マーケットが注目する米大統領選挙。共和党候補であるドナルド・トランプ氏の勝利は「ドル安・円高要因」という調査結果もあるため、日本の株式市場も無関係ではありません。
全3回の候補者によるテレビ討論が終了(第3回は現地時間10月19日に開催)し、マーケットは民主党候補であるヒラリー・クリントン氏の勝利を織り込み始めています。というのも、各候補の関連株の値動きが如実に物語っているからです。
QUICKが発信する有料コメント「QUICKデリバティブズコメント」の10月25日付の記事を見てみましょう。
米大統領選の投開票まで残り2週間となった。3回のテレビ討論も終了し、民主党候補ヒラリー・クリントン氏が共和党候補ドナルド・トランプ氏に対し優勢な状況を続けている。米株式市場でもクリントン氏の勝利を意識した値動きが目立つようになってきた。ドイツ銀証券は民主・共和の両候補の政策をもとに、税金や貿易、インフラなどの面で恩恵を受ける銘柄を選別。それぞれ「クリントン・バスケット」、「トランプ・バスケット」としてくくった。
「QUICK FACTSET ワークステーション」の機能を使って、各バスケットを昨年末を基準に時価総額ベースで指数化したのが下のチャートだ。
クリントン・バスケット(青い線)が足元で水準を切り上げた。S&P500種株価指数(緑の線)もアウトパフォームしている。半面、トランプ・バスケット(黄色い線)は7月以降から下値を切り下げる展開が続く。米市場の値動きを見る限り投資家はクリントン氏の勝利を織り込みつつあるようだ。
為替市場もクリントン氏勝利を見据えているのか、今年9月に1ドル=100円割れを目前にしていたドル円相場が、105円台まで下落しています。両候補の勝敗は、為替を通じて日本株に影響を与えます。投開票日を迎え、選挙結果が判明するまで、両候補の関連銘柄の動きには注意が必要かもしれません。
なお、具体的な関連銘柄は以下の通りです。
(編集:QUICK Money World)