含み益の顧客、ゆうちょ銀76% 投信の共通KPI(159社・業態別一覧)

QUICK資産運用研究所 投資信託を販売する金融機関が昨年から自主的に公表を始めた共通の成果指標(KPI)。金融庁が定めた基準で2回目となる2019年3月末時点のデータがほぼ出そろった。QUICK資産運用研究所が調べた159社について、業態別で一覧にまとめた。データを公開した投信の販売会社は前回の117社(18年3月末時点、金融庁に19年3月末までに報告した金融事業者)を上回った。 19年3月末時点で運用損益がプラス(含み益)の顧客割合が前年と比較できるのは115社。このうち前年比で割合が増えたのは86社(横ばいを含む)、減ったのは29社だった。 含み益の顧客割合は19年3月末時点の平均(159社)が61.2%と、前年の55.0%(115社平均)を約6ポイント上回った。 159社のうち、含み益の顧客割合が最も高かったのはセゾン投信の97.8%。前年より12.9ポイント上昇した。同社の顧客は投信の平均保有期間が12.04年と比較的長い。 一方、含み益の顧客割合が前年比で最も大きく下がったのは、レオス・キャピタルワークスの45.0%。前年の91.0%から46.0ポイント低下した。レオスは17~18年に口座開設した顧客が全体の7割を占めており、最近の運用成績の影響を大きく受けた。 6月に高齢者への不適切な投信販売が発覚したゆうちょ銀行は、76.0%の顧客が含み益だった。 ファンドラップの共通KPIを公表したのは15社。前年と比較できる13社のうち、ほぼ半分の6社は含み益の顧客割合が減少した。最大手の野村證券はファンドラップの共通KPIを公表していない。   ※QUICK資産運用研究所調べ(2019年7月上旬までに各社ホームページで確認できた主な販売会社が対象)、▲は減少。業態・種類ごとに含み益の顧客割合が高い順にランキング。含み益の顧客割合は各社が公表資料に掲載した数値または運用損益別の区分がプラスの割合の単純合算、小数点第2位を含めてランキング。18年3月末時点は原則として前回公表データ(前回分が大きく修正された場合や、今回初めて公表した販売会社のうち2年分を同時公表した場合は今回発表分を採用)。  

レオス、含み益の顧客割合は45% 投信の共通KPI(92社一覧)

金融庁の求めに応じて、投資信託を販売する金融機関が昨年から自主的に公表を始めた共通の成果指標(KPI)。2回目となる2019年3月末時点のデータを公表する金融機関が増えてきた。QUICK資産運用研究所が調べた92社を一覧にまとめた。 19年3月末で運用損益がプラス(含み益)の顧客割合はセゾン投信が97.8%。前年より12.9ポイント上昇した。一方、レオス・キャピタルワークスは45.0%と、前年の91.0%と比べ46.0ポイント下がった。レオスは発表資料で「2017年および2018年に口座開設した顧客が全体の7割を占めている。投資期間が短いと基準価額の短期的な変動の影響を受けやすく、当該期間の顧客において運用損益率がマイナスとなる方が多くなり、結果として全体の運用損益率が下がった」などとしている。 2019年3月末で運用損益がプラス(含み益)の顧客割合が判明した92社のうち、18年3月末時点と比較できるのは66社。この中で含み益の顧客割合が増えたのは49社だった。 (QUICK資産運用研究所)  

「投信で含み益」の投資家が増加 共通KPI、2年目検証

投資信託を保有している投資家の何割が利益を上げているのか。昨年と比べその割合は増加したようだ。 投信を販売する金融機関が金融庁の求めに応じ、昨年から自主的に公表を始めた共通の成果指標(KPI)。2回目となる2019年3月末時点のデータを公表する金融機関がちらほら出てきた。今回初めて公表する金融機関もあり、一部は昨年と今年の2年分を同時に公表した。 共通KPIの公表が確認できた金融機関22社を対象に、QUICK資産運用研究所が運用損益別の顧客割合についてまとめたところ、19年3月末時点で運用損益がプラス(含み益)の顧客割合が前年度を上回った金融機関が多かった。例えば野村証券は顧客の80%が含み益で、前年同月の77%から小幅に増えた。楽天証券とマネックス証券でも増加した。 含み益の顧客割合はその時々の相場環境に大きく左右されるほか、金融機関がどんな投信を積極的に販売したかや、積み立て投資の利用状況などによっても差が出る。 金融機関22社で利益が出ている顧客割合を一覧にまとめてみると、トップはセゾン投信の97.8%だった。前年度の84.9%から増え、顧客のほとんどが含み益となった。同社が運用・販売する「セゾン資産形成の達人ファンド」(96312073)は、2007年3月からの設定来リターンが104.65%(19年5月末時点)にのぼる。 2位は今回初めて公表したありがとう投信の94.8%。野村証券の80.0%が続いた。 22社のうち2年分を公表したのは16社。この中で11社は含み益の顧客割合が前回と比べて増加した。 (QUICK資産運用研究所 西田玲子、石井輝尚)

コモンズ投信、顧客の97.7%が含み益 独立系は高水準

セゾン投信とレオス・キャピタルワークス、コモンズ投信の独立系運用会社3社は、9月末までに「共通KPI」を相次いで発表した。各社が直接販売した投資信託の評価損益が3月末時点でプラスだった顧客の割合はいずれも高水準だった。 「共通KPI」は金融機関がどれだけ顧客本位で投信を販売しているかを「見える化」するための指標で、金融庁が投信の販売会社に自主的な公表を求めている。運用損益別の顧客比率は、投信の販売会社における比較可能な「共通KPI」として3つある成果指標のうちの1つ。 含み益だった顧客の比率はセゾン投信が84.9%、レオス・キャピタルワークスが91%、コモンズ投信が97.7%だった。金融庁が銀行29行を対象に実施した調査では含み益が55%程度だったが、独立系運用会社はこれを大きく上回った。ネット証券の4社合算(SBI証券と楽天証券、マネックス証券、カブドットコム証券)の63.8%よりも高かった。 独立系の直販ファンドは運用成績が比較的良好なことに加え、積み立て投資の利用が多いこともあって、含み益の顧客比率が高かったとみられる。共通KPIの対象は3月末時点で顧客が保有している投信に限られ、それまでに売却して利益を確保したり損失が出たりした場合は含まれない。 コモンズ投信の発表資料によると、同社で毎月定額を購入する「つみたてプラン」の利用者は3月末時点で全体の79%にのぼる。直販の年代別口座比率では、6人に1人(16%)が20歳未満。同社では子どもの教育費などを計画的に積み立てる「こどもトラスト(未成年口座)」サービスを提供している。 また、セゾン投信が発表した「口座開設年別損益状況分布」によると、保有期間が長いほど評価損益がプラスの顧客比率が高い傾向がある。2010~12年に口座を開設した顧客はすべて含み益だった。 (QUICK資産運用研究所)

つみたてNISA対象投信に資金流入 インデックスは日経平均型、アクティブはひふみ

今年1月から積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)がスタートし、対象となる投資信託が選好されている。世界的に株式相場が崩れた2月に「逆張り」の個人マネーが加わったこともあり、金融庁の「お墨付き」ファンドに資金が流れ込んでいる。 つみたてNISAの対象商品として届け出られ、金融庁が認めた投信は2月末時点で141本。金融庁が指定した指数に連動するインデックス型が126本、それ以外のアクティブ型が15本ある。 日本経済新聞によると、つみたてNISAの1月末時点の申込件数は主要証券・銀行11社で37.8万件。1つの口座で積み立てできる上限は月3万3000円程度なので、つみたてNISA経由の資金流入額は単純計算で最大でもひと月あたり125億円にとどまる。1月と2月を合わせても250億円ほどだ。 今年に入って設定から解約を差し引いた資金流入額(推計値)は、つみたてNISA対象の141ファンド合計で2291億円。専用ファンドではないため、つみたてNISA向け以外にも資金の出入りがある。特に2月はこれまで堅調だった世界の株式相場が急変したため、流れに逆らう「逆張り」や押し目拾いの資金流入が膨らんだ。 ■インデックス型は「日経平均連動型」が上位に つみたてNISA対象のインデックス型投信を年初からの資金流入額が多い順にランキングしてみると、上位3本は日経平均株価に連動するタイプが占めた。上位20本のうち18本は株式で運用するタイプだった。 首位は「野村インデックスファンド・日経225」(0131510B)で、今年の資金流入額は118億円。月平均では59億円と、昨年1年間(2.5億円の流出超)を大きく上回った。 上位20本はすべて今年の資金流入額の月平均が昨年より多かった。株価が調整した2月だけでなく、堅調を維持していた1月も資金流入額が昨年の月平均を上回るファンドが続出した。 ■アクティブ型は「ひふみプラス」が首位 つみたてNISA向けに金融庁が指定したインデックス型以外の投信(アクティブ型)で、今年に入って資金流入額が最も多かったのはレオス・キャピタルワークスの「ひふみプラス」(9C311125)。1月と2月の合計で1000億円を超す資金が流入した。2位もレオスが直販する「ひふみ投信」(9C31108A)だった。いずれも主に国内の株式で運用している。 3位にはセゾン投信の「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド 」(96311073)が入った。国内外の株式や債券で運用するバランス型のファンドだ。 アクティブ型15本のうち、今年の資金流入額の月平均が昨年を上回ったのは13本にのぼった。 ■バランス型、残高の積み増しに時間 特定の資産の相場動向に左右されにくいバランス型に絞ってみると、資金流入ペースに大きな変化は見られない。つみたてNISA対象のインデックス型126本のうち、複数の資産に投資するバランス型は53本。このうち今年の資金流入額の上位20本に入ったのはわずか2本だった。 つみたてNISA対象のアクティブ型も含め、今年に入ってからバランス型の大半は資金流入額の月平均が昨年を上回ったが、増加幅はそれほど大きくない。つみたてNISAは定時定額で少額をコツコツ積み立てていく仕組みとあって、その影響が対象ファンドへの資金フローや残高の積み増しに表れてくるにはまだ時間がかかりそうだ。 (QUICK資産運用研究所 望月瑞希、西田玲子)

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