高値と弱音 日経平均、すぐそこまで見えてきた27年ぶり水準

ドキュメント9.28 前場編 28日午前の株式市場で日経平均株価は前場を405円66銭高の2万4202円40銭で終えた。1月に付けた年初来高値(2万4124円)を上回り、1991年以来となる27年ぶりの高値が見えてきた。外国為替市場で進んだ円安を目先の買い材料と捉えたが、市場では今後の相場展開に対し強気派よりもまだ慎重な弱気派が多い印象だ。QUICKデリバティブズコメントが前場中に拾い上げた市場の声をまとめた(タイムスタンプは配信時間)。 9:19 「海外年金の売り・買いが見えている」(トレーダー)   9:47 「日経平均、日経平均先物ともに年初来高値が視野に入ってきました。海外勢のショートカバー継続で年末の日経平均は2万6000円になると予想します。海外勢はこれまでヘッジ目的で先物ショートのポジションを積み上げてきた。足元では米中の「新冷戦」という捉え方も出てきており、日本の優位性が高まりやすい。そうなると海外勢は積み上げてきたショートを継続する可能性が高いのではないかとみています」(国内投信)   10:19 「店内の状況は静か。決済ベースで期をまたぐことになるので国内金融機関は動きにくい状況です。とはいえ、10月以降の相場の方向性について問い合わせが増えています。相場水準は切り上がっているので10月初旬は国内の機関投資家から益出しの売りが出やすいとみられますが、当面はトレンドフォローで良いのではないかという話になっています」(国内証券トレーダー) 10:39 「日経平均株価がようやくザラ場の年初来高値を更新した。大入り袋が期待できるかな、最近は東証一部の売買代金も3兆円前後で多いしね」(国内証券)   10:45 「昨日はメガバンクから大口の売りが出たとの観測がありますね。そういう意味ではでどころがある程度わかっているのならダウンサイドはあまり気にしなくてもよいのでは。オプションの動向からすると、アップサイドのポジションが少ないので上に走りそう。日経平均が3%動くと値幅は700円ほどになる計算ですよね。需給面でもスカスカなので意外高を期待します」(邦銀)   10:46 「きょうの日経平均の入替はどーですか? 古河機(5715)は特に動きが良いね」(外国証券)   11:05 「5月以降、2万2000~2万3000円のレンジが続いたから、倍返しで2万5000円が見えてきた。10月にもいっちゃうんじゃない?(国内証券)」   11:13 「年初からの騰落率を見ると、日本株は米株に次いで2番目あたりになってきましたよね。弊社内では、ここからはニュートラルでいいとのスタンスになってます。米株の上げ相場も最終局面と考えると来年の1~3月期に懸念があります。でも・・・」(トレーダー)   11:19 「日経平均株価の株価収益率(PER)14倍程度で2万4200円くらいまで行ってもおかしくない。そこから上下250円くらいでもむでしょう。過熱感はあるが、バリュエーション的には懸念はない。過熱感を伴いなら行く相場展開でしょう。騰落レシオも130台に上昇しているが、オーバーシュート気味に強い局面では160台に上げる場合もある(国内証券)」     ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

テスラ株急落 マスクCEO、SECへの「異論」のほどは

27日の米国市場の時間外取引でテスラが一段安となった。この日は5営業日ぶりに反落し、0.66%安の307.52ドルで通常取引を終えていたが、時間外では270ドルを下回る水準まで下げ、通常取引終値比で12%超の急落となった。 27日夕、米証券取引委員会(SEC)がイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)をNY州南部連邦地裁に証券詐欺罪で提訴したと各メディアが伝えた。マスク氏は8月7日に「420ドルで非公開化を検討、資金は確保した」とツイッターでつぶやき、突如株式非公開化の計画を明らかにしたが、その後撤回。上場企業の経営者としてあるまじき行為が問題となっていた。SECは訴状で、マスク氏に民事制裁を求めたうえ、マスク氏がテスラや公開企業の役員、取締役となることを禁止するよう求めた。カリスマ経営者がテスラを去るのではないかとの警戒感が高まった。 米経済専門チャンネルのCNBCは27日、テスラに近い関係者の話として「SECの訴状では同社が対象となっていないものの、今後、同社もまたSECに訴えられる恐れがある」と報じていた。マスク氏はベンチャー経営者らしく天真爛漫で自由な言動・ツイートが人気を博していたが、テスラの取締役会がなぜツイッターでの情報開示を管理できなかったのか。テスラのガバナンスが問われている。 SECの提訴を踏まえ、マスク氏は27日に米経済専門チャンネルのCNBCに対して書面で「SECによるこの不当な行動は、私に深い悲しみと失望を残す。私は常に真実、透明性、投資家の最善の利益のため行動してきた」との見解を示し、自らの正当性を主張していた。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米利上げ、市場の織り込みは▲1回 FF先物の水準が示唆

26日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーの政策見通し(ドット・チャート)では、2018年末までに1回、2019年末までに合計4回の利上げが示唆された。 一方で、フェデラルファンド(FF)先物の2020年1月物は、おおむね市場が想定する2019年末の政策金利と考えることができる。26日のレートは金利ベースで2.83%と、2019年末までに3回の利上げを織り込んだレベルにある。 米長期金利とFF金利先物の連動性は高い。市場がFOMCの想定する利上げペースを織り込めば、10年金利は3.25%を超えても不思議はない。一方、10年金利が2.8%を割り込むとすれば、19年末までに1回しか利上げができないペースを織り込んだということになる。 足元の米景気の強さを踏まえると、リスクとしては金利上昇の方が大きいように見える。(池谷信久)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

めでタイ11年ブリ高値の原動力はイワシ 日水、時価総額で業界首位に

27日の株式市場で日水(1332)が5日続伸している。株価は一時、726円を付け上昇率は4.6%に達した。年初来高値も更新し、2007年7月以来、約11年ぶりの高値を付けた。時価総額は水産最大手のマルハニチロ(1333)を約8カ月ぶり(終値ベース)に上回り、業界首位に躍り出た。9月以降の株価上昇率は前日までで14%と、マルハニチロ(8%)やTOPIX(5%)を上回る快走を続けている。 ※「水産・農林業」上位3社の時価総額。単位億円。赤が日水、青はマルハニチロ、緑はサカタのタネ、26日までは終値ベース SMBC日興証券のリポートによると、同社が大量生産体制を持つ「EPA」(イワシなどの青魚に含まれる必須脂肪酸)を使った薬をアイルランドの医薬品メーカーが手がけており、EPA供給によって日水が注力している「ファインケミカル事業」での利益拡大が見込まれるといい、評価が見直されているようだ。 参考までに、日水のサイトによると、EPAの含有量が多い魚は、まいわし、本まぐろ(トロ)、さば、まだい、ぶり、さんまなどとなっている。 (松下隆介) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

米利上げ局面いよいよ最終コーナー 注目の2021年ドットチャート

9月26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーの政策見通し(ドット・チャート)では、年内あと1回、2019年に3回、2020年1回の利上げが示唆された。新たに公表された2021年の中央値は2020年と同じで、「2020年中の利上げ停止、メンバーの一人は利下げを予想」(ストラテジスト)と指摘された。 長期見通し(Longer Run)の分布では、6月が14人回答の7番目と8番目の間の2.875%となっていたのが、9月は15人回答の8番目である3.000%が中心値となった。(丹下智博)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

FOMC、今日の利上げより注目の2021年ドットチャート

米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が日本時間27日午前3時に発表される。9月は政策金利を0.25%引き上げ、年2.00~2.25%にすることが確実視されており、景気を冷やしも過熱もさせない中立金利(長期の政策金利見通し、現行は2.9%)との乖離(かいり)は小さくなる。声明文の「依然として緩和的」という表現が削除されたり変更されたりすると、市場で利上げ終了が近いとの思惑が高まる可能性がある。 より注目度が高いのは、FOMCメンバーの政策金利見通し(ドットチャート)だ。今回から新たに2021年の見通しが公表される。6月のFOMCにおけるドットチャート(下のグラフ)では、20年末の政策金利見通しの大半が中立金利を上回り、実質的な引き締めの状態にある。21年も利上げが継続される見込みとなれば、米金利に上昇圧力がかかりやすくなる。逆に20年で打ち止めとなれば、低下圧力になりそうだ。(池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。  

米インフレ期待じわじわじわ 消費も原油も長期金利も↗↗↗

25日の米国市場で米10年物国債の利回りから米物価連動債(TIPS)の利回りを差し引いた、市場の期待インフレ期待の度合を示す「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)」が上昇した。QUICK FactSet Workstationによると、216.05bpsとなり、5月21日(216.61bps)以来、4カ月ぶりの高水準に達した。 米10年債利回りは一時3.11%まで上昇し、25~26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を前に4カ月ぶりの高水準となった。米調査会社コンファレンス・ボードが25日発表した9月の消費者信頼感指数が8月の134.7から138.4に上昇し、2000年9月以来18年ぶりの高水準を記録したことで債券が売られた。TIPS利回りも0.94%と5月17日以来の高水準だ。 原油相場の高止まりを受けて市場のインフレ期待も高まる状況となっている。原油先物の指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート、期近物)は前日比0.20ドル高の1バレル72.28ドルで取引を終えた。(片平正ニ、池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

トップライン◎ 生産ライン△ 米中摩擦、米CEOの景況感に透けるリスク

米有力企業の最高経営責任者(CEO)で構成する経済団体ビジネス・ラウンドテーブルが25日発表した7~9月期の景況感調査によると、経営者が米景気の先行きをどう見ているかを示す指数は109.3となった。前の四半期(111.1)から低下したものの、過去16年間の調査において5番目に高い水準。米中間の貿易摩擦は悪化の一途をたどっているが、「米国の経営者は依然として国内景気に対して強い確信を抱いており、今後数か月も雇用の拡大と設備投資を進める」(同会の会長でJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者)という。 内訳を見ると、雇用と設備投資はの指数はやや低下したものの売上高見通しの指数は上昇した。2018年の米国内総生産(GDP)の伸び率予想については前回予想から0.1ポイント切り上がり2.8%となった。 貿易問題に対して決して楽観視しているわけではない。今回の特別質問では高関税が今後の設備投資計画へ及ぼす影響を聞いた。約3分の2が「今後6カ月間の企業の設備投資の決定に悪影響を及ぼす」と回答したという。(岩切清司) ■米CEO景況感指数と米GDP(前期比年率換算)の比較チャート(米ビジネス・ラウンドテーブルより)    ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

WTI原油2ヵ月半ぶり高値、関連株も上昇 

原油高と金利高が嫌いなトランプ米大統領は、また八つ当たり気味の「ツイート介入」を発したくてうずうずしているに違いない。 原油先物相場が上昇基調を強めている。24日の米国市場でWTI原油11月限は続伸し、前週末比1.30ドル高の1バレル72.08ドルで取引を終えた。中心限月が72ドルを上回って終えるのは7月10日以来およそ2カ月半ぶり。米国による経済制裁でイラン産原油の供給が減少するとの懸念が根強いなか、長期に渡り需給の引き締まった状況が続くとの見方が強まった。 石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国が23日、アルジェリアで会合を開いた。イラン産原油の供給が減る公算が大きいため事前には増産を協議するとの観測も出ていたが、同会合では増産見送りを決めた。 米国産シェールオイルの増産基調が鈍化するとの見方も需給の引き締まりを意識させている。石油サービス会社ベーカー・ヒューズが21日公表した米国の石油掘削装置(リグ)の稼働数は前週から1基減の866基となった。前の週には7基増えたが、5月末以降は860基前後で足踏みが続く。 原油相場はベネズエラやリビアなど他の産油国からの供給不安も意識される。先高期待から19年にかけての原油相場の予想を引き上げる動きも見られる。 原油高を受けて、関連株には買いが入った。24日の米国株式市場で、石油メジャーのエクソン・モービルは前週末比1.43ドル(1.7%)高の86.60ドルで取引を終えた。一時は1.915ドル(2.2%)高の87.085ドルまで上げた。シェブロンの終値も1.49ドル(1.2%)高の122.62ドルだった。 メジャー以外の資源開発では、EOGリソーシーズが一時、前週末比4.73ドル(4.0%)高の124.19ドルまで上げた。バレロ・エナジーやマラソン・ペトロリアムの上げも目立った。(中山桂一、今田素直) ■WTI原油先物とリグ稼働数の推移(QUICK FactSet Workstationより)   ※QUICKエクイティコメント・デリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。QUICKデリバティブズコメントは、トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

先物主導で節目回復を演出したのは海外勢 9月第2週

東証が9月21日に発表した9月第2週(9月10~14日)の投資主体別売買動向 (東証、名証2市場の合計)によると、海外投資家は現物と先物(TOPIX、日経225ラージ+ミニ合計)を合算した総額ベースで2週ぶりに買い越した。現物ベースでは2819億円の売り越しだったが、日経平均先物を4152億円買い越しており、先物主導の相場上昇を演出した可能性がある。     一方、個人投資家は現物・信用でともに2週ぶりに売り越し。総額ベース(現物+先物)でも2週ぶりに売り越している。 この週の最終営業日14日は株価指数先物・オプション9月物の特別清算指数(SQ)算出日で投資家の様子見が強かったとみられる。日経平均株価で2万3000円の節目が上値を抑える経験則がはたらくなか、米中の貿易摩擦が「深刻化」するのか「歩み寄り」をみせるか強弱感が交錯したことなどが、現物ベースでの売り優勢につながったとみられる。 10~14日の週は日経平均株価が前の週に比べ3.5%上昇と、2週ぶりに値上がりした。7日に発表された8月の米雇用統計で賃金上昇率が市場予想を上回るなど強い内容で、米長期金利が上昇。米ドル・円相場が円安にふれて推移し、株式相場の下支え要因となった。米中の貿易摩擦については交渉再開の観測など、歩み寄りが期待された。 トルコの中央銀行が13日、市場予想を大幅に上回る金利引き上げを断行したことで、新興国経済に対する投資家の過度な不安心理が和らぎ、14日の日経平均は続伸。112円台への円下落も輸出関連株の買いを誘い、日経平均は節目の2万3000円台を終値で回復し、約7カ月半ぶりの高値水準に上昇した。(山口正仁)   ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

世界の利上げブームと一線 日本株、海外マネーが導く年初来高値

日経平均株価が年初来高値を試す局面にある。世界の中銀では利上げがブームだが、日銀はあくまで緩和姿勢を継続させる構え。この金融政策の相対的な違いが、日本株に資金が集まりやすい理由の1つだろう。 ノルウェー銀行(中央銀行)は20日に7年ぶりの利上げに踏み切った。アジアでは「フィリピンと台湾の中銀が来週に政策会合を開くが、焦点は利上げするかどうかではない。利上げ幅がどの程度になるかだ」(ING)との指摘もある。 また「海外投資家による日本株買い余地は数兆円規模で残されていると考えられる」(JPモルガンの阪上氏)ことも見逃せない。海外勢は年前半に大量売却したまま大きく売越しており、必要に駆られて買いに動き相場を押し上げるとの期待は根強い。(岩切清司) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

「America Omedeto Again!」 株最高値、雇用も景況感も翳りなし?

20日の米株式市場ではダウ工業株30種平均が3日続伸。前日比251ドル22セント(1.0%)高の2万6656ドル98セントで終え、1月下旬以来およそ8カ月ぶりに過去最高値を更新した。S&P500種株価指数も3日続伸。前日比22.80ポイント高の2930.75ポイントと、8月下旬に付けた最高値を更新した。トランプ大統領はツイッターで、「S&P500が史上最高値を付けた、アメリカおめでとう!」とつぶやいた。 米国市場では貿易紛争懸念が和らぐ中、中間選挙を前に株高が進んでいることから、トランプ氏としては経済政策の実績が出ていることを誇らしく思っているもようだ。 株高の根底にあるのは米国経済の好調さだ。この日発表された、週間の新規失業保険申請件数は20万1000件と、1969年11月以来ほぼ49年ぶりの低水準。9月のフィラデルフィア連銀の製造業景況指数も22.9と前月の11.9から大幅に上昇し市場予想を上回った。   一時マイナス20台まで低下していた、シティグループが算出するエコノミック・サプライズ指数は回復傾向にある。BEI(ブレーク・イーブン・インフレ率、債券市場が織り込む期待インフレ率)も5月以来の水準まで上昇している。(池谷信久、岩切清司) ■トランプ氏のツイッターはこちら■   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

日経平均は乱高下 市場はこう見た安倍3選の「来し方行く末」

20日投開票の自民党総裁選では安倍晋三総理が553票で3選を果たした。一方で石破茂元幹事長も254票を獲得した。開票結果が伝わった数分後、それまで堅調に推移していた日経平均株価は急速に上げ幅を縮小し下げに転じた。だが売りも続かず値を戻すなど乱高下が目立った。株、債券、為替の各市場関係者は総裁選の結果をどう受け止めたのか。QUICKデリバティブズコメント、エクイティコメントの取材からは次のような声が聞こえてきた。(タイムスタンプは記事の配信時間) 14:16 「進次郎効果が50票程度ですかね。結果だけ見ると石破さんの善戦ですが、進次郎効果含めですから分かりにくいですね。もっと売られると思ったのですが、意外に売られない。。。あ、さすがに少し売られてきましたね。石破さん30%以上得票しましたから、安部さんは思い切った内閣改造とかできなくなりましたね」(外資系証券トレーダー) 「石破陣営では200票が目標ラインであったので、今回の結果は大健闘といえよう。まずは3選で材料出尽くしとなる。また、マーケットは安倍首相の大勝で株高・円安を織り込んでいたので、 石破陣営の検討は株安・円高の方向への揺り戻しを促すことになりそうだ」(三井住友銀行チーフストラテジスト宇野大介氏) 「参院選前に憲法改正して、衆参の同日選挙だねー。発議は参院選前、同日選に国民投票もセットにしちゃうとか。憲法改正後の脱力感で出口戦略がおざなりになると、あまり市場を考えずETFの残高を調整すると怖いですね株式相場にとっては」(外資系証券トレーダー) 日経平均は開票後に乱高下。大引けは上げ幅をほぼ消した。   14:17 「ようやく外人あたりにこの結果の意味が伝わったようです」(トレーダー) 「石破氏は200票程度を目標としていたので、今回の得票数は健闘したということになる。金利へ直接の影響としては、石破氏はハト派的で、安倍氏は先日の発言の通り、出口意識となる。ただ、すぐにという話ではない。ただ、株安のリスクはある。金利には低下圧力がかかろう」 「日経平均株価はこの数日間で1000円超も上昇した。早くから自民党総裁選で安倍首相の3選は確実視されており、来年度に向けて財政出動への期待もじわり高まっていた。海外勢はショートカバーを入れてきたが、いったんは財政出動期待はある程度織り込んだとみている。今後は実際どのような財政出動がどれほどの数字として出てくるかではないか。今夏は天災が相次いだために国土強じん化を進める必要があり、建設株には追い風が吹くとみている」(ネット証券) 「総裁選での安倍首相3選は想定通りでサプライズなし。消費増税後の落ち込みを避けるために本予算や補正予算は規模が大きくなるでしょうが、いまは大きくポートフォリオを変える気はありません。建設株はもう大量に持っているし。中曽根政権や小泉政権、安倍政権が長く続いているのは景気が良く株価も上がったから。消費増税後の景気の落ち込みが一時的にとどまって国民の生活が安定していれば、安倍政権は続くと思います。政権の長さをx軸、株価上昇率をy軸にプロットすると正の相関が示されるという分析をたまに見ますが、説明変数yが株価(景気)で従属変数xが任期の長さであるのが事実だと考えています。そのためには海外経済の安定も必要なんですけどね」(外資系投資顧問)   14:18 「石破さんのかなりの善戦で、ポスト安倍の地位をかなり固めた形ですね。金融正常化が早まる?」(ヘッジファンド)   14:19 「結果が出た直後は日経先物も為替も金利もそれほど反応してませんでしたが、石破さんが善戦したということなら短期的には期待後退なんでしょうね。しかし日経平均株価は前日まで4日続伸してましたから、短期的には過熱感を冷ますのにちょうど良いのでは? 国内の政治情勢も重要ですが、今後は日米の新貿易協議や日米首脳会談、米中の貿易紛争など海外の材料に関心が向かうでしょう。安倍首相圧勝で週内に2万4000円に行くと思ったのですが、目先は日柄調整ですね」(国内証券)   14:22 「安倍首相のほとんどダブルスコアということで、金融緩和が続くことを背景に少しは円安に振れると期待していたのだがほとんど動かなかった。株価が少し下げたようだが、マーケットの評価としてはこれまでとなんら変わりはないということだったのだろう」(ソニーフィナンシャルホールディングスの尾河眞樹氏) ドル円相場の反応は限定的だった   14:23 「安倍首相3選で、今後は安倍さんの任期中に日銀の出口政策がどうなるかが注目ですね。黒田さんは19日の記者会見で物価目標の2%や政府との共同文書を変更する可能性を否定していましたが、今後は日銀事務方の力が強まることが懸念されます。若田部副総裁らリフレ派がどう対処できるかどうか注目です」(エコノミスト)   14:25 「自民党総裁で安倍晋三首相の3選は確実視されていたため、波乱はないという受け止めです。ただし、足元までに日経平均株価は急ピッチで上昇してきたため、いったん出尽くしとという形でしょうか。財政出動への期待は海外勢が前のめりに織り込んできたとみています。実際、今後どのような内容でどれほどの規模を見極める必要はあるとみています」(国内証券)   14:26 「確実視されていた安倍首相の3選が決まり、得票数もほぼ想定どおりでしょうか。外国人投資家にはわかりやすいネタですが、日経平均株価は5日間で約1000円の上昇、21日にはFFRが控えていることもあり、一旦は上昇一服と考えています。ただ、ここから売られるというよりは月末までは現在の2万3000円台後半を維持と予想。年末にかけては、政治の安定感、円安から企業の中間決算での上方修正をうけてしっかりした展開になりそうですね。PER14倍の2万4300円までは妥当?」(国内シンクタンク)   14:27 「石破陣営の健闘なのですがマーケットの動きは鈍い。なにかインプリケーションがないのか考えているのですがまったく思いつきません。すみません」(ストラテジスト)   14:29 「石破氏の得票数は大健闘だろう。ただ、これで安倍政権がレームダック化する訳ではない。材料としては1~2日で消化されよう。今後の政策運営で支持率がどうなるかが重要であり、今回の結果自体の影響は限定的だろう」(アロケーター)   14:30 「地方は五分五分。今日のところは売りですかね。ただアベノミクス、黒田緩和継続で日本株にはプラスなはずだ」(信託銀行)   14:31 「自民党総裁選で安倍首相の党員票が伸びませんでしたが、地方の景気が良くないということなんでしょう。アベノミクスは都市部の票田対策ですから・・・。地方といえば、関西生コン業界で逮捕者が出た影響が気になります」(外国証券)   14:32 「実は、朝会でも話題にならなかったくらい海外からの関心は薄かった。総裁選の結果は石破氏の善戦であたことから、少しは株価が売られてしまうのかと心配したが、ほんのわずかだった。」(モルガンスタンレーMUFG証券の債券ストラテジスト、杉嵜 弘一氏) 国債先物は結果判明後、ほぼ横ばいで推移した。   14:37 「結果自体に意外感はない。ただ、これで安倍首相は改憲を目指すことになる。ハードルは高く、それまでに株が下がるようなことは避けるはずだ。先週の安倍氏の『出口』発言が話題になったが、日銀への緩和圧力は変わらないだろう。日銀としては、これまで通り、『市場機能の回復』という建前で、長期金利の引き上げを模索することになろう」(ストラテジスト)   14:39 「党員票で石破氏が予想以上に善戦したね。安倍晋三首相の求心力低下には警戒かな。一方で、憲法改正よりも経済政策を打ち出すという期待は上がったのでは?地方での人気回復をしないといけないからね。相次ぐ天災もあるのでなんらかの対策は打ち出すでしょう」(国内証券)   14:41 「安倍さんの党員票が55%でしたので、来年の参院選、統一地方選は大丈夫なのか~と初動は売られたのでしょうが、だから何?って感じの戻しですね。個人的には二階幹事長が続投するのか注目しています。国土強靱化の推進役であり、建設業界に顔が利く大御所で、積極的にばらまいて下さる心強い方です。建設業界で人手不足が続いたことで、若年層の賃金上昇、就業改善、金融緩和の影響によらない賃金インフレに寄与したと思います。実は国土強靱化がアベノミクスの要だと思っています」(国内証券)   14:42 「今回の総裁選で状況が大きく変わるとは思っていない。ただ、リスクシナリオとして、デフレ脱却宣言なども想定する必要が生じたのかもしれない。また、三期目の最後のチャンスとして、安倍首相の軸足が完全に憲法改正に向かうようだと、国民の不人気な政策である消費増税を先送りするという可能性もないわけではない。ますます、日銀は動きをとれなくなってしまうのかもしれない」(メリルリンチ日本証券の大﨑秀一氏)   14:50 「石破氏は意外と健闘した。ただ、安倍氏の政権基盤は揺るがない。任期満了まで憲法改正や外交など、自分がやりたかったことに向けて突き進むことになろう。また、首相官邸前でデモなどが起こりそうだが、与野党逆転など起こる状況にはなく、影響は小さい。経済政策に対する関心は、いままでよりは低下しそうだ」(証券会社)   14:51 「石破氏の健闘が目立った。日経平均株価が瞬間的に下げに転じたのが象徴的だ。売り一巡後は値を戻してはいるものの、安倍陣営の圧勝で株高・円安、海外資金が流入するとの強気相場を期待することは難しくなったのかもしれない。安倍政権のレームダック化が連想される。足元の株式相場はラリーとなりそうだが、短期的なものとなってしまいそうだ」(三井住友トラストアセットマネジメントの押久保直也氏)   「予想通りとはいえ、緊縮財政志向だった石破さんをおさえられたのなら、とりあえずは日本株にプラスかと。消費増税凍結があればもっといい。政権に訴えていた若手議員たちには頑張っていただきたいです」(国内証券)   14:55 「一応はアベノミクスの信任が得られた形。結果発表直後に手仕舞いが出ましたが、石破氏が予想以上に善戦したのでややネガティブという捉え方があったのだと思います。安倍晋三首相の圧勝でない点は憲法改正に邁進するリスクが低減し、経済重視の政策になると期待できます。来年には参院選や統一地方選も控えていますし。きょうは朝方からアップサイドのコールオプションの売買が膨らんでいます。上値を見る向きは増えているのでは?」(国内証券)   14:56 「安倍首相3選となったものの、石破氏は、分水嶺の一つとされた200票を超え、安倍首相サイドが懸念していた250票まで伸びました。3選には変わりないので、この結果自体は、あまり金利には影響ないかもしれませんが、株式としては、期待していた部分があるでしょうから、「安倍首相圧勝→株高→金利上昇」が消えたという意味では、金利は上がりにくくなったかもしれません。勿論、安倍首相が勝ったことには変わりないので、先週金曜に安倍首相がおっしゃったように、『安倍首相の任期中に日銀緩和解除』というコメントが改めて出れば、意識されれば、金利は上昇方向かと思います。その際は、日銀ETF買入減額も意識されるので、株価は下がる方向かと思います」(野村証券の中島武信氏)   ※QUICKデリバティブズコメント、エクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物・現物株を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。

相場転換点の「サインはVI」 日経平均、上昇基調入りも

大和証券は、今週18日の株式相場で日経平均株価と日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)が同時に大きく上昇したのを受けて「相場の転換点を示唆している可能性がある」と指摘したリポートを公表した。 この日の上昇率は日経平均が1.41%で日経VIが3.54%だった。鈴木政博シニアクォンツアナリストは「日経平均の1%超の上昇とVIの3.5%以上の上昇が同時に起きる現象が、アベノミクス初期段階の2012年10月~13年4月に頻繁にみられた」と説明。鈴木氏は「あくまで過去の傾向」と前置きしつつ、09年以降で日経平均とVIの大幅な同時上昇は38回あり、その日から20営業日後の日経平均をみると上昇が32回、下落が6回で、平均の上昇率は+3.8%に達すると解説している。単純に今の株価に当てはめると、おおむね1カ月後に2万4300円ぐらいの水準が期待できる計算だ。 ※赤ラインは日経平均の上昇率が1%超でかつ日経VIも3.5%超の上昇となった日 QUICK端末で日経平均が1%上昇かつVIが3.5%上昇した日を調べると、18日以前では2017年の11月1日が該当した。この日から20営業日後にあたる12月1日の日経平均は11月1日より1.7%高かった。(中山桂一)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

米高配当銘柄から資金流出 長期金利3%超で魅力低下

19日の米国債券市場では長期金利が一時3.09%まで上昇し、5月に着けた直近最高値の水準である3.1%台が視野に入り始めた。半面、株式市場で売りが目立ったのが高配当銘柄株だ。低金利下で債券代替投資として着目されてきた公益や通信株の魅力が低下した。 公益セクターでは、時価総額の大きいネクステラ・エナジーが前日比4.27ドル(2.5%)安の169.17ドルで取引を終えた。予想配当利回りが5%を超えるサザン・カンパニーの終値は1.09ドル(2.4%)安の43.7ドルだった。4%台の利回りがあるデューク・エナジーやドミニオン・エナジーも2%前後下げた。 通信株も軟調だ。AT&Tは0.35ドル(1.0%)安の33.37ドルで取引を終えた。配当利回りは6%近くある。9%台の利回りがあるセンチュリーリンクの終値は0.42ドル(1.8%)安の22.74ドルだった。(今田素直) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

やはり始まった? 中国の米国債売り 貿易戦争は金融摩擦のステージへ

18日に米財務省が公表したデータによると、中国の7月の米国債保有残高は1兆1700億ドルだった。2カ月連続の減少となり、1月以来の低水準だ。2017年8月(グラフ内の線①)に「米、中国に通商法301条検討、不公正貿易なら制裁も」と報じられて以降、米国債保有残高(グラフ赤)は減少傾向にある。米10年債利回り(グラフ青、逆目盛り)の推移とほぼ連動している。一方、その間のベルギーの米国債保有残高は増加しており、「中国+ベルギー」の保有残高は直近まで増加基調にあった。 ベルギーにはユーロクリア(国際決済機関)とスイフト(国際決済インフラ)があり、中国の減少分がベルギーに移管されているとの観測も根強い。しかし、7月のベルギー保有残高は4カ月ぶりの減少となった。 米中貿易戦争の深刻化を背景として、「ついに中国が米国債を売り始めた」との思惑が生じる余地がありそうだ。3%を超えた米10年債に一段の金利上昇圧力が生じることになりかねない。(丹下智博)    ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

4日で1000円↗ 日経平均、年初来高値が視野に 海外勢と個人どう動いた

19日の日経平均株価は4日続伸し、前日比251円98銭高の2万3672円52銭で引けた。4日間の上げ幅は合計で1067円となった。一時は2万3842円まで上昇し、1月23日に付けた年初来高値(2万4124円)すら視野に入れかけた。気になるのは海外投資家の動きだ。また日本の個人投資家はどうしているのか。先行きの予想も交錯する中、QUICKデリバティブズコメント、エクイティコメントの取材では次のような指摘が聞かれた(タイムスタンプは記事の配信時間)。 08:26 「海外勢が日本株を買う理由はいくつかあると思います。1つは欧州との比較。主要国のファンダメンタルズはセンチメント系の指標などを見ると低下傾向にあります。米国との貿易摩擦の影響が出る前から既に景気の先行きに不透明感が漂い始めました。これに対し日本の方がまだマシ、という観点があると思います。加えて日本独自の材料もあります。夏場には自然災害が相次ぎました。これを目の当たりにした外国人は、国土強じん化を進める必要性を感じ取ったようです。実際の海外投資家ヒアリングでも強じん化をポジティブとする声は半数を超えてきました。さらに外国人労働者の拡大です。過去数年で増加が顕著ですが、外国人投資家からするとボトルネックの解消から日本の景気拡大シナリオが描けるようになりました。これに政治の要素も加わります。自民党総裁選後から安倍首相が経済対策の具体的な規模感を明らかにしていく可能性があります。それもかなりの規模になると見込まれます。オリンピックまで景気拡大を継続させるとの方針に強じん化も加わります。チャート上の節目を上抜けたというテクニカルな要因もあって日経平均株価はひとまず2万4000円を試す展開になると想定しています」(パルナッソス・インベストメント・ストラテジーズの宮島秀直氏) 09:26 続伸して始まった19日の日経平均株価。市場では「生保などの機関投資家が期末の決算対策で貸株返却を要請していて、空売りの買い戻しを誘発している」(投資会社)との見方があった。 10:05 「先物は手口から海外勢が買い戻しを進めている様子がわかるが、現物でもロングオンリーなどの資金が入っているとの声が多い。東証1部の売買代金が前日から大きく伸びており、海外勢が本格的に日本市場に舞い戻ってきたとみられる。5月以降4カ月間に米国株一強の構図で日本株は出遅れている。海外勢の資金のアンワインドが続き、しばらく日本株は上値を追うと想定している。一方、国内の機関投資家は急ピッチな相場上昇に出遅れているはずだ。1日2~3件は投資家訪問をするが、このところほぼ100%の割合で『9月はイベントがあるから動けない』という話ばかり。9月末に向けて2万3000円の壁を乗り越えられないと想定していた投資家も多かった。国内勢が海外勢に隙を突かれた形ですね」(国内証券) 10:14 「先物主導の感が強いですよね。あまり物色の広がりが見られない中、ファーストリテイ(9983)やソフトバンクG(9984)といった値がさ株が妙に強いため指数的にはバリュエーションが上がっている感があります。日本はあす20日の自民党総裁選を受けて一段高があるのか、米国は25~26日に米連邦公開市場委員会(FOMC)という一大イベントをこなしてナスダック指数が最高値を再び更新できるかがポイントになりそうですね。ドル円が112円台に乗せてきたので、外株の手数料が少し増えるのは好ましいですが、ネットフリックス(@NFLX/U)などの主力銘柄が戻し切れていないのが気がかりです」(国内証券) ※昨年末を起点にした日経平均、米S&P500、ユーロストックス600の推移。日経平均が急速にキャッチアップしている   12:38 通常は逆張り傾向のある個人投資家が一段の相場上昇を見込み始めた可能性がある。SBI証券が公表している店内売買動向で19日午前、日経レバ(1570)が買い越しとなった。きょうは売りが164億3451万円に対し、買いが168億7327万円と小幅ながら差し引き買い越しとなった。前日18日の同証券の売買動向では日経レバは350億4537万円の売りに対して買いが296億639万円にとどまり、差し引き売り越しとなっていた。 12:44 「昨日はコールの売りも結構、入っていたみたいだね。今朝はボラティリティのストラドルの買いがあったようですよ。ここまで上げてくると日本株を買わなくてはならない外国人投資家もいるみたいです。それにしてもサプライズ。強すぎ。最近、ベア転したばかりなのに。周囲ではあまり明るい話を聞きませんよ。特に不動産については急に売り需要が膨らんでいるとか。アジア系マネーがオリンピック前に売り抜けたいようです」(外資系証券トレーダー) 12:54 「ちょっと前場に外出して戻って来たら、後場一段高していて驚きました。2万4000円まではスカスカですから、一気に行けますかね?」(国内証券) 日経先物の年初来の価格帯別売買高を見ると2万2500円近辺が突出して多かった一方、2万3500~2万4000円の価格帯は他と比べて商いが少ない真空地帯となっているのが分かる。 12:56 「日経平均株価は節目の2万3000円を抜けましたが、個人投資家はまったくついていけません。安川電といった中国関連、三井金といった市況関連が上がらないから。これらの銘柄につかまったままです。基本的には流れがひっくり返っただけではないでしょうか。先月まで強かったインド株が下落基調にあるし、昨日はソフトバンクGやファストリが弱かった。ヘッジファンドがポジションを入れ替えているだけでしょう。それでも個人的には強気です。明確にトレンドが変わったと言い切るまでにはまだ材料が不足してますけどね。。。。きょうは引け後から若手の営業マンを引き連れてお客様のところへうかがう予定です。まずはお話を聞かないと・・・」(中小証券幹部) 13:02 「やはり少し雰囲気が変わったように感じる。業者間取引で先週末から10月限権利行使価格2万4000円コールにトータル1万枚の買い注文が入った。合計規模としては珍しいサイズではないが、複数の投資家が数千枚単位で買いを入れていた。アップサイドをみている投資家が増えてきたという証左でしょう。現物も商い増えてきましたね」(邦銀) 13:34 「個人的に相場の見通しは弱気だったんですが、ここまで一気に上げてきたのできょう401Kの日本株比率を5割ほどに落とす注文を出しました。約定までタイムラグがあるのですが、頭と尻尾はくれてやる、金持ちケンカせず(お金持ってませんけど)の精神で、いったん利食うところと判断しました。10月1日からタバコ増税が始まりますし、来年の消費増税に向けては様々なものが値上がりするんでしょうね。日銀の金融政策は現状維持でしたが、株も強いし、増税だし、インフレになるんでしょうか? 相場が強すぎてきょうはやる気が無くなったので、定時で帰ります」(国内証券) 13:45 日経平均株価は後場一段高となり、年初来高値(1月23日、2万4124円)の更新も視野に入った。オアンダのアジア太平洋地域トレーディング責任者、ステファン・イネス氏は「米中の関税の問題が想定ほど市場に悪影響を与えないとの見方から、世界でリスク・オンの流れになっている。円相場が下落したことも、日本の株価の押し上げ材料となっているのだろう。トランプ減税や米経済の強さなどを背景にした大きな資金還流があり、多くの海外投資家は米国市場に押し寄せているため、日本の投資家が日本株買いに動いているの面もあるのではないだろうか。しかし、日本経済は上向き始めており、米国の投資家はすぐにでも日本株に目を向けるだろう」と話した。   ※QUICKデリバティブズコメント、エクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物・現物株を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。

株高の陰で進む波乱への備え 低リスク株選好、「ゆがみ」も増幅

「岩盤」にも思えた2万2300円の壁を何とか突き抜けた後、株高の勢いが増したように見える。19日午前の日経平均株価は前日比300円を超える上げ幅となった。前日の米国の主要3指数の上昇、円安ドル高、さらには政策期待を背景に、腰の据わった日本株買いは投資家の安心感を誘いやすく、目先の不安材料は見当たらない。ただ、少しずつ潮目の変化を感じさせる動きがあることにも注意は必要だろう。 大幅高の18日は、一般的に相場の上昇局面で上げやすい銘柄の出遅れが鮮明だった。電子部品、機械などの多くは値下がりし、マネーが向かっているのはリスクが小さい銘柄だ。KDDI(9433)やリンナイ(5947)、花王(4452)、小林製薬(4967)、テルモ(4543)といった、毎年増配を続けている銘柄の上昇が顕著だった。配当を継続的に増やす企業は、安定して業績が成長している、または株主還元に積極的な姿勢をとっている、のどちらかで、株価が大崩れしにくい。 こうした傾向は9月に入り続いている。株式相場とどの程度連動するかを測るベータ値という指標がある。相場全体が1%変動したときベータが1なら1%の値動きとなる。2なら2%、0.5であれば0.5%で、値が小さいほど相場の動きに左右されにくい。相場が大きく上昇する場面では追いついていけないが、下げ相場では損が小さくて済む特徴がある。時価総額1兆円以上の大型株を対象に、ベータと対TOPIXのパフォーマンスを比べたところ、ベータが低いほどTOPIXをアウトパフォームしやすく、ベータが高いほどアンダーパフォームしやすい、との結果になった。 野村証券が算出する、ベータが低い50銘柄で構成する指数「低ベータ50」をみると、前月末から18日までで3.6%上昇。ベータが高い30銘柄で構成する「高ベータ30」の0.6%高を大きく上回る。 ■高ベータ30(グラフ赤)と、低ベータ50(グラフ青)の推移 (8月末を100として指数化) この動きは、何も日本だけの特徴ではない。値動きが大きいハイテク株の影に隠れているものの、米国でも同様の傾向があるという。「世界で起きる低リスク株へのシフトは、金融引き締め局面から利上げ最終局面にみられる『いつものパターン』」(野村証券)。米国の利上げサイクルや過去の類似局面分析などをもとに判断すると、低リスク・クオリティ重視の局面が続く可能性がある、という。 ■S&P500指数の業種別株価騰落率(%、8月末と9月18日の終値を比較) 米国市場では、将来の大きな価格変動に備えるオプション取引が増えると上昇する「スキュー指数」がじわじわ上昇。現物株の値動きとあわせて見ると、少しずつ”万が一”に備える動きも広がっているように映る。 ■CBOEスキュー指数=グラフ青とVIX指数=グラフ赤 株高に沸く市場で、ひっそりと進む波乱への備え。大きな値動きで日々上げ下げを繰り返すハイテク株や指数への寄与度が大きい値がさ株の動きに一喜一憂しているだけでは、どこかのタイミングで足をすくわれるかもしれない。(松下隆介) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

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