外為市場、ドル先安観が強まる QUICK調査、今後6ヵ月「下落」>「上昇」

外国為替市場関係者の間で、ドルの円に対する先安観が強まっている。QUICKと日経ヴェリタスが共同で実施した月次調査によると、向こう6ヵ月でドルが対円で下落するとみている人の割合は38%にのぼり、上昇するとみている人の割合(26%)を初めて上回った。景気減速懸念や米連邦準備理事会(FRB)の利上げ観測の後退、政府機関の一部閉鎖など政治の先行き不透明感を映した結果とみられる。

昨年12月の調査では、ドルが対円で上昇とみる回答は46%、下落は31%だった。年初に「アップルショック」などで一時、1ドル=108円台から104円台に急騰しており、こうした相場波乱をみて短期間で市場参加者のセンチメントが一変した格好だ。上昇予想の割合から下落予想の割合を差し引いたDIはプラス15からマイナス12へと大きく悪化。ドルのDIがマイナスに転じるのは調査が始まって以来初めてだ。

■半年先に米ドルは下落するとの見方が優勢(上昇と答えた割合から下落と答えた割合を引いた値)

市場参加者がドル安予想に傾いた背景には、米国の金融政策に対する見方が逆回転したことがある。これまでの月次調査では、金融緩和を手仕舞いして利上げに向かった米国の金利と金融政策はドル高をもらたらす要因だとみる向きが多かった。

しかし、利上げ観測が後退して利下げの可能性も取りざたされる中で行われた今回の調査では、今度は金利・金融政策はドル安の要因としてみられるようになった。調査を基に算出している為替変動要因指数で、金利・金融政策が「ドル安」方向に振れたのは6年ぶりとなる。

(QUICKナレッジ開発本部 永島奏子)

※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。ヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

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