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第1回 QUICKが選ぶ「中長期投資にふさわしい投信」 ~運用成績を定量評価~

QUICK資産運用研究所は個人投資家が投資信託を選ぶ際の参考になるように、運用成績を定量的に評価し、この1年間に活躍した投信の中から「中長期投資にふさわしい投信」を選んだ。今回は第1回で、今後は年1回のペースで公表する。

運用方針、投資対象、コスト、運用体制・・・。投信は中長期的な資産形成の中核的な金融商品と位置付けられているが、いざ自分に合った商品を選ぶとなると難しいのが実情だ。中長期で保有するからこそ、運用の実力は重要なチェックポイントのひとつだ。

■運用成績を定量評価、リスク階級ごとに5本を選定

そこで恣意性を排除した手法で運用成績を評価し、リスク階級ごとに1本ずつ計5本を選んだ。リスク階級別に選定したのは、中長期投資では自分がどの程度のリスクをとるかを想定するのが重要という考え方に基づく。

選定対象は国内公募の追加型株式投信で、指数に連動する運用成果を目指すインデックス型も含めた。一般購入できない販売停止中や限定追加型、中長期投資に向かない毎月分配型や運用実績の短い投信などは除外した。評価は今年2月末時点のデータを使った。

具体的には、運用で取ったリスクに見合うリターンを上げたかどうかを測る指標の「シャープレシオ」を用いて、個々の投信を評価した。2017年3月から18年2月まで1年間の各月末時点における5期間(5年間、3年間、1年間、6カ月間、3カ月間)のシャープレシオの平均値を合計し、リスク階級別に最大の投信を選んだ。期間の異なるシャープレシオを合算することで、中長期の成績を反映する一方、足元の動向が与える影響の比重を高めた。

選定結果はリスク階級の小さい順に「マイストーリー・株25(01311018)」「結い2101(9Q311103)」「三井住友・げんきシニアライフ・オープン(79311005)」「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(89311067)」「SBI小型成長株ファンド ジェイクール(8931105C)」の5本(図A)となった。

 

図Aの1年リターンの水準やグラフの値動き(図B)を見ると、リスク階級が高いほどリターンが大きい傾向にある半面、振れ幅も大きいことが鮮明だ。ハイリスクであるほど将来の高いリターンが期待できるが、裏目に出れば元本割れの可能性も高くなりやすいことを意味する。

■4本が日本株アクティブファンド

リスク階級が1(最小)の「マイストーリー・株25」は、内外の株式と内外の債券に国際分散投資するバランス型で株式の基本配分を全体の25%とし、リスクを抑えている。野村アセットマネジメントが選定したファンドに投資するファンド・オブ・ファンズ形態でアクティブ(積極)運用するので、実質信託報酬は1%を超え、やや高めだが、安定的な運用成績を収めている。

「結い2101」は鎌倉投信独自の考え方に基づき、社会の持続的な発展に役立つ「いい会社」に投資。中小型株を主体として、投資に回さず現金で保有する割合が多いのも特色で、ファンド資産全体に占める現金相当は現在4割程度あり、一般の日本株ファンドに比べ、値動きは緩やかとなっている。

三井住友アセットマネジメントの「三井住友・げんきシニアライフ・オープン」は健康関連をテーマにして、高齢化社会が生み出す新ビジネスに着目して銘柄選別し、中小型株にも積極投資する。

「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ」と「SBI小型成長株ファンド ジェイクール」はともにSBIアセットマネジメントが、有望な中小型株発掘の「目利き」役として「エンジェルジャパン・アセットマネジメント」の投資助言を受ける形で運用。「ジェイリバイブ」の投資対象が「中小型株」で「ジェイクール」は「小型株」という違いがリスク階級で1段階の差となっている。

「マイストーリー・株25」以外の4本は、いずれもアクティブ運用型の日本株ファンドだ。運用対象の資産別に分類したQUICK投信分類平均(大分類は16)でみると、過去1年のリターンは「国内株式」が最大となるなど日本株の成績が好調だったことを反映。低コストのインデックス型投信に注目が集まりがちだが、アクティブ運用の実力発揮が浮き彫りとなった。

【選定対象・方法】
①対象は決算回数が年1回または年2回の国内公募の追加型株式投資信託。2018年2月末時点で(1)運用実績が6年以上(2)償還予定日までの期間が1年以上(3)原則として残高が10億円以上--の条件を満たす。原則としてETF(上場投資信託)、確定拠出年金(DC)専用、販売停止中、販売停止予定、限定追加型、マネープール相当、ブルベア型、ラップ口座専用、ミリオン型、一般財形型は除外した。

②リスク階級は価格変動リスク(過去の価格変動の度合い)をTOPIX(東証株価指数)との相対評価で表した「QUICKファンドリスク(QFR)」を用いる。QFRはリスクが最も小さい「1」から最大の「5*」まで6段階を付与しているが、ブルベア型などが含まれる「5*」は除外とした。

③17年3月から18年2月まで1年間の各月末時点における5期間(5年間、3年間、1年間、6カ月間、3カ月間)の運用実績データ(シャープレシオ)を使った定量評価。過去12カ月間における上記5期間のシャープレシオ(年率換算)の平均値を合計し、この合計値が最大となる投信をリスク階級別(1~5)に1本ずつ選定した。

(QUICK資産運用研究所)


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