東海旅客鉄道(9022) 1Qの好調で今期予想を増額も、輸送需要の伸び悩みリスクを勘案し来期予想は減額

QUICK企業価値研究所アナリスト 唐木健至(2019/08/08)

・大型連休の利用が想定を上回り今期予想を小幅増額
 1Q決算発表を受け企業価値研究所では、今20/3期の連結業績予想を小幅増額。営業利益を6890億円→6930億円(前期比2%減)とした。春の大型連休における輸送需要の盛り上がりなどで、1Qにおける鉄道の利用が想定を上回ったことを勘案し、予想をやや引き上げた。増額修正ながら、前期との比較ではリニア中央新幹線の建設工事の推進に伴い、既存設備の撤去工事費が膨らむと想定。在来線の車両開発に伴う関連費用の計上もあり、減益の予想としている。
 一方、来21/3期の連結業績は、景気減速で今後、輸送需要が伸び悩むリスクを勘案し、従来予想を小幅減額。営業利益を7060億円→7040億円(前期比2%増)とした。減額修正ながら、前期との比較では訪日客の取り込みなどで、新幹線を中心に鉄道の利用がやや増えるとみて、増益の予想としている。

・1Qは観光、ビジネスともに輸送需要が伸長
 20/3期1Qの新幹線収入は前年同期と比べ4.5%増加。春の大型連休を中心に観光需要が伸びたほか、景気回復でビジネス需要も順調に推移した。

・リスクファクター ~東海地震など

・アナリストの投資判断 ~足元は妥当。底堅い利益推移をにらみながら、徐々に水準を切り上げる展開を予想
 直近株価での今期当研究所予想PERは10倍弱と、過去3年の平均(10倍台半ば)をやや下回る。ただ、当研究所では景気の先行きがやや不透明で、今後、新幹線の輸送需要が伸び悩むリスクがあるとみることから、株価も過去3年を若干下回る評価が妥当と考えている。足元の株価は概ね妥当な水準にあるとみており、今後は中長期的観点から、底堅い利益の推移をにらみながら徐々に水準を切り上げる展開を予想する。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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