QUICK企業価値研究所アナリスト
山藤秀明(2017/9/25)
・良好な事業環境続き最高益更新続く見込み
企業価値研究所は今18/5期の単独営業利益予想を前期比5%増の550億円へと小幅ながら6億円増額した。1Qの営業利益が前年同期比9%増と好調だったことを考慮した。最高益の更新を見込む。注力するクラウド事業(ネットを介した情報サービス)も急成長が続いている。一方で利益貢献度の高い保守・サポートも契約顧客を積み上げるストック型ビジネスの強みで業績は着実に拡大している。
景気回復に力強さはないが、企業の情報化投資は積極的。金融機関はフィンテック(金融サービスと情報技術の融合)の流れにのって、情報化投資を拡大させている。事業会社も製造業を中心に情報化投資に前向きだ。営業増益率は1桁台前半ながら良好な事業環境を背景に中期的にも最高益更新が続く見込み。
・余剰資金潤沢。普通配当での株主還元強化望む
業績拡大の一方で、設備投資などの資金需要は少なく、余剰資金が積み上がっている。従来のような一時的な特別配当ではなく、普通配当での株主還元強化を望みたい。
・リスクファクター ~景気回復の腰折れ他
・アナリストの投資判断 ~昨年末以降の上昇急ピッチで当面は現値水準で推移か
当研究所では「中長期的には株価上昇余地はあるが、当面は現状の高値水準で推移する」とみている。着実な業績拡大、良好な財務内容、高水準のROE、そして株主還元余力(余剰資金潤沢)などで中長期的にはこれまでの株価上昇基調は維持するとみている。一方で昨年末以降の上昇が急ピッチだったため、当研究所予想の今期PERは27倍と同業他社および、同社の過去水準と比較して割高。なお、普通配当での株主還元の強化などの方針が示されれば、上値を切り上げる展開も期待出来よう。
(提供:QUICK企業価値研究所)
本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。
レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。
サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。
※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。