15日の米国時間外市場で画像処理半導体(GPU)大手のエヌビディア株が急落、前日比16.4%ほど安い169.10ドル近辺まで下げた。15日に発表した2018年8~10月期(第3四半期)決算で1株利益(EPS)は1.97ドルと市場予想の平均(1.71ドル)を上回ったが、同期間の売上高とともに2018年11~19年1月期の業績見通しが市場予想を大きく下回った。先行きに警戒した売りが膨らんだ。この日の通常取引は2.63%高の202.39ドルで終えていた。
エヌビディアは第2四半期の5~7月期決算でも、仮想通貨向けGPUの需要が大きく減少するとの見方を示し、市場に衝撃を与えた経緯がある。
8~10月期の売上高は前年同期比20.7%増の31億8100万ドルと、市場予想の32億3962万ドルを下回った。部門別にみると売上比率の高いゲーム部門は18億9700万ドルと市場予想の18億9400万ドルを小幅に上回った。一方、データセンター部門は8億2000万ドルと市場予想の8億2100万ドルを小幅に下回ったほか、その他の部門もおおむね市場予想を下回る振るわない結果となった。
11~1月期の売上高は前年同期比5~9%減の26億4600万ドル~27億5400万ドルになる見通しを示した。市場が見込んでいた34億400万ドルを大きく下回る。中価格帯のゲーム向けGPUの値下げで売上高が目減りするという。(中山桂一)
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