QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2019/11/11)
・飲食単価上昇基調を見込み来期以降を小幅増額
連結営業利益の企業価値研究所予想は業績表の通り。今期は「TDR」35周年の反動から減益不可避とみるが、(1)「美女と野獣」関連大型アトラクションを含む「TDL」エリア刷新(開業予定:来年4月)、(2)「アナ雪」エリア等を新設する「TDS」拡張(同:23/3期)などをテコに、「TDR」40周年に当たる24/3期の入園者数を3750万人(前期比年率3%成長)と予想。体験価値向上を反映した価格改定などによる客単価上昇や新ホテル(開業予定:22/3期)も後押しし、連結営業利益は24/3期にかけて年率7%成長へ。なお、企画開発力向上や大規模開発に伴う施設開設などから飲食単価の上昇基調を見込んだため、来期以降の連結営業利益予想を小幅増額した。
・長期的に入園者数4000万人へ引き上げ可能とみる
事務棟エリア等での開発余地や「TDL」エリア刷新の可能性を鑑み、長期的には入園者数4000万人レベルへの引き上げが可能だろう。当研究所はチケット価格改定や大型アトラクションの償却一巡なども考慮し、入園者数4000万人と仮定した場合の営業利益を2290億円と試算。変動価格制採用や強気の価格改定が上振れ要因に。潤沢なキャッシュを活用した株主還元強化に引き続き期待。
・リスクファクター ~天候要因、舞浜一極集中など
・アナリストの投資判断 ~入園者数4000万人への長期成長を見据えた妥当な株価水準と判断
長期保有する個人投資家が多いため、長期的成長シナリオに基づき判断。入園者数4000万人を仮定した当研究所試算に基づくPERは31倍と過去10年平均33倍と大差なく、妥当な水準だろう。更なる株価上昇には、変動価格制採用や当研究所想定以上の強気の価格改定などが必要との見方を変えていない。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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