QUICK企業価値研究所アナリスト 堀内敏成(2018/09/03)
・1Qの純利益は前年同期比4.8%増の1134億円
19/3期1Qの連結業績は、純利益で前年同期比4.8%増の1134億円となった。世界経済が拡大基調を維持するなか、資源分野、非資源分野がともに増益を達成。特に、非資源分野は1Qとしての過去最高益を更新した。同社は生活消費関連分野を核とする非資源分野中心に幅広いセグメントで利益を積み上げる収益構造が特徴。毎期の期初計画を着実に達成しつつ、連結業績を拡大している。今1Qも安定的な収益力を発揮したと評価できよう。
・当研究所の連結純利益予想を小幅ながら増額修正
企業価値研究所では19/3期通期の連結純利益予想を、4800億円(前期比20%増)に上方修正する。セグメント別では、金属、エネルギー・化学品、住生活、情報・金融を、それぞれわずかながら増額した。
続く20/3期および21/3期の純利益予想も小幅上方修正する(業績データ参照)。米国・中国間の貿易摩擦拡大などが懸念されるが、現段階では、世界経済の拡大基調が継続するなか、同社のきめ細かい収益向上策の寄与もあり、安定的な増益基調が続くとみている。
・リスクファクター ~貿易摩擦問題、中国経済の動向等
・アナリストの投資判断 ~貿易摩擦、中国の景気減速が懸念されるが、株価は業績拡大背景に徐々に回復へ
株価は堅調な業績動向を背景に上場来高値の更新が続き、18年1月には2254.0円まで買われた。直近は1900円台での推移。当研究所では今回、同社の連結業績予想を小幅ながら増額。ただ、足元では、米国・中国間の貿易摩擦拡大に伴う世界景気や商流の減速、とりわけ、同社の事業に関連が深い中国の景気が減速傾向にあることが懸念される。株価は1月の高値以降は総じて調整局面が続いたが、着実な収益成長、積極的な株主還元、割安な株価指標を背景に、徐々に回復に向かうと予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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