数~280議席」で61%、次いで「与党280議席~3分の2」が29%となりました(※9月26日現在、与党322議席)。安倍首相は過半数(233議席)を獲得できなければ退陣する意向を示していますが、「与党過半数割れ」の予想は4%に止まり、与党勝利との見方が大多数を占める結果となりました。 市場関係者からは、「経済安定無くして政治の安定は果たされないことを理解できている」と現政権を支持する声や、「一定程度は非自民勢力に票が流れるであろうが、与党も野党も国民の支持を得たとは言いづらい『勝者なき選挙』になるのではないか」、「アベノミクスを実感していない人たちの票がどのように動くのかがポイント」といった声も聞かれました。 今回の選挙の主要なテーマについて聞いたところ、最も多かったのは「財政問題(消費税の使途変更・財政健全化目標先送り)」で40%、次いで「外交・安全保障」が20%、「なし」が11%と続きました。「その他」の14%には「安倍政権の信任投票」といった意見が多く、今回の選挙に対する批判の声も多く寄せられました。市場関係者からは「今回の選挙には、国民に信を問うような主要テーマがなく、政権維持のための選挙の様相が強い。そのため、今後のマスコミ次第であるが、小池新党や維新の会等話題性の高い政党の露出が高まることが予想される」などの意見も聞かれました。 消費税10%引き上げを支持する声が過半数を占める 安倍首相は2019年10月に消費税率を予定通り10%に引き上げる一方、増収分の使途は変更し、教育無償化などの財源とする考えを示しています。しかし、希望の党や立憲民主党などの野党は、消費増税の凍結や延期を訴えています。では、消費税増税の実施についてどのようにお考えですか、と聞いたところ、「デフレ脱却が確実になるまで、消費税10%は先送りすべき」(29%)は3割弱にとどまり、最も多かった「予定通り10%に引き上げ、 大半を国の借金返済に充てるべき」(32%)と「予定通り10%に引き上げ、教育無償化などに使途変更すべき」(25%)を合わせると、消費税の予定通りの引き上げを支持する声が5割を超える結果となりました。 市場関係者からは、「消費税は本来デフレ脱却が確実になるまで見送るべきと考えるが、消費者の多くが年金などの将来不安を理由に消費に及び腰であることから、一定の増税による将来の安心感を醸成してマインドの改善を図ることも必要か」といった声が聞かれました。 では、安倍政権が継続する場合、衆院選後の金融市場の見通しについて質問したところ、日経平均株価は「上昇」が57%で最も多くなりました。また、円・ドル相場は「横ばい」と「円安」の予想がともに40%台半ば、10年国債利回りは「横ばい」が65%で最も多くなりました。 市場関係者の間では、「(与党過半数以上なら)金融緩和スタンスが維持されるとの見方から、円安株高要因。一方で、財政悪化懸念から国債利回りに上昇圧力がかかれば、日銀に緩和バイアスをかけるよう圧力がかかる可能性も」、「これまでの株価の動きを見ていて、安倍政権の終焉が織り込まれているようには思えない。だから安倍政権継続となっても、市場に大きな変化はないだろう」と、希望の党の躍進などがない限り、マーケットへの影響は限定的というのが大方の見方のようです。 日経平均予想は2万632円 17年半ぶりの高水準 「QUICK月次調査<株式>」で毎月調査している日経平均株価の見通しについては、10月末の水準で2万632円(平均値)の予想でした。前回調査(確報)の1万9514円から3カ月ぶりに上方へシフトし、2000年4月調査(2万778円)以来、17年半ぶりの高水準となりました。12月末には2万798円、18年3月末は2万1010円の見通しです。今後6カ月程度の株価の変動要因としては、「景気・企業業績」の注目度が高くなりました。 国内の資産運用担当者60人を対象にセクター別の投資スタンスについて質問したところ、前回調査に比べてオーバーウエートの比率が最も上昇したのは「電機・精密」で19%、次いで「鉄鋼・機械」が17%、逆にアンダーウエートの比率が最も高くなったセクターは「公益」でした。  

米バランスシート縮小でマネーの動きどう変わる?

米連邦準備理事会(FRB)は日欧に先駆け、19~20日に開催する米連邦公開市場委員会(FOMC)でバランスシートの縮小を正式に決定し、金融政策の正常化に動くと見込まれています。そこで、今回は毎月実施している株式の市場関係者を対象とした「QUICK月次調査<株式>」を通じて、FRBの政策転換と日米の株式相場や為替相場への影響などについて聞きました。調査期間は9月5日~7日で、証券会社および機関投資家の株式担当者156人が回答しました。   米株は約半数がボックス相場との予想 イエレンFRB議長は、量的緩和で4兆5000億ドルまで膨らんだバランスシートの正常化に年内にも乗り出す可能性を示唆しており、市場では9月のFOMCで資産縮小が発表されるとみられています。ただ、物価上昇の勢いが弱いため、追加利上げは来年以降に先延ばしする可能性もありそうです。 株式市場関係者に年末に向けた米国の株式相場の見通しについて聞いたところ、「現水準のボックス相場が続く」との回答が52%と半数以上を占め、次いで「上昇トレンドは変わらない」が28%でした。一方、「調整局面に入る」は15%、「下落トレンドに転換する」は3%にとどまり、悲観的な見方は相対的に少ないようです。 市場関係者からは、「FRBのテーパリング(量的緩和の縮小)については、市場ではほぼ織り込まれているとみられ、決定後もマーケットへの影響はほぼないものと考える」「金融政策正常化が緩やかなペースで進む中では、急激な米金利上昇は想定し難く、株にとってはポジティブな環境が継続するため、引き続きハイテク株が牽引役となって米国株は緩やかな上昇を続けると見込む」といった声が聞かれました。   FRBの政策転換などを受けて、年末に向けた円ドル相場の見通しについても聞いたところ、「1ドル=110円前後のボックス相場」が48%と半数近くを占め、次いで「1ドル=115円程度まで円安・ドル高が進む」が28%、「1ドル=105円程度まで円高・ドル安が進む」が15%となりました。 「米国の政策金利の長期均衡水準(3%)へむけた正常化の動きについては、すでに現在の長期金利に織り込まれており、今後利上げが進められる過程においても、米国の長期金利はレンジ圏の動きにとどまり、ドル円レートもこれ以上の円安圧力はかかりにくいとみている」(投信投資顧問)との見方もありました。 日本株相場は上昇トレンドとの予想が過半数を占める 次にFRBの政策転換と為替相場の影響を受けて、年末の国内の株式相場の行方について聞いてみました。最も多かった回答は「緩やかな上昇トレンドに入る」(47%)で、「明確な上昇トレンドに入る」(5%)と合わせると上昇基調との予想が過半数を占めました。市場関係者からは「米国の金融政策正常化は円安要因となり、日本株にはプラス要因。副産物となる日本の金利上昇は、かつては日本株にとってマイナス要因だったが、内部留保の蓄積が進みキャッシュリッチになった今ではむしろプラス。低利で調達した債務が含み益にすらなる」といった声が聞かれました。ただ、「現水準のボックス相場が続く」との回答も36%あり、見方は分かれているようです。 では、米欧の金融政策が正常化に向かう中で、日本の株式市場において魅力のある投資対象を聞いたところ、「バリュー株」「大型株」「外需株」「景気敏感株」というフレーズが浮かび上がりました。「金融緩和縮小の動きが続くのであれば、金利上昇圧力から、グロース、中小型となるが、すでに大幅に上昇し買い尽くされている感もある。米・中景気減速の兆しから引き締め一服のシナリオでバリュー、大型株が出直る環境になる可能性があると考えている」(証券会社)との声もありました。   9月末の日経平均予想は1万9514円と下方シフト 「QUICK月次調査<株式>」で毎月調査している日経平均株価の見通しについては、9月末の水準で1万9514円(平均値)の予想でした。前回調査(確報)の1万9976円から2カ月連続の下方シフトとなりました。11月末には1万9949円、18年2月末は2万0322円の見通しです。今後6カ月程度の株価の変動要因としては、「政治・外交」の注目度が高くなりました。北朝鮮問題やトランプ政権の行方が懸念されているのかもしれません。 国内の資産運用担当者57人を対象にセクター別の投資スタンスについて質問したところ、前回調査に比べてオーバーウエートの比率が最も上昇したのは「建設・不動産」、逆にアンダーウエートの比率が最も高くなったセクターは「公益」でした。    

株式市場が安倍改造内閣に望む政策は構造改革

  3日に発足した第3次安倍第3次改造内閣は手堅い布陣となり、新鮮味に欠けたため、株式市場への影響は限定的のようです。そこで、今回は毎月実施している株式の市場関係者を対象とした「QUICK月次調査<株式>」を通じて、安倍内閣の支持率の行方や株式にとって望ましい政策などについて聞きました。調査期間は8月1日~3日、証券会社および機関投資家の株式担当者151人が回答。 安倍内閣の支持率は「小幅に回復」が半数以上 新内閣は19人の閣僚のうち、麻生太郎副総理・財務相や菅義偉官房長官ら5閣僚が留任して政権の骨格を維持するなど経験者を軸とした陣容になりました。初入閣は6人にとどまり、政権基盤の安定を重視しました。安倍首相自身はこの新内閣について、経済再生を最優先とする「仕事人内閣」と称しています。  一方、市場の改造内閣に対する期待はあまり大きくないようです。内閣の支持率は今後どうなると思いますか、と聞いたところ最も多かったのは「小幅に回復する」が56%と半数以上を占め、次いで「ほとんど変化しない」が31%でした。 市場関係者からは「存在感は薄いが、安定感がある。比較的若く、清新さもあり、一般世論の支持、安心感を得られよう」「現状では自民党に代わる政党がないため、引き続き自民党政権が継続すると見込むが、支持率回復のためにも積極的な財政出動か減税策などの実施を期待したい」「安倍政権の支持率はこの先はそれほど上がることはなく、じり貧になると予想する。理想論にはなるが、若さと独特の雰囲気を持ち、国民の受けも良い小泉進次郎氏をトップに据えることができれば、国内外で日本に対する評価が大きく変わると考える」などの意見があがりました。   では、安倍内閣の支持率低下は株価にどのような影響を与えると思いますか、と聞いたところ、最も多かった回答は「影響しない」で32%、次いで「方向感はないが、ボラティリティーが高まる」が25%という結果になりました。 市場関係者からは「自民党1強の状態は変わらないため、大勢に影響は無し」との声があった一方、「今回の安倍内閣支持率低下は外国人の投資マインドを抑える材料といえます」との指摘もありました。   次に株式市場にとって望ましいのは、どのような政策だと思いますかと質問。最も多かったのは「構造改革(規制緩和・働き方改革など)」で59%と半数以上を占め、次いで「積極的な財政出動・減税」が22%でした。 市場関係者からは「経済面では現行の成長重視路線をおおむね引き継ぐ公算で、大規模金融緩和、ある程度の積極財政、働き方改革をはじめとする構造改革を推進する姿勢を保ち、市場からの歓迎を得られよう」「支持率低下が止まるかがポイント。次第に経済政策に注目が集まりそうだが、アベノミクスの深堀りは難しそうだ」といった声がありました。  また、株式市場にとって安倍首相に代わる次の首相は誰が望ましいと思いますか(カッコ内の年齢は2017年8月7日時点)と聞いたところ、最も多かったのは党政調会長に就任し「ポスト安倍」の有力候補とされる「岸田文雄氏(60)」で35%でした。次いで「小泉進次郎氏(36)」が15%、「石破茂氏(60)」が14%でした。市場では「若いリーダーに代われば、日本が変わるのだという強いメッセージになると思われる」「小泉進次郎氏はまだ若いが、新しい風を吹かせてくれそうなところを好感。既存の政治家では市場は満足しないのでは」といった若手待望論も聞かれました。   8月末の日経平均予想は1万9979円 「QUICK月次調査<株式>」で毎月調査している日経平均株価の見通しについては、8月末の水準で1万9979円(平均値)の予想でした。前回調査(確報)の2万0057円に比べて下方シフトとなりました。10月末には2万0198円、18年1月末は2万0634円の見通しです。  今後6カ月程度の株価の変動要因としては、「景気・企業業績」との指摘が多くなりました。   国内株式の組入比率「ややオーバーウエート」が上昇  国内の資産運用担当者55人を対象にしたアンケート調査で、現在運用しているファンドにおいて国内株式は現在、通常の基準とされている組入比率に対してどのようなウエートになっているのかを聞いたところ、「ニュートラル」が前回調査より4ポイント低下して52%、一方で「ややオーバーウエート」が同3ポイント上昇して31%となりました。 セクター別の投資スタンスについては、「オーバーウエートとアンダーウェート」のバランスをみると、前回調査に比べてオーバーウエートの比率が最も上昇したのが「電機・精密」、逆にアンダーウェートの比率が最も高くなったセクターは「公益」でした。

GPIFのESG投資参入は国内普及のきっかけになるか・・・

  公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は3日、環境や企業統治を重視した企業を選ぶ「ESG投資」の運用を始めたと発表しました。6月末時点で約1兆円を投資しているそうです。そこで、今回は毎月実施している市場関係者を対象とした「QUICK月次調査<株式>」を通じて、「ESG投資」の効果などについて聞きました(証券会社および機関投資家の株式担当者157人が回答、調査期間は7月4日~6日)。   ESGは徐々に普及か ESGとは環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の頭文字を合わせた言葉です。このような非財務情報も考慮して投資するESG投資は欧米ではすでに普及しています。こうした「ESG投資」の動きは、年金や保険など国内の他のアセットオーナーに広がっていくと思いますか、と聞いたところ、最も多かったのは「徐々に拡大する」で7割弱を占めました。市場関係者からは「今後、他のアセットオーナーにも広がる可能性は十分あり、同様のコンセプトの投資信託が出てくることなども期待できるが、対象企業の株価パフォーマンスが向上するかは全く別問題。運用成果が伴わなかった場合、一時的なブームで終わる可能性が高い」と厳しい見方もありました。     GPIFが今回、採用した株価指数は英FTSEの「FTSE Blossom Japan Index」、MSCIの「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」、「MSCI日本株女性活躍指数」の3つです。英FTSEの指数にはトヨタ自動車(7203)、MSCIのジャパンESGセレクト・リーダーズにはKDDI(9433)が組み入れられているため、市場で話題になりました。足元の投資金額は1兆円ですが、今後は日本株運用の1割にあたる3兆円に増やす方針とのことです。     では、「ESG投資」は国内株式のパフォーマンスにどう影響すると考えますか、と聞いたところ、「長期的なパフォーマンス向上につながる」が35%、「一時的なパフォーマンス向上にとどまる」が18%となりましたが、最も多かったのは「影響がない」で44%という結果となりました。市場関係者からは「投資家がESGを機に日本株への配分を増やす様子が見られない現状からは、国内株式全体のパフォーマンスには影響はない」、「現時点では、投資パフォーマンスに対して意味を持つ動きというよりは、情報開示の拡大や評価手法の確立に向けた重要なステップ」といった見方もあるようです。     また、「ESG投資」が企業経営に与える最も大きな影響は何だと思いますか、という質問で最も多かった回答は「長期的な企業価値の向上を後押しする」で29%、次いで「非財務情報の開示が進む」が24%、「コーポレート・ガバナンスの強化につながる」が23%でした。市場関係者からは「ESG投資が広がれば、非財務情報の開示が進むとともに、短期的な決算数字だけでなく、企業の長期的価値への関心も徐々に高まっていくと思われ、良い事だと思う。一方で、今回採用された3指数の全銘柄を精査するとほぼお馴染みの大型株ばかりであり、銘柄を絞っているとは言い難いので通常のパッシブと大差ない印象」といった意見もありました。     顧問・相談役の「役割・報酬などの情報を開示すべき」が半数 経済産業省は、コーポレート・ガバナンス強化の一環として、上場企業を対象に顧問・相談役の役割を明示するルールづくりを検討しています。会長や社長が退任後も顧問・相談役として企業に残り、実質的な影響力を行使しているとの批判もあり、透明性を確保する環境整備も必要との判断ですが、このような動きをどのように考えますか。最も多かった回答は「役割・報酬などの情報を開示すべき」で48%、「企業の判断に任せるべき」が27%、「顧問・相談役の制度を廃止すべき」が20%という結果でした。  市場関係者からは「顧問・相談役の制度が企業の変革を妨げているが、これに限らず社外取締役もうまく機能していない。PBR1倍割れは割安株とも言えるが、経営陣の怠慢も現している。役割・報酬などの情報を開示する必要がある」、「顧問や相談役が企業活動にどの程度貢献しているのかどうかは不透明である。しかし、経営指導が出来る人材の確保という面もあることから、顧問の必要性については評価し難く、企業の判断に任せるべきだと考える」といった意見も聞かれました。        

東芝、機関投資家の7割が「上場廃止すべき」 QUICK調査

 東芝に対する投資家の目が厳しくなっている。QUICKが実施した6月の月次調査(株式)では機関投資家の約7割が東芝は上場廃止すべきと答えた。不正会計の発覚や決算発表の延期を繰り返す東芝の上場に関する問題は、市場がどうあるべきかとの問いにもつながる。  東芝が4月11日に発表した決算について、監査法人は適正ではなく「意見不表明」と判断した。東芝が現在でも上場維持していることを機関投資家はどう思っているのか。6月の月次調査で証券会社や投信投資顧問、銀行など147人に聞いた。  東芝が「上場廃止すべき」と答えたのは全体の67%だった。「上場維持すべき」は24%、「その他」は8%だった。 「厳しく制裁与えるべき」、「国策企業なので慢心があるのではないか」との声  上場廃止すべきと答えた投資家からは「マーケット・従業員・顧客の信頼を裏切った企業には厳しく制裁を与えるべき」「単純に粉飾で上場廃止でよい」「東芝は国策企業なので許されていいという慢心があるのではないか」と厳しい意見が相次いだ。  東芝は2015年4月にインフラ工事の会計処理に問題があったと発表、その後に不正会計や巨額の減損、決算発表の延期など企業統治(コーポレートガバナンス)の問題が続出した。  東芝が上場を維持している間、東芝以外のほぼ全ての上場企業は東京証券取引所のルールを守って決算発表を期限内に行い、監査法人から決算について適正意見をもらっている。 上場廃止か維持かは「東証が決めるべきこと」との意見も  大きな問題が起きても上場が維持できるという実績が残り続ける場合、日本の資本市場の信頼を損なう。さらに、他の企業にとって東芝が上場維持できるのだからガバナンスに問題があっても大丈夫というお墨付きを与えかねない。  東芝が上場を廃止か維持すべきかについて、機関投資家からは「東証が決めるべきこと」と中立の立場をとる意見も目立った。東証は東芝の今後をどう判断するのか。投資家保護や企業のモラルハザード(倫理の欠如)の観点からも注目が高まっている。 【QUICKコンテンツ編集グループ:片野哲也】 (QUICK NewsLine)

スチュワードシップ・コードの効果はあった?

  金融庁は3月下旬、機関投資家の行動原則を示したスチュワードシップ・コードの改訂案を示しました。改訂の背景には、公表から約3年が経過したなか、いまだ形式的な対応にとどまっているのではないか、との指摘があるためです。そこで、今回は毎月実施している市場関係者を対象とした「QUICK月次調査<株式>」を通じて、スチュワードシップ・コードの効果について聞きました(証券会社および機関投資家の株式担当者160人が回答、調査期間は5月9日~11日)。   スチュワードシップ・コード「企業価値向上に一部効果」6割弱 スチュワードシップ・コードとは、機関投資家に求めれられる行動原則です。投資先企業の持続的成長を促し、顧客・受益者の中長期的な投資リターンの拡大を図ることを目的としています。英国の取り組みを参考に金融庁が2014年2月に公表し、足元で受け入れを表明した機関投資家は200社超とされています。企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)とセットで考えられます。 まず、このスチュワードシップ・コードのこれまでの効果について市場関係者に聞いたところ、「企業価値の向上に一部の効果が認められる」が最も多く6割弱を占めました。ただ、「形式的には整備されたが、実効的な効果が認められない」との回答が3割あり、「企業と株主との対話は依然として効果的に行われていない状況であるため、今回のスチュワードシップ・コード改訂を機に企業価値が高まるような対話が実現することを期待したい」との声が聞かれました。     今回の改訂案ではアセットオーナー(企業年金)のコード受け入れ表明が期待されているほか、議決権行使の個別開示の要請、パッシブ運用のエンゲージメント(目的を持った対話)が求められています。そこで、これらについても市場関係者に聞いてみました。まず、アセットオーナーの受け入れは進むと思いますか、と聞いたところ、最も多かった回答は「受け入れ表明は一部に限られる」が5割、「多くのアセットオーナーが受け入れを表明する」が4割でした。また、個別開示は企業価値向上に効果があるかと聞いたところ「多少は効果がある」が6割を占めました。市場関係者からは「投資家と企業の双方が適度な緊張感を持ち、対話をするようになることは互いにとってプラスだと思う。個別開示は運用会社にとってはリスクではあるが、個別具体的な議論をした方が企業の考えや行動が変わるきっかけになると思う。即効性のある取組みではないが、企業価値向上には寄与するだろう」との見方がありました。     パッシブ運用のエンゲージメント(目的を持った対話)についてどう思いますかと質問したところ、「オーナーが適正なコストを負担すれば、実施すべき」と、「そもそもエンゲージメントはパッシブ運用と理念があわないため、実施する必要はない」が拮抗する結果になりました。市場関係者からは「パッシブ運用のコストが増大することは好ましくないが、議決権の行使に消極的な姿勢は改善する必要があると思う。パッシブ運用の担当者も企業のガバナンス向上と成長の持続のためにも議決権の行使には積極的な姿勢を見せてほしい」といった声も聞かれました。         5月末の日経平均は1万9966円 「QUICK月次調査<株式>」で毎月調査している日経平均株価の見通しについては、5月末の水準で1万9966円(平均値)の予想でした。前回調査(確報)の1万8975円に比べて大幅な上方シフトとなりました。上方へシフトしたのは2カ月ぶりです。また、7月末には1万9929円、10月末は2万62円と小幅ながらも上昇基調の見通しです。 今後6カ月程度の株価の変動要因としては「景気・企業業績」が4割を超え、注目度がさらに高まっています。北朝鮮や欧州の政治的リスクやが高まった前回調査より「政治・外交」は15%に減少し、かわって「為替動向」が20%に上昇しました。         「電機・精密」の注目度が高い 国内の資産運用担当者60人を対象にしたアンケート調査で、現在運用しているファンドにおいて国内株式は現在、通常の基準とされている組入比率に対してどのようなウエートになっているのかを聞いたところ、「ニュートラル」が58%まで上昇する一方、「ややオーバーウエート」が27%まで低下しました。 セクター別の投資スタンスについては、「オーバーウエートとアンダーウェート」のバランスをみると、前回調査に比べてオーバーウエートの比率が最も上昇したのが「電機・精密」で、逆にアンダーウェートの比率が最も高いのが「公益」でした。

トランプ政権への政策期待残り、米株式相場は高値圏でもみ合い?

    株式市場を対象として毎月実施している市場心理調査「QUICK月次調査<株式>」の4月調査を10日に発表しました(証券会社および機関投資家の株式担当者155人が回答、調査期間は4月4日~6日)。調査期間中の6日の日経平均株価は1万8597円06銭と、昨年12月7日以来の安値を付けました。北朝鮮の弾道ミサイル発射をきっかけとした米朝関係の緊迫化への懸念から日経平均は下げ幅を拡大し、ほぼ全面安の展開となりました。また、シリアの化学兵器使用疑惑を受け、6日(日本時間7日)の米中首脳会談の最中に米国がシリアへ59発のミサイル攻撃を実施するなど、地政学的リスクへの警戒感がくすぶっています。   今後半年の米株価の動向「しばらく高値圏でのもみ合いが続く」が4割 昨年11月の米大統領選以降、大規模な財政支出が米景気や企業業績の拡大につながるとの期待を誘った「トランプラリー」。2月に入ってからさらに勢いを増し、ダウ工業株30種平均は2月27日まで12営業日連続で高値を更新、3月1日には史上初の2万1000ドルを突破しました。しかし、トランプ政権が打ち出した米入国制限が裁判所に差し止められたほか、目玉政策であった医療保険制度改革法(オバマケア)の見直しも頓挫するなど、政策運営の不確実性が高まっています。そこで、今回は半年後の米国株相場の動向について聞いてみたところ、「しばらく高値圏でのもみ合いが続く」が43%と最もく多くなり、トランプ政権に対する政策期待はまだ残っている結果になりました。市場関係者からは「北朝鮮などの地政学リスクがあり、また、トランプ米大統領の政策も当初の期待ほどには進んでいないため、株価は一時低迷しているが、米国での法人税の減額やインフラ投資などが今後、進むことにより米国経済は堅調に推移すると思われる」との声が聞かれました。             では、市場関係者が米国株相場を動かす要因として、何に最も着目しているのでしょうか。この質問に対して、最も多かった回答は「米国の政治・政策」が46%、次に「景気・業績」が40%でした。 トランプ大統領が掲げてきた政策に関して、現時点での実現の可能性をについて聞いてみました。「インフラ投資などの財政支出拡大」、「法人税率の引き下げ」、「所得税率の引き下げ」については「一部実現」するとの回答が8割以上を占め、「企業の海外留保利益の還流促進策」、「米国内の雇用の増加」、「不法移民対策の強化」、「貿易面におけるニ国間協定の推進」、「金融規制の緩和」、「海外の軍事基地・同盟関係の見直し」も半数以上が「一部実現」すると回答しました。唯一「国境税」に関しては「実現できない」との回答が6割を占めました。市場関係者からは「米国株のバリュエーションは上昇し、トランプ政権の経済政策の先行きにも不安が生じていることを勘案したうえでも、少なくとも部分的には諸政策が実現するとの期待感と、必ずしもトランプ政権が理由ではない景気の改善基調が続く限り、トランプ相場はある程度の持続性を有すると思われる」といった声も聞かれました。         資産運用について「国内株式」は半数が強気、「海外債券」は弱気 次に、あなたがアセットアロケーションを行うなら各資産の運用についてどのように考えますかと質問したところ、「国内株式」は半数が「強気」と回答し、「米国株式」は「中立」と「強気」が約4割ずつで分かれ、「欧州株式」、「新興国株式」、「国内REIT」、「海外REIT」、「オルタナティブ」は「中立」が最も多く、「国内債券」は「弱気」と「中立」が約半数で分かれ、「海外債券」は「弱気」が最も多いという結果になりました。市場関係者からは「国、為替、商品別、銘柄別などそれぞれのカテゴリーにおいて、今後は勝ち組と負け組がはっきり分かれると思われる。株価指数など全体が上昇する余地は少なくなっていると考える。選択が投資パフォーマンスの成否を大きく左右する時期に入ってきたと思う」といった意見も聞かれました。   4月末の日経平均予想は1万8975円の下方シフト 4月末の日経平均株価について聞いたところ、平均値で1万8975円の予想でした。前回調査(確報)の1万9666円に比べて下方シフトとなりました。下方へシフトしたのは2カ月ぶりです。また、6月末には1万9416円、9月末は1万9590円との予想でした。 今後6カ月程度の株価の変動要因としては「景気・企業業績」が4割弱で注目度は上昇傾向です。トランプ政権の発足後に上昇し、一旦、注目度が低下した「政治・外交」は再び28%まで上昇しました。       セクター別では「電機・精密」の注目度が高まる 国内の資産運用担当者55人を対象にしたアンケート調査で、現在運用しているファンドにおいて国内株式は現在、通常の基準とされている組入比率に対してどのようなウエートになっているのかを聞いたところ、「ニュートラル」が5割を占める一方、「ややオーバーウエート」が低下しました。  セクター別の投資スタンスについては、「オーバーウエートとアンダーウェート」のバランスをみると、前回調査に比べてオーバーウエートの比率が最も上昇したのが「電機・精密」で、逆にアンダーウェートの比率が最も高いのが「公益」でした。

「働き方改革」は日本経済の成長率を押し上げられるか?(3月株式調査)

  株式市場を対象として毎月実施している市場心理調査「QUICK月次調査<株式>」の3月調査を3月6日に発表しました。調査の対象は証券会社および機関投資家の株式担当者159人、期間は2月28日~3月2日。調査期間中の日本株市場では日経平均株価が3月2日に1万9564円80銭と、1月4日に付けた昨年来高値(1万9594円16銭)に迫る場面もありました。トランプ米大統領の議会演説が波乱なく終わったことや、3月の米利上げ観測が広がり円安に傾いたことが上昇につながったようです。  米株式市場ではトランプ政権の経済政策への根強い期待からダウ工業株30種平均は2月27日まで12営業日連続で過去最高を更新。3月1日には2万1000ドルを突破しました。     働き方改革「長期的には効果」が半数 成長率は「全体的に上昇」が4割  ここ最近、「働き方改革」という言葉がメディアなどで取り上げられる機会が増えています。働き方改革とは、安倍晋三首相が「最大のチャレンジ」と位置付ける政策です。正社員と非正規社員(パートなど)の待遇格差の解消、長時間労働の是正などにより女性や高齢者が働きやすい環境にしようという試みです。  そこで今回のアンケート調査では、この改革による日本経済の成長率の押し上げ効果について聞きました。 まず、日本は現在、完全雇用に近いと言われていますが、今後の賃金上昇についてどのようにお考えですか? と聞いたところ、最も多かった回答は「全体的に上昇」が約4割でした。        次に日本経済の成長率を押し上げるほどの効果はあるでしょうか? と質問したところ、「長期的には効果がある」が半数を占めました。また、成長率の改善に効果がある政策を聞いたところ、「労働市場の流動化促進」と「女性や高齢者の労働参加率の上昇」がともに3割超と高くなりました。 市場関係者からは「東芝に見られるように、本来であれば撤退すべきビジネスを抱え続けた結果、企業業績に悪影響を与えているケースが少なくない。もちろん、はるかに小さなスケールのケースが大半だ。その裏には労働市場の硬直化があり、労働問題が儲からないビジネスをいつまでも抱える動機となっている。新しい会社はそうでもないが、伝統ある企業ほどこのしがらみから脱せられず成長の足かせとなっている」との声もありました。         3月末の日経平均は1万9667円の予想  3月末の日経平均株価について聞いたところ、平均値で1万9667円の予想でした。前回調査(確報)の1万9220円に比べて上方シフトとなりました。上方へシフトしたのは2カ月ぶりです。また、5月末には1万9866円、8月末は1万9733円との予想でした。2017年3月期の決算の発表が相次ぐ4月下旬から5月にかけて、好決算を背景に日経平均は上昇するとの見方が増えているようです。  今後6カ月程度の株価の変動要因としては「景気・企業業績」が4割弱で注目度は上昇傾向です。一方、トランプ政権の発足後に上昇していた「政治・外交」は2割に低下しました。   セクター別では鉄鋼と機械への注目度高まる  国内の資産運用担当者59人を対象にしたアンケート調査で、現在運用しているファンドにおいて国内株式は現在、通常の基準とされている組入比率に対してどのようなウエートになっているのかを聞いたところ、「ニュートラル」と「ややオーバーウエート」がともに約4割、「ややアンダーウエート」が1割超と、前回調査からほぼ変わらずでした。  セクター別の投資スタンスについては、「オーバーウエートとアンダーウェート」のバランスをみると、前回調査に比べてオーバーウエートの比率が最も上昇したのが「鉄鋼・機械」で、逆にアンダーウェートの比率が最も高いのが「公益」でした。

1カ月後の日経平均予想1万9213円、政治・外交が変動要因に(2月株式調査)

  株式市場を対象として毎月実施している市場心理調査「QUICK月次調査<株式>」の2月調査を2月6日に発表しました(証券会社および機関投資家の株式担当者154人が回答、調査期間は1月31日~2月2日)。1カ月後の日経平均の予想は平均値で1万9213円と、前回調査(確報)の1万9377円から下方へシフト。株価変動要因として政治・外交への注目度が高まる結果になりました。こうしたなか、2月10日の日米首脳会談に関心が集まりそうです。   インフラ投資などの財政支出の拡大、3割が実現できる 1月の日本株相場はトランプ政権に左右される展開となりました。同政権に対する期待や米主要企業の好決算などを受けてダウ工業株30種平均は25日、初の2万ドルの大台を突破。ただ、その後はトランプ米大統領が署名したイスラム圏7カ国からの米国への入国を一時制限する大統領令を巡って混乱すると2万ドルを割り込みました。月末には米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて様子見ムードも広がりました。一方、日経平均株価は1万9000円を割り込む場面があったものの、月末には1万9041円で終えました。 今回のアンケート調査ではトランプ米大統領が表明している政策に関して、実現の可能性を予想してもらいました。10の設問のうち「インフラ投資などの財政支出拡大」「法人税率の引き下げ」「企業の海外留保利益の還流促進策」「米国内の雇用の増加」「不法移民対策の強化」「貿易面におけるニ国間協定の推進」「金融規制の緩和」の7つについては、「一部実現」との回答がそれぞれ一番多い結果となりました。 一方、「国境税」については50%が「実現できない」との答えでしたが、「一部実現」が46%、「実現」が4%で意見が分かれました。また、「海外の軍事基地・同盟関係の見直し」は「一部実現」が64%で最も多かったものの、28%の人が「実現できない」と答えています。10の設問の中で最も「実現できない」という予想が多かったのは「一つの中国政策の見直し」で58%でしたが、33%の人が「一部実現」と予想しています。 そして、これらのトランプ大統領の政策の結果、米国の成長率はどうなるかの予想を聞いたところ、最も多かったのは「短期的に成長率は高まるが、長続きしない」で66%となりました。 市場関係者からは「トランプ新政権の選挙公約への実現意欲や行動力は高いと思われるが、実務面で不安を感じる。内外に軋轢や混乱を引き起こす可能性が高く、金融市場も警戒を強め始めている。政権のスタッフが揃い、組織が動き出したら軋轢や混乱も減り、落ち着きを取り戻せると期待している」という声や「大統領令のみで可能な外交、通商関連は概ね実現されようが、金融市場にはその多くがマイナスと思われる。共和党のみの賛成で可能な減税等は規模を縮小して実施されよう。民主党の協力が必要な規制緩和等はハードルが高い」などの声が聞かれました。           米政策の見直しは、日本の通商政策の転換に「重大な影響」が24%  環太平洋経済連携協定(TPP)や北米自由貿易協定(NAFTA)など米国の貿易通商政策の見直しが日本経済にどの程度影響を与えるかと聞いたところ、「日本の貿易収支の悪化」「日本企業の対外直接投資の見直し」「日本の企業収益の悪化」「円高圧力の拡大」「日本の通商政策の転換(二国間協定等)」のすべての設問において、最も多い回答が「多少の影響」で6割強を占めました。ただ、「重大な影響を与える」との回答が「日本企業の対外直接投資の見直し」は19%、「日本の通商政策の転換(二国間協定等)」は24%にのぼりました。   日経平均の見通しは4カ月ぶりに下方シフト  1カ月後の日経平均株価予想は平均値で1万9213円となり、前回調査(確報)の1万9377円に比べて下方シフトとなりました。1カ月後の予想が下方シフトしたのは2016年10月調査以来、4カ月ぶりのことです。3カ月後(1万9692円)、6カ月後(1万9693円)もほぼ横ばいの予想となり、心理的な節目となる2万円は、まだ大きな壁であると市場はみているようです。  今後6カ月程度の株価変動要因として、最も多かったのは「政治・外交」で前回27%から37%へ大幅増となりました。また、「景気・企業業績」(前回30%→33%)への注目も増加する一方で、「為替動向」(同20%→13%)は減少しています。  今後6カ月程度を想定して最も注目している投資主体としては、「個人」が(前回3%→5%)に増えましたが、「外国人」が92%と圧倒的多数を占めています。     国内投資家は、やや強気も全体的に警戒感    国内の資産運用担当者58人を対象にしたアンケート調査で、現在運用しているファンドにおいて国内株式は現在、通常の基準とされている組入比率に対してどのようなウエートになっているのかを聞いたところ、「ニュートラル」(前回44%→42%)が低下した一方で、「ややオーバーウエート」(同35%→40%)が上昇し、株式の投資比率をやや高めてきたことがわかります。  セクター別の投資スタンスについては、「オーバーウエートとアンダーウェート」のバランスをみると、前回調査に比べてオーバーウエートの比率が最も上昇したのが「電機・精密」、逆にアンダーウェートの比率が最も高いのが「公益」でした。  しかし、当面のスタンスについては、「現状を維持する」(前回63%→74%)が上昇しており、全体的には警戒感を強めているような印象を受けます。

2017年の日経平均の最高値予想2万1600円台 リスク要因は「米国の経済政策を巡る混乱」(1月株式調査)

株式市場を対象として毎月実施している市場心理調査「QUICK月次調査<株式>」の1月調査を1月16日に発表しました(証券会社および機関投資家の株式担当者154人が回答、調査期間は1月10~12日)。調査期間中の日経平均株価は1万9069円02銭~1万9484円90銭の範囲内で推移しました。  2017年の大発会(1月4日)の日経平均は、昨年末比479円高の1万9594円16銭と大幅な上昇となりました。大発会の上げ幅としては1996年に付けた749円(3.8%)高以来、実に21年ぶりとなる大きさです。株価上昇の主な要因は円安と堅調な米国景気です。外国為替市場で円相場が1ドル=118円台前半まで下げ幅を拡大し、輸出関連株に買いが入りました。また、トランプ次期米大統領の経済政策への期待が、米国での長期金利の上昇やドル高、株価の上昇につながりました。 しかし、トランプ次期米大統領は11日、大統領選勝利後に初の記者会見を開きましたが、市場が注目していた経済政策についてほとんど語られなかったため、失望感が広がりました。これを受け、ドル売りが加速し一時は114円25銭と2016年12月9日以来、およそ1カ月ぶりの円高・ドル安水準を付けました。12日の日経平均は下げ幅が300円に迫る場面もあり、前日比229円97銭安の1万9134円70銭まで急反落しました。翌13日には外国為替相場での円高一服を受け、日経平均は買い戻しが進みましたが、今後もトランプ次期大統領の動向を注視していく必要がありそうです。 企業業績の増益予想は8割強 年間最高値予想は2万1605円  今回のアンケート調査で、2017年度の日本のGDP成長率を予想してもらったところ、実質成長率は1.15%、名目成長率は1.57%でした。また、2017年末の日米の10年国債利回りの予想は、日本国債が0.177%、米国債は2.756%でした。2017年末の為替レートの予想は、1ドル=117.2円、1ユーロ=122.8円でした。日米の長期金利の上昇を見込む向きが目立ちました。  2017年度の企業業績(金融を除く上場企業、経常利益)については、「10~20%の増益」が最多の56%、次いで「1桁の増益」が27%となり、増益の予想が8割強を占めました。  また、2017年の株式相場の予想を聞いたところ、日経平均の最高値は2万1605円で、最安値は1万7778円でした。株価が最も高くなる時期は「12月」との予想が多く、次いで多かったのは「6月」でした。高値の時期を12月と回答した平均値は2万1956円となりました。ドル高・円安進行による業績回復期待から、株価の上昇につながるという見方が、大勢を占めているようです。  半面、最も安くなる時期は「8月」で、安値の時期を8月と回答した平均値は1万7248円という結果でした。      2017年の最大のリスク要因について聞いたところ、「米国の経済政策を巡る混乱」が最も多く全体の45%を占めました。トランプ次期米大統領が5日、自身のツイッターでメキシコに新工場を建設するトヨタ自動車を批判すると、6日の東京市場でトヨタは一時、前日比3.1%まで値下がりするなど、メキシコに工場を持つ日本の大手自動車株が軒並み下落。日本の経済界には懸念が広がりました。他のリスク要因は「欧州の政治的混乱」(21%)、「為替レートの急激な変動」(10%)となりました。「当面は米新大統領の一挙手一投足と、それにともない米長期金利及び為替市場がどう動くか、ということが最大の要因であろう。その後は、欧州の政治的混乱がこれにとって代わるのでは」とみている市場関係者も多いようです。       日経平均の見通しはさらに上方シフト  1カ月後の日経平均株価予想は、平均値で1万9395円となり、前回調査の1万8617円に比べて大幅に上方シフトしました。1カ月後の予想が1万9000円以上を付けたのは2015年12月調査以来、1年1カ月ぶりのことです。  今後6カ月程度の株価変動要因として「景気・企業業績」と回答した人が30%と最も多かったものの、トランプ政権の誕生を目前に控えて「政治・外交」(前回15%→26%)に注目する人が大きく増える一方で、「為替動向」(同28%→20%)は減少しました。  また、今後6カ月程度を想定して最も注目している投資主体としては、「企業年金・公的資金」と「事業法人」が微増したとはいえ、「外国人」が91%と圧倒的多数を占めています。  国内投資家、様子見ムードながら強気姿勢も  国内の資産運用担当者63人を対象にしたアンケート調査で、現在運用しているファンドにおいて、国内株式は現在、通常の基準とされている組入比率に対してどのようなウエートになっているのかを聞いたところ、12月調査から「ややオーバーウエート」(40%→35%)と「かなりオーバーウエート」(6%→4%)が低下する一方で、「ニュートラル」(42%→44%)、「ややアンダーウエート」(8%→10%)、「かなりアンダーウエート」(4%→6%)が上昇し、現状の投資スタンスは様子見ムードが強まっているようです。  しかし、当面のスタンスについては、12月調査から「現状を維持する」が70%から64%に低下した一方、「やや引き上げる」が17%から21%、「かなり引き上げる」が2%から4%に上昇しています。企業業績の拡大期待を背景に、資産運用担当者の間には積極的な投資スタンスに転換する動きもみられました。

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