QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2018/07/24)
・会社計画より強めの今期予想をさらにやや増額
18/11期上期の連結業績は前年同期比1割増収、営業利益は同23%増の112億円。会社上期計画を超過し、上期として過去最高の業績だった。同社工具への需要が好調に推移し、M&A効果等も背景に業績が伸びた。企業価値研究所は18/11期業績について、会社計画(営業利益220億円)より強めの予想をさらにやや増額。上期の販売・受注が好調で、下期の為替想定を円安(1ドル=107円→110円)に見直したことも勘案した。現在同社の工場はフル稼働で、旺盛な需要に生産が追いつかない面もあるとみられ、予想にはこの点も考慮した。
・円安・値上げ効果等踏まえ来期、再来期予想も増額
当研究所は19/11期、20/11期の業績予想も今回増額。為替想定を円安に見直した効果、18/11期中に行う値上げの効果等を織り込んだ。業績は工具販売の増加、設備増強の効果等を背景に続伸を見込む。会社中期目標(20/11期売上高1500億円、営業利益300億円)の売上高は達成を予想。利益はやや未達を見込むが、達成困難という印象は薄まりつつある。財務は良好な水準を維持。18/11期の配当は増額される可能性が高いとみる。
・リスクファクター ~為替、自動車関連需要の減退等
・アナリストの投資判断 ~好業績踏まえると株価にも上伸余地
株価は今年1月23日に過去最高値2949円を付けた後は調整。現状の当研究所の18/11期予想に基づくPERは約17倍。製造業や機械セクターの平均を若干上回るが、同社の過去5年平均(約19倍)を下回り、割高感は少ないとみる。今期は会社計画線を上回る好業績が見込まれ、配当増額の可能性なども踏まえると、株価にも上伸余地があるとみる。今後は四半期毎に好業績を確認しつつ、上値を試す展開を予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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