JPモルガン・アセット・マネジメントが運用する「JPMザ・ジャパン」(1731199C)の純資産総額(残高)が1000億円台を回復した。26日の残高は1008億円で、1000億円台は2015年6月以来2年8カ月ぶり。
同ファンドの設定は1999年12月。2013年に販売会社が増えて大量の資金が流入し、同年4月に残高が3000億円に迫った。残高急増に伴いパフォーマンスが低迷する局面もあったが、16年ごろからは再び運用成績が上向き残高も回復傾向にある。
運用対象は成長性が高い日本の株式。株主を重視した経営を実践し、なおかつ、それらの状況を株価に織り込んでいない企業に投資する。ファンドの運用担当者を含めた運用チームが年間2000件にのぼる企業取材などを通じて銘柄を選ぶことも特徴の1つだ。
18年1月末時点の組み入れ銘柄上位は、トクヤマ(4043)やローム(6963)、SUMCO(3436)など。1年リターンは51.12%で、ベンチマークであるTOPIX(配当込み)23.26%を上回る。
17年10月には、同じマザーファンドに投資する「JPMザ・ジャパン(年4回決算型)」(1731117A)が新規設定された。残高は26日時点で801億円と着実に積み増している。決算回数が異なる新しいファンドが出たことにより、既存の「JPMザ・ジャパン」にも再び関心が集まったようだ。
(QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)