ラップ口座特集⑤りそな「身近な銀行で使いやすいサービスを提供」

QUICK資産運用研究所=小松めぐみ 個人投資家が証券会社や銀行などの金融機関に資産運用をお任せする「ラップ口座」――。「ラップ口座特集」では、各金融機関のラップ口座について、企画・運営の責任者に特徴を聞く。今回はりそなグループが提供する「りそなファンドラップ」。投資初心者でも始めやすいファンドラップとして広がり、今年4月には契約件数が5万件を突破した。りそな銀行の野田一雄信託ビジネス部長に話を聞いた。 ■6~7割が最もリスクの低い運用スタイル 当社のファンドラップは、最低契約金額が300万円でインデックスファンドに投資する「スタンダード」と最低契約金額が500万円でアクティブファンドに投資する「プレミアム」の2つのコースがある。不動産投資信託(REIT)などのオルタナティブや新興国を投資対象としたファンドへの投資可否は契約者自身が選択できる。プレミアムコースに限り、絶対的な収益を狙うヘッジファンドを組み入れることもできる。 お客さまの運用スタイルは5種類。年齢や資産状況、リスクに対する考え方を伺うアンケートにより決まる。契約者のおよそ6~7割は最もリスクを抑えた「慎重型」を選んでいる。この慎重型で標準偏差(値動きの大きさを示すリスク度合い)は最大で5%程度。昨年末に世界の株式市場が下落した際も、慎重型は小幅な下落にとどまった。証券会社の顧客層と比べ、銀行のお客さまはリスクに対して敏感だ。かなり手堅い運用を意識している。 ■企業年金の運用ノウハウを活用 運用はりそな銀行の資産運用部門とりそなアセットマネジメントが連携して担う。りそな銀行は各運用スタイルの資産配分比率の決定や、投資対象となるファンドラップ専用投信の選別を行う。りそなアセットマネジメントは、スタンダードコースの投資対象のインデックスファンドを運用し、プレミアムコースの実質的な投資対象であるアクティブファンドを選別する。 運用中は、資産配分比率の調整(リバランス)と定期見直し(リアロケーション)をする。リバランスでは、当初の目標資産配分比率と時価ベースでずれが生じた際に、元の資産配分比率に戻す作業を適宜行う。リアロケーションは、目標資産配分比率そのものを見直すこと。原則3カ月ごとに見直し、相場急変時には臨時で見直すこともある。企業年金運用で長く実績を積んできたりそな銀行は資産運用やアロケーションのノウハウがあり、それをファンドラップにうまく活用している。 ■新サービスも次々と導入 当社のファンドラップは他社のラップ口座と比べてコストが低いのも特徴の1つ。2千万円以下の契約でも慎重型であれば年間1%を切る水準まで下げており、成功報酬併用型も採用している。長期保有割引制度も導入し、長期運用をコスト面からサポートする。 時価評価額があらかじめ設定した金額に到達したら投信を解約して、利益を確定する「プロフィットロック」は4割の契約者が設定している。一方で、損失を抑制する「ロスカット」を設定している人は1割に満たない。 昨年6月には、ファンドラップをお試しできる「ウェルカムプラン」を導入した。最低30万円から始められるプランで、ファンドラップに対する敷居を低くして投資初心者にもすそ野を広げるのが狙いだ。まずは、成功体験を積んでほしいので、運用資産が契約時から5%増えると自動的に利益を確定し、契約が終わるしくみにした。 今年5月に始めた「定期受取サービス」は好評だ。年に4回、運用資産を一定額換金して受け取るサービスで、新規契約時に合わせて申込みいただいたり、将来の受取資金を増額して申し込まれるお客さまが多い。毎月受け取りでなくても、運用しながら受け取るニーズは高く、とくに高齢者ではその傾向が顕著だ。 ■身近で使いやすいサービスとして浸透 ファンドラップの純資産総額(残高)と契約件数ともに右肩上がりだ。当社のファンドラップは1人あたりの契約金額は600万円台で証券会社と比べると少ない。当社では、富裕層向けのサービスという考えはなく、幅広いお客さまに提供している。 これまで当社で投信の取引がないお客さまがファンドラップを始めるケースが全体の半数を占め、他の金融機関からわざわざ資金を移してくださるお客さまもいる。投資経験の有無に関係なく、幅広い投資家層にファンドラップが資産運用の1つの手段として着実に浸透している。 当社や当グループの銀行は、身近な商業銀行。お客さまは、証券会社や信託銀行と違って敷居が低いと思う。現在、りそな銀行と埼玉りそな銀行、関西みらい銀行(旧近畿大阪銀行の各支店)の全国のおよそ600カ店でファンドラップを提供している。当グループの幅広いネットワークを活かしお客さまの身近な銀行として使いやすいサービスを意識しながら、ファンドラップを推進していく。

ラップ口座特集④ いちよし証券「低コストの好成績ファンドに分散投資」

個人投資家が証券会社や銀行などの金融機関に資産運用をお任せする「ラップ口座」――。「ラップ口座特集」では、各金融機関のラップ口座について、企画・運営の責任者に特徴を聞く。今回取り上げるのは、いちよしファンドラップ「ドリーム・コレクション」。いちよし証券の北砂博章ラップ・投資分析部長に話を聞いた。 ■「標準コース(リスク水準が異なる5つの運用モデル)」と「金利・配当重視コース(為替変動リスクの異なる3つの型)」 当社のファンドラップは2つの運用コースがある。「標準コース」と「金利・配当重視コース」だ(図)。「標準コース」ではリスク水準が異なる5つの運用モデルがあり、それぞれ投資対象となる資産クラスの配分比率が異なる。 「標準コース」において、最も保守的な運用を目指す「運用モデル1」から最も積極的な運用を目指す「運用モデル5」までのリスク水準は、原則として、先進国債券のリスクと新興国債券のリスクの範囲内に概ね収まることをひとつのガイドラインとしている。 「金利・配当重視コース」の投資対象は、インカムゲイン(利息収入)を生み出すような資産に投資しているファンド。米ドル建ての世界債券に投資するファンドをコア(中核)とし、資産配分比率は「標準コース」で最も保守的な運用を目指す「運用モデル1」をベースに決めている。お客様は、為替変動リスクの異なる3つの型(即ち、米ドル建ての世界債券部分について、為替ヘッジを行わない「為替ヘッジなし型」、対円で為替ヘッジする「限定為替ヘッジ型」、世界12通貨に分散してヘッジする「世界通貨分散型」)の中から選択できる仕組みになっている。 ■良好な運用実績と高い信頼性を兼ね備えたファンドに投資 「標準コース」は、3本のファンドラップ専用投資信託(内外債券・内外株式・オルタナティブ)がそれぞれの資産クラスで複数ファンドに投資する「ファンド・オブ・ファンズ方式」を採用している。このことで、①投資対象となるファンドの選択肢が広がり、市場環境の変化に対し柔軟な対応ができる、②得意分野の異なるマネジャーの運用力を活用することができる、③運用資産全体で分散効果が図れ、運用の安定性を高めることができる、など多くのメリットがある。 現在、3本のファンドラップ専用投信が投資しているファンド数は合計35本、うち私募投信が30本を占める。投資先ファンドを私募投信としたことで、運用コストを抑えることができ、運用パフォーマンスにもプラスに働いている。 ファンドの選定にあたっては、中長期で投資するに値するファンドであるかを重要視している。実際には、一定期間以上のトラックレコードをもつファンドを対象に、リスク・リターンをはじめとした定量分析を行い、評価機関の定性的な情報を参考にしながら投資先ファンドを決定する。「ドリーム・コレクション」の名称のとおり、良好な運用実績を誇るファンドのみを投資対象とし、同一資産クラス内では原則、同じ運用スタイルのファンドは置かない。同じ運用スタイルのファンドであれば、より高い信頼に値するファンドに入れ替える。言い換えれば、「ドリーム・コレクション」の投資先ファンドは唯一無二、それぞれに存在意義があるということだ。 ■サービス開始以降、運用資産残高は右肩上がり 2015年7月にファンドラップ「ドリーム・コレクション」の運用を開始してから、運用資産残高、契約数とも右肩上がりで増加している。追加購入の件数が多く、解約する人が少ないのが特徴だ。残高は約1,200億円、契約件数はまもなく1万5千件に達する。 また、契約者の約3分の2が「保守的」あるいは「やや保守的」な運用を目指すモデル(または型)を選択しているという。これは、積極的に高いリターンを目指すというより、現在保有する資産を如何に保全し守っていくか、といったお客様ニーズを汲み取った結果であろう。「ドリーム・コレクション」では、こうした比較的リスクが小さい運用モデル(または型)は一般にローリスク・ローリターンであることから、契約者が負担するトータルコストを相対的に低く設定し、中長期で保有していただきたいと考えている。 「相場に一喜一憂することなく、リスクを抑え中長期で資産を保全し増やすためにはどうしたら良いか?」を考えるとき、その答えはおのずと「中長期国際分散投資しかない!」というのが歴史的な経験に基づく結論である。「ドリーム・コレクション」を通じて、より多くのお客様に「中長期国際分散投資」を広めていきたいと考えている。 (聞き手:QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

ラップ口座特集③ SMBC日興「外国籍投信を中心に運用」

個人投資家が証券会社や銀行などの金融機関に資産運用をお任せする「ラップ口座」――。「ラップ口座特集」では、各金融機関のラップ口座について、企画・運営の責任者に特徴を聞く。シリーズ3回目は「日興ファンドラップ一任型」を運営し販売するSMBC日興証券。投資顧問事業部長の佐々木知信氏に聞いた。 ■外国籍投信で細かく分散投資 当社のファンドラップの最大の特徴は外国籍投信を中心に運用することだ。海外のファンドを用いるメリットは、投資戦略の多様化とファンド入れ替えの機動性。また海外の何万本というファンドすべてが投資対象となるため、どのファンドを採用するかといった戦略の幅がひろがる。 投資対象は10資産と細かく分散投資している点も強みの1つ(図1)。日本債券は外国籍のファンドが少ないため国内籍のファンドを採用しているが、他の9資産は外国籍投信が占める。各資産の投資先は、ユニークな運用会社やファンドがそろう。例えば、5月に日本初の公募投信を募集した米運用大手ティー・ロウ・プライスが運用するファンドは前から組み入れている。 お客様がとれるリスクによって資産配分を9段階の基本モデルに分類している。昨年9月にリスクが低いモデルを1つ増やした。リスクは低く抑えつつも、「株式相場が上昇したときは少しでもいいから恩恵を受けたい」というお客様の声を反映した。 各基本モデルの資産配分の見直し(リバランス)は原則年1回程度行っている。加えて、お客様のポートフォリオのモニタリングは随時しており、必要に応じて適宜リバランスをしている。 ■生涯持ち切るという意思表示 昨年10月末に「相続時受取指定サービス」を導入した。日興ファンドラップ一任型においては、契約者に万一のことがあった場合、現金化したうえで相続いただくこととなるが、当サービスはファンドラップの解約金相当額を予め指定したご家族にお渡しできるサービスで、複数の相続人を指定することができる。 このサービスの契約は、生涯にわたりファンドラップを持ち切るという意思表示と考えられるため、投資目的や運用期間が長期にわたることが具体的かつ明確になり、目先の相場変動に左右されることなく資産運用を継続するきっかけになる。 実際にサービスを提供するまで2年ほどかかったが、お客様の感度は高く好評だ。「夫婦でファンドラップを契約してお互いに受取指定をした」、「子供から同サービスを利用したいと要望があった」などの声が届く。ファンドラップの契約者は70歳以上のお客様が多い。平均寿命と、自立した生活ができる「健康寿命」の差は開いており、ファンドラップをきっかけとして、お客様の生涯に渡る金融資産全体の相談につながっている。 ■人生に寄り添うサービスとして ファンドラップはお客様の人生に寄り添うサービスとして長きにわたって保有していただきたい。そのためにはパフォーマンスを上げることは言うまでもなく、お客様のご意向の変化にもお応えしながら、さらなるサービスの拡充にも力を入れていきたい。 (聞き手:QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

ラップ口座特集② 大和「お金に色をつけていく」

個人投資家が証券会社や銀行などの金融機関に資産運用をお任せする「ラップ口座」――。「ラップ口座特集」では、各金融機関のラップ口座について、企画・運営の責任者に特徴を聞く。今回はファンドラップの新しいサービスを次々と生み出し、内容の充実を進める大和証券のラップ・ファンドビジネス部長、参与の間宮賢氏に話を聞いた。 ■お金が成長していくプロセスを提供 当社は3種類のファンドラップがある(図1)。契約金額に差はあるが、松竹梅のような金額によるすみ分けではない。お客様のニーズに合わせたものだ。ファンドラップは、お金が成長していくプロセスを提供するサービス。どういうお客様が何のために運用するのか。お金に、お客様のニーズに応じた「色」をつけていく。その色に合った商品を提供するために3種類のファンドラップを揃えている。 例えば、「ファンドラップオンライン」はお客様が自ら考えて決断した方針に基づき運用するための道具。インデックス(指数連動)型ファンドのみで運用し、費用 は一律で1%(年率・税抜き)だ。月々1万円から積み立て投資もできる。 「ファンドラッププレミアム」は、一人ひとり異なるニーズに応えられるよう、高いカスタマイズ機能を持たせた。例えば、投資対象を選べるようにしたり、リスク水準によって費用に差をつけたりしている。「ファンドラップ」もさらに利便性の高いものに刷新する予定だ。 ■運用の結果にこだわる 運用においても、利益という「色」をつけることにこだわっている。少しでも利益が出るようにファンド1つ1つを精査し、半年に1回は入れ替えをする。 2017年度はすべての対象資産(分類)でベンチマーク(運用指標)を上回ったが、昨年度はベンチマークに勝てない資産もあった。ファンドラップは費用がかかるので、各ファンドは最低でもベンチマークには勝たなければならない。運用の結果にこだわる姿勢は当社の特徴の1つだ。 ファンドの選定は、グループ会社である大和ファンド・コンサルティング がファンドの運用の安定性、継続性など個別ファンドを深堀りした調査する。大和証券側では、ファンド間の相性や関連性などから総合的に投資の判断をする。どのファンドを組み入れるか、両社の意見が対立することもあるが、最適な選択のために議論を重ねる。 ファンドを採用した後もかなり細かくモニタリングしている。運用がマイナスの時はなぜマイナスなのかを常に検証する。オルタナティブ運用(ヘッジファンドなど、株式や債券といった伝統的な資産とは異なる資産での運用)では、一定のリスク内でパフォーマンスは常に預金金利のプラス2~3%を目指している。 ■買ってもらっておわりでない。買ってもらってからがスタート ファンドラップを長く保有していただくためには、運用はもちろんのこと、資産を当社に預けてもらうための裏側(体制)をしっかりするべきだと考える。当社はファンドラップを保有するお客様へのフォローアップを徹底している。四半期ごとの現状報告に加え、年に1回は面談する。当たり前のことだが、買ってもらっておわりでない。買ってもらってからがスタートだ。 費用については、いくらが妥当な水準かは難しい。ただ、ファンドラップの投資ファンドは、国内外の選りすぐりの運用会社が運用しており、運用以外の管理やサポートにも手間をかけている。お客様が「なぜ損しているのに費用をとられるのか」という疑問を抱いた時にしっかりとした答えができる透明性のあるサービスであることが重要だ。 ■お金に対するニーズを満たす ファンドラップのオプションを強化している。サービスをデコレーションのように増やしていくだけでなく、最適なサービスを選べる機能を付加することが大事。一人ひとりのお金に対するニーズを満たし、お客様と深く関わることが理想だ。 ファンドラップの資産から一定金額を定期的に換金する「定期受取サービス」は多く利用されている。お客様があらかじめ指定した寄附先に寄附する「寄附サービス」もある。 「ファンドラッププレミアム」において相続対策をサポートする「相続時受取人指定サービス」 では、運用する人(被相続人)と資金を受け継ぐ人(相続人)、双方の意思を尊重する。被相続人に万が一のことがあった時は、ファンドラップの資金を現金化して相続人に渡す。相続人によってお金に対する考え方は違う。一度現金化することで、相続人に資金の状況を整理してもらう。 これらのオプション・サービスはすべて無料。お客様が使いたいと思ったサービスを自由に使っていただく。投資目的に応じて最大5つの運用口を持てるが、運用口は当社が初めて取り入れたサービス。これからもお客様のニーズに応じた新しいサービスを提供したい。 (聞き手:QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

ラップ口座特集① 野村「ファンドラップは『商品』ではなく『サービス』」

個人投資家が証券会社や銀行などの金融機関に資産運用をお任せする「ラップ口座」――。大事な資産の運用を託された金融機関は顧客に運用の目的や運用期間などを聞き、目標とするリターンやどの程度リスクがとれるかを診断。それらに基づき、顧客に代わって投資信託で資産運用をする。 ラップ口座は金融機関や契約するコースによって運用の仕方や費用などに差がある。契約には最低でも数百万円が必要な商品が多く、敷居が高いと感じる人も少なくない。「ラップ口座特集」では、各金融機関のラップ口座について、企画・運営の責任者に特徴を聞く。 第1回は国内でラップ口座での預かり資産額が最大規模の野村証券。同社でラップビジネスを主幹する投資顧問事業部の能見哲理部長に話を聞いた。 ■「商品」ではなく「サービス」 当社が提供するラップ口座は大きく分けて2つ。「野村ファンドラップ」(以下、ファンドラップ)と「野村SMA(エグゼクティブ・ラップ)」(以下、SMA)だ。(図1 ) 最も重要なのは、ラップ口座が「商品」ではなく「サービス」である点。スポーツに例えると、株式や投信などの金融商品は「ゴルフのドライバーショット」で、ラップ口座は「カーリング」に似ている。前者は飛距離というパフォーマンスを追求するが、後者は円にどれだけ正確にストーン(石)を置けるかで勝敗が決まる。 ラップ口座はお客様が許容できるリスクの範囲内で、期待するリターンにより近づけることが求められる。期待リターンから大きく上回るでもなく、ましてや大きく下げてはならない。このプロセスが円に向かってストーンを正確に投げていくカーリングに例えると分かりやすい。 カーリングではストーンを円の中心に置くためにチームで何度も話し合う姿が見られるが、ラップ口座でも同じ。お客様の資金がどういう性格なのか、どう使いたいのかを常に話し合い共有する。運用期間や許容できるリスクに変化はないかなど様々な要素を考慮した上で期待リターンの実現に向かって、長い時間をかけてサポートしていく。そういう意味で、「商品」ではなく「サービス」といえる。 ファンドラップのコストが高いとの指摘も一部あるが、コストに見合ったきめ細かい「サービス」を提供していると思う。 ■目標の資産配分比率を管理 ラップ口座の特徴として、2つのリバランス機能がある。3ヵ月毎に行う「定期リバランス」とマーケットの変動に応じて適宜行う「上下限リバランス」だ。ファンドラップは2つのリバランス機能があり、SMAは「上下限リバランス」のみ。リバランスとは、お客様の目標の資産配分が価格変動によりずれてしまった場合に、元の配分比率に戻すことを指す。 リバランス機能の効果について、リターンは投資を開始したタイミングによって結果がまちまちである。しかし、リスクは「定期リバランス」する方が確実にコントロールできることが実証されている。 「上下限リバランス」は、お客様の目標の資産配分比率においてあらかじめ上限と下限の値を決めて、その範囲を超えた時に目標の資産配分比率に戻す売買を行うしくみ。 図2のように国内株式の比率が上限に触れた際は、売買で国内株式の配分比率を下げる。一方で、配分比率が下限まで行った時は売買で国内株式の配分比率を高める。例えば、リーマンショックのような暴落の際は株式の配分比率が急激に下がるので、それを目標の配分比率に戻す。これは、ナンピン買いのような効果があり、ファンドラップのパフォーマンスには大きな影響を与える。個人投資家の多くは株価が急落した場合、積極的に株式を下値で購入する事は難しいが、上下限リバランスはこれをカバーできる機能と言える。 ■運用資産、そのまま相続人に ラップ口座を保有するお客様はまとまった資金のある退職世代や高齢者が多い。当社では、人生100年時代に向けたサービスの充実を図っている。その対応策として、ラップ口座では「定時定額払戻し」のオプションがある。毎月か隔月(奇数月)の払い戻し頻度を選択し1回あたりの払い戻し金額を設定して、運用資金を取り崩していくサービスで2018年3月から導入した。 「目的別口座」も人気があるオプションの1つだ。お客様自身の生活費、孫の教育費、趣味のための資金といった使い道に応じて最大8口座まで契約が可能。各口座に「目的」を上限20文字まで登録でき、定期運用報告書の表紙に記載するサービスもある。 さらに、「遺言代用信託」を設定したうえでラップ口座(SMAのみ)での資産運用ができる。当初の契約者(第一受益者)が死亡した際、ラップ口座の運用資産は遺産分割協議の対象外となり、あらかじめ定めた相続人(第二受益者)に引き継ぐことができるサービス。3カ月ごとの定期運用報告書は第一受益者と第二受益者の双方が確認でき、追加の手数料はかからない。 また、野村の投資一任情報誌「ラップ-アイ」を2017年10月より年1回程度発行している。お客様アンケートに寄せられた声をもとにサービス内容の改良に努めている。お客様のリスク水準を5段階から7段階に細分化したり、少額の契約者でも為替ヘッジの有無を選べるようにしたりした。今後もお客様の意向に沿った提案と運用を徹底していく。 (聞き手:QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

投信・ラップ・外貨建て保険 理解してる? 【個人の資産形成に関する意識調査⑫】

QUICK資産運用研究所が昨年11月に実施した「個人の資産形成に関する意識調査」。12回目は投資信託とラップ口座、外貨建て保険それぞれの理解度と費用の把握度合いを聞いた結果を掲載する。(調査概要と過去の配信はこちら) ■投信は75%が「理解」と答えるも‥ 投資信託やラップ口座、外貨建て保険について、それぞれ保有・契約している人に商品の理解度を聞いた。投信は「よく理解している」と「ある程度理解している」の合計が75.1%だった。投資経験別でみると、投資経験の浅いほど「契約時は理解したが今は忘れつつある」と「理解できていない」と答えた人が多くなった。 商品を理解していると回答した人の割合が82.8%と最も高かったのはラップ口座。一方で、割合がやや少なめだったのは外貨建ての終身保険だった。終身保険は一度加入すると原則、保障が一生涯続くという商品性も影響したとみられ、「契約時は理解したが今は忘れつつある」と答えた人が多かった。 もっとも商品を理解していると回答した人には「理解したつもり」が含まれている可能性がある。例えば、自身の投資経験について聞かれた質問に対して「投資経験なし」と申告した投信保有者もおり、このうち半分近くが投信の商品性を「よく理解している」「ある程度理解している」と回答。外貨建て保険を契約している人では3割強が「投資経験なし」と回答しており、元本割れのリスクがある商品を保有していても「投資をしている」という感覚に結びついていない場合もあるようだ。 ■費用把握、ラップ>投信>外貨建て保険 投資信託やラップ口座、外貨建て保険を契約している人に保有する商品の費用を把握しているか聞いたところ、投信は7割近くが把握していると答えた。投資経験別では、投資経験が1年未満の人はおよそ5人に1人が「把握できていない」状況にあることが明らかになった。 費用を「よく把握している」と「ある程度把握している」の合計が最大だったのはラップ口座だった。外貨建て保険については商品性による大きな差はみられなかったが、投信やラップ口座に比べて費用を把握していると答えた人の割合は少なかった。 (QUICK資産運用研究所)

ラップ口座、残高8兆円超す 6月末

日本投資顧問業協会が5日に発表した「契約資産状況」によると、投資家が金融機関に運用を一任する「ラップ口座」の残高が6月末時点で過去最高の8兆2747億円になった。3月末と比べ2904億円増え、初めて8兆円台に乗せた。 契約件数も75万8135件と、過去最高を更新した。3月末から4万件以上増えた。 (QUICK資産運用研究所)

ラップ口座残高、8兆円に迫る 過去最高を更新・3月末

日本投資顧問業協会が6日に発表した「契約資産状況」によると、投資家が金融機関に運用を一任する「ラップ口座」の残高が2018年3月末時点で過去最高の7兆9843億円になった。17年12月末と比べ984億円増え、8兆円に接近した。ただ、株安などで運用成績が振るわず、伸びは1.2%にとどまった。四半期ベースでは16年6月末(0.3%減)以来の低水準。 契約件数も71万6614件と、過去最高を更新した。17年12月末から5万件以上増え、増加ペースが加速した。 (QUICK資産運用研究所)

ラップ口座残高、7兆円超す 過去最高を更新

日本投資顧問業協会は7日、投資家が金融機関に運用を一任する「ラップ口座」の残高が2017年9月末時点で過去最高の7兆3184億円になったと発表した。6月末と比べ3912億円(5.6%)増え、初めて7兆円を超えた。契約件数も過去最高の62万5925件だった。 残高は前の四半期までの流れを引き継ぎ、運用益の増加や新規の資金流入で順調に増えた。契約件数は7~9月の3カ月で約3万5000件も伸び、増加ペースが加速した。 昨年9月末時点との比較では、契約件数が9万7879件増、残高は1兆2987億円の増加だった。 (QUICK資産運用研究所)

最近始めた金融取引、シニア世代では「ラップ口座」も【日経リサーチ調査⑧】

シニア層の資産運用では、金融機関に運用を一任する「ラップ口座」の活用が増えてきている。日経リサーチが実施した調査で、「直近1年以内に取引を開始した金融資産(いくつでも)」を聞いたところ、60歳以上では「ラップ口座」が10番目に入った。 日本投資顧問業協会の調べによると、「ラップ口座」の資産残高は6月末で6兆9272億円と、過去最高を更新した。シニア層を中心に人気を集め、ここ3年ほどで残高が急増している。 30歳代以下や40~50歳代では、「ラップ口座」は直近1年以内に取引を開始した金融資産の上位には入らなかった。どの年齢層でも1位「普通預貯金」、2位「定期預貯金」、3位「国内株式」とトップ3の順位は同じだった。 ※「日経リサーチ 生活実態調査データベース『データ・ア・ラ・モード』」のサイトはこちら↓ https://www.nikkei-r.co.jp/service/crm/alamode/ (QUICK資産運用研究所) =⑨に続く *************************** <アンケート調査概要> ・調査タイトル:「生活実態調査データベース『データ・ア・ラ・モード』定期調査 金融資産・銀行編」 ・調査実施機関:日経リサーチ ・調査実施期間:2017年6月21~26日 ・調査対象:15歳以上の一般個人男女 ・調査地域:全国 ・調査方法:インターネット調査 ・回収サンプル数:8万8000サンプル ***************************

日興ファンドラップ、預かり残高が1兆円突破

SMBC日興証券が提供する投資一任サービスの「日興ファンドラップ」は、預かり残高の増加傾向が続いている。QUICK資産運用研究所が推計したところ、2017年8月末時点で1兆円の大台を初めて突破した。2014年8月末は約1400億円だったが、3年間で7倍近く膨らんだ。 預かり残高はファンドラップサービスに組み入れられている投資信託の純資産総額の合計値。現金などの部分は含んでいない。 日興ファンドラップは、外国籍の投信で構成されているのが特徴の1つだ。ほかの大手証券が提供するファンドラップサービスは国内籍の投信で構成されている。外国籍投信を活用しているのは日興ファンドラップのみで、ヨーロッパ有数の大手金融会社エドモン・ドゥ・ロスチャイルド・アセット・マネジメントが運用するファンド・オブ・ファンズ形式の外国籍投信を組み入れている。 ファンドラップサービス(SMAを除く)の預かり残高が1兆円を突破したのは、野村證券、大和証券に次いで3社目。三井住友銀行の仲介で販売しているSMBC日興証券の「SMBCファンドラップ」も預かり残高が4000億円を上回り、2つのサービスを併せると1兆5000億円に迫る勢いとなっている。 日本投資顧問業協会がまとめた業界全体のラップ口座の残高は、2017年6月末時点で過去最高の6兆9272億円だった。 (QUICK資産運用研究所 石井輝尚)

ラップ口座残高、過去最高を更新 7兆円に接近

日本投資顧問業協会は7日、投資家が金融機関に運用を一任する「ラップ口座」の残高が2017年6月末時点で過去最高の6兆9272億円になったと発表した。3月末と比べて5.4%増加し、7兆円に近付いた。契約件数も59万835件と過去最高を更新した。 株高などによる運用益の増加に加え、新規の資金流入も続いて残高を押し上げたとみられる。前の四半期末と比べた伸び率は3月末の2.4%から拡大した。 (QUICK資産運用研究所 西田玲子)

人気記事ランキング

  1. 登録されている記事はございません。

アーカイブ

PAGE TOP