QUICK企業価値研究所アナリスト 小西慶祐(2018/02/06)
・強めだった当研究所の今期営業利益予想を小幅増額
18/3期通期の連結営業利益計画について会社側は、為替レートの前提を円安方向に見直し、750億円→780億円(前期比10%増)に小幅上方修正した。もともと強めだった企業価値研究所の営業利益予想も、790億円→800億円(同12%増)に若干増額。高採算なインドネシアの販売が予想以上に好調なことを織り込み、引き続き会社計画をやや上回る予想とした。4Qは、前年同期の国内販売が高水準だったため一時的に伸び悩む予想としたが、基調として利益の回復トレンドは続くとみている。
・習熟度が増す古河新工場の貢献で収益力が向上へ
続く19/3期以降の営業利益予想も、小幅増額する。19/3期は前期比19%増と伸び率が高まり、20/3期も1割程度の伸びを予想。インドネシアでの販売好調持続、同社が注力市場とし現地生産化を進めている米国での拡販、ロシア、中近東など資源国での販売復調が寄与する見通し。利益面では、古河新工場が本格的に貢献するとの見方を継続する。18/3期はむしろ立ち上げに伴う先行費用が重かったが、従業員の習熟度が増すことで収益力が高まると考えている。
・リスクファクター ~新興国でのトラック需要など
・アナリストの投資判断 ~成長期待高まるが、PERで割安感はないと判断
直近の株価に基づく19/3期の当研究所予想PERは13倍。同社の過去平均やセクター平均との比較ではPERで割安感はない。来期以降の成長期待は高まったと考えているが、株価には織り込まれたと判断、当面の株価の上値余地は限定的との見方を継続する。なお中期的には、インドネシアを中心とした東南アジアでの販売回復、生産性が向上した古河新工場の本格的な寄与などから、緩やかに持ち直すとの見方も変えない。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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