投信ブロガーが選んだのは? 1位はRV全世界株・Fund of the Year 2017

1月13日、昼下がり。都内のイベントホールで「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2017」(FOY2017)が発表された。発表会を兼ねた表彰式は、160人を超える個人投資家(有料入場者)が参加し、会場はほぼ満席となった。 「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」は、個人投資家が自分たちにとって本当に良いと思える投資信託を投票で選び、それを広めることで「自分たちの手でよりよい投資環境を作っていこう!」という趣旨で毎年開催しているイベントだ。投信ブロガーや著名ファイナンシャルプランナーらがボランティアで企画・運営を続け、今回で11回目を迎えた。 投票は17年11月末に締め切られた。17年9月末までにブログを開始している”投信ブロガー”が投票権を持つ。投信ブロガーは1人5ポイントを保有し、アクティブ(積極運用)型、インデックス(指数連動)型を問わず、1~5本のファンドを選んで自由に投票する。今回は過去最多となるおよそ200名もの投信ブロガーが投票に参加した。 1位に輝いたのは、楽天投信投資顧問が運用する「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」(9I311179)で、獲得ポイント数は95だった。17年9月末に設定されたばかりのニューフェイスが2位に16ポイントの差をつけて首位となった。1本で日本を含む全世界の株式に投資できることなどを理由に幅広い支持を集めた。授賞式で登壇した楽天投信投資顧問の東眞之代表取締役社長は1位獲得を「感無量」とコメントした。  ニッセイアセットマネジメントの「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」(2931113C)が79ポイントで2位となった。4連覇を逃したが、4年連続でトップ3入りを果たした。代表者は「<購入・換金手数料なし>シリーズのファンドは純資産総額が拡大するにつれ、受益者とそのメリットを分かち合えるよう、信託報酬を下げて行くコンセプトに変わりはない」と明言した。 楽天投信投資顧問は「楽天・全米株式インデックス・ファンド」(9I312179)も70ポイントで3位に入った。 野村アセットマネジメントが運用する「野村つみたて外国株投信」(0131317A)は4位にランクイン。国内最大手運用会社の野村アセットマネジメントは上位入賞が今回が初めてとなった。代表者は今回の賞を「”粋な賞”と受け止め、まだまだ上がいる、継続こそ力なり」と運用の質は下げすに上を目指す気概を見せた。 5位は三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」(03312175)が入った。2017年にインターネット専用で販売を開始したスリムシリーズの人気商品だ。代表者は「正月休み明けとかけて、つみたてNISAと解く、その心は常にスリムを目指します」と、「Slim」へのなぞかけで会場を沸かせた。 上位10本のうち、6本が17年に新規設定されたファンドだった。実行委員長の投信ブロガーrennyさんは総評で、初めて入選した運用会社に「今年限りの一発屋にならないで欲しい」と熱いエールを送った。 <FOY2017公式サイト> 投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year2017 <参考> 当日の様子は投信ブロガーや関係者がツイッター(ハッシュタグ:#foy2017)で発信 (QUICK資産運用研究所 小松めぐみ、高瀬浩)

「ひふみプラス」との組み合わせに適した投信は? 「相関係数」活用術

いま保有している投資信託と組み合わせて別の投信を購入したいが、どんなファンドを選べばいいか分からない――。そんなときに参考になるのが「相関係数」だ。 主に国内の株式に投資するタイプの投信で「ひふみプラス」(9C311125)を選んだ。この「国内株式型」投信との組み合わせに適したファンドを探す。 まず検証するのは、値動きの異なる「野村インド債券ファンド(年2回決算型)」(0131316C)との相性だ。インドの債券に投資する「新興国債券型」は、国内株式型との相関係数(日次1年)は0.44と低い。 5対5の割合で投資した「合成」のリターン(分配金再投資ベース、週次1年・年率)は23.34%。「ひふみプラス」だけに投資した場合の37.96%と「野村インド債券(年2)」だけに投資した8.72%の中間だった。 価格変動を示すリスク(標準偏差、週次1年・年率)は「ひふみプラス」だけに投資した場合が11.09%で、「野村インド債券(年2)」は6.76%。2ファンドの平均を単純に計算すると8.92%程度になる。実際にこの組み合わせで同額ずつ投資した「合成」のリスクは7.57%で、平均値より1.35ポイント低くなる(図1参照)。この差がリスク低減の効果だ。 ※QUICKの情報端末「Qr1」を使えば、簡単に比較できる。 次に比較的近い値動きをするバランス型の「JPMベスト・インカム(毎月決算型)」(17312149)との組み合わせを見てみる。「国内株式型」と「バランス型」の相関係数は0.78と高い。 「合成」のリターンは22.03%で、「ひふみプラス」と「JPMベスト・インカム(毎月)」の中間の値になった。「合成」のリスクは6.20%で、2ファンドの平均(7.08 %)を0.88ポイントほど下回る(図2参照)。 リスク低減効果は値動きの異なる「国内株式型」と「新興国債券型」の組み合わせの方が大きくなった。 このようにリターンはどちらの組み合わせでも2つのファンドを足して半分にした数値を維持する一方、リスクの低減幅は相関が低い組み合わせの方が大きくなった。複数のファンドに投資して分散効果を上げるには、相関が低く値動きの傾向が異なるファンドの組み合わせが有効と言える。 (QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

投信業界の流行語大賞? 「ひふみ」に迫る

今年の流行語にもなった「ひふみん」。現役を引退した将棋棋士の加藤一二三・九段の愛称だが、投資信託業界でも「ひふみ」の人気が急騰した。この1年で急成長したファンドの魅力に迫った。 「ひふみ」を運用するのは、独立系のレオス・キャピタルワークス。シリーズには運用会社が直接販売する「ひふみ投信」(9C31108A)と、銀行や証券会社で取り扱う「ひふみプラス」(9C311125)、確定拠出年金制度を通じて購入できる「ひふみ年金」(9C31116A)の3つがあり同じマザーファンドで運用している。 このうち純資産総額(残高)が最も大きい「ひふみプラス」は今年12月に残高が4000億円を超え、昨年末時点(857億円)の5倍近くに膨らんだ。国内公募の追加型株式投信(ETFを除く)の残高ランキングでは、今年12月25日時点で13位に浮上。昨年末時点の上位100本圏外から大躍進した。 「ひふみ」が広く世に知れ渡るようになったのは、今年2月に放映されたテレビ東京の情報番組がきっかけだった。レオス・キャピタルワークスの藤野英人社長が出演し、独創的な投資理念が反響を呼んだ。その直後から直販の「ひふみ投信」には資料請求や口座開設の申込みが殺到した。 「ひふみプラス」の販売会社も急増。年初に32社だったのが、11月末時点で51社まで拡大した。地方銀行や証券会社に足を運んでネットワークを広げてきた成果もあり、「すべての都道府県に販売窓口を持ちたい」という藤野社長の想いが叶いつつある。 「ひふみ投信」と「ひふみプラス」は金融庁が定めた厳しい条件をクリアし、来年1月に始まる積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)の対象商品にもなった。三菱東京UFJ銀行や三菱UFJ信託銀行、野村証券などの大手銀行・大手証券でも、つみたてNISA専用で「ひふみプラス」の販売が始まる。 「ひふみ」の主な投資対象は国内の株式だ。テレビ番組でも紹介されたように、ファンドマネジャーやアナリストが自ら日本中を走り回って成長が見込める会社を探し出す。 今年6月には初めて米国株を組み入れた。いまのところマイクロソフト(MSFT)とアマゾン(AMZN)の2銘柄で、藤野社長は「これからも地味で地道に成長を続ける国内株式を軸としながら、有望な外国株式があれば組み入れていく」(17年11月の月次運用レポート)としている。 組み入れ銘柄数は11月末時点で201銘柄にのぼる。1年前(134銘柄)の1.5倍になった。残高の急増に伴い、どんな投資先が増えたか。運用報告書(16年10月1日~17年10月2日)で組み入れ銘柄を前期末と比べたところ、新たに投資した銘柄のうち上位20銘柄(期末評価額ベース)は表1のとおり。上位には米国株と国内の有名企業が目立つ。 一方、同時期に積み増した銘柄を株式の増加率の大きい順にランキングしたのが表2。1位はホテルや学生寮を運営する共立メンテナンス(9616)、2位は福利厚生代行のリログループ(8876)だった。「地味で地道な」国内株が中心と言える。 この1年の運用成績は堅調で、「ひふみプラス」の1年リターンは今年11月末時点で43.68%。「ファンド規模の拡大で運用効率が落ちるのでは」との懸念は、いまのところ杞憂に終わっている。 投資家と運用会社の距離の近さも「ひふみ」の魅力の一つだ。レオス・キャピタルワークスは普段から全国各地でセミナーや懇親会を開き、投資家との接点を設けている。「お子様連れ限定セミナー」「女子勉強会」などユニークなイベントもある。 手数料体系も特徴的。「ひふみ投信」には「資産形成応援団」と称したプログラムがあり、5年以上保有し続けると信託報酬の一部が投資家に還元される。「ひふみプラス」も残高が増えると信託報酬が下がる仕組みがある。 運用者の「顔が見える」安心感と、投資理念の共有。そこに好成績などが重なって「ひふみ」人気に火が付いた。投資初心者も巻き込んで急拡大した「ひふみ」。日本人がこれまであまり味わってこなかった「成功体験」の輪を広げられるか。来年はその真価が問われる1年になりそうだ。 (QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

「つみたてNISA」本番直前、金融庁に個人投資家が集結 年内最後の「つみップ」

  街がクリスマスムードに包まれた12月22日、金曜日の夜。東京・霞が関にある金融庁の厳かな会議室に、40人の個人投資家に加え、運用会社、著名な経済評論家らが集まった。2018年1月から始まる積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)の本番直前、金融庁主催の「つみたてNISA Meetup」(通称:つみップ)と称する「個人投資家との意見交換会」も年内最後の会合となった。 つみたてNISAをきっかけに、より多くの人が資産形成に関心を持つようになることを狙い今年4月から始まった「つみップ」も今回で12回目。東京だけでなく、大阪や名古屋、金沢など地方でも開催している。運用会社や販売会社をゲストに呼んだり、女性だけを集めた「女子部」を企画したりするなど、様々な趣向で反響を呼び、今回は40人の募集枠があっという間に定員に達する人気ぶりだ。  つみたてNISA対象の投信は12月18日時点で132本。このうち56本をつみたてNISA向けに新たに組成されたインデックスファンドが占める。今回のつみップでは、新商品の狙いや特徴について、運用会社6社(アセットマネジメントOne、大和証券投資信託委託、ニッセイアセットマネジメント、バンガード・インベストメンツ・ジャパン、三菱UFJ国際投信、楽天投信投資顧問)が説明した。  ***************************************************************************** 【運用会社各社の主なポイント】 ・アセットマネジメントOne:8資産均等型やリスク水準が3段階で異なる「たわらノーロード バランス」を投入。 ・大和証券投資信託委託:「S&P500指数」に連動する「iFree S&P500」の誕生秘話。つみップの場で受けた個人投資家からの要望を反映し、いち早く組成したという。 ・ニッセイアセットマネジメント:国内株・先進国株・新興国株を各3分の1ずつ組み合わせる株式のみの「バランスもどき」を設定。 ・三菱UFJ国際投信:ネット専用の「eMAXIS」とは別に、対面販売専用の「つみたて」シリーズを新設。金融機関の窓口で販売員が顧客に制度説明できる商品に。 ・楽天投信投資顧問とバンガード・インベストメンツ・ジャパン:世界の株式市場の大半に1本の投信でアクセスできるようバンガードの超低コストETFを活用。 ****************************************************************************   「今後、信託報酬を下げる予定はあるのか」「繰り上げ償還しないファンドを見極めコツは」――。質疑応答では、参加者から次々と手があがった。「海外株の配当金への課税も考慮すると指数連動性の点で問題はないのか」といった踏み込んだ質問も飛び出した。  専門的な難しい用語が出た時はすかさず金融庁職員が別の言葉に置き換えて補足説明するので、投資初心者でも気後れすることはない。ゲストの識者からは、ノーロードのインデックスファンドの短期売買を防ぐには「信託財産留保額」を運用会社が新たに設けやすいよう、金融庁が促すのが適当ではないかとの提案も出た。  意見交換会の後に開かれた懇親会で、参加者の声を拾ってみた。2回目の参加となる40代女性は「金融庁が主催なので安心感がある」と今回は友人を誘って参加。著名投信ブロガーの一人であるNightWalkerさんは「色んな声に耳を傾けてくれる。金融庁がリーダーシップをとって約1年続いたことが素晴らしい」としみじみ振り返る。「資産運用にあまり関心がない息子には『つみたてNISA』を始めるよう話す」  「運用会社の生の声が聞けたのがよかった」という声もあった。まとまったお金が入って投資を始めたという30代男性は「普段は周囲の人とお金の話しを気軽にできないけれど、ここに来るとオープンに話せるので楽しい。自分が保有しているファンドの運用会社の方に直接質問ができて勉強になりました」と意欲的に語ってくれた。  今回参加した運用会社の関係者は「自社でセミナーを企画してもなかなか資産形成層との接点を持つことが難しいので、とてもいい機会だ」と話す。最近の相次ぐ信託報酬の引き下げ競争については「正直、厳しい」と苦笑しながらも、「長期的に資産形成の後押しに繋がるのであれば、社会貢献だと前向きに思える」と語った。 今回の参加者は主に20代~40代の資産形成層が中心で、多くはSNS(交流サイト)でこのイベントを知ったとのこと。ただ、つみたてNISAを実際に来年から始めるかどうかは、まだ決定していない参加者も少なくない印象だった。  「投資しながら貯める」趣旨で制度設計された「つみたてNISA」。こうした金融庁の意欲的な説明会に参加した個人投資家の輪を通じて、じわり若い世代に広まっていくことが期待される。    (QUICK資産運用研究所 小松めぐみ、高瀬浩)

みずほ証券、資産運用ロボアド「あしたのそなえ」を開始

みずほ証券は8日、人間に代わってロボットが資産運用を指南するロボアドバイザーのサービスを開始した。簡単な6つの質問でリスク許容度を診断し、最適な資産の配分や商品の組み合わせを提示する。同社のホームページ上で誰でも無料で利用できる。 ■運用の目的や方針からリスク許容度を診断 みずほ証券が新たに提供するのは「資産運用アドバイザー ~あしたのそなえ~」と呼ぶサービス。利用者が資産運用の目的や相場が変動したときの運用方針などに関する質問に回答すると、リスクに対する考え方(投資タイプ)を診断する。その結果を踏まえ、金融知識や投資経験に沿った投資スタイルを選択してもらい、インデックス型の投資信託とETF(上場投信)の中から最適な資産配分の組み合わせや、1つの投信で複数の資産に投資できるバランス型ファンドなど、みずほ証券の豊富な商品ラインナップの中から提案する。 ■QUICKのデータや資産運用研究所の知見を活用 「あしたのそなえ」はみずほ証券が培ってきた金融総合コンサルティングのノウハウに加え、QUICKが持つデータやQUICK資産運用研究所の知見を活用している。12月中にQUICKと協業で、複数の簡単な質問に答えると、収入と支出のバランスを計算する「ライフプランシミュレーション ~あしたのおかね~」のサービスも始める。  ※今すぐ体験!こちらから↓  「資産運用アドバイザー ~あしたのそなえ~」   (QUICK資産運用研究所)

金融庁、投信販売に「改善の余地」 QUICK資産運用討論会

金融情報サービス会社のQUICKは5日、都内で「QUICK資産運用討論会」を開いた。基調講演した金融庁総務企画局の中島淳一審議官は、2018年1月からスタートする積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)について「職場など身近な場でつみたてNISAを開始するきっかけが得られる環境を整えることにより、現役世代も資産形成に取り組みやすくなる」との考えを示した。 中島氏は現在の投資信託の販売状況について「テーマ型投信や回転売買が多い」と指摘。販売現場に「改善の余地」があるとの認識を示した。一方で「手数料が低く、長期の資産形成を指向する投資信託が増えるなど新たな動きもみられる」とも指摘した。 金融庁総務企画局の中島淳一審議官 討論会のテーマは「フィデューシャリー・デューティーと資産運用のこれから」。基調講演後のパネルディスカッションには中島氏のほか、日本投資顧問業協会の大場昭義会長、三井住友銀行の田村直樹常務執行役員、野村証券の水野晋一執行役員が参加した。 金融庁が金融機関に対して打ち出したフィデューシャリー・デューティー(顧客本位の業務運営、FD)について、中島氏は「国民の安定的な資産形成と日本経済の成長に向け、(金融機関や企業、投資家など)インベストメントチェーンそれぞれの役目がレベルアップしてほしい」と説明。大場氏は「本来は民間が自主的に考える必要があった。金融機関がどのくらい本気度を持って取り組むかが重要になっている」と指摘した。 水野氏は「2012年からビジネスモデルの変革に取り組んでいる」と強調。「お客さまのために行動して信頼を獲得してからすべてが始まる。より信頼していただければ預かり資産も増えて、収益もついてくる」と述べた。田村氏は「3年程度前からビジネスモデルの転換に取り組んできたが、あるべき姿を考えたときに一層の努力は必要だ」と語った。 つみたてNISAについて、中島氏は「成功体験してほしいので、あえて商品も絞らせていただいた。長期・分散・積み立て投資のきっかけとしたい」と説明。金融庁として制度の恒久化に取り組む考えをあらためて強調した。大場氏は「つみたてNISAとFDは貯蓄から投資へを促進するための車の両輪」との見解を示した。 左からQUICK資産運用研究所の北沢千秋所長(モデレーター)、大場昭義氏、田村直樹氏、中島淳一氏、水野晋一氏 「QUICK資産運用討論会」は4回目の開催。金融機関の関係者ら約300人が参加した。 【日経QUICKニュース(NQN)】

つみたてNISAの対象ファンド、ETFが初の届け出

 金融庁によると、来年から始まる積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)の対象となる投資信託について、1日時点で初めてETF(上場投信)の届け出があった。  対象に追加されたのは以下の3本。いずれも大和証券投資信託委託が運用する。 ・ダイワ上場投信-JPX日経400(04315143)※証券コード:1599  ・ダイワ上場投信-トピックス(04315017)※証券コード:1305  ・ダイワ上場投信-日経225(04314017)※証券コード:1320  対象ファンドは1日時点でETF以外の公募投信が125本(インデックス投信が110本・アクティブ運用投信などが15本)。ETFを含めると合計で128本になった。  ※金融庁の発表資料はこちら↓  つみたてNISA対象商品届出一覧(運用会社別) (QUICK資産運用研究所)

「世界インカム戦略B」との組み合わせに適した投信は?  「相関係数」活用術

いま保有している投資信託と組み合わせて別の投信を購入したいが、どんなファンドを選べばいいか分からない――。そんなときに参考になるのが「相関係数」だ。 主に先進国の債券に投資する「野村PIMCO・世界インカム戦略ファンド Bコース」(01318164)を保有していると想定し、この「先進国債券(格付混在)型」投信との組み合わせに適したファンドを探す。 まず検証するのは、比較的近い値動きをする「みずほUSハイイールドオープンBコース(為替ヘッジなし)」(47313046)との相性。米国のハイイールド債券に投資する「先進国債券(非投資適格)型」だ。「先進国債券(格付混在)型」との相関係数(日次1年)は0.95と高い。 5対5の割合で投資した「合成」のリターン(分配金再投資ベース、週次1年・年率)は17.83%。「PIMCO世界インカム戦略B」だけに投資した場合の16.29%と、「みずほUSハイイールドB」だけに投資した19.37%の中間だった。 価格変動を示すリスク(標準偏差、週次1年・年率)は「PIMCO世界インカム戦略B」だけに投資した場合が9.09%で、「みずほUSハイイールドB」は9.76%。2ファンドの平均を単純に計算すると9.42%程度になる。実際にこの組み合わせで同額ずつ投資した「合成」のリスクは9.25%で、平均値より0.17ポイントだけ低くなる(図1参照)。この差がリスク低減の効果だ。 次に値動きの異なる国内株式型の「JASDAQオープン」(0331194A)との組み合わせを見てみる。「先進国債券(格付混在)型」と「国内株式型」の相関係数は0.46と低い。 「合成」のリターンは32.07%で、「PIMCO世界インカム戦略B」と「JASDAQオープン」の中間の値になった。「合成」のリスクは8.89%で、2ファンドの平均(11.07%)を2.18ポイントほど下回る(図2参照)。リスク低減効果はこの組み合わせの方が格段に大きくなった。 このようにリターンはどちらの組み合わせでも2つのファンドを足して半分にした数値を維持する一方、リスクの低減幅は相関が低い組み合わせの方が大きくなった。複数のファンドに投資して分散効果を上げるには、相関が低く値動きの傾向が異なるファンドの組み合わせが有効と言える。 (QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

「インデックスファンド225」との組み合わせに適した投信は? 「相関係数」活用術

いま保有している投資信託と組み合わせて別の投信を購入したいが、どんなファンドを選べばいいか分からない――。そんなときに参考になるのが「相関係数」だ。 今回選んだのは、日経平均株価に連動するタイプの投信で純資産総額(残高)が最大の「インデックスファンド225」(02311886)。この「国内株式型」投信との組み合わせに適したファンドを探す。 まず検証するのは、値動きが比較的近い「ダウ・ジョーンズ インデックスファンド」(64315094)との相性。米国の株式に投資する「先進国株式型」だ。国内株式型との相関係数(日次1年)は0.65と比較的高い。 5対5の割合で投資した「合成」のリターン(分配金再投資ベース、週次1年・年率)は27.96%。「インデックスファンド225」だけに投資した場合の22.43%と、「ダウ・ジョーンズ」だけに投資した33.48%の中間だった。 価格変動を示すリスク(標準偏差、週次1年・年率)は「インデックスファンド225」だけに投資した場合が11.78%で、「ダウ・ジョーンズ」は16.23%。2ファンドの平均を単純に計算すると14.01%になる。ところが実際にこの組み合わせで同額ずつ投資した「合成」のリスクは13.26%で、平均値より0.75ポイント低くなる(図1参照)。この差がリスク低減の効果だ。 次に値動きの異なる新興国株式型の「ブラジル株式ファンド」(02311086)との組み合わせを見てみる。「国内株式型」と「新興国株式型」の相関係数は0.42と低い。 「合成」のリターンは30.31%で、「インデックスファンド225」と「ブラジル株式」の中間の値になった。「合成」のリスクは18.54%で、2ファンドの平均(21.63%)を3.09ポイント下回る(図2参照)。リスク低減効果はこの組み合わせの方が大きくなった。 このようにリターンはどちらの組み合わせでも2つのファンドを足して半分にした数値を維持する一方、リスクの低減幅は相関が低い組み合わせの方が大きくなった。複数のファンドに投資して分散効果を上げるには、相関が低く値動きの傾向が異なるファンドの組み合わせが有効と言える。   ▼相関が高い組み合わせ投資 *                                                 リスク       リターン *インデックスファンド225                       11.78     22.43 *ダウ・ジョーンズ インデックスファンド          16.23     33.48 ————————————————————————- 平均                                          14.01     27.96 ————————————————————————- 合成                                          13.26     27.96 ————————————————————————- リスク低減効果                                 ▲0.75     ―     ▼相関が低い組み合わせ投資 *                                              リスク       リターン *インデックスファンド225                    11.78     22.43 *ブラジル株式ファンド                     31.48     38.19 ——————————————————————— 平均                                       21.63     30.31 ——————————————————————— 合成                                       18.54     30.31 ——————————————————————— リスク低減効果                             ▲3.09    ―   ※単位は%、小数点以下3位を四捨五入。▲はマイナス。   ●QUICKがサービスしている情報端末「Qr1」を使うと便利 (QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

「インド株式」との組み合わせに適した投信は?  「相関係数」活用術

いま保有している投資信託と組み合わせて別の投信を購入したいが、どんなファンドを選べばいいか分からない――。そんなときに参考になるのが「相関係数」だ。 今回は足元で好成績を収めているインド株関連ファンドの中で、最も運用期間の長い「イーストスプリング・インド株式オープン」(83311049)をピックアップ。この「新興国株式型」投信との組み合わせに適したファンドを探す。 まず検証するのは、値動きが比較的近い「アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)」(0931105A)との相性。日本を除くアジアやオセアニア地域の株式に投資する「グローバル株式(先進・新興複合)型」だ。新興国株式型との相関係数(日次1年)は0.89と高い。 5対5の割合で投資した「合成」のリターン(分配金再投資ベース、週次1年・年率)は27.92%。「インド株式」だけに投資した場合の30.58%と、「アジア・オセアニア好配当成長株」だけに投資した25.26%のちょうど中間だった。 価格変動を示すリスク(標準偏差、週次1年・年率)は「インド株式」だけに投資した場合が15.35%で、「アジア・オセアニア好配当成長株」は12.89%。2ファンドの平均を単純に計算すると14.12%になる。ところが実際にこの組み合わせで同額ずつ投資した「合成」のリスクは13.16%で、平均値より0.96ポイント低くなる(図1参照)。この差がリスク低減の効果だ。 次に値動きの異なる国内株式型の「フィデリティ・日本成長株・ファンド」(32311984)との組み合わせを見てみる。「新興国株式型」と「国内株式型」の相関係数は0.39と低い。 「合成」のリターンは28.62%で、「インド株式」と「日本成長株」の中間の値になった。「合成」のリスクは11.25%で、2ファンドの平均(13.56%)を2.31ポイント下回る(図2参照)。リスク低減効果はこの組み合わせの方が大きくなった。 このようにリターンはどちらの組み合わせでも2つのファンドを足して半分にした数値を維持する一方、リスクの低減幅は相関が低い組み合わせの方が大きくなった。複数のファンドに投資して全体の価格変動リスクを低減しながらリターン向上を狙う分散効果を上げるには、相関が低く値動きの傾向が異なるファンドの組み合わせが有効と言える。   ▼相関が高い組み合わせ投資 *                    リスク            リターン *インド株式オープン                              15.35          30.58 *アジア・オセアニア好配当成長株OP(毎月分配)     12.89          25.26 ——————————————————————————————- 平均                                        14.12          27.92 ——————————————————————————————- 合成                                        13.16          27.92 ——————————————————————————————- リスク低減効果                               ▲0.96             ―   ▼相関が低い組み合わせ投資 *                                          リスク            リターン *インド株式オープン                           15.35          30.58 *フィデリティ・日本成長株・ファンド               11.76          26.65 ———————————————————————————– 平均                                      13.56          28.62 ———————————————————————————– 合成                                      11.25          28.62 ———————————————————————————– リスク低減効果                             ▲2.31           ―   ※単位は%、小数点以下3位を四捨五入。▲はマイナス。   ●QUICKがサービスしている情報端末「Qr1」を使うと便利 (QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

「USハイ・イールド」との組み合わせに適した投信は?  「相関係数」活用術

複数の投資信託に分散投資するときに便利なのが「相関指数」。相関係数を参考にしながら、実際に購入可能なファンドを組み合わせ、分散投資効果を見ていく。今回は国内株式型と先進国債券(非投資適格)型の組み合わせで検証する。この2つのタイプのファンドは相関係数が0.32と低い(5月末時点)。 組み合わせを検証する国内株式型は、直近5年の運用成績が同じ分類の中で最も高い「DIAM新興市場日本株ファンド」(4731107B)。先進国債券(非投資適格)型は、昨年11月に分配金を引き下げた後も資金流入が続いている「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」(32315984)を選んだ。 この2つのファンドに過去3年間、5対5の割合で投資した「合成」の運用成績を示したのが図1。それぞれのファンドの真ん中くらいの位置になる。 さらに2ファンドを組み合わせた「合成」のリターン(分配金再投資ベース、3年・年率)とリスク(標準偏差、3年・年率)が分かるのが図2。過去3年の「合成」のリターンは19.1%で、「新興市場日本株」だけに投資した場合の30.8%と、「US・ハイ・イールド」だけに投資した7.5%の中間だった。 一方、価格変動の大きさを示すリスクは「合成」が13.2%。それぞれのファンドに投資した場合のリスク(20.9%と11.6%)を単純に足して半分にした数値(16.3%)より低くなった。このように相関係数を活用し、値動きの傾向の異なるファンドを組み合わせることで、ポートフォリオ全体のリスクを低減できる。   ●QUICKがサービスしている情報端末「Qr1」を使うと便利 (QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

積立NISAの候補投信は本当に「積立」向きなのか?一括投資と積立投資を徹底比較

2018年にスタートする積み立てNISA(少額投資非課税制度)。税の優遇を厚くして個人に長期の資産形成を促すのが狙いですが、選ぶ商品はもちろん、投資タイミングや投資期間で運用成果は違ってきます。 積立投資の手法として有名なものに、毎月一定額を投資する「ドルコスト平均法」というものがあります。この手法は、毎月の投資金額が一定のため「安いときにたくさん買い、高いときに少し買う」ことになり、期間を通じてみると平均購入単価を低く抑えられます。ただ、上昇相場が続くときは、当初にまとめて一括投資した方がドルコスト平均法よりも有効となり、相場が下落続きで相場が右肩下がりで一度も上向きにならない状況では、いくら平均購入単価が下がったとしても損失は埋められません。 このように、投資信託の基準価格の推移によっては、最初に一括投資した場合と、一定額をコツコツ積み立て投資した場合で、運用成績に差が出てしまいます。 QUICK資産運用研究所は、金融庁が定めた基準に沿って積み立てNISAの対象になりそうな投資信託を推定しました。 今回は、これらのファンドについて、過去5年と10年で毎月定額で積立投資を続けた場合と一括投資した場合のトータルリターン(投信の基準価額の変動と分配金を合わせた含み損益)を比べ、長期の積立投資で運用成果が上がっているかを調べてみました。 直近5年で見ると、一括投資がお得 まずは2017年3月末時点で設定から5年以上が経過したファンド30本について、5年前に一括で200万円投資した場合と、5年間で合計200万円を毎月定額で積立投資した場合をシミュレーションしました。過去5年は国内外の株式相場が右肩上がりだったため、どのファンドも積立投資よりも一括投資の方が有利だったことが分かりました。 積立投資でも一括投資でもトータルリターンが最も大きかったのは、レオス・キャピタルワークスが運用する「ひふみ投信」。5年前に一括投資した200万円で、およそ376万円の含み益が得られました。毎月定額で積立投資したケースの含み益は約136万円でした。 直近10年で見ると、積立投資がお得 次に2017年3月末時点で運用実績が10年以上あるファンド12本について、10年前に一括で400万円投資した場合と、10年間で合計400万円を毎月定額で積立投資した場合のトータルリターンを比べました。 期間5年では一括投資が積立投資より有利でしたが、期間10年では全ファンドで逆転し、積立投資が一括投資のトータルリターンを上回りました。2008年に起きたリーマン・ショックで株式相場が下落し、価格が安い局面で多くの口数を購入する「ドルコスト平均法」の効果が発揮されたためです。 積み立てNISAは最長20年間の非課税運用が可能な制度です。今後20年間の株式相場の変動は予想しきれるものではありません。長期で見た場合、いつ投資するかのタイミングを見極めることは非常に難しいため、「ドルコスト平均法」のような積立投資の効果が出ると言えそうです。 なお、期間10年で調べたときに、積立投資でも一括投資でもトータルリターンが最も大きかったのは、セゾン投信が運用する「セゾン資産形成の達人ファンド 」でした。10年間にわたり毎月定額で合計400万円を積立投資した結果、約384万円の含み益が得られました。10年前に一括投資したケースは含み益が約298万円となっています。 具体的な値動きは? 以下、「セゾン資産形成の達人ファンド」、「野村外国株式インデックスファンド」、「225IDXオープン 」、「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」について、投資期間5年と10年で積立投資と一括投資した場合の運用成績を比較した図を掲載しました。 (編集:QUICK Money World)  

積立NISA、金融庁基準に適うアクティブ投信はわずか5本…森長官の講演が話題

日本証券アナリスト協会が4月7日に開催したセミナー。金融庁の森信親長官が講演した内容が、金融市場で話題となっています。 というのも、資産運用の世界において「顧客である消費者の真の利益をかえりみない、生産者の論理が横行」している傾向が「顕著に見受けられる」と発言し、現状の資産運用業界の問題点を指摘したからです。 講演の中で森長官は、2018年1月から開始される積み立て型の少額投資非課税制度(NISA)の対象となりうる投資信託について、アクティブ型株式投信でわずか5本、インデックス型株式投信で50本弱にとどまると述べました。 そこでQUICK資産運用研究所(研究所の概要はこちら)は、金融庁が定めた基準に沿って、金融庁が2018年に導入する積み立て型の少額投資非課税制度(NISA)の対象となる投資信託を推定しました。 アクティブ型はわずか5本、うち直接販売が4本 国内籍・公募の追加型株式投信のうちアクティブ型はわずか5本でした(3月末時点)。さわかみファンドや、ひふみ投信など独立系運用会社が運用し、証券会社や銀行など金融機関を経由しない「直接販売」が中心の投信が4本を占めました。 ※スクリーニング条件 ◯国内籍・公募の追加型株式投信(2017年3月末基準、ETFとDC・ラップ専用を除く)のうち、純資産総額50億円以上のアクティブ型。5年以上の運用実績があり、償還までの期間が20年以上か無期限のもの。毎月分配型は対象から除いた。 ◯アクティブ型でもインデックス型を組み合わせたタイプは対象から除いた。 ◯販売手数料が上限ゼロのファンドに限定。実質信託報酬(税込み)は投資対象資産が国内は1.08%以下、内外・海外は1.62%以下に絞った。 ◯「存続年数3分の2以上で資金流入超過」の条件は、日次ベースの資金流出入額(QUICK推計値)に基づいて算出した。決算日の翌日から1年後の決算日までを1年として計算。設定日から初回決算日まで1年に満たない場合は1年とカウントした。 (注)積み立て型NISAの対象商品として販売するには金融庁への届け出が必要となる。 なお、森長官は講演で、海外と日本の資産運用業界を比較し、日本について「運用会社の社長が運用知識・経験に関係なく親会社の販売会社から歴代送り込まれたり、ポートフォリオ・マネージャーは運用者である前に○○金融グループの社員であるという意識が強く、運用成績を上げるより定年までいかに間違いをせず無事に勤めあげるかが優先されてはいないでしょうか」と述べ、投信の販売会社(証券会社や銀行)が運用会社の親会社となることへの懸念を表明しています。 インデックス型50本はこちら 国内籍・公募の追加型株式投信のインデックス型は50本前後となりそうです(3月末時点)。三菱UFJ国際投信の「eMAXIS」やニッセイアセットマネジメントの「<購入・換金手数料なし>」、アセットマネジメントOneの「たわらノーロード」など主要なインデックスシリーズが対象に入る見込みです。今後、既存ファンドで販売手数料や信託報酬が基準内に見直されたり、基準に沿った新規ファンドが組成されたりすれば、対象が拡大していくでしょう。 ※スクリーニング条件 ◯対象は国内公募の追加型株式投信(2017年3月末基準、ETFとDC・ラップ専用を除く)のうち、償還までの期間が20年以上か無期限のもの。毎月分配型は対象から除いた。ただし、当初DC専用だったが、2015年9月頃からネット証券などで販売が可能になった三井住友・DCシリーズは対象に含めた。 ◯インデックスファンドは原則、投資信託協会の商品分類の補足分類が「インデックス型」のもの。積立NISAの対象指数の組合せで構成された資産複合型ファンドもインデックスファンドとした。 ◯販売手数料が上限ゼロのファンドに限定。実質信託報酬(税込み)は投資対象資産が国内は0.54%以下、内外・海外は0.81%以下に絞った。 (注)積立NISAの対象商品として販売するには金融庁への届出が必要となる。 森長官は講演で、「高い運用力を持つ金融機関、顧客本位が組織に根付いた金融機関が発展し、顧客本位を口で言うだけで具体的な行動につなげられない金融機関が淘汰されていく市場メカニズムが有効に働くような環境を作っていくことが、我々の責務であり、そのため行政として最大限の努力をしていくつもりです」と、業界整備に向けての意欲を語っています。 資産形成・運用を考える個人投資家としては、資産運用会社の対応はもちろん、金融庁の発言なども見逃せないものとなりそうです。 (編集:QUICK Money World) (調査:QUICK資産運用研究所⇒紹介サイト)

金融庁、「顧客本位の業務運営に関する原則」を正式決定

金融庁は30日、「顧客本位の業務運営に関する原則」を正式決定した。金融商品の販売に伴う手数料の明確化や投資家への分かりやすい情報提供など、金融機関が取り組むべき「7原則」をまとめた。金融機関はこの原則に基づいて「顧客本位の業務運営」の実現に向けた具体的な方針を策定し、定期的に公表することが求められる。 金融庁は方針を策定した金融機関の取り組みをまとめ、今年6月末から四半期ごとに公表を始めるとしている。 (QUICK資産運用研究所)

老後の資産形成「iDeCo」活用で3段階の税制メリット享受

確定拠出年金法の改正を受け、2017年1月から個人型確定拠出年金の加入対象者が公務員や主婦にも拡大された。確定拠出年金は、加入者が60歳まで毎月一定額を拠出し、加入者自身が運用する商品を指定して老後の生活資金を作る年金制度。給付される年金額ではなく拠出する金額が確定していることから、従来の「確定給付年金」に対して「確定拠出年金」と名付けられている。 少子高齢化により今後の公的年金財政の悪化が懸念される状況を受け、新たな年金制度として2001年に導入された。企業型確定拠出年金に対し、個人型確定拠出年金は対象者への制度の周知が必ずしも十分でなかったこともあり、加入者数は約25万7,000人(2016年3月現在)と伸び悩んでいる状況だが、NISA(少額投資非課税制度)との比較の中でその税制メリットが再認識され、注目を浴び始めている。厚生労働省としても公的年金を補う存在として国民に制度の活用を呼びかけており、2016年には一般公募によりiDeCo(イデコ)という愛称が決定。今後本格的に制度の浸透を図っていく方針だ。 ■3段階にわたる税制メリットあり、長期的な資産形成に有効 個人型・企業型を問わず、確定拠出年金には、以下の通り3段階にわたり税制の優遇措置が設けられている。 1)拠出時点:掛金の全額が所得から控除されるため所得税等が減る可能性がある。 2)運用時点:NISAと異なり、何度売買しても売買益や配当・分配金は非課税。 3)受取時点:一時金で受け取ると退職所得控除、年金形式で受け取ると公的年金等 控除が適用され、通常の所得より税額が軽減される。 個人型確定拠出年金は運営管理機関(証券会社、銀行・信用金庫、生命保険・損害保険会社などの金融機関あるいは専業会社)を利用者自らが選択し、直接申し込むことになっている。運営管理機関は、同制度の対象となる金融商品を最低限3種類(うち少なくとも1種類は元本確保型商品)提示するよう定められている。 元本確保型商品としては運営管理機関の業種等により定期預金、生命保険、損害保険などが用意されているが、税制優遇のメリットを本格的に享受できるのは株式投資信託などのいわゆる「収益性商品」。各機関とも、同制度のコンセプトである「老後に向けての資産形成」にフィットする、日本や海外の株価指数に基準価額が連動するインデックスファンドなどの長期投資・分散投資を意識した商品を揃えている。しかもほとんどの商品の購入にあたって手数料は発生せず、信託報酬等も比較的低水準に抑えられている(一部手数料が発生するファンドも存在)。 ■留意すべき点も さて、個人型確定拠出年金の利用にあたっては、注意すべき点もある。 まず利用者が認識すべきは、制度に「年金」という言葉が冠せられていることでわかるとおり、そもそも老後に向けての長期にわたる資産形成のための制度であるので、原則として60歳にならないと解約できないこと。結婚、住宅購入、子供の教育など、出費の伴うライフイベントが控えている場合は、NISAなど運用期間の短い他の制度を活用して資産運用を行いたい。 また、所得税等を支払っていない専業主婦や、住宅ローン控除により所得税等を全額還付されている人は、そもそも「支払った所得税」がないため、当然のことながら拠出時点の税制メリットを享受できない(払った以上の税金が戻ってくることはない)。また確定拠出年金を一時金で受け取った際の退職所得控除は退職金や公的年金と基本的には同じ枠で計算することになっているため、退職金と同じ年に退職金形式で受け取ると合計の金額が退職所得控除の枠を超え、受給時に税金がかかりやすいことにも注意したい。 加えて、運用管理機関(金融機関)および運用商品を選択する際には、運用に伴って恒常的に発生するコスト、すなわち手数料にも気を配りたい。手数料には、口座管理手数料、および運用の手数料(投資信託であれば前述した信託報酬)がある。前者は運営管理機関が定める費用(機関によって異なる)と国民年金基金連合会および事務委託先金融機関に支払う費用(各社同額)から構成され、掛け金から毎月差し引かれる。また後者は資産残高に一定率を乗じた金額となる。確定拠出年金の資産残高は毎月積み上がっていくので、わずかな料率の違いが年金の受け取り時に大きな運用成果の違いにつながる可能性もある。 ■まずは制度の特徴をしっかり理解することから 制度を主管している国民年金基金連合会は「ご相談は(運営管理機関の)店舗に出向くのではなく、必ず電話で相談してください。一部の運営管理機関を除き、店舗での相談の受付けは行っておりません」と呼び掛けている。 まずはインターネット等を利用して自分で制度の特徴を調べ、メリット・デメリットをしっかり理解した上で運用管理機関(金融機関)を選び、商品を選択するようにしたい。 (QUICK資産運用研究所 高橋 一晃)

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