東海旅客鉄道(9022) 景気回復に伴う輸送需要の活発化などで、今・来期の当研究所業績予想を上方修正

QUICK企業価値研究所アナリスト 唐木健至(2017/11/27)

・鉄道車両子会社で損失発生も今・来期の予想を増額
上期決算発表を受け企業価値研究所では、今18/3期の連結業績予想を上方修正。営業利益を従来予想から320億円増額の6390億円(前期比3%増)とした。景気回復に伴う輸送需要の活発化で、新幹線の利用が想定を上回っていることなどを勘案し予想を引き上げた。前期との比較では、鉄道設備の修繕費が増えるものの、鉄道の利用増加で補うとみて営業増益の予想としている。なお、子会社で鉄道車両を製造する日本車輌製造が、技術的な問題により続けることが困難となった米国向け案件からの撤退を決定。これに伴う特別損失の計上で、通期の純利益予想は3750億円(同5%減)と、従来予想から90億円増額するにとどめている。
来19/3期の連結業績予想については、新幹線の利用想定を引き上げ、営業利益を6370億円→6670億円(前期比4%増)に増額した。前期との比較では訪日客の取り込みなどで鉄道利用の増勢が続くとみて、増益の予想としている。

・上期はビジネス、観光ともに利用が好調に推移
18/3期上期の新幹線収入は前年同期比4%増加。景気回復でビジネス、観光ともに利用が好調に推移した。

・リスクファクター ~東海地震など

・アナリストの投資判断 ~足元は概ね妥当。中長期的観点から徐々に水準を切り上げる展開を予想
直近株価での今期当研究所予想PERは10倍台半ばと、過去3年の平均(11倍台半ば)をやや下回る。当研究所では安全対策の強化などで鉄道関連の経費が今後は当面高止まりするとみることから、株価も過去3年を下回る評価が妥当だが、新幹線の利用好調もあり株価の評価を大きく引き下げる必要はないと考えている。足元の株価は概ね妥当な水準にあるとみており、今後は中長期的観点から、鉄道利用の着実な増加をにらみながら、徐々に水準を切り上げる展開を予想する。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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