増税延期はカオス 「2度あることは」か「3度目の正直」か、政治判断は4月?

「ひい、ふう、みい」と指折りながら、「2度あることは3度ある」のか「3度目の正直」なのか、「もっと新しい判断」なのかと思案を巡らす。株安をうけて、またぞろ例の問題を意識しはじめた市場関係者も少なくないはずだ。 みずほ証券の上野泰也氏は26日のレポートで、経済政策面でこの先注視すべきテーマの1つとして「安倍首相がまだ最終判断を下したわけではない状態にある、19年10月予定の消費税率引き上げの行方」をあげた。 首相は16年6月1日に、「リーマンショック級の事態は発生していないのが事実だ」と認めつつも消費増税の再延期(17年4月から19年10月への2年半先送り)をアナウンスした。当時は、日経平均株価が15年6月24日に高値をつけてから中国人民元切り下げやブレグジットといった海外要因が材料になって売られ、16年6月24日に底入れするまで28.3%下落した時期だった。 上野氏は「今回は、19年4月頃に安倍首相の政治判断で消費増税の再々延期がアナウンスされるのではないか」と、みていた。(池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

弱気相場も「底」がある 個人と日銀、あの下げをならすのはあなた

一気に「弱気相場」入りした日米の株式市場。パニック的な下げもみられる中で、買いに回っているマネーがある。ETFだ。 24日の米国市場では、米国上場のETFで純資産が最大のS&P500に連動するスパイダーS&P500ETFに大規模な資金が流入した。QUICK FactSet Workstationによれば69億8375万㌦(7713億円)の資金流入となり、同ETFの一日の流入額としては、米長期金利上昇に端を発し、恐怖指数のVIXが急騰したいわゆる「VIXショック」が起きた2月13日(72億4257万㌦)以来、10カ月ぶりの大きさだった。 SPYは2.64%安の234.34㌦で大幅に8日続落し、2017年4月21日以来、1年8カ月ぶりの安値圏まで下げた。S&P500がザラ場ベースの史上最高値から20%超下げ、SPYも軟調だったが、バーゲンハンティングのような買いが入ったことは相場の底入れを占うシグナルとして注目される。 連休明け25日の日本。 日銀が本石砲(日銀のETF買い)を発射し、703億円のETFを買い入れた。これで12月は10回目のETF買いとなり、毎営業日に12億円を買い入れている「設備投資および人材投資に積極的に取り組んでいる企業を支援するためのETF」を含めた今年の年間買入額は6兆4337億円に達する見込み。あと1回、本石砲を発射すれば6兆5000億円を超える見込みだ。 日銀は今月10回のETF買いに踏み切り、10月(12回)以来のハイペースで買入を行っている。今月は12営業日のうち10回で既にETF買いを実施。今月の営業日のうち52.6%で買入を行った格好だ。10月は22営業日のうち12回(54.5%)の買入となっていた。 もうひとつは、レバレッジETFの日経レバ(1570)。大幅に5日続落し、10.22%安の1万4480円で終えた。日経平均株価が5.01%安で急落する中、レバレッジETFの日経レバも大幅安となり、この日の優先市場の売買代金ランキングのトップで商いを伴いながら大幅安となった。 この結果、日経レバの純資産は6日以来、半月ぶりに5000億円を割り込んだが、純資産を基準価額で割った口数は126万口増えた。日経平均が2.11%安で大幅安となった今月10日(254万口増)以来の増加だった。日経平均が大幅安となる過程で個人投資家の逆張りの買いが入った格好で、日経レバを通じた日経先物買いが相場の下支え要因として期待されそうだ。(片平正二) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

年末大バーゲンで何を買うか 守りの個別物色を考える

日経平均株価の年初からの下落率はここまで約15%と、このままだと年間騰落率が7年ぶりにマイナスに転じる。今年はトランプ政権に振り回されっぱなしで、実際、日本株と米国株の連動性も高まった。17年の日経平均とダウ平均の相関係数は0.5程度だったが、足元では0.7に上昇している。 トランプリスクを逆手に取るには、キャピタルゲインよりもインカムゲインを狙いたい。きょう25日は、6・12月期決算銘柄の権利付き売買最終日。優待と配当を合わせた「実質利回り」がどの程度になるか調べた。優待品の金額換算と配当を合算して21日の株価終値で割って算出した(優待を金額換算できない一部銘柄は除いた)。 対象の169銘柄のうち、利回りが5%超の銘柄はGMOインターネット(9449、8.94%)やクックパッド(2193、5.68%)など32銘柄あった。 加えて、株価の市場感応度が低ければトランプリスクによる相場全体の下げを緩和できるかもしれない。この32銘柄のうち、TOPIXに対するベータが1以下を調べたところ、7銘柄あった。なかでも藤田観光(9722)とオエノンホールディングス(2533)は北海道地震など天災の影響で今期業績が奮わない見通しだが、市場予想によると来期は業績回復が見込まれている。 ちなみに、個人投資家に人気のマクドナルド(2702)の実質利回りは1.63%、楽天(4755)は3.20%だった。優待を金額換算できず配当利回りだけで算出した資生堂(4911)やライオン(4912)は相対的に利回りが低くなったものの、自社製品を贈呈するため、資生堂やライオンの商品を使用するユーザーにとっては、利回り以上の魅力があるかもしれない。(根岸てるみ) ※日本証券業協会は「広告等に関する指針」で「配当の表示等に関する事項」として株主優待制度の優待内容については①利回り及び配当と合算した利回り表示は行わない②配当金額と優待内容を金額換算した額を合算した表示を行わない――としています。QUICKは金融商品取引業者および日本証券業協会の会員ではありません。本コンテンツは、情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。 ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

WTIは高値から4割下げ 1年半ぶりの安値でBEIを押し下げ

24日の原油先物相場は大幅に続落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近(2019年2月)物は前週末比3.06ドル安の1バレル42.53ドルで取引を終えた。一時42.36ドルと17年6月下旬以来、約1年半ぶりの安値を付けた。10月初旬の高値からは4割以上下落したことになる。 米商品先物取引委員会(CFTC)が21日に発表した18日時点の建玉報告による原油先物の投機筋の買越幅は12週ぶりに拡大したものの、縮小傾向が続いている。買越幅は31万枚弱残っており、投機筋のポジション整理が一巡するまでは、原油安の流れが続く可能性もある。 ■CFTC原油先物(投機筋・ネット)とWTIの推移 原油安に引きずられる形で、米国の債券市場のインフレ見通しを示す10年物の国債と物価連動国債の利回り差から算出する「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)」は2017年8月下旬以来、1年2カ月ぶりの水準まで低下している。インフレ期待は急低下しており、長期金利の上昇を抑制している。10年金利は一時2.73%と4月上旬以来ほぼ8カ月半ぶりの低水準を付けた。(池谷信久)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

大型IPO、熱狂と成功体験は別物 悲嘆メルカリ&落胆ソフトバンク

つい3か月ほど前に約27年ぶりの高値を回復したばかりの日経平均株価がスタミナ不足と足腰の弱さを露呈した。 年末の薄商いの中、本来であれば活発に売買する個人マネーも足元では期待しにくい。ソフトバンク(9434)株の下落でリターンをうまく得られず、懐が湿りがちだからだ。 ■海外苦戦で期待が剥落 ソフトバンクを筆頭に今年の新規上場(IPO)企業は90社と、リーマン・ショック後で最も多い15年(92社)に次ぐ水準になった。注目を集めた1社が6月のメルカリ(4385)。当時は、人工知能(AI)開発のプリファードネットワークス(東京・千代田)と並ぶ、数少ない「ユニコーン(未上場で時価総額が1000億円以上の新興企業)」と評され、市場から1300億円ものマネーを吸収。投資家の期待を一身に背負っての船出だった。 だが、株価は上場初日に公開価格の2倍となる6000円まで上げ、結局それが上場来高値。半年もの間、右肩下がりのチャートを描き続けた。20日は公開価格を34%も下回る水準まで下げ、上場来安値を更新した。革新的なビジネスモデルと高い成長力を武器に株式市場に乗り込んだものの、いまや「買ったら損をする銘柄」に成り下がった。超目玉企業のIPOだっただけに、投資家心理への悪影響は計り知れない。 ■メルカリの株価  なぜ期待がはく落したのか。1つは海外事業の先行き不安だろう。「北米、英国は投資段階だが、19 年 6 月期より大幅増益を予想」。ある大手証券は、上場直後にこんなタイトルのリポートを発行していた。実際は、2017年3月に英国で提供開始したサービスは浸透せず、2年で撤退の憂き目に遭った。 海外展開のもう1つの柱である、14年9月に始めた米国事業はどうか。米国でのアプリのダウンロード数は4000万を超え、認知度は決して低くないといえる。流通総額(GMV)は18年7~9月期(1Q)時点で80億円(当時の為替レートを単純平均すると7200万ドル)。前年同期比で35億円増えており、順調な成長に見える。 だが、巨大な中古品売買市場を抱える米国全体と比べれば、規模はまだまだ小さい。中古衣料サイト運営の米スレッドアップによると、中古品売買シェアの半数を占めるアパレルの市場規模は足元で200億ドル。逆算すると、中古品の売買市場全体では400億ドルほどの計算だ。22年にはアパレルだけで41億ドルまで成長するという。 それだけに参入企業も多く、特にアパレルではスレッドアップ、ポシュマーク、デポップといったライバルがひしめき合う。アパレルに限らなければ、イーベイやフェイスブック、アマゾンなどとも競う。メルカリと似たビジネスを展開している企業は、ほかにも多い。 競合他社がしのぎを削る中、後発組として参入した日本企業がシェアを奪うためには、広告などのコストが当然かさむだろう。UBS証券は「昨今では『黒字化すら難しい』との考えも増えてきている印象。潜在市場規模は巨大と考えるが、米国メルカリ事業が日本事業に迫る規模まで成長する確信は現時点で持てない」と指摘する。 ■当たらない目標株価 ならば国内回帰か。国内では「フリマアプリ=メルカリ」との位置付けがほぼ確立し、キャッシュカウとして育っている。フリマアプリ利用者の9割以上がメルカリユーザーだ。圧倒的な市場シェアと中古品市場の拡大を追い風に、国内事業は”当面”は堅調だろう。 とはいえ、油断はできない。2番手にいるのが「ラクマ」を展開する楽天(4755)だからだ。楽天はポイントを軸に巨大な「楽天経済圏」を作り上げてきた。1億人近い会員を抱え、楽天スーパーポイントは利用店舗が幅広い「共通ポイント」に成長。さまざまなシーンで貯められるポイントは、ラクマでの購入にも充てられる。メルカリと比べてラクマは販売手数料も安く、いつ反転攻勢に出ても不思議ではない。 こうした中にあって、メルカリの足元の株価は適正水準なのか。経済産業省によると、17年のフリマアプリ市場規模は4835億円。国内シェア9割を誇るメルカリの18年6月期の連結売上高は、357億円だった。単純計算で1割弱が売り上げにつながっている。 赤字企業のため単純に時価総額と売上高で計算してみる。2889億円の時価総額を357億円の売上高で割ると約8倍だ。同じ情報・通信、サービスなど同じグロース銘柄は平均2.3倍。売上高が1500億円近くなってようやく平均並みだ。逆算すると、フリマアプリの国内規模が遠からず2兆円近くに拡大する、との前提で株価が形成されているとも読み取れる。足元の低迷を受けても、なお株価は過大な期待を織り込んでいるようにも映る。 メルカリの成長性に魅せられたアナリストは上場以来、ほぼ一貫して強気だ。上場来高値近辺を目標株価に置く証券会社も多い。こうした見方がいつか報われるのか。先行きは不透明だが、1点だけ確実に言えることがある。メルカリに限っては、アナリストの目標株価が当たった試しがないということだ。 値動きが軽い小型株のIPOは基本、当選しない。当選しやすく、初心者が株式投資を始めるきっかけにしやすいのは、メルカリやソフトバンクのような大型IPOだ。投資初心者が成功体験を得られないような市場では、投資マネーを呼び込むのは難しい。(松下隆介) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

米テック3強「マイクロアップルゾン」 吹き飛んだ時価総額7000億ドル

前日に続く大幅安となった20日の米株式市場では、時価総額上位3社がそれぞれ2%を超える下げとなった。アップルは前日比2.52%安の156.83ドルで終え、2月9日以来およそ10カ月ぶり安値を付けた。マイクロソフトは2.10%安の101.51ドルと7月6日以来の安値、アマゾン・ドット・コムは2.29%安の1460.83ドルと4月25日以来およそ8カ月ぶりの安値に沈んだ。 ■マイクロソフトの時価総額7700億ドル、アップル7400億ドル、アマゾン7100億ドル QUICK FactSet Workstationのデータをみると、3社合計の時価総額は20日時点で2兆2378億ドル。今年最大だった9月4日時点(2兆9567億ドル)と比べると7189億ドル減少した。20日時点のアマゾン1社分の時価総額が消失したことになる。大手機関投資家から日本の個人投資家に至るまで幅広く投資対象となっているだけに、リスク許容度が大きく下がっていることが浮き彫りになっている。(中山桂一) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

世界貿易の鈍化、こっちのFedは急ブレーキ 業績下方修正フェデックスに売り殺到

19日の米株式市場でフェデックスが急落。前日比22.5ドル(12.16%)安の162.51ドルで終えた。18日の引け後に発表した業績下方修正を嫌気し売りが膨らんだ。2019年5月期通期の予想1株利益(EPS・特殊項目を除く)は、従来予想の17.2~17.8ドルから15.5~16.6ドルに引き下げられた。足元の数カ月で世界的に貿易が鈍化していることが背景にある。同社は早期退職制度や採用の抑制などによるコスト削減で対応する考えだ。 下方修正を受けてアナリストの目標株価引き下げが相次いでいる。QUICK FactSet Workstationによると、フェデックスの目標株価は市場平均で245.38ドルと、11月末の289.88ドルから急低下している。バンクオブアメリカ・メリルリンチは、19年度のEPSを12.15ドルと会社予想をさらに下回ると予想。目標株価を220ドルから193ドルに引き下げた。(根岸てるみ) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

甘くなかったパウエル議長 「帽子からハト」期待の株式市場は失望

いつになく注目が集まる中、4度目の利上げを決めた米連邦公開市場委員会(FOMC)。米株式市場は乱高下しながらもダウ工業株30種平均は一時、下げ幅を500㌦超にまで広げた場面があった。売り圧力が強まったのは米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の記者会見中だった。 パウエル議長が悪材料となる決定体的な発言をしたわけではない。しかし、市場が勝手に期待を先行させていた、あるテーマについて言及しなかった点が失望に変わったと考えられる。それは「FRBのバランスシート縮小停止」だ。モルガン・スタンレーは来年のFRBの金融政策見通しについて、現在、粛々と継続しているバランスシートの縮小を9月に停止すると予想している。 今回の記者会見では特段、縮小停止については触れなかった。「引き続き縮小を停止するとの予想は維持するが、その時期は政策金利の引き上げが打ち止められた後になるのではないか」(ノルデア)との指摘が出ていた。 米国株が長期にわたって上昇相場を演じてきたのはFRBの量的緩和策の影響が大きい。足元で米株式相場がふらついているだけに、引き締め停止による株高を夢見ていたのかもしれない。最近になってハト派に転向したと見られるパウエル議長だが、それほど甘くはなかったと言える。(岩切清司) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

会合直前に連日の利上げ牽制 トランプの北風、FRBの決断はいかに

トランプ大統領は18日にツイッターで、「Fedの人々が過ちを犯す前に、きょうのウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙の社説を読むことを願っている。市場の流動性をさらに減らしてはならない。意味の無い数字で行くべきではない、幸運を祈る!」とつぶやいた。米連邦準備理事会(FRB)は利上げをやめるべきだと論じた18日付のWSJの社説を引用しながら、17日にツイッターでFRBの利上げをけん制したのに続き、18~19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前にして再度利上げをけん制した格好だ。(片平正ニ) ■トランプ氏のツイッターはこちら ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

原油また急落 WTIとS&P500の強い相関に警戒モード

18日の米国市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物が急落した。期近の1月限は一時1バレル=45.79ドルまで下げ、前日比で8.19%安となった。ロシアの12月の産油量が過去最高に達しているとの報道が重荷となったほか、米エネルギー情報局(EIA)が17日に発表したリポートで米国の12月の原油生産量が11月から増加し、1月にはさらに増える見通しが示されたことで米ロの供給懸念から売りが優勢だった。 中心限月の2月限は清算値ベースで2017年8月以来、1年4カ月ぶりの安値水準となり、原油版恐怖指数のOVXは14.51%高の53.35で急騰。著名金融ブログのゼロ・ヘッジはこの日のWTI原油先物の急落についていわゆるフラッシュ・クラッシュ気味の下げが2回あったとしつつ、市場関係者の指摘としてファンダメンタルズに基づかない急落だったと指摘していた。 オアンダは18日に投資家向けメモで、「投資家は石油輸出国機構(OPEC)諸国が国内要因で増産を行わなければならないことを理解しており、最近、欧州の小売セクターで年末商戦に懸念が出ていることも原油市場の重しになっている」と指摘。WTIだけでなく、ブレント原油も2017年10月以来の水準で軟調に取引されている現状に着目し、グローバルな景気減速懸念が響いているとみていた。その上で「WTIの価格とS&P500指数が強い相関関係を反映していることから、OPECに関するヘッドラインでリスクに対して強い相関性を持ちながら取引される可能性が高い」と指摘。原油安・米株安の展開が相乗効果で強まる恐れを懸念していた。(片平正ニ) ★S&P500指数(青)とWTI(緑)の推移 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

高値から2割下げでベア相場入り 米ラッセル2000が映す景気減速懸念

17日の米市場で中小型株の代表的な指数であるラッセル2000が3日続落した。終値は前週末から約2%安い1378.14となった。8月31日に付けた過去最高値からの下落率は20.8%となり、米市場で意識される「高値から20%下落でベア相場入り」として話題だ。 ■ラッセル2000とS&P500の相対比較チャート 米国の中小型株は年前半、通商摩擦を警戒したマネーによる内需株買いの恩恵を受けてきた。ラッセル2000もS&P500種株価指数に比べアウトパフォームしてきた。しかし、夏ごろから風向きが変わり一転して下落基調をたどっている。米市場では米連邦準備理事会(FRB)による利上げの影響に加え、米景気の減速を織り込んでいるといった指摘が出ている。米市場の投資家心理はダウ工業株30種平均の値幅を伴う下落以上に冷え込んでいそうだ。(岩切清司) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

不安のマネー、緩やかに着実に金へ 投機筋も個人投資家も

世界の株式相場が軟調となるなか、実物資産の裏付けのある金にはゆるやかに資金が逃避している。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心となる19年2月限物は3日ぶりに反発し、前日比10.4ドル高の1トロイオンス1251.8ドルで終えた。7日には1252.6ドルで終え、7月9日以来およそ5カ月ぶりの高値をつけていた。市場の一部では一段の上昇を見込む声がある。 「ブレグジットへの懸念などからさらに上昇余地を探る可能性がある」――あるコモディティアナリストは一段と金相場の上昇を睨む。投機筋はすでにやや上昇を睨んだ動きも見せている。 米商品先物取引委員会(CFTC)が14日発表した11日時点の建玉報告によると、COMEXで投機筋(非商業部門)による金先物の買い越し幅は6万499枚だった。前週に比べて1万1498枚増加し、7月10日時点(8万1434枚)以来の高水準となった。直近の週はロングも小幅に減少したものの、ショートが1万4917枚の大幅減となっていた。 ■NY金とCFTCの金先物買い越し幅の比較チャート 個人投資家も金相場の上昇を睨んだ動きをしているようだ。英ロンドンを拠点に個人向けの金オンライン取引を手掛けるブリオンボールトによると、11月に金価格が上昇するなかで個人投資家の保有量が増加していた。こうした現象は2017年1月以来という。 欧州を巡る不安、米中の対立を巡る不安など先行き不透明感は多い。リスク資産から現物資産の裏付けのある金に資金が一気に流入する可能性もありそうだ。(中山桂一)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

WTIが50ドル割れ、BEIも低水準に FOMCでハトは出るか

17日の米国市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物が一時49.09ドルまで下落。2017年9月以来、約1年3カ月ぶりの安値を付けた。供給過剰懸念や中国や欧州の経済指標悪化を受けた前週からのリスクオフの流れの継続が背景。ダウ平均も500ドルを超す下落となって終えている。 原油相場の下落を受け、市場の期待インフレを現す米ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)も1.81%と17年9月以来の水準まで低下した。18~19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)におけるハト派化観測を後押しすることになりそうだ。 ■米BEIとWTIの比較チャート この日はブレント原油も安く、清算値は1.1%安の1バレル=59.61ドルだった。この結果、ブレント原油とWTIのスプレッドは9.73ドルとなっている。10月以降の下げ相場の過程で、ブレント原油とWTIのスプレッドは一時12ドルを超えたが、足元では9ドル台で縮小傾向にあった。しかし、米国内の原油生産量の増加が警戒されるほか、米株安を受けてリスク・オフの動きが強まるようだと、下げ相場の中でスプレッドの拡大を伴いながらWTIの下げがキツくなる恐れがありそう。(池谷信久、片平正ニ) ■ブレントとWTIのスプレッド(緑・左軸)の推移   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

米中、明暗分かれた小売売上高 中国は15年半ぶり低水準

中国が14日発表した11月の小売売上高の伸びは前年同月比8.1%増で、2003年5月以来、15年半ぶりの低い伸びとなった。個人消費の減速懸念が高まり、グローバルな株安の一因になった。 一方、同14日発表の11月の米小売売上高は前月比0.2%増と市場予想(0.1%増)を上回った。前年同月比では4.2%のプラス。また、10月分は上方修正されており、足元の個人消費の底堅さが改めて確認された。 トランプ大統領はツイッターやテレビのインタビューで「我々の貿易戦争が原因だ」「私(が仕掛けた関税)が原因だ」などと“戦果”をアピールしている。 株価大幅安にも関わらず米長期金利は小幅な低下にとどまり、CMEフェドウォッチ・ツールにおける12月利上げ確率も70%台後半を維持している。(池谷信久) ■中国(赤)と米国(青)の11月の小売売上高  ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

執拗な牽制球でも4度目利上げの決定打に 米新規失業保険が歴史的な低水準 

13日に米労働省が発表した8日までの週の新規失業保険申請件数は20万6000件と市場予想(22万7500件)を下回り、前週の23万3000件から大幅に減少した。これは、約49年ぶりの低水準となった9月15日までの週に迫る数字だ。18~19日開催のFOMCにおける利上げの決定打となる可能性がある。 一方、9月利上げの際には「20年中の打ち止め」も示唆されていた。失業保険申請件数の減少は限界的な水準まで来ており、もはや、さらなる労働需給のひっ迫は想定し難いところにまで達している。12月FOMCでも利上げ決定と同時に、先行きについてはハト派的な示唆があるというマーケットの見方が強化されそうだ。 トランプ大統領は13日にFOXニュースのインタビューで、米連邦準備理事会(FRB)に対して「さらに利上げを行うつもりはないだろう」と述べて19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に追加利上げをけん制していた。CMEグループのFedウォッチツールによれば12月FOMCでの25bp利上げの織り込み度は80.1%となり、前日(77.5%)から上昇。特にトランプ氏の発言を警戒する様子はみられず、強いイニシャルクレームを受けて利上げ織り込み度は8割台を回復した。ゴールドマンは「改善は地理的に地方にも広がっており、ペンシルベニア、カリフォルニア、テキサス、ジョージア、イリノイ、ニューヨーク、オレゴン州と広範にわたった。11月のレイオフ活動の活発化が逆転(リバーサル)している可能性がある」と好評価していた。 トランプ大統領は11月末にワシントンポスト(WP)紙のインタビューでパウエル氏をFRB議長に選んだことについて「全く満足していない」と批判していた経緯がある。足元でFRB幹部からハト派的な発言が相次いだが、トランプ氏のけん制発言が相次いだとはいえ、さすがに12月FOMCで利上げを見送ることは無さそう。19日のFOMCを控え、市場は来年の利上げ回数を示唆するドットチャートや中立金利を示すロンガーラン、そして利上げペースを鈍らせるかのような声明文の変化があるのか注目している状況だ。(丹下智博、片平正二) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

「株式市場のプロ」の予想はどこまで当たるのか 元ストラテジスト岩澤教授、QUICK月次調査で分析

元野村証券チーフ・ストラテジストで現在は名古屋商科大学ビジネススクール教授の岩澤誠一郎氏は、このほど都内で開かれた行動経済学会の大会で「プロ市場参加者の予想のバイアスと市場価格」と題した研究成果を発表した。QUICKが毎月発表する月次調査<株式>のデータを使い、証券会社などのセルサイドと資金を運用するバイサイドの株価予想を比較。投資マインドの変化や予測の正確性などを局面ごとに分析した。過去20年超にわたり、セルサイドがバイサイドよりも「より悲観的で、より予想が間違っている」タイミングが株式相場のボトムだったことを証明した。 ※岩澤教授の研究リポートの詳細はこちら セルサイドの方がバイサイドの予想より楽観的な傾向があると話す岩澤教授。正確性はだいたい同じという QUICKの月次調査では、証券会社や投信、信託銀行などに所属する市場関係者200人を対象に毎月、向こう6カ月の日経平均株価の予想などを聞き取っている。岩澤教授は1994年4月~2018年2月までのデータをもとにセルサイド、バイサイドそれぞれの予想リターンを算出し、実現リターンと比較。実現リターンから予想リターンを差し引いた値を「予想の誤差(絶対値を利用)」と定め、以下のように分類した。 【予想リターン】 セルサイド>バイサイド セルサイドの投資マインドがより楽観的 セルサイド<バイサイド セルサイドの投資マインドがより悲観的 【予想の誤差(絶対値)】 セルサイド>バイサイド セルサイドの予想がより不正確 セルサイド<バイサイド セルサイドの予想がより正確 この4つを組み合わせて日経平均株価のチャートにそれぞれ落とし込み、4つのグラフを作成した。セルサイドがバイサイドよりも「悲観的で予測がより不正確」だった局面は過去に9例あり、いずれも上昇局面に入る前の大底圏だった。「いつも強気なセルサイドが『もう株はダメだ』と悲観的になり相場の先行きを下方向で見たときがボトム」と判断できるという。 ※セルサイドがバイサイドに比べ「悲観的で予想がより不正確」だったタイミング(網掛け)と日経平均株価 セルサイドがバイサイドよりも「楽観的で予想がより正確」だったのは89例。いずれも、相場が上昇局面に入るタイミングだ。「上げ相場の初期にセルサイドが強気なら、傾聴に値する」という。一方、セルサイドの意見が当てにならないのは下げ相場だ。セルサイドがバイサイドよりも「楽観的で予想がより不正確」だった146例のほとんどは、下落局面だ。セルサイドは弱気相場でも強気バイアスがかかりやすいが、過去のデータを振り返ると「たいてい間違っている」との結果になった。 証券会社の一部では、6カ月後の日経平均株価の見通しを2万4000円前後と、足元から10%程度切り上がるイメージを描いているもよう。10日発表の11月の月次調査によると、バイサイドも含めた市場参加者は6カ月後に2万3034円になると予想している。研究成果の通りになるのか、今回は違うのか。6カ月後の株価水準に注目だ。(松下隆介) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

ファーウェイ問題、ガチョウもダウン 幹部逮捕と釈放がカナダ社の株価翻弄

12日の米株式市場で高級ダウンジャケットを製造・販売するカナダグース・ホールディングスが6営業日ぶりに反発した。終値は前日比3.15ドル(5.7%)高の58.41ドルだった。 カナダで逮捕されていた中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の幹部が保釈されたことが好感された。この幹部の逮捕を機に中国でカナダグース製品の不買運動が起き、カナダグース株は5日間で20%超下落していた。アナリストの目標株価は平均で69.97ドル(13日時点、14社)と、売られ過ぎとの見方だ。12日はカナダのトロント市場でもカナダグース株は5%超上昇した。 ファーウェイ問題では、アップル製品の不買運動も一部で起きているようで米中の対立が消費者の間にも広がっている。(根岸てるみ) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

CEOもOECDもCONTAINERも 灯り始めた景気後退シグナル

2019年、米国経済ひいては世界経済は大丈夫なのか? 年越しを前にした世界の市場関係者の最大の関心は、これに尽きるに違いない。さまざまな指標がある中で景況感や先行性のある統計に変化の兆しが出ている点に注意が必要だ。 まずは米大手企業の経営者団体ビジネス・ラウンドテーブルがまとめた「CEO経済見通し指数」から。 2018年10~12月期に前期から4.9ポイント低下し104.4となった。今年の1~3月期にデータがさかのぼれる03年以降で最高となる118.6を記録してから3四半期連続の低下。公表資料の解説によれば、指数自体は高水準を維持し先行きに強気が続いているとしているが、通商摩擦が落とす影にも言及し楽観論だけで押し通せない経営者マインドが透けて見える。さらに中身を見ると、雇用は横ばいなものの設備投資と売上については指数が低下した。 ・ビジネス・ラウンドテーブルの「CEO経済見通し指数」はこちら 米企業の経営者よりも、グローバルの経済指標は徐々に世界経済の失速シグナルを灯し始めた。 コンテナ取扱量を指数化した「RWI/ISL コンテナ・スループット・インデックス」は10月にデータが取得可能な2007年以降で過去最高となる134.6を記録した。しかし、発表資料では8~9月が下方修正されたことで最新データ上振れやすかったと指摘している。 さらに「駆け込み需要の影響が考えられる。12月1日の米中首脳会談では米国による対中輸入2000億ドルに対する追加関税率の引き上げ見送りが合意された。しかし、トランプ大統領は直前まで追加関税率の引き上げを既定事項と述べており、税率引き上げを前提に企業が駆け込みに動いていた可能性が高い」(SMBC日興証券の丸山義正氏)という。 また10日に経済協力開発機構(OECD)が公表した10月の景気先行指数は前月から0.1ポイント低下し99.4となった。小数点以下第2位では11カ月連続の低下となった。さらに同指数にブラジルや中国、インド、インドネシア、ロシア、南アフリカを加えた指数では13カ月連続の低下となった。OECDも景況判断を「成長モメンタムが鈍化」としている。この指数は世界経済に対して6~9カ月ほどの先行性があるとされ「2019年前半にOECD地域が失速するリスクの高まりを意味する」(SMBC日興証券の丸山氏)との指摘がある。(岩切清司) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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