米防衛関連株が失速 「軍事もディール」どう見極め?

12日の米国市場で巡航ミサイルのトマホークや地対空ミサイルのパトリオットなどを手掛けるレイセオンが大幅続落し、2.79%安の206.61ドルで終えた。 ■レイセオン 12日に行われた米朝首脳会談で合意文書に完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)は含まれなかったが、会談後の記者会見でトランプ大統領が米韓合同軍事演習について「とても挑発的だ」として米朝対話が継続している間は中止する意向を表明。在韓米軍の撤退は「いつかは実現したいと願うが、いまではない」と述べて将来の削減に含みを残したことで防衛関連産業に逆風が予想される結果となった。 トランプ氏は「爆撃機を飛ばすのにはかなり金が掛かる」とコスト面の影響も指摘した。米経済専門チャンネルのCNBCによれば、1時間あたりの運用コストはB-2爆撃機で13万ドル、B-1Bで9万5000ドル掛かるという。 この日は高高度防衛ミサイル(THAAD)やステルス戦闘機F35を手掛けるロッキード・マーチンが1.29%安、Bー2爆撃機を手掛けるノースロップ・グラマンも1.49%安、原子力潜水艦や戦車を手掛けるゼネラル・ダイナミクスも1.58%安、偵察用無人機を手掛けるエアロバイロメントも2.26%安となり、防衛関連は軒並み安。iシェアーズ米国航空&防衛ETFは0.94%安で終えた。(片平正ニ) ■iシェアーズ米国航空&防衛ETF ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

握手と署名、膠着と嘆き 東京市場がみた「6.12」

トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長による史上初の米朝首脳会談が12日午前、シンガポールで開かれた。ツイッターなどでこれまで互いを非難し合っていた両首脳だが、会談の冒頭には握手も交わした。共同文書に署名し、朝鮮半島の「完全な非核化」で合意したことも明らかになった。歴史的な「6.12」に立ち会った東京市場を振り返る。 09:38 「前場は動きづらそう、テレビに釘付けでしょう」 「2万3000円に乗せれば売りたい人もいるでしょうから、米朝首脳会談とは関係無しにいったんは売りでしょう。ただ拡大会合が日本時間11時から12時30分まで、その後にランチミーティングだと前場は動きづらくなりそうですね。皆さんテレビに釘付けになるでしょうし」(国内証券) 11:06  米朝会談、きょうは様子見ムード 当面2万3000円前後の推移 三井住友アセットマネジメント 調査部シニアストラテジスト 市川雅浩氏 「朝方の外国為替市場では期待先行でドル買い円売りの動きとなったものの、時間の経過とともに一服してきた。トランプ米大統領と金正恩委員長が握手し無事に会談が始まると株価指数先物で好感した買いもみられたが、きょうのところは様子見ムードが漂いそうだ。夕方のトランプ米大統領の記者会見まで詳細が把握できず、多くの投資家も身動きは取りにくい。日経平均は当面2万3000円を挟んだボックス圏での推移となりそうだ」  13:20 「午後も膠着しそう、FOMCのドットとロンガーランに注目です」 「午後に石川製(6208)や豊和工(6203)が一段安となっていますが、局地的な動きだと思います。マーケットはそこまで米朝首脳会談を材料視していると思いませんし、トランプさんの記者会見が17時からなら、値幅はそれなりに出ましたが後場も膠着しそうですね。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表が13日にありますので、今年の利上げ回数を示唆するドット・プロットのほか、長期の政策金利見通し(ロンガーラン)の水準が引き上げられるのか注目しています。現在、ロンガーランの中央値は2.9%ですが、FF金利が今月25bpの利上げとなれば実際のFF金利とロンガーランの差は残り0.9%に過ぎません。インフレを加速させない失業率(NAIRU、Non-Accelerating Inflation Rate of Unemployment)がどのくらいか説明は難しいですが、知らないとも言ってられません。あと何回、Fedは利上げが必要と見ているんでしょうね」(国内証券)。 13:58 「短期的な買戻し、あまり投資家は動けてないですよ」 日経平均先物9月限は再び強含み、2万2900円台に乗せた。「共同声明を発表する。期待よりもはるかに良い会話をした」とのトランプ米大統領の見解が伝わり、じわり買いの勢いが増した。「短期的な買戻しが入った程度です。13日にはFOMCも控えているので、多くの投資家は動けていないように見受けられます。地合いとして日経平均は2万3000円を試す方向ですが、オプションの動向からはプット買いが強い印象です」(邦銀)。 14:15 「トランプさんが署名と伝わりましたが、米債は動いてません」 「トランプさんが署名と伝わりましたが、こういう時は得てしてボンドの反応の方が冷静ですよ。時間外で米債は2.95%近辺と、前日のNY終値からほとんど動いていないことを踏まえれば市場は米朝合意を期待外れと見透かしているのではないでしょうか? 株や為替、韓国株も日中高値を更新していませんし」(国内証券)。 14:22 「機械的な買いなんでしょう、現物のトレーダーからは嘆きの声ありました」  日経平均先物9月限は2万2930円まで持ち直した後、再び上げ幅を縮小。14時20分時点では前日の清算値に比べ60円高い2万2850円程度での推移となっている。 「米朝首脳会談のニュースフローによって機械的な買いも入っているんでしょう。しかし、売りもそれなりにあって、プットを拾う向きも強いです。現物では特定銘柄に買いが入っているようですが、あまりにもフローが少ないと現物トレーダーから嘆きの声がありました」(投資顧問) 日経平均株価の終値は前日比74円高の2万2878円。東証1部の売買代金も概算で2兆3000億円どまり。終日、様子見ムードだった「6.12」はこうして幕を閉じた。(片平正ニ、中山桂一) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

FEDが25bp利上げの「先」に見ている景色 きょうからFOMC

歴史的な米朝会談の後、市場関係者の視線は相次ぐ中央銀行関連のイベントに集中。まず米連邦準備理事会(FRB)が12~13日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する。市場では25bpの追加利上げがコンセンサスとなっており、声明文や併せて公表される四半期経済見通し(SEP)のドットプロットなどに関心が高い。 JPモルガンは7日付のリポートで、「2018年のFF金利予想のドット・プロットで、(利上げ回数の)中央値が年3回が4回に増える可能性はまだありそうだ」と指摘した。中央値が上昇するには3月FOMC時点で年3回を見込んでいた6人のうち、少なくとも1人が4回にならなければならない。その6名について、JPモルガンはボスティック氏、ハーカー氏、カプラン氏、エバンズ氏、ブレイナード氏、そしてパウエル議長かバーキン氏だろうと予想しながら、「5月の米雇用統計後に公式な発言はないが、ボスティック氏とエバンズ氏は利上げを急ぐ必要はないとしつつ、ハーカーとカプラン氏は中立に行こう、そしてブラブラしようと言っていた。その一方、ブレイナード氏は最近最もタカ派的になった」と指摘。ハト派とみられるメンバーがややタカ派に転じても不思議はないとしつつ、「パウエル議長が失業率の改善を踏まえて他のスタッフ同様に見通しを変えれば追加利上げ派が増えるだろう」と指摘した。 なお、会合後のパウエル議長の記者会見に関しては「3月会合の最初の記者会見を踏まえると、貴重なメッセージが出ることは無さそうだ」とノーサプライズを見込んだ。 ゴールドマン・サックスは8日付のリポートで、「FOMCメンバーの構成に変化はないが、ドットプロットはタカ派的な予測変更が見込まれる」と指摘。ドットの中央値が示す2018年の利上げ回数は3月時の3回から、今回は4回に増えることになりそうだとしつつ、「2019年の予測中央値も25bp引き上げられると予想され、2019年の利上げ回数が3回、2020年に1回の追加利上げとの見通しと一致する」と指摘。結局、2018年に4回、2019年に3回、2020年に1回となる見込みだといい、「雇用の大幅なオーバーシュートを示すエビデンスが次々と出る状況に対する自然な反応と言えるだろう」とみていた。SEPのドットプロットは本来、金融政策の方向性を示すフォワードガイダンスの役割を果たすものではないが、FRBが追加利上げに強くコミットしたと市場が受け止めれば、初動はドル高・債券安・株安となる恐れがありそう。 なお、ナットウエストは4日付のリポートで「FRBが何回利上げするかより、最終的に金利がどの程度上昇するかの方が重要だ。言い換えれば、政策が中立的な水準に達すると、FRBは引き続き利上げをするだろうか? 現時点では、意味のあるインフレ率のオーバー・シュートが起こるとは予測しておらず、FRBが長期の政策金利見通し(ロンガーラン)を上回る利上げをする必要がある理由は見られない」と指摘した。長期的な見通しでは、年間の利上げ回数より、FRBが考えるロンガーランがどの水準まで引き上げられるのかが重要かも知れない。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています   

新作ゲームソフトに株価材料てんこ盛り E3開幕、ソニーや任天堂に注目

世界最大級のゲーム見本市「E3」が米ロサンゼルスで12日(日本時間13日)に開幕する。大手ゲーム会社はE3に合わせ年末商戦の目玉となるタイトルを発表するのが慣例になっている。今年は新作ソフトのラインナップに注目が集まりそうだ。 ※QUICK端末の「ナレッジ特設サイト」のツール「ゲームフォロワーウオッチ」をみると、セールスランキングやツイッターのフォロワー数などから今人気のゲームが一目で分かる。 E3に先立ち、各企業のプレゼンテーションが行われている。米マイクロソフトは10日、プライベートカンファレンス「Xbox 2018 Briefing」を開き、「Xbox One」の50タイトルを発表。そのうち18タイトルが「Xbox One」独占タイトルで、15タイトルが世界で初めての公開という。 日本企業ではスクウェア・エニックス(9684)が11日10時(日本時間12日2時)に新作情報を公開するビデオプレゼンテーション「SQUARE ENIX E3 SHOWCASE 2018」で、プレイステーション4/Windows(Steam)向けの新作ゲーム「BABYLON’S FALL」を発表した。 ソニー(6758)は11日18時(日本時間12日10時)にプレイステーション関連の最新情報を伝える「PlayStation E3 2018 Showcase」を、任天堂(7974)は12日9時(日本時間13日1時)にインターネットプレゼンテーション「Nintendo Direct:E3 2018」を開く予定だ。 ソニーはプレイステーション4とプレイステーションVR向けの新作ソフトを発表する見通し。週刊アスキーによると、事前情報では「ゴースト オブ ツシマ」、「メディーバル」、「プレイステーションパーティ」、「スパイロ:リマスター」、「スパイダーマン」、「シェンムー3」、「バイオハザード2リメイク」、「デビルメイクライ5」、「FF7リメイク」、「キングダムハーツ3」、「バイオショック:リサージェンス」、「ブラッドボーン2」、「デス・ストランディング」、「ラスト オブ アスPart2」、「PlayerUnknown’s Battlegrounds」、「SOCOM:Coalition」、「プレイステーション オールスター:チームレーシング」、「デモンズソウル リメイク」、「ディノクライシス4」、「サイレントヒル:サヴァイヴ」、「キャッスルヴァニア:ダークネス ウィズイン」、「エイリアン:アイソレーション2」、「アンチャーテッド:The Telltale Series」、「Dreams」、「Call of Duty:Black Ops4」など、多数のソフトが発表されるとみられており注目されそうだ。 任天堂は「大乱闘スマッシュブラザーズ(仮称)」など、2018年に発売されるニンテンドー・スイッチ向けタイトルを中心に紹介する予定。週刊アスキーによると、「大乱闘スマッシュブラザーズ」のほか、すでに発表済みの「ポケットモンスター Let’s GO! イーブイ」、「ポケットモンスター Let’s GO! ピカチュウ」のほか、「ドラゴンボールファイターズ」、「フォートナイト」、「モンスターハンターダブルクロス」、「FIFA19」、「キラークイーン ブラック」、「スターリング:バトル フォー アトラス」、「パラディンズ」、「オーバークック!2」、「マリオテニス エース」、「超回転 寿司ストライカー The Way of Sushido」、「チームソニックレーシング」、「クラッシュ・バンディクー トリロジー」、「スプラトゥーン2」、「ファイアーエムブレム Reawakening」、「オクトパス トラベラー」、「ロックマン11」、「スティープ」、「進め!キノピオ隊長」、「ウルフェンシュタイン2」、「SNKヒロインズ Tag Team Frenzy」などが発表されるとみられる。 ゴールドマン・サックスは、例年ソニーはE3で大きなプレス発表とオンライン配信を行っており、サードパーティーや自社ソフト含め多くのコンソールゲームの初披露の場となっていると指摘。ソニーのゲーム事業は2019年3月期の会社計画で営業利益は前年並み、2021年3月期までの中期計画では減益~2019年3月期並みの計画となっているが、今回のE3や4~6月期決算で見えてくるのは自社ソフトで大きく利益を伸ばす姿になるとの見解を示している。 ドイツ証券は、任天堂の足元の株価下落は買いの好機とみている。スイッチの4、5月の販売低調は突出したソフトが不足したことが一因とみており、今回のE3で「大乱闘スマッシュブラザーズ」が大々的に発表されるほか、6月22日発売予定の「マリオテニスエース」の出荷モメンタムの改善に寄与するという。E3カンファレンスが正確なロードマップの可視化に役立つことにも期待を示している。(本吉亮)  ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。  

原油先物 逃げる投機筋、しぼむ先高観

米商品先物取引委員会(CFTC)が8日発表した5日時点の建玉報告によると、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で投機筋(非商業部門)による原油先物の買越幅が7週続けて縮小した。前週比2万4252枚少ない58万3576枚と2017年11月下旬以来の小ささとなった。 チャートを見れば一目瞭然。原油先物相場が直近の高値(WTIで1バレル72ドル台)を付ける1カ月前から投機筋はマネーの引き揚げを始めていた。売りポジションを積み増した一方で買いポジションは7週連続して減らしている。原油相場の先高観はしぼむ一方で、米BEI(ブレーク・イーブン・インフレ率、債券市場が織り込む期待インフレ率)の伸び悩みの一因もこのあたりにありそうだ。(岩切清司) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています

次の標的はブラジル 通貨も株も大幅安、大規模ストで景気警戒

ブラジルレアルが対ドルで急落している。5月下旬からトラック運転手による大規模なストライキが起きたことで物流網がまひし、ブラジル経済に悪影響が出ていることが警戒された。10月の大統領選における極右勢力の台頭も意識されているもよう。ブラジル中銀は「米金利上昇が理由である」と流出懸念についてコメントし、昨日は通貨スワップ入札で為替介入を実施した。 三井住友銀行チーフストラテジストの宇野大介氏は「アルゼンチン、トルコに続いて、今度の標的はブラジルレアルになっている」と警戒感を強める。 7日の米国市場では、ブラジル株に連動するiシェアーズMSCIブラジルETFが前日比5.13%安で大幅に3日続落し、2016年12月22日以来、1年半ぶりの安値圏に沈んだ。ブラジルの代表的株価指数であるボベスパ指数が2.97%安で大幅に3日続落したうえ、ブラジル中銀がドル高レアル安を止めようと為替介入を行ったもののレアル安に歯止めが掛かっていないことから、ドル高による為替差損分もあってETFの下げがきつくなった。(丹下智博 、片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。  

トルコリラ急上昇、中銀が大幅利上げ、「あらゆる手段を活用」

トルコリラが急上昇し、対円で1リラ=24円台半ばまで買い戻された。トルコ中央銀行が7日の金融政策委員会で政策金利を16.50%から17.75%へ1.25%引き上げることを決めたことが手掛かりとなった。「物価安定のためにあらゆる手段を活用する」と表明、翌日物貸出金利は18.00%から19.25%、翌日物借入金利は15.00%から16.25%、後期流動性貸出金利も19.50%から20.75%へそれぞれ引き上げた。5月下旬の緊急利上げに続く利上げで、通貨防衛に対する強い意志と受け止められた。(丹下智博 ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。      

テスラ株急伸 アクセル踏んだCEO、踏まされた空売り投資家

6日の米株式市場で電気自動車(EV)大手のテスラが急反発し、前日比9.74%高の319.50ドルで堅調に終えた。上昇率は2015年11月4日(11.17%高)以来、2年7カ月ぶりの大きさを記録した。テスラ株の下落に賭けていた空売り投資家が大きな損失を被ったのではないかとの見方が出ている。 5日の米東部時間夕に株主総会を開催し、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が生産が遅れている量産車のモデル3の生産目標(6月末時点で週5000台)について「かなり達成できそうだ」との見解を示した。5日の時間外取引でも買いが優勢となっていた。 株主総会を踏まえ、ロバートWベアードは6日付のリポートで投資判断のアウトパフォーム、目標株価411ドルを維持した。モデル3の週5000台生産という目標達成に加え、総会で「2018年7~9月期(3Q)、10~12月期(4Q)に米国会計基準ベースで最終黒字、キャッシュフローが黒字に転換するだろうとの見通しが示されたことが重要だ」と指摘。「短期的にはモデル3(の生産動向)に投資家の関心が向かうだろう」としながら、財務が改善する見通しが示されたことを評価していた。 ★テスラの月足チャートと空売り残高(QUICK FactSet Workstationより) 米経済専門チャンネルのCNBCが米調査会社のS3パートナーズの分析として報じたものによれば、空売り投資家の損失は6日だけで10億ドル以上に達したとみられるという。2016年から空売りしていれば、50億ドル近い損失が出たとみられるといい、6日の一日だけで過去2年半の空売りの損失の5分の1が発生したと推計されるという。 テスラは空売りの多い銘柄として知られ、QUICK FactSet Workstationによれば5月末時点の空売り残高は3887万7708株。米マーケット・ウォッチによれば発行済みの浮動株に対して約30%を占める状況となっていた。(片平正ニ) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

アップル・アマゾン最高値 大型IT株と金融環境指数の深い関係 

5日の米市場でナスダック総合株価指数が3日続伸し連日で最高値を更新した。アップルとアマゾン・ドット・コムという時価総額の上位2銘柄がそろって上場来高値を上抜け指数を押し上げた。米株に新規の買い材料は見当たらない。ハイテク株を中心にマネーが再び流入している背景には何があるのか。 地政学リスクの後退や金利上昇の一服などが考えられるが、もう1つ注目したいのが米国の金融環境だ。シカゴ連銀が算出する「全米金融環境指数(NFCI)」が比較的わかりやすい。同指数はマイナスであればあるほど金融環境は緩和的な状況を意味する。2017年11月中ごろを底に反転し18年3月にかけてマイナス幅を縮小していった。米長期金利の上昇に端を発するボラティリティの急騰で株式相場が急落した時期に先行していた様子がわかる。 ※QUICK特設サイト「US Dashboard」より ※QUICKでは特設サイト「US Dashboard」で「全米金融環境指数(NFCI)」のほか、「米長短金利スプレッド」や「米BEI(期待インフレ率)」などを提供している 金融環境の引き締まりが低ボラティリティというぬるま湯に浸かっていた市場に冷や水を浴びせたわけだが、4月中旬を境に環境指数は再びマイナス幅を広げ始めた。この時期に米長期金利は再び上昇し3%を明確に上回ったものの、米株価指数への影響はほとんどなかった。 これらの経緯から緩和的な金融環境が米株価を押し上げている可能性が高い。環境指数の直近の低水準はマイナス0.88。5月25日時点ではマイナス0.85だった。このトレンドが継続するのか。再反転する局面は近いのか。最新の指数は日本時間の今晩に公表予定。改めて確認したい。 とはいえ、株高にもいびつさが見えてきた。S&P500種株価指数のヒートマップを見る限り、相場全体に勢いがあったようには思えない。行く場所がなくなりつつあるマネーは、受け入れ先として高い流動性と大きな時価総額であるアップルとアマゾンを求めているようにも映る。「米株価の上昇ももう少し続きそうだが最終局面なのかもしれない」(eワラント証券の小野田慎氏)との不安はぬぐいきれない。(岩切清司) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

ブラックスワン指数が1ヵ月ぶり低水準 不安一服、VIXも続落

4日の米国市場で投資家の不安心理を示す恐怖指数のVIX指数が続落し、前週末比5.34%安の12.74で終えた。一時は12.69まで下げ5月25日以来、約2週ぶりの低水準をつけた。この日の米国市場でS&P500種株価指数が0.44%高で続伸し、ナスダック総合株価指数が史上最高値を更新するなどハイテク株主導で堅調な展開となる中で、相場全体のボラティリティーが低下した。 一方、スキュー指数も前週末比1.36%安の132.70で続落し、5月10日以来、約1カ月ぶりの低水準を付けた。スキュー指数はS&P500指数を対象とするオプション取引でコールに対するプットの需要の強さを表し、めったに起こらない大惨事を意味する「ブラックスワン(黒い白鳥)」を代名詞に持つ。 スキュー指数は5月30日に143.89まで上昇して4月18日以来、1カ月半ぶりの高水準に達していた。しかし、S&P500が直近安値を付けたのは5月29日で、スキュー指数は相場に1日遅行してピークアウトしていた。VIXが直近高値を付けたのはS&P500が底入れした5月29日で、短期的に相場の天井・大底を探る上でVIXの優位性が示される5月末の調整局面だった。(片平正ニ)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

「AA」だけで190兆円、日本の上位30社分 走るアップルVS追うアマゾン

4日の米株式市場でアップルが続伸し、前週末比0.83%高の191.83ドルで終えた。一時は193.42ドルまで上昇して連日で分割後の上場来高値を更新した。時価総額は4日終値時点で9428億ドルとなり、1兆ドルの大台にじわじわと迫っている。 同日、米東部時間13時から世界開発者会議(WWDC)を開催した。イベントでは高速化が図られた新型の基本ソフト(OS)「iOS12」のほか、自分をアニメ文字にする「Memoji」といった新機能が発表されたが、もともと新製品の発表が予定されていなかったせいか、WWDCが始まった後はやや伸び悩む展開だった。 アマゾン・ドット・コムも4日に最高値を更新し、QUICK FactSet Workstationによると時価総額は8000億ドル(約88兆円)を突破した。米市場では2番目の規模となる。 アップルとアマゾンの2社だけで時価総額は日本円にして約190兆円。日本最大のトヨタ自動車から30位の東京海上ホールディングスまでを合わせた額(約196兆円)に匹敵する。(岩切清司、片平正ニ)   ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。  

米ツイッターが7日続伸 「サッカーW杯の重要性が一段と増す」

1日の米株式市場で短文投稿のツイッターが7日続伸した。前の日に比べ5.61%高い36.65ドルとこの日の高値圏で引けた。52週(過去1年)の高値である36.80ドルも視野に入りつつある。MKMパートナーズが同日付で目標株価を40ドルから43ドルに引き上げたことが材料視された。 MKMのアナリストは業績の拡大傾向が続く期待感を示したうえ、今月からロシアで開催されるサッカーのワールドカップの重要性が一段と増していると指摘。「2014年のW杯に比べ技術革新が一段と進み、一部の米テレビ局が全てのゴールをツイッターで配信する予定。動画サービスはツイッター上で14年に登場したが、今となっては最大のマネタイズ部門。さらに売上高の構成では米国外の比率が高まっている点も追い風」としていた。(岩切清司) ツイッターの日足チャート(QUICK Qr1多機能チャートより) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

メルカリ時価総額、ネット関連銘柄でトップ10水準 上場時4000億円規模へ

メルカリ(4385)の仮条件が1日、2700~3000円に決定した。想定仮条件は2200~2700円で、そこから1割切り上がったことになる。仮条件の上限を基準にすると上場時の時価総額は約4000億円となる。 ITネット関連企業で時価総額1000億円以上の銘柄を列記した。時価総額4000億円はGMOインターネット(9449)を上回り、カカクコム(2371)を下回る水準だ。(本吉亮) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

日銀のオペ減額に「想定外」「絶妙」……意表突かれた債券市場

日銀は1日、同日実施する国債買い入れオペ(公開市場操作)について、残存期間「5年超10年以下」の買い入れ額を4300億円と前回(4500億円)から減額した。債券先物相場が急落するなど大きく反応した市場。一様に驚きを隠せない関係者の声を、QUICKデリバティブズコメントチームが取材した。 ▼「とりあえずは絶妙なタイミング、今後は外人動向に注目」 「ちょっとびっくりした。このタイミングは意外感がある。何故か為替は円安に振れており、金利もそれほど跳ねていないので、絶妙のタイミングだったということか? 今後の注目は外人動向だろう。足元は先物に買戻しを入れているが、今回の減額をどの様に解釈し、どの様なポジションをとるか、要注目だ」(債券ストラテジスト) ※国債先物には発表直後に売りが膨らんだ ▼「やるなら、このタイミングと言われていたが、想定外」 「昨日発表されたオペのスケジュールをみると、月の前半がタイトになっていた。金利は下がりやすいことから『(減額を)やるなら、このタイミング』という声はあった。ただ、実際にやると思っていた人は、ほぼいなかった。200億円の減額は、増額分を戻しただけ。対象は、中期は金利があまり下がっておらず、超長期は為替が怖いので、消去法的に長期ということだろう。10年は一旦売られるだろう。ただ、0%超で最も短い債券であること、上がり過ぎれば指値オペが入ることから、押し目では買いが入ろう。0.05%を超えてくるか、微妙なところだ」(債券ストラテジスト) ▼「想定外、ちょっと買いにくくなった」 「イタリア問題など、リスクオフへの警戒感がくすぶる中、1月のトラウマもあって減額はできないと思っていた。完全に想定外だ。グローバルなフラットニングの流れの中で、カーブ上は超長期ゾーンに投資妙味があると考えていたが、今日の減額を見てしまうと、ちょっと買い難くなった」(投資顧問) ▼「ないとは思うが、連続減額の可能性は意識せざるを得ない」 「日銀がオペを減らしたいのは分かる。金利水準面からは、いつ減額しても不思議はなかった。タイミングだけが意外だ。今月のオペのスケジュールは月前半がタイトになっていることから、減額しても金利は跳ねないということなのかもしれない。そうだとすると、来週月曜日の超長期ゾーンのオペが減額される可能性もあるということになる。連続してやれば、メッセージ性が強すぎるので、ないとは思うが、意識せざるを得ない」(投資顧問) ▼「やる気満々の買い方がいるんだろうね」  「セオリーに合わないよね。日銀がオペの減額に踏み切った。一瞬は円買いが進んで日経先物などにも売りが出た。その後の展開は説明できない。ナゼ買いが入ったのか。当社でもオーバーナイトのフローは結構な売り越しだった。前日に処理できなかった分が残っていたのもあって。それでもこの強さ。月初のアノマリーとして買い方がいるとしか思えない。やる気満々だよね、押したところから一気に入ってくるあたりがさ」(株式トレーダー) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。  

米長短金利差ここまで縮小、利上げペース鈍化を意識 【 US Dashboard】

米国の長短金利スプレッドが、2008年のリーマン・ショック以降の最低レベルまで縮小している。足元のスプレッド縮小は、長期金利の低下が短期金利の低下を上回るペースで進んだことによって起こる「ブルフラット」の動きであり、これは一般的に景気減速局面に起る現象だ。また、長短金利差が逆転する「逆イールド」は、景気後退の前触れとも言われている。 米セントルイス連銀のブラード総裁は5月29日の都内での講演で、来年中には長短金利が逆転する可能性を指摘。「FRBは長短金利の逆転につながるような政策に積極的になる必要はない」と述べていた。マーケットは米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースの鈍化を織り込み始めたのかもしれない。(池谷信久)     ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

「公正な貿易だ!」の標的、メキシコ株ETFが4ヵ月ぶり安値

31日の米国市場でメキシコ株に連動するiシェアーズMSCIメキシコETFが続落し、1.06%安の44.68ドルで終えた。一時は44.28ドルまで下げて1月26日以来、4カ月ぶりの安値圏に沈んだ。 トランプ政権がこの日、欧州連合(EU)やカナダ、メキシコから輸入する鉄鋼とアルミニウムに追加関税を発動すると発表した。6月1日から実施するもので、鉄鋼に25%、アルミに10%の関税を追加する。北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉期限を1日に控える中、保護貿易主義に対する警戒感が強まり為替市場でドル高ペソ(MXN)安が進む中、為替差損分も含めて弱い展開だった。 メキシコ政府は米政府の動きを受けて鉄鋼や農産物に報復関税を課すと発表した。NAFTA加盟国のカナダ株に連動するiシェアーズMSCIカナダも0.45%安で軟調だった。 31日の欧州市場でも、STOXXヨーロッパ600指数が0.63%安で反落した。独鉄鋼大手のティッセンクルップは1.26%安で弱かったが、鉄鋼大手のアルセロール・ミタルは0.32%高で小じっかり。鉄やアルミの価格上昇が警戒され、バイエリッシェ・モトーレン・ヴェルケ、ダイムラー、ルノーといった自動車株は軒並み下げた。 31日にツイッターで「公正な貿易だ!」とつぶやいたトランプ大統領。誰が混乱の原因を作っているのか考えれば理解不能なツイートである。 今回の関税策に関して、ゴールドマン・サックスは31日付のリポートで「米国経済への影響は穏やかなものになるとみられるが、貿易政策の見通しにややネガティブなシグナルが出た」と指摘した。リポートでは、アルゼンチンやオーストラリア、ブラジル、韓国などからの追加関税が除外されていることを踏まえ、インフレ率への影響は小さいと指摘。仮にEUやカナダ、メキシコからの鉄鋼・アルミに追加関税があったとしても、「個人消費支出(PCE)コア物価指数で1ベーシスポイント(bp)の押し上げにとどまるだろう」と見込んだ。  その上で、今回の関税措置が発表されたことに対しては「カナダとメキシコにも適用されたことで、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉が早期に合意される見込みが無くなったことを示唆している」と指摘。「政権の交渉スタンスはしばしば予測不可能だが、他の交渉イベントにもリスクがある」との見解を示した。(片平正ニ) ★トランプ氏のツイッター https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1002298565299965953   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

5月の米雇用統計、市場予想から上振れも 天候要因の好影響に注目 【 US Dashboard】

30日に発表された5月のオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)の全米雇用リポートで、民間部門の就業者数が前月比17万8200人増加した。市場予想(18万5000人増)をやや下回る弱めの数字だった。6月1日発表の5月雇用統計の非農業部門の新規雇用者数(NFP、市場予想19万人増)の下ブレリスクがやや警戒されるものだった。  今回のADPを受けて、JPモルガンは30日付のリポートで「5月に雇用がしっかりと増加したことが示され、市場予想をやや下回るものだったが、ADPが雇用統計のNFPと関係性があって、初版になるとは証明されていない」としながら、「当社はNFPが25万人増えると予想する。市場予想は19万人増だが、最近の天候要因による好影響がADPには現れなかったとみられる」と指摘した。 ノムラ・セキュリティーズは30日付のリポートで「ADPは当社予想(20万5000人増)や市場予想を下回るもので、4月分も20万4000人増から16万3000人増に下方修正された」としながら、「ADPは全体として予想を下回るものだったが、しかしながら5月雇用統計は天候要因で市場予想を上ブレると見込まれる」と指摘。「歴史的にみて、ADPは天候要因による雇用の増加を反映することが難しかった」とし、NFPで20万5000人増を見込んだ。(片平正二) ※QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールとしてご利用ください。   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

「80兆円」の文言が消える日は近い? 日銀の国債買い入れ、17年度は49兆円

日銀が金融調節運営を解説する「2017年度の金融市場調節」のリポートを発表した。2017年度の日銀の実際の国債買い入れ額は「49兆円」と、方針として掲げている「80兆円をめど」から大きく下方に乖離(かいり)していることがあらためて確認できる。 「日本銀行の国債保有比率の上昇と国債買入れ額」の題したリポート内のコラム(BOX8)では、国債発行残高に対する日銀の保有比率が40%を超える水準となり、この「ストック効果」で金利の下押し効果がしっかりと働いていると強調。今後についても「市場動向に応じて長期国債の買入れ額を柔軟の調整していく考えである」としている。 ■日銀のバランスシートと国債買い入れに関するコラム(「2017年の金融市場調節」から) 市場関係者がリポートを読めば「近い決定会合で80兆円をめどという文言が削除される可能性が高まった」という印象を抱くかもしれない。ただ、海外要因による日本経済の下振れリスクが高まっているなか、この文言が削除されたとしても金利は上がりにくいというのが多数派の見方となりそうだ。外国為替市場でさえも、これだけで円を売るという動きにはつながらないだろう。(丹下智博 ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています

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