米時価総額上位は「AAA」に ネットの巨人5社で東証1部の半分超

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米市場で「企業の価値」のランキングに変化が出ている。QUICK FactSet Workstationによると、14日終値時点でアマゾン・ドット・コムの時価総額は7024億ドル(約74兆8000億円)だった。マイクロソフトの6992億ドルを上回り、米市場に上場する企業の中で3位に浮上した。 【米株式市場の時価総額上位】 アマゾンは年初から改めて業績面などの成長期待が強まり株高が加速。2日には上場来高値となる1498ドルまで上昇した。一方のマイクロソフトも似たような展開だったが、「成長」という面ではアマゾンの方が期待値が高い。投資指標にも明確に表れており、アマゾンの予想PER(株価収益率、12か月先利益予想ベース)は170倍を超えている一方でマイクロソフトは25倍程度だ。 【アマゾン(青)とマイクロソフト(緑)の過去1年間の株価推移】 (注)QUICK FactSet Workstationより作成。チャートは1年前の株価(終値)を100として指数化 時価総額ランキングではトップにアップル、続いてグーグルを傘下に持つアルファベット、そしてアマゾンとなり「AAA」の上位3社が占めるようになった。マイクロソフトの次となる5位にはフェイスブックが位置している。 さらに中国企業ながらもニューヨーク証券取引所(NYSE)に米預託証券(ADR)を上場させているアリババ集団が追う構図だ。これら5社の合計時価総額は3兆2949億ドル、およそ350兆円にもおよび東証一部の時価総額(638兆円)の半分を占める計算になる。 世界的な経済構造の変化を先導するこれらの企業にマネーが群がり続けるのか。注目を集めそうだ。 (QUICKデリバティブズコメント) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

今年値上げする企業31%、据え置きは68% 新体制の日銀に逆風 QUICK短観

QUICK Knowledge

QUICKが16日まとめた2月の「QUICK短観」によると、「2018年に値上げする製品やサービスを増やす」と回答した上場企業(全産業ベース)は5%だった。「やや増やす」(26%)と合わせても31%にとどまった。日銀は2%の物価上昇を目標に掲げるが、企業の値上げの動きが急速に広がる気配はない。 値上げや値下げをせず、「基本的に据え置く」と答えた企業が68%を占めた。昨年あたりから人手不足や原材料価格の上昇を背景に一部で値上げの機運が出てきたが、多くの企業は慎重な姿勢を崩していない。新興企業の製造業では85%が今年は据え置きと回答した。 QUICK短観の2月の販売価格DI(「上昇」と答えた企業と「下落」と答えた企業の割合の差)をみると、金融を除く全産業ベースで4と前月から1ポイント低下した。一方、仕入れ価格DIは33と前月から1ポイント上昇し、およそ3年ぶりの高水準。コスト増の販売価格への転嫁が難しい現状を映している。 政府は16日午前、日銀の黒田東彦総裁を再任する人事案を衆参両院に提示。副総裁に雨宮正佳・日銀理事と若田部昌澄・早大教授を充てる案も示した。みずほ証券の末広徹シニアマーケットエコノミストは「この春からの新体制の日銀も物価安定の目標達成は容易ではなさそうだ」と話していた。 ※QUICK端末では、QUICK短観の業況判断DI、自社株判断DI、円相場判断DIなど各種ヒストリカルデータをダウンロードできます。

投信の積立、みんなはどうしてる? 投信保有者は4割が利用【個人意識調査(8)】

資産運用研究所

QUICK資産運用研究所は2017年12月、全国の20~60代の個人を対象に「個人の資産形成に関する意識調査」を実施した。個人に資産形成の取り組み状況などを聞く調査は、16年12月に続いて2回目。日経リサーチを通じてインターネット経由でアンケート調査を実施し、5132人から回答を得た。 調査結果はQUICK Money Worldに順次掲載する。 ◯調査概要はこちら   ■投信保有者、4割が「積立」利用 投資信託を保有している人に「投信積立」をしているかを聞いたところ、積み立てをしている人が全体の42.0%にのぼった。頻度別にみると、月に1回の「毎月」が全体の35.6%を占めた。「毎日」は2.1%だった。 年代別にみると、投信積立をしている人の割合は20代が7割超と圧倒的に多かった。特に「毎日積み立て」をしている人が9.0%にのぼり、ほかの世代と大きく差がついた。 20~40代までは投信保有者のうち、投信積立をしている人が過半を占めており、若い世代を中心にコツコツ投資がじわり広まりつつあるようだ。 (QUICK資産運用研究所)

サイバーダイン、大株主が大量売却  どう動く空売り投資家?

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筑波大学発のベンチャー企業で、医療・介護向けのロボットスーツ「HAL」を手掛けるサイバーダイン(7779)を巡る動きに注目したい。15日の大引け後、取引所外の単一銘柄取引でサイバーダイン株で124億1627万円の取引が成立し、約定価格はネットで1614.6円、売買高は769万株だった。15日終値(1755円)に対して8%ディスカウントされた取引だったこともあり、背景を探る動きがみられた。サイバーダインの株主構成をみると、この売買が可能なのは、名目上筆頭株主で3769万株を保有する大和ハウス(1925)のみだ。 この件について大和ハウスの広報グループに電話取材すると、「サイバーダインが昨年12月、米国食品医薬品局(FDA)からHAL医療用下肢タイプについて医療機器としての市販承認を取得し、株主層拡大のため大和ハウスが保有する株式の譲渡を依頼されたので応じた。今後180日間に追加売却はない」とコメントした。 大和ハウスとサイバーダインの蜜月期間は長い。2007年に第三者割当増資を引き受けたのを皮切りに、2008年にはロボット事業に関する総代理店契約を締結。HALを一括して買い受け、国内で独占販売してきた。その後も出資比率を引き上げるなど関係を深めてきた。今回売却した769万株を除いても依然3000万株を保有するうえ、大和ハウスも資本業務提携関係を継続する意向を示している。ただ、サイバーダイン側のIR担当も売却された769万株の行方に関して明言を避けており、誰が新たに取得したかは不明だ。海外展開に向けて新たな資本業務提携などが画策されているのかもしれない。 HALは、身体を動かすときに発生する生体電位を装着者の皮膚表面から読み取り、歩行や関節の動作をアシストする装着型ロボット。介護用途などへのニーズが高いと期待されている。同社はロボット先端技術の軍事転用を防ぐ名目で、創業者の山海嘉之社長に上場株式の10倍の議決権をもつ種類株が設定されるなど、鳴り物入りで2014年3月に東証マザーズに上場した。しかし売上高は微増に留まり黒字転換の道のりは険しい。一方で時価総額は2400億円超に達し、割高感を指摘する声は多い。 それが形となって現れたのは2016年夏。空売り投資家のシトロン・リサーチによる挑発的なレポートが話題となった。シトロン社は米国などで特定の企業に空売りのポジションをとり、その企業の問題点を指摘する会社として知られ猛威を振るっていたが、サイバーダインにも牙を向けた。「サイバーダインは世界で最も途方もなく低価な株券です。日本の投資家の方に細心の注意をはらうことをお勧めします」と言い切り、目標株価を当時の株価から85%下回る300円に設定した。サイバーダイン株は急落し、大和ハウス株も連れ安したのは記憶に新しい。 同じく空売り投資家のウェル・インベストメンツ・リサーチもサイバーダインを「口先ばかりで成果が伴っていない」と酷評した。同年12月には、科学誌ネイチャーに「新医療技術:サイバニクス治療(機能再生治療として)」として同社が掲載されると、すかさずシトロンは「サイバーダインのさらなる嘘と欺瞞をあばく」と挑戦的なレポートを作成。「この記事は山海嘉之CEOが書いた有料広告以外の何物でもない」と指摘していた。最近は鳴りを潜めている空売り投資家だが、今回の一連の動きに再び反応するのか注目したい。 (QUICKエクイティコメント) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

大和住銀「EV革命」、残高1000億円に 設定から3週間で

資産運用研究所

大和住銀投信投資顧問が運用する「グローバルEV関連株ファンド(為替ヘッジなし)<愛称:EV革命>」(22312181)の純資産総額(残高)が1000億円を突破した。15日の残高は1002億円。1月24日の設定当初に773億円を集め、約3週間で残高を積み増し大台に乗せた。 投資対象は日本を含む世界の電気自動車(EV)関連企業の株式。最近の大幅な株安を受けて基準価額は下落しているものの、資金流入が続き残高を伸ばしている。販売会社は大和証券のみ。 (QUICK資産運用研究所)

黒田日銀の5年、企業の33%「プラスの影響大」 マイナスは4% QUICK短観

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2013年3月に就任した日銀の黒田東彦総裁が4月に任期を終える。続投観測が高まるが、これまでの5年間の黒田日銀の「異次元の金融緩和」を上場企業はどう評価しているのか。QUICKが16日まとめた2月の「QUICK短期経済観測調査」によると、「プラスの影響が大きかった」と回答した企業(全産業ベース)は33%に上り、「マイナスの影響が大きかった」の4%を大きく上回った。 全産業ベースでは「プラスもマイナスも同じくらいの影響」と答えた企業が30%、「何の影響もなかった」が33%を占めた。大規模企業の製造業に限ると「プラスの影響が大きかった」は37%と最も多かった。新興企業の製造業の場合、プラスの影響を受けた企業は15%にとどまり、影響がなかったという回答が44%と最も多かった。   もっとも、製造業も非製造業も「マイナスの影響が大きかった」と答えた企業は4%前後しかなかった。黒田日銀は安倍晋三首相のアベノミクスを支えてきたが、その恩恵を感じとっている企業が少なくないことが分かる。ある回答企業からは「金融政策の大きな方針転換には反対であり、黒田総裁の留任を望む」といった声が寄せられていた。   2月のQUICK短観の回答企業は377社。回答期間は2月1日~13日。   ※QUICK端末では、QUICK短観の業況判断DI、自社株判断DI、円相場判断DIなど各種ヒストリカルデータをダウンロードできます。

注目の日銀副総裁、「雨宮・若田部氏案」と報道 市場はどう動くか

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日本経済新聞電子版は日本時間16日午前2時、「政府は16日にも衆参両院の議院運営委員会理事会に日銀の正副総裁など国会の同意が必要な人事案を示す」と報じた。市場で関心が高かった副総裁候補には「日銀の雨宮正佳理事と早大の若田部昌澄教授を充てる案を検討中」としている。 雨宮理事の副総裁昇格はノーサプライズだ。1月の「QUICK月次調査<外為>」では副総裁候補についてヒアリング。雨宮氏は6割超の「オッズ」で筆頭候補であり続けた。実務にたけているとされ、政策の継続性に対する安心感を与える。 新しい日銀副総裁は? 1月のQUICK月次調査<外為> 今回の正副総裁人事のポイントを三菱UFJモルガン・スタンレー証券のシニア・マーケットエコノミスト、六車治美氏は端的に「新しい日銀執行部の『リフレ度』が強まるか弱まるかは、岩田副総裁の後任次第」(2月6日付、「ポスト岩田」副総裁が左右する新執行部のリフレ度)と指摘している。 岩田氏の後任というのは日銀外から選ぶという意味だ。まず若田部氏の「オッズ」を前出の外為調査で確認すると23%だった。17年12月調査から11ポイント上昇していた。候補のテーブルに乗っていたうえに副総裁を予想する声も高まっていただけに、それほどサプライズではない。 政策スタンスについてはリフレ派でありハト派とされている。六車氏のレポートから引用を続けると以下のような姿が浮かぶ。 “若田部昌澄早稲田大学教授はインタビュー(日本経済新聞、12月27日)で19年10月の消費増税について、『14年のように増税をきっかけに消費が落ち込み、インフレ期待もしぼみかねない』とその影響を懸念している。金融政策については、『消費税増税の負の影響を吸収して、かつ物価が2%へ上がっていくほどの強力な緩和が必要』とし、『たとえば年80兆円をめどとしている日銀が保有する国債の拡大を年90兆円めどに引き上げるなど、一段と積極化する』ことが必要と述べた。イールドカーブ・コントロールの運用についても、『「0%程度」としている長期金利の誘導目標は厳密な「ペッグ(固定相場)」ではなく、金利がそれよりは上がらないようにするという「キャップ(上限)」のようにとらえればいい』と述べている” リフレ度で岩田氏と比較した場合の評価はどうか。シティグループ証券のチーフ FX ストラテジスト、高島修氏は13日付のレポートで「岩田副総裁はもともと強力な緩和論者で、日銀入りする前は、保守的だった白川前総裁までの日銀の姿勢を強く批判してきた。(中略)リフレ論者の若田部教授の場合で初めて現状比ほぼ変わらずといったところ」と指摘していた。 ここで比較論の対象となるのが本田悦朗・駐スイス大使。QUICK月次調査による「オッズ」は17%と若田部氏よりも低いが重要な候補の1人だったことに変わりない。同氏は「ヘリコプターマネー」政策に言及するなど相当なリフレ派の1人。執行部入りするようだと、一段とリフレ度が高まるというのが市場の想定だった。本田氏と比較すると若田部氏はややマイルドなリフレ度と市場には映るか。「金融財政政策の一体発動(言わばヘリマネ政策)を訴える本田大使の場合のみ、一段のハト派政策の可能性を嗅ぎ取って円安バイアスが生じる可能性がある」(高島氏)。 ゴールドマン・サックスは15日付のリポート「日銀人事Q&A」で、本田氏と若田部氏、雨宮氏、伊藤隆敏氏(コロンビア大学教授)の4人を副総裁候補に挙げていたが、やはり本田氏が市場参加者の目に「最もハト派的と映るだろう」と指摘していた。 「若田部副総裁誕生」の可能性が高まったが、1月26日付のレポートで「(雨宮氏以外の)もう一人の副総裁には、安倍政権がリフレ派の考え方を持つ人を送り込む可能性が高いと考えており、その第1補ととして若田部昌澄・早稲田大学教授を挙げたい」としていたのがJPモルガン証券だった。 ほぼメーンシナリオ通りの布陣が固まった場合、JPモルガンは相場動向を以下のように想定していた。 【JGB金利】副総裁の組み合わせに関わらず黒田総裁が続投となれば、海外投資家内では近い将来の金融政策の微調整に対する期待感がやや後退し、一時的に金利低下圧力が高まるだろう。2018年末に関しては、10年金利目標を 0.25-0.50%に引き上げると経済調査部が予想しており、その場合20 年金利は1.0-1.3%程度まで上昇することが予想される。 【円相場】市場のセンシティビティ、期待度に鑑みると、黒田総裁続投となれば短期的に 1~2円程度の円安となることは考えられるが、影響は長続きしないだろう。年末に向けての USD/JPY 予想は引き続き 108円~115円のレンジ内の推移と予想。日銀は10年金利目標引き上げを検討する際、円高が進んでいたり、米長期金利が低下しているような環境では引き上げを実行しないと考えられるため、円相場に対する影響は総じて限定的と考えられる。 【株式】ほぼ市場の想定線であり、短期的にはニュートラル。先々、インフレ率の上昇に伴って日銀が10年金利目標の引き上げに動くとの見方が強まれば、金融株が上昇し、株式市場の牽引役になると見込まれる。メインシナリオでの日経平均の高値想定(2018年中)は26,000円。 こう見ると黒田総裁、雨宮・若田部両副総裁の人事案に大きなサプライズはない。むしろ驚きがあるとすれば、JPモルガンが先月下旬に示していたような円安とは真逆の展開が始まっている点だろう。 (QUICKデリバティブズコメント) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

円が105円台接近、リスク選好でも上昇 日本政府の円高容認観測も

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外国為替市場で円高・ドル安に再び拍車がかかった。15日の東京市場では一時1ドル=106円30銭近辺と2016年11月以来、約1年3カ月ぶりの高値を付けた。前日14日までとの大きな違いは、日米株高や変動性指数(VIX)低下で投資家のリスク選好意欲がだいぶ戻ってきたにもかかわらず、「低リスク通貨」の円に買いが進んだことだ。リスク選好の取引は主に対欧州通貨でのドル売りに集中し、対円のドル売りに波及しやすくなっている。   米株式相場は今週に戻り歩調を強め、14日まで4日続伸した。前週までの株安の引き金となったVIXは20を割り込み、投資家の不安心理が落ち着いたことを示すゾーンに入った。そこで為替市場の参加者はどう動いたか。円を売ってドルを買うよりも先に、「ドルを売って、ユーロや英ポンドだけでなく、ブラジルレアルや南アフリカ・ランドなど新興国の通貨を買う『リスク選好のドル売り』を増やした」(あおぞら銀行の諸我晃・市場商品部部長)という。   円はユーロや英ポンドに対してはドルとともに売られたものの、ドルを売ってユーロやポンドを買う勢いが勝った。もともと1月に3年1カ月ぶりの水準までドル安・ユーロ高が加速した局面で、円やスイスフランの対ドルでの上昇ペースはさほど速まらなかった。「そのためにドル安が波及する余地は相対的に大きくなっている」(あおぞら銀の諸我氏)とみられている。 米商品先物取引委員会(CFTC)が毎週まとめているシカゴ通貨先物市場の建玉報告によると、投機筋をあらわす「非商業部門」の円の売越幅は6日時点で11万枚超と大台を保っていた。今週に入ってにわかに強まった円高・ドル安に耐えきれなくなった円安派は少なくなかったと考えられる。海外で日銀による金融緩和政策の縮小観測が根強いこともあって、市場では「投機的な円の売り持ち高の解消は続く可能性が高い」(HSBC証券の城田修司マクロ経済戦略部長)との声が多い。 季節的な需給面でも円高・ドル安の余地がある。きょう15日は米国債の償還・利払い日に当たる。「(国内金融機関や生命保険会社などの機関投資家は)決算期末の3月に向けて利益や損失を確定させなければならず、円買いに傾きやすい」(大和証券の今泉光雄チーフ為替ストラテジスト)。足元の円高ペースについて行けず、円を買い遅れていた国内輸出企業からは3~6カ月程度の先物で円を買いたいとの注文が増えているようだ。 麻生太郎財務相は15日午前、現在の為替相場について「特別に介入が必要なほどの水準ではない」と述べた。海外投機筋の間では「日本政府は水準面でもスピードの点でも円高を容認している」との受け止めが広がっている。円の先高観は簡単には収まりそうにない。 【日経QUICKニュース(NQN ) 尾崎  也弥】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

毎月分配型投信の実態は? 特別分配金、4人に1人が「知らない」【個人意識調査(7)】

資産運用研究所

QUICK資産運用研究所は2017年12月、全国の20~60代の個人を対象に「個人の資産形成に関する意識調査」を実施した。個人に資産形成の取り組み状況などを聞く調査は、16年12月に続いて2回目。日経リサーチを通じてインターネット経由でアンケート調査を実施し、5132人から回答を得た。 調査結果はQUICK Money Worldに順次掲載する。 ◯調査概要はこちら   ■毎月分配型投信の購入、高齢層ほど多く 分配金を毎月払い出す「毎月分配型」の投資信託を購入したことがある人の割合は、全体の12.9%だった。年代別にみると、60代が19.9%と最も高く、高齢層ほど毎月分配型投信を買ったことのある割合が多かった。20代は6.8%にとどまった。 ■元本を取り崩す「特別分配金」、4人に1人が「知らない」 毎月分配型の投資信託を買ったことがある人に対し、「分配金は元本を取り崩して払う場合があり、それを特別分配金と呼ぶことをご存知ですか」と質問したところ、「いいえ」の答えが26.0%にのぼった。 投信の分配金はすべて収益(もうけ)から支払われるという誤解は根強く、高い分配金を支払う毎月分配型投信が人気を集める一因になっていた。今回の調査でも、毎月分配型投信の購入者のうち4人に1人が分配金の仕組みを正しく理解していないことが明らかになった。 さらに「特別分配金」の仕組みを知らなかった人に対し、仮に分配金は元本を取り崩して払う場合があることを知っていても、毎月分配型を選びますかと聞いたところ、「いいえ」が81.4%を占めた。この8割は「元本を取り崩す場合があることを知っていれば、毎月分配型を選ばなかった」ことを意味している。 ■分配金の内訳、6割近くが「確認している」 毎月分配型の投資信託を買ったことがある人のうち、分配金の内訳を確認している人は6割近くを占めた。 また、投信を保有している人の7割超は「トータルリターン通知」を確認していることがわかった。トータルリターン通知制度は、分配金を加味した運用成績を個人投資家に知らせる仕組みで、分配金の内訳やコストなどが示されている。 (QUICK資産運用研究所)

好調な景気、企業業績を背景に、株式相場は徐々に落ち着きを回復へ 【投資情報マンスリー】

企業価値研究所

米国景気が堅調に推移するなか、トランプ政権が大型景気浮揚策を進めたことにより、米国の長期金利が上げ足を速め、これを受けて2月に入り米国株式が急落し、日本をはじめ世界の株式相場に波及した。これらの動きは、1987年10月の「ブラックマンデー」との類似性が指摘されるが、企業価値研究所では、世界景気の拡大、内外主要企業の業績好調などを背景に、内外の株式相場は徐々に落ち着きを回復するものとみている。 FRBの金融政策の方向性、金利・為替動向などを注視したい ただ、FRBの金融政策の方向性、米国の景気指標、長期金利および為替相場の動向などは慎重に注視したいと考えている。 なお、QUICKが2月8日現在で集計したTOPIX採用銘柄(除く金融。3月本決算企業)の18/3期3Q累計業績(決算発表進捗率は銘柄数で66.4%)は、売上高で前年同期比9.0%増、営業利益で同19.4%増、経常利益で同20.0%増、純利益で同33.3%増と好調だ。 世界経済は拡大基調を維持する見通し 世界経済は堅調に推移している。国際通貨基金(IMF)は1月22日に発表した「世界経済見通し」(年4回公表)で、18年および19年の世界の実質GDP成長率予想を主要先進国中心に上方修正した。米国における大型減税を含む税制改革法の成立の影響を織り込んだ形。新興国の成長率予想は据え置いたが、堅調な推移が続くと見込んでいる。原油など資源市況の回復を背景に、ロシア、ブラジルなど資源国の成長率も17年からプラスに転換しており、世界経済の拡大は当面継続するとみられる。 執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成  (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。 レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。 サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。   ※個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。  サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

やはり「ドル安」転換なのか 米CPI上振れ、金利上昇でも円高基調

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再び相場急変のきっかけになるかもしれないと、市場が警戒していた1月の米消費者物価指数(日本時間14日午後10時30分発表)は、市場予想の前月比0.3%上昇に対し、0.5%の上昇と強めの数字となった。コアCPIも予想の0.2%上昇を上回る0.3%上昇と上振れした。 発表直後、米10年債利回りは2.81%台から2.88%へ急上昇。その後も上げ幅を広げ、2014年1月以来となる2.92%まで上昇した。 しかし、外国為替市場の反応は複雑だった。発表直後、外為市場で円相場は1ドル=107円20銭前後から107円40銭台後半へ下落したものの、急速に下げ渋り107円レベルへ上昇した。その後は107円を挟んだ一進一退の動きとなった。 ドルインデックスの動きはより顕著で、発表直後に89.7から90.1に急上昇したものの、しばらくすると発表前のレベルに戻し、その後はジリジリと下落。東京時間15日午前6時ごろには89を割り込む「ドル安」となっている。 【ドルインデックスとドル・円相場の値動き】 (注)QUICK FactSet Workstationより作成 教科書的に考えれば、インフレの上昇で実質金利が低下し、ドル安に向かったと見ることができる。ただ、前年比ベースでみたCPIはコアともに概ね横ばい。期待物価上昇率を示す米ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)の上昇も長期金利を下回り、実質金利からのアプローチは説得力に欠ける。 今回のCPIの上昇要因としては「原油高を背景としたエネルギー物価の大幅上昇が主因。コアCPIの伸びも衣料品価格が押し上げており、足元で全般的なインフレ圧力が加速している状況にはない」(米国みずほ総研)。CPIと同時に発表された1月の小売売上高が下振れと相まって、ドル安要因になったと考えることもできる。ただ、為替市場だけが反応したというのも、マーケットに携わる者としては、納得できない。 マーケット感覚的には、やはり「ドル安地合いにある」ということなのかもしれない。トランプ米大統領は12日、不公正な貿易慣行を続ける国からの輸入品に「報復関税」を課すと発言。米国の保護貿易主義が強まることが懸念されている。 トランプ大統領就任以降、ドルインデックスの下落基調は明らかだ。米国がドル安政策に転換した可能性も捨てきれない。チャートをみれば、少し前までドル円が110~115円を中心としたレンジだったことの方が不思議に見える。ましてや、トランプ大統領は「中国や日本、韓国との間で莫大な金を失っている」と名指ししており、円高・ドル安懸念は簡単には払しょくできない状況だ。 「ドル安・円高地合い」のなかでは、ちょっとした材料で円高に振れる。債券市場では日銀の次期正副総裁人事やその政策が話題になっているが、このタイミングで「緩和縮小」の思惑が出ようものなら、一気に円高が加速しかねない。海外金利の上昇は円金利の上昇要因ではあるが、それが円高につながるようなら、日銀は断固として阻止するだろう。 (QUICKデリバティブズコメント) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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