高島屋(8233) 会社長期目標の営業利益500億円、ROE7%以上への道筋みえない

QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2018/04/19)

・日本橋の貢献が想定下回り、今・来期営業利益予想を大幅減額、マンションの反動もあり今期11%減益へ
 企業価値研究所は今・来期の連結営業利益予想を大幅減額。今期を前期比11%減の315億円、来期を340億円とする。日本橋高島屋S.C.誕生(新館は9月、全館新装開業は来春予定)に係るコストおよび本館改装工事影響が想定より膨らむうえ、人件費積み増しなどが響く。前期比ではマンション販売やシンガポール過年度家賃処理の反動もマイナスに。来期は消費再増税影響を日本橋の通年寄与、人件費減、業務変革効果、タイの損益改善で吸収する見込み。21/2期は五輪の恩恵に人件費減、業務変革効果が加わり、連結営業利益は360億円に回復へ。

・資本効率改善を期待する株式市場とは温度差
 会社「長期プラン」の連結営業利益目標は23/2期500億円だが、当研究所予想の延長線からは大きく乖離。資産価値最大化への取り組みは評価するが、環境変化対応として不可欠な抜本的構造改革(赤字店閉鎖、不採算事業からの撤退等)には消極的な印象だ。株式市場が期待する資本効率改善についても、事務所用ビルを500億円弱で取得するなど、資金の使い方に市場との温度差がある。配当計画据え置きを勘案すると株主還元強化も期待薄で、ROE目標7%以上への道筋はみえてこない。

・リスクファクター ~円高・株安など

・アナリストの投資判断 ~資本効率改善、構造改革への積極姿勢がないと株価の本格反転は期待薄
 今期末当研究所予想PBRは0.72倍。国内百貨店売上高が低調で同社に対する評価が低かった17/2期平均0.76倍をも下回るが、資本効率改善や構造改革への積極姿勢がみえない限り、株価の本格反転は見込みにくい。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。
レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。
サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。
※ 個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。
   サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。
※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

関連記事

  1. 高島屋(8233) 営業利益予想を引き上げるが、21年度会社目標500億円への道のりは険しい

  2. 京セラ(6971) 部品事業の牽引により増収増益が続く見通し

  3. テレビ朝日ホールディングス(9409) テレビ広告市場が成熟するなか放映権料高騰が利益抑制

  4. オリエンタルランド(4661) アプリ導入による商品単価上昇期待を織り込み21/3期営業利益予想を増額

  5. 良品計画(7453) グローバルな業容拡大背景に、最高益更新が続く見通し

  6. 東海旅客鉄道(9022) 修繕費が増えるとみるが、鉄道の利用増加もあり今期当研究所予想は2%営業増益

  7. ライオン(4912) 高付加価値製品の拡大を見込むが、業績予想を小幅下方修正

  8. 第一三共(4568) 特許満了の影響で低水準だが、前期をボトムに営業利益の回復を予想

人気記事ランキング

  1. 登録されている記事はございません。

アーカイブ

PAGE TOP