北朝鮮情勢、五輪後どうなる? そのとき円相場は…… QUICK月次調査<外為>

韓国で9日に平昌冬季五輪が開幕し、アスリートの活躍だけでなく、北朝鮮による「ほほ笑み外交」が注目を集めている。金融・資本市場にとって北朝鮮情勢は、相場に重大な影響を及ぼしかねない関心事のひとつ。平昌冬季パラリンピックが閉幕する3月18日までは「異変」はない、というのが市場のコンセンサスとなっているが、はたして五輪・パラリンピック後はどうなるのか。 2月の「QUICK月次調査<外為>」※では、北朝鮮情勢や地政学リスクが円相場に与える影響、トランプ米政権のドル政策について、外国為替市場の担当者に聞いた。調査期間は2月5~8日、回答者数は78人。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 北朝鮮情勢、「緊張高まって円高」が60% 平昌五輪終了後の北朝鮮情勢について展望を聞いたところ、最も多かったのは「不透明な情勢が続き、円相場の不安材料」で回答全体の60%に達した。次いで「緊張が高まる方向に傾いて円高材料」が33%と、外為市場参加者の間では北朝鮮情勢への警戒は怠れないとの見方が大勢だ。円相場の方向性としては北朝鮮情勢を材料に円高方向を見込む向きが多い。 回答者からは「平昌五輪もあり、しばらくは落ち付いた展開になりそう。落ち着いている間に、株価調整は済ませておきたい」「平昌五輪後のリスク回避(姿勢の強まり)が少し気になるが、それがはやされるのはまだ先の話」といった声が聞かれた。一方、「中国で全人代が3月前半に開催されるが、その後、米国の北朝鮮先制攻撃の可能性が高まるだろう」と警戒を強める見方もあった。 米国のドル政策、「従来と変わらない」74% トランプ米政権のドル政策を巡っては、ムニューシン米財務長官による異例のドル安容認発言を受け、1月25日の東京市場で円相場は1ドル=108円台まで上昇した。その後、トランプ米大統領が「強いドルが望ましい」と財務長官の発言を打ち消し、早々に沈静化を図ったものの、市場では輸出増を狙う米国の通商政策への思惑もあり、ドル安・円高方向に相場が傾きやすい状況が続いている。 今回の月次調査で「米国の為替相場に対する今後の姿勢」を聞いたところ、最も多かったのは「従来とあまり変わらない」で77%。次いで「ドル安重視が強まる」が22%。「ドル高重視が強まる」は4%にとどまった。 回答者からは「米国は今後のインフレ動向と、それをパウエル新FRB(米連邦準備理事会)議長がどう考えるか次第。その判断に大きな影響を与えると考えられるFRB副議長の人事が重要」「今秋に中間選挙を控えるなか、ドル高が加速するシナリオは考えにくい」といった意見の一方、「米国の金融政策の正常化は円安を促す材料。米税制改革の実施で物価上昇率が高まれば利上げペースが想定より速まる可能性も意識される。ドル高圧力が高まる場面もあるだろう」といった指摘も聞かれた。 ※Qr1などQUICKの情報端末では、月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

日銀は大規模緩和をいつ修正するのか QUICK月次調査<外為>

日銀は現行の大規模な金融緩和策(長短金利操作付き量的・質的金融緩和)をいつ修正するのか――。米国発の金融・資本市場の動揺が収まらないなか、円相場や日本株の先行きを占ううえで市場参加者が注目するテーマだ。黒田東彦日銀総裁の再任報道もあり、日銀の次の一手への関心が高まる。 2月の「QUICK月次調査<外為>」※では、日銀のイールドカーブ・コントロール(YCC)の調整・上場投資信託(ETF)の買い入れ縮小の時期などについて、外国為替市場の担当者に聞いた。調査期間は、日米株が乱高下した2月5~8日。回答者数は78人。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 YCCの調整時期、年内が4割近く 日銀が進めてきた大規模な金融緩和策については、縮小観測は一部で浮上している。しかし、日銀は2月2日、利回りを指定して国債を無制限に買い入れる指し値オペ(公開市場操作)を約7カ月ぶりに実施。長期金利は狙い通りに0.1%手前で抑えられ、日銀は現時点では市場でくすぶる誘導金利水準の引き上げ観測を後退させようと努めているもようだ。 2月9日から10日にかけては、市場ではコンセンサスだったとはいえ、黒田東彦日銀総裁の続投も報じられた。 今回、日銀が現行のイールドカーブ・コントロール(YCC)の調整に乗り出す時期について聞いたところ、最も多かったのは「2018年後半」で32%、次いで「2019年」が30%、「2020年」が17%だった。「(調整時期は)こない」という回答も9%あった。「2018年前半」(5%)と合計すると、外為市場関係者の4割近くは年内のYCC調整を予測していることになる。 市場関係者からは「春季労使交渉で賃上げがある程度高めで決着すれば、物価上昇への人々の拒否反応が和らぐ可能性があり、物価情勢は日銀の目標である2%に近づいて行く。その流れが日銀の金融政策正常化観測を強める可能性は否定できず、YCCの調整等への期待感が強まる」との指摘があった。一方、「円高を恐れている限り、いつまでたっても日銀に出口はない」といった冷めた意見も寄せられた。 日銀によるETF(上場投資信託)買い入れ額の縮小時期について聞いたところ、「2019年」が45%と大多数を占め、次いで「2018年後半」が19%、「2020年」が14%だった。 ETFの買い入れ方針を見直せば株式市場に混乱を招く恐れもあり、早期の縮小は難しいとの見方が多いもよう。調査期間中に世界同時株安が発生したこともあり「株価暴落が一時的か否かでその先々の金融政策に影響を及ぼす」と株式相場の動向を重視する声が上がった。 2月末は1ドル=109円99銭 予想は円高方向にシフト 毎月定点調査している為替相場見通しによると、金融機関の外為業務担当者の為替見通しは2月末の平均値で1ドル=109円99銭と、1月調査(111円26銭)から円高へシフトした。3カ月後の4月末には111円01銭、6カ月後の7月末には111円97銭の予想。今後6カ月程度を想定した注目の変動要因は、円・ドル・ユーロすべて「金利/金融政策」で、特に円に関しては、引き続き注目度7割を超えている。 ファンドの運用担当者に外貨建て資産の組入状況について聞いたところ、「ニュートラル」が67%から36%に大幅に低下した一方で、「オーバーウエート」が11%から27%に上昇し、「アンダーウエート」も22%から36%に上昇した。 事業法人の業績予想の前提為替レートは、平均値で1ドル=110円60銭と現在の水準(109円02銭~109円90銭)より円安の予想だが、対ユーロでは1ユーロ=132円00銭と現在の水準(134円36銭~136円71銭)より大幅に円高の予想となっている。 ※Qr1などQUICKの情報端末では、月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

持ち合い株「削減すべき」6割 資本コストの意識の低さ課題に QUICK月次調査<株式>

2017年10月、約11カ月ぶりに「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」が開催されました。金融庁で開かれたこの会議では、投資家と企業の対話の深化を目的とした企業向けのガイダンスを策定するとともに、必要なコーポレートガバナンス・コードの見直しと検討が行われます。2018年6月の株主総会シーズンまでに、テーマに沿って議論が展開される見通しです。 毎月実施している株式の市場関係者を対象とした「QUICK月次調査<株式>」で、コーポレートガバナンス・コードの重要課題と、政策保有株、資本コストについて聞きました。調査期間は1月30日~2月1日で、証券会社および機関投資家の株式担当者153人が回答しました。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 コーポレートガバナンス・コードの課題は「資本コストへの意識の低さ」 コーポレートガバナンス・コードの実効性を高めるため、金融庁のフォローアップ会議では6つの課題を挙げています。持続的な企業価値の向上のために、最も優先すべき課題はどれだと思いますか、と聞いたところ、最も多かったのは「経営者の資本コストに対する意識の低さ」で42%、次いで「過大な現預金の積み上がり」が36%、「社外取締役の実効的な取り組みの不十分さ」が10%、「CEO(最高経営責任者)の育成・選任プロセスの不透明さ」が6%、「進展の見られない政策保有株式の削減」が4%、「企業年金によるスチュワードシップ・コードの受け入れの少なさ」が2%という結果でした。 市場関係者からは「コーポレートガバナンス・コードやフォローアップの動きは悪くはないが時間がかかる。尖った会社が先を走り、成功例を見せないと危機感は高まらない」、「他社が実施しているため追随しているだけという企業も多く、ここから先の踏み込んだ改革は厳しい。企業や投資家に対する大きな負担となっていることも事実で、金融庁は双方への負担を十分に配慮しながら仕組み作りを行う必要がある」などの指摘が寄せられました。 「政策保有株式が必要以上に多い、あるいは資本コストが低い状況は、一般的には株主から許容されるものではないとの認識を経営者が持てばよい」といった声もありました。 持ち合い株は「削減すべき」6割 求められる資産効率の改善 政策保有株式、いわゆる「持ち合い株」は日本で広く慣行として行われていますが、海外の投資家からは正当な競争の妨げになるとして懸念材料となっています。株の持ち合い解消に向けた措置を講ずるべき、との意見もあるなか、政策保有株式をどのようにお考えですか、と聞いたところ、最も多かったのは「資産効率を悪化させているので削減すべき」(41%)で、「経営者の保身につながるので削減すべき」(13%)と「不健全な取引関係につながるので削減すべき」(5%)を合わせると、削減すべきという回答は6割近くにのぼりました。その一方で、「企業の自主性に任せるべき」との回答は39%ありました。 その他には「削減が望ましいが、企業価値の向上に資するものについては、保持する必要がある」「ある程度は認められて良い。企業側の必要性の説明が求められる」と保持することへの一定の理解の声があがりました。 市場関係者からは「金融機関にとっては、政策株の保有がリレーションにつながる場合も多く、政策保有株の削減には時間がかかるものと考えられるが、ESG投資やIT投資に対する注目が集まる中、今後は資産配分や投資効率が重要な経営指標として意識されることが予想される。経営者報酬と企業価値との連動性を高めることが、中長期的な企業価値向上につながるものと考える」といった意見が寄せられました。 資本コストの意識向上へ報酬見直しなど必要 資本コストを上回る利益を上げなければ株価低迷を招きますが、日本の企業経営者はそうした意識が低いとみられています。では、資本コストに対する経営者の意識を高めるために何が重要だと思いますか、と聞いたところ、最も多かったのは「経営者報酬の企業価値連動の比重を高める」で31%、次いで「企業と投資家の建設的な対話のテーマとする」と「企業が想定する資本コストを自ら開示する」が30%と拮抗しました。「経営者と経営幹部に資本コストの理解を高める研修をする」は6%にとどまりました。 その他には「上場廃止のハードルを低くし、対話のできない経営者が居座る会社を株式市場から退出させる」「上場企業の買収防衛策を原則禁止とするように会社法を改正する」、「経営者の資本戦略を厳しく監視する役職を設置する」などの厳しい声が上がりました。 「日本国内において、経済・金融に関する知識の少なさ、関心の低さが影響している。海外と同様の資本コストを意識させるためには、投資家との対話だけではなく、国民の教育も必要」といった意見もありました。 一方では「企業の経営に資本コストを考える必要はない」「日本企業は資本効率が低いという批判は、日本が社会的に安定しているという評価の裏返し」といった反論も寄せられました。 日経平均予想は2万3468円 5カ月ぶりに下方シフト 「QUICK月次調査<株式>」で毎月調査している日経平均株価の見通しは、2月末の水準で2万3468円(平均値)でした。前回調査(確報)の2万3734円から5カ月ぶりに下方へシフトしました。4月末には2万3910円、7月末は2万4241円を見込んでいます。今後6カ月程度の株価の変動要因としては、「景気・企業業績」の注目度が前月と比べて7ポイント低下したものの、4割強を占めています。 国内の資産運用担当者53人を対象にセクター別の投資スタンスについて質問したところ、オーバーウエートの比率が最も高かったのは「電機・精密」で24%、次いで「素材」が18%、逆にアンダーウエートの比率が最も高くなったセクターは「公益」でした。 ※「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

日銀の長短金利操作 「年内に調整」が5割近くに QUICK月次調査<債券>

日銀が現行の金融政策の修正に動くのではないか、との警戒感が市場で根強い。黒田東彦総裁がダボス会議で「粘り強く金融緩和を続ける必要性」を強調したにもかかわらず、市場では円高・ドル安が進んだ。市場は日銀の金融政策の方向性をどう見ているのか。1月の「QUICK月次調査<債券>」※では日銀の出口戦略について聞きました。調査期間は1月23~25日、回答者数は証券会社および機関投資家の債券担当者143人です。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 日銀のYCC調整「2018年後半」が39% 日銀は1月23日に開いた金融政策決定会合で、現行の大規模な金融緩和の維持を決めました。2%の物価目標の達成時期の見通しも「2019年度ごろ」のままで据え置きました。金融市場では、9日の国債買い入れオペ(公開市場操作)で、超長期ゾーンを対象とした国債の購入減額に踏み切ったため、日銀が近く緩和縮小に動くのではないかとの思惑が一部で浮上していました。 今後の日銀による金融緩和について、イールドカーブ・コントロール(YCC)の調整時期を聞いたところ、最も多かったのは「2018年後半」で39%、次いで「2019年」が27%でした。「2018年前半」も6%と、5割近くが年内にもYCCの見直しがあると予測しています。 一方、ETF(上場投資信託)買い入れ額の縮小時期を聞いたところ、最も多かったのは「2019年」で30%、次いで「2018年後半」が23%。「(買い入れ縮小時期は)こない」との回答も1割ありました。 市場参加者からは「世界景気の過熱と原油高が続き、インフレ加速により米長期金利の上昇基調が強まった場合は、円安が進み、YCCの調整(長期金利誘導目標の引き上げ)に動くと見る」、「春季労使交渉における賃上げ率が3%程度で着地した場合、政府はデフレ脱却宣言を行い、日銀も均衡イールドカーブの上昇を根拠に国債金利目標を少し引上げる可能性がある」といった声が聞かれました。 半面、「超長期オペの減額のみで強烈に円高になってしまっていることを考えると、そうそう出口を意識させるような行動を取りづらい。今の政策を続けていくことが一番可能性としては高い」という声をはじめ、黒田総裁が続投なら当面の政策スタンスに変化なしといった見方も少なくないようです。 国内債券に対する「ややアンダーウエート」が上昇 毎月定例の相場見通しの調査では、前回に比べて利回り上昇を予想する結果になりました。新発10年物国債の金利見通しは1カ月後が0.072%、3カ月後が0.086%、6カ月後が0.101%と、12月調査(0.055%、0.069%、0.090%)に比べていずれも上昇しました。今後6カ月程度で注目する債券価格の変動要因で最も多かったのは「短期金利/金融政策」が61%、次いで「海外金利」が20%でした。 資産運用担当者68人(ディーリング部門除く)を対象に、現在運用しているファンドについて国内債券の組み入れ比率について聞いたところ、「ニュートラル」が57%と5ポイント低下した一方、「ややアンダーウエート」が32%と8ポイント上昇しました。「ややオーバーウエート」(2%)は2ポイント、「かなりアンダーウエート」(9%)は1ポイント低下しました。

年内の期待インフレ率、1%未満が大半 上昇のカギは「賃金」 QUICK月次調査<債券>

総務省が26日に公表した2017年のCPI(消費者物価指数)は値動きの激しい生鮮食品を除く総合で年平均100.2と、前年比0.5%上昇。2年ぶりにプラスに転じましたが、エネルギー価格の上昇によるところが大きく、需要拡大がけん引する物価上昇は限られています。1月の「QUICK月次調査<債券>」※では、日本の期待インフレ率の方向性について聞きました。調査期間は1月23~25日、回答者数は証券会社および機関投資家の債券担当者143人です。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 期待インフレ率、2%遠く 「0.8~1%に上昇」が4割超 足元の物価上昇率は目標の2%にはほど遠いものの、国内の金融市場で物価の上昇見通しが強まりつつあります。10年物国債と物価連動債の利回りの差で算出する、期待インフレ率を示す「ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)」は昨年秋から上昇基調を強め、1月17日時点で0.630%前後と2017年1月4日以来、約1年ぶりの高水準となっています。日銀のイールドカーブ・コントロール(YCC)によって10年物国債の利回りがゼロ%台で推移するなか、物価連動国債の利回り低下(価格上昇)がBEIを高めています。 そこで、日本の10年BEIの年内の方向性の予想を聞いたところ、最も多かったのは「0.8~1%に上昇する」で46%、次いで「ほぼ横ばい」が33%、「1~2%に上昇する」が18%でした。日銀が目指している「2%超に上昇する」との回答は1%にとどまりました。 市場関係者からはBEIの上昇について「原油上昇や日本のCPIが強い結果となっていること、グローバルBEIが強くなっていることが大きな背景」との指摘がありました。一方で「さらなる上昇はYCC解除による名目金利上昇やCPIが1%を超える展開にならなければ難しい」との見方もありました。 期待インフレの変化要因 「賃金」が4割弱で最多 BEIの今後の変化の要因として最重視しているものは何ですか、と聞いたところ、最も多かったのは「賃金」で39%(55票)、次いで「原油価格」が29%(41票)、「金融政策」が10%(14票)、「債券需給」が8%(11票)、「為替相場」が6%(9票)、「GDPギャップ」が5%(7票)でした。その他では「CPI」「消費」「株価」「企業業績」などがあがりました。 2018年の労使交渉に関して経団連は「賃上げ3%」という異例の目標を打ち出しています。市場関係者からは「賃上げと消費税増税を控えた駆け込み需要、原油価格上昇などの要因が重なり、18年度後半には物価上昇率2%が展望できる状況になる可能性がある」といった声がありました。「広範に『ステルス値上げ』が始まり、消費金額全体は野菜の値上がりも含め増えるが、決して消費が堅調なわけではない。パートの時間当たり賃金は最低賃金の上昇率と歩調を合わせているが、中小企業の正規社員の賃金(受取総額)が増えるかに注目したい」といった回答もありました。

どうなるビットコイン 今後の相場展開は? QUICK月次調査<外為>

インターネット上の仮想通貨、ビットコインの値動きが激しくなっています。昨年12月17日にドル建て価格は1ビットコイン=1万9700ドル台の最高値を付けた後に失速し、今年1月中旬に入ってほぼ半値まで急落しました。 1月の「QUICK月次調査<外為>」※では、外国為替市場の担当者にビットコインの行方について聞きました。調査期間は1月15~18日、回答者数は73人です。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 「すでにピークアウト」41% 2018年末に向けて、ビットコインがどのような相場展開になると思いますか、と聞いたところ、最も多かったのは「乱高下を繰り返し、トレンドが定まらない」で46%、次いで「すでにピークアウトし、大きな流れとしては下落基調をたどる」が41%で続きました。「大きな流れとしては再び上昇基調をたどり、いったんは最高値を更新する」は10%にとどまりました。 市場関係者からは「ビットコインから他の仮想通貨へ資金シフトが活発化すると思われる」、「仮想通貨全般では大きな上昇余地があるが、ビットコイン単体では上値が限定される」といった声も聞かれました。 3月のG20会合に注目 仮想通貨への投機が過熱し、価格の乱高下で取引リスクへの懸念が強まっていることから、3月にアルゼンチンで開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、フランスやドイツの呼びかけによって、仮想通貨の国際的な規制を話し合うと報じられています。仮想通貨がG20会合の議題に取りあげられるのは初めてで、注目が集まりそうです。 ※Qr1などQUICKの情報端末では、月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

トランプ米大統領就任1年 膠着ドル円相場、どちらに動く? QUICK月次調査<外為>

トランプ米大統領の就任から1年。就任前から差別的発言や過激な言動が物議を醸し続け、ロシアとの不透明な関係を巡る疑惑「ロシアゲート」は米政権を取り巻く不安の種として今も尾を引いています。その一方、米ダウ平均は1月17日に2万6000ドル台に乗せて取引を終え、最高値を更新しました。1月の「QUICK月次調査<外為>」※では、トランプ米大統領の就任初年度の評価、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ回数、ドル円相場のトレンド、2018年の取引材料などについて、外国為替市場の担当者に聞きました。調査期間は1月15~18日、回答者数は73人です。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 トランプ米大統領 就任初年度の評価は? トランプ米大統領が2017年1月20日に正式に就任してから1年を迎えました。就任直後から米国市場は“トランプ相場”に沸き、2017年末にはおよそ30年ぶりとなる大規模な税制改革を実現しました。しかし米国での世論調査では歴代大統領の中で最も支持率が低迷しているのも事実です。同氏のこの1年の取り組みについてどう評価しますかと聞いたところ、最も多かった回答は「一定の評価はできる」で5割を超えました。その半面、「あまり評価できない」(31%)、「まったく評価できない」(14%)と否定的な回答が4割を超えました。 市場関係者からは「トランプ政権は不規則な言動の割には経済に悪影響を及ぼしていない点で一定の評価に値する。中間選挙についても選挙前にとんでもない行動に出なければ、世界同時景気拡大のなか勝算が高まる」といった声も聞かれました。 FRBは12月に利上げを実施したため、1月末の会合では追加利上げを見送る公算が大きいですが、3月の利上げ観測は高まっています。2018年の米国の利上げ回数について聞いたところ、一番多かった回答は「3回」で47%、次いで「2回」が35%、「4回」が14%でした。6割近くが2回以下を予想した11月のQUICK月次調査<債券>と比較すると、積極的に利上げするとの予測が増えています。 市場関係者からは「米税制改革の実施で物価上昇率が高まれば、利上げペースが想定より速まる」「FRBは3回利上げをメーンシナリオに置いているが、4回の可能性も排除できない」「賃金上昇率が高まれば、FRBの利上げのペースアップもありうる」といった声が多く聞かれました。 2018年のドル円相場 円安派・円高派は拮抗 2017年のドル円相場の年間値幅はわずか11円28銭(107円32銭~118円60銭)で、狭いレンジ内での推移となりました。では、2018年のドル円相場の値幅はどのようなトレンドになるかと聞いたところ、最も多かったのは「同水準にとどまる」で5割強を占め、次いで「拡大する」が34%でした。さらに今後ドル円相場が現在のレンジから離れる場合、まずどちらに動くと予想しますか、と聞いたところ、「円安方向」が51%、「円高方向」が49%と拮抗しました。 2018年の円ドル相場の年末水準を聞いたところ、平均値は114円05銭でした。最高値(=円高・ドル安)は106円72銭で、最安値(=円安・ドル高)は118円05銭となりました。最高値は1月と12月に、最安値は12月に付けるとの予想が多く、年末に向けて円安もしくは円高が進行するという、両極端の見方が市場関係者にあるようです。 市場関係者からは「原油高を背景に各国の期待インフレ率は小幅ながら上昇し、日銀が長期金利の操作目標を引き上げるのではないかという思惑も市場の一部にみられ、ドル円は目先、ややドル安・円高に振れやすい地合いが続く。ただ年内を展望した場合、日銀が政策を据え置く一方、FRBは緩やかなペースで利上げを続けると思われ、ドル円は年末に向けてゆっくりとドル高・円安が進む」といった声も聞かれました。 日銀 黒田総裁再任予想が8割、副総裁は雨宮理事が6割 今年4月の黒田東彦総裁の任期満了後、日銀執行部の新体制はどうなると予想しますか、と聞いたところ、総裁の後任は「黒田東彦・日銀総裁」の再任予想が79%で、前回調査と同じく他の候補を大きく引き離しています。 副総裁も前回と同様に「雨宮正佳・日銀理事」が最多で63%となりました。次いで「中曽宏・日銀副総裁」が36%、「伊藤隆敏・コロンビア大学教授」が26%、そして「若田部昌澄・早稲田大学教授」が12月調査の12%から23%に上昇しました。 市場関係者からは「黒田日銀総裁は続投するものと思われ、2期目に入ると将来的な出口政策の議論が今より活発化するはず。その過程をマーケットが先読みするため、ドル円はしばらく円高方向に振れやすくなるだろう」といった見方もありました。 2018年も為替市場の材料として最注目はFRBの金融政策 2018年の外国為替市場の材料として最も注目しているものは何ですかと聞いたところ、パウエル新体制がスタートする「FRBの金融政策」が32%で最多で、次いで「日銀の金融政策」が31%でした。「米景気」が11%、「米政権の動向」が10%、「北朝鮮情勢」が8%、「米株式相場」が7%と続きました。 市場関係者からは「膠着した昨年と異なり、今年は波乱要素が多数。大きく変動する可能性があるが、基本は米国(特に金融政策だが、景気動向ならびに政権動向も含む)要因と考える」、「米国の減税政策を受けて、景気・賃金・物価の過熱が起きるのかどうか、それが米国の景気後退を早めるのかに注目している」、「米トランプ政権の内部状況が依然として懸念材料で、政権基盤の脆弱性が表面化すれば、更なるドル安につながるおそれもある」など、米政権に対する懸念の声が多数あがりました。 1月末は1ドル=111円26銭 予想は円高方向にシフト 毎月定点調査している為替相場見通しによると、金融機関の外為業務担当者の為替見通しは1月末の平均値で1ドル=111円26銭と、12月調査(113円37銭)から円高へシフトしました。3カ月後の3月末には112円17銭、6カ月後の6月末には113円37銭の予想です。今後6カ月程度を想定した注目の変動要因は、円・ドル・ユーロすべて「金利/金融政策」で、特に円に関しては注目度7割を超えています。 ファンドの運用担当者に外貨建て資産の組入状況について聞いたところ、「ニュートラル」が75%から67%に低下し、「オーバーウエート」が25%から11%に低下した一方で、「アンダーウエート」が0%から22%に上昇しました。 事業法人の業績予想の前提為替レートは、平均値で1ドル=111円33銭と現在の水準(110円71銭~110円81銭)より円安の予想ですが、対ユーロでは1ユーロ=124円00銭と現在の水準(135円31銭~135円58銭)より大幅に円高の予想となっています。 ※Qr1などQUICKの情報端末では、月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

国内機関投資家、日本株に強気 1月のQUICK投資家心理指数上昇、16年12月以来の水準に

2018年1月のQUICK投資家心理指数は76.92と、前月の70.52から上昇した。2016年12月(80.59)以来、1年1カ月ぶりの高水準となった。日経平均株価は大発会から3日続伸し、1000円超上昇。9日には2万3849円と約26年ぶりの高値をつけたこともあり、投資家心理が強気に傾いた。また、4カ月連続で節目となる50を上回った。 QUICK投資家心理指数は、QUICKが実施している「QUICK月次調査<株式>」の中から、国内機関投資家が運用するファンドの国内株式組み入れ比率の状況のデータに基づいて算出・指数化したもので、50を上回れば国内機関投資家の投資姿勢が「強気」、下回れば「弱気」になっていることを示す。 18年1月の調査期間は1月9日~11日。 セクター別では「電機・精密」や「自動車」のオーバーウエートが増えた一方、「公益」や「医薬・食品」をアンダーウエートとする向きが増えた。国内株式担当者による1月末の日経平均の予想値は平均で2万3729円と、9日につけた高値には及ばないとの見方だ。 

18年度増益予想は9割超 リスクは米国株急落 QUICK月次調査<株式>

2018年初めての取引となった4日の日経平均は、昨年末比741円高と急反発し、26年ぶりに2万3500円台を回復しました。祝日明けの9日には2万3849円の昨年来高値を付け、2万4000円をうかがう三連騰でのスタート。米国の景気拡大期待の高まりが世界的な株高につながり、日本株の買いを後押ししました。その米国もダウ平均が最高値を更新するなど勢いを継続しています。 毎月実施している株式の市場関係者を対象とした「QUICK月次調査<株式>」で、1月は企業の業績予想や日本株のリスク要因について聞きました。調査期間は1月9日~11日で、証券会社および機関投資家の株式担当者156人が回答しました。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 企業業績の増益予想は9割強 年間最高値予想は2万5907円 今回のアンケート調査で、2018年度の日本のGDP(国内総生産)成長率、日米長期金利、為替を予想してもらったところ、 ・GDP実質成長率=1.46%(1.15%) 名目成長率=2.00%(1.57%) ・2018年末の日本の10年国債利回り=0.210%(0.177%) ・2018年末の米国の10年国債利回り=2.804%(2.756%) ・2018年末の為替レート 1ドル=114.9円(117.2円) 1ユーロ=136.1円(122.8円) となりました(カッコ内は2017年度予想)。GDP成長率の拡大期待が大きく、日本の10年債利回りも、現行の長期金利の誘導目標であるゼロ%程度より高い水準を見込む予想が目立ちました。 2018年度の企業業績(金融を除く上場企業、経常利益)については、「10~20%の増益」が最多の52%。次いで「1桁の増益」が45%で、増益予想が9割を優に超えました。昨年の調査から「10~20%の増益」を予想する企業がわずかに減少したものの、「1桁の増益」が1.6倍に増えました。一方、減益を予想する市場関係者は昨年の8%から今回はゼロ%になり、企業業績への見方が強気に転じている様子がうかがえます。 さらに、2018年の株式相場の予想を聞いたところ、日経平均の最高値の平均は2万5907円(2万1605円)、最安値は2万1764円(1万7778円)となりました(カッコ内は2017年予想)。株価が最も高くなる時期は「12月」との予想が多く、次いで多かったのは「6月」でした。高値の時期を12月と回答した平均値は2万6367円となりました。一方、最も安くなる時期は「2月」との回答が多く、平均値は2万2174円という結果でした。 市場関係者からは「日本は2019年の消費税再増税や、2020年の東京五輪に向けて、今年は何としても景気回復を実感できる年にしなければならない状況。働き方改革などの施策を着実に実行し、日本が変わった印象を世界に与えなければ、2019年にかけては増税影響への警戒から、日本株の選好が弱まる展開も想定される」といった声もありました。 今年のリスク要因「米国株急落」が最多 2018年の日本株投資で最重要と考えられるリスク要因について聞いたところ、「米国株の急落」が最も多く31%を占めました。次いで「米国の金融政策変更に伴う混乱」「日銀の金融政策を巡る混乱」がそれぞれ13%、「北朝鮮情勢」「中国の経済・金融の混乱」がそれぞれ11%、「米国の政治的混乱」が9%と続きました。 昨年の調査では「米国の経済政策を巡る混乱」が最も多く全体の45%を占めましたが、今回の調査でも米国に起因するリスクは合わせると53%と過半数を占めています。貿易交渉の行方や米国内の政治問題などを巡るリスクもあり、やはりトランプ米政権への警戒感は拭い切れないようです。 また、今春に黒田東彦総裁の任期満了という節目を迎える日銀の金融政策について、長期金利誘導目標の変更や「出口戦略」を巡る議論が出てくるとの見方もあり、リスクの上位にあがりました。世界的な経済回復の影響を受け、世界第2位の経済力を有する中国の経済動向も見逃せないでしょう。北朝鮮に関しては韓国で開催する平昌冬季五輪に北朝鮮が選手団を派遣する意向を示し、米国とも対話ムードが浮上するなど、やや警戒感はやわらいでいるとの声もあります。 市場関係者からは「市場予想通り今年FRBが3回程度の利上げを行うと仮定すると、フェデラルファンド(FF)レートが2%超に上昇する。その時、商品市場や新興国に滞留している投資資金が米国に還流するか否かがリスク要因」との指摘や、「欧州は比較的安定した動きになり、米国の金融政策変更による混乱はある程度準備していると考えるが、中国の人民元安・景気悪化によるリスクが拡大したときは、一時的にせよ日本・世界の動向に影響を与える可能性がある」といった意見もありました。   日経平均予想は2万3729円 調査開始以降の最高水準を更新 「QUICK月次調査<株式>」で毎月調査している日経平均株価の見通しは、1月末の水準で2万3729円(平均値)でした。前回調査(確報)の2万2620円から4カ月連続で上方へシフトし、QUICK月次調査<株式>の調査開始(1994年4月)以降の最高水準となりました。3月末には2万3951円、6月末は2万4295円を見込んでいます。今後6カ月程度の株価の変動要因としては、「景気・企業業績」が5割強を占め、注目度が高くなっています。 国内の資産運用担当者58人を対象にセクター別の投資スタンスについて質問したところ、オーバーウエートの比率が最も高かったのは「電機・精密」で28%、次いで「鉄鋼・機械」が17%、逆にアンダーウエートの比率が最も高くなったセクターは「公益」でした。 ※「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

2018年の有望投資対象は「日本株」 QUICK月次調査<債券>

緩やかな景気回復と低金利が続く適温相場(ゴルディロックス)となった2017年。日米欧など世界の主要株式相場が上昇し、債券相場にも資金が流入しました。しかし、12月の「QUICK月次調査<債券>」※によると、18年は債券より株式が相対的に優位とみる債券市場関係者が多く、なかでも日本株の投資魅力が高まるとの予想が目立ちました。調査期間は12月26~28日、回答者数は証券会社および機関投資家の債券担当者143人です。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 日経平均2万5000円台、国内長期金利は0.011% 18年に最も有望と思われる投資対象を挙げてもらったところ、有効回答数135人のうち45人(33%)が「国内株」と回答しました。次に「外国株(先進国)」が33人(24%)、「外国株(新興国)」が13人(10%)と続きました。債券市場関係者が予想する日経平均株価の最高値は平均で2万5194円、最安値は2万0770円でした。市場関係者からは日本株相場について「日銀が購入する方針に変化がないので3万円を目指す展開もあるかもしれない」といった強気な声も聞かれました。 ※上段が2017年12月調査 下段は2016年12月調査の「2017年に最も有望な投資対象は?」の回答 株式が優位との見方が多くなった一方、債券相場については消極的なスタンスが目立ちました。日本国債を有望な投資先として挙げた人は3人(2%)、米国債は7人(5%)にとどまりました。また、新発10年国債の利回りは最も低い予想が平均で0.011%、高い予想が平均で0.180%でした。日本国債のリスク要因について挙げてもらったところ、有効回答数137人のうち86人(63%)が「日銀の金融政策」と回答しました。市場ではリスク要因について「年後半は再来年の消費税増税をにらんで、日銀の緩和政策の変更があるかに注意する必要がある」「景気、インフレ率の上昇が続き、日銀の長期金利ターゲットの引き上げ観測が強まり、国内金利は水準を切り上げてくる」などの指摘がありました。 <各マーケットの最高値(最高利回り)と最安値(最低利回り)の予想>                  最高値      最安値    ・日本10年国債利回り(%)    0.180%    0.011% ・日本20年国債利回り(%)    0.765%    0.513% ・米10年国債利回り(%)     2.786%    2.240% ・ドイツ10年連邦債利回り(%)  0.716%    0.300% ・日経平均株価(円)      2万5194円  2万0770円 ・円ドルレート(円)       107円90銭   118円40銭 ・原油価格(WTI先物)(ドル) 66.2ドル    49.5ドル   国内債券に対するアンダーウエートが減少 毎月定例の相場見通しの調査では、前回に比べて利回り上昇を予想する結果になりました。新発10年物国債の金利見通しは1カ月後が0.055%、3カ月後が0.069%、6カ月後が0.090%と、11月調査(0.049%、0.066%、0.085%)に比べていずれも上昇しました。今後6カ月程度で注目する債券価格変動要因で最も多かったのは「短期金利/金融政策」が59%、次いで「海外金利」が20%でした。 資産運用担当者66人(ディーリング部門除く)を対象に、現在運用しているファンドについて国内債券の組み入れ比率について聞いたところ、「ややアンダーウエート」が24%と9ポイント低下した一方、「かなりアンダーウエート」が4ポイント上昇し10%、「ニュートラル」(62%)と「ややオーバーウエート」(4%)は前回よりそれぞれ2ポイント上昇しました。

米税制改革で「小幅円安」70% 黒田総裁続投78% QUICK月次調査<外為>

今年も残すところ2週間。外国為替市場の担当者に聞いた「2017年の3大ニュース」は、1位が「北朝鮮リスク(ミサイル発射・緊迫化など)」、2位は「日経平均高値更新」、3位は「ビットコイン急騰」となりました。来年はどんな年になるでしょうか。12月の「QUICK月次調査<外為>」※では、2018年に向けての外国為替市場の注目材料や日銀総裁人事などについて、外国為替市場の担当者に聞きました。調査期間は12月11~14日、回答者数は72人です。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 米税制改革に独政権協議…為替への影響は? 米与党・共和党は15日に税制改革の最終法案を公表しました。懸案だった連邦法人税率は現行の35%から2018年に21%に下げることで決着し、週内にも両院で可決・成立する見通しとなっています。トランプ米大統領はかねてクリスマス前の成立を目指す意向を示し、法人減税は2018年を予定していました。改革案が成立した場合、円相場はどのようなトレンドになるかと聞いたところ、最も多かったのは「小幅に円安が進行する」で7割を占め、次いで「ほとんど反応しない」が19%でした。円高の予想は「小幅に円高が進行する」(7%)と「大幅に円高が進行する」(1%)を足しても1割に満たない結果となりました。 一方、ドイツでは13日、メルケル首相が率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と第2党のドイツ社会民主党(SPD)の政権協議が始まりました。大連立で一致できるかが焦点ですが、政策の溝が深いため長期化も想定されており、交渉が決裂すれば再選挙突入のリスクもあります。交渉の行方について聞いたところ、最も多かったのはメルケル首相が目指す「大連立政権の樹立」で6割近くを占め、次いでシュルツSPD党首が選択肢のひとつとしている「閣外協力」で33%となりました。 また、2018年に向けて外国為替市場の材料として最も注目しているものは何ですかと聞いたところ、パウエル新体制となる「米連邦準備理事会(FRB)の金融政策」を半数が挙げました。次いで「米国の経済・通商政策」が16%、「ECBの金融政策」は12%、「日銀の金融政策」は10%でした。 市場関係者からは「来年以降の米利上げペースを模索するなか、2018年に投票権を持つ米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーの発言が注目を集めよう」「FRB副議長などのポストはまだ空席のため、候補者の政策スタンスを巡る思惑で、短期的に相場が反応することも十分考えられる」といった指摘が聞かれました。 さらに「米国第一を標榜するトランプ政権は、対米貿易黒字国である日本の通貨がさらに減価することに難色を示し、口先介入を始める可能性がある」「欧州の景気の強さが一段と目立ち、ECBの量的緩和政策の終了と年末までに利上げ開始との思惑が高まると、ユーロ独歩高となる可能性がある」「トランプ・北朝鮮問題は2017年通年に渡り市場に影響を与えた要因であり、来年も引きずる」などの声もあがりました。 日銀の長期金利目標、来年変更の可能性は? 2018年4月の黒田東彦総裁の任期満了後、日銀執行部の新体制はどうなると予想しますか、と聞いたところ、総裁の後任は「黒田東彦・日銀総裁」の再任予想が78%で12月の債券調査と同じく圧倒的です。 副総裁も債券調査と同様に「雨宮正佳・日銀理事」が最多で66%、「中曽宏・日銀副総裁」は35%でした。次いで「伊藤隆敏・コロンビア大学教授」が25%、「本田悦朗・駐スイス大使」が21%となりました。 日銀は、2016年9月に長期金利をゼロ%程度に誘導する「長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)付き量的・質的金融緩和」導入を決めましたが、物価上昇率目標の2%にはいまだ距離があります。では2018年末までに長期金利ターゲットを変更すると思いますかと聞いたところ、最も多かったのは「変更しない」で43%、次いで「明示せずに上昇を容認する」が35%でした。 12月の債券調査に比べても「変更しない」との予想が多い一方で「引き上げる」は減り、日銀が物価上昇目標に向けて粘り強い姿勢を続けるだろうとの見方が増えているようです。 市場関係者からは「基本的には、誰が総裁となっても基本的な政策の枠組みは変わらない」という見方が大勢ながら、株高や国内景気回復等を背景に、今後は日銀内で出口戦略への議論が強まるのではとの意見もあります。「日本とそれ以外の先進国とで金融政策の方向性が異なってきたが、それが世界経済や国際資金フローにどのような影響を及ぼすか注目したい」といった声も聞かれました。 12月末は1ドル=113円37銭 予想は円高方向にシフト 毎月定点調査している為替相場見通しによると、金融機関の外為業務担当者の為替見通しは12月末の平均値で1ドル=113円37銭と、11月調査(114円01銭)から円高へシフトしました。3カ月後の2018年2月末には113円65銭、6カ月後の5月末には114円00銭との予想です。今後6カ月程度を想定した注目の変動要因は、円・ドル・ユーロすべて「金利/金融政策」で5割を超えています。 ファンドの運用担当者に外貨建て資産の組入状況について聞いたところ、「ニュートラル」が78%から75%に低下した一方で、「オーバーウエート」が22%から25%に上昇しました。また、事業法人の業績予想の前提為替レートは平均値で1ドル=111円46銭と現在の水準(112円76銭~113円46銭)より円高に予想し、また対ユーロでは1ユーロ=124円70銭と現在の水準(133円15銭~133円65銭)より大幅に円高に予想しているため、為替差益が生じる可能性がありそうです。 ※Qr1などQUICKの情報端末では、月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

なぜ個人マネーは投資に向かわないのか QUICK月次調査<株式>

日経平均株価は11月9日の取引時間中に2万3382円を付け、1992年1月以来、約26年ぶりに2万3000円台を上回りました。しかし12月6日には今年最大の下げ幅(445円)を記録。投資家心理が揺れ動く中、年末に向け2万3000円の節目を超えられるか注目が集まります。毎月実施している株式の市場関係者を対象とした「QUICK月次調査<株式>」では、来年1月に始まる「つみたてNISA」などについて聞きました。調査期間は12月5日~12月7日で、証券会社および機関投資家の株式担当者159人が回答しました。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。  個人の投資が進まない理由は「成功体験がないこと」が最多 国内の銀行や保険で、個人投資家向け資産運用事業の取り組みへの参入、強化が相次いでいます。日銀のマイナス金利政策による低金利の長期化で貸付業務の伸びを見込みにくい中、約1800兆円もの個人の金融資産は半分以上が預貯金に滞留し、成長余地が大きいとみて資産運用業務を拡大する方針のようです。 では個人の金融資産が長期間にわたり預貯金に偏在する要因を聞いたところ、最も多かったのが「有価証券投資の成功体験がないこと」で36%でした。次いで「金融リテラシーが低いこと」が30%、「デフレ環境下で投資の必要性を感じないこと」が14%、「魅力的な金融商品が乏しいこと」が8%、「金融機関の信頼度が低いこと」が4%で続きました。 「その他」では「個人の現預金主義」「投資をギャンブル扱いする姿勢が変わらない」「家屋や土地などの実物資産の流動性が低い」といった日本特有の国民性の指摘や、「インフレリスクの警戒で将来への不安の方が強い」「大きなバブル崩壊を経験したため、リスクに対する警戒感が根強い」「大きく儲かることもあるが、損が出やすいと考えている」など警戒感の強さをあげる意見が多くあがりました。 また「選択肢のほぼすべてが当てはまる。より一層の投資教育と金融機関の信頼性の改善、国内におけるデフレの脱却が求められ、現状では貯蓄から投資へ向かうためのツールもリソースも環境もすべてが足りていないことが理解できる。短期的で単一的な政策では、貯蓄から投資に向かわせるのは容易でない」といった声も聞かれました。 では、政府が掲げてきたスローガンでもある「貯蓄から資産形成へ」の転換を進めるために何が必要ですかと聞いたところ、最も多かったのは「小・中学校からの金融教育」で35%でした。ほかは「デフレからの脱却など投資環境の改善」が28%、「投資拡大に向けた税制の一層の整備」が25%、「フィンテックの活用など金融商品・サービスの一層の充実」が4%、「フィデューシャリー・デューティーの定着」が3%という結果でした。 「その他」では「表面的な施策ではなく、経済・生活など根本的な環境を変えないと無理」「資本があって経済があり、そこから所得や貯蓄が生まれて資本へ循環する、その流れを教育する」といった抜本的な環境変化を望む声や、「安価で魅力的な金融商品の提供」「個人が安全に資産形成できる、新しい金融商品の開発及び提供と後押しする制度」などを挙げる声もありました。 市場関係者からは「政府が主導する賃上げで恩恵を受けるのは主に若年層、低所得者層であり、こうした層の所得が数%増えたところで投資へは回らない。一方で本来、投資へ振り向ける余裕資金があるはずの層は所得減と増税のダブルパンチに見舞われていることを考えると、貯蓄から投資へという流れは出来にくい」といった指摘もありました。また「金融教育」に関しては、「社会人に対しての職場等での投資教育も必要」「金融経験者が退職後に金融教育に携わることができるような制度を整備してもよいのではないか」といった声もあがりました。  つみたてNISAは効果を見込む声が7割 積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)が2018年1月に始まります。年間40万円までの投資で得る運用益が20年間非課税になる制度です。若年層を含めた新たな投資家を取り込むきっかけになると期待を集める一方で、販売会社からは目先の収入の少なさや認知度の低さを課題に挙げる声も少なくありません。 この制度が個人の資産形成に大きな転機をもたらすと思いますか、と聞いたところ、最も多かったのは「一定の効果はある」で61%となり、「長期的にみると大きな転機になる」(8%)を合わせると約7割が何らかの効果があるとみていることがわかります。一方で「何も変わらない」とみる回答も3割にのぼりました。 市場関係者からは「恒久的な制度としてほしい。20年の限定的な制度では、年々積み立て期間が短くなり、効果が薄まり制度の魅力を損なう」「“やってみよう感”は出るだろうが、最初は小規模なので総額もわずかだろうし、出足で損をすれば立ち消えになるリスクがある」「長い目で見て有効な手法だろうが、子供や若年層は金融資産を持っていない。個人金融資産の大半を占める高齢者の資金が動かない限り、偏在は是正されない」などの指摘が寄せられました。 日経平均予想は2万2620円 調査開始以降の最高水準 「QUICK月次調査<株式>」で毎月調査している日経平均株価の見通しは、12月末の水準で2万2620円(平均値)でした。前回調査(確報)の2万2130円から3カ月連続で上方へシフトし、1996年7月調査の2万2459円を上回り、QUICK月次調査<株式>の調査開始(1994年4月)以降の最高水準となりました。18年2月末には2万2762円、5月末は2万3257円を見込んでいます。今後6カ月程度の株価の変動要因としては、「景気・企業業績」の注目度が引き続き高くなっています。 国内の資産運用担当者58人を対象にセクター別の投資スタンスについて質問したところ、オーバーウエートの比率が最も高かったのは「電機・精密」で23%、次いで「鉄鋼・機械」が17%、逆にアンダーウエートの比率が最も高くなったセクターは「公益」でした。 ※「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

黒田日銀総裁の続投予想8割、副総裁は雨宮氏・伊藤氏か QUICK月次調査<債券> 

2018年は日米の中央銀行でトップが任期満了を迎えます。米連邦準備理事会(FRB)では2月にパウエル理事が議長に昇格する予定で、イエレン現議長が推進してきた緩やかな利上げ路線を継承するとの見方が優勢です。ただ、円相場や各国の株価に影響する18年中の利上げ回数や利上げの打ち止め時期などは不透明なままです。また18年4月が任期切れとなる日銀総裁人事はこれから調整が本格化するとみられます。12月4日公表の11月の「QUICK月次調査<債券>」※では、日銀総裁人事の行方や2018年の米追加利上げ、日銀の長期金利ターゲットなどについて聞きました。調査期間は11月28~30日、回答者数は証券会社および機関投資家の債券担当者142人です。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 来年の米利上げ予想「2回」が最多、時期は意見分かれる 米金融政策については、今後発表される雇用統計など主要な経済指標が予想を大幅に下回らない限り、12月12~13日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、FRBは0.25%の利上げに踏み切るとの予想が大勢を占めています。一方、イエレンFRB議長は、2018年2月にパウエル次期議長が就任した時点で、理事ポストからも退任すると表明しており、ニューヨーク連銀のダドリー総裁も同年半ばに退任するため、FRB人事は大きく刷新され、パウエル体制への完全移行となります。それに伴う金融政策への影響が注目されています。 では、FRBは2018年に追加利上げを何回行うか、また何月に実施すると予想しますか、と聞いたところ、追加利上げ回数については「2回」が52%で最多となり、次に多かったのは「3回」で37%でした。時期(複数回答可)については「6月」が69%で最多でしたが、「3月」が58%、「12月」が56%、「9月」が50%と見方が割れました。 市場関係者からは、やはりパウエル次期議長はイエレン現議長の政策を踏襲するとの見方が強く、「緩やかな景気拡大に合わせた利上げを随時実施していくだろう」という声が大半を占めました。一方、「パウエル理事についてハト派的との見方が大勢だが、景気、賃金上昇率、インフレ率の上昇、上振れが続く状況の下、利上げペースは市場の想定を上回るものとなり、米金利は全般的な上昇をみせ、国内金利に対する上昇圧力をもたらそう」といった意見もありました。 また、FRBの追加利上げの終了時期はいつごろだと思いますか、と聞いたところ、最も多かったのが「2019年前半」で34%、次いで「2019年後半」が29%、「2018年中」が22%、「2020年以降」が15%で続きました。 欧州中央銀行(ECB)は11月26日の理事会で、2018年1月から毎月の資産買い入れ額を月600億ユーロから300億ユーロに減らしたうえで、2018年9月末まで量的金融緩和を延長すると決めました。では、その後、2018年内の政策はどうなると予想しますか、と聞いたところ、最も多かったのは「資産買い入れを減額して継続」で約7割を占めました。次いで「資産買い入れを停止」が27%、「マイナス金利を縮小する」が14%、「300億ユーロの買い入れを継続」が6%、「ゼロもしくはプラスに金利を引き上げる」が3%という結果でした。   黒田日銀総裁の続投予想が8割 日銀は、2016年9月から長期金利をゼロ%程度に誘導する「長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)付き量的・質的金融緩和」を導入していますが、2%の物価上昇率目標にはいまだに距離があります。中曽副総裁は10月18日の講演で「必要であればイールド・カーブの形状についても調整を行っていく」と述べています。では、2018年末までに長期金利ターゲットを変更すると思いますか、と聞いたところ、最も多かったのは「明示せずに上昇を容認する」で38%、次いで「変更しない」が34%、「引き上げる」が26%と見方が分かれました。 また、2018年4月の黒田東彦総裁の任期満了後、日銀執行部の新体制はどうなると予想しますか、と聞いたところ、総裁の後任は「黒田東彦・日銀総裁」の再任が約8割を占めました。副総裁については「雨宮正佳・日銀理事」が66%と最も多く、次いで「伊藤隆敏・コロンビア大学教授」が34%、「中曽宏・日銀副総裁」が32%と続きましたが、「予想できない」といった声もありました。 市場関係者は「YCC微調整などの思惑が浮上している」ものの、「アベノミクス道半ばでの執行部交代による市場の混乱を避ける意味でも、再任の可能性が高い」と、安倍政権の長期安定化から黒田総裁続投の公算が大きいと見ています。「日銀体制も金融政策も大幅な変更はない」「国内長期金利は低水準で推移する」というのが大方の見方のようです。一方で「黒田総裁の年齢等を鑑みれば5年の任期を満了することは考えづらい」との指摘もありました。  債券価格変動要因、「短期金利/金融政策」の注目度が6割占める 毎月定例の相場見通しの調査では、前回に比べて利回り低下を予想する結果になりました。新発10年物国債の金利見通しは、1カ月後が0.049%、3カ月後が0.066%、6カ月後が0.085%と、10月調査(0.066%、0.075%、0.090%)に比べていずれも低下しました。今後6カ月程度で注目する債券価格変動要因で最も多かったのは「短期金利/金融政策」が62%、次いで「海外金利」が20%でした。  資産運用担当者67人(ディーリング部門除く)を対象に、現在運用しているファンドについて国内債券の組み入れ比率について聞いたところ、「ニュートラル」が前回より6ポイント上昇の60%となった一方、「ややアンダーウエート」が33%で6ポイント低下しました。

黒田日銀総裁の再任観測、8割近くに上昇 QUICK月次調査<外為>

与党の圧勝に終わった10月22日投開票の衆院選を受けて、11月のQUICK月次調査<外為>では日銀の次期総裁に黒田東彦総裁が再任されるとの観測が一段と強まりました(調査期間11月6~9日、回答者数76人)。衆院選の結果も踏まえ、2018年4月に任期満了を迎える黒田日銀総裁の後任は誰になると予想しますか、と外国為替市場の関係者に聞いたところ、最も多かったのは「黒田東彦・日銀総裁(再任)」で79%と8割近くを占め、次点の「中曽宏・日銀副総裁」が10%、その他の候補者は一桁台にとどまりました。QUICK月次調査<外為>では市場の次期日銀総裁予想を毎月観測してきましたが、11月調査では黒田総裁の再任を予想する回答割合が前回調査から一気に24ポイントも拡大しました。外為市場はアベノミクスの継続と同時に、黒田総裁の再任をほぼ織り込んだ形です。 日銀は10月30~31日の金融政策決定会合で、2017年度と18年度の物価見通しを引き下げましたが、大規模な金融緩和を続ける方針を改めて示しました。QUICK月次調査<外為>で「現時点で追加緩和は必要と考えますか」と聞いたところ、「現状維持でよい」が7割を占め、「金融引き締めに向かうべき」が15%、「追加緩和は必要」は7%にとどまりました。 市場関係者の自由回答では、「日本は2%の物価上昇はほぼ不可能。緩和は長期に続く」「金融緩和と円安に依存した経済政策が続き、構造改革が遅々として進まない状況も変わらない」「下手に追加緩和を行った場合の反動(バブル崩壊のような形)が怖い、現状は静観が妥当」といった声が聞かれました。 ※Qr1などQUICKの情報端末では、月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

「パウエルFRB議長」で、米金融政策はどう変わる?

11月2日、トランプ米大統領は米連邦準備理事会(FRB)の次期議長にジェローム・パウエル理事を指名すると正式に発表しました。金融引き締めに慎重なハト派寄りとみられるパウエル氏の就任で、米金融政策にはどのような影響があるのでしょうか。FRB人事が円相場に与える影響や来年の米利上げなどについて、外国為替市場の担当者に聞きました。調査期間は11月6~9日、回答者数は76人です。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 ハト派のパウエル議長で金融政策は「変わらない」8割強 来年2月で任期が切れるジャネット・イエレンFRB議長の後任として、トランプ米大統領はパウエル理事を指名しました。パウエル氏はイエレン議長と考えが近いとみられており、市場には現行路線が継承されるとの見方から安心感が広がりました。こうした状況を受けて、パウエルFRB議長は米金融政策にどのような影響を与えると思いますか、と聞いたところ、最も多かったのは「変わらない」で8割以上を占めました。  また、来年の米利上げについて聞いたところ、予想する回数は「2回」が58%で最も多く、「3回」が29%で続きました。仮に来年利上げする場合、最初に実施するのはいつになるかと聞いたところ、最も多かったのは「3月」で62%、「6月」が38%となりました。 こうしたFRB人事が円相場にどのような影響を与えるかと聞いたところ、「横ばい圏での推移が続く」が78%を占め、「円安基調を強める」が17%、「円高基調を強める」が6%となりました。 パウエル理事の議長就任後もFRBは現行の政策運営方針を維持するとの見方が大勢の一方、10月にフィッシャー副議長が退任し、11月6日にはイエレン議長の側近であるニューヨーク連銀のダドリー総裁の早期退任が明らかになったことで、来年以降の政策運営への不透明感も広がっています。市場関係者からは「来年投票権をもつ米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーの陣容が固まり、それぞれの政策スタンスが明らかになるまで、市場が来年以降の利上げペースを正確に織り込むことは困難」との声も聞かれました。 アベノミクスは「見直し」から「維持・強化」へ 10月22日投開票の衆院選の結果を受けて、アベノミクス(旧三本の矢)の行方はどうなると思いますか、と聞いたところ、最も多かったのは「アベノミクスの維持」で約6割を占め、次いで「アベノミクスの部分的な見直し」が3割弱となりました。一方、7月および10月の債券調査と比較して「アベノミクスの強化」が9%まで伸び、与党圧勝で信任を得たアベノミクスが再加速するとみる市場関係者が増えているようです。 11月末は1ドル=114円01銭 予想は円安方向にシフト 毎月定点調査している為替相場見通しによると、金融機関の外為業務担当者の為替見通しは11月末の平均値で1ドル=114円01銭と、10月調査(112円27銭)から円安へシフト。3カ月後の2018年1月末には114円47銭、6カ月後の4月末には114円78銭との予想です。今後6カ月程度を想定した円の注目の変動要因は、「政治/外交」が前回調査から42ポイントも減少し、ドルとユーロと同じく「金利/金融政策」が5割を超えました。 ファンドの運用担当者に外貨建て資産の組入状況について聞いたところ、前回調査で急低下していた「ニュートラル」が54%から78%まで戻した一方、「オーバーウエート」が16ポイント低下の22%となりました。また、事業法人の業績予想の前提為替レートは平均値で1ドル=111円46銭と現在の水準(113円51銭~114円31銭)より円高に予想し、また対ユーロでは1ユーロ=123円26銭と現在の水準(131円73銭~132円73銭)より大幅に円高に予想しているため、為替差益が生じる可能性がありそうです。 ※Qr1などQUICKの情報端末では、月次調査の詳細とヒストリカルデータをご覧いただけます。

21年ぶり高値回復!堅調な株価を支える要因とは

10月2日から24日の日経平均株価は16営業日連続で上昇し、連騰の最長記録を更新。10月27日には21年ぶりに2万2000円台に乗せました。毎月実施している株式の市場関係者を対象とした「QUICK月次調査<株式>」では、この堅調な株価の要因と今後必要な政策などについて聞きました。調査期間は10月30日~11月1日で、証券会社および機関投資家の株式担当者162人が回答しました。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。 国内企業の最高益期待が高まっている 10月27日の東京株式市場で日経平均株価は2万2008円45銭と、1996年7月5日以来、21年3カ月ぶりに2万2000円台を回復しました。また、11月1日には衆院本会議で自民党の安倍晋三総裁を首相に選出したことを好感し、日経平均は408円高と1日の上昇幅として5月8日以来、約6か月ぶりの大きさとなりました。 21年ぶりの高値を更新となった日経平均について、上昇の最も大きな要因を聞いたところ、「国内企業の最高益期待の高まり」が28%で最も多く、次いで「堅調な世界景気」が26%、「世界的な株高(米国株の史上最高値)」が24%、「先進国の大幅な金融緩和」が12%、「国内政治の安定性」が6%で続きました。「その他」では「日銀のETF買いによる需給の改善」など日銀の存在をあげる意見もありました。 市場関係者からは「衆議院選挙での与党大勝をきっかけに日本株の見直し買いが急速に膨らみ、業績面での割安修正はかなり進んだが、依然として修正余地が残る」、「欧州の投資家は堅調な景気と企業業績、政治の長期安定、日本株の他国株に対する出遅れなどを評価しているようだ」といった声に加え、「内外景気の堅調な推移にFRBの利上げ継続で予想される円安・ドル高進行も加わり、企業業績の上振れが意識されて株価は上昇基調をたどる」と予想する見方が多く上がりました。 この堅調な株価を持続するために必要な政策を聞いたところ、最も多かったのは「金融緩和の継続」で4割を占め、次いで「雇用法制・労働市場改革を通じた生産性の向上」が32%、「機動的な財政政策」が12%でした。安倍首相が衆院選公約に掲げた、消費増税の使途見直しによる「子育て支援・教育無償化」は0%という結果でした。 市場関係者からは「景気の拡大は世界経済の再加速に加え、失速していたアベノミクス『第2の矢』の財政政策が発動されたことが大きい。アベノミクスの『3本の矢』のいずれも失速させないことが肝要」、「企業の利益率が過去最高となった今、好景気を持続させるためには個人所得の底上げが必要。賃上げには生産性の向上が欠かせないが、そのためにはIT化を一層推進するほかない」といった声が聞かれました。 低ROEの改善策「低収益事業からの撤退」が最多 企業の自己資本(株主資本)に対する当期純利益の割合である自己資本利益率(ROE)は、企業の収益力評価の基準のひとつとされています。しかし、日本企業は米企業と比較して低い状況がなお続いています。好業績の日本企業が低ROEを今後どう改善していくかが重要となります。 日本企業のROEが低い要因としてはまず、売上高利益率の低さが挙げられますが、その改善に向けて何が重要かを聞いたところ、最も多かったのは「低収益事業からの撤退」で36%、次いで「付加価値の高い商品・サービスの提供」が25%、「日本型雇用慣行の見直し」が15%でした。 市場関係者からは「低収益事業から撤退できないから付加価値の高い事業に傾注できない。ここから10年は世代交代を促進し、企業の意思決定の柔軟化、迅速化が進むことを期待したい」、「更なる景気拡大のためには岩盤規制を緩和し、第4次産業革命に対応した雇用・労働市場改革を断行すること。それにより新たな産業、新たな企業が成長し、日本市場の活性化・拡大につながる」と日本の旧態依然とした体制からの脱却と、米国のような革新的企業の登場を望む意見が多く寄せられました。 日経平均予想は2万2130円 21年4カ月ぶりの高水準 「QUICK月次調査<株式>」で毎月調査している日経平均株価の見通しは、11月末の水準で2万2130円(平均値)の予想でした。前回調査(確報)の2万631円から2カ月連続で上方へシフトし、1996年7月調査(2万2459円)以来、21年4カ月ぶりの高水準となりました。18年1月末には2万2100円、4月末は2万2435円の見通しで、上昇余地は限られるとみている市場関係者が多いようです。今後6カ月程度の株価の変動要因としては、「景気・企業業績」の注目度が引き続き高くなっています。 国内の資産運用担当者58人を対象にセクター別の投資スタンスについて質問したところ、前回調査に比べてオーバーウエートの比率が最も上昇したのは「電機・精密」で22%、次いで「素材」が16%、逆にアンダーウエートの比率が最も高くなったセクターは「公益」でした。 ※「QUICK月次調査<株式>」はヒストリカルデータも含めて、QUICKの情報端末からダウンロードできます。

与党大勝に終わった衆院選 アベノミクス・消費増税は信任得たか

10月22日に投開票された衆院選で与党が圧勝した。安倍政権が進めるアベノミクスや現行の緩和的な金融政策が継続するとの安心感が広がり、23日の日経平均株価は15営業日連続で上昇。24日には16連騰と史上最長記録を更新しました。そこで毎月実施している「QUICK月次調査<債券>」※を通じて、衆院選後のアベノミクスや消費増税などの経済政策について聞きました。調査期間は10月24~26日、回答者数は証券会社および機関投資家の債券担当者141人です。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。   消費増税8割支持も、使途変更に異議あり 今回の衆院選で自民党は6議席減らしたものの284議席を獲得、単独で過半数を大きく上回りました。連立を組む公明党と合わせて、憲法改正の国会発議に必要な3分の2の310議席以上を得る大勝となりました。安倍晋三首相(自民党総裁)は23日の記者会見で、教育無償化やその財源となる消費増税の使途見直しの具体策を年内に策定する意向を示し、政権最大の課題であるデフレ脱却を目的としてアベノミクスの再起動を図るようです。 衆院選結果を受けて、アベノミクス(旧三本の矢)の行方はどうなると思いますか、と聞いたところ、最も多かったのは「アベノミクスの維持」で6割を占め、7月調査で75%と最も多かった「アベノミクスの部分的な見直し」は3割にとどまりました。与党の勝利でアベノミクスが信任を得たとみる市場関係者が多いようです。 現行の金融政策継続との見方が強まる中、イールドカーブ・コントロールが改めて意識されるとの声が聞かれます。「日銀の中曽宏副総裁が18日のニューヨークでの講演で『必要ならイールドカーブの形状についても調整する』と発言したことに注目しています。近い将来、金利操作目標の引き上げ等があると予想しています」といった意見もありました。 2019年10月に消費税率を10%に引き上げる予定についてどのようにお考えですか、と聞いたところ、「予定通り10%に引き上げ、大半を国の借金返済に充てるべき」が5割を占め、「予定通り10%に引き上げ、教育無償化などに使途変更すべき」(21%)に大差をつけました。「デフレ脱却が確実になるまで、消費税10%は先送りすべき」(14%)と「消費税減税すべき」(4%)を合わせても反対は2割弱。「税率10%を上回る水準への消費税増税すべき」(7%)を含めると消費税率の引き上げを支持する声が8割を占めたものの、安倍首相が表明する使途変更には待ったをかける結果となりました。 市場関係者からは「(与党が大勝したものの)国民は消費税率引き上げと教育等への使途変更を容認したものではない。今後、各論での反対が出てくるだろう」、「財政健全化、消費拡大を目指すのなら、消費税率を引き上げると同時に所得減税するなど、可処分所得を増やす工夫も必要か」といった指摘もありました。   政府のデフレ脱却宣言は「しない」との予想が最多 安倍首相は10月26日の経済財政諮問会議で、来年の春季労使交渉をめぐって賃上げを要請しました。消費増税分の使途を変更し、国の借金返済を後回しにしても子育て世帯への支援を優先することで個人消費を支える一方、企業の賃上げを通じた家計所得の引き上げで消費拡大の実現を促し、デフレ脱却につなげたい考えのようです。 では、政府のデフレ脱却宣言の時期はいつになると思いますかと聞いたところ、最も多かった予想は「(デフレ脱却宣言は)しない」で25%、次いで「2019年度中」が19%となりました。市場関係者からは「物価の前年比上昇率が安定的に2%を見通せる状況になることは考えづらい」という見方が多く、時期を予想することは困難との意見が大半を占めました。一方で「消費税率引き上げを行う方便の一つとしてデフレ脱却宣言を行う基準を引き下げる可能性はある」、「政治的効果のありそうな参議院選挙前ではないか」との予想もありました。 政府のデフレ脱却宣言等、日銀の現行の異次元緩和を縮小できる環境になった場合、最初の手段は何だと思われますかと聞いたところ、「長期金利目標の引き上げ・解消」が最も多く60%、次に「国債買い入れ額の明示的な縮小」が36%、「ETF・J-REITの買い入れ額縮小」が32%、「マイナス金利の解除」が26%、「社債・CPなどの買い入れ額縮小」が14%という結果になりました。   国債組み入れ比率、「ややアンダーウエート」が増加 毎月定例の相場見通しの調査では、前回に比べて利回り上昇を予想する結果になりました。新発10年物国債の金利見通しは、1カ月後が0.066%、3カ月後が0.075%、6カ月後が0.090%と、9月調査(0.052%、0.062%、0.076%)に比べていずれも上昇しました。今後6カ月程度で注目する債券価格変動要因で最も多かったのは「短期金利/金融政策」が46%、次いで「海外金利」が35%でした。 資産運用担当者69人(ディーリング部門除く)を対象に、現在運用しているファンドについて国内債券の組み入れ比率について聞いたところ、「ニュートラル」が前回より5ポイント低下の54%となった一方、「ややアンダーウエート」が39%で13ポイント上昇しました。

消費増税やアベノミクス、衆院選で政権運営はどう変わる?

22日投開票の衆院選は自民・公明両党が過半数の議席を得て政権運営を継続できるか、もしくは新党躍進で政策の転換点となるかが焦点になっています。経済政策では消費増税やアベノミクスの評価が争点となっています。そこで与党・自民党の獲得議席数や選挙後の円相場の反応などについて、外国為替市場の担当者に聞きました。調査期間は10月10~12日、回答者数は76人です。 ※QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。   衆院選、自民「20議席未満の減少」が4割 「自民党・公明党」「希望の党・日本維新の会」「共産党・立憲民主党・社民党」の3極が争う構図となっている衆院選をめぐり、12日付の日本経済新聞朝刊などが序盤情勢について、与党の優勢と小池百合子東京都知事が率いる「希望の党」の苦戦を報じています。 外国為替市場の担当者に、自民党の議席数はどうなると考えますか、と聞いたところ、最も多かったのは「20議席未満の減少」で44%、次いで「20議席以上減少」が42%、「増える」が7%でした。安倍晋三首相が退陣に追い込まれる議席減少数については、最も多いのが「与党で過半数割れ」で49%、次いで「自民で50議席以上」が29%となっています。今回の衆院選で見込まれる議席数の減少程度では、安倍政権は継続するとの見方が多いようです。 市場関係者からは「衆院選では、与党は議席減も十分な多数を確保し、経済財政政策運営に変化はないとみられる。金融政策は安倍政権が続く中、現行の緩和路線が維持されるだろう」、「順調な経済動向、株価の上昇基調維持を踏まえると政策を特に変える必要性に乏しい。本人も年齢、健康等の理由を持ち出さない限り、続投に意欲ありと思われる」との声が聞かれました。経済政策などへの衆院選の影響は軽微との予想が大半のようです。 仮に安倍首相が退陣に追い込まれた場合の円相場の反応について聞いたところ、「円高・ドル安」が86%を占めました。また、安倍首相の後任として最も有力なのは「岸田文雄氏」で56%、次いで「石破茂氏」が23%でした。   FRB議長後任予想「イエレン再任」は34%に後退 9月の日銀金融政策決定会合では、新任の片岡剛士審議委員が現行政策の維持に反対票を投じ、2%の物価安定目標の達成には不十分だとして、追加緩和の必要性を訴えました。足元の市場環境などを踏まえ、10月30-31日開催の会合ではどうなると考えますか、と聞いたところ、最も多かったのは「片岡氏だけが追加緩和を求める構図が続く」で86%を占めました。次回会合で片岡氏が具体的な追加緩和策を提案するか、注目が集まります。 その日銀で、2018年4月に任期満了となる黒田東彦総裁の後任予想で最も多かったのは「黒田東彦・日銀総裁(再任)」で55%、次いで「中曽宏・日銀副総裁」が18%、「雨宮正佳・日銀理事」が11%でした。 一方、米国ではトランプ大統領が早ければ10月中にも、次期FRB議長人事を最終決断すると言われています。2018年2月に任期が切れるイエレン議長の後任として誰が最も有力と考えますか、と聞いたところ、最も多かったのは「ジャネット・イエレン現議長(再任)」で34%、前回調査まで3番手につけていた「ケビン・ウォーシュ元FRB理事」が23%で続きました。「その他」ではジェローム・パウエルFRB理事が回答数全体の約3割の票を集めました。「ゲーリー・コーン米国家経済会議(NEC)委員長」は5%と後退し、「ジョン・テイラー米スタンフォード大学教授」(5%)と並びました。 市場関係者からは「次期FRB議長に関しては、誰が就いてもイエレン現議長よりは『タカ派』的となる為、FRBは来年も緩やかな利上げ路線を継続するものと思われる」との見方から影響は軽微とする意見が大方のようです。   事業法人の前提為替レートは111円台後半 毎月定点調査している為替相場見通しによると、金融機関の外為業務担当者の為替見通しは10月末の平均値で1ドル=112円27銭と、9月調査(109円93銭)から大幅に円安へシフト。3カ月後の12月末には113円12銭、6カ月後の3月末には113円52銭との予想です。今後6カ月程度を想定した注目の為替変動要因は、円が「政治/外交」、ドルとユーロが「金利/金融政策」でした。 ファンドの運用担当者に外貨建て資産の組入状況について聞いたところ、「ニュートラル」が前回の73%から54%に低下した一方、「オーバーウエート」が前回調査から20ポイント上昇の38%となりました。また、事業法人の業績予想の前提為替レートは平均値で1ドル=111円85銭と足元の水準並み。一方で対ユーロでは1ユーロ=123円25銭と現在の水準より大幅に円高に予想しているため、為替差益が生じる可能性がありそうです。

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