新興国ETFからの流出20億ドル超 「中銀週間」、ドル高が逆風

15日の米国市場で「iシェアーズMSCIエマージングETF」から大規模な資金が流出した。QUICK FactSet Workstationによれば7億4473万ドル(824億円)の流出となり、2日連続で7億ドル超の大規模な資金流出となった。1週間で20億4064万ドル、1カ月間では30億7761万ドルの資金流出を記録したことになる。 同EFはこの日、0.78%安で4日続落し、一時は44.92ドルまで下げて2017年10月2日以来、45ドルの節目を割り込んだ。為替市場でドル高基調が続き、米連邦公開市場委員会(FOMC)や欧州中央銀行(ECB)理事会後にその流れが強まる中、エマージング株の解約売りが増えている。(片平正ニ) ★iシェアーズMSCIエマージングETFのファンドフロー (QUICK FactSet Workstationより、単位・百万ドル) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

QE終了、注目は「いつ言うか」 きょうECB理事会、イタリア問題が喉元の骨

米連邦公開市場委員会(FOMC)をこなし、市場の関心は14日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会に向かう。会合後にマリオ・ドラギ総裁が記者会見を行う予定だ。今回の理事会を巡っては、ECBのチーフエコノミストを務めるプラート専務理事が6日、「資産購入を徐々に減らしていくことが妥当か議論する」と述べたことで、ECBの量的緩和(QE)の早期縮小思惑が台頭したばかり。ECBは現在、月間300億ユーロの規模でQEに基づく資産買入を行っているが、期限は9月までとなっている。今回会合でQE縮小に関する何らかのアナウンスがあるのか、市場が当初想定していた通り、7月26日の定例理事会で発表するのかが大きな関心事となっている。 Exane BNPパリバは11日付のリポートで、「QE縮小は6月か7月に発表されそうで、2018年末には買入が終わるだろう」と指摘した。理事会はユーロ圏経済の状況についてポジティブな評価を下すとみられるとしながら、「ハト派的な引き締めが始まるだろう」と指摘。プラート専務理事がQE縮小を議論すると発言したものの、「まだ理事会内でコンセンサスはできていないだろう。全ての詳細が発表されるのは6月、もしくは7月になりそうだ」と指摘。その上で「市場を安心させるには年内の買入停止まで、2018年10~12月期(4Q)は月間150億ユーロに減額させて買入を続けるだろう」と指摘した。 ゴールドマン・サックスは7日付のリポートで、「資産購入プログラム(APP)に関して具体的な発表は無さそうだ」と指摘。ドラギ総裁は7月にQE縮小について発表することを示唆するか、もしくは9月まで発表しないかも知れないとし、現在9月まで行うとしているガイダンスを修正する必要があるだろうと見込んだ。今回、QEの縮小について発表が無ければ、ECBとしては選択肢を開いたままとなる。既に終えた政策を復活させるより、現在のものを継続する方が容易だ。その上で、「6月会合でさらに具体的に言えば、理事会が金融政策の次のステップを議論すると見込まれることだ」とも指摘。ECBは3月8日の理事会後に発表した声明文で、経済・物価次第で「量的緩和政策の規模などを拡大する」としていた部分を削除していた経緯がある。資産買入の延長の際には、声明文の文言もアップデートされる可能性があるという。 一方、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチは13日付のリポートで「6月会合はライブだ、QEは死んだ」とかなりタカ派的な予想を出していた。6月会合で年末にQEを終了すると発表すると予想し、預金金利の最初の引き上げは2019年9月になるだろうと見込んだ。「基本的に政治的な対応で、ECBは自らの金融政策がイタリアの新政権をサポートしたと批判されたり、逆に害を与えたと言われたくないだろう」としつつ、「経済情勢からはQEが終わることはサプライズではない」と指摘。その上で、ドラギ総裁の記者会見に関しては「政策金利に関してハト派的な見通しが示されそうだが、タイミングでミスマッチと受け止められる可能性がある」とし、ユーロ売り・ドル買いの機会になると見込んでいた。プラート専務理事の発言でにわかに今回会合でQE縮小が発表されるのでは無いかとの思惑が出たが、イタリアの政治要因に端を発してECBがタカ派姿勢を強めればユーロ高・ドル安の流れとなる恐れがあり、ドル円でのドル高基調も一服するかも知れない。(片平正ニ)  <ユーロ・ドル相場(青)とドル・円相場(赤)の値動き>   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。          

決戦は木曜日 物価上昇が鮮明な米、利上げ年4回の見方増える

米朝首脳会談が終わり、市場の関心は12日~13日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)、14日の欧州中央銀行(ECB)理事会、14日から15日に開かれる日銀の金融政策決定会合と中銀イベントにシフトしよう。FOMCでは米連邦準備理事会(FRB)が25ベーシスの利上げを実施するとの見方で織り込みが進んでいるとみられる。注目はFOMCメンバーの政策金利見通しだ。3月時点で3回だった18年の利上げ回数の中央値が4回に切り上がるかが焦点のひとつ。CMEフェドウォッチツールによると、18年中に4回以上利上げする確率は5割弱となっている。声明文で欧州や新興国への言及があるのか、FOMCの結果が待たれ、東京株式市場はこの日も動きづらい。結果を受けた14日木曜の朝が「決戦」となりそうだ。 これらに先立って米国時間12日朝に発表された米5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で2.8%上昇し、2012年2月以来6年3カ月ぶりの高水準となった。ガソリン価格上昇の影響が大きいが、食品とエネルギーを除いたコア指数も2.2%上昇しており、全般的に物価は上昇傾向にある。(エクイティコメント:山口正仁、デリバティブズコメント:池谷信久) ※QUICK特設サイト「US Dashboard」より   ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

【朝イチ便利帳】 13日 FOMCの結果発表、パウエルFRB議長が会見

13日は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表のほか、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長会見などが行われる予定だ。

FEDが25bp利上げの「先」に見ている景色 きょうからFOMC

歴史的な米朝会談の後、市場関係者の視線は相次ぐ中央銀行関連のイベントに集中。まず米連邦準備理事会(FRB)が12~13日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する。市場では25bpの追加利上げがコンセンサスとなっており、声明文や併せて公表される四半期経済見通し(SEP)のドットプロットなどに関心が高い。 JPモルガンは7日付のリポートで、「2018年のFF金利予想のドット・プロットで、(利上げ回数の)中央値が年3回が4回に増える可能性はまだありそうだ」と指摘した。中央値が上昇するには3月FOMC時点で年3回を見込んでいた6人のうち、少なくとも1人が4回にならなければならない。その6名について、JPモルガンはボスティック氏、ハーカー氏、カプラン氏、エバンズ氏、ブレイナード氏、そしてパウエル議長かバーキン氏だろうと予想しながら、「5月の米雇用統計後に公式な発言はないが、ボスティック氏とエバンズ氏は利上げを急ぐ必要はないとしつつ、ハーカーとカプラン氏は中立に行こう、そしてブラブラしようと言っていた。その一方、ブレイナード氏は最近最もタカ派的になった」と指摘。ハト派とみられるメンバーがややタカ派に転じても不思議はないとしつつ、「パウエル議長が失業率の改善を踏まえて他のスタッフ同様に見通しを変えれば追加利上げ派が増えるだろう」と指摘した。 なお、会合後のパウエル議長の記者会見に関しては「3月会合の最初の記者会見を踏まえると、貴重なメッセージが出ることは無さそうだ」とノーサプライズを見込んだ。 ゴールドマン・サックスは8日付のリポートで、「FOMCメンバーの構成に変化はないが、ドットプロットはタカ派的な予測変更が見込まれる」と指摘。ドットの中央値が示す2018年の利上げ回数は3月時の3回から、今回は4回に増えることになりそうだとしつつ、「2019年の予測中央値も25bp引き上げられると予想され、2019年の利上げ回数が3回、2020年に1回の追加利上げとの見通しと一致する」と指摘。結局、2018年に4回、2019年に3回、2020年に1回となる見込みだといい、「雇用の大幅なオーバーシュートを示すエビデンスが次々と出る状況に対する自然な反応と言えるだろう」とみていた。SEPのドットプロットは本来、金融政策の方向性を示すフォワードガイダンスの役割を果たすものではないが、FRBが追加利上げに強くコミットしたと市場が受け止めれば、初動はドル高・債券安・株安となる恐れがありそう。 なお、ナットウエストは4日付のリポートで「FRBが何回利上げするかより、最終的に金利がどの程度上昇するかの方が重要だ。言い換えれば、政策が中立的な水準に達すると、FRBは引き続き利上げをするだろうか? 現時点では、意味のあるインフレ率のオーバー・シュートが起こるとは予測しておらず、FRBが長期の政策金利見通し(ロンガーラン)を上回る利上げをする必要がある理由は見られない」と指摘した。長期的な見通しでは、年間の利上げ回数より、FRBが考えるロンガーランがどの水準まで引き上げられるのかが重要かも知れない。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています   

強弱まちまち米雇用統計、金融政策に大きな影響なしとの見方

市場の関心事だった4日発表の4月米雇用統計は、ややマチマチ感があるものだった。非農業部門の新規雇用者数(NFP)は前月比16万4000人増となり、市場予想(19万2000人増、QUICK FactSet Workstation)を下回った。平均時給も前月比+0.1%にとどまって市場予想(+0.2%)を下回ったが、失業率は3.9%で17年4カ月ぶりの低水準に改善した。 4日にCMEグループのFedウォッチツールで6月米連邦公開市場委員会(FOMC)での25bp利上げの織り込み度は100%となり、前日と同じだった。9月FOMCまでに50bpの利上げが行われる確率は69.4%と前日(67.2%)からやや上昇した。 今回の雇用統計に対する各社の4日付リポートでの見解は下記の通り。平均時給の弱さが警戒される半面、FRBの金融政策に影響を与えるものではないとの指摘が出ていた。4日の為替市場でドル円は一時108円台半ばまでドル安・円高に振れたが、初動はドル売りとなったものの、FRBの利上げシナリオの見方が大きく変わらなければドル高基調が再開しそう。米商品先物取引委員会(CFTC)の投機筋の円ポジションは1日時点で5週ぶりに円ショートに転じ、ドル買い・円売りの流れが再開していることを示していた。 ●ゴールドマン・サックス 「今回の雇用統計からは、労働市場が改善を続けているトレンドについて変化が起きたとは示されていない。6月FOMCでの利上げ確率を従来の90%から95%に引き上げる」 「前回の雇用統計からは他のビジネス調査と同様、労働市場の成長が減速していることが示されているが、失業率の緩やかな低下を促す労働の増加は続いている」 ●JPモルガン 「賃金上昇率と労働市場のゆるみ(スラック)が市場では議論の鍵となっているが、前回の雇用統計からは変化がうかがえなかった」 「臨時雇用者がさらに増加すれば、賃金上昇率に上昇余地が増えるだろう」 ●ノムラ・セキュリティーズ 「4月雇用統計では雇用者数の安定した増加と失業率の低下が示された一方、平均時給が弱かったのがサプライズだった」 「3月分の平均時給は+0.2%から+0.1%に下方修正され、この結果、前年同月比では+2.7%から+2.6%に伸び率が鈍化した。平均時給に基づけば、2016年以降の賃金成長は平均で前年同月比で+2.6%成長で止まっている」 (片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

【朝イチ便利帳】 2日 伊藤忠や米テスラが決算発表 FOMC結果発表

2日は4月のマネタリーベース、消費動向調査などが発表される予定のほか、伊藤忠商事(8001)などが決算発表を予定している。海外では2018年1~3月期のユーロ圏GDP速報値、日本時間3日3:00に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表される予定だ。 【2日の主な予定】   【今日の株価材料】

米金利、雇用統計の2日前に待ち受ける重要ポイント 【US Dashboard】

4日の日本時間午後9時半、4月の米雇用統計が発表される。1日の米ISM製造業景気指数を皮切りに、第2四半期のスタートである4月分の経済指標への注目度は高く、雇用統計への関心も強い。非農業部門就業者数は、2月の反動で3月分は10.3万人増にとどまったものの、QUICK FactSet Workstationの予想では、19万人増と巡航速度への回復が見込まれている。直近のインフレ指標の堅調さもあり、賃金動向も要注目だ。平均時給は34.5ドルと前月と同水準、前年比でも2.7%増と前回と同水準の伸びが予想されている。堅調な雇用情勢と緩やかなインフレ上昇と、現行の米連邦準備理事会(FRB)の緩やかな利上げ過程を肯定する内容が期待されている。年4回の利上げシナリオを描く米系投資銀行の予想もほぼ同様の内容であり、景気腰折れリスクからは距離を置く見方が増えているという印象だ。   1~2日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。「雇用統計発表3日前にはFRBは具体的な数字を把握している」との見方が市場にはあり、週末の雇用統計を織り込んだ上でのFOMC声明文だと見透かす市場参加者もある。彼らにとっては、2日に公表される四半期定例入札(クオータリーリファンディング)の詳細の方が重要のようだ。超長期債の発行額次第では、イールドカーブはスティープ化、フラット化、いずれの方向にも振れ得る、という。日本市場が休場となる間に、米金利は重要なポイントを通過することになる。(丹下智博) (注)QUICK FactSet Workstationより作成   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

どう読むFOMC、「四半期ごとのペースで利上げか」 各社の見解 

米連邦公開市場委員会(FOMC)が20~21日に開催された。注目された委員によるドット・プロット(政策金利見通し)は、18年の利上げ回数が従来の3回の予想で据え置かれた一方、2019年は前回(2017年12月)の2回から3回に引き上げられた。適切な金融政策の下で経済にさらなるショックがない場合に収束する政策金利である「ロンガーラン(Longer-Run)」の水準も2.750%から2.875%となった。今回の結果を受け、米金融政策はどう推移していくのか。金融機関各社の見解をまとめた。 ■JPモルガン、FOMC「パウエル議長らがドットを引き上げか」 JPモルガンは「0.25%の利上げは想定通りだった。ドット・プロットはタカ派的だった」と指摘した。関心が高かった18年のドットの中央値は年3回で据え置きとなったが、「2017年12月のFOMC開催時に年3回利上げとした5名の参加者のうち3名が上方修正し、平均値は0.17%上昇した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、ニューヨーク連銀のダドリー総裁、クオールズ副議長がドットを引き上げたと当社はみる」と指摘する。「もう1名がドットを上方修正すれば中央値は年4回となる」という。18年以降の利上げについて「19年は年1回、20年は年1.5回の利上げが追加された」とした。 ■ゴールドマン、FOMC「今年・来年も四半期毎のペースで利上げか」 ゴールドマン・サックスは「2018年が3回、2019年が3回、2020年に2回の利上げが示唆された。しかしFOMCの声明文の内容はまちまちだった。現在の経済活動は堅実から穏やかに下方修正されたが、経済見通しは我々の予想よりもタカ派だった」と指摘。その上で「パウエル議長は金融政策がデータに依存しているというスタンスを強調しており、我々は今年、そして来年も四半期毎のペースで利上げされるという予想を続ける」という見解を示した。 ■バンカメ、FOMC「19・20年のドットの引き上げは経済見通しに対する自信を反映」 バンクオブアメリカ・メリルリンチは「2019年と20年のドット・プロットや経済見通しが上方修正されたことは、FRBが経済成長やインフレ率に自信を持っていることを示唆する」と指摘した。「見通しが改善したことで、20年までのドットが上方修正されて、ロンガーランの水準も引き上げられた。政策金利の着地点であるターミナルレートが引き上げられる公算が大きい」という。「18年のドットの中央値は年3回で据え置かれた。政策金利は20年に3.375%まで上昇して引き締めが厳しくなるが、利上げペースは段階的だ」とした。「FRBは景気回復を抑制せず、物価上昇が政策目標よりも上振れることを許容すると当社はみる」との見方を示した。 【関連記事】注目のFOMC、ドットチャート様変わり ドル安・米株安は一時的か   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。 ※QUICKデリバティブズコメントでは2月19日から、QUICK端末上のナレッジ特設サイトで「US Dashboard」のサービスを始めました。米国の長・短期金利スプレッド、期待インフレ率、VIXなど投資家・市場参加者が日々チェックするデータをチャート形式で一覧できます。米経済・市場の変化を見極めるツールとしてご利用いただけます。

注目のFOMC、ドットチャート様変わり ドル安・米株安は一時的か

米連邦準備理事会(FRB)は21日、同日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.50~1.75%と0.25%引き上げることを決めた。パウエルFRB議長下の新体制で初のFOMCとあって注目されたが、結果はタカ派・ハト派どちらにも判断が難しいものだった。 2018年のドットプロットでFF金利見通しの中央値は2.125%で前回から横ばいだったが、2.00~2.50%のゾーンに12名のメンバーが集中してドットチャートの形状は昨年12月から様変わりした。ナットウエストは21日付のリポートで「2018年の利上げ見通しは6名の参加者が3回が好ましいとした一方、6名の参加者は4回が好ましいとしており、中央値は昨年12月(3回)から予想通り横ばいとなったが接戦だった」と指摘している。前回のドットで2.00%以下を見込んでいたのが6名に対し、今回は2名のみだった。ハト派のブラード氏、カシュカリ氏らが1.50~1.75%で年1回の利上げしか見込んでいない一方、他の4名は2.00~2.25%のゾーンに見方を変え、2.25~2.50%の6名のうち2名が2.25~2.50%のゾーンに移ったとみるのが妥当だろう。  今年のFOMCで投票権を持つメンバーには、クリーブランド連銀のメスター総裁、リッチモンド連銀のバーキン総裁、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁と3名のタカ派の連銀総裁が加わっている。彼らは2.25~2.50%のゾーンで4回の利上げを主張しているとみられ、パウエル議長としてはFOMC内のタカ派に配慮しなければならないとみられる。 FOMC後の米市場は株安・ドル安・債券高となったが、意外に利上げペースが早いことが再認識されれば米株高・ドル高の展開となる可能性も否定出来ない。   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。 ※QUICKデリバティブズコメントでは2月19日から、QUICK端末上のナレッジ特設サイトで「US Dashboard」のサービスを始めました。米国の長・短期金利スプレッド、期待インフレ率、VIXなど投資家・市場参加者が日々チェックするデータをチャート形式で一覧できます。米経済・市場の変化を見極めるツールとしてご利用いただけます。

ドルも高金利通貨の仲間入り 米10年債利回りはオセアニアに並ぶ

米国の継続利上げの織り込みが進み、外国為替市場ではドルの反発を見込む空気が出ている。米連邦準備理事会(FRB)が21日に発表した1月分の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で、短期的な経済見通しを引き上げていたことがわかり、3月のFOMCで追加利上げに動くとの観測が一段と高まった。1月のFOMCは2月に世界株安が起こる前の開催だが、市場では「現時点では株価は調整の範囲内で、FRBの政策スタンスに影響を与えない」との声が多い。 米国の政策金利はオーストラリア(豪州)やニュージーランド(NZ)超えも視野に入ってきた。2018年にFRBが何回利上げできるかについての予想はまだ割れているが、3月20~21日の利上げはほぼ確実と考えられている。     シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)が金利先物相場の動きをもとに算出する「Fedウオッチ」では、21日時点で3月利上げの確率が83%まで上昇。金融政策の影響を受けやすい米2年債利回りはリーマン・ショックが起きた08年9月以来の水準まで上がっている。 現在の米政策金利は1.25~1.50%だ。0.25%刻みの利上げを想定すれば、あと1回で豪州に、あと2回でNZに並ぶ。6月までに米国で2回の利上げが実施されるとの予想は60%に達する。一方、豪州では1月の雇用統計が新規雇用者数の急減を示すさえない結果となり、利上げは遠のいたとの観測が広がった。 NZも消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率が中銀の目標範囲内にあり、すぐに政策が変わる雰囲気はない。米10年債利回りは既に豪州、ニュージーランドとほぼ同じ水準だ。   三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは「米国の政策金利が豪州やNZを上回れば、緩やかに円相場は下落していく」と予想する。 財務省と日銀が公表する対外・対内証券投資によると、日本から豪州のソブリン債(国債や政府機関債など)の投資は2014年は7620億円の買い越しだったが、17年には4831億円まで減少した。資源価格の上昇を追い風に経済が好調だった2010年には5%台だった豪10年債利回りも足元では3%台を下回る水準まで下がっている。米国の相対的な金利の高さが着目される可能性は十分にある。 高金利はリスクの高さの裏返しでもある。例えば15~16年にもてはやされたブラジルレアルや、最近のトルコリラなどはそれぞれ経済の基礎的条件や政情が不安定だ。ブラジルは16年秋に利下げ局面入りし、18年2月まで11会合連続で金利を引き下げた。米金利の上昇も財政悪化による「悪い金利上昇」との指摘が出ている。通貨高が定着するかに関しては慎重な見極めが必要だ。 【日経QUICKニュース(NQN) 矢内純一】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

FOMC議事要旨、市場どうみる 「タカ派シグナル」「年4回の利上げ示唆」

米連邦準備理事会(FRB)は21日午後2時(日本時間22日午前4時)、1月30~31日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表した。FOMC後の声明に「さらなる」という文言を加え、利上げペースの加速を示唆していたが、議事要旨では「上向きの緩やかな利上げの軌道が適切になる可能性が高まった」との見方で一致していたことが明らかになった。米ゴールドマン・サックスなどのエコノミストは21日付のリポートで次のように分析している。 ▽ゴールドマン・サックス 「3月のFOMCでの利上げ確率を従来見通しと同じ95%で据え置く」 「さらなる(further)という言葉が使われ、強い成長見通しが示されたが、FF(フェデラルファンド)金利をさらに引き上げる軌道のオッズを高めるものではない」 ▽モルガン・スタンレー 「目先の経済見通しが強含んだことで利上げの軌道を緩やかに引き上げることが適切にみているとしたことが1月開催のFOMC声明文で『さらなる』を追加した理由だ」 「物価上昇の確証が欲しいとというFOMC参加者がいるが、少数派だ」 ▽バークレイズ 「12月から国内総生産(GDP)の見通しを多くのFOMC参加者が上方修正した」 「完全雇用で2020年までトレンドを上回る経済成長が続くとの予想が、『さらなる』利上げは適切だとみている理由だ」 ▽UBS 「3月のFOMCでは予想中央値で2018年に4回の利上げが示されるだろう」 「市場は3月の利上げを92%織り込んでいるが、金融政策の正常化と世界経済の成長が安定していく見方の通りなら、米国のイールドカーブのフラット化は続きそうだ」 ▽JPモルガン 「1月開催のFOMCの声明文で『さらなる』との文言が追加された。議事要旨の発表で、『さらなる』の文言の追加はタカ派シグナルということが確認された」 「FOMC参加者の経済見通しは2017年12月開催のFOMCの時よりも明るくなった」 「1月開催のFOMC議事要旨では多くのFOMC参加者が短期的な経済見通しを12月から上方修正したことが示唆された」 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。 ※QUICKデリバティブズコメントでは2月19日から、QUICK端末上のナレッジ特設サイトで「US Dashboard」のサービスを始めました。米国の長・短期金利スプレッド、期待インフレ率、VIXなど投資家・市場参加者が日々チェックするデータをチャート形式で一覧できます。米経済・市場の変化を見極めるツールとしてご利用いただけます。

タカ派のFOMC議事要旨 市場は乱高下 米長期金利、2.95%台に上昇 

米連邦準備理事会(FRB)は21日午後2時(日本時間22日午前4時)、1月30~31日に開いた前回の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表した。議事要旨によると、多くの委員が「昨年12月に示した景気見通しを引き上げた」と指摘。「上向きの緩やかな利上げ軌道が適切になる可能性が高まった」として、利上げペースが加速する可能性があるとの見方で一致した。 公表後、米国市場では議事要旨の内容が「タカ派」的と受け止められ、米長期金利が急上昇。米10年債利回りは2014年1月以来となる2.95%台に上昇した。 ダウ工業株30種平均は続落し、166.97ドル(0.66%)安の24797.78ドルで終えた。一時は25267.399ドルまで上昇して前日比で303ドル高と堅調だったが、米東部時間14時に発表されたFOMC議事要旨を受け、日中高値から470ドルほど下げてこの日の安値圏で終えた。 下落寄与度トップはホームデポで25ドルほどの押し下げ要因となった。値下がり銘柄数は26で、ほぼ全面安だった。 外国為替市場ではドル買いにつながり、ドルインデックスは90台に乗せて推移している。   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。 ※QUICKデリバティブズコメントでは2月19日から、QUICK端末上のナレッジ特設サイトで「US Dashboard」のサービスを始めました。米国の長・短期金利スプレッド、期待インフレ率、VIXなど投資家・市場参加者が日々チェックするデータをチャート形式で一覧できます。米経済・市場の変化を見極めるツールとしてご利用いただけます。

FOMC声明「さらなる」の意図は? 議事要旨、22日朝公表

米連邦準備理事会(FRB)は21日午後2時(日本時間22日午前4時)、1月30~31日に開いた前回の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表する。FRBは前回のFOMCで追加利上げを見送ったが、声明で「さらなる利上げが正当化される」と指摘。「さらなる=Further」という表現を「利上げ」の前に盛り込んだ。 2月に入ってからの相場急変を受け、金融・資本市場はFRBの今後の利上げスタンスを見極めようと、声明に「さらなる」を追加した意図に関心を寄せている。声明は伸び悩んでいた物価についても「今年は上向く」と従来より強めの見方を示した。その背景でどのような議論が行われたかも市場の注目点だ。 「Minutes=ミニッツ」と呼ばれる議事要旨では、「大方のメンバーの意見では…」といった表現でFRBの正副議長・理事や、地区連銀総裁から選ばれたFOMC参加者の経済・物価見通しや、金融政策スタンスが明らかになる。 市場では、前回のFOMCがイエレン前議長による最後の会合だったことから、パウエル新議長の就任を控えて「大胆な議論はできなかったのではないか」との見方が出ている。一方で、恐怖指数と呼ばれるVIXが足元で再び「不安領域」の20台まで上昇して市場のボラティリティーが高まっていることから、「ミニッツに市場がどう反応するか予測が難しい」(国内証券)と警戒する声も聞かれた。 米CMEグループのFEDウオッチによると、市場が予測する次回3月のFOMCでの利上げ確率は83.1%と、「3月利上げ」はほぼ織り込み済みだ。3月を含めて、2018年の米利上げは「2.8回」というのが政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の先物の動きからみた市場の現時点でのコンセンサスだ。 議事要旨が市場予想を上回る「年4回の利上げ」うかがわせるような内容だった場合、相場が揺れる可能性もある。 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。 ※QUICKデリバティブズコメントでは2月19日から、QUICK端末上のナレッジ特設サイトで「US Dashboard」のサービスを始めました。米国の長・短期金利スプレッド、期待インフレ率、VIXなど投資家・市場参加者が日々チェックするデータをチャート形式で一覧できます。米経済・市場の変化を見極めるツールとしてご利用いただけます。

タカ派シグナル? FOMC声明、こう読む

 米連邦準備理事会(FRB)は1月30~31日に開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.25~1.50%で据え置くと決めた。 声明は物価について「前年同月比での物価上昇率は今年は高まっていくとみられる、中期的には2%近辺で安定するだろう」との見解を表明。前回12月の「物価上昇率は若干2%を短期的に下回るとみられる」から、ややインフレに対して強気の見方に修正した。今回の結果に対する市場関係者の見方をまとめた。  ゴールドマン、「3月利上げの可能性を85→90%に引き上げ」 FOMC声明を受け、ゴールドマン・サックスは31日付のリポートで「12月の声明より、大部分でアップビートな文言に変更された。3月のFOMCでの利上げ確率を従来の85%から90%に引き上げる」と指摘した。 バンカメ、「声明でタカ派シグナル、インフレ見通しに決定的な変更点」 バンクオブアメリカ・メリルリンチは31日付のレポートで「FRBは声明でタカ派的なシグナルを発した」と指摘。「FRBはインフレ率は上昇し、中期的には目標である2%程度で安定的に推移することを想定している」とし、「インフレ率は2%をやや下回る水準で推移を続けると表現した12月の声明を考えると、決定的な変更となった」との見方を示した。 UBS、「FEDがインフレに対して少し強固になったと自信」 UBSは31日付のリポートで「FED内部で議論が進化しているだろうが、事実として変更があった。この変更が意味するところは、FEDがインフレ率の上昇が少し強固になってきたと自信を持っていることを現している」と指摘した。 JPモルガン、「『さらなる』段階的な利上げに変更、利上げ期待を織り込ませに」 JPモルガンは31日付のレポートで「声明には興味深い変更点が数点あった」と指摘した。 「最も興味深いのはフォワードガイダンスの文言の変更だった」とし、「従来は『段階的な』金融政策の変更と『段階的な』利上げとしたが、1月FOMCでは『更なる』との文言が追加された」という。 「FRBは利上げ期待を市場に織り込ませる意図があるのではないかと当社は解釈する」との見方を示した。 「インフレ見通しではFRBは従来、『2%をやや下回る状況が続いている』としたが、1月は『2018年は上昇する』と表記した」という。「1月FOMCの声明は想定よりもややタカ派的だった」とした。 (QUICKデリバティブズコメント) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。  

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