QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2018/04/17)
・会社計画よりやや強めの今期当研究所予想を維持
18/11期1Qの連結業績は前年同期比10%増収、営業利益は同25%増の54億円。売上高は主要全地域で増加。特に欧州・アフリカがユーロ高円安やM&A効果もあり強く、米国の航空機産業、日本の工作機械やロボット、建機向け等幅広い産業向けで需要が堅調に推移した。未実現利益も含め為替影響もプラスに働いた。企業価値研究所は18/11期業績について、会社計画(前期比8%増収、営業15%増益)より強めの前回予想を据え置く。2Q以降の為替想定を円高方向へ見直したが、1Qの業績、受注が好スタートを切ったこと、拡充した設備での増産効果も下期から期待されること、などを勘案した。
・工具需要の伸長等で売上成長続くとの見方も維持
当研究所の来期、再来期の予想も据え置く。為替想定を円高方向に見直したが、販売面をやや強気にみた。グローバルでの工具需要の伸長、設備増強やM&Aの効果等で増収、営業増益が続くとみる。会社中期目標(20/11期売上高1500億円、営業利益300億円)の売上高は射程圏内だが、利益は依然簡単ではない印象。財務は良好で、株主還元は拡充される余地があるとみる。
・リスクファクター ~為替、自動車関連需要の減退等
・アナリストの投資判断 ~堅調な業績等踏まえると割安感
株価は昨年終盤から回復し、今年1月23日に過去最高値2949円を付けたが、その後は調整。堅調な1Q決算の発表後にみられた反発の動きも、一時的だった。現状の当研究所の18/11期予想に基づくPERは約17倍。同社の過去5年平均(約19倍)、現状の機械セクターの平均(約19倍)などを下回る。業績が堅調で回復局面にあること、株主還元の拡充期待などを踏まえると割安感があり、一定の上値余地があるとみる。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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