QUICKがまとめた23日時点のFX大手8社の建玉状況、「QUICK店頭FX建玉統計」で円に対するドルの買い建玉は前の週に比べ4.7%減の50万8961(単位:1万通貨)だった。減少は2週連続。一方でドル売り建玉は同2.5%増の12万3422だった。この週は外国為替市場でドル円が1ドル=105円から108円を目指す展開が見られた。ドル買いが一巡すると106円台の取引が続いた。
ドル円が上昇(円安・ドル高)に転じた場面で一定の利益を確保する動きが出たもよう。一部には「最近になってドルの戻り売りが少しみられる」(マネーパートナーズの武市佳史チーフアナリスト)との指摘もあった。
それでもドル買い建玉は依然として高水準だ。ドル買いポジションの比率は低下したとはいえ80%を維持した。米長期金利とドル円相場の連動性が薄まるなかで過去の経験則がどこまで通じるのか。ドル円が再び下値を探るような展開となれば、個人投資家は思わぬ損失を抱える可能性をはらんでいる。
※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。