QUICK企業価値研究所アナリスト 真下弘司(2018/11/28)
・中期計画の見直し等を踏まえて予想を修正
企業価値研究所予想の19/3期の連結営業利益は前期比5%増の800億円。上期の実績と中期計画の計数目標の見直し等を踏まえて、主要製品や研究開発費の予想等を見直した結果、前回予想を据え置く。高血圧症治療剤「オルメサルタン」の特許満了等の影響で減収だが、抗凝固剤「エドキサバン」の伸長や前期に計上した減損損失等は見込まず営業増益予想。
続く20/3期と21/3期の連結営業利益は、20/3期が860億円→820億円(前期比3%増)、21/3期が900億円→860億円(同5%増)と修正。「エドキサバン」の伸長や新薬の貢献等から増益基調が続くとの見方に変更ないが、研究開発費の増額を主因に減額した。
・上期は5%減収、19%営業増益
19/3期上期の連結業績は、売上収益が前年同期比5%減の4469億円、営業利益は同19%増の580億円。国内薬価引き下げや「オルメサルタン」の特許満了の影響等から減収。経費削減や減損損失の減少で営業増益。
・リスクファクター ~医療費抑制や主力製品の副作用
・アナリストの投資判断 ~開発品に対する期待が先行
株価は「DS-8201」を筆頭とする抗がん剤の開発進展などが評価され17年末以降上昇、18年10月3日に上場来高値となる5032円をつけた。その後調整し足元は4000円前後で推移。PER等の株価指標は割高な水準にあり、期待が先行していることに留意。株価の持続的な上昇には次の成長を担う開発品目の着実な開発進展が必要と考える。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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