「世界インカム戦略B」との組み合わせに適した投信は?  「相関係数」活用術

いま保有している投資信託と組み合わせて別の投信を購入したいが、どんなファンドを選べばいいか分からない――。そんなときに参考になるのが「相関係数」だ。 主に先進国の債券に投資する「野村PIMCO・世界インカム戦略ファンド Bコース」(01318164)を保有していると想定し、この「先進国債券(格付混在)型」投信との組み合わせに適したファンドを探す。 まず検証するのは、比較的近い値動きをする「みずほUSハイイールドオープンBコース(為替ヘッジなし)」(47313046)との相性。米国のハイイールド債券に投資する「先進国債券(非投資適格)型」だ。「先進国債券(格付混在)型」との相関係数(日次1年)は0.95と高い。 5対5の割合で投資した「合成」のリターン(分配金再投資ベース、週次1年・年率)は17.83%。「PIMCO世界インカム戦略B」だけに投資した場合の16.29%と、「みずほUSハイイールドB」だけに投資した19.37%の中間だった。 価格変動を示すリスク(標準偏差、週次1年・年率)は「PIMCO世界インカム戦略B」だけに投資した場合が9.09%で、「みずほUSハイイールドB」は9.76%。2ファンドの平均を単純に計算すると9.42%程度になる。実際にこの組み合わせで同額ずつ投資した「合成」のリスクは9.25%で、平均値より0.17ポイントだけ低くなる(図1参照)。この差がリスク低減の効果だ。 次に値動きの異なる国内株式型の「JASDAQオープン」(0331194A)との組み合わせを見てみる。「先進国債券(格付混在)型」と「国内株式型」の相関係数は0.46と低い。 「合成」のリターンは32.07%で、「PIMCO世界インカム戦略B」と「JASDAQオープン」の中間の値になった。「合成」のリスクは8.89%で、2ファンドの平均(11.07%)を2.18ポイントほど下回る(図2参照)。リスク低減効果はこの組み合わせの方が格段に大きくなった。 このようにリターンはどちらの組み合わせでも2つのファンドを足して半分にした数値を維持する一方、リスクの低減幅は相関が低い組み合わせの方が大きくなった。複数のファンドに投資して分散効果を上げるには、相関が低く値動きの傾向が異なるファンドの組み合わせが有効と言える。 (QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

投信に関する知識不足が浮き彫りに【日経リサーチ調査⑤】

日経リサーチが実施した調査では、投資信託に関する知識不足が浮き彫りになった。分配金を現金で受け取ると複利効果が出にくくなることや、普通分配金と特別分配金の違いについて理解している人の割合は1割にも満たなかった。 —————————————————————————- Q.金融関連認知 (※枠内の数字は認知している人の比率) ◎投資信託で分配金を現金で受け取ることは、上昇局面の複利効果が効かない点で、不利なこと ┏━━━┓ ┃ 9.0%┃ ┗━━━┛ ◎投資信託の普通分配金と特別分配金(元本払戻金)の違い ┏━━━┓ ┃ 9.4%┃ ┗━━━┛ ◎投資信託の過去の運用成績や人気が将来の運用成績を保証しないこと ┏━━━━┓ ┃15.6%  ┃ ┗━━━━┛ —————————————————————————- ※「日経リサーチ 生活実態調査データベース『データ・ア・ラ・モード』」のサイトはこちら↓ https://www.nikkei-r.co.jp/service/crm/alamode/ (QUICK資産運用研究所) =⑥に続く *************************** <アンケート調査概要> ・調査タイトル:「生活実態調査データベース『データ・ア・ラ・モード』定期調査 金融資産・銀行編」 ・調査実施機関:日経リサーチ ・調査実施期間:2017年6月21~26日 ・調査対象:15歳以上の一般個人男女 ・調査地域:全国 ・調査方法:インターネット調査 ・回収サンプル数:8万8000サンプル ***************************  

投信購入のきっかけは「窓口」「外交員」【日経リサーチ調査④】

「投資信託(ETF,ETN,REIT,商品ファンド含む)」の取引を開始したきっかけ(情報源)は、「金融機関の窓口」や「金融機関の外交員・営業職員」と答えた人の割合が上位だった。日経リサーチが実施した調査で分かった。 年代別にみても、金融機関との接触が投信購入のきっかけの上位に入っている。50歳代以下は「金融機関の窓口」、60歳代以上は「金融機関の外交員・営業職員」が首位だった。 50歳代までの現役世代では、金融機関のホームページや雑誌の記事・広告など、非対面チャネルも投信購入のきっかけになっている。 ※「日経リサーチ 生活実態調査データベース『データ・ア・ラ・モード』」のサイトはこちら↓ https://www.nikkei-r.co.jp/service/crm/alamode/ (QUICK資産運用研究所) =⑤に続く *************************** <アンケート調査概要> ・調査タイトル:「生活実態調査データベース『データ・ア・ラ・モード』定期調査 金融資産・銀行編」 ・調査実施機関:日経リサーチ ・調査実施期間:2017年6月21~26日 ・調査対象:15歳以上の一般個人男女 ・調査地域:全国 ・調査方法:インターネット調査 ・回収サンプル数:8万8000サンプル ***************************  

大和投信の「日本株発掘」、11日から新規受付を停止

大和証券投資信託委託が運用する「日本株発掘ファンド」は、11日から新規申込みの受付を一時的に停止する。純資産総額(残高)が6日時点で642億円まで増え、信託金限度額の1000億円に近付いたためだ。 大和投信は7日の発表資料で「運用資産規模を適正な規模にすることで運用効率を維持するため」と説明している。受付停止の対象は「日本株発掘ファンド」と「日本株発掘ファンド 米ドル型」の2コース。 「日本株発掘ファンド」は今年4月以降、月間の設定から解約を差し引いた資金の流入超過が続いている。特に10月の資金流入額(推計値)は91億円と、2015年3月(108億円)以来の多さだった。投資対象は国内株式の中小型株が中心。  マザーファンドが同じ「ジャパン・エクセレント」は受付を継続する。同ファンドの残高は6日時点で166億円。 大和投信の発表資料はこちら⇓ 「日本株発掘ファンド」、「日本株発掘ファンド(米ドル型)」 新規買付けのお申し込みの受け付け停止のお知らせ   (QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

保有投信、シニア層は「毎月分配型」に傾斜【日経リサーチ調査③】

日経リサーチが実施した調査によると、「投資信託(ETF,ETN,REIT,商品ファンド含む)」を保有している人の割合は17.2%にのぼった。「国内株式」の保有率(26.6%)よりは低かった。 保有している投資信託の種類では、「国内株式ファンド」が最多の45.3%だった。30歳代以下、40~50歳代、60歳以上のどの年齢層でもトップだった。 60歳以上のシニア層と呼ばれる世代では、「毎月分配型ファンド」を保有している人の割合が34.6%と、他の世代と比べ圧倒的に高かった。高利回り商品として人気のあった「不動産投資信託(REIT)」の保有率の高さも目立った。 ■保有金融資産(全体、単位%) ・普通預金——————————————————99.4 ・定期預金——————————————————58.8 ・生命保険(満期金のあるもの)——————————-33.5 ・国内株式——————————————————26.6 ・個人年金保険(円建て)————————————–22.8 ・積立預貯金(定期積金)————————————–19.8 ・投資信託(ETF,ETN,REIT,商品ファンド含む)—————-17.2 ・社内預貯金・財形貯金—————————————–10.3 ・外貨預金(普通)———————————————-7.9 ・MMF・MRF・中期国債ファンド——————————–7.0 ・債券(円建て)————————————————4.7 ・外貨預金(定期)———————————————-4.6 ・個人年金保険(外貨建て)————————————-3.7 ・外貨建てMMF————————————————–3.3 ・外国株式——————————————————-3.2 ・債券(外貨建て)———————————————-3.1 ・外国為替保証金取引(FX)————————————3.1 ・金銭信託・貸付信託——————————————–2.5 ・ラップ口座—————————————————–1.9 ・先物・オプション商品、カバードワラント———————0.9 ・差金決済取引(CFD)——————————————0.5 ・無回答———————————————————-0.0 ※出所:日経リサーチ 生活実態調査データベース『データ・ア・ラ・モード』定期調査 金融資産・銀行編 ※「日経リサーチ 生活実態調査データベース『データ・ア・ラ・モード』」のサイトはこちら↓ https://www.nikkei-r.co.jp/service/crm/alamode/ (QUICK資産運用研究所) =④に続く *************************** <アンケート調査概要> ・調査タイトル:「生活実態調査データベース『データ・ア・ラ・モード』定期調査 金融資産・銀行編」 ・調査実施機関:日経リサーチ ・調査実施期間:2017年6月21~26日 ・調査対象:15歳以上の一般個人男女 ・調査地域:全国 ・調査方法:インターネット調査 ・回収サンプル数:8万8000サンプル ***************************  

毎月分配型投信、残高シェアが50%割れ 10月末

国内公募の追加型株式投資信託で、毎月分配型の占める割合が低下している。10月末時点の純資産総額(残高)のうち、毎月分配型の割合は48.9%だった。QUICK資産運用研究所の集計データでさかのぼれる2008年以降、50%を割り込むのは初めて。 毎月分配型の残高シェアは、2011年8月の72%をピークに低下傾向にある。毎月分配型は複利効果を得にくいうえ、元本の一部を取り崩して分配する仕組みを敬遠する動きもあって資金流出が続いている。 (QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

投信積立「利用している」、3.5%にとどまる【日経リサーチ調査②】

投信積立は長期の資産形成の手段として金融庁などが重要性を強調しているが、いまのところあまり浸透していないのが実情だ。2018年1月に始まる積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)が投信積立の普及につながるかが注目される。 調査結果によると、投信積立は年収や金融資産額が多いほど利用率が高い傾向があった。年代別にみると30代の3.9%が最も高いが、年代ごとのバラツキはそれほど大きくなかった。 「積立預金・積立貯金」を利用している人は全体の9.7%で、「投信積立」よりも利用率が高かった。 ※「日経リサーチ 生活実態調査データベース『データ・ア・ラ・モード』」のサイトはこちら↓ https://www.nikkei-r.co.jp/service/crm/alamode/ (QUICK資産運用研究所) =③に続く *************************** <アンケート調査概要> ・調査タイトル:「生活実態調査データベース『データ・ア・ラ・モード』定期調査 金融資産・銀行編」 ・調査実施機関:日経リサーチ ・調査実施期間:2017年6月21~26日 ・調査対象:15歳以上の一般個人男女 ・調査地域:全国 ・調査方法:インターネット調査 ・回収サンプル数:8万8000サンプル ***************************  

つみたてNISA「知っている」は2割弱 iDeCoは14%【日経リサーチ調査①】

日経リサーチが実施した調査(「生活実態調査データベース『データ・ア・ラ・モード』定期調査 金融資産・銀行編」)によると、2018年1月に積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)がスタートすることを知っている人は全体の18.5%にとどまった。金融庁は同制度の普及で個人に長期の積立投資による資産形成を促す狙いだが、制度開始が半年後に迫った時点で認知度があまり広がっていないことが分かった。 調査は日経リサーチが今年の6月21~26日にインターネットを通じて実施し、15歳以上の8万8000人から回答を得た。年齢が高く、世帯の年収や金融資産額が多いほど、つみたてNISAの認知度は高かった。 「2017年1月からiDeCo(個人型確定拠出年金)の加入対象者が拡大したこと」については、知っている人が全体の14.1%だった。QUICK資産運用研究所が昨年12月に20歳以上の約5000人を対象に実施した調査では、同内容の質問に対し「知っていた」が18.5%だった。実際に加入対象者の範囲が広がって半年が経過した時点でも認知度が低いことが明らかになった。 ※「日経リサーチ 生活実態調査データベース『データ・ア・ラ・モード』」のサイトはこちら↓ https://www.nikkei-r.co.jp/service/crm/alamode/ (QUICK資産運用研究所) =②に続く *************************** <アンケート調査概要> ・調査タイトル:「生活実態調査データベース『データ・ア・ラ・モード』定期調査 金融資産・銀行編」 ・調査実施機関:日経リサーチ ・調査実施期間:2017年6月21~26日 ・調査対象:15歳以上の一般個人男女 ・調査地域:全国 ・調査方法:インターネット調査 ・回収サンプル数:8万8000サンプル ***************************  

日興ファンドラップ、預かり残高が1兆円突破

SMBC日興証券が提供する投資一任サービスの「日興ファンドラップ」は、預かり残高の増加傾向が続いている。QUICK資産運用研究所が推計したところ、2017年8月末時点で1兆円の大台を初めて突破した。2014年8月末は約1400億円だったが、3年間で7倍近く膨らんだ。 預かり残高はファンドラップサービスに組み入れられている投資信託の純資産総額の合計値。現金などの部分は含んでいない。 日興ファンドラップは、外国籍の投信で構成されているのが特徴の1つだ。ほかの大手証券が提供するファンドラップサービスは国内籍の投信で構成されている。外国籍投信を活用しているのは日興ファンドラップのみで、ヨーロッパ有数の大手金融会社エドモン・ドゥ・ロスチャイルド・アセット・マネジメントが運用するファンド・オブ・ファンズ形式の外国籍投信を組み入れている。 ファンドラップサービス(SMAを除く)の預かり残高が1兆円を突破したのは、野村證券、大和証券に次いで3社目。三井住友銀行の仲介で販売しているSMBC日興証券の「SMBCファンドラップ」も預かり残高が4000億円を上回り、2つのサービスを併せると1兆5000億円に迫る勢いとなっている。 日本投資顧問業協会がまとめた業界全体のラップ口座の残高は、2017年6月末時点で過去最高の6兆9272億円だった。 (QUICK資産運用研究所 石井輝尚)

「インデックスファンド225」との組み合わせに適した投信は? 「相関係数」活用術

いま保有している投資信託と組み合わせて別の投信を購入したいが、どんなファンドを選べばいいか分からない――。そんなときに参考になるのが「相関係数」だ。 今回選んだのは、日経平均株価に連動するタイプの投信で純資産総額(残高)が最大の「インデックスファンド225」(02311886)。この「国内株式型」投信との組み合わせに適したファンドを探す。 まず検証するのは、値動きが比較的近い「ダウ・ジョーンズ インデックスファンド」(64315094)との相性。米国の株式に投資する「先進国株式型」だ。国内株式型との相関係数(日次1年)は0.65と比較的高い。 5対5の割合で投資した「合成」のリターン(分配金再投資ベース、週次1年・年率)は27.96%。「インデックスファンド225」だけに投資した場合の22.43%と、「ダウ・ジョーンズ」だけに投資した33.48%の中間だった。 価格変動を示すリスク(標準偏差、週次1年・年率)は「インデックスファンド225」だけに投資した場合が11.78%で、「ダウ・ジョーンズ」は16.23%。2ファンドの平均を単純に計算すると14.01%になる。ところが実際にこの組み合わせで同額ずつ投資した「合成」のリスクは13.26%で、平均値より0.75ポイント低くなる(図1参照)。この差がリスク低減の効果だ。 次に値動きの異なる新興国株式型の「ブラジル株式ファンド」(02311086)との組み合わせを見てみる。「国内株式型」と「新興国株式型」の相関係数は0.42と低い。 「合成」のリターンは30.31%で、「インデックスファンド225」と「ブラジル株式」の中間の値になった。「合成」のリスクは18.54%で、2ファンドの平均(21.63%)を3.09ポイント下回る(図2参照)。リスク低減効果はこの組み合わせの方が大きくなった。 このようにリターンはどちらの組み合わせでも2つのファンドを足して半分にした数値を維持する一方、リスクの低減幅は相関が低い組み合わせの方が大きくなった。複数のファンドに投資して分散効果を上げるには、相関が低く値動きの傾向が異なるファンドの組み合わせが有効と言える。   ▼相関が高い組み合わせ投資 *                                                 リスク       リターン *インデックスファンド225                       11.78     22.43 *ダウ・ジョーンズ インデックスファンド          16.23     33.48 ————————————————————————- 平均                                          14.01     27.96 ————————————————————————- 合成                                          13.26     27.96 ————————————————————————- リスク低減効果                                 ▲0.75     ―     ▼相関が低い組み合わせ投資 *                                              リスク       リターン *インデックスファンド225                    11.78     22.43 *ブラジル株式ファンド                     31.48     38.19 ——————————————————————— 平均                                       21.63     30.31 ——————————————————————— 合成                                       18.54     30.31 ——————————————————————— リスク低減効果                             ▲3.09    ―   ※単位は%、小数点以下3位を四捨五入。▲はマイナス。   ●QUICKがサービスしている情報端末「Qr1」を使うと便利 (QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

ひふみプラス、残高3000億円突破 3カ月で1000億円積み増し

レオス・キャピタルワークスが運用する「ひふみプラス」(9C311125)の純資産総額(残高)が3日時点で3000億円を超えた。7月上旬に2000億円を突破した後、わずか3カ月で1000億円を積み増した。 主な投資対象は日本の上場株式で、設定来リターンは9月末時点で270.85%。今年2月に放映されたテレビ番組の影響などを受けて残高が順調に伸び続け、販売会社の数も急増していた。 レオスが直販する「ひふみ投信」(9C31108A)も残高増が続き、3日時点で873億円と2008年10月の設定来で最高水準にある。 両ファンドとも来年から始まる積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)の対象にもなり、今後も個人投資家の関心が集まりそうだ。 <ファンド概要> ■純資産総額:3,001.78億円 ■基準価額:37,121円 ■設定日:2012/05/28 ■決算頻度:年1回(原則9月30日) ■為替リスク:なし ■信託報酬(税込み・年率):1.0584%* ■販売会社数:証券会社(20)、銀行(24) ■新QUICK投信分類:国内株式-その他(大型等)-為替リスクなし ■QFR:3 ※10月3日時点。信託報酬は目論見書記載の最大値、純資産総額に応じて低下。販売会社数はレオス・キャピタルワークスのホームページから抜粋。新QUICK投信分類はファンドを投資対象地域や資産などで区分したQUICK独自の投信分類。「QFR(QUICK FUND RISK)」はQUICKが算出する投信の価格変動リスクを示す指標。 ▼パフォーマンス 期間  1カ月 3カ月  6カ月   1年 3年 5年 設定来 リターン +3.46% +7.74% +15.89% +37.73% +72.34% +237.60% +270.85% ▼信託報酬の詳細 <純資産総額> <信託報酬> (税込み・年率) 500億円まで 1.0584% 500億円を超える部分 0.9504% 1000億円を超える部分 0.8424% ※監査費用は0.0054% (QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

アムンディ「あんしんスイッチ」、人気衰えず残高1000億円突破 気になるパフォーマンスは?

アムンディ・ジャパンが運用する「SMBC・アムンディ プロテクト&スイッチファンド<愛称:あんしんスイッチ>」(58311177)は19日、純資産総額(残高)が1000億円を突破した。同ファンドは7月下旬に当初設定額613億円という大型設定で運用を開始したのが話題となったが、保守的な資産運用を志向する個人マネーの人気が衰えず、資金流入が続いている。設定から約1カ月半で大台に到達した。 「あんしんスイッチ」は世界の株式や債券、短期金融資産など多岐にわたる金融商品に分散投資し、資産配分を機動的に変更するバランス型ファンドだ。フランスに拠点を置くアムンディ・アセットマネジメントが運用し、世界の株式や債券には主に欧米に上場している低コストのETF(上場投信)を通じて投資している。 大きな特色は、日本で初めて基準価額に応じた「プロテクトライン」と呼ぶ下値水準を設定した点だ。基準価額がそこまで下落した場合は、保証契約により基準価額がプロテクトラインを下回ることなく繰上償還される。ただし、保証契約を履行する銀行が経営破綻した場合には償還価額がプロテクトラインを割り込む可能性も残る。 設定時のプロテクトラインは当初元本1万円の90%の9000円。基準価額が1万600円に到達するとプロテクトラインは1万円に引き上がり、1万1111円に達した後は日々の基準価額の最高値の90%の水準になる。一旦上昇したプロテクトラインはそれ以下には下がらない。 月次レポートによると、8月31日時点の組み入れ比率は株式が18.4%、債券が58.1%、短期金融資産などが23.5%。同時点の設定来リターンはマイナス0.13%で、基準価額は最高値の1万4円と最安値の9971円の範囲で推移した。値動きが緩やかで安定した運用が特徴と言える。 メガバンクの三井住友銀行が販売し、購入時に手数料がかからない「ノーロード」という点も人気の理由かもしれない。運用経験の乏しい保守的な預金マネーがじわりと動いている。 一方、信託報酬は保証料の0.2200%と合わせて年率1.4404%(税込み)。運用内容が似た「アムンディ・ダブルウォッチ 」(58311161)の1.2960%を上回る。 ■気になるパフォーマンスは?類似ファンドの実績 「あんしんスイッチ」と、2016年1月に設定された「ダブルウォッチ」との主な違いは、保証契約がついているかどうかだ。「ダブルウォッチ」も日々の基準価額の最高値の90%を「フロア水準」とするが、基準価額がフロア水準を割り込むと繰上償還が決まり、償還価額がフロア水準を下回る場合がある。 「ダブルウォッチ」も設定以来、順調に残高を積み上げ、19日時点の残高は1300億円に迫っている。購入時の手数料は最大で2.16%かかるが、「あんしんスイッチ」が設定された後も日々の資金流入傾向は続いている。販売会社は8月末時点で三井住友銀行を含む26社(9月に2社追加)。 「あんしんスイッチ」のプロテクトラインや「ダブルウォッチ」のフロア水準の考え方を取り入れたファンドの運用はもともと欧州で広がった。アムンディは本拠地のフランスで1990年代前半から「プロテクト90シリーズ」の運用を始め、国民性が保守的とされる同国で人気を集めた。現在は欧州をはじめ香港やシンガポールでも販売され、8月末時点の運用資産残高の合計は円換算で約6400億円にのぼるという。 気になるのは、これらのファンドの過去の運用実績だ。「ダブルウォッチ」の販売用資料によると、フロア水準の付いた類似ファンドの「Amundi Protect 90 ESR(ユーロ建て)」の場合、2008年11月14日の設定から17年3月末まで基準価額は一度もフロア水準を割らずに緩やかに上昇してきた。同ファンドも運用対象は世界の株式と債券、短期金融資産で、この間の年率リターンはユーロ建てで2.26%、円ヘッジベースで2.78%(費用控除後)となっている。 1991年に設定された別の類似ファンドでは、リーマン・ショックが起きた2008年の年間の運用実績がマイナス2.4%(ユーロ建て)にとどまり、フロア水準割れを回避した。「あんしんスイッチ」も、市場のリスクが高まる局面では債券や短期金融資産の組み入れ比率を高めてプロテクトラインを割り込まないように運用する。 (QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

ラップ口座残高、過去最高を更新 7兆円に接近

日本投資顧問業協会は7日、投資家が金融機関に運用を一任する「ラップ口座」の残高が2017年6月末時点で過去最高の6兆9272億円になったと発表した。3月末と比べて5.4%増加し、7兆円に近付いた。契約件数も59万835件と過去最高を更新した。 株高などによる運用益の増加に加え、新規の資金流入も続いて残高を押し上げたとみられる。前の四半期末と比べた伸び率は3月末の2.4%から拡大した。 (QUICK資産運用研究所 西田玲子)

投信、「日経平均連動型」に資金流入 個人マネーが押し目買い

日経平均株価に連動するタイプの投資信託に個人マネーが戻りつつある。日経平均が節目の2万円を下回って推移しているのを受け、押し目買いが入っているとみられる。国内株式に投資する国内公募の追加型株式投信(ETFを除く)のうち、8月の資金流入上位10本に入るファンドの半数は「日経平均連動型」が占めた。 「国内株式型」の投信は7月まで13カ月連続の資金流出超。株高局面で利益確定の売りが膨らみ、特に日経平均に連動する運用成果を目指すインデックス型のファンドから資金流出が目立っていた。 8月に入って日経平均が2万円を割り込む日が増え、投信市場でもマネーの流れが変わってきた。15日までの資金動向を調べたところ、「国内株式型」の投信で資金流入超過額の上位10本のうち5本は日経平均連動型だった。 日経平均連動型で流入超過額が最も多いのは「日経225ノーロードオープン」(47311988)で、8月は15日までに設定が解約を86億円ほど上回っている。同ファンドは今年1~7月までの合計で391億円の流出超だった。 (QUICK資産運用研究所 西田玲子)

「インド株式」との組み合わせに適した投信は?  「相関係数」活用術

いま保有している投資信託と組み合わせて別の投信を購入したいが、どんなファンドを選べばいいか分からない――。そんなときに参考になるのが「相関係数」だ。 今回は足元で好成績を収めているインド株関連ファンドの中で、最も運用期間の長い「イーストスプリング・インド株式オープン」(83311049)をピックアップ。この「新興国株式型」投信との組み合わせに適したファンドを探す。 まず検証するのは、値動きが比較的近い「アジア・オセアニア好配当成長株オープン(毎月分配型)」(0931105A)との相性。日本を除くアジアやオセアニア地域の株式に投資する「グローバル株式(先進・新興複合)型」だ。新興国株式型との相関係数(日次1年)は0.89と高い。 5対5の割合で投資した「合成」のリターン(分配金再投資ベース、週次1年・年率)は27.92%。「インド株式」だけに投資した場合の30.58%と、「アジア・オセアニア好配当成長株」だけに投資した25.26%のちょうど中間だった。 価格変動を示すリスク(標準偏差、週次1年・年率)は「インド株式」だけに投資した場合が15.35%で、「アジア・オセアニア好配当成長株」は12.89%。2ファンドの平均を単純に計算すると14.12%になる。ところが実際にこの組み合わせで同額ずつ投資した「合成」のリスクは13.16%で、平均値より0.96ポイント低くなる(図1参照)。この差がリスク低減の効果だ。 次に値動きの異なる国内株式型の「フィデリティ・日本成長株・ファンド」(32311984)との組み合わせを見てみる。「新興国株式型」と「国内株式型」の相関係数は0.39と低い。 「合成」のリターンは28.62%で、「インド株式」と「日本成長株」の中間の値になった。「合成」のリスクは11.25%で、2ファンドの平均(13.56%)を2.31ポイント下回る(図2参照)。リスク低減効果はこの組み合わせの方が大きくなった。 このようにリターンはどちらの組み合わせでも2つのファンドを足して半分にした数値を維持する一方、リスクの低減幅は相関が低い組み合わせの方が大きくなった。複数のファンドに投資して全体の価格変動リスクを低減しながらリターン向上を狙う分散効果を上げるには、相関が低く値動きの傾向が異なるファンドの組み合わせが有効と言える。   ▼相関が高い組み合わせ投資 *                    リスク            リターン *インド株式オープン                              15.35          30.58 *アジア・オセアニア好配当成長株OP(毎月分配)     12.89          25.26 ——————————————————————————————- 平均                                        14.12          27.92 ——————————————————————————————- 合成                                        13.16          27.92 ——————————————————————————————- リスク低減効果                               ▲0.96             ―   ▼相関が低い組み合わせ投資 *                                          リスク            リターン *インド株式オープン                           15.35          30.58 *フィデリティ・日本成長株・ファンド               11.76          26.65 ———————————————————————————– 平均                                      13.56          28.62 ———————————————————————————– 合成                                      11.25          28.62 ———————————————————————————– リスク低減効果                             ▲2.31           ―   ※単位は%、小数点以下3位を四捨五入。▲はマイナス。   ●QUICKがサービスしている情報端末「Qr1」を使うと便利 (QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

「分配金健全度」、上位10投信で平均25.7% 毎月分配型

国内公募の追加型株式投資信託の半分以上を占める「毎月分配型」。一定の金額を毎月受け取れる仕組みはシニア層を中心に人気が根強いが、その分配金は元本を取り崩して支払われているケースが少なくない。QUICK資産運用研究所が試算したところ、毎月分配型で純資産総額(残高)が上位10位に入るファンドの「分配金健全度(1年)」は、4月末時点の平均で25.7%にとどまった。 分配金健全度は1年前に購入した場合の分配金合計に占める「普通分配金」の割合を算出した。数値が大きいほど分配金の健全性が高いとみなす。この普通分配金は運用で得た収益(もうけ)から支払われ、それ以外の部分は元本を取り崩す「元本払戻金(特別分配金)」だ。   例えば残高が首位の「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし) 」(3231203C)の分配金健全度は32.4%。このファンドを1年前の2016年4月末(基準価額は5061円)に購入した場合、過去1年で支払われた分配金合計1020円のうち普通分配金は3割ほどで、残りの7割弱は元本払戻金(特別分配金)だった。   上位10本のうち、運用益だけで分配金をまかなえているファンドは1本もない。分配金健全度が最も低かったのは「ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型) 」(02313043)の6.3%。最高は「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」(32315984)の49.7%だった。なお、同じファンドでも購入した時期によって分配金健全度の水準は異なる。

2017年上期の投信、「豪州株」「AI」に資金流入 「海外REIT型」は流出超

2017年1~6月の半年間で、国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)はオーストラリアの株式に投資するファンドや人工知能(AI)関連投信への資金流入が目立った。海外の不動産投資信託(REIT)に投資するファンドからは資金が流出した。 設定から解約を差し引いた資金流入超過額(推計値)が最も大きかったのは「LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型) 」(53311119、7月12日から新規申込みを一時停止する予定)。投資先が同じ「ニッセイ豪州ハイ・インカム株式ファンド(毎月決算型) 」(29315126)も6位に入った。 今年に入って設定された「GSグローバル・ビッグデータ投資戦略 Bコース(為替ヘッジなし) 」(35312172)や、「野村グローバルAI関連株式ファンドBコース 」(01313172)といったAI関連のテーマ型も人気を集めた。 「海外REIT型」では、分配金額を据え置いている「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし) 」(T04312047/TSK)が唯一、流入額上位に入った。 一方、資金流出超過額のランキングでは、上位3本を海外REITに投資するファンドが占めた。いずれも昨年末から今年初めにかけて分配金を引き下げた。 (QUICK資産運用研究所 西田玲子)

投信の定説「ボーナス月は新規設定が増える」は本当か?

6月に新規設定される国内公募の投資信託は42本程度と、14年ぶりの低水準に落ち込んだ前月の18本を大幅に上回る見通し。新規ファンドの当初設定額の合計も前月の624億円(自己設定除く)から増える見込みだ。「毎年6月と12月のボーナス月は投信の新規設定が増える」とのイメージが強いが、はたしてその通りだろうか。過去の実績を検証してみた。 1997年7月~2017年6月まで20年間の国内公募の投信データ(自己設定とETFを除く、17年6月は同28日時点の判明分)を使って、月別で新規ファンドの設定本数を調べたところ、6月の平均は26本だった。1年の中では4番目の多さ(図表1、2参照)。12月(31本)は2番目だった。いずれも順番は上の方だが、新規設定がボーナス月だけに集中するというわけでもなさそうだ。 一方、新規設定ファンドの当初設定額を月別の平均で見ると、12月が多い方から5番目、6月は8番目にとどまった。ボーナス月だからといって、新規ファンドに投資マネーが押し寄せるといった傾向は見られない。これらの結果を見る限り、「ボーナス月に新規設定が増える」との通説は、投信市場における都市伝説の類いと言えるかもしれない。 新規ファンドに絞ると定説が当てはまるか微妙だが、既存ファンドも合わせて見ると図表4のような結果になった。投資信託協会が公表している国内公募株式投信のデータを1989年までさかのぼって調べたところ、月別で設定額平均のトップは12月。6月も3位に入った。 このように年2回のボーナス月に投信を買う人が増える傾向はありそうだ。積み立て投資でボーナス月に積立額を増やせるサービスや、証券会社や銀行が実施する「ボーナスキャンペーン」のほか、この時期に合わせて投信の販売員に課される「ノルマ」が厳しくなりがちなことも設定額の増加と関係しているかもしれない。設定額が12月に次いで多いのは、年度末に当たる3月だった。 とはいえ、投信の購入者は依然としてシニア層が中心。働き盛りの現役世代が少数派にとどまるなかで、投信業界にとって「ボーナス月こそ書き入れ時」との期待はそれほど大きくなさそうだ。 (QUICK資産運用研究所 西田玲子)

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