QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2019/10/31)
・3Qの減速踏まえ当研究所の19/11期予想を減額
19/11期3Q累計の連結業績は前年同期比1%減収、営業利益は同9%減の157億円。3Qに業績が減速し、減収減益に転じた。アジアが一段と減速し、堅調だった日本にも減速が拡がり、欧州もユーロ安の影響を受けた。増収効果で各種コストの増加を吸収できなかった。会社は期初計画(営業利益240億円)を変えていない。企業価値研究所は19/11期通期業績予想を減額する(営業利益235億円→205億円)。機械セクターの中で同社業績は依然底堅いといえるが、業績に減速感が出ている感は否めない。現状4Qに力強い業績回復を見込むのは厳しく、会社計画達成のハードルは高まったとみる。
・来・再来期の当研究所予想も減額
当研究所の20/11期、21/11期の業績予想も減額する。足元までの状況を踏まえ、日本等の需要回復を弱くみた。20/11期業績は前半まで苦戦を予想。後半以降は循環的な需要の回復や航空機関連の底堅い需要、生産能力増強の効果などを背景に、業績は緩やかに回復に向かうと予想する。会社の中期目標(20/11期に売上高1500億円、営業利益300億円)は達成の厳しさが増した印象。
・リスクファクター ~為替、自動車需要、貿易摩擦等
・アナリストの投資判断 ~現状の株価水準は概ね妥当とみる
株価は直近で上昇し、現状の当研究所の20/11期予想PERは約16倍。製造業や機械セクターの平均(17倍程度)、同社の過去3年平均(17倍程度)に近い水準となっている。現状の株価水準は、すでに来期以降の業績の緩やかな回復を織り込んでおり、概ね妥当と考える。現状の水準から株価が一段と上昇するには、米中貿易摩擦の解消による需要の回復など、業績面で明確に追い風となる好材料が必要となろう。
(提供:QUICK企業価値研究所)
本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。
レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。
サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。
※ 個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。
サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。
※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。