株主優待の制度のある会社によって目的はさまざまです。主な目的は、以下のようなものですので、知っておきましょう。優待を送る側のメリットや狙いを知っておけば、安心して優待を受け取れますね。

（１）株主として出資してくれたことに感謝の気持ちを示したい！

株式会社は、株式を発行して資金を調達し、その資金を元手に事業を行う会社形態です。株主は、会社の株式を買ってくれた出資者です。会社は株主優待を出資のお礼として贈ります。

（２）株主数を増やしたい！

会社が上場するうえで、取引所は上場規定を定めています。規定には株主数の要件があるので、上場企業はそれを満たす必要があります。会社は魅力ある株主優待を提供することで、株主を集めたいと考えています。

（３）株主に会社をアピールしたい！

株主優待制度で自社商品やサービスを提供する会社があります。これは、株主に自社のサービスを利用してもらうことで、事業内容を知ってもらい、会社の魅力をアピールしたいと考えているのです。

（４）株主と長期間の安定した関係を築きたい！

株式は取引所で日々取引されています。短期売買を目的とした投資家が増えると、株式の流動性（取引のしやすさ）は高まりますが、一方で価格変動が激しくなる傾向があります。会社は株主優待を通じて安定的な株主層を形成し、短期的な見通しによる株価変動を避けたいと考えています。

（５）株主とのコミュニケーション手段にしたい！

会社が株主優待品を贈呈する際、アンケートを同封することがあります。株主から集まった回答を通じ、生の声を知りたいと考えています。