今度はアップル、T砲「米国生産」の圧力で株価に不透明感

どこかで見た構図だ。3か月前、同じように激しい口先介入で圧力をかけられた、有名な大型バイクのメーカーを思い出した人もいるに違いない。 トランプ大統領がツイッターで「アップルが関税をゼロにする簡単な解決策がある。それは中国ではなく、米国で生産することだ」とつぶやき、米中の貿易紛争懸念が強まる中でアップル株の先行き不透明感が強まっている。10日の米国市場で同社株は4日続落し、1.34%安の218.33ドルで終えた。一時は216.47ドルまで下げ、25日線(216.32ドル)を探る場面もあった。アップル1銘柄でダウ工業株30種平均を20ドル押し下げ、指数の重しとなった。 バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチは10日付のリポートで、アップルが7日に対中追加関税によってウェアラブル端末のApple Watchなどに悪影響が出るとの見解を米通商代表部(USTR)のロバート・ライトハイザー代表への書簡で明らかにしたことやトランプ氏の8日のツイッターを踏まえ、アップルの1株当たり利益(EPS)に与える影響は0.05ドル以下と指摘した。iPhoneを米国内で組み立てる場合、20%の値上げが必要になるとしながら、「関税対象となっている製品を米国で製造することに伴ってコストが15~25%増える可能性があり、需要の一部を破壊する恐れがある」とも指摘した。 一方、かつて投資会社パイパー・ジェフリーのアナリストを務め、長年アップルを担当しているループ・ベンチャーズ・マネジメントのジーン・マンスター氏は10日のブログで「アップルはトランプ氏の製造に関する圧力で実質的に影響を受けない」と指摘した。2000億ドルの追加関税措置によってApple Watchなどで収益性が10~20%低下するだろうが、「2年後にはこれらの関税は廃止されると考えている」と指摘した。 また、トランプ氏が米国内で生産を増やすよう圧力を強めていることについて「アップルは今後5~10年間で米国での生産を増やす可能性があるが、製造シェアは10%未満で小さいままにとどまると見込まれる。現在の米国内での製造・組み立ての比率は5%と推計される」としつつ、「アップルは今後5年間で3500億ドルを米国に投資することを約束している」ことも改めて指摘。トランプ政権にアップルがうまく対処できると見込んでいた。(片平正ニ) ★ジーン・マンスター氏のブログ https://loupventures.com/apple-wont-be-materially-impacted-by-trump-manufacturing-pressure/ ※QUICKデリバティブズコメントおよびQUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

米2年債利回り、10年ぶり高水準 9月FOMCで利上げ確実視

10日の米債券市場で2年債利回りが上昇した。米マーケット・ウォッチによれば2.715%を付けて2008年7月以来、10年2カ月ぶりの高水準に達した。米中の貿易紛争懸念が残る中で10年債が買われ、長期金利は低下(債券価格は上昇)。10年-2年スプレッドは0.223%に縮小した。 9月25~26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で25bpの追加利上げがほぼ確実視される中、政策金利との連動性が高い2年債利回りが上昇基調にある。一方、米中の貿易紛争懸念に伴う「質への逃避」から長期債は買われる傾向にあり、米債市場で長短金利差の縮小傾向が再び強まっている。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米9月の利上げ確率「99.8%」 強い雇用統計、サプライズ指数も改善

シティグループが算出するエコノミック・サプライズ指数は7日、マイナス3.60と8月上旬以来、1カ月ぶりの水準に改善した。 この日発表された8月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数は前月比20万1000人増え、前月の14万7000人から加速。市場予想の19万人も上回った。平均時給は前年同月比2.9%増え、2009年6月以来、9年2カ月ぶりの高い伸び率となった。これを受け、米10年金利は一時は2.95%と約1カ月ぶりの高水準を付けた。 強い雇用統計を受けて、CMEグループのFedウォッチツールで9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での25bpの利上げ織り込み度は99.8%となり、前日(99.6%)からやや上昇した。さらに、実現すれば今年4回目となる12月の利上げの確率も79%まで上昇した。 13日には8月の米消費者物価指数(CPI)が発表される。7月のCPIはエネルギーと食品を除いたコア指数が2.4%上昇し、08年9月以来9年10カ月ぶりの伸びとなっていた。8月も物価上昇が加速すれば、金利上昇圧力は一段と強まりそうだ。(池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

新興国版VIXが高止まり 募る不安、通貨も株も

6日の米国市場で新興国株に連動する「iシェアーズMSCIエマージングETF」が41.48ドルまで下げ、8月15日に付けた年初来安値(41.13ドル)に迫る場面があった。この日は0.09%高で小反発して終えたが、トランプ政権が週内にも2000億ドル規模の中国製品に対して追加関税措置を発動するのではないかとの警戒感で新興国株が弱い流れを反映する展開だった。 (QUICK FactSet Workstationより) エマージング版恐怖指数として知られるCBOE新興国市場ETFボラティリティ・インデックス(VXEEM)は3日ぶりに反落して2.73%安の22.08で終えた。一時は23.48まで上昇し、終値ベースで投資家心理の不安感を示すとされる20を上回って終えた。VXEEMは8月30日以降、終値ベースで20を上回って高止まりしており、恐怖指数のVIXが14台で低い水準にあるのと比べて新興国株に対する投資家心理の不安感が示されている。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントおよびQUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

そろそろ過熱?米労働市場 半世紀ぶり低水準の失業保険申請件数

6日発表された9月1日までの週の米新規失業保険申請件数は20万3000件と、1969年12月の20万2000件以来の低水準となった。米労働市場の好調さが持続している。 また、同日発表された8月のADP雇用レポートでは、非農業部門の民間雇用者数が前月比16万3000人増と7月の21万7000人増から伸びが鈍化した。しかし、「雇用の伸びはやや減速したものの、市場は信じられないほどダイナミックなままだ」(ADP研究所)、「雇用市場は熱い。雇用主は既存の労働者の引き留めと新規採用の確保に躍起だ。この競争のなかで、中小企業は従業員数を維持することが難しくなってきている」(エコノミスト)と指摘されている。 QUICK FactSet Workstationによると、7日発表の米雇用統計では非農業部門就業数が前月比18万9000人増が予想されている。(丹下智博)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。  

株、海外勢が先物中心に買い越し 8月第5週

東証が9月6日に発表した8月第5週(8月27~31日)の投資主体別売買動向 (東証、名証2市場の合計)によると、海外投資家は現物ベースで5週ぶりに買い越した。現物と先物(TOPIX、日経225ラージ+ミニ合計)を合算した総額ベースでは2週連続で買い越した。 一方、個人投資家は現物・信用でともに2週連続で売り越した。総額ベース(現物+先物)でも2週連続で売り越している。 (QUICK特設サイトより) 北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉の進展期待など過度な警戒感がやや和らいだことで機関投資家のリスク許容度は高まっているとみられる。半面、日経平均株価で2万3000円に接近すれば売りが上値を抑えるレンジ相場が続いていることが、個人投資家の動きを鈍くしているもよう。新興市場では東証マザーズ指数が8月安値から半月で1割以上戻した動きとは対照的に、主力株への物色意欲は盛り上がりを欠いているようだ。 (山口正仁) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

米株の強気継続を示唆する3枚のチャート 日本株の先行きも下支え

  株式市場では日経平均2万2500円近辺の攻防が続いている。米中貿易問題や新興国の通貨安などに加え、相次ぐ自然災害にも見舞われて何となく上値が重いが、大きな値下がりを警戒する声は少ない。日本株の先行きを左右する米国株式市場に、持続的な上昇を示唆するチャートが多いためだ。 1つは、61.3と2004年5月以来の高水準を記録した8月の米ISM製造業景況指数だ。東海東京調査センターによると、過去2回の景気後退局面では、ISM指数が50を割るタイミングでS&P指数が高値を付け、その後に急落した。ISM指数がピークを付け、50を割り込むまでにかかった月日は約1年半。つまり、いまがISM指数のピークだとしても、向こう1年半ほどは米株高が持続するという見立てだ。 米ISM製造業景況感指数(グラフ青)とS&P500種株価指数(グラフ緑) (QUICK FactSet Workstationより。網掛けは景気後退期) この動きは米国だけの話にとどまらない。ISM指数にやや遅れながらも、日本の電機株も似たチャートを描きやすい。電機株の時価総額は、東証1部全体の1割強を占める。電機株の上昇が株式相場に好影響をもたらすことは、想像に難くない。 2つ目は米国株の需給要因だ。米商務省によると、2017年末に成立した税制改革法によって、海外の関連会社で稼いだお金を自国に戻す大規模な資金還流の動きがみられた。 18年1~3月期で3000億ドルと、同様のレパトリ減税が行われたブッシュ政権時の05年を遥かに上回る規模だ。 こうした資金は、企業の自社株買いやM&A(買収・合併)などの原資になるとみられており、株式相場を支える要因になる。 米多国籍企業における海外関連会社からの配当金などの受取額の推移 (四半期ベース、米商務省) そして3つ目が、米景気の先行きを映す鏡といわれる米ダウ輸送株指数の動き。ネット企業が隆盛を極める今の米国株式市場にあって必ずしも相場全体の先行きを示す指数とはいえないが、東証株価指数(TOPIX)と並べてみると、TOPIXがやや遅れつつ、ダウ輸送株指数の動きに追随していることがわかる。米ダウ輸送株指数は足元で水準を切り上げており、遠からずTOPIXもキャッチアップする可能性がある。 米ダウ輸送株指数(グラフ青)とTOPIX(グラフ赤) ハイテク株への集中物色で上昇してきた米株式相場だけに、ハイテク株安となった5日の米国株の動きは気になるところだ。とはいえ、米株高の材料は、ほかにもたくさんある。いまひとつ盛り上がりに欠ける日本株市場だが「しっかり押し目を拾う」スタンスが、”当面は”正解なのかもしれない。(松下隆介) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

スティープ化が一服、伸び悩む超長期債利回り

超長期債との長期債金利差が、8月中旬をピークに緩やかに縮小している。 9月の日銀国債買い入れは「3~5年」と「5~10年」が8月対比で減額となる一方、「10年超」は前月から維持される見込みで、需給面から金利差は縮小しやすい。 日銀は7月末に政策の修正を実施したが、長期金利の上昇は小幅にとどまっている。3カ月物ユーロ円TIBORは4日、0.063%と2017年10月以来の水準まで低下した。銀行はTIBORを基準に貸し出すケースが多く、収益の悪化要因となる。運用難に苦しむ投資家の資金が超長期債に向かいやすいことも、超長期債利回りの上昇を抑えているようだ。(池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

Aの次もA 1000000000000ドルへのラストワンマイルと、そこから

4日の米市場でアマゾン・ドット・コムが7日続伸した。前週末にくらべ1.33%高い2039.51ドルで引けた。新規の買い材料は見当たらないものの、同社への期待感が買いを集めている構図が続いた。 取引時間中には一時、2050ドル台に乗せ、時価総額が1兆ドルを超える場面もあった。ただ、引けにかけて伸び悩み、9947億ドルとなった。時価総額が1兆ドルの大台に乗せているのはアップルのみで、およそ1.1兆ドル。アマゾンからすればアップルを追い越すまで残り1000億ドルだが、抜けそうで抜けない。 ■アマゾンとアップルの時価総額・売上高 ※QUICK FactSet Workstationより。左は時価総額の推移、右は売上高の推移 ただ、ウォール・ストリート・ジャーナルの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」は、アマゾンがこのまま2番手に甘んじることはないとの見方を示している。その理由の1つが業績。QUICK FactSet Workstationによるとアナリストの2019年通期に対するアマゾンの売上高予想は22%増の2800億ドル台後半となっている。一方のアップルは5%増の2700億ドル台後半。来年にもアマゾンが初めて売上高でアップルを抜く可能性が出ている。 アマゾン株は投資指標を基に見れば割高感が相対的に強いのは否定できない。それでもネット小売りのみならずクラウドビジネスも順調に成長するなど、市場の期待は裏付けもある。世界で最も価値のある企業の玉座を奪取するのか。今後もアマゾンから目が離せない。(岩切清司 )   ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。  

本石砲、8月は今年最低の2発 ステルス・テーパリング状態に

日銀は8月31日、上場投資信託(ETF)の買い入れを見送った。この日の前場のTOPIXは0.20%安で終えていた。日銀は7月に前引け時点のTOPIXの下落率が0.3%以下の場合は買いを見送り、8月に入ってからは0.4%台でさえ買いを見送る傾向にあった。 この結果、8月の日銀のETF買いは10日と13日(いずれも703億円)の2回のみ。4月や7月の3回を下回り、月間の買入回数としては今年最低となった。 31日時点で累計買入額は3兆6792億円にとどまっており、年6兆円で増加するペースを960億円下回るステルス・テーパリング状態となっている。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

T砲と米株高の威勢と虚勢 「WTOから離脱」「利上げ嬉しくない」……

良くも悪くも、トランプ大統領のツイートや発言を読み返せば、世界の金融市場で起きた事がほぼ思い出せる。 トランプ大統領は米連邦準備理事会(FRB)の議長にジェローム・パウエル氏を指名したことについて「私が好きで、尊敬する人を置いた」としてFRBが利上げを続ける中で議長の指名に後悔していない考えを示した。ブルームバーグが30日に報じたインタビューで述べた。インタビューでは「カナダとの新たな貿易協定は近い」と述べて北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉に期待感を示す一方、欧州連合(EU)による自動車関税の撤廃提案に拒否する姿勢を示したほか、世界貿易機関(WTO)の対応にも不満を示し、「彼らが襟を正さなければWTOから離脱する」と強硬な姿勢を示した。 インタビューでトランプ氏は「FRBは貿易紛争に対応していない」と発言。さらに「通貨が政治家によって制御されるべきかどうか分からない」とも述べ、FRBの独立性の重要性に否定的な見解を示した。 トランプ氏は今月20日にロイターとのインタビューで「パウエル議長が利上げを行うことを嬉しく思っていない」と述べたばかり。パウエル議長を個人的に評価しつつ、貿易紛争懸念で人民元などの新興国通貨に対してドルが強い現状に根強い不満を持っているもようだ。(片平正二) 改めて8月の「トランプ砲」を振り返ってみる。 ■「ADPの7月の民間部門の就業者数が予想の18万5000人増に対して21万9000人増となった」(1日、ツイッター) ■「関税が機能している、絶好調だ。同時にオバマ政権で蓄積された21兆ドルの債務の返済も開始することができる」(5日、ツイッター) ■「関税は我々の国をより豊かにする。愚か者だけが反対する」(4日、ツイッター) ■「トルコは長年、米国を利用してきた。彼らはいま、我々の素晴らしいキリスト教の牧師を捕まえている。無実の人の解放のために何も支払わうつもりはないが、我々はトルコに背を向ける!」(16日、ツイッター) ■「パウエル議長が利上げを行うことを嬉しく思っていない」(20日、ロイターのインタビュー)  「中国は為替を操作していると思っている。ユーロもまた、操作されていると思う」(同) ■「欧州連合(EU)から来る全ての車に25%の関税を掛けるつもりだ」(21日、遊説先のウエストバージニアで) ■「株式市場の歴史において最長のブル相場となった。アメリカおめでとう!」(22日、ツイッター) ■「もし私が弾劾されたらマーケットはクラッシュするだろう。みんながとても貧乏になると思う」(23日放送のFOX&フレンズのインタビュー、いわゆる一連のロシアゲート絡みで司法の動き) ■「私は規制を緩和した。減税策は素晴らしいものだった」(23日放送のFOX&フレンズのインタビュー) ■「メキシコとの新しい貿易交渉は農家、我が国の成長に焦点をあて、貿易障壁を引き裂いた。雇用と企業は我が国に戻り続ける。大ヒットになるだろう!」(28日、ツイッター) 米経済と大統領のテンションの高さはいつまで続くのか。世界を震わせたリーマン・ショックから10年の節目が近づいている。 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

FANGもプラスマイナス アリババなど年初比で下落

29日の米市場で主要な株価指数が最高値を更新した。中でもハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は大台の8000ドル台に乗せた後も失速の気配が見えない。対照的なのが時価総額の大きいネット関連株で構成される「FANGプラス指数」だ。 FANGプラス指数は29日に反発し0.66%高の2907.78で引けたが、6月20日に付けた高値(3045)には届かない。指数の中身を見ると明暗がはっきりする。米市場の年初にあたる1月2日を100として構成銘柄のパフォーマンスを比較すると、最も高い成績を出したのが動画配信のネットフリックス。これに株価が2000ドルに迫ったアマゾン・ドット・コムが続く。 一方で中国ネット検索大手の百度(バイドゥ)の米預託証券(ADR)は年初の水準を約7%下回っている。同様に中国のネット小売り大手アリババ集団も安いままだ。ネットフリックスとの差は86ポイントに開くなど、投資の仕方によって運用成績が大きく左右されている様子が浮かぶ。中国景気の先行きに対する警戒感や、その背景にある米中貿易戦争への懸念が中国関連の重荷だ。 またデータの不正利用が発覚して株価が急落したフェイスブックは株価の戻りが鈍い。株式の非上場化を宣言しておきながら撤回したテスラもひと頃の輝きが失せたように見える。 米株式相場が高値を更新している中で、投資家はしっかり選別を進めているようだ。 (岩切清司) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

止まらぬ株高、下がらぬVIX 「4度目」が警告する不都合な先行き

リーマン・ショックからちょうど10年になるのを前に不吉な兆候が見えている。 28日の米国株式市場で恐怖指数のVIXが続伸し、2.79%高の12.50で終えた。VIXの上昇は、今後30日間でS&P500指数が上げるよりも下げる方に見込むオプション取引が多いことを意味する。通常は下げ相場でVIXが上昇する傾向にある。投資家心理の不安感を示すとされる水準の20にはまだ遠いとはいえ、S&P500が連日で史上最高値を更新する上げ相場でVIXも上昇する現状は警戒されそうだ。 (QUICK FactSet Workstationから) 投資アドバイスを手掛けるJ.ライオンズ・ファンド・マネジメントの28日付のブログによれば、S&P500が強いのにVIXが余り下がらなかったのは過去20年で3回あった。具体的には①1999年12月~2000年3月、②2007年4月~10月、③2014年12月~2015年2月――の時期という。そして、その次の年のS&P500の平均リターンはマイナス11.3%。株式市場には非常に不都合なシグナルといえる。ブログでは「中期的に過去3回は株式市場の調整のシグナルとなっていた。短期的には即時性の高いものではなかった。しかし過去20年間の動きを踏まえると、最終的には正確な警告だった」と、今後の弱気相場の到来の可能性を指摘している。(片平正ニ)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米消費者マインド2000年来の高水準 絶好調に潜む死角は住宅

28日発表の8月の米消費者信頼感指数は133.4(1985年=100)となり、2000年10月以来17年10カ月ぶりの高水準となった。同指数は米民間調査機関コンファレンスボードが5000人の消費者を対象にしたアンケートをもとに、消費者のマインドを指数化したもの。好調な米景気や雇用環境を背景とした消費意欲の強さを示す結果となった。 個人消費は米国内総生産(GDP)の7割を占める。24日発表のアトランタ連銀のGDPナウによると、2018年第3四半期(7-9月期)のGDP成長見通しは4.6%となっている。 一方、28日発表の6月のS&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数は、全米20都市で前年同月比6.3%の上昇となり、前月の6.5%から伸びが鈍化した。 米景気が好調で米住宅市場は底堅いものの、建築労働者の不足が住宅供給不足を生じさせ、価格の上昇を招いている。所得の伸びを大きく上回る住宅価格の上昇を受け、住宅販売(中古住宅販売件数)は17年11月をピークに伸び悩んでいる。価格調整が十分に機能しない状況にあることや、住宅ローン金利の上昇により、住宅着工や販売の伸び悩みが続く可能性は高い。(池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。  

犠牲祭よりリスクオン祭 トルコリラ安は「取るに足らない」動きか

「犠牲祭」を乗り切れるのかーー。一部の外国為替市場関係者が心配していた注目イベントが、大きな混乱なく通過した。27日の外為市場でトルコリラは対円で18円を割り込み17.76円まで売られる場面があったが、売り一巡後は18円台を回復する動きとなっている。 トルコリラは一時対ドルでも大きく売られたが、欧米株式相場は軒並み上昇しており、「トルコ発のリスクオフ」とはなっていない。イスラム教の祝祭日である犠牲祭は今年は21~24日。休み中は流動性が低下するため、トルコリラ相場のボラティリティが上昇しやすいとの指摘も出ていたが、犠牲祭の最中も休日明けの取引でも、パニック的な動きは見られなかったもようだ。 SMBC日興証券の野地慎氏は28日のレポートで、「トルコ一国の問題は世界経済にとって軽微」だが、ドル高(米国金利上昇)が続けば、ブラジルや南アフリカなどにも波及し、「結果として先進国経済への負のインパクトも大きくなる」可能性はあると述べている。 現時点で「ドル高と新興国通貨安のスパイラル」を回避できているのは、パウエルFRB議長の「High pressure economyを志向するようなジャクソンホール講演」によって「米国市場はドル安、株高の典型的なリスクオンと化した」ためであると指摘。そして、「ドルインデックスが大きく下げるなかであれば、自ずと新興国通貨の対ドル減価も止まり、ドル安に連動したコモディティ価格の上昇がむしろ新興国市場で好感される」とし、「トルコリラの下落など『取るに足らない』動きとなって当然である」と述べている。(丹下智博、池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

最高値8000台まで来たナスダック、恐怖指数の上昇は何の兆し?

27日の米国市場でナスダック版恐怖指数のVXNが反発し、2.90%高の15.60で終えた。この日はナスダック指数が連日でザラ場・終値の史上最高値を更新し、初めて8000の大台を突破して堅調に終えたが、ボラティリティーが高まる展開だった。恐怖指数のVIXも反発して1.41%高で終えた。 オプション価格から算出する恐怖指数は一般的に、相場下落への警戒感が高まった時に上昇しやすく、株価指数とは逆方向に動く傾向がある。この日は日本の日経平均VIも7営業日ぶりに反発し、2.40%高の14.90で終えた。欧州版恐怖指数のVSTOXXだけ0.55%安の13.11で8日続落となったものの、世界同時株高が進む中でボラティリティーの低下基調は一服している。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米長短金利差いよいよ20bp割れ 一方で債先ショートは最大

米商品先物取引委員会(CFTC)が24日に発表した21日時点の建玉報告によると、米10年物国債の先物市場で投機筋の売越幅は70万514枚と、データが開示されている1993年以降で最大となった。 ただ、新債券王と呼ばれるダブルライン・キャピタルのガンドラック氏が17日にスクイーズ(踏み上げ)が起きる可能性があると述べるなど、市場では長期金利の急低下を警戒する声が増えている。 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は24日のジャクソンホールでの講演で、段階的に利上げを進める姿勢を示す一方、物価上昇については「2%を超えて過熱するリスクはみえない」と述べた。 この日の米債市場では当面の金融政策の影響を受けやすい2年金利と、中長期的な景気や物価見通しの影響を受けやすい10年金利の差が縮小し、2007年8月以来11年ぶりに0.2%を割り込んだ。(池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。  

お騒がせテスラ劇場、続編「ちゃぶ台返し」 続々編は「市場のしっぺ返し」?

24日夜、非上場化を検討していた米テスラが一転して上場維持の姿勢を示した。時間外取引は通常取引の終値に対し0.2%程度安い水準だが、材料を織り込んだと判じることは難しい。そもそも株式市場との信頼関係にひびが入った可能性を考えると、先行きの株価動向には注意が必要と言える。 BMOキャピタル・マーケッツのアナリストは26日付でレポートを公表。テスラに対する強気派は「今後もテスラの将来価値に対し投資を継続できるため前向きに受け止める」とした。反面、「弱気派に対しては、ネガティブな見通しに弾みをつけかねない出来事となった」と慎重だ。 背景には「資金調達がうまくいかなかったことが明らかになった」点を挙げ、信用力に対する注目が再び集まりかねないという。さらには米証券取引委員会(SEC)の調査や株主訴訟に影響を与える可能性もあるためだ。 そのうえで、これまでテスラ、またカリスマ経営者のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)を信頼してきた投資家ですら「輝きが失せたと認めざるを得ない」とした。今後はコーポレート・ガバナンスにおけるプレッシャーが一段と高まりそうだ。 株価についてBMOのアナリストは、「今後数週間は乱高下が続くかもしれない。ただ、基本的には業績を評価する水準を改めて模索することになるのではないか」としていた。目標株価は315ドルで維持している。(岩切清司) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

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