米国から逃げるハーレー、叱る大統領 EU関税が業績と株価を直撃

25日の米国市場でハーレーダビッドソンが大幅に3日続落し、5.97%安の41.57ドルで終えた。欧州連合(EU)が導入した二輪車に対する輸入関税の影響をこの日朝に発表した。関税が6%から31%に引き上げられることで1台あたり2200ドルほどの影響があるといい、2018年通期で1株当たり利益(EPS)にして0.41~0.46ドルの悪影響があると見込んだ。EUによる輸入関税の適用を避けるため、欧州向けの生産を米国外に移すことも明らかにし、業績への不透明感が高まる展開だった。

レイモンドジェームスは25日付のリポートで、投資判断をマーケットパフォーム(中立)としながら、「7月24日に決算発表が予定されているが、現時点において不確実性が残っている」と指摘。「これらの関税は一時的かも知れないが、ハーレーダビッドソンの業績見通しはかなり楽観的すぎる」と先行きに警戒感が残る旨を指摘した。

トランプ大統領は25日にツイッターで「全ての企業の中で、ハーレーダビッドソンが最初に白旗を揚げるとは驚きだ。私は彼らのために懸命に闘かった。EUに関税を支払う必要は無い。辛抱せよ!」とつぶやいた。

ハーレーダビッドソンとトランプ氏の関係と言えば、2017年2月2日にホワイトハウスをハーレーダビッドソンの関係者らが訪問したイベントが思い出される。米国を象徴する5台の大型バイクを前に乗車を促されたトランプ氏が「バイクから転がり落ちるのを見たいのか」とジョークをかますほどの余裕ぶりだった。減税策を御旗に米国内の雇用創出を望んでいたトランプ氏としては、ハーレーダビッドソンが輸入関税を受けて米国外で生産を増やす事態に陥った事に戸惑っているのかも知れない。(片平正ニ)

トランプ氏のツイッター
 

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