大正薬HD、株売却益計上で上振れ 7月のコンセンサスDIは小幅改善

QUICKが1日に発表した7月のコンセンサスDIによると、主要企業の業績に対する弱気な見方が後退しつつある。コンセンサスDIは金融を含む全産業ベースでマイナス5と、前月のマイナス8から3ポイント改善した。発表が相次ぐ国内企業の4~6月期決算の内容も順調だ。個別銘柄では、ドリンク剤「リポビタンD」で知られる大正製薬ホールディングス(4581)の上方修正期待が高まった。

 

※QUICKコンセンサスDI(QCDI)とは
 アナリストが予想連結純利益を3カ月前時点に比べて3%以上、上方修正した銘柄を「強気」、下方修正した銘柄を「弱気」と定義し、「強気」銘柄が全体に占める比率から「弱気」銘柄の比率を差し引いて算出する。DIがマイナスなら、下方修正銘柄が上方修正銘柄を上回っていることを意味している。5社以上のアナリストが予想している銘柄が対象で、主要企業の業績に対する市場全体の期待値が上向きか、下向きかが分かる。

7月のコンセンサスDIのマイナス幅縮小に寄与したのは製造業。DIは前月比7ポイント改善のマイナス3だった。なかでも医薬品や機械セクターの業績上方修正期待が高まったほか、輸送用機器に対する過度な弱気見通しが後退した。非製造業DIは前月のマイナス9から変わらなかった。

5社以上のアナリストが業績を予想する374銘柄を対象に、3カ月前と比べた純利益の上方修正率が大きい銘柄をランキングしたところ、トップは大正薬HDだった。医薬品中堅の富山化学工業の株式を富士フイルムホールディングス(4901)に売却、これに伴う特別利益418億円が収益を押し上げるもよう。会社予想の19年3月期の連結純利益は、市場予想と同程度の前期比75%増の555億円で最高が見込まれる。ただ、19年3月期の売上高は減収で営業利益も減少見通しであり、本業は苦戦気味だ。

 大正薬HDの株価は6月27日に上場来高値1万3390円を付けたが、みずほ証券は7月18日のレポートで「富山化学との資本提携の解消による医療用医薬品事業の再編期待で株価が上昇していると思われるが、ファンダメンタルでは業績回復時期が見通せない状況が続いている」と指摘する。

一方、アナリストによる純利益の下方修正率が最も大きかったのは、カジュアル衣料のアダストリア(2685)だ。市場予想では19年2月期の連結純利益は4月末時点で46億円の予想だったが、7月末に13億円に縮小した。7月13日に発表した18年3~5月期の連結純利益は、前年同期比95%減の2億3900万円だった。天候不順による夏物商品の売り上げ不振に加え、在庫処分に伴う値引き販売も利益を下押しした。

※上方・下方修正率の大きい銘柄のデータは7月31日時点。最終赤字の銘柄は除く。直近3カ月前とも5社以上のアナリストが業績予想を出している銘柄が対象

 

 

 

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