ビットコイン、残る急落の余韻 小規模な入札にも神経質

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インターネット上の仮想通貨ビットコインが不安定な動きを続けている。ドル建て価格は前週に1ビットコイン=1万ドルの節目を大きく割り込んだ後、一時は1万3000ドル近辺まで戻したが、足元では1万1000ドル近辺で推移する。昨年12月22日と前週の2回の急落を経験した市場参加者は上値追いに慎重で、利益確定のタイミングは早い。目先は米連邦保安官局が犯罪捜査で押収したビットコインを対象に22日に実施する入札に対し、投資家の一部で警戒感が高まっている。   出所:coindesk   足元でビットコインの投資家心理を左右しているのは引き続きビットコイン以外の「オルトコイン」だ。情報サイトのコインマーケットキャップによると、仮想通貨全体の時価総額に占めるビットコインの割合は12月上旬まで7割近かったものの、オルトコインが急上昇した前々週に33%を割り込み、ここ数日も35%前後でさほど変化がない。 本来なら前週のオルトの急落時には、ビットコインが復権する逆の動きをしてもおかしくはなかった。だが、証拠金取引などでビットコインを介したオルトコインの売り買いが増えた結果、ビットコインはオルト相場との「順の相関」がいったん強まっている。 ヘッジファンドなどの投機筋は市場機能が整ったビットコインを主な運用対象とし、先物やオプションを交えた戦略をたてている。オルトコインはイーサリアムやリップルなど名の知られた一部の通貨を除くと知識が乏しい。 「正体がはっきりせずいつ消えてしまうかわからない小さなオルトにまで目を配らなければならないとすれば、しばらくビットコインの下落リスクを警戒しておく必要がありそうだ」。ある仮想通貨ファンドのマネジャーからはそんな声が聞かれた。 市場はコイン需給にかかわる材料にかなり神経質になっている。例えば米連邦保安官局が米東部時間の22日9時30分~15時30分に実施するビットコインの入札が話題だ。 連邦保安官局は犯罪捜査の過程で押収したビットコインを売り出す。総額3813ビットコインで500コインと100コインがそれぞれ5セット、残る813コインは一括で売却される。応札者は20万ドルの証拠金を差し入れ、米政府が認めた身分証明書の写しなどを提出する。 同様のビットコイン入札は今回が初めてではない。2014年には違法薬物や銃を取引するサイトの「シルクロード」摘発で得た3万ビットコインがオークションにかけられた。 14年よりも市場規模が広がり、ファンド勢による数百、数千コイン単位の取引が恒常化してきた現在、3813ビットコイン程度の入札は需給環境には大きな影響を及ぼさない――。そう断じるのは簡単だが、14年といえば仮想通貨の市場がまだよちよち歩きで、1ビットコイン=1000ドルの背中がはるか遠くに見えていたころだ。 1万ドルを超えたいまは、3813コインでも14年の3万コインをはるかに超える規模のドルやユーロ資金が行き来する。市場の一部では「少額入札であっても軽視はできない」との懸念がくすぶっている。 【日経QUICKニュース(NQN ) 今 晶】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

金融庁が初心者向け「つみップ」  先輩ブロガーに直球質問

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1月19日の夜、東京・霞が関にある金融庁の会議室には金融庁担当者やゲストの声に熱心に耳を傾ける30人近くの姿があった。今年1月から始まった積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)について語り合う、金融庁主催の意見交換会「つみたてNISA Meetup」(通称:つみップ)も13回目を数え、今回は主に投資経験が3年未満の初心者を対象にした「つみップ Rookies」が初めて開催された。 講師に経済評論家の山崎元氏らを招き、人気投信ブロガーの「虫とり小僧」さん、「はちどう」さん、「吊られた男」さん、「個人凍死家テリー」さんの4人が特別ゲストとして加わった。金融庁の「長期投資のベテランとしてルーキーズの質問に答えて欲しい」という要望に応え、長期投資を実践し、米リーマン・ショックをはじめとする数々の市場の変調をくぐり抜けてきた強者(つわもの)がそろった。 ■スマホで「資産運用シミュレーション」実体験 金融庁担当者はつみたてNISAの制度概要に加え、「投資とは」といった根源的内容を説明。「米国で金融資産が大きく拡大したのは非課税制度が起爆剤になった」「(投資を通じて)未来の幸せで明るい自分に会う準備をしてはどうか」「適度なリスクをとるのが必要だが、投資信託を通じ世界の金融市場全体を少額で買うのが可能」などと解説した。山崎氏は「一部の金融機関という『狼』には気をつけて」と注意を促した。 説明会は終始和やかな雰囲気に包まれ、参加者が自身のスマートフォンを使って金融庁ホームページの「資産運用シミュレーション」を一緒に体験する時間も設けられた。例として、想定利回り(年率)が3%の投資信託を毎月3万円ずつ購入すると20年後には投資元本の720万円が約985万円に増え、運用収益が約265万円(元本に対し約37%のリターン)となることを実体験した。 ■ルーキーズから次々と質問 質疑応答の場では、やや緊張しているためか控え目ながらも、ルーキーズから長期投資に関連した質問が次々と出された。 「妻にも『つみたてNISA』を勧めているが、『知識がない』『損しそうで怖い』として全く耳を貸そうとしてくれない。投信ブロガーの皆さんのご家族はどんな感じか」「新しい商品が出てきて目移りしそうだが、乗り換えた方がいいのか」「20年投資するつもりで、例えば18年目に大きく儲かっていてもそのまま続けた方がいいのか」などだ。 虫とり小僧さんは「ルーキーズの皆さんからの質問は自分のブログ経由で同じように受けたことが何度もあり、投資初心者に共通する疑問や悩みのように感じた」と述べ、「ネット経由ではなく、直接受け答えができたのは新鮮で、少しでも参考になれば嬉しい。『損してもあまり考えこまずにひたすらコツコツ投資を続けることが何より肝心』なことを伝えたかった」と話していた。 つみップにほぼ毎回参加し、ツイッターで臨場感あふれる実況中継が恒例となっている若手投信ブロガーの「安房」さんは、今回はルーキーズに同伴する形で参加。「投信ブロガーにとっても、初心者の率直な疑問に答えることは考え方を整理する機会にもなり、今後の活動に大きなプラスになったのではないか」と語っていた。 ■金融庁、「職域NISA」の広がりに期待 「つみたてNISAは若者にはいい制度と思うが、大学を卒業したばかりの初任給でやりくりするのは苦しい。金融庁は制度をどのように広めていこうとしているのか」と質問の矢は金融庁にも向かった。 金融庁を代表し、油布志行参事官は「長期・積み立て・分散投資のつみたてNISAは投資のスタンダードだと考えている。ただ、制度普及には小さな成功体験の積み上げが欠かせない。必ず儲かる魔法の杖でもないので、投資家が成功しやすいように、手数料負けしないような投資信託に対象を絞り込んだ」などと強調した。 金融庁は、働く若者がつみたてNISAを始めやすいよう、職場積立NISA(職域NISA)の広がりに期待をかけている。金融庁幹部や職員、家族が率先してつみたてNISAを始めており、今後は中央官庁をはじめ東京都の職員や教職員に広がる可能性もあるようだ。 ■「家に帰ったらつみたてNISA」「投信ブロガーに会えて最高」 初心者は識者や先輩投資家と交流する場が限られるだけに、つみップを通して投資に対する理解が深まったようだ。 今春から社会人になる学生は「銀行で勧められるがままに投信を買った。今日は投資全般について聞きたいと参加した。近くで投資している人がいないのでこういう場はいいですね。家に帰ったらネット証券でつみたてNISAをしようと思う」と意気込んでいた。 今回で8回目の参加となる女性は「毎回テーマが変わるので飽きずに面白い」と語った。「投信ブロガーって本当に実在していたんですね」「投資を始める時に参考にした『生』ブロガーと会えて最高」「金融庁に入るのに緊張したが、意外に敷居が低くホッとした」といった率直な感想も聞かれた。 「介護の仕事をしていて、日々少子高齢化の厳しさを感じる。年金への不安もあるので自分でどうにかしなきゃいけないと思った」「預金の金利が低すぎる、そうかと言って給料がすぐに上がる訳でもないから少しずつでも殖やす努力をしたい」など、働く世代のリアルな声も印象的だった。 つみたてNISAの誤解が解けたとの声もあった。大学4年の女子学生は「一般NISAと併用不可なのを一般NISA口座の解約が必要と勘違いしていた。そうではないと分かったので、長期に寝かせるつもりで、地元に帰省した時に地方銀行でつみたてNISA口座を開設するつもり」と話した。 一方、「多少投資に関心がある人には今回の意見交換会はとても役立つと思うが、職場で投資の話をしようものなら白い目でみられる。『投資が怖い』と思っている人たちが始めるには相当ハードルが高い。制度が広く社会に受け入れられるにはテレビでコマーシャルをバンバン打つなどが必要なのでは」という指摘もあった。 ■金融庁の一室でまさかの歌声 意見交換会の後に設けられた懇親会は金融庁職員を含む30人以上が参加した。懇親会の締めを任された山崎氏は、いつもの辛口がさく裂すると思いきや、音頭をとったのは伴奏ならぬ自身の口笛に合わせての合唱。曲は「スキヤキ・ソング」として世界的に知られている坂本九の「上を向いて歩こう」だった。 金融庁で歌声というまさかの懇親会お開きとなったが、あたかも「歌詞の最後のように『ひとりぼっちの夜』を感じている投資家はつみップに来て、長期投資の輪に加わると一人ではない」と呼びかけているかのようだった。 山崎氏は「一括投資に比べて有利でも不利でもなく、気休めに過ぎない投資手法」とドルコスト平均法(積み立て投資)に対してはどちらかと言えば否定的立場をとるが、「つみたてNISAはいい」と評価。「若者の多くには一括投資が有効なほどのまとまった資金がなく、毎月の少額投資が現実的」「つみたてNISAは、金融庁が対象商品をノーロード・低コスト商品に絞り込んだことで、失敗しにくくて成功体験を作りやすい投資教育の優れた教材になった」「習うより慣れろで、大いにやってみて欲しい」と語った。 会場にはテレビ局の取材が入り、ますます盛り上がるつみップ。次回の2月15日は人気企画の「女子部」だ。 <QUICK Money World関連記事> 「つみたてNISA」本番直前、金融庁に個人投資家が集結 年内最後の「つみップ」  <金融庁> つみたてNISA Meetup 資産運用シミュレーション <日経電子版> ・虫とり小僧さん バランス型で満足(投信ブロガー) ・吊られた男さん 理詰めのパッシブ(投信ブロガー) (QUICK資産運用研究所 高瀬浩、小松めぐみ)

トランプ米大統領就任1年 膠着ドル円相場、どちらに動く? QUICK月次調査<外為>

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トランプ米大統領の就任から1年。就任前から差別的発言や過激な言動が物議を醸し続け、ロシアとの不透明な関係を巡る疑惑「ロシアゲート」は米政権を取り巻く不安の種として今も尾を引いています。その一方、米ダウ平均は1月17日に2万6000ドル台に乗せて取引を終え、最高値を更新しました。1月の「QUICK月次調査<外為>」※では、トランプ米大統領の就任初年度の評価、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ回数、ドル円相場のトレンド、2018年の取引材料などについて、外国為替市場の担当者に聞きました。調査期間は1月15~18日、回答者数は73人です。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 トランプ米大統領 就任初年度の評価は? トランプ米大統領が2017年1月20日に正式に就任してから1年を迎えました。就任直後から米国市場は“トランプ相場”に沸き、2017年末にはおよそ30年ぶりとなる大規模な税制改革を実現しました。しかし米国での世論調査では歴代大統領の中で最も支持率が低迷しているのも事実です。同氏のこの1年の取り組みについてどう評価しますかと聞いたところ、最も多かった回答は「一定の評価はできる」で5割を超えました。その半面、「あまり評価できない」(31%)、「まったく評価できない」(14%)と否定的な回答が4割を超えました。 市場関係者からは「トランプ政権は不規則な言動の割には経済に悪影響を及ぼしていない点で一定の評価に値する。中間選挙についても選挙前にとんでもない行動に出なければ、世界同時景気拡大のなか勝算が高まる」といった声も聞かれました。 FRBは12月に利上げを実施したため、1月末の会合では追加利上げを見送る公算が大きいですが、3月の利上げ観測は高まっています。2018年の米国の利上げ回数について聞いたところ、一番多かった回答は「3回」で47%、次いで「2回」が35%、「4回」が14%でした。6割近くが2回以下を予想した11月のQUICK月次調査<債券>と比較すると、積極的に利上げするとの予測が増えています。 市場関係者からは「米税制改革の実施で物価上昇率が高まれば、利上げペースが想定より速まる」「FRBは3回利上げをメーンシナリオに置いているが、4回の可能性も排除できない」「賃金上昇率が高まれば、FRBの利上げのペースアップもありうる」といった声が多く聞かれました。 2018年のドル円相場 円安派・円高派は拮抗 2017年のドル円相場の年間値幅はわずか11円28銭(107円32銭~118円60銭)で、狭いレンジ内での推移となりました。では、2018年のドル円相場の値幅はどのようなトレンドになるかと聞いたところ、最も多かったのは「同水準にとどまる」で5割強を占め、次いで「拡大する」が34%でした。さらに今後ドル円相場が現在のレンジから離れる場合、まずどちらに動くと予想しますか、と聞いたところ、「円安方向」が51%、「円高方向」が49%と拮抗しました。 2018年の円ドル相場の年末水準を聞いたところ、平均値は114円05銭でした。最高値(=円高・ドル安)は106円72銭で、最安値(=円安・ドル高)は118円05銭となりました。最高値は1月と12月に、最安値は12月に付けるとの予想が多く、年末に向けて円安もしくは円高が進行するという、両極端の見方が市場関係者にあるようです。 市場関係者からは「原油高を背景に各国の期待インフレ率は小幅ながら上昇し、日銀が長期金利の操作目標を引き上げるのではないかという思惑も市場の一部にみられ、ドル円は目先、ややドル安・円高に振れやすい地合いが続く。ただ年内を展望した場合、日銀が政策を据え置く一方、FRBは緩やかなペースで利上げを続けると思われ、ドル円は年末に向けてゆっくりとドル高・円安が進む」といった声も聞かれました。 日銀 黒田総裁再任予想が8割、副総裁は雨宮理事が6割 今年4月の黒田東彦総裁の任期満了後、日銀執行部の新体制はどうなると予想しますか、と聞いたところ、総裁の後任は「黒田東彦・日銀総裁」の再任予想が79%で、前回調査と同じく他の候補を大きく引き離しています。 副総裁も前回と同様に「雨宮正佳・日銀理事」が最多で63%となりました。次いで「中曽宏・日銀副総裁」が36%、「伊藤隆敏・コロンビア大学教授」が26%、そして「若田部昌澄・早稲田大学教授」が12月調査の12%から23%に上昇しました。 市場関係者からは「黒田日銀総裁は続投するものと思われ、2期目に入ると将来的な出口政策の議論が今より活発化するはず。その過程をマーケットが先読みするため、ドル円はしばらく円高方向に振れやすくなるだろう」といった見方もありました。 2018年も為替市場の材料として最注目はFRBの金融政策 2018年の外国為替市場の材料として最も注目しているものは何ですかと聞いたところ、パウエル新体制がスタートする「FRBの金融政策」が32%で最多で、次いで「日銀の金融政策」が31%でした。「米景気」が11%、「米政権の動向」が10%、「北朝鮮情勢」が8%、「米株式相場」が7%と続きました。 市場関係者からは「膠着した昨年と異なり、今年は波乱要素が多数。大きく変動する可能性があるが、基本は米国(特に金融政策だが、景気動向ならびに政権動向も含む)要因と考える」、「米国の減税政策を受けて、景気・賃金・物価の過熱が起きるのかどうか、それが米国の景気後退を早めるのかに注目している」、「米トランプ政権の内部状況が依然として懸念材料で、政権基盤の脆弱性が表面化すれば、更なるドル安につながるおそれもある」など、米政権に対する懸念の声が多数あがりました。 1月末は1ドル=111円26銭 予想は円高方向にシフト 毎月定点調査している為替相場見通しによると、金融機関の外為業務担当者の為替見通しは1月末の平均値で1ドル=111円26銭と、12月調査(113円37銭)から円高へシフトしました。3カ月後の3月末には112円17銭、6カ月後の6月末には113円37銭の予想です。今後6カ月程度を想定した注目の変動要因は、円・ドル・ユーロすべて「金利/金融政策」で、特に円に関しては注目度7割を超えています。 ファンドの運用担当者に外貨建て資産の組入状況について聞いたところ、「ニュートラル」が75%から67%に低下し、「オーバーウエート」が25%から11%に低下した一方で、「アンダーウエート」が0%から22%に上昇しました。 事業法人の業績予想の前提為替レートは、平均値で1ドル=111円33銭と現在の水準(110円71銭~110円81銭)より円安の予想ですが、対ユーロでは1ユーロ=124円00銭と現在の水準(135円31銭~135円58銭)より大幅に円高の予想となっています。 ※Qr1などQUICKの情報端末では、月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

アムンディ「あんしんスイッチ」、残高が2000億円突破 設定から半年

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アムンディ・ジャパンが運用する「SMBC・アムンディ プロテクト&スイッチファンド<愛称:あんしんスイッチ>」(58311177)の純資産総額(残高)が増加している。2017年7月28日の設定からおよそ半年が経ち、18年1月19日時点の残高が2000億円を突破した。 同ファンドは「プロテクトライン」と呼ばれる基準価額の下値を設け、大きな損失を回避する仕組み。設定当初は三井住友銀行のみで販売を開始し、残高はおよそ1カ月半で1000億円まで伸びた。今月16日からはSMBC日興証券でも取り扱いを始めた。 投資対象は世界の株式や債券、短期金融資産が中心で、資産配分を機動的に変更するバランス型。昨年12月末時点では現金を含む「短期金融資産等」がおよそ半分を占める。 設定後の基準価額は小幅な値動きにとどまり、リスクが比較的小さいファンドでじっくり資産形成を進めようとする個人マネーが集まっている。 <あんしんスイッチの基準価額の推移(Qr1サービスより)> (QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

米政府閉鎖、ドル円はどうなる? 2013年のケースでは…

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米政府のつなぎ予算が切れ、20日から米政府の一部が閉鎖された。シャットダウンは2013年10月1~16日以来、4年3カ月ぶりのこととなる。 今回の政府閉鎖に関して、JPモルガン・チェース銀行の佐々木融氏は21日付のリポートで、「予算が失効しても、軍隊、警察、国境警備、航空警備、航空管制、裁判所などは概ね通常通り行われるため、大きな混乱は生じない。また1977年以降、政府機関一部閉鎖は18回あったが、そのうち9回は3日以内に再開している」などと指摘。国内総生産(GDP)が押し下げられる可能性があるものの、影響は軽微だろうと見込んだ。 一方でマーケットの影響では、2013年10月のケースを踏まえ、「政府機関一部閉鎖に至る1カ月ほど前からドルは下落を始め、政府機関が再開してから2週間ほどして、米製造業ISMや米雇用統計が予想を上回ったことなどもあり、比較的大きく反発した」と指摘。ドル円の期間前後のボトムは10月8日で「政府機関一部閉鎖が続いていたちょうど中間地点頃だった」とし、11月にはドル高に振れた経緯を紹介した。 なお、当時の米債はドルと似たような動きで、政府機関再開を受けて金利低下が加速したという。当時の金利低下については、「債務上限問題を理由に滞っていた投資が一気に流れ込んだ」などと説明されていたといい、ドル高・債券高の動きとなるのか注目される。 2013年10月1~16日の米政府閉鎖中のNYダウ(青)、日経平均(白)、ドル円(緑) (QUICK FactSet Workstationより)   (QUICKデリバティブズコメント) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米10年債、トランプ・ラリー後の最高利回りを更新

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19日の米債市場で米10年債利回りは2014年7月以来となる2.66%まで上昇。米大統領選でトランプ氏が勝利した後、2016年12月に付けた最高利回り2.639%を上回った。 「新債券王」と呼ばれるジェフリー・ガンドラック氏は今月、「米長期金利が2.63%を超えると上昇が加速し、米株価を強く押し下げ始める」と述べていた。 市場の期待インフレ率を示す米BEI(ブレーク・イーブン・インフレ率)は2017年1月下旬以来となる2.06%まで上昇している。 (QUICKデリバティブズコメント) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

新都HD(2776)31%高、アサヒ陶(5341)15%安 19日の夜間PTS

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22日の株式市場で、新都HD(2776)やハイパー(3054)が注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で22日の基準値を大きく上回る水準で約定した。新都HDの約定価格は基準値に比べ31.25%高、ハイパーは同23.04%高だった。また、主要銘柄では第一生命(8750)が基準値を7.31%上回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値上がり銘柄>   アサヒ陶(5341)や安川情報(2354)が注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で22日の基準値を大きく下回る水準で約定した。アサヒ陶の約定価格は基準値に比べ15.56%安、安川情報は同10.86%安だった。 <夜間PTSで基準値対比の値下がり銘柄> ※「寄り前ランキング」は、QUICK AI速報としてQr1などQUICKの情報端末でニュース配信中。QUICK Knowledge特設サイトは、QUICKの情報端末でご覧いただけます。

ファストリ(9983)、株高促す「有明」からの風 売り逃し削減じわり

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東京有数の観光地である台場から1ブロック東の倉庫街。レインボーブリッジの足元にある巨大な白亜の建物に掲げられたのは「UNIQLO(ユニクロ)」の看板だ。赤に白文字の見慣れたモノだが店舗ではない。商品企画から生産、物流までをIT(情報技術)で一元化する改革「有明プロジェクト」の拠点だ。 「売れ筋の欠品が減ってきた」。野村証券の青木英彦マネージング・ディレクターは、ユニクロ店舗の変化に注目する。機能性肌着「ヒートテック」など商品力の強さで知られるユニクロだが、消費者の人気が高いだけに品切れとなることもあった。その販売機会を逃すという小売業にとって痛い状況は、足元で解消されつつあるという。 青木氏は「有明」が改善の一因になったとみる。ファストリは商品企画や生産、販促などを担う部署を1フロアに集約。部門間の垣根を低くし、連携を強化した効果が出てきたという。 一例は気候変化への対応だ。衣料品販売は気温に左右される業態だが、これまでは肌寒くなった局面で秋冬物を前倒し投入しようにも部門間の連携に時間がかかることが多かった。 有明では商品ごとに担当者の席が並んでいるため意思疎通が良くなり、決定までの時間を短縮。船便を予定より早めるといった機敏な対応で「天候変化などで投入時期の前倒しを決めるといった判断をより迅速にできるようになった」(ファストリのコーポレート広報部)。 9~11月期決算は有明効果を示している。国内ユニクロ事業の売上高販管費比率は30.1%と前年同期に比べ1.7ポイント改善した。予備倉庫を減らすなど店舗関連の物流費を抑制。季節の変わり目にタイミング良く秋冬物を投入し、在庫処分を目的とした値下げ販売や販売機会ロスの削減で採算改善につなげた。 岡崎健最高財務責任者(CFO)は11日夕、都内で開いたアナリスト向け説明会で「有明プロジェクトによる改革は2合目か3合目」と語った。適正な在庫水準や商品の投入時期を見極める力を磨き、利益率のさらなる向上を目指すという。 ファストリ株は節目の5万円を突破し、PER(株価収益率)は43倍程度に切り上がった。衣料品販売でライバルとなるオンワードホールディングス(8016、約24倍)やしまむら(8227、約13倍)を大きく上回り、市場の期待値の高さを示す。 Gマネジメント&リサーチの清水倫典代表は「海外でも有明流の在庫管理を進めており、国内外で収益を伸ばす可能性が高い」と指摘する。奇をてらったモノではなくベーシックで機能性の高い商品を幅広い世代に届けるのがユニクロの真骨頂。適正な在庫を維持し、いかに機会ロスを防ぐのか。有明改革の深化が試されている。 【日経QUICKニュース(NQN ) 高橋徹】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)、優待が使える店は約200ブランド!【株主優待戦略を聞く】

企業価値研究所

「人気があるのは、寿司・焼肉・しゃぶしゃぶでしょうか。ちょっと贅沢してみようというときに、株主優待制度を利用して食事を楽しまれているようです」。 リーフレット クリエイト・レストランツ・ホールディングスの宮地氏は、株主優待の「株主優待制度のご案内」というリーフレットを手渡してくれた。「弊社は約200のブランドがあります。クリエイト・レストランツ・ホールディングスという商号(会社名)と屋号(ブランド名)の関係が分かりにくいという声があり、このリーフレットを店舗におくようにしました」(同)という。 クリエイト・レストランツ・ホールディングスは、創業当初よりマルチブランド・マルチロケーション戦略により、予め集客の見込める好立地に、各立地の特性や顧客層を見極めた上で、最適な業態(ブランド)を開発・運営し、展開している。現在は約200ブランド所有しており、フードコートなどの低価格帯から、カジュアルレストラン、料亭などの高価格帯までカバーしている。 そして、2013年より新たな成長戦略「グループ連邦経営」を推進しており、既存事業の更なる成長に加え、M&Aによる新たなブランドの獲得にも積極的だ。そこで増えたブランドの多くは、株主優待(お食事券)の利用可能店舗に加わり、M&Aによるブランド拡大が、株主優待を利用する「株主」のメリットにつながっている。 右から宮地氏、岡﨑氏 2005年に東証マザーズ上場の時点では、株主優待の制度を採用しなかった。理由は、会社の規模も小さく、コストとしての意識が強かったためだ。2013年に東証一部に市場変更した際に、株主優待の導入に踏み切った。その理由は、株主優待のとらえ方を変えたこと。コストと考えるのではなく、株主に店舗に足を運んでもらい、お客さまになってもらうためのサービスと考えることにした。 株主優待の効果はすぐに表れた。2014年2月に10,196人だった個人株主は、2017年8月に90,943人まで増加。2017年2月は80,750人だったので、半年で1万人以上増加した。「個人株主は、株価を下支えしてくれる存在」(同)という。クリエイト・レストランツ・ホールディングスは、昨年の決算内容がやや良くなかったため、決算発表の2017年4月19日に株価が大きく下落した。しかし、5月に入ると上昇に転じ、現在の株価は上場来の高値圏で推移している状況だ。 一方、個人株主は大幅に増えたが、それ以外の投資家層はそれほど変動していない。機関投資家や外国人投資家などにどのようにアピールしていくかは今後の課題だ。 株主優待 株主優待品イメージ ≪対象株主≫  毎年8月31日及び2月末日現在の株主名簿に記載または記録された1単元(100株)以上の株主を対象とする。 ≪優待内容≫  以下の区分により、当社グループ店舗にて使用できる食事券を年2回贈呈。  ※利用枚数に制限はない。      [所有株式数\基準日]   [2月末日]  [8月31日]   100株以上 500株未満    3,000円分   3,000円分   500株以上1,500株未満    6,000円分   6,000円分  1,500株以上4,500株未満   15,000円分   15,000円分  4,500株以上         30,000円分   30,000円分   ≪有効期限≫  基準日(2月末日):6月上旬発行予定            同年11月30日までの約6ヵ月間  基準日(8月31日):11月中旬発行予定            翌年5月31日までの約7ヵ月間   ≪利用可能店舗≫  国内のクリエイト・レストランツ・ホールディングスグループの各店舗(一部店舗を除く)にて利用できる。  ※利用可能店舗は、月中の新規オープン・撤退・業態変更等により変わる場合がある。   ≪株主優待券利用上の注意≫  ・1枚につき、500円分(税込金額分)の飲食ができる。  ・利用枚数に制限なし。1回の会計時に何枚でも利用できる。  ・有効期限の切れた株主優待券の利用はできない。  ・利用、予約に関しては、店舗まで問い合わせること。  ・現金との引換、及び釣銭を出すことはできない。  ・各種割引及び割引券類との併用はできない。  ・紛失、盗難等については、当社はその責任を負わない。   また、再発行もできない。 会社プロフィール 立地特性に合わせ複数の外食業態を直営展開  立地の特性等に合わせた複数の外食業態を直営で展開している。洋食、中華、和食、エスニックのレストラン、居酒屋、フードコートなどを複数のブランドを持つ。  代表的なブランドは高級寿司食べ放題の「雛鮨」、しゃぶしゃぶ食べ放題の「しゃぶ菜」、自然食バイキングの「はーべすと」、飲茶バイキングの「香港蒸蘢」など、居酒屋は、海鮮居酒屋の「磯丸水産」、鶏料理専門店の「鳥良」、ラーメン業態は「つけめんTETSU」等がある。またレストラン事業で培ったノウハウを活用したフードコート事業は、専門性を打ち出し、ビビンパ、パスタ、オムライス、パンケーキなどの業態を展開。多様なフードコート店舗を運営している強みを生かし、フードコートの全ての店舗を1社で担当する一括オペレーションフードコートにも注力し差別化を図る。  1997年、地ビール製造会社ヨコスカ・ブルーイング・カンパニーを設立。99年、クリエイト・レストランツ・ホールディングスに商号を変更し、レストラン事業を開始。2000年、三菱商事が資本参加。同年、フードコート事業を開始。10年、持株会社体制に移行し、現商号に変更。12年、三菱商事が同社株式を売却。   (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事は、QUICK企業価値研究所が取材したものです。最新の株主優待内容は、必ず当該企業のホームページなどでご確認いただくようお願いいたします。 QUICK企業価値研究所では、各企業の株主優待の内容の詳細、優待の金額換算値などの情報を提供しております。ご興味のある方は、以下フォームよりお問い合わせください。 ※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

Nintendo Labo「想定の斜め上を行く」 UBSのアナリストが抱いたポジティブとは

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 任天堂(7974)が18日に発表した「Nintendo Labo」。シンプルに楽しそうとの声が聞かれるが、株式市場での評価はどうなのか。UBS証券の武田純人アナリストは同日付のレポートで「Switchというハードが内包する思想の深さを改めて感じる製品である。そして、主力自社IPタイトルの発売が概ね一巡し、ローンチ後初めての年末商戦を終え、従来に比べ本体供給能力も充実したこのタイミングでの追加的かつ体験拡張型の新製品投入は、マーケティング的にも『上手い』という第一印象」と評価した。 「Nintendo Labo」 さらに武田氏は「Switch の需要はこれまで既存の任天堂ファン(特にコアゲーマー)を中心に形成されてきたと推察するが、本製品は既存 Switch ユーザーへの刺激だけでなく、これまで充分には取り込めていなかった若年層及びハード購入決定権を有するその保護者層(コアゲーマーではない潜在層)への新規アピールとなることは疑いない」とポジティブな印象を受けたとしている。 一方でリスクとしては「1)組み立て作業が心理的障壁となる可能性、2)拡張性の高さかつ遊び方の発明をユーザー側にも委ねることなどで、逆説的に Wow!な体験がユーザー間で揃い難くなってしまう可能性(≒其々がミニゲーム的にインスタントに消費されてしまう可能性)」があるという。 Switchの登場で株式市場が真正面から考えなくてはならない問いは「Wiiを超えることができるのか」だ。UBSでは「超えない=既存/発表済みタイトルだけでは Wii が掘り起こしたようなユーザー層の獲得は容易でない」が従前のスタンスだったという。 ただ、任天堂がLaboの投入を表明したことで「追加的に何か新しい遊び方を提案してくることは当然想定していたが、その『何か』という意味では『Nintendo Labo』は我々の想定のやや斜め上を行く未来志向。コントローラー自体は段ボールでしかないが、我々にはこの製品がファストフード化するエンタメ市場への『任天堂らしい』問いかけにも見える」(武田氏)としていた。 任天堂と日経平均の株価推移 (QUICKエクイティコメント) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

高島屋(8233) 営業利益予想を引き上げるが、21年度会社目標500億円への道のりは険しい

企業価値研究所

QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2018/01/18) ・20/2期390億円を予想、中間層の回復など織り込む  企業価値研究所は中間層の消費マインド回復、免税売上高の増勢、昨秋以降の株高効果などを勘案し、今、来期の国内百貨店増収率見通しを上方修正。つれて、連結営業利益予想も今期370億円(前期比9%増)、来期375億円、20/2期390億円へ引き上げたが、22/2期の会社目標500億円への道のりは険しい。来秋に消費再増税が控えるうえ、「コト」消費への移行やEC化に歯止めがかからないとみるため。日本橋再開発など資産価値最大化に向けた取り組みは評価するが、中長期的な環境変化への対応として不可欠な構造改革(赤字店閉鎖、不採算事業からの撤退等)には消極的な印象。株式市場が期待するROE改善についても、事務所用ビルを500億円弱で取得するなど、資金の使い方に市場との温度差を感じる。 ・来期はマンション販売剥落で営業微増益どまりへ  国内百貨店の増収を原動力に今期1割近い営業増益を見込むのに対し、来期は微増益にとどまろう。単体営業利益続伸、シンガポールの回復、空港型免税店、上海高島屋の赤字縮小、日本橋高島屋S.C.新館(本年9月開業予定)の貢献が見込まれるものの、前期、今期の利益を押し上げるマンション販売の剥落と相殺される見通し。続く20/2期は消費再増税の悪影響を人員減や日本橋S.C.新館の通年寄与で吸収し営業増益となる見込み。 ・リスクファクター ~円高・株安など ・アナリストの投資判断 ~株式市場からの評価を変えるには資本効率改善策や構造改革が不可欠  今期末PBRは0.93倍(当研究所予想)。売上好調だった16/2期平均(0.97倍)と大差なく、ここからの上昇は限定的だろう。市場からの評価を変えるには、資本効率改善や構造改革への積極的な取り組みが不可欠と考える。   (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。 レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。 サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。 ※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

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