アセマネOneが資金流入額トップ 10月の運用会社別投信

国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)について、運用会社別の10月の月末純資産総額(残高)や残高増加額、資金流入額をそれぞれ集計した。資金流入額トップはアセットマネジメントOneだった。「日経225ノーロードオープン」(47311988)や10月設定の「フィッシャー・グローバル・スモールキャップ・エクイティ・ファンド<愛称:ライジング・フューチャー>」(4731118A)に資金が流入した。 純資産総額上位20、残高増加額下位20(=残高減少額上位20)、資金流入額上位20は以下の通り。集計対象は追加型株式投信(ETFを除く)で、 データは2018年10月末時点。 (注)QUICK資産運用研究所調べ。対象はETFを除く国内設定の公募追加型株式投信(単位型は含まない)。資金流入額はファンドの設定額から解約額を差し引いた値で概算推計値、償還ファンドは集計対象外。▲はマイナスで減少または流出。運用増加額は純資産増加額から資金流入額を引いた値で、運用のみによる増加額を意味する(概算値)。残高増加額=資金流入額+運用増加額。分配金支払総額(概算値)は資金流出額には含まれず、分配しなかった場合に比べ、運用増加額が分配金支払総額分だけ減る。億円未満は切り捨て。 (QUICK資産運用研究所)

アセマネOneの元本確保型「プライムOne」、第3弾は151億円

アセットマネジメントOneが31日に設定した単位型の「ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-10(愛称:プライムOne2018-10)」(4721118A)は、申込期間に151億円の資金が集まった。 投資した資金が目減りしない円建てでの「元本確保」を目指すファンドで、投資家が満期まで約10年間このファンドを保有し続けると原則、投資金額が戻る。7月に募集した第1弾は大和証券1社で300億円超を販売。9月に募集した第2弾は販売会社が増え、今年設定された国内公募投資信託の中で最大の840億円となった。第4弾も11月30日に設定する。 T&Dアセットマネジメントも12月17日に円建てで元本確保を目指す類似の「モルガン・スタンレー社債/マルチアセット運用戦略ファンド2018-12(愛称:攻守の果実2018-12)」を設定する予定。10月31日に有価証券届出書を提出した。 (QUICK資産運用研究所)

フィデリティ「USハイ」残高7000億円割れ 国内最大、ピークのほぼ半分に

国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)で最大規模を誇る「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」(32315984)は、22日時点の純資産総額(残高)が6997億円に減少した。7000億円を割り込むのは2013年5月以来、およそ5年5カ月ぶりとなる。 同ファンドの設定は1998年4月。高分配ファンドとして人気を集め、2014年のピーク時には残高が1兆3000億円を超えていたが、ここ数年でほぼ半分に減った。2016年と2017年は2年連続で11月に分配金を減額した。 国内投信の残高トップが7000億円を割るのは、月末ベースでさかのぼると2002年5月末以来、16年5カ月ぶりとなる。当時は「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」(0331397C)が残高首位で、2位以下は国内株式で運用するファンドが占めていた。 それ以降の残高ランキングではグロソブや「新光 US―REIT オープン<愛称:ゼウス>」(47311049)、「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」(3231203C)など1兆円超の毎月分配型ファンドが残高トップに君臨していた。しかし、今年1月に1兆円を超すファンドが姿を消し、その後も毎月分配型ファンドを中心に残高の減少が続いている。 (QUICK資産運用研究所)

大和投資信託「iFree」 とんがった品揃え、個性が強み(インデックスファンドNAVI)

資産形成を目指す個人投資家の間で、指数連動型のインデックス投資が広まりつつある。運用各社も様々なインデックスファンドを展開し、信託報酬の引き下げや品ぞろえの拡充など独自の取り組みでしのぎを削っている。 「インデックスファンドNAVI」では、運用各社のインデックスファンドシリーズについて、それぞれの特徴や強みを解説する。今回取り上げるのは、大和証券投資信託委託が運用する「iFree(アイフリー)」シリーズ。一般的なインデックスファンドだけでなく、他社にはない“とんがった”商品を相次いで投入し、独自路線を行く。 ■投資をもっと自由に 「iFree」のスタートは2016年9月と、他社のインデックスシリーズと比べて後発組だ。大和証券のみで販売する「ダイワ・インデックスセレクト」シリーズは2013年11月から運用しているが、「iFree」は主にネット経由で取引する資産形成層向けにコストを安く抑えた新シリーズとして立ち上げた。 名前に込めたのは「投資(investment)、もっと自由(Free)に」との思いだ。多様化する投資家のニーズに対応し、豊富なラインアップの中から投資家が自分の好みに合ったファンドを自由に選べるようにした。 「iFree」のインデックスファンドには、東証株価指数(TOPIX)やMSCIコクサイ・インデックスなど代表的な指数に連動するベーシックなタイプに加え、特徴ある成長分野に着目した「iFreeNEXT」シリーズがある。 ■「GPIF」「FANG」……高い期待リターンを提供 「iFree」には他社のインデックスシリーズでは取り扱いのない個性的なファンドが目立つ。例えば8月末に設定した「iFree 年金バランス」(04316188)は、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基本ポートフォリオに近づくように運用する。 「iFreeNEXT」では1月に「NYSE FANGプラス指数」に連動するインデックスファンドを世界で初めて投入した。FANGと呼ばれる米国のハイテク企業を中心にアリババなど中国のIT(情報技術)企業なども組み入れられている。 今月19日には日本の小型株を投資対象にした「iFreeNEXT 日本小型株インデックス」(0431118A)の運用を開始した。ラインアップの拡充に取り組む背景には「安易にコストの引き下げ競争に走るのではなく、高い期待リターンの提供こそが真に投資家のためになる」との考えがある。 ■アクティブ型とレバレッジ型を導入 より高いリターンが期待できるファンドのカテゴリーとして、今年1月にテーマ型のアクティブファンドシリーズの「iFreeActive」を、8月にはレバレッジファンドシリーズの「iFreeレバレッジ」を新たに導入した。 「iFreeActive」には、ゲーム対戦競技「eスポーツ」や教育とITを組み合わせた「エドテック」など目を引く最新のテーマ型ファンドをそろえる。1つのファンドに組み入れるのは10~20銘柄程度。月次レポートにはカラフルな写真やグラフを散りばめ、組み入れ銘柄を分かりやすく表示するなど工夫をこらした。 「iFreeレバレッジ」は、積み立て投資のメリットを存分に享受できると見込む自信作だ。8月に「iFreeレバレッジS&P500」(04315188)、今月19日に「iFreeレバレッジ NASDAQ100」(0431218A)を設定した。日々の値動きが各指数の2倍程度になるように運用する。 これらの指数にレバレッジをかけるファンドは、ETF(上場投信)を除くと国内初となる。大和投資信託の試算によると、「iFreeレバレッジ NASDAQ100」で今年6月まで毎月3万円ずつ20年間積み立て投資した場合、資産は元本の8倍程度になった。TOPIX連動型だと1.4倍にとどまる。 ■資産形成の議論で大事なことは…… 執行役員の熊原祐次マーケティング副本部長は「いまの資産形成の議論では大事なことが見過ごされている。わずかなコストの差よりも何に投資すべきか検証されていないのが残念」と指摘。若い資産形成層ほどより高いリターンを追求すべきだと提唱し、「どの資産で積み立て投資をするのかは、就職先を決めるのと同じかそれ以上に大切」と熱弁を振るう。 年内には主に資産形成層をターゲットにしたオウンドメディアをリリースする予定。投資未経験者でものぞいてみたくなるようなコンテンツを展開し、「マジメに面白く」投資を考えるきっかけを提供したいと考えている。顧客目線に立って低コスト化に向けた努力も続ける方針。今後も運用会社として投資家の成功体験をサポートし、積み立て投資を根付かせる取り組みなどを進めていく。 (QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

7~9月の投信運用、「株式型」の好調目立つ

7~9月の投資信託の運用成績を対象資産の分類別に見ると、「国内債券型」を除くすべてでパフォーマンス(分配金再投資ベース)がプラスになった。とりわけ成績が良かったのは株式に投資するタイプで、「先進国株式型」のリターンが5.97%、「国内株式型」が4.94%、「グローバル株式型」が4.37%だった。米国を中心とした株式相場の上昇が寄与した。    一方、「国内債券型」は、長期金利の上昇(債券価格は下落)を受けてマイナスのリターンとなった。 (QUICK資産運用研究所)

東京海上AMの「円奏会(年1回決算)」 残高が1000億円を突破

東京海上アセットマネジメントが運用する「東京海上・円資産バランスファンド(年1回決算型)<愛称:円奏会(年1回決算型)>」(4931114B)の純資産総額(残高)が1000億円を突破した。17日時点の残高は1003億円。2014年11月の設定からおよそ4年で大台に到達した。 同ファンドは国内の債券と株式、REIT(不動産投資信託)に、それぞれ70%、15%、15%を基本配分として分散投資する。基準価額の変動リスクが大きくなった場合は、リスクを年率3%程度に抑制するように株式とREITの割合を引き下げて運用する。 9月末時点での組み入れ比率は、ほぼ基本配分通りだ。設定来のリスクは年率2.01%にとどまる。設定以降で迎えた4回の決算ではいずれも分配金を出していない。設定来リターンは10.57%、1年では1.78%と小幅にプラスだった。 今年5月からは資金流入のペースが速まり、月間50億円を超える資金が集まる。マザーファンドが同じ毎月決算型の「円奏会」(4931112B)にも資金流入が続き、10月17日時点で残高が4500億円を超えた。 (QUICK資産運用研究所)

三井住友AM「アジア好利回りリート」、今年2回目の分配金減額

 三井住友アセットマネジメントが運用する「アジア好利回りリート・ファンド」(79312119)が12日の決算で1万口あたりの分配金を前月より30円安い60円に引き下げた。減額は1月以来で、今年2回目。2012年1月(40円)以来の低水準になった。    同ファンドは、日本を除くアジアとオセアニア各国・地域の不動産投資信託(REIT)に投資する。9月末時点の1年リターン(分配金再投資ベース)は6.38%プラスだった。一方で、基準価額(分配金支払い後)は12日時点で年初から18.43%下落。今年初めに2270億円あった純資産総額(残高)は、1804億円まで減少している。    三井住友アセットマネジメントは12日の発表資料で、分配金を引き下げた理由を「基準価額が緩やかながらも下落傾向で推移したことや、分配対象額(分配可能原資)の状況等を勘案した結果」とし、前回引き下げた1月と同様の背景を示した。    ◇三井住友アセットマネジメントの発表資料はこちら 第85期決算および分配金のお支払について    (QUICK資産運用研究所)

野村「老年学」で試す現場改革(前編) ハートフルパートナーに聞く@千葉支店

人生100年時代を見据え、現場改革を推進してきた野村証券。業界に先駆けて金融ジェロントロジー(金融老年学)という学問分野に注目し、2017年4月に高齢者向け専門職「ハートフルパートナー」を一部の店舗に新設した。今年4月からは全国に拡大し、約180名を配置している。 ハートフルパートナーは通常の営業職とは異なり、積極的な金融商品の勧誘はしない。収益目標などもなく、高齢顧客やその家族と信頼関係を構築することで将来のビジネス機会に備えるのが主な役割だ。千葉支店でハートフルパートナーとして働く功刀(くぬぎ)沙織氏に現場での取り組みなどを聞いた。 ――ハートフルパートナーとは。 「高齢のお客様に対し、販売員としてのアプローチではなく、ご本人の意向を尊重しながら資産の贈与や相続などのニーズを傾聴する専任の担当です。ご家族とも話し合いを深めていけるような役割を目指しており、必要があれば老人ホームのご紹介などもしています。千葉支店では17年4月から2名のハートフルパートナーが在席しています」 ――どのような顧客を担当されていますか。 「資産運用のニーズはひと段落したものの、これからどのようにご家族に資産を引き継ぐかに関心の高いお客様が多くいらっしゃいます。千葉県全域を広く回っています」 ――業務内容は。 「まずは訪問を中心に直接お会いしてお話を伺います。当社でお預かりしている資産や、所有されている不動産に関するお考えをじっくり聞くことに徹しています。これまでは運用がメインだったお客様が資産承継を意識されるようになった時に、問題意識を共有できる関係性を築くことが大切です」 「はなから金融商品を提案することはありません。お客様から求められればご案内しますが、その場合にも社内ルールを守り、慎重に対応しています。趣味やご家族のことなど、世間話をする機会も多くなります」 ――難しいと感じる点は。 「ご本人の判断力を適切に把握したうえで、説明したりご意向の確認をしたりすることです。十分な説明が出来ないうちに、ご体調が急変してしまうこともあって、力不足を感じることもあります。ご家族から『しっかり対策を相談しておけばよかった』と悔やまれた経験もあり、どうご説明すれば理解していただけたか、反省することも少なくありません」 「お客様に認知症の兆候を感じた場合の対応にも苦慮しています。ご家族にできるだけ早く気付いていただくのが最優先ですので、ご家族と面識がない場合には訪問する度に必ず名刺を置くなどの工夫を心がけています」 ――本部からのサポートはありますか。 「年3回程度の集合研修がとても役立っています。相続や税務などを中心に、難しい専門分野の内容をわかりやすく教えてくれます。金融ジェロントロジーという学問についても、当社と共同研究をしている慶應義塾大学の経済学部や医学部の先生方の講義を受講しました」 ――印象的なエピソードはありますか。 「遠方に住むお嬢様への資産承継を考え始めた高齢のお客様のお話をお伺いしていたところ、資産の一部で大好きな株式の運用を続けたいという意向をお持ちでした。しかしその本音をお嬢様にきちんと伝えられていなかったので、ご本人が気持ちを伝えやすいよう簡潔にまとめて差し上げました。その後は無事にお嬢様と本音で話すことができたそうで、大変感謝していただき、私も嬉しかったです」 ――どのようなスキルを高めたいですか。 「ご高齢のお客様は人生経験が豊富で、幅広い知識や教養を身に付けていらっしゃいます。私も知的好奇心を高めて生活したいと考えております。もちろん相続や税務の最新知識も重要なので、自己研鑽に励んでいます」 ――今後の抱負は。 「ハートフルパートナーという新設の役割に任命された当初は、どのようにお客様に対応したら良いか不安がありました。実際に1年以上活動してみて、お客様から教えていただくことが多く、とてもやりがいを感じています。今年度から全国に拡大したハートフルパートナーと知見を共有しながら、これからも微力ながらお客様とそのご家族のお役に立てるよう成長していきたいと思っています」 (QUICK資産運用研究所 大沢崇)

野村「老年学」で試す現場改革(後編) ハートフルパートナーに聞く@横浜支店

野村証券のハートフルパートナーの後編は、横浜支店で働く浦野真理氏に取り組みを聞いた。 ――業務内容は。 「横浜支店には17年4月から2名のハートフルパートナーがいて、高齢のお客様のご対応をしています。お客様と少しでもお会いできるように訪問して、ご意見をお伺いしています。訪問を負担に感じられるお客様には電話でご連絡することもあります。お客様との会話でお悩みやご要望があればそれにお応えいたしますし、ご家族と関係を築く窓口になれるようにも意識しています」 ――どんな会話をされるのですか。 「ご意見やお加減にお変わりがないかもお聞きしています。保有されている商品のアフターフォローや、損失が出ている場合のご相談、路線価や税制改正などの情報提供、健康管理のことなど、世間話も多く、話題は様々です」 「相続や不動産に関するお悩みや、老人ホームへの入居など、老後の重要なライフイベントについて考えるタイミングはお客様それぞれです。どうしようか迷ったとき、困ったときにご相談いただけるよう日頃からご家族を含めた信頼関係の構築を目指しています」 ――支店での役割は。 「ご高齢のお客様対応の相談窓口になれればと思っています。例えば高齢のお客様の認知機能が低下した場合の対応など、若手社員が迷っているときは経験を踏まえながら具体的に助言しています」 ――新設の任務に戸惑いがありましたか。 「上司が協力的で、本部のサポートにも助けられています。集合研修だけでなく、日常業務の中で難しい案件があった時などはすぐ専門部署に相談できるので、安心して顧客対応にあたることができます」 ――難しいと感じる点は。 「ハートフルパートナーの役割をお客様に理解していただくまでに時間がかかる点です。最初は金融商品の勧誘と勘違いされ、警戒されてしまうケースも少なくありません。パンフレットなどを使いながら、時間をかけて説明するように努めています」 「ご家族との距離感に悩むこともあります。例えばお客様に認知症の疑いがあっても、こちらができることは限られていて、ご家族からの連絡を待つしかありません。特に1人暮らしのご高齢のお客様の場合は、訪問時に名刺のほかに、ご家族にもご覧いただけるような資料を残したりするなど、できる範囲で対応しています」 ――これまで印象に残ったことは。 「あるお客様のご家族から『勝手に訪問されるのは迷惑なのでやめてください』と苦情を受けたことがありました。そこでハートフルパートナーの役割を説明し、金融商品を勧誘することはなく、お子様を含めて今後のことをご相談させていただきたいとお話していたとお伝えしたところ誤解が解けました。趣旨を理解してくださったご家族が後日集まり、一緒に今後のお話をすることができました」 「別のお客様では、私の名刺を見たご家族から電話があり『いつも見守ってくださって、ありがとうございます』と感謝されました。予想外の言葉にびっくりしましたが、ハートフルパートナーとして訪問を続けたことで、ご家族にも気持ちが伝わったと実感できてうれしくなりました」 ――どのようなスキルを高めていきたいですか。 「相続や不動産の知識などのスキルアップはもちろん重要ですし、経験も大切だと感じています。お客様ひとりひとり家族構成などが違いますし、抱えているお悩みも千差万別です。お客様ごとのお悩みを少しでも解決できるような対応力を高めていきたいです」 ――今後の目標は。 「お客様やそのご家族からご信頼いただける担当者になることです。ひとりでも多くのお客様から様々なお悩みをご相談いただき、少しでもお役に立てるよう、これからも努力していきたいと思います」   (QUICK資産運用研究所 大沢崇) 

細る投信マネー 9月は事実上の流出超に

国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)への資金流入が細っている。QUICK資産運用研究所が推計したところ、9月は設定額から解約・償還額を差し引いた資金流入超過額が約269億円と、前月の10分の1に落ち込んだ。 設定額の内訳を詳しくみると、9月はSMBC日興証券のファンドラップで外国籍から国内籍のファンドに約800億円の資金移動があり、この分だけ国内公募の追加型株式投信への流入超過額が押し上げられた。この特殊要因を差し引くと、9月は事実上の資金流出超過だったことになる。流出超は2017年10月以来、11カ月ぶり。 投資対象の資産別に見ても、「国内株式型」が11カ月ぶり、「新興国株式型」が1年7カ月ぶりの資金流出超に転じた。 直近1年で流入超過額が最も多かったのは今年1月。当時の個別ファンドの資金流入ランキングを見ると、その月に設定された「モビリティ・イノベーション・ファンド」(85311181)が最多の1799億円(推計値)を集めた。これに対し、9月はラップ専用を除く首位が「netWIN ゴールドマン・サックス・インターネット戦略ファンドBコース(為替ヘッジなし)」(3531299B)の312億円だった。 上位5ファンドの合計額も、1月に4790億円だったのが9月は1876億円(ラップ専用を除くと1044億円)どまり。市場規模の拡大をけん引するほどの人気ファンドが見当たらなかった。 人気が長く続くファンドが少ないことが資金流入鈍化の一因だ。1月に上位5本に入ったファンドのうち、9月は4本が資金流出超だった。流入超を維持した「ひふみプラス」(9C311125)も、このところ個人投資家の熱が冷めつつある。 9月に新規設定された「ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018‐09(愛称:プライムOne2018‐09)」(47211189)は申込期間に840億円の資金を集めた。このファンドはいつでも購入できる追加型ではなく、購入期間が限られる単位型なので、集計対象には含まれない。 (QUICK資産運用研究所 西田玲子)  

三菱UFJ国際投信の「夢実月」、分配金を45円に減額

三菱UFJ国際投信が運用する「三菱UFJ 豪ドル債券インカムオープン<愛称:夢実月>」(03311033)が9日の決算で、1万口あたりの分配金を前月より15円安い45円に引き下げた。分配金の減額は昨年8月以来1年2カ月ぶりとなる。   主な投資対象は、格付けが高い豪ドル建ての公社債。オーストラリアの国債や州政府債が中心だ。9月末時点の1年リターン(分配金再投資ベース)はマイナス6.06%だった。2003年3月に設定され、9日時点の純資産総額(残高)は1079億円にのぼる。   三菱UFJ国際投信は、分配金を減額した理由を「基準価額水準、市況動向に加え、分配原資の状況等を総合的に勘案」したと発表。豪ドルが対円で下落していることなどをマイナス要因として挙げた。   ◇三菱UFJ国際投信の発表資料はこちら  決算・分配金のお知らせ   (QUICK資産運用研究所)

レオスの「ひふみ」、資金流入が鈍化

レオス・キャピタルワークスが運用する投資信託「ひふみ」への資金流入が鈍化してきた。運用成績の伸びがやや落ちてきたことで、人気が一巡しつつある。 同社が直接販売する「ひふみ投信」(9C31108A)は、9月の設定から解約を差し引いて17億円の資金流出超過(推計値)だった。資金流出に転じるのは、2014年8月以来で4年1カ月ぶりとなる。2008年10月の設定後では最大のマイナス。 60社以上の販売会社で取り扱っている「ひふみプラス」(9C311125)も、9月は33億円の資金流入超にとどまった。テレビの情報番組で紹介され、ファンドの知名度が上がった2017年2月から流入超が続いているが、その中では最も少ない。 「ひふみプラス」の流入超過額は18年1月に728億円と、単月で設定後の最高まで膨らんだ。18年9月末時点の基準価額は同1月末を下回っており、このタイミングで購入した投資家のリターンは計算上マイナスになる。資金流出入を日次ベースでみると、9月下旬からは流出超に転じている。   同じマザーファンドに投資する投信は、「ひふみ投信」と「ひふみプラス」、確定拠出年金向けの「ひふみ年金」(9C31116A)がある。3本合計の純資産総額(残高)は18年9月末時点で8300億円程度。17年2月(1400億円程度)の6倍近くになっている。主な投資対象は国内株式だが、17年6月から組み入れ始めた海外株式が資産全体の約10%(18年8月末時点)を占める。 (QUICK資産運用研究所)

投信ブロガーとつながる三菱UFJ国際 商品戦略に意見反映、発信力に期待

三菱UFJ国際投信がブログや交流サイト(SNS)で自らの資産運用の内容や考え方などを発信するブロガーとの交流を重要視している。意見を商品戦略に反映するほか、ブロガーの情報発信力を活用して同社の存在やインデックス運用を幅広く知ってもらう狙いがある。 9月28日夜に開いた意見交換会「ブロガー・ミーティング」は27人のブロガーが集まった。今年3月に続く2回目で、今後も継続的に開く予定だ。   <ブロガー・ミーティングの参加者> 【性別】男性:18人、女性9人 【年齢層】20~34歳:9人、35~49歳:12人、50歳以上:6人 【投資経験(投信)】5年未満:9名、5年以上10年未満:11人、10年超:7人 ■ブロガーはブログやSNSで参加を素早く報告 ブロガー・ミーティングの内容は参加者がブログやSNSで素早く発信。ツイッターの投稿では「#MUAMブロガーミーティング」といったハッシュタグを付けて参加を報告した。 <ブロガー・ミーティングの内容> ①一般NISA(少額投資非課税制度)とつみたてNISAの資金流入状況、ノーロード(購入時手数料なし)・インデックスファンドの残高や資金流入などについて、三菱UFJ国際が現状を説明 ②三菱UFJ国際の看板インデックスファンドである「eMAXIS」シリーズのラインアップに新たに追加した「eMAXIS Neo(※)」について、企画・開発を担当した同社社員が開発動機や商品の特性などを説明 (※)宇宙開発など成長性の高い分野について、AI(人工知能)が選別した株式銘柄で構成する指数に連動するインデックスファンド ③商品開発を統括する同社幹部と、ファイナンシャル・プランナーのカン・チュンド氏(しんようFPオフィス代表)の積み立て投資の利点を巡る対談 ④ブロガーと質疑応答・意見交換 ⑤懇親会(お茶会) ■「貯蓄感覚」での積み立て投資でOK ミーティングでは熱のこもった意見が交わされた。 <説明・質疑応答・意見交換の要旨> ・2017年の1年間では、一般のNISA口座で保有する投信から4000億円近い分配金が支払われたが、年間購入額から売却額と分配金を差し引いた「純資金流入額」は3300億円程度。一方、つみたてNISAの純資金流入額は予測値ベースで440億円程度にとどまる。つみたてNISA対象ファンドは大半が分配金を支払わず解約も少ないはずなので、いずれ逆転する可能性が十分にある。運用会社としては、つみたてNISAへの取り組みがビジネスチャンスにつながる。 ・投信の積み立て投資は預金とは違い元本割れリスクがあるが、まずは始めてみることが大事。「『貯蓄感覚』での積み立て投資でOK」とでも言わないと、投資を始められない人がたくさんいる。始めさえすれば、積み立て投資には数々のメリットがある。 ・少額から始められる積み立て投資だと、自分に向かないと感じたらいつでもやめられ、大きな失敗や後悔も少ない。継続すれば習熟度も上がっていく。投資タイミングを気にせず定期的に定期的・機械的に買い付ける仕組みによって、買い値に振り回されなくなるといったメリットがある。 ・投信が受け取る株主優待品は、換金できるものは信託銀行がチケット業者に集まってもらって競売にかけ、最も有利な値段で換金して基準価額に反映している。ただ、株主優待品は一般個人にとっては魅力的であっても、持ち株数に比例して優待品が増えていくことはなく、優待品を貰える株数は頭打ちになるのが大半。優待品を換金しても、投信への寄与度は基準価額が数円程度増えるくらいの微々たるもの。 ・三菱UFJ国際の直接販売(直販)は、順調に行けば年内にスタートする見込み。現在、投信市場の顧客層は50歳以上が7割近くを占めている。直販のターゲット層はそれとは重なり合わない子育て世代や若年層で、積み立て投資が基本。カード決済、ポイントサービスも検討課題である。マネーロンダリング(資金洗浄)やサイバーセキュリティなどへの対応策を詰めているところだ。 ・投資家の間で人気の高い日本を含む全世界株指数連動型インデックスファンドの投入も検討している。ただ、後発の三菱UFJ国際の商品が投資家に訴求するためには、世界3地域の指数連動を組み合わせる形ではなく、全世界株指数そのものの構成銘柄に直接投資するタイプにすべきかなどを検討している。 ・インデックスファンドのトラッキングエラー(指数との連動性のかい離)が発生する主な要因は運用資産規模と日々の投資家資金の出入り。加えて一般論ではあるが、指数の組み入れ銘柄入れ替え前に先回りの売買をすることで、日々の指数連動性を多少犠牲にしても、リターン向上を狙うのが可能。このあたりの判断や対応はファンドマネジャーの裁量に委ねられていて、一種アート(職人芸)に近い側面もある。三菱UFJ国際ととしては、ブロガーが日々のトラッキングエラーと、一定期間での同じ指数連動の投信に勝るリターンのどちらを優先するかを知りたい。 ■「モチベーションになる」「コツコツ投資愛にあふれた話」の声 「インデックス投資はいい意味でつまらないが、今回のように運用会社が意見を直接聞く場を設けてくれるのは投資を続けるモチベーションにもなり、応援したくなる」(「Taku(金融系SEの投資のつぶやき)」さん)。 参加ブロガーからは総じて好意的な声が聞かれた。女性ブロガーの「Wakaba」さんは「懇親会がお酒無しの『お茶会』なのはありがたい。無料で有名どころのお菓子も楽しめ、女性は参加しやすいのでは」と話していた。 他には「Neoは信託報酬がもっと下がらないと買わないと思う」「Neoの話よりも質疑応答の時間をもっと長く取って欲しかった」「Neoのようなテーマ型には懐疑的だったが、若手社員の話を直接聞け、少しだけなら買ってみようかという気になった」「株主優待やトラッキングエラーなど、これまで知らなかったことが分かったので満足」「カンさんの話はコツコツ投資愛にあふれていた」などの声があがった。 インデックスファンドの業界トップランナーを目指している三菱UFJ国際投信。同社にとってブロガーはトップを走り続けるうえで欠かせない大切な「伴走者」なのかもしれない。 (QUICK資産運用研究所 高瀬浩)

4~9月の投信、「THE 5G」が資金流入トップ

2018年4~9月の国内公募追加型株式投資信託(ETFを除く)は、IT(情報技術)関連の銘柄に投資するタイプや成長銘柄を見極めて投資するタイプへの資金流入が目立った。設定から解約を差し引いた資金流入超過額(推計値)が半年間で最も大きかったのは、三井住友トラスト・アセットマネジメントの「次世代通信関連 世界株式戦略ファンド<愛称:THE 5G>」(6431117C)だった。 同ファンドは通信技術の発展により業績拡大が期待される企業に投資する。2017年12月に運用を始めてから販売会社を徐々に増やし、9月末までの半年で1800億円近い資金が流入した。 資金流入の上位10本には、この半年のうちに新規設定されたファンドが3本入った。昨年人気を集めた人工知能(AI)やロボット関連などのテーマ型は圏外に後退した。 資金流出超過額のランキングでは、上位10本中7本を毎月分配型が占めた。いずれも1年以内に分配金を引き下げ、資金流出傾向が続いた。 (QUICK資産運用研究所)

アセマネOne「未来の世界」残高4000億円に  設定から2年

アセットマネジメントOneが運用する「グローバル・ハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)<愛称:未来の世界>」(47316169)の純資産総額(残高)が初めて4000億円に到達した。2日時点の残高は4006億円。 2016年9月末に当初設定額69億円で運用を始め、設定から2年で残高を積み上げた。月次ベースでは設定以来ずっと資金流入超が続いている。運用成績も好調で、2日時点の設定来リターンは72.1%。 主な投資対象は、日本を含む世界の株式。成長力の評価に基づいて質の高い企業(ハイクオリティ成長企業)の中から割安と判断される企業を厳選する。8月末時点の組み入れ銘柄数は36。国・地域別では米国が52.1%を占める。 同じマザーファンドに投資する「未来の世界」シリーズには、部分的に為替ヘッジをするタイプや決算回数が年2回のタイプもあり、残高合計は2日時点で6000億円を上回る。 (QUICK 資産運用研究所)

コモンズ投信、顧客の97.7%が含み益 独立系は高水準

セゾン投信とレオス・キャピタルワークス、コモンズ投信の独立系運用会社3社は、9月末までに「共通KPI」を相次いで発表した。各社が直接販売した投資信託の評価損益が3月末時点でプラスだった顧客の割合はいずれも高水準だった。 「共通KPI」は金融機関がどれだけ顧客本位で投信を販売しているかを「見える化」するための指標で、金融庁が投信の販売会社に自主的な公表を求めている。運用損益別の顧客比率は、投信の販売会社における比較可能な「共通KPI」として3つある成果指標のうちの1つ。 含み益だった顧客の比率はセゾン投信が84.9%、レオス・キャピタルワークスが91%、コモンズ投信が97.7%だった。金融庁が銀行29行を対象に実施した調査では含み益が55%程度だったが、独立系運用会社はこれを大きく上回った。ネット証券の4社合算(SBI証券と楽天証券、マネックス証券、カブドットコム証券)の63.8%よりも高かった。 独立系の直販ファンドは運用成績が比較的良好なことに加え、積み立て投資の利用が多いこともあって、含み益の顧客比率が高かったとみられる。共通KPIの対象は3月末時点で顧客が保有している投信に限られ、それまでに売却して利益を確保したり損失が出たりした場合は含まれない。 コモンズ投信の発表資料によると、同社で毎月定額を購入する「つみたてプラン」の利用者は3月末時点で全体の79%にのぼる。直販の年代別口座比率では、6人に1人(16%)が20歳未満。同社では子どもの教育費などを計画的に積み立てる「こどもトラスト(未成年口座)」サービスを提供している。 また、セゾン投信が発表した「口座開設年別損益状況分布」によると、保有期間が長いほど評価損益がプラスの顧客比率が高い傾向がある。2010~12年に口座を開設した顧客はすべて含み益だった。 (QUICK資産運用研究所)

4~9月の投信残高、「ゼウス」▲1200億円で落ち込み鮮明 「ひふみ」が増加

国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)で、2018年9月末時点の純資産総額(残高)上位15本を同3月末時点と比較したところ、半年前に首位だった「新光 US―REIT オープン<愛称:ゼウス>」(47311049)の落ち込みが目立った。残高は半年で1241億円減少し、順位は4位に後退。上位15本で残高の減少幅が1000億円を超えたの1本だけで、「ゼウス」の1人負けとなった。   「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)」(04312047)の残高は117億円の増加。米国の不動産投信(REIT)に投資するタイプの中でも差が出た。   「ゼウス」は4月の決算で1万口あたりの分配金を設定後で最低の25円に引き下げたことが響いたとみられる。4月だけで600億円を上回る資金が流出、その後も毎月100億円以上の流出超が続いている。「ダイワ・US-REIT」も8月に分配金を40円に減額したが、8月と9月の流出額は100億円を下回っている。   一方、残高の増加が著しかったのは、3位の「ひふみプラス」(9C311125)と12位の「東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型)<愛称:円奏会>」(4931112B)。「ひふみ」は初のトップ3入りで、主に国内の株式で運用するファンドが3位以内に入るのは約13年半ぶりとなる。「円奏会」は9月まで6カ月連続で100億円を超える資金が流入した。   (QUICK資産運用研究所)

三井住友AM、投信残高の増加と資金流入で首位 9月の運用会社別

国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)について、運用会社別の9月の月末純資産総額(残高)や残高増加額、資金流入額をそれぞれ集計した。 残高増加額と資金流入額の首位は三井住友アセットマネジメントだった。SMBC日興証券が取り扱うファンドラップに組み入れられる専用投信の「日興FW・日本債券ファンド」(7931417A)が832億円の流入超となり、けん引した。 集計対象は追加型株式投信(ETFを除く)で、 データは2018年9月末時点。 (注)QUICK資産運用研究所調べ。対象はETFを除く国内設定の公募追加型株式投信(単位型は含まない)。資金流入額はファンドの設定額から解約額を差し引いた値で概算推計値、償還ファンドは集計対象外。▲はマイナスで減少または流出。運用増加額は純資産増加額から資金流入額を引いた値で、運用のみによる増加額を意味する(概算値)。純資産増加額=資金流入額+運用増加額。分配金支払総額(概算値)は資金流出額には含まれず、分配しなかった場合に比べ、運用増加額が分配金支払総額分だけ減る。億円未満は切り捨て。 (QUICK資産運用研究所)

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