QUICK企業価値研究所アナリスト 谷林正行(2018/02/22)
・今・来期の予想を上方修正。順調な拡大を見込む
企業価値研究所の18/12期の連結予想営業利益は3700億円→4070億円(前期比23%増)へ上方修正した。17/12期実績は減損処理の影響を除けば事前の想定を上回ったことから、足元の好調な業況を確認したため。セグメント別では全セグメントで増益を見込んでいる。来期予想も上方修正。来期以降も増収・増益が続くとみているが、伸び率は鈍化すると想定している。
・中計目標達成に向け、今後の対応力を注視
20/12期の過去最高売上高更新、原価率45%などを目標とする現在の中期経営計画の進捗について、概ね順調だが、商業印刷で減損を余儀なくされるなど想定と異なる部分も生じている。今後の対応力を注視したい。
・既存事業好転、新規連結で17/12期は営業45%増益
17/12期の連結営業利益は3315億円(前期比45%増)となった。商業印刷の減損を行ったが、オフィスなど既存事業の好転、キヤノンメディカルシステムズ(旧東芝メディカルシステムズ)の新規連結で大幅増益となった。
・リスクファクター ~海外依存度の高さ、提携先の業況など
・アナリストの投資判断 ~業績は好調であり、株価は回復に向かうとみられる
当研究所では、今後の株価について、やや強気にみている。最近の株式市場全体の値下がりは、実体経済に悪化のサインがみられないため現時点では比較的早期に回復するとみられる。急落以前と比べて投資家側のスタンスがやや慎重になる可能性も考えられるが、同社の株価についても17/12期実績および18/12期予想ともに高い営業増益率となっていることもあり、回復に向かうと考えられる。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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