松井証券、新ロボアドを開始 投信選びに「QUICKファンドスコア」活用

松井証券は13日、顧客の投資信託選びをサポートする新たなロボットアドバイザー(ロボアド)の提供を22日に始めると発表した。それぞれの投資スタイルなどに合わせて「QUICKファンドスコア」の高い投信や信託報酬の安い投信の中から選択肢をあげる。同スコアを活用したロボアドは業界初となる。 提供を開始するのは「投信提案ロボ」と「投信見直しロボ」の2種類。「投信提案ロボ」では顧客の運用目的や運用方針に沿ってQUICKファンドスコアの高い投信を提案する。一方、「投信見直しロボ」は顧客が現在保有している銘柄を指定すると、投資対象が同じカテゴリーの中からスコアが高い投信やコストの安い投信を紹介する。 QUICKファンドスコアは、投信を「長期投資にふさわしいかどうか」の視点から多角的に分析した評価指標。個人投資家が投信選びなどに使える参考情報として、QUICK資産運用研究所が開発した。松井証券は「顧客本位の業務運営を実現するための顧客にふさわしいサービスの提供につながる」としている。 同社では取り扱う投信の品ぞろえも拡充していく方針だ。これまで取り扱いを月30本程度のペースで増やしていたが、今後は50本程度を毎月追加する。 ◆松井証券のプレスリリースはこちら ◆松井証券の投信サイトはこちら ◆QUICKファンドスコアの詳しい説明はこちら  (QUICK資産運用研究所)

新生銀、投信サイトを刷新 「QUICKファンドスコア」掲載

新生銀行は28日、投資信託やマーケットに関する情報サイトを全面刷新した。個別投信の情報や銘柄比較機能などを拡充することで、個人投資家にとってより便利で使いやすいサイトを目指す。 サイト刷新は「顧客本位の業務運営」への取り組みの1つ。過去の運用成績などに基づいた投信積み立てのシミュレーションなどもできるようになった。 個人投資家が投信選びなどに使える参考情報として、QUICK資産運用研究所が開発した「QUICKファンドスコア」の提供を開始。投信を「長期投資にふさわしいかどうか」の視点から多角的に分析した評価指標で、顧客向けのパンフレットなどにも掲載する方針だ。 投信を販売する国内銀行でQUICKファンドスコアを活用するのは初めて。新生銀は分かりやすく比較しやすい情報提供を追求することで、「顧客本位の業務運営を徹底する」としている。 ◆新生銀行のプレスリリースはこちら ◆新生銀行の投信情報サイトはこちら ◆QUICKファンドスコアの詳しい説明はこちら  (QUICK資産運用研究所)

コモンズ投信、顧客の97.7%が含み益 独立系は高水準

セゾン投信とレオス・キャピタルワークス、コモンズ投信の独立系運用会社3社は、9月末までに「共通KPI」を相次いで発表した。各社が直接販売した投資信託の評価損益が3月末時点でプラスだった顧客の割合はいずれも高水準だった。 「共通KPI」は金融機関がどれだけ顧客本位で投信を販売しているかを「見える化」するための指標で、金融庁が投信の販売会社に自主的な公表を求めている。運用損益別の顧客比率は、投信の販売会社における比較可能な「共通KPI」として3つある成果指標のうちの1つ。 含み益だった顧客の比率はセゾン投信が84.9%、レオス・キャピタルワークスが91%、コモンズ投信が97.7%だった。金融庁が銀行29行を対象に実施した調査では含み益が55%程度だったが、独立系運用会社はこれを大きく上回った。ネット証券の4社合算(SBI証券と楽天証券、マネックス証券、カブドットコム証券)の63.8%よりも高かった。 独立系の直販ファンドは運用成績が比較的良好なことに加え、積み立て投資の利用が多いこともあって、含み益の顧客比率が高かったとみられる。共通KPIの対象は3月末時点で顧客が保有している投信に限られ、それまでに売却して利益を確保したり損失が出たりした場合は含まれない。 コモンズ投信の発表資料によると、同社で毎月定額を購入する「つみたてプラン」の利用者は3月末時点で全体の79%にのぼる。直販の年代別口座比率では、6人に1人(16%)が20歳未満。同社では子どもの教育費などを計画的に積み立てる「こどもトラスト(未成年口座)」サービスを提供している。 また、セゾン投信が発表した「口座開設年別損益状況分布」によると、保有期間が長いほど評価損益がプラスの顧客比率が高い傾向がある。2010~12年に口座を開設した顧客はすべて含み益だった。 (QUICK資産運用研究所)

ネット証券で残高上位の投信、運用効率が高い傾向 共通KPIで比較

ネット証券大手のSBI証券と楽天証券、マネックス証券、カブドットコム証券の4社は、投資信託の販売が顧客本位に運営されているかどうかを「見える化」して評価するための3つの共通KPI(成果指標)を8月下旬に発表した。金融庁は投信を販売する金融機関に自主的な開示を求めており、銀行や証券などの発表も相次いでいる。QUICK資産運用研究所では、ネット証券4社の合算分や各社の運用損益別顧客比率などの比較をまとめた(図表A)。 ■投信で含み益の顧客比率、ネット証券が銀行を上回る 3月末時点で保有する投信の評価損益(含み損益)がプラスだった顧客数の割合は、4社合算で63.8%だった。金融庁が銀行29行を対象に実施した同時点の調査はプラスが55%程度だったが、ネット証券ではこれを10ポイント近く上回った。 ネット証券で含み益の顧客比率が銀行より高かったのは、購入手数料がかからないノーロードの投信を多く取り扱っているのが一因とみられる。積み立て投資を利用する顧客が相対的に多く、損失が広がりにくいことも寄与した可能性がある。 ■SBI証券は償還・全売却分を含め公表 金融庁が金融機関に自主的な公表を求めている共通KPIの調査対象は、3月末時点で顧客が保有している投信に限られ、それまでに償還・全売却して利益を確保したり損失が出たりした場合は含まれない。このため全体像を把握しにくいとの指摘がある。 SBI証券は、共通KPIの調査対象(3月末時点の顧客保有分の評価損益)に加え、過去に償還・全売却された分の実現損益を含むトータルの運用損益を公表した。評価損益がプラスの顧客数は全体の64.7%だったのに対し、償還・全売却分を含むトータルではプラスが71.1%にのぼった。 同じデータを8月末に公表した三菱UFJ銀行でも、運用損益がプラスだった顧客の割合は、償還・全売却分を含むトータルが共通KPIの評価損益を上回った。 ■楽天証券はファンドラップのデータも公表 楽天証券が公表したファンドラップ(楽ラップ)の顧客を対象にした評価損益はプラスが全体の53.9%と、同社の顧客が保有する投信全体の62.9%を下回った(図表B) 。損益区分別にみると、マイナス10%からプラス10%未満に集中した。 顧客が金融機関に運用を一任するファンドラップは、投資対象資産が異なる複数のファンドに分散投資するため、大きく損失が出たり利益が出たりしなかったとみられる。三菱UFJ信託銀行やみずほ証券のファンドラップも、同じ損益区分に顧客比率が集中した。 ■ネット証券の残高上位ファンド、運用効率が高い傾向 ネット証券4社は共通KPIのうち、残高上位20銘柄のコスト・リターン(5年年率)とリスク・リターン(同)の分布もそれぞれ公表した。4社の残高加重平均値と、QUICK資産運用研究所が試算した市場全体の残高上位20銘柄のデータを比較したのが図表Cだ。 これを見ると、ネット証券で預かり資産(残高)が大きい投信は、市場全体の残高上位銘柄よりコスト対比のリターン(=リターン÷コスト)が高いことが分かる。リスク1単位あたりのリターン(=リターン÷リスク)も市場全体を上回り、運用効率も相対的に高い傾向にある。この2つの指標については、対象が設定後5年以上のファンドに限られるため、金融機関によっては直近の売れ筋ファンドが含まれないケースがある。 (QUICK資産運用研究所)

SBI証券、投信で顧客の7割超が利益 全売却分含め公表

ネット証券大手のSBI証券と楽天証券、マネックス証券、カブドットコム証券の4社は28日、投資信託の販売が顧客本位に運営されているかどうかを「見える化」して評価するための「共通KPI」(成果指標、3月末時点)をそれぞれ発表した。このうちSBI証券は、金融庁が金融機関に対して自主的な公表を求めている共通KPIだけでなく、独自の指標も公開した。 SBI証券は3月末時点で顧客が保有する投信の評価損益に加え、3月末までに償還・全売却された分の実現損益を含むトータルの運用損益を公表した。また、楽天証券はロボアドバイザーの「楽ラップ(ファンドラップ)」の運用損益を公表した。 4社は共通KPIのうち3月末時点の運用損益別顧客比率(4社合算分)を共同で発表した。4社で保有する投信の評価損益がプラスだった顧客数は全体の63.8%だった。対象は3月末時点で顧客が保有している投信に限られ、それまでに全売却して利益を確保したり損失が出たりした場合は含まれない。 SBI証券の共通KPIを見ると、3月末時点で投信を保有する顧客の64.7%で運用損益がプラスだった。独自に公表した過去の償還・全売却分を含むトータルの運用損益(評価損益と実現損益の合計)は71.1%の顧客がプラスとなり、共通KPIベースを上回った。 金融庁が金融機関に公表を求めている共通KPIは、調査時点で投信を保有している顧客だけが対象。過去に投信をすべて売却するなどして損益を出した顧客の分が含まれないため、全体像を正確に把握しにくいとの指摘があった。 楽天証券の共通KPIは、3月末時点で投信を保有する顧客で運用損益がプラスだったのは62.9%。独自に公表した「楽ラップ」に絞った運用損益はプラスが53.9%だった。 マネックス証券の共通KPIを見ると、運用損益がプラスの顧客は64.2%、カブドットコム証券は62.0%だった。 ◇SBI証券の発表資料はこちら ◇楽天証券の発表資料はこちら ◇マネックス証券の発表資料はこちら ◇カブドットコム証券の発表資料はこちら ◇ネット証券4社の発表資料(楽天証券のサイト)はこちら (QUICK資産運用研究所)

投信で含み益、顧客の6割超で ネット証券4社

ネット証券大手のSBI証券と楽天証券、マネックス証券、カブドットコム証券の4社は28日、63.8%の顧客は保有する投資信託の評価損益がプラス(4社合算、2018年3月末時点)だったと共同で発表した。金融庁が銀行29行を対象に実施した同時点の調査ではプラスが55%程度だったが、ネット証券では含み益が出ている顧客の割合がこれより10ポイント近く高かった。 対象は3月末時点で顧客が保有している投信に限られ、それまでに全売却して利益を確保したり損失が出たりした場合は含まれない。ネット証券で評価損益がプラスの顧客が比較的多いのは、購入手数料がかからないノーロードの投信を多く取り扱っているためとみられる。積み立て投資を利用する顧客が相対的に多く、抱える損失が広がりにくいことも寄与した可能性がある。 投信を保有する顧客の損益は、金融機関がどれだけ顧客本位で取り組んでいるかを「見える化」するための「共通KPI」(成果指標)の一つ。金融庁が6月末に3つの成果指標を公表し、投信を販売する金融機関に対して自主的な公表を求めた。運用損益別の顧客比率のほかに、残高上位20銘柄のコスト・リターン(5年年率)の分布と、リスク・リターン(同)の分布がある。   ◇ネット証券4社の発表資料(楽天証券のサイト) ◇SBI証券 ◇楽天証券 ◇マネックス証券 ◇カブドットコム証券 (QUICK資産運用研究所)

投信「半数の個人が損失」の驚き 金融庁の共通指標どう読み解く

「投信で損失、個人の半数」「銀行投信の個人客、半数が損失」--。金融庁が金融機関の投資信託販売における「顧客本位の業務運営」を客観的に評価できる共通の成果指標(KPI)を6月29日に発表したのにあわせて、発表資料の別紙に掲載されていた金融庁の集計・分析結果をメディアなどがこぞって取り上げた。SNS(交流サイト)などではヘッドラインがひとり歩きし、「投信=損失」「投信=危険」といった論調の書き込みも目立っている。もっとも共通KPIの定義をよく読むと、必ずしも実態を映しているとは言えない面がありそうだ。 ■運用損益別顧客比率、全部売却済みの銘柄は集計対象外 共通KPIの「投資信託・ファンドラップの運用損益別顧客比率」は一定の条件で各行が算出。金融庁は資料の別紙に主要銀行や地方銀行の計29行をとりまとめた結果を掲載した。その対象は、基準日(今回は2018年3月末)時点で①投資信託およびファンドラップを保有している顧客②対象顧客が保有している投信--などだ。 すなわち基準日時点で全部を売却してしまった銘柄が含まれないのがポイントだ。集計では46%の個人が損失を抱えているという結果になったが、「利益確定を目的に全部が売却された投信を加えれば、損失を出した投資家は共通KPIよりも少ない」(地方銀行)との指摘が出ている。 2012年末以降のアベノミクス相場で日本株高・円安が進んだのに加え、この間は海外株も堅調に推移しており、長期で投信を保有すれば利益が出やすい環境にあった。金融庁の集計・分析でも「顧客の投資信託の平均保有期間と各販売会社の運用損益率0以上の顧客割合」は、長期保有していると利益を得られやすい傾向を示した。 だから3月末で半数近くの個人が損失を抱えているとしたら、含み益のある投信を解約して別の投信に乗り換えさせることで購入時手数料を稼ぐ「回転売買」の影響を懸念すべきかもしれない。今年は3月にかけて世界的に株価が調整局面にあったから、短期保有の投信は損失が出やすい環境だった。 もちろんその逆もしかりだ。含み損が膨らむのに耐え切れずに売却した投信は集計に含まれていないから、実態以上に良く見えている可能性も否定できない。実際に「利益確定と損失限定の解約は同じぐらいだから、共通KPIは実態に近い」(別の地銀)との声も聞かれた。 ■共通KPIは販売会社を評価する「ものさし」 SNSでは「投信はギャンブル」「タンス預金が正しい」といった投信の商品性そのものを問う声があがっているが、今回の共通KPIはあくまでも販売状況の「見える化」で、販売会社の姿勢を評価する「ものさし」のひとつだ。積み立て型の少額投資非課税制度「つみたてNISA」が象徴するように、金融庁は投信を個人の資産形成の中核商品と位置付けている。 QUICK資産運用研究所が17年12月に約5000人の20~60代の個人を対象に実施した「個人の資産形成に関する意識調査」では、「現在投資をしていない理由(複数回答あり)」の首位は「損をしそうだ(過去に損をした)から」が最多の36.7%だった。販売会社に「顧客本位の業務運営」を促すために設けた共通KPIだが、投信の悪いイメージにつながるようだと、貯蓄から資産形成への流れに水をさしかねない。 ◇金融庁の発表資料はこちら 【比較可能な共通KPI】 ①運用損益別顧客比率 投信(ファンドラップを含む)を保有している顧客について、基準日時点の保有投信の購入時以降の累積運用損益(手数料控除後)を算出し、運用損益別に顧客比率を示す。個々の顧客が保有している投信について、購入時以降どれくらいのリターンを得ているかがわかる。 ②投信預かり残高上位20銘柄のコスト・リターン ③投信預かり残高上位20銘柄のリスク・リターン 設定後5年以上の投信の預かり残高上位20銘柄について、銘柄毎および預かり残高加重平均のコストとリターンの関係、リスクとリターンの関係を示す。中長期的に販売会社がどのようなリターン実績を持つ商品を顧客に多く提供してきたかを確認できる。 (QUICK資産運用研究所 伊藤和之)

投信販社の評価に共通3指標 金融庁、コストや収益を「見える化」

金融庁は29日、金融機関の投資信託販売における「顧客本位の業務運営」を客観的に評価できる共通の成果指標(KPI)を発表した。これまでは一部の販売会社が自主的に設定・公表してきたため、投資家が比較するのが難しかった。金融庁が長期的にリスクや手数料に見合ったリターンがどの程度かなどを「見える化」した3つの指標を導入したことで、今後は共通KPIと自主的なKPIの両方を総合的に判断して販売会社を評価することができる。 共通KPIは以下の通り。金融庁は販売会社が毎年3月末を基準として年次更新で公表することを期待している。 【比較可能な共通KPI】  ①運用損益別顧客比率 投信(ファンドラップを含む)を保有している顧客について、基準日時点の保有投信の購入時以降の累積運用損益(手数料控除後)を算出し、運用損益別に顧客比率を示す。個々の顧客が保有している投信について、購入時以降どれくらいのリターンを得ているかがわかる。  ②投信預かり残高上位20銘柄のコスト・リターン  ③投信預かり残高上位20銘柄のリスク・リターン 設定後5年以上の投信の預かり残高上位20銘柄について、銘柄毎および預かり残高加重平均のコストとリターンの関係、リスクとリターンの関係を示す。中長期的に販売会社がどのようなリターン実績を持つ商品を顧客に多く提供してきたかを確認できる。 共通KPIによって、販売会社が高コストの投信ばかりを売っていないか、リスクに見合ったリターンが出ている投信を販売しているかなどがより鮮明となる。販売会社は従来以上に「顧客本位の業務運営」の実践が求められそうだ。 ◇金融庁の発表資料はこちら 投資信託の販売会社における比較可能な共通KPIについて (QUICK資産運用研究所)

QUICKファンドスコアで投信比較! ひふみプラスが8、フィデリティ日本成長株は9

長期投資にふさわしいかどうかの視点から個別の投資信託をランク付けした「QUICKファンドスコア」。QUICK資産運用研究所が算出し、日本経済新聞電子版などで公開している。国内の株式で運用する投信のうち、純資産総額(残高)が大きい投信のスコアを比べてみた。 ■5つの項目から分析、「顧客本位」の評価 QUICKファンドスコアは、各投信を①運用成績の安定度②リスクの適正さ③リターンに見合ったコスト④下げ相場での抵抗力⑤分配金の健全度――の5項目によってそれぞれ分析し、10段階で点数化した「総合スコア」を算出。点数が高いほど、分類が同じ投信の中で相対的に長期保有に向いていることを示す「顧客本位」の投信評価だ。 国内株式型で残高上位の投信のスコア(2017年12月末時点)を見ると、1~10まで評価がばらついている(図表1)。過去3年、5年のリターン(分配金再投資ベース)は全てプラス。いずれも好成績を収めているにも関わらずスコアがバラバラなのは、QUICKファンドスコアが残高の大きさや運用成績だけにとらわれず、長期投資に向いているかどうかを評価軸にしている特徴の表れだ。 全体的に比較してみると、評価が低かったのは毎月分配型。通貨選択型やカバードコール型などの複雑な運用手法を用いるファンドのスコアが1~3と低かった。一方、高評価の投信には分配金を支払わずに運用を続け、高いリターンを上げている積極運用のアクティブ型や、指数に連動した成果を目指すインデックス型が目立った。 ■「ひふみプラス」が8、「フィデリティ日本成長株ファンド」は9 具体的に個別のスコアを見てみると(図表2)、残高トップの「ひふみプラス」(9C311125)の総合スコアは8。過去3年、5年のリターンは群を抜いて高かったが、運用期間がまだ5年半と比較的短いこともあってスコアはあまり伸びなかった。QUICKファンドスコアは運用実績が長くなるほど評価が高くなる仕組みになっているからだ。 「ひふみプラス」の総合スコアの元になる5項目の点数を詳しく見ると、「リスク」と「下値抵抗力」の点数が低いことがわかる。これは同じリスク階級に属する投信の中で値動きの振れ幅が相対的に大きかったことや、基準価額の一時的な落ち込みが同じ分類の投信の中で大きめだったことを示している。 残高2位の「フィデリティ・日本成長株・ファンド」(32311984)の総合スコアは9と高い。ただ、項目ごとに見ると「コスト」の点数は低かった。この項目は投資家が支払う信託報酬と購入時手数料の合計が割高だと点数が低くなる。 同ファンドの購入時手数料上限は3.24%で、同じ投信分類の平均値である1.965%(QUICK資産運用研究所調べ)を上回った。年率の実質信託報酬も1.6524%で、平均値の1.118%より高かった。ファンドマネジャーの裁量で組み入れ銘柄を積極的に入れ替えるアクティブ型で、調査費用などのコストがかかる分だけインデックス型よりも信託報酬が高くなりやすい。 一方、「日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)」(22314144)はスコアが最も低い1だった。評価項目はどれも低かった。元本を取り崩して分配金を支払ってきたため「分配金健全度」が低く、商品設計が複雑なゆえにリスクやコストが相対的に高かったことなどが評価を押し下げた。 このように投信を運用成績だけでなく、視点を変えた評価項目で比べてみるとそれぞれの特徴をとらえやすくなる。これから長期の資産形成を目指すなら、QUICKファンドスコアを参考にして長期投資に向く投信を慎重に選びたい。 (QUICK資産運用研究所 望月瑞希) QUICKファンドスコアについて詳しくはこちら →  QUICKファンドスコア 個別投信のQUICKファンドスコアの確認はこちら→  日経電子版「投資信託」

金融庁、投信販売に「改善の余地」 QUICK資産運用討論会

金融情報サービス会社のQUICKは5日、都内で「QUICK資産運用討論会」を開いた。基調講演した金融庁総務企画局の中島淳一審議官は、2018年1月からスタートする積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)について「職場など身近な場でつみたてNISAを開始するきっかけが得られる環境を整えることにより、現役世代も資産形成に取り組みやすくなる」との考えを示した。 中島氏は現在の投資信託の販売状況について「テーマ型投信や回転売買が多い」と指摘。販売現場に「改善の余地」があるとの認識を示した。一方で「手数料が低く、長期の資産形成を指向する投資信託が増えるなど新たな動きもみられる」とも指摘した。 金融庁総務企画局の中島淳一審議官 討論会のテーマは「フィデューシャリー・デューティーと資産運用のこれから」。基調講演後のパネルディスカッションには中島氏のほか、日本投資顧問業協会の大場昭義会長、三井住友銀行の田村直樹常務執行役員、野村証券の水野晋一執行役員が参加した。 金融庁が金融機関に対して打ち出したフィデューシャリー・デューティー(顧客本位の業務運営、FD)について、中島氏は「国民の安定的な資産形成と日本経済の成長に向け、(金融機関や企業、投資家など)インベストメントチェーンそれぞれの役目がレベルアップしてほしい」と説明。大場氏は「本来は民間が自主的に考える必要があった。金融機関がどのくらい本気度を持って取り組むかが重要になっている」と指摘した。 水野氏は「2012年からビジネスモデルの変革に取り組んでいる」と強調。「お客さまのために行動して信頼を獲得してからすべてが始まる。より信頼していただければ預かり資産も増えて、収益もついてくる」と述べた。田村氏は「3年程度前からビジネスモデルの転換に取り組んできたが、あるべき姿を考えたときに一層の努力は必要だ」と語った。 つみたてNISAについて、中島氏は「成功体験してほしいので、あえて商品も絞らせていただいた。長期・分散・積み立て投資のきっかけとしたい」と説明。金融庁として制度の恒久化に取り組む考えをあらためて強調した。大場氏は「つみたてNISAとFDは貯蓄から投資へを促進するための車の両輪」との見解を示した。 左からQUICK資産運用研究所の北沢千秋所長(モデレーター)、大場昭義氏、田村直樹氏、中島淳一氏、水野晋一氏 「QUICK資産運用討論会」は4回目の開催。金融機関の関係者ら約300人が参加した。 【日経QUICKニュース(NQN)】

投資信託の新規設定数が急減、5月は14年ぶり低水準 フィデューシャリー・デューティーが背景

QUICK資産運用研究所が調べたところ、5月に新規設定される国内公募の株式投資信託の本数(推定)は18本と、2003年5月(16本)以来14年ぶりの少なさになった。前月比では12本の減少。顧客に投信の買い替えを促し、販売手数料を稼ぐ「回転売買」を控える動きが金融機関の間で広がり、新規設定本数の減少傾向につながっている。金融庁が金融機関に対してフィデューシャリー・デューティー(顧客本位の業務運営)の実践を求めていることなどが背景にある。 18本はすべて投資家がいつでも購入できる「追加型」だった。募集期間が限定される「単位型」の新規設定がゼロになったのは、2010年11月以来となる。 6月はいまのところ19本(追加型17本、単位型2本)の新規設定が予定されている(QUICK調べ、5月29日時点)。 (調査:QUICK資産運用研究所⇒紹介サイト)

金融庁、「顧客本位の業務運営に関する原則」を正式決定

金融庁は30日、「顧客本位の業務運営に関する原則」を正式決定した。金融商品の販売に伴う手数料の明確化や投資家への分かりやすい情報提供など、金融機関が取り組むべき「7原則」をまとめた。金融機関はこの原則に基づいて「顧客本位の業務運営」の実現に向けた具体的な方針を策定し、定期的に公表することが求められる。 金融庁は方針を策定した金融機関の取り組みをまとめ、今年6月末から四半期ごとに公表を始めるとしている。 (QUICK資産運用研究所)

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