QUICK企業価値研究所アナリスト 中村宏司(2018/05/31)
・19/3期は11%経常増益を予想
企業価値研究所では19/3期の経常利益を2600億円→2400億円(前期比11%増)と従来予想を下方修正した。生産設備トラブルが多発していることから、製造基盤を整備するための製造実力強靭化費用を計上する見通しであることを考慮した。しかし、鋼材需要は堅調に推移し、エンジニアリング事業の採算改善や、持分法投資損益の改善を見込み増益になるとの見方は変えていない。
・鋼材需要の増加に支えられ20/3期以降も増益を予想
20/3期の経常利益も従来予想を下方修正したが、増益予想は変えていない。21/3期も増益基調が続くと予想する。国内は20年開催の東京オリンピック関連のインフラ整備が鋼材需要を下支えし、海外では自動車用鋼板の需要増を見込む。
・18/3期は鋼材マージンの改善で大幅経常増益
18/3期の経常利益は前期比2.6倍の2163億円。主力の鉄鋼事業が、鋼材マージン(原料価格と販売価格の値差)の改善などにより採算が向上し、全体の大幅な経常増益に貢献した。
・リスクファクター ~高級鋼材需要動向や為替動向
・アナリストの投資判断 ~割安な株価水準などを背景に株価は再び上昇へ
当研究所では、19/3期以降の利益予想を下方修正したが、鋼材需要の増加を背景に増益基調が続くとの予想は変えていない。株価指標面では18/3期実績連結PBR0.67倍と割安な水準にある。堅調な業績と割安な株価水準を背景に株価は再び上昇に向かうものと考える。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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