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ロート製薬(4527)健康寿命の延伸に挑戦!【株主優待戦略を聞く】

個人株主は究極のロートファン

経営企画部 阪本麻友氏

「個人株主はお客さまでもあります。個人株主は究極のロートファンと捉え、もっともっと好きになっていただけるよう株主優待・株主通信・株主イベントなどを通じて会社や商品の魅力を伝える努力をしています」と経営企画部 阪本麻友氏は語る。株主優待制度は2000年3月から導入、また2018年からは新たに株主イベント開催を始めた。経営陣より、健康を軸に展開する事業、健康経営、商品開発へのこだわりなどを伝えている。2018年は株主イベントの募集枠250人に対し1100人を超える応募があった。参加者からは、商品開発への想いを知り、さらにロート製薬が好きになったという声が多いという。

「社会貢献に寄付」2006年から

「株主優待を通して、新商品や話題の商品、会社の取り組みを知っていただきたい」(阪本氏)と考え、商品の選定に際しては毎年、知恵を絞っている。老若男女どのような人にも使って頂きやすい商品群にしたり、新しく取り組んでいる食事業のことを伝えられる商品を盛り込んだりと、毎年内容を見直し、魅力アップに取り組んできた。株主からのさまざまな要望、アンケートにはすべて目を通しているという。

自社製品といっしょに

株主優待制度を導入以降、商品以外でも様々な取り組みをしている。2006年には優待メニューに社会貢献活動への寄付を導入。株主優待に寄付のメニューを提供する企業は、当時としては珍しかったが、目薬商品を中心に人々の眼の健康を守ってきたロート製薬だからこそ、さらに眼領域での活動を広げていくため、アイメイト協会(盲導犬育成や視覚障害研修を行う団体)への寄付を開始。現在は、さらに寄付先にみちのく未来基金(東日本大震災で親を亡くした子どもたちの高校卒業後の進学支援のための奨学基金)を追加している。個人株主の5~7%が寄付を選択するとのことで、関心は高い。

それ以降も、制度の拡充が続く。

2012年3月に、長期保有優遇制度(3年以上継続保有の株主を対象)を導入。さらに翌年2014年1月には、単元株式数(1000株→100株)変更にあわせて、100株以上保有している株主を対象にした株主優待を新たに設定した。

近年は優待品についても内容充実を行っている。

2017年3月、1000株以上かつ3年以上保有している株主を対象にした優待品を拡充。拡充前は人気化粧品のObagi(オバジ)のみを提供していたが、会社の取り組みを知ってもらうため、グループ企業製造の食品(南ぬ(ぱいぬ)豚セット、野菜セット、沖縄果実ジュースや野菜ジュースなど)をメニューに追加した。特に南ぬ豚製品の人気が高い。

また、近年は小口から株式を保有し始める30代前後の株主が増えているという背景から、2018年3月、最低単位数である100株以上の株主を対象にココロートパーク(ロート製薬の会員制サイト)のポイントを優待に取り入れた。ポイントは、指定された商品との交換に使うことができる。2019年3月、1000株以上の株主を対象にロート製薬直営のレストラン&デリカフェ「旬穀旬菜」のチケットを追加した。今後も、株主であることに喜びを感じてもらえるように、また会社の取り組みを伝えられるように努めていくという。

積極的なIRで株主開拓に手ごたえ

ロート製薬の株主は年齢層が高い(阪本氏)。長期保有頂いている方が多いためでもあるが、一方で次の世代の株主獲得が課題となっている。そのため、2017年からはIRイベントへの出展、株主イベントの開催に積極的に取り組んでおり、新規株主の獲得に手ごたえを感じている。

このような取り組みを通じ、さらにロート製薬のことを知り、好感を持ってもらうことで、株主の数を増やしていきたいと考えている。「でも、株主様の数を増やすことが目的ではないんです。株を持っていただき、よりロート製薬と密にコミュニケーションが取れるようになること、それにより、我々が手掛けている健康事業の輪がもっと広がっていくことが、最終的なゴールと考えています」(阪本氏)。

熱く語る阪本氏の瞳は、目薬を点した後のように輝いていた。

株主優待
100株以上自社通販製品の割引他

株主優待のイメージ


【対象株主】
 毎年3月31日現在の株主名簿及び実質株主名簿に記載された1単元(100株)以上保有の株主を対象とする。
 
【優待内容】
 (1)当社製品
 (2)通販特典
 (3)ココロートパーク
 (4)上記(1)(2)(3)に加え、3年以上継続保有(*)の株主へ追加進呈
  100株以上 (1) ―
        (2)当社通販製品の割引
        (3)ココロートパーク 500pt
        (4)3,000円以上の当社製品
  500株以上 (1)当社製品詰合せ 3,000円相当
        (2)当社通販製品の割引
        (3)ココロートパーク 500pt
        (4)5,000円以上の当社製品
 1,000株以上 (1)当社製品詰合せまたは寄付 10,000円相当
        (2)当社通販製品の割引
        (3)ココロートパーク 500pt
        (4)5,000円以上の当社製品
 (*)3年以上継続保有の株主とは、毎年3月末日の株主名簿に同一株主番号で、連続して4回以上記載または記録された株主とする。

 

 

会社プロフィール
一般用目薬で首位、海外にも積極展開

主にヘルス&ビューティケアの領域で事業展開。一般用目薬では国内シェアトップ。機能性化粧品や機能性食品にも展開。海外展開にも積極的に取り組んでおり、世界110カ国以上にネットワークを構築。

報告セグメントは日本、アメリカ、ヨーロッパ、アジアで製造・販売体制を基礎とした地域別のセグメントで構成。各セグメントでアイケア関連(目薬、洗眼薬等)、スキンケア関連(外皮用薬、リップクリーム、日やけ止め、機能性化粧品等)、内服・食品関連(胃腸薬、漢方薬、サプリメント等)およびその他(体外検査薬等)の製品(サービス)を製造・販売。

<売上構成>(19/3期連結、外部顧客への売上高): 日本61%、アメリカ5%、ヨーロッパ5%、アジア28%、その他1%。同製品(サービス)別売上構成はアイケア関連21%、スキンケア関連64%、内服関連11%、その他3%。

1899年、信天堂山田安民薬房として創業、胃腸薬「胃活」を発売。1909年、点眼薬「ロート目薬」発売。49年、株式会社化し現商号に改称。62年、総合胃腸薬「パンシロン」発売。64年、点眼薬「V・ロート」発売。75年、米メンソレータム社から「メンソレータム」ブランドの専用使用権を取得(外皮用剤分野へ進出)。88年、メンソレータム社を買収、経営権取得。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)

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