テスラ急騰、空売り専科シトロン「ロング」の論拠は

23日の米国市場でテスラが大幅続伸し、12.71%高の294.14ドルで終えた。空売り投資家のシトロン・リサーチが23日、ツイッターで「テスラを今四半期にロング(買い持ち)にしている」とつぶやいたことで警戒感が薄れる展開だった。シトロンはテスラが22日遅くに24日に2018年7~9月期決算を発表すると明らかにしたことを踏まえ、フォードと同じ日に決算発表を行うのは空売りには悪い兆候になるかも知れないなどと指摘していた。 (片平正ニ) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

日本株に根強い先高期待、その足元を脅かす海外勢の売りサイン

日本株はこのところ大きく値を下げたが、それでも投資家の先高期待は根強いようだ。 きょうから12月10日までの48日間の日程で、臨時国会が開かれる。相次いだ災害の復旧・復興のための補正予算案などが審議される。来年夏の参院選や秋の消費増税を前に、今後は一段と大きな規模の財政政策が打ち出される見通し。「国策に逆らうな」。政府が景気対策に本腰を入れる以上「売りで向かうのはリスク」ともいえる。 「11月の米中間選挙などが終わればアク抜け感が広がる。機械や半導体製造装置(SPE)など2020年3月期のハードルが下がる銘柄で、悪材料出尽くしのタイミングを狙っている」(外資系投資顧問)。前日は中国株安をきっかけにダイフク(6383)などが急落。半導体需要減速への警戒でSCREENホールディングス(7735)や東京エレクトロン(8035)も下げた。ただ、いまの業績が悪いほど翌期は反動が大きくなる。投資のプロの目に、足もとの急落はバーゲンハントのチャンスに映る。 年金向けアセットアロケーションなどを担当する国内運用会社のファンドマネージャーも「EPSが切り上がり続ける限り、株価は上がるのは当然。過度な悲観は修正される」と話す。足もとの動きはノイズに過ぎない、との見立てだ。アナリストが予想する12カ月先のEPSは切り上がり続けており、株式相場も歩調を合わせている。 日本株の先高期待の根強さは、米国上場のETFをみてもわかる。QUICK FactSet Workstationで日本株ETFの資金フローをみたところ、10月1~19日は資金流入超が続いている。15~19日は7億ドルの流入超だった。20億ドルの流出超だった米国株ETFとは対象的だ。乱高下の繰り返しにもめげず、せっせと買う動きがある。 こうした強気な見方はいつまで続くのか。 頼みの綱だった米国株の上昇には、すでに暗雲が垂れこめる。米調査会社ECRIがさまざまな経済指標などをもとに米国の経済活動の動きを数値化した指数がある(下のグラフの赤い線)。これを見ると、米景気の勢いは陰りがみられる。重要なのは、景気がピークアウトを迎えていることでなく「米国株の先行指標に近い動きをすること」(ファンドマネージャー)。米国株(グラフ青い線)はいつ崩れても不思議ではない。 ■ECRIのインデックス指数を前年同期と比較した値%(赤・左軸)とS&P500(青、右軸) 「米国株が上がらなくても、政府の財政出動があれば日本株は上昇する」。こうした考えは早計だ。投資信託などで使われる、運用効率を測るモノサシの1つに「シャープレシオ」がある。リターンをリスクで割って計算する。シャープレシオが高ければ「運用効率がよい投資先」と判断する。リターンがどれほど高くても、リスクも大きいなら効率はよくない、という結果になる。 S&P500とTOPIXのシャープレシオを計算し、東証が発表する投資部門別売買動向での海外勢の買い越し・売り越し額の推移を重ねてつくったのが下のグラフだ。 ■株価動向と海外投資家の売買動向は相関性が高い ※S&P500(赤・左軸)とTOPIX(緑・同)のシャープレシオ。リスクフリーレートはTOPIXがゼロ、S&P500はフェデラルファンドレートを利用。リターンは月間の騰落率を年率換算。海外勢の売買動向(右・青)は月間の数値を使用。直近値は週次ベース。単位億円 これを見ると、S&P500のシャープレシオが低下した2013年8月は、アベノミクスに市場が沸く中で海外投資家は日本株を売り越した。大きく上昇した2017年10月は2兆円を買い越した。TOPIXのシャープレシオも方向性に大きな違いはないが、過去10年に限って計算すると、TOPIX(グラフ緑)よりもS&P500(グラフ赤)のシャープレシオのほうが、日本の株式相場の上昇をけん引する海外投資家の売買動向との相関性がより高い。この数値が足もとで切り下がっている。値動きが荒いだけで、満足なリターンが得られていないためだ。 結局のところ、大きな資金を運用する海外投資家が買わないと株価は上がらない。彼らが日本株外しに動くのであれば、楽観論の修正は早いほうがよい。(松下隆介) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

荒れ模様の上海、中国版恐怖指数が高水準

22日の米国市場で恐怖指数のVIXが続落し、1.25%安の19.64で終えた。この日の米国市場でS&P500は4日続落したが、ダウ工業株30種平均が反落する一方でナスダック指数が4日ぶりに反発する中、指数のマチマチ感が強いなかでボラの上昇が一服。VIXは2日連続で投資家心理の不安感を示すとされる20を下回って終えた。 一方、この日の中国本土市場で上海総合指数が4.09%高で大幅続伸した。2016年3月以来、2年7カ月ぶりの上昇率を記録し、中国当局の景気・株価支援策期待で大幅上昇となったが、シカゴオプション取引所(CBOE)の中国版・恐怖指数VXFXIは0.31%安の28.62で終え、投資家心理の不安感を示すとされる20を大幅に上回ったままだった。22日の日経平均VIは2.50%安の21.80で20を上回ったままだが、中国版・恐怖指数が高い水準にあることが分かる。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

高齢化で日本株が売られる理由 相続・換金処分で年2兆円、需給悪化の一因に

逆張り思考の強い個人投資家は相場の下げ局面では貴重な買い支え役だが、長期の目線で考えると日本株の売り要因になりかねない。高齢化による株式の売却がその理由だ。野村証券が「個人投資家が日本株を売る理由」と題したリポートで分析している。 「高齢化の進行による売り圧力は資産形成を意図した政策効果を上回る」――松浦寿雄チーフストラテジストらは、相続される上場株式の合計額は年間約2.5兆円で、そのうち8割が売却されると年2兆円の売り圧力になるとそろばんをはじく。 資産形成を意図した政策効果として少額投資非課税制度(NISA)を通じて17年は0.4兆円ほどの日本株への資金流入があったと指摘。こうした資産形成効果が多少なりとも売り圧力を和らげるが、19年にかけても売り圧力が強まりかねないという。 富裕層向けに投資セミナーを開く国内銀行のある担当者は「結局のところ資産を受けつぐ予定の次代の投資家教育がカギとなる」と話す。とはいえ、その投資教育は遅れ気味ともいう。 野村証券の松浦氏らは売り圧力の影響を受けそうなのは「高配当利回り銘柄」と指摘する。魅力的に映る高配当利回り銘柄をこれまで重視する向きが強かったからこそ、高齢化の進展に伴って売りが強まる可能性がある。リポート内では「企業側も株主の年齢を考慮した対策が必要となってくるかもしれない」とも指摘した。 一部ファンドの説明会では年齢層の若い投資家が数多くみられる一方、多くの投資説明会では未だに投資家の年齢層が高い状況が目立っている。証券界にとって高齢化という逆風をどう乗り越えるかは大きな課題といえよう。(中山桂一) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

国債「低ボラ」日本だけじゃない 金融政策、米でも手詰まり感

日本国債のボラティリティ(価格変動率)は限界的な水準まで低下したままだ。方向感に乏しい国債買い入れの減額・指し値オペ等の刺激によって跳ねあがる瞬間があっても持続性はない。 実は「低ボラ」は日本に限った話ではない。米国債の先行きボラティリティを示すメリルリンチMOVEインデックス(MOVE指数)も低い水準を保っている。ボラティリティが高まるきっかけとしては、突然の利上げ・利下げや予想外の利上げ見送りなど金融政策の不確実性が重要だ。米国債市場でも政策予見性が高まっていく局面ではボラティリティの低下基調が現れている。 日米における国債のボラティリティの低位安定は金融政策の手詰まり感を反映したものと考えられ、市場参加者にとっては収益チャンスの喪失を印象づけることになろう。(丹下智博) ■米国債と日本国債のボラティリティ ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

地政学リスク以上にリスクオフ 原油が売られ金に買い

18日の米国市場で原油相場は下落した。売買高の最も多い12月限は前日比0.99ドル安い1バレル68.71ドルで終えた。記者殺害疑惑のサウジアラビアを巡る地政学リスクが台頭しているが、前日に続いて米原油在庫の需給のゆるみを意識した売りが続いた。この日は中国株や米国株式相場など主要株式相場が軒並み下落し、リスク資産としての原油の売りを促した面もあった。 一方、金相場は上昇した。COMEXの金先物12月限は2.7ドル高の1トロイオンス1230.1ドルで終えた。全般的にリスクオフムードが強まるなか、質への逃避として金先物には買いが入った。(中山桂一)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

「中国といえばCAT」のユウウツ 上海急落で関連銘柄に売り

18日の米国株式市場でキャタピラーが大幅続落し、3.91%安の135.8ドルで終えた。一時は134.47ドルまで下げ、8月16日以来、2カ月ぶりの安値圏に沈んだ。 18日の中国本土市場で上海総合指数が急反落し、2.93%安の2486.4186で終え、3年11カ月ぶりの安値圏に沈んだことで中国関連銘柄が大幅安となり、主力のキャタピラーも売りが優勢だった。 この日のダウ工業株30種平均構成銘柄の下落寄与度2位となり、ダウを37ドルほど押し下げた。寄与度トップのボーイングとあわせて中国関連2銘柄でダウ平均を80ドル近く押し下げる要因となった。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

聞きわけのないイタリア財政にダメ出し、ユーロにも売り

財政問題を抱えるイタリアの予算案を巡る警戒感から、イタリア債相場は軟調な展開が続いている(グラフ青、逆目盛で金利が上昇)。欧州委員会は18日、イタリア政府に対し2019年の予算案がEUの財政規律から大幅に逸脱しているとの見解を通達した。 18日の外国為替市場では、イタリア問題に加え、英国の欧州連合(EU)離脱交渉の難航から、ユーロ(グラフ赤)が下落。対ドルでは8月中旬以来の安値を付けた。 株式相場でもイタリア売りが鮮明だ。イタリアMIB指数は1.88%の大幅な下げ。個別ではイタリア銀行大手のウニクレディトが3%を超える下げとなったほか、インテーザ・サンパオロも大きく下落した。(池谷信久、中山桂一)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米長期金利、引け前の急上昇 仕掛人はリスク・パリティ・ファンド

17日の米債券市場では長期債が売られ、10年物国債利回りは9日以来となる3.2%台に乗せた。16日に続き、17日も取引終了にかけて米長期金利は急上昇し、「リスクパリティ・ファンドによるボラティリティ調整のための売りが指摘されている」(ストラテジスト)という。 10日に米長期金利が上昇した際は株式市場が嫌気し、ダウ工業株30種平均が800ドル超の大幅下落となり、11日にも500ドル超の大幅な下げを記録した。今回も米株式市場の動向が気になるところだ。(丹下智博 、池谷信久)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

もう一つの「出口問題」 マイナンバーが高齢投資家に退場迫る?

「最近ひしひしと未曾有の高齢化を感じる」ーー。投信の運用業務や自己売買部門のマネージャー、ストラテジストを経て、現在は個人投資家として活躍する男性、S氏と話す機会があった。歴史を紐解くと日本株の株式益回りは高い(株価は割安)が、日本株が買われないのは「高齢化」に伴う中長期的な構造問題があるのではないかとも感じているという。 東証1部の株式益回りは17日時点で6.87%。株式に求められる株価収益率(PER)の逆数である益回り(1株利益を株価で割った値)であり、10月15日には16年8月3日以来の7%台に乗せた。S氏は過去の水準からすると割安な水準だと指摘する。 少子高齢化に伴う中長期的な成長が見込めない日本。長年に渡り日本株に関わってきたS氏はふと自身の体調の変調とともに「日本の高齢化」の現実を見つめた。業界全般に関わる話として今年12月に迫った個人投資家のマイナンバー提出期限にも高齢化の影響が出るのではないかと危惧する。 2016年より証券会社で口座を開く際にはマイナンバーの提供が必要となったが、それ以前に口座開設した個人投資家には猶予期間が設けられていた。その期限が18年末だ。 S氏は「マイナンバー提供をしていない高齢投資家が多いとみられ、提供の煩わしさなどから年末で市場から退場する投資家が出るのではないか」とみる。 日本証券業協会は「証券口座のマイナンバー取得状況は公表していない」とし、「協会としては新聞広告に掲載するなど周知活動を進めている」と説明する。仮にマイナンバーを提出しない場合でも罰則規定はなく、「現時点で取引に制限はかからない」とのホームページに明記する証券会社もある。 とはいえ、S氏が指摘するように高齢化とともに市場から退場する投資家は少なからずいるだろう。過去の例からすると、ジュニアNISAが始まった当初マイナンバー提出が足かせとなって普及が進まないといった事態もあった。 現時点でどれほどの投資家が市場から離れるかは未知数だが、12月というひとつの期限を前に金融資産を多く抱える高齢投資家の動きには注意も必要だろう。 シンガポールを拠点とするファンドの運用担当者は2014年にインタビューした際「人口減少問題を注視している」と語り、「政府だけでなく日本人全体でもっとよく直視すべき問題」と警鐘を鳴らしていた。 足元の企業業績は好調を維持できるとの見方が多いが、人口減少問題を鑑みると中長期の成長を見込みにくい。今後、長期投資家が人口減少問題を日本株を敬遠するひとつの理由として挙げる可能性もありそうだ。(中山桂一) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米株高に「つれ高」し続ける地力はあるか 日本株を取り巻く一抹の不安

16日の米国株式相場と、その流れを引き継いだ17日の東京株式市場は大幅に上昇し、先週の動揺はひとまず収束したかにみえる。ただ、日本株の「つれ高」がいつまで続くのかは不透明だ。 日本株を取り巻く環境は、好決算にわく米国とは少し異なる。「日経平均は1月23日の2万4124円と10月2日の2万4270円でダブルトップを形成し、16年6月24日の1万4952円からの上昇波動がピークアウトした公算が大きい。株式市場の上昇基調が転換し始めている」--。SMBC日興証券のテクニカルアナリストは16日のリポートで、そう指摘する。 実際、日本株を買う手がかりは、少しずつ乏しくなってきている。「来期業績を織り込めば、株式相場は年末にかけて上昇するパスを描く」。こんなストラテジストたちの読みが、足元から崩れ始めているためだ。 16日大引け後、市況改善の追い風が吹く海運3社が、業績見通しの下方修正などを発表した。コンテナ統合会社「ONE」の業況悪化を受けての対応。「ONEの下方修正は想定以上でネガティブ。悪材料出尽くしとも言い切れない」と、JPモルガン証券はみる。 みずほ証券は同日、半導体メモリー業界について「DRAM価格は2018年10~12月期に前年同期比8~12%減となる見込みで、市場予想より下落率は大きくなる。19年1~3月期にさらに落ち込み、短期的には投資家センチメントは悪化する」との見通しを示した。 世界鉄鋼連盟は16日、2019年の世界の鉄鋼需要を1.4%増と見積もった。18年は3.9%増の見通し。中国の鉄鋼需要が増えないため、伸びが鈍化する。中国景気は決して楽観視できない。「景気や為替、(19年1月施行の)電子商取引法による代理購入への影響など、中国人による消費関連株にはリスクが多い」(米ジェフリーズ)という。 「1年先のコンセンサス予想は楽観的過ぎる」。モルガン・スタンレーは16日付のリポートで、調査対象企業144社のうち24%について、向こう1年の市場予想が下方修正されると見込む。トップダウンでみても2020年3月期の1株あたり利益(EPS)予想は、ボトムアップ予想の平均を1割強下回るという。 QUICK  Factset Workstationによると、向こう1年の業績予想を元にした日本株の株価収益率(PER)は12.3倍。仮にEPSがいまの水準から1割落ち込むなら13.7倍となり、過去5年でみると、おおむねフェアバリューとなる。日本企業の収益を大きく押し上げる円相場は4月と比べ大きく円安・ドル高が進んでいるが、よくよくみると2017年の年間平均レートから大きくかい離しているわけではない。 ■向こう1年のEPS予想に基づいたTOPIXのPER (QUICK Factset Workstationより) 株価は半年から1年先を読む、といわれる。ちょうどいまは19年3月期の着地や20年3月期の見通しを占い始めるタイミングでもある。アナリストたちの予想が覆されるのであれば、それをベースにした株価形成は間違っている、ともいえる。 それでも、市場関係者の強気予想は続くだろう。みんなが強気なら、株価はその通りに動く。機会損失を避けるなら、目標株価の引き下げラッシュに見舞われる可能性がある業績ではなく、需給で買うのも一計だ。例年、中間決算期以降は企業が自社株買いを発表しやすい。自社株買いは株価の下支えにつながる。 野村証券によると、18年度の自社株買いは過去最高の6.1兆円に達する見通し。4~9月は2.42兆円で、下期は差し引き4兆円近い規模になる。モルガン・スタンレーも自社株買いに注目しており、10~12月期に自社株買いを発表する可能性が高い銘柄として以下を挙げた。 ■モルガン・スタンレーは自社株買いの勢いに注目(表は10~12月期に発表しそうな企業) 銘柄名    証券コード アステラス製薬(4503) スズキ    (7269) SMC    (6273) パーソル   (2181) 東ソー    (4042) カカクコム  (2371) スクリーン  (7735) 科研製薬   (4521) 東京製鉄   (5423) ユニプレス  (5949) 日本の株式市場は、世界の株高をけん引できるほどの巨人ネット企業が育つ米国とは違う。「安易な米国株への追随はリスク」。その点を踏まえた上で、投資戦略を立てることも必要だろう。(松下隆介)   ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

トルコリラ一服 牧師・経常収支ひとまず解決、あとは高インフレ

トルコがアメリカ人牧師を釈放したことを受けたトルコリラの買い戻しの流れが続いており、16日の外為市場でリラは大幅に続伸した。対円では2%超の上昇となり20円の節目が視野に入ってきた。 ファンダメンタルズ面でリラ安要因となっていたトルコの経常収支は単月で黒字に転じた。一方、インフレ率は加速している。市場では25日に開催されるトルコ中銀の金融政策会合が注目されている。(池谷信久) <トルコリラの対円相場>    ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

仮想通貨カストディー業務、フィデリティが参入

フィデリティ・インベストメンツが15日、仮想通貨への投資支援を目的にフィデリティ・デジタル・アセット・サービシズLLCを立ち上げた。ヘッジファンドや機関投資家に仮想通貨のカストディー(資産の管理・保管)サービスを提供するという。フィデリティは7兆2000億ドル以上の顧客資産を持つ世界最大の金融サービス・プロバイダ。 フィデリティ・インベストメンツのアビゲール・ジョンソン会長兼CEO(最高経営責任者)は15日の声明文で「我々の目標はビットコインなどのデジタルネイティブ資産を投資家が利用しやすくなる事です。この新しいアセット・クラスを顧客が理解し、使いやすくなるための方法を長期的に投資・実験し続けていきます」との見解を示した。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

サウジの不穏な砂嵐 原油版恐怖指数↗ ETFは5日連続↘

15日の米国市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物は続伸。中心限月11月限の清算値は0.61%高の71.78ドルだった。サウジアラビアの著名ジャーナリストのジャマル・カショギ氏が今月2日にトルコのイスタンブールにあるサウジ総領事館に入った後、行方不明となってサウジ当局による殺害疑惑が警戒される中、WTI原油先物は72ドル台に上昇する場面があったが上値は重かった。原油版恐怖指数のOVXは3.10%高の28.59で終えた。 この日の米国市場でサウジアラビア株に連動するiシェアーズMSCIサウジアラビアETF(KSA)は5日続落し、1.83%安の27.31ドルで終えた。14日にサウジアラビアのタダウル全株指数(TASI)が3.51%安の7266.59で終え、一時は下落率が7%を超えて急落した。15日は4.14%高の7567.57で急反発して終えたものの、サウジ情勢への警戒感から不安定な値動きが続き、TASI指数は11日終値(7530.80)をやや上回る程度の水準で戻りは鈍かった。産油国であるサウジの株式はWTI原油先物相場と連動する傾向にあるが、KSAは終値ベースで3月7日以来、7カ月ぶりの安値圏に沈み、著名ジャーナリストの殺害疑惑を巡って連動性が大きく崩れている。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

投機筋は引き続きドル高・米金利上昇シナリオ

12日の米国市場でドル指数(DXY)が4日ぶりに反発し、0.21%高の95.23で終えた。一時は94.95まで下げ、9月27日以来、半月ぶりの安値圏に下げたが米株が大幅反発する中でリスク・オフの展開が一服し、ドル安基調が一服した。 米商品先物取引委員会(CFTC)の投機ポジションによれば、ドル指数のロングポジションは9日時点で3万7709枚のネットロングとなり、2017年5月2日以来、1年5カ月ぶりの高水準に達していた。米10年債のショートポジションは2週連続で縮小し、62万2422枚のネットショートとなっていたが、依然として過去最高水準で高止まりしていた。 米長期金利の上昇をきっかけに株安・ドル安が進んだが、今のところドル高・金利上昇を見込んだ投機筋のポジションは維持されているようだ。(片平正ニ) (QUICK FactSet Workstationより) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米金利上昇で注目のイールドスプレッド 日本は?

米長期金利の上昇が続く中、運用利回りでみて株式と債券のどちらが割安かを比べる指標である「イールドスプレッド」に注目が集まっている。イールドスプレッドでみると、米国では株式の割高感が少しずつ強まっており、株式から債券へのシフトが足元の米国株式相場の下押し要因になったとの見方も出ている。 日本はどうだろうか。 10年物国債利回りから、TOPIXの12カ月先予想PER(QUICK Factset Workstation)を使って計算した益利回りを差し引いたイールドスプレッド推移が上のグラフ(赤、左軸、単位%)だ。マイナス幅が大きくなるほど、株式の割安感が強まる(債券が割高になる)ことを示している。足元ではマイナス7%ほどで推移している。 イールドスプレッドとTOPIXは逆に動きやすい。長期金利が変わらなければPER低下=益回り上昇=イールドスプレッドのマイナス幅拡大=株価が割安さが増して、株は買われやすくなる。PERが上昇すればマイナス幅が縮小し、株売りにつながる。 一方で、長期金利が上昇してもイールドスプレッドは縮小するため、やはり株安の材料になる。足元ではいったん落ち着いているものの、米金利上昇などを背景に、日本の長期金利もじわじわと上昇している。この流れが加速すると、株式相場への影響が大きくなる可能性もある。 金融環境が大きく異なるため単純比較はできないが、米国はおおむねマイナス3%(長期金利は約3.1%、市場平均のPER約17倍で株式益回りは約5.9%)となっている。(丹下智博)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米株高と金利高は持続か ビックリ王と新債券王の相場カン

米ブラックストーン・プライベート・ウエルス・ソリューションズの副会長を務め、「ビックリ10大予想」で知られる著名ストラテジストのバイロン・ウィーン氏が11日に米経済専門チャンネルのCNBCに出演し、10~11日に米株が大幅安となったことについて11月の中間選挙後のラリーを前にした買いの好機到来との見方を示した。 ウィーン氏は「私は市場の自己満足の一部を解消しなければならないと思っている。神は、我々がいま行っている事を知っているだろう。今回の動きは強気相場の調整だと思う」と述べ、年末にはS&P500指数が3000に向かうとの強気見通しを維持したという。 また新債券王の異名をとるダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック最高経営責任者(CEO)は11日に米経済専門チャンネルのCNBCのハーフタイム・リポートに出演し、「チャートを見て債券市場がどのように行動しているかを考えると、30年債利回りが4%に達する事は全く驚きではない」との見解を示した。さらに10年債利回りに関しては「イールドカーブがスティープ化するのなら、10年債利回りはその間に3.5~3.6%に達するだろう」と指摘した。 足元で米株安を受けて長期金利は低下基調にあるが、さらなる上昇を見込んだかたち。質への逃避の米債買いを反映し、足元ではイールドカーブのフラット化が進んでいるが、ガンドラック氏の予想通りとなれば逆の展開が見込まれそう。 また、「債券を売ることが魅力的である理由の1つは、米債市場に対して高水準のショートが発生しているからだ」とも述べ、米債ショートで利益を得ようとしている投資家が多い状況も改めて指摘した。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。  

過去50年の歴史が語る「米国株はピークアウト」 兆しは消費者信頼感指数にあった

世界を襲った株安の連鎖。11日の米国株式市場でS&P500種指数は2728.37と前日から比べると2%(57.31)安。世界が1日かけて10日の米国株安を織り込んだ後で、また売られた。「新たな売り材料は出ていない」(米国みずほ証券)中での株安は、不安を一段と大きくする。「押し目買いする人がいたら会いたい」(外資系証券セールス)との声が漏れるほど、投資家心理は冷え込んでいる。 「一番こわいのは、米国株が特段の売り材料もなく急落していること」。ある市場関係者が不安をのぞかせる。VIXショックと呼ばれる2月の株安時は「犯人」を特定できたが、今回はわからないという。市場参加者が神経をとがらせている米金利も、ここ数日で急に上昇が加速したわけではない。「明確な理由がない以上、米国株がピークアウトしたと判断すべきかもしれない」と話す。 ピークアウトの兆しはあった。この市場関係者がデータとして挙げたのが、9月下旬に米調査会社が発表した米消費者信頼感指数。9月は18年ぶりの高水準だが、過去50年を振り返ると、いまの水準はほぼ上限。一段の上昇は見込みにくい。さらにいえば、ピークを付けたタイミングが株価の天井となり、ほどなく景気後退に突入している。 ■米消費者信頼感指数とS&P500種指数の推移    ※米消費者信頼感指数の推移(青・左軸)とS&P500種指数(緑・右軸)の推移。網掛けは米景気後退期(QUICK Factset Workstationより)  一段の米国株高を期待しにくい事情もある。2月は2018年の好業績を期待した買いが相場を支えた。ただ、19年の見通しを織り込み始めるいまの時期は、そう簡単ではない。米利上げだ。0.5%の利上げで10%ほどの米企業収益が吹き飛ぶ、との計算もある。米法人減税によるかさ上げがなくなり、増益率の発射台も高くなる。米中貿易戦争も、解決の糸口はまだ見えない。 米利上げの影響は、業績圧迫だけにとどまらないかもしれない。サントラスト・アドバイザリー・サービシズが作成したグラフをもとに過去50年の利上げ局面を確認すると、米利上げ時にはたいてい、世界のどこかで市場を揺るがすイベントが起きている。米景気のよさを背景にした利上げとはいえ、中央銀行が流動性をしぼれば、戦略が破たんする投資家は必ずいる。いまのように、一部の銘柄に投資家の資金が集中している状況では影響も大きいだろう。  ■米利上げ局面に世界で起きた主なイベント ※サン・トラストのリポートから引用 2019年度に2ケタ近い増益率が見込まれ、多くの市場参加者が年末株高を見込む日本株市場でも、暗雲は垂れ込める。米利上げの影響でインドやインドネシアなど通貨安にあえぐ新興国も出始めた。海外景気は心もとない。中国が7日に実施した預金準備率の引き下げは「当局が景気減速に警戒しているサイン」(CMCキャピタルマーケッツ)と受け止められた。「FRBの利上げが緩慢だからこそ、新興国にボディーブローのようにじわじわ効いてくる」(国内投信)との警戒感が強まっている。 国内景気もあやうい。日本政策金融公庫は毎月、中小企業の景況調査を実施している。中でも市場関係者が注目しているのが、むこう3カ月の売り上げが「増える」と回答した企業から「減る」と答えた企業の割合を差し引いて算出する「売り上げ見通しDI」。国内景気や株価の先行指標とされる。このデータをみると、足元でじわじわと低下してきている。「売り上げが減る」と回答した企業の割合が増えているためだ。 「2月と状況は似ているが、主要国の株価は投資指標面で2月よりも割安。調整余地は小さい」。JPモルガン証券は11日付で、こんな強気の見方を披露した。米ジェフリーズも11日付のリポートで「米国債が売られるタイミングで一部の業種の株が過剰に持たれていただけで、米国株安は景気に影響しないだろう」と指摘する。 強気派には、いまの株安が貴重な押し目買いポイントに映る。ただ、過去50年の歴史をみると、強気一辺倒が曲がり角を迎えている印象も受ける。これだけ下げれば短期的なリバウンドはもちろん期待できるが、その先を見据えた戦略も必要になってくるだろう。(松下隆介) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

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