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【朝イチ便利帳】8日 7月の景気ウオッチャー調査、東芝など決算発表

8日は6月の国際収支、7月の景気ウオッチャー調査などが発表される予定のほか、企業決算では東芝(6502)、日本製紙(3863)など約220社が決算発表を予定している。海外では、7月の中国の貿易統計などが発表される予定だ。

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ニコン(7731)が6%高 KLab(3656)は18%安 7日の夜間PTS

8日の株式市場で、サンコール(5985)や玉井船(9127)が注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で8日の基準値を大きく上回る水準で約定した。サンコールの約定価格は基準値に比べ21.34%高、玉井船は同19.05%高だった。また、主要銘柄ではニコン(7731)が基準値を6.79%上回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値上がり銘柄> KLab(3656)やオールアバウト(2454)も注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で8日の基準値を大きく下回る水準で約定した。KLabの約定価格は基準値に比べ18.93%安、オールアバウトは同18.72%安だった。また、主要銘柄ではジェイテクト(6473)が基準値を23.72%下回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値下がり銘柄> ※「寄り前ランキング」は、QUICK AI速報としてQr1などQUICKの情報端末でニュース配信中。QUICK Knowledge特設サイトは、QUICKの情報端末でご覧いただけます。

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最高値インド株 「政治の季節」の熱狂と危うさ

インドの株式相場が絶好調だ。来年春に総選挙を控えるモディ政権が景気浮揚のため財政出動に力を注ぐとの見方が投資家の買い意欲を刺激している。ただ財政の拡張は長らく高水準の政府債務に苦しんできたインドの弱みを助長する。政権のさじ加減が今後の相場の方向を決定づけそうだ。 ムンバイ証券取引所の主要30銘柄で構成するSENSEXとナショナル証取の主要50銘柄からなるニフティ50指数は6日時点で、6月末に比べいずれも6%超上昇した。理由はインドの経済や企業業績の高成長期待だ。同じ期間の中国・上海総合指数は米中貿易摩擦のあおりで5%安。日経アジア300指数も約1%下げるなか、輸出依存度が低い内需国のインドの株式には、国内要因を素直に評価した買いが入った。 成長期待の高まりは、インドが「政治の季節」を迎えているからだ。首相続投を狙うモディ氏が手を尽くして景気を支えるとの観測が強い。実際、インド政府は7月に農家への補助金にあたる農産物買い取り価格の引き上げや、一部消費財の税率引き下げなど農村部の支援策を打ち出した。低価格住宅や道路などのインフラ整備も進めている。 7月の税率下げの発表を好感し、たばこなど消費財大手のITC株は急伸。6月末に比べ13%高い水準にある。国営銀行への資本注入実施を受けて銀行株も堅調。決算発表で不良債権問題のあく抜け感が広がったこともあり、国営インドステイト銀行やICICI銀行も6月末比で10%超上昇した。 専門家の間では「インド株の天井はまだ先」との見方が多い。インドのHDFC証券は「インド株の上昇基調は続き、高値警戒感からの売りが出ても即座に押し目買いが入る」と強気な予想を示す。野村インターナショナルは2019年3月末時点のニフティ50指数を、6日終値より4%あまり高い「1万1892」と予想する。 財政拡大にはもちろん不安もある。米格付け大手ムーディーズ・インベスターズ・サービスは7月30日、インドの一部消費財の税率下げについて「昨年11月、今年1月に続く動きで、税収を押し下げ信用力にマイナスだ」とのコメントを発表した。現時点での歳入減はわずかとしながらも、財政規律を軽視する政府の姿勢に警鐘を鳴らした。 中央銀行も警戒を強める。インド準備銀行(中銀)が1日に追加利上げに踏み切ったのは物価上昇を抑える狙い。農産物の買い取り価格引き上げなど一部の政策は直接的なインフレ要因になりうるとみている。財政赤字や物価上昇率が臨界点を超えれば、今は安定しているインドの金融資本市場から一転して資金が逃げ出しかねない。 現状、ばらまき型の景気対策は経済や株価をけん引するエンジンと目されているが、ふかしすぎればリスクになる。投資家は通貨ルピーや債券相場の動向も見極めながら、株価の上昇余地を慎重に探る必要がありそうだ。 【日経QUICKニュース(NQN)シンガポール=村田菜々子】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

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ディズニー、「動画の王国」へのエピソード1 【米決算プレビュー】

2019年にウォルト・ディズニーが本格参入する動画配信サービスは覇権争いが激しさを増している。ディズニーに勝算はあるのか。期待と憂慮が交錯するなか、同社が米東部時間7日の引け後(日本時間8日午前)に発表する4~6月期決算に関心が集まる。 <市場予想>       18年4~6月期 ・売上高  153億ドル(7.8%増) ・EPS  1.95ドル(23.4%増、Non-GAAP) (注)7月31日時点、25社の予想()内は前年同期比 ネットフリックスに勝る豊富なコンテンツが強み 動画配信で先行するネットフリックスに対抗するため、ディズニーとアップルは19年から自社で動画配信を始める。競争激化が見込まれるが、ディズニーにはコンテンツを豊富に保有している強みがある。人気映画シリーズの「スター・ウォーズ」や「アベンジャーズ」に加え、コムキャストとの買収合戦を制して21世紀フォックスのコンテンツ事業を獲得することで「アバタ―」もラインアップに加わる予定だ。今後はドル箱作品を自社で配信し、それ以外は競合に販売するなど選択肢も広がりそうだ。  一方で、これに伴いバランスシートには負担がかかりそう。コンテンツ事業(映画スタジオ「20世紀フォックス」など)の買収額は、コムキャストの登場で当初の524億ドルから713億ドル(約8兆円)に引き上がり、ディズニーの年間売上高の約550億ドル(17年9月期)を大きく上回る。純現金収支(フリーキャッシュフロー)は安定的に増加してきたが、大型買収で財務バランスが保持できなくなる可能性や、競争激化でヒット作を生み出すために制作費が膨らむことも考えられる。 英放送局スカイを巡る展開も気掛かりだ。ディズニーは今回の買収でフォックスが所有するスカイ株39%を手に入れる予定だが、スカイの完全子会社化を目指すフォックスと、コムキャストの間でスカイ争奪戦が繰り広げられている。状況次第でディズニーは欧州での戦略の見直しを迫られる可能性がある。   4~6月期のEPSは23%増の1.95ドルの見込み ディズニーの4~6月期の決算は増収増益を見込む。QUICK FactSet Workstationによると、市場予想(7月末時点)は売上高が前年同期比7.8%増の153億ドル、1株利益(EPS・特殊項目を除く)は23.4%増の1.95ドルを見込む。有料テレビ事業など主力部門の収益は低迷が続くものの、テーマパークや映画制作の事業でカバーする。 コムキャストがフォックスの買収を断念したと発表した7月19日以降、ディズニーの株価は堅調に推移。6日には一時116.84ドルと2015年11月以来の高値を付けた。株価上昇を受けて時価総額は再びネットフリックスを上回っている。しかし、両社の年初からの株価を比較するとディズニーの上昇率は小幅にとどまる。 <ディズニー(青)とネットフリックス(緑)の年初からの株価推移> 先行きを見極めたいアナリストは多いようだ。QUICK FactSet Workstationによると、ディズニー株に対する投資判断は足元で「中立」と「売り」が増えている。ディズニー株が一段高となるには、動画配信サービスの行方がカギを握る。(根岸てるみ)       ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。米国株については決算結果の速報ニュースのほか、FANGプラスの銘柄を中心に決算発表前に注目ポイントをまとめた「米決算プレビュー」を配信しています。投資に役立つ独自コンテンツをまとめたQUICK端末の「ナレッジ特設サイト」では、米決算プレビューに加えて決算発表の日程も公表しています。  

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アムンディ「日興レジェンドイーグル」が分配金を減額 5年半ぶり低水準

アムンディ・ジャパンが運用する「日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算コース)」(58312113)が6日の決算で、1万口あたりの分配金を前月(100円)の半分の50円に引き下げた。2013年2月以来5年半ぶりの低水準。分配金の引き下げは、150円から100円に減額した2014年3月以来となる。 同ファンドは、米国で1979年から運用実績のある「ファースト・イーグル・グローバル・ファンド」と同じ運用手法のファンドに投資する。主な投資対象は割安と判断した世界の株式で、投資機会に備えて常に一定の現金を保有。株式と値動きが異なる金も組み入れている。 7月末時点の1年リターン(分配金再投資ベース)は3.26%。基準価額(分配金支払い後)は1年前と比べて7.40%下がった。8月6日時点の純資産総額(残高)は1881億円で、主に先進国の株式で運用する国内公募の追加型株式投信(ETF、ラップ専用を除く)の中で9番目に多い。 アムンディ・ジャパンは、分配金を引き下げた理由について「分配金の支払いがファンドの基準価額を低下させてきた状況」などを踏まえたとしている。 ◇アムンディ・ジャパンの発表資料はこちら ~2018年8月の決算における分配金と今後の見通しについて~ (QUICK資産運用研究所)

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トルコ「トリプル危機」 リラ最安値、長期金利18%台、株はリーマン時水準

トルコが通貨安、債券安、株安の「トリプル安」に見舞われている。通貨リラの下げは6日のニューヨーク外為市場で一時1ドル=5.4リラ台(グラフ青)でまでドル高・リラ安が進み、最安値を更新した。対円(グラフ緑)でも1リラ=20円台半ばまで円高・リラ安が進んだ。     トルコの7月のインフレ率は前年同月比約16%に達し、経常赤字も大きい。トルコ在住の米国人牧師の解放問題を巡り、米国との関係が悪化したことでリラ売りが加速した。10年物国債利回り(グラフ赤)は18%台へ上昇(逆目盛、下方向が金利高)している。   さらにトルコ株の上場投資信託、「iシェアーズ MSCIトルコ ETF」も急落した。6日は前週末に比べ7.45%安い24.96ドルとなり、世界的な金融危機に見舞われた2008~09年ごろの安値水準すら視野に入れた格好。下落率は16年6月以来およそ2年2カ月ぶりの大きさだ。通貨安による自国内のインフレ加速が景気に下押し圧力として働くとの警戒感が株安につながっている。(池谷信久、岩切清司)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

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インフレ期待度さらに低下、長期金利も上昇余地は限定的

市場のインフレ期待の度合いを示す「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)」(グラフ青)は6日、48bp(0.48%)と2017年12月以来の水準まで低下した。これは入札を控えた物価連動債の需給要因という側面もありそうだが、日銀が7月31日公表の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で物価見通しを下方修正するなど、インフレ期待が高まる環境にないことも背景にある。 BEIと長期金利(グラフ赤)はおおむね連動する傾向にある。7月の日銀の金融政策決定会合以降は長期金利が上昇したままだが、長期金利が一段と上昇する余地は限られそうだ。(池谷信久)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

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【朝イチ便利帳】7日 NTTやダイキンが決算、豪中銀が理事会

7日は10年物物価連動国債の入札が行われるほか、6月の景気動向指数速報値などが発表される。決算発表は日本電信電話(9432)やダイキン工業(6367)など約210社が予定している。海外では豪中銀理事会の結果や7月末の中国外貨準備などが発表される予定だ。

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楽天(4755)が4%高、ムゲンエステト(3299)は18%安 6日の夜間PTS

7日の株式市場で、和井田(6158)やエクストリーム(6033)が注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で7日の基準値を大きく上回る水準で約定した。和井田の約定価格は基準値に比べ26.62%高、エクストリームは同23.33%高だった。また、主要銘柄では楽天(4755)が基準値を4.98%上回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値上がり銘柄> ムゲンエステト(3299)やフライングG(3317)も注目されそうだ。いずれも前営業日夜間のPTSで7日の基準値を大きく下回る水準で約定した。ムゲンエステトの約定価格は基準値に比べ18.92%安、フライングGは同18.5%安だった。 <夜間PTSで基準値対比の値下がり銘柄>   ※「寄り前ランキング」は、QUICK AI速報としてQr1などQUICKの情報端末でニュース配信中。QUICK Knowledge特設サイトは、QUICKの情報端末でご覧いただけます。

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1リラ=20円の分水嶺が間近 トルコ売りを止める手立てはあるのか

外国為替市場でトルコリラの売りが続いている。6日に対円相場は1リラ=21円台後半、ドルに対しては1ドル=5リラを下回るなど過去最安値圏で推移している。8月に入ってトルコと米国との政治的なあつれきが急速に高まっており、投機的なリラ売りが止まる兆しはない。対円では20円で下げ止まるかどうかが分水嶺となりそうだ。 トルコ在住の米国人牧師アンドルー・ブランソン氏の解放問題を巡り、米財務省は1日、トルコの法相と内相の資産を凍結すると発表した。エルドアン大統領はすぐさま対抗に打って出て4日、「米国の法相と内相の資産を凍結する」と発言した。2人の米閣僚がトルコに資産を持っているとは考えにくく実効性は低いとの見方が大勢だが、「やられたらやり返す姿勢を明確に示した」(第一生命経済研究所の西浜徹・主席エコノミスト)との受け止めが多い。 トルコ政府は、2016年に政権転覆を狙ったクーデター未遂事件を主導したとして、米在住のイスラム教指導者ギュレン師の引き渡しを求めている。だが、ギュレン師は米国でも保守派の多い地域に住んでいるとされ、米中間選挙を控え支持を集めたいトランプ政権が引き渡しに応じる可能性は極めて低い。両国とも妥協点を見つけるのは難しく、現時点で事態好転に向けた解決の糸口が見えない。 外為オンラインの佐藤正和シニアアナリストは「1リラ=20円で踏みとどまれるかが今後のリラ相場を左右する」と指摘。20円を下回れば、個人投資家の投げ売りをきっかけにリラがさらに下落すると予想する。 トルコでは8月から電気料金が引き上げられたと伝わっており、インフレ率がさらに上昇する可能性がある。「原油高も背景に貿易赤字や経常赤字が膨らむ見通しで、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を見てもリラに明るい先行きが描けない」(大和証券の石月幸雄シニア為替ストラテジスト)状況だ。 トルコ中央銀行は7月の金融政策決定会合で利上げを見送った。緊急会合などで利上げを決めることがトルコリラ安に歯止めをかける唯一の手段との見方が広がる中、「中銀の総裁人事を大統領が握っており、大幅な利上げにも動きにくい。投機的なリラ売りを止める手段がない」(大和証の石月氏)との声は少なくない。 【日経QUICKニュース(NQN) 菊池亜矢】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

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仮想通貨に「客観的な指標の必要性」 研究会報告、QUICKがBC4社の平均算出

昨年から今年前半にかけ急騰・急落を演じた仮想通貨。価格の正当性などいくつかの問題が浮上した中、個人や企業から仮想通貨に係る価格水準や市場動向を把握するためのベンチマークに対するニーズが出ている。これを受けQUICKが主催する「仮想通貨ベンチマーク研究会」は3月~6月にかけて仮想通貨交換業者や金融商品、会計、法律の専門家などと議論を重ね、8月に報告書をまとめた。 最も基本的なニーズは、法定通貨と仮想通貨の交換レート。代表的なビットコイン以外の仮想通貨(アルトコイン)については、リップルのような一部の仮想通貨を除いて「日本円との交換レートよりもビットコイン、テザーおよび米国ドルとの交換レートに対してベンチマークに係るニーズがあると考えられる」という。 そのうえで「アルトコイン以外にも資金調達目的のICOトークンや資金調達目的以外のユーティリティトークンなど幅広い多様な仮想通貨・トークンが多数発行されていくことが見込まれる」とした。金融取引用のベンチマークについては「取引可能性」や「価格操作耐性」といったより高度な頑健性が必要との認識でも一致した。 QUICKではビットコインの円建て価格でbitFlyer、BTCBOX、QUOINE、Zaifの4社平均を算出している。 ※QUICK CRYPTO LABのトップページ (QUICK News Line)

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鯨ざぶーん、ESG投資の拡大期待じわーり  QUICK月次調査<株式>

株式市場で幅広い銘柄を一気に買うことから「鯨」と呼ばれる年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、環境や企業統治のテーマを重視するESG投資を開始してから1年が経過した。QUICKの月次調査<株式>によると、この1年で株式市場関係者のESG投資に対する見方もやや前向きに変化した。調査期間は7月31日~8月2日。証券会社および機関投資家の株式担当者149人が回答した。 ESG投資は、利益など財務の分析だけでなく環境や社会、企業統治の3分野に対する企業の取り組みを考慮して投資先を選ぶ。公的年金を運用するGPIFは運用資産の158兆円のうち、約26%にあたる41兆円弱を日本株に投資している。ESG投資の投資金額は1兆円からスタートし、数年かけて3兆円程度まで引き上げるとしている。 QUICKでは、GPIFがESG投資の開始を発表した17年7月に市場関係者にESGについてアンケート調査した。今回の調査では1年前と全く同じ項目を聞き、マインドがどのように変化したか調べた。 ESG投資の拡大余地について聞いたところ、1年前は「徐々に拡大する」と答えた人は全体の67%だったが、今回は79%に上昇した。 興味深い点はESG投資に関する懐疑的な見方が減少したことだ。1年前にESG投資について「一過性のブームに終わる」と答えた人が13%、「大きな変化はない」との回答が14%あったが、今回はそれぞれ9%、8%に低下した。 ESG投資が企業経営に与える最も大きな影響を聞いたところ、前回と同様に今回も「長期的な企業価値の向上を後押しする」が最多で34%を占めた。 国内株式のパフォーマンスに与える影響については、「中長期的なパフォーマンス向上につながる」が前回の35%から50%に上昇した。かつてパフォーマンスとの関係が不透明との見方から冷ややかな見方が多かったが、ESG投資に対する理解が深まるにつれて前向きなとらえ方が増えているようだ。 GPIFは現在、日本株に投資する3つのESG指数に連動を目指すパッシブ運用をしている。これら3指数それぞれの構成銘柄のトップは直近でトヨタ自動車(7203)、KDDI(9433)、キーエンス(6861)だった。ESGの切り口だけで株価の値動きを判断することは難しいが、これら3銘柄の年初から8月3日までの株価はキーエンスを除いて日経平均株価を上回った。市場関係者からは「認知度がアップするには、『ESG スコア』が良い企業の株価パフォーマンスが目立って良くなることが必要」(証券会社)との指摘があった。 <GPIFが連動を目指すESG3指数の構成銘柄トップと日経平均の推移> 国際組織のGSIA(Global Sustainable Investment Alliance)によると、16年の世界のESG投資の運用残高は約22兆ドルだった。このうち欧州が53%を占め、次いで米国が38%だった。ESGで先行する欧州ではインテグレーション(統合)投資の広がりにより、運用資産規模が格段に大きくなった。今回はじめて、どのようなスタイルのESG投資が今後広がるか質問したところ、インテグレーション(ESG要素を考慮した投資)との回答が35%と最も多かった。 ESG投資の運用資産の世界に占める日本の比率は2%と欧米と比較するとごくわずか。だがエーザイ企業年金基金が年内にESG投資を始める見込みなど、裾野が広がり運用資産が拡大する可能性もありそうだ。   ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。  

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投機筋は米金利上昇を想定か、10年債の売越幅が最大 【US Dashboard】

米商品先物取引委員会(CFTC)が3日に発表した7月31日時点の建玉報告によると、シカゴ商品取引所(CBT)の米10年物国債の先物市場で投機筋(非商業部門)の売越幅が前週比8万630枚多い59万128枚となった。 データが開示されている1993年以降で最大を更新した。 米景気は順調な拡大を維持している。加えて大規模な金融緩和の「しんがり」と思われていた日銀ですら、政策の微調整を始めた。 世界的な金利高を見据えるポジションは拡大しているようだ。(岩切清司)      ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。    

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【朝イチ便利帳】6日 ソフトバンクや楽天など決算発表、月次調査<株式>

 6日はソフトバンク(9984)、大成建(1801)、東レ(3402)などが4~6月期、楽天(4755)などが1~6月期の決算発表を行う。QUICKがきょう11時に発表する月次調査<株式>では、株式市場関係者に環境や企業統治を重視した企業を選ぶESG投資について、拡大の余地などを聞いた。  海外ではカナダ市場、オーストラリア市場が休場となる。      

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大平金(5541)が21%高、協エクシオが17%安  3日の夜間PTS

6日の株式市場で、大平金(5541)や日シス技術(4323)が注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で6日の基準値を大きく上回る水準で約定した。大平金(5541)の約定価格は基準値に比べ21.54%高、日シス技術は同20.55%高だった。 <夜間PTSで基準値対比の値上がり銘柄> 協エクシオ(1951)や山田コンサル(4792)も目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で6日の基準値を大きく下回る水準で約定した。協エクシオの約定価格は基準値に比べ17.08%安、山田コンサルは同16.86%安だった。 <夜間PTSで基準値対比の値下がり銘柄>   ※「寄り前ランキング」は、QUICK AI速報としてQr1などQUICKの情報端末でニュース配信中。QUICK Knowledge特設サイトは、QUICKの情報端末でご覧いただけます。

企業価値研究所

カゴメ(2811)「開かれた企業」を実践 対話路線で個人株主が長期保有!【株主優待戦略を聞く】

個人株主づくりは、「開かれた企業」の実践の一つ 「株主優待は、個人株主とのコミュニケーションの機会ととらえています」というのは、経営企画本部 財務経理部 IRグループの仲村亮主任。カゴメの株主優待制度への取り組みは、2001年9月からと長い。そのきっかけは、経営の透明化の実現に向けた動きだ。1998年に株主総会の実施日について集中日を避けるように変更、株主が参加しやすいようにした。2000年1月に「感謝」「自然」「開かれた企業」の三つを経営のこころとした企業理念を発表、「開かれた企業」の実践の一つとして個人株主づくりの取り組みを開始した。 右から仲村氏、北川氏 そこで2001年に「株主10万人構想」を発表し、「ファン株主」の拡大を目指す。2001年8月には単元株数を1000株から100株に変更、金融機関の持ち合い株式を売り出すことで、個人株主は着実に増加した。2005年9月末には「株主10万人構想」の目標を達成(株主106,576人)、直近の2018年6月末で株主は184,920人まで増えた。自社調査において「カゴメ商品の購入額について、個人株主は一般の人と比較して10倍以上にもなる」(仲村主任)という結果を得ている。カゴメ商品の主な消費者である個人株主を増やすことのメリットは大きい。 株主優待制度の見直しは、おおむね好意的に受け止められた 今年は株主優待制度の見直しに着手した。2019年以降、株主優待品の提供を年2回から年1回にする。一方で1回に受け取れる株主優待品を現行制度の2倍にしたことで、年間を通じてみた場合、株主の受け取る優待品の内容は維持される。18万人超の株主に株主優待品を届ける費用を抑えるとともに、社会問題化する物流業界のドライバー不足に協力する意味あいも強い。制度変更発表後の反応は気になるところだが、株主数はむしろ増加しているそうだ。既存株主の反応も、おおむね好意的だという。 優待品は、自社商品の詰め合わせで、提供する内容は、新商品・リニューアル商品のなかから選んでいる。株主優待は、商品を個人株主に知ってもらう場でもあり、トマトソースなどの食材にはレシピを付け、株主に楽しんでもらえる工夫をしている。株主優待の新制度移行は、株主優待で提供する商品の幅を広げる点でもメリットがある。「100株以上1000株未満の株主の場合、1回の株主優待品の総額が新制度で2000円相当になります。従来制度では1回に1000円相当なので、商品選択に限りがありました。選択肢が増えるため、従来制度では商品詰め合わせに入れることのできなかった高単価の商品も、今後はご紹介していく予定です」(仲村主任)という。 個人株主とのコミュニケーションづくりの工夫は続く 一方で、株主優待品の配達が年1回になると、個人株主との接点が減ってしまう。それをカバーするのが、KAGOMAIL(カゴメール)という個人株主向けのメールマガジンだ。更新は月1~2回程度、経営情報や株主限定のキャンペーン情報などを配信している。今後、個人株主向けの情報配信の主力ツールとして活用していく予定だ。 それ以外にも「当社は、個人株主との交流の機会を多く設けています。」と経営企画本部 経営企画室 広報グループの北川和正主任。株主との「対話と交流」活動として、社長と語る会・工場見学会および生鮮トマトの菜園見学会・料理教室・個人株主向け決算説明会などのイベントを開催している。1回の募集人数は多くないため、当選は狭き門だが、個人株主に企業活動を見てもらうことで、コーポレートガバナンスの観点から、「開かれた企業」としての進化につなげる意図があるという。 株主優待品のアンケートは、個人株主の意見を収集する強力なツールになっている。アンケートの回収率は11~12%で、幅広い意見が集まる。直近の株主優待アンケート(2017年末実施)によると、カゴメの株主は、中長期保有の傾向が強い。「今後カゴメの株式をどれくらいの期間、保有予定か?」という問いに対し、「10年以上」が62%、「3~10年未満」が31%という結果が出た。 その結果も踏まえ、10年以上保有の株主にオリジナル記念品を贈呈(10年を迎えた年に1回限り)という制度を新設した。「長期保有の株主優遇制度に10年という設定をする企業は、珍しいと思います。当社は、農業に根差した会社であり、品種改良など非常に時間がかかります。株主には、今後も長期視点で応援してもらいたいと考えています」(仲村主任)。 個人株主との関係づくりで相談にくる企業にはノウハウ公開 こうした活動を参考にしたいという企業は多く、個人株主との関係づくりの相談で、カゴメを訪問する企業は少なくない。「個人株主との関係をどう作っていくか、我々のノウハウがお役に立てるのであれば、前向きに協力したい」(仲村主任)という。 カゴメは、個人株主とのコミュニケーションづくりの工夫をつづけるとともに、そのノウハウを多くの企業に広げる活動にも積極的といえよう。 株主優待 100株以上自社商品詰合せ 優待品のイメージ(写真は、制度変更前の1,000円相当の自社商品詰め合わせ) ≪優待内容≫    割当基準日:6月末日  継続保有期間:半年以上  お届け月:10月    100株以上1,000株未満   2,000円相当の自社商品詰合せ  1,000株以上         6,000円相当の自社商品詰合せ    10年間保有 自社オリジナル記念品 (10年を迎えた年に1回限り)           ※ 配当金の基準日は引き続き12月末日となる。 ※ 半年以上の継続保有期間とは、割当基準日(6月末日)とその前年の12月末日に、同じ株主番号にて、連続して株主名簿に記載されていることが条件となる。 ※ 10年間保有となる株主は、株主名簿上の登録日から割当基準日まで、同じ株主番号にて、連続して株主名簿に記載されていることが条件となる。 ※ 当社オリジナル記念品の内容については、2019年6月までにホームページ等で案内する。   会社プロフィール トマト加工品大手、野菜飲料等を展開 トマト加工品大手。トマトケチャップは国内市場で6割のトップシェアを有する。野菜飲料に強みを持ち、「カゴメトマトジュース」、「野菜生活100」、「野菜一日これ一本」シリーズなど強力なブランドを持つ。 食品ではトマトケチャップのほか、パスタやピザ、ハンバーグ用のソースなど幅広い商品ラインナップを展開。トマトの栽培等の事業も行う。海外進出も強化しており、トマト加工品売上高は世界3位。米国、ポルトガル、豪州等幅広い地域に進出。トマト加工品の販売のほか、種子の生産・販売、育苗事業等も手掛ける。ファン株主の育成に力を入れており、個人株主の比率が高いのが特徴。 <売上構成>(17/12期連結、外部顧客に対する売上高): 国内79%(うち加工食品74%、農5%、その他1%未満)、国際21%。 1899年、創業者が西洋野菜の栽培に着手。1903年、トマトソース(現在のトマトピューレー)、08年にトマトケチャップ、ウスターソースの製造・販売を開始。14年、愛知トマトソース製造合資会社(現同社)設立。23年、株式会社に改組。33年、トマトジュースを発売。63年、現商号に変更。   (提供:QUICK企業価値研究所) 本サイトに掲載の記事は、QUICK企業価値研究所が取材したものです。最新の株主優待内容は、必ず当該企業のホームページなどでご確認いただくようお願いいたします。 QUICK企業価値研究所では、各企業の株主優待の内容の詳細、優待の金額換算値などの情報を提供しております。ご興味のある方は、以下フォームよりお問い合わせください。 ※ 個人投資家の方は各企業の株主優待情報等を「QUICKリサーチネット」よりご覧頂けます。サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。 ※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

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トヨタ(7203)1Qの進捗は「均等ペース」 QUICK分析ツール

トヨタ(7203)が3日発表した2018年4~6月期(第1四半期)の連結決算(米国会計基準)は、売上高が前年同期比4%増の7兆3627億円、営業利益は19%増の6826億円だった。19年3月期通期は期初に公表した減収減益見通しを据え置いた。 QUICK端末のナレッジ特設サイトのツール「進捗率ダッシュボード」によると、会社側が計画する通期の売上高(29兆円)に対する4~6月期の進捗率は25.39%となり、過去6期の平均の24.67%を上回った。ツールは、企業ごとに売上高の進捗率の傾向を「期末追い込み型」や「少し出遅れ型」など7つのタイプに分けている。トヨタは「均等なペース」に分類される。 営業利益(2兆3000億円)の進捗率は29.68%と、こちらも平均値の28.64%を上回った。 決算発表を受け、3日午後の東京株式市場でトヨタ株は売りが優勢になった。通期の業績見通しを据え置いたため、一部の投資家の失望売りを誘ったようだ。 ナレッジ特設サイトの別のツール「業績修正確率&着地予想」によると、7~9月期の決算発表時にトヨタが通期の営業利益予想を上方修正する確率は47%と、ほぼ五分五分だ。一方、下方修正する確率は12.2%。可能性としては上方修正の方が大きい。同ツールは最終的に通期の営業利益が2兆4423億円と、会社計画を6.2%上回るとはじき出している。 (QUICKナレッジ開発本部 永島奏子) *QUICK端末をご利用の方はナレッジ特設サイトからどうぞご利用ください。

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巨人の進撃、超大台への足取り

2日の米国市場でアップルの時価総額がついに1兆ドル(約111兆円)の超大台を突破した。 著名金融ブログのゼロ・ヘッジは「ティム・クックが米株を救った」とこの日のアップルの強さを賞賛していた。アップル株は一時は208.38ドルまで上昇して連日で分割後の上場来高値を更新した。 アップルの時価総額が初めて1000億ドルの大台を超えたのは2007年5月30日。この年の6月に初代iPhoneが出荷(日本で初めて発売されたのは08年のiPhone3G)され、その後のアップルの業績のけん引役となった。iPhone発売から11年を経て、時価総額は10倍に膨らんだことになる。 ★アップルの時価総額、台替わりのマイルストーン 2007/5/30  1000(億ドル) 2010/3/10  2000 2011/1/3  3000 2012/1/25  4000 2012/2/29  5000 2012/8/17  6000 2015/2/10  7000 2017/5/9    8000 2017/11/8    9000 2018/8/2    10000 出所.MarketWatch また、レモンのロゴでおなじみ、空売り投資家として知られるシトロン・リサーチは2日にツイッターで、アップルに関して「本当の話だ:アップルの時価総額『1兆ドル』達成の陰には、余りにも早くこの世を去った男がいた。この偉業を目の当たりにして我々が学ぶべき真の教訓とは、今ひととき人生に感謝することだろう。スティーブ・ジョブズ氏が存命だったら、我々同様に、持ち分を残らずトレードしていただろう」とつぶやいた。 最後の部分の真意は不明だが、シトロンは「高値のいま、空売りかけるぞ」とでも言いたいのだろうか。リツイートでは「ペアトレードの売り」「ジョブズでもすべて売っていただろう」などと話題になっていた。 アップルに次いで時価総額で1兆ドル台に近いのはアマゾン・ドット・コム。QUICK FactSet Workstationによればアマゾンの時価総額は2日終値時点で8946億ドルとなっており、アップル(1兆16億ドル)との差は1070億ドルとなっている。(片平正二、前原智子、今田素直)     ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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