南北閣僚級会談中止、韓国ETF売られる 

15日の米国市場でiシェアーズMSCI韓国ETFが3日続落し、2.10%安の72.93ドルで軟調に終えた。下落率はiシェアーズMSCIジャパン(1.02%)を上回り、米長期金利が上昇してiシェアーズMSCIエマージングETFが2.06%安となる中で韓国株も売りが優勢だった。 北朝鮮が15日、16日に予定されていた韓国との閣僚級会談への参加を取りやめるとともに、予定されている6月の米朝首脳会談の行方についても警告する姿勢を示した。米韓の合同軍事演習を懸念したというが、この日の米市場でファランクス近接防御火器システムや地対空ミサイルのパトリオットなどを手掛けるレイセオンは0.10%高、ステルス戦闘機F35を手掛けるロッキード・マーチンは0.21%高、B2爆撃機を手掛けるノースロップ・グラマンが0.39%高となり、軍事関連銘柄が小幅ながら逆行高となったが朝鮮半島の地政学リスクを警戒する動きは限られた。(片平正二) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

ブラックスワン指数が1カ月ぶり高水準 米金利上昇、VIXも高い 【US Dashboard】

15日の米国市場で恐怖指数のVIXが大幅続伸し、13.14%高の14.63で終えた。この日の米国市場でダウ工業株30種平均が9営業日ぶりに大幅反落し、米長期金利が2011年以来となる3.09%の高水準に上昇する中、株安・債券安・ドル高の展開となったことでVIXも大幅高となった。VIXの上昇率は4月6日(13.46%)以来、1カ月ぶりの大きさだった。ダウの下げ幅は一時270ドル02セントに達した。 この日はスキュー指数も2.08%高で大幅高となり、4月19日(138.20)以来、約1カ月ぶりの高水準を回復した。スキュー指数は「ブラックスワン指数」とも呼ばれ、S&P500指数を対象とするオプション取引でコールに対するプットの需要の強さを表すものである。VIXは投資家の不安心理の高まりを示すとされる20の大台を下回ったままだが、スキュー指数は相場の方向性に遅行性があるとされ、さらなる上昇余地があると言える。2、3、4月には3カ月連続で140を超える局面があっただけに、5月も相場が不安定な展開となる過程では思わぬ上昇となる恐れがありそうだ。(片平正二) 【恐怖指数のVIXとスキュー指数がともに上昇傾向】   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

【朝イチ便利帳】 16日  1~3月期のGDP速報値、4月の米住宅着工件数

16日は1~3月期の国内総生産速報値、3月の鉱工業生産指数確報などが発表される予定。海外では4月の米住宅着工件数、米鉱工業生産指数・設備稼働率等が発表される予定だ。 【16日の主な予定】 【今日の株価材料】      

トルコリラ最安値、逆張りミセスワタナベも我慢の限界?

外国為替証拠金取引(FX)を手掛ける国内の個人投資家「ミセスワタナベ」によるトルコリラなど新興国通貨への買いが鈍っている。米長期金利が3%前後で高止まりするなか、対外債務を抱える新興国の通貨は対米ドルを中心に先安観が強い。相場の流れに逆らう「逆張り」で知られるミセスワタナベは積みあげている買い持ち高で含み損を抱え、身動きがとりづらいようだ。 主要先進国よりもはるかに金利水準が高いトルコリラ。下落に歯止めがかかっていないにもかかわらず、ミセスワタナベの人気は特に衰えていない。ただ、リラ安を好機と捉えた「押し目買い」も程度問題だろう。利息収入は一朝一夕には増えないので、下落局面にあるリラを買えば買うほど含み損が膨らみ、新たな取引に使える証拠金も当然目減りしていく。 トルコは現在、シリア情勢の悪化と経常赤字の拡大という「内憂外患」に直面している。エルドアン大統領が中央銀行に利下げを促す姿勢を示したのを受け、リラは日本時間15日午後に史上最安値を更新。1ドル=4.3リラ台後半と、年初の3.80リラ前後から13%ほど安い水準だ。銀行間(インターバンク)市場では早い段階で「アルゼンチンペソとトルコリラは最も買いづらい通貨」というのが常識だったが、ミセスワタナベはあらがうようにリラを買ってきた。その流れが、ここにきてよどんでいる。 外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長は「個人投資家のリラ買い意欲は明らかに後退している」と指摘する。外為どっとコムのデータによると、トルコリラの買い持ち高は4月以降、18億円程度のままでほとんど変わらない。リラは4月以降も下落しているため、新規の買い持ち高の伸びが鈍いことを示している。 セントラル短資FXの水町淳彦市場部長は「売りが売りを呼ぶような状況ではない」と前置きしたうえで、「買い意欲の衰えは否定できない」という。リラの下落により証拠金が目減りしている一方、10%近い金利収入の魅力は根強く、金縛りにあっているようだ。いわゆる「塩漬け」の持ち高が膨らんでいると受け取れる。 【日経QUICKニュース(NQN)荒木望】   ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

上場企業、19年3月期の業績予想は横ばい【決算モニタ】

決算発表シーズンがヤマ場を越えた。5月14日までに3月期決算企業の約9割が2018年3月期の通期決算を発表した。市場が関心を寄せる2019年3月期の業績予想は、金融を除く比較可能な1826社の営業利益で1.47%増、純利益は1.37%減と前期比ほぼ横ばいだ。2018年3月期の期初はいずれも前の期に比べ4%程度の増益見通しだった。1年前と比べると収益環境に対する企業の見立ては慎重だ。 QUICKは企業業績の全体の動向を把握するために、決算の実績や会社発表の業績予想を日次で集計するコンテンツツール「決算モニタ(業績集計)」のサービスを提供している。主要な収益項目について決算期や業種ごとに集計値を出しており、さまざまな角度から「ニッポン株式会社」の成績表を分析することができる。5月14日時点の決算モニタによると、18年3月期の営業利益は、金融を除く比較可能な1893社で14.69%増。直前の会社予想を3.31ポイント上回る着地だった。 ※QUICKでは「決算モニタ」のほか、決算発表スケジュールや想定為替レートといった決算関連情報をまとめた「決算ウオッチ」などもナレッジ特設サイトで公開しています。ナレッジ特設サイトは、QUICKの情報端末でご覧いただけます。 一方、19年3月期の見通しについては、3月下旬にかけての円高傾向や原油など商品市況の上昇が影を落とした。各社が業績予想の前提として公表した想定為替レートは、4月以降の集計で1ドル=105円台が268社と最多(下記グラフの緑色の棒グラフが4~6月の発表値)。110円近辺が中心だった10~12月(茶色の棒グラフ)や1~3月(ピンク色の棒グラフ)から円高・ドル安にシフトしている。19年3月期の売上高予想は、同じく金融を除く比較可能なベースで前期比2.77%増。売上高が増えても利益はさほど伸びないという見立てだ。 QUICKがアナリストの業績予想から算出した平均値「QUICKコンセンサス」の集計値と比べると、決算発表が本格化する前の4月24日時点で、19年3月期の売上高は前期比2.55%増(2社以上のアナリストが予想する企業669社)、営業利益予想は8.53%増(625社)、純利益は3.26%増(669社)。市場の期待値は会社側の予想をかなり上回っていたことが分かる。 足元の円相場は109円台と円高傾向は一服しており、株式市場は底堅さを保っている。前年は四半期ごとに企業が業績予想を上方修正し、株式相場の追い風となった。今年も同じ道をたどれるのか、為替など外部環境が市場心理を左右することになりそうだ。 【QUICKナレッジコンテンツグループ】  

【注目銘柄】お待ちかね、メルカリ上場 見えてきたその実力と課題

フリマアプリ最大手のメルカリ(4385)の東証マザーズ市場への新規上場がようやく承認された。上場日は6月19日。国内外で公募1815万9500株、売り出し2255万4800株、オーバーアロットメントによる追加売り出しを上限284万500株実施する。想定仮条件(2200~2700円)から算出される時価総額は3000億円超で、マザーズ市場で首位のミクシィ(2121)を上回る見通し。メルカリは、日本で2社しかないとされるユニコーン企業(評価額が10億ドル超の未上場スタートアップ企業)で注目度が高かった。順調なら昨年末新規上場予定だったはずが、現金や盗品出品などが社会問題化し、その対応に追われて上場時期が半年延期される形となった。それだけに、メルカリの新規上場を待ち望んでいた投資家が多かったのだろう。上場承認直後のEDINETにアクセスが殺到し、メルカリの有価証券報告がしばらく閲覧できない状況が続いた。 ※QUICKではIPO銘柄の上場までのスケジュールや初値予想、新規上場後の初値倍率ランキングなど、IPOに関する情報をまとめた「IPOワールド」をナレッジ特設サイトで公開しています。ナレッジ特設サイトは、QUICKの情報端末でご覧いただけます。 ようやく閲覧できたメルカリの業績を確認して驚いた投資家は少なくなさそうだ。というのも、メルカリが今回の有報提出前に業績を開示したのは2016年11月の決算公告。その際に開示した2016年6月期業績は、売上高が122億5600万円(2015年6月期は42億3800万円)、営業損益は32億8600万円の黒字(同11億400万円の赤字)、純損益は30億円1100万円の黒字(同11億500万円)だった。黒字に転換しただけではなく、営業利益率が3割弱にも達していた。プラットフォーマーの特性上、一度損益分岐点を超えると利益率が高まりやすいうえ、その後のメルカリユーザーの拡大等を踏まえると、どの程度利益が拡大しているのか期待されていた。 しかし、今回の有報で確認できた2016年6月期業績(連結ベース)は、売上高が122億5600万円、営業損益が4200万円の赤字、純損益が3億4800万円の赤字。2017年6月期(連結)は売上高が220億7100万円と伸びながら、営業損益は27億7500万円の赤字、純損益は42億700万円の赤字と悪化した。今期の2018年6月期業績(連結)に関しては、3Q累計(7~3月期)で売上高が261億4700万円、営業損益は18億9600万円の赤字、純損益は34億3400万円の赤字となっていた。以前公表していた決算公告は単体ベースの業績で、今回開示された有報では連結ベースという違いがあり、海外事業の赤字はある程度予想されていただろうが、これほどまで赤字額を計上していたとは想定外ではなかろうか。赤字の主因は広告宣伝費で、主に海外事業(米国および英国市場)に積極投資を行っていることが要因とされる。 日本事業に関しては順調に業績拡大を続けているが、懸念材料は少なからずある。現金出品問題の影響で換金性のある品目の出品が相次いで制限され、株主優待がらみの売買が禁止となった。楽天系のフリマアプリ「ラクマ」は、メルカリで必要な10%の出品手数料(売買成立時の手数料)が無料となっているうえ、株主優待を自由に売買できるなど規制も少ないため、メルカリからラクマに流れたユーザーは一定数いるとみられる。今後も何からの出品規制などが発動されるとユーザー離れが起きることに留意したい。 連結業績赤字の主因となっている海外事業に関して、英国では出品手数料無料でユーザー数の拡大に務めている段階のため黒字化には程遠そうだ。注力する米国ではユーザー数および流通総額は拡大し、一定規模を達成すれば広告宣伝費などのコスト抑制で黒字化できるような見通しを示しているが、強力なライバルがひしめき合っているだけに一筋縄ではいかないだろう。米国事業は2014年9月にサービスを開始し、2016年10月から手数料徴収を始めたとされるが、メルカリが開示している2017年6月期の単独ベースの売上高(日本事業)が212億円に対して、連結ベースの売上高(海外事業含む)が220億円とさほど変わらないところをみても、海外事業の収益化の道のりは遠そう。たとえ黒字化できたとしても、日本事業のような成功を収める至難のワザかもしれない。 会社側も、事業に関するリスク要因のひとつに海外連結子会社の業績を挙げている。そこでは、「有料化後もサービスの更なる発展やユーザー層の拡大のための投資により、一定期間における赤字計上の継続を想定しているが、想定通りに事業拡大が進捗せず、継続的な広告宣伝費用や追加投資その他の負担で米国および英国における赤字計上が想定より長期に及ぶ、もしくは拡大する場合はグループ事業、業績、財政状態に影響を及ぼし短期的な連結業績の損失計上額が拡大する可能性がある」と記載しているが、この懸念が現実のものとなる可能性はある。 メルカリはシェアリングエコノミーの中核銘柄として注目度が高く、今後の成長期待度から新規上場時の初値は高騰すると思われるが、その後も右肩上がりの業績成長および株価形成ができるか否かは不透明だ。楽天を筆頭に日本のEC企業は海外進出にことごとく失敗した経緯があるだけに、メルカリも海外事業の黒字化に手間取ると期待度が徐々に低下し、「上場ゴール」案件などと揶揄する投資家が出てきかねない。(本吉亮)   ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。  

迷走ゼロックス、一時10%安で52週安値を下回る

14日の米国市場で事務機器大手のゼロックスが4営業日ぶりに急反落し、4.30%安の28.87ドルで終えた。一時は27.11ドルまで下げて52週安値を更新し、下落率が10%を超えた。 ゼロックスは13日、富士フイルム(4901)による買収契約を終了すると発表した。買収に反対する大株主のカール・アイカーン氏らと和解するという。富士フイルムは買収戦略の見直しを迫られることになるが、ゼロックス側で買収交渉を担っていたジェフ・ジェイコブソン最高経営責任者(CEO)ら経営陣は辞任した。 JPモルガンは14日付のリポートで「余りに不確実性が高まっている」とし、投資判断をオーバーウエイトからニュートラルに引き下げた。今後数カ月以内で、新たな経営陣がゼロックスの買収企業を見つけることは無さそうだなどと指摘した。(片平正ニ) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米、消費者の期待インフレ率3%台に上昇 NY連銀調査

米ニューヨーク連銀が14日発表した4月の消費者調査によると、期待インフレ率は1年先が3%と前月の2.8%から0.2ポイント上昇。3年先も前月の2.9%から3.0%へ上昇した。 14日の米国市場では、BEI(ブレーク・イーブン・インフレ率、債券市場が織り込む期待インフレ率)が、2.1%台半ばで推移。10年金利は3%台に乗せる場面があった。 (QUICK FactSet Workstationより) (池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

【朝イチ便利帳】 15日 三菱UFJ、東芝など決算 米小売売上高

15日は3月の第3次産業活動指数などが発表されるほか、三菱UFJフィナンシャル・グル―プ(8306)、東芝(6502)などが2018年3月期決算の発表を予定している。IPO関連ではラクスル(4384*J)の仮条件が決定する。  海外では、4月の中国固定資産投資、4月の米小売売上高などが発表される予定だ。   【15日の主な予定】   【今日の株価材料】  

ブラジルレアル、2年ぶり安値圏 大統領選の行方混沌 一段安予想も

外国為替市場で、ブラジルの通貨レアルが約2年ぶりの安値圏で推移している。米長期金利が上昇基調にあり、新興国通貨には売り圧力がくすぶる。アルゼンチンが通貨防衛のために政策金利を40%に引き上げるなどといった動きが出る一方で、ブラジルでは、物価上昇率の鈍さから中銀が利下げ継続の構えを崩していない。10月に予定される大統領選が大混戦の様相を呈していることも材料に、レアル相場はじり安に向かうとの見方が優勢だ。 レアル相場は年初から11日までに1割近く下落した。心理的節目の1ドル=3.5レアルを下回り、14日は3.6レアル前後と2016年6月以来ほぼ2年ぶりの安値圏にある。 レアル売りが続いているのは、同国の消費者物価指数の伸び率が歴史的な低さにとなっていることが要因だ。10日発表の4月の消費者物価指数の上昇率は前年同月比2.76%。3月から小幅に上昇したとはいえ、ブラジル中央銀行の物価目標(4.5%を中心にプラスマイナス1.5%)の下限を下回る。2015年末から16年初めにかけては前年比上昇率は10%を超えていた。 ブラジル中銀は15~16日に通貨政策委員会を開く。3月の前回委員会で12会合連続となる利下げを決めた際、声明文で「次回会合に関して、現時点で、追加の金融緩和政策が適切であるとみている」と追加利下げを示唆していた。「通貨安より足元のインフレ率を重視している」(みずほ銀行の佐々木貴彦マーケット・エコノミスト)との見方が多く、市場では16日に基準金利を現行の6.50%から過去最低の6.25%に引き下げるとの予想が支配的だ。 10月に予定される大統領選の行方が混沌としていることもレアル相場の先安観につながっている。これまでの世論調査では汚職容疑で有罪判決を受けているルラ元大統領の支持率がトップ。だがルラ氏は4月に収監されており、大統領選への出馬は絶望視されている。みずほ銀行の佐々木氏は「ルラ氏の支持票がどの候補者に流れるか現時点では不透明感が強い」と言い、年内にレアルは対ドルで3.8レアル台への下落余地があるとみる。 2017年の貿易黒字が過去最大を記録するなど、対外収支が大幅に改善する中で「実需のレアル売りはほとんどない」(大和証券の石月幸雄シニア為替ストラテジスト)との指摘もある。だが、利下げを繰り返した結果、政策金利は新興国の中では低い6%台まで低下した。「低金利が続けば、海外からの証券投資フローの拡大は見込めず、レアルが上昇に向けて逆回転するのは難しい」(大和証の石月氏)との声も出ている。 【日経QUICKニュース(NQN) 菊池亜矢】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

自社株買いの季節、バリュエーション改善に一役

国内企業の決算発表が終盤戦を迎えるなか、自社株買いの動向が注目される。大和証券の11日付のクオンツリポートによると、4月から5月10日までの集計で自社株買いの枠は1.1兆円設定され、前年を上回るペースで増加している。リポートでは「6月中旬くらいまで枠設定は続くとみられ、昨年の1.4兆円を超えるか注目したい」と指摘していた。 9日に決算を発表したトヨタ(7203)が3000億円を上限に自社株買いを行うなど、株価が安値圏にあるなかで主力企業が積極的な株主還元策に動けばバリュエーションの改善に寄与しそうである。日経平均株価の1株当たり利益(EPS)は10日に1675円まで低下しており、今回の決算発表シーズンの後半でEPS成長が鈍化している。ドル円がなかなか110円台を回復できず、為替発のモメンタムが少し期待しづらい状況下、自社株買いが増加することによってバリュエーションの改善期待が高まることが待たれる。 米国ではアップルが1000億ドル規模の自社株買いを発表した経緯もあり、自社株買いに引き続き関心が高い。米投資情報誌バロンズ電子版は12日、「なぜ自社株買いブームが投資家にとって強気なのか」と題する特集記事を掲載した。この中ではS&P500種株価指数の採用銘柄で2018年に6500億ドル規模の自社株買いが行われそうだとの予想を紹介しつつ、個別では投資会社バークシャー・ハザウェイ、米検索大手グーグルの親会社であるアルファベットなどの大手企業が自社株買いを活発化させるのでは無いかと指摘していた。 一方、発行済み株数に対して自社株買いが多かった銘柄としてチャーター・コミュニケーションズ(自社株買い比率16.2%)、米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(13.3%)、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(8.6%)、シティ・グループ(7.8%)、イーベイ(7.0%)などを紹介。インターナショナル・ビジネス・マシーンズやゼネラル・エレクトリックに関してはかつて自社株買いを活発化して株主還元に取り組んでいたが、現在は業績が低迷していることで減らしていると指摘した。財務戦略で株価を押し上げることに限界があるのは、IBMの株価を見れば自明の理だ。(片平正二) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米長短金利差が縮小 リーマン前に接近、逆転なら景気後退も

総合的に景気を判断・予測するために複数の指標を組み合わせたものとして、国内では内閣府経済社会総合研究所が毎月公表する景気動向指数が有名だ。先行指数、一致指数、遅行指数という3つの系列から構成されており、先行系列の指数としては消費者態度指数や東証株価指数などを思い浮かべる人が多いだろう。長短金利差もこの先行系列に含まれている。 米国でも「長短金利差が逆転した1年後に景気後退が訪れる」という見方が広く知られている。前週末、米系通信社が「米イールドカーブが2007年8月以来で最もフラット化した」と伝えた。2008年9月に勃発したリーマン・ショックが意識されているのだろう。 ある中央銀行はかつて金融政策について「Forward looking(先を見据える)」を強調し、マーケットは中央銀行に対して「Behind the curve(後手に回る)」とけん制した。しかし、ある中銀はいま「オーバー・シュート・コミットメント」と言い、他の中銀は「ハード・データ(経済指標)を待つ」との姿勢だ。 金融政策の影響を大きく受ける短期金利には、いまなお先行性があるのだろうか。一方、長期金利はディスインフレあるいは潜在成長率の下方屈曲を反映してか、低位で安定しようというバイアスが生じ続けている。度重なるスティープナー(長短金利差拡大)のポジション巻き戻しが、イールドカーブのフラット化を加速させている面もありそうだ。(丹下智博)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。  

投機筋じわりポジション縮小 原油は利益確定、ドル円は円買い建玉減らす

投機筋がポジションを縮小させているようだ。米商品先物取引委員会(CFTC)が11日発表した8日時点の建玉報告によると、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で投機筋(非商業部門)による原油先物の買越幅は3週続けて縮小した。前週比1万799枚少ない67万9928枚と、前週に続いて3月13日以来ほぼ2カ月ぶりの小ささになった。原油先物価格はじり高基調にあるものの、先物の買い建玉は4月中旬をピークに3週連続で減少。投機筋が利益確定を進めている様子が浮かび上がるだけに、先高感が薄らいでいる可能性もある。またシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で投機筋(非商業部門)による円の持ち高は2週続けて売り越しとなった。売越幅は前週比4057枚多い5462枚だった。実態は買い建玉の減少が続いたことが背景にある。約5000枚ほど減って5.1万枚程度になった。売り建玉も約1000枚減少し、買いと売りの合計建玉は15.7万枚に減った。投機筋は円の売りポジションを構築しているというより、手仕舞いを進めたと見た方が良さそうだ。(岩切清司)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

【朝イチ便利帳】14日 企業物価指数、日産自など決算

14日は4月の企業物価指数が発表されるほか、日産自動車(7201)や三井住友フィナンシャルグループ(8316)などが2018年3月期の決算発表を行う。海外ではフィリピンが休場となる予定だ。   【14日の主な予定】(時間は日本時間、予定は変更される可能性がある) ▽8:50   4月の企業物価指数(日銀) ▽11:00   5月のQUICK月次調査<株式> ▽13:30   3月の特定サービス産業動態統計(経産省) ▽15:00ごろ 5月のESPフォーキャスト調査(日本経済研究センター) ▽その他   2018年3月期決算=大林組、日清粉G、武田、コニカミノル、日製鋼、パイオニア、日産自、いすゞ、あおぞら銀、三井住友FG、アイフル、菱地所 ▽海外    フィリピンが休場        メスター・クリーブランド連銀総裁が講演(15:45)        ブラード・セントルイス連銀総裁が講演(22:40)        (注)時間は日本時間   【今日の株価材料】

「証券子会社が収益貢献」 日銀、相次ぎ地銀の分析リポート

日銀が金融経済の解説などをするリポートで、このところ地方銀行の経営分析を取り上げる例が目立っている。日銀職員がまとめる「日銀レビュー」では、10日付で過去10年の間に地銀が設立した証券子会社が、グループの収益に貢献していることをまとめた。日銀の大規模緩和による超低金利が続いて経営環境が厳しい地銀に、構造改革を促す狙いがあるとみられている。 「日銀レビュー」は日銀の組織としての見解を示すものではないとの条件付きながら、「地域銀行の証券子会社の経営動向」と題した今回のリポートでは証券子会社の経営は「総じて軌道に乗りつつある」と分析した。証券子会社の連結ベースでの収益貢献度は大手行グループの5~10%には及ばないが、「2%程度になっている」という。 半年に1度日銀が公表する「金融システムリポート」では、地銀のガバナンス(企業統治)を巡って取引先などとの株式持ち合いの解消が進んだ結果、外国人株主比率が全体的に上昇していると指摘した。さらに外国人株主比率が高い地銀ほど「配当性向を引き上げる傾向がある」と分析し、配当原資を捻出するための無理な有価証券の売却は財務面に「悪影響を及ぼしかねない」との懸念を示した。 中曽宏副総裁(当時)は2017年11月の講演で、日本の金融機関について「非資金利益が業務粗利益に占める割合は国際的にみて総じて低い」と指摘した。収益源として融資や国債売買などの比率が依然として高く、証券取引の仲介など各種の手数料収入で稼げていないという意味だ。 福島銀(8562)の18年3月期決算は7期ぶりの赤字に転落するなど地銀の経営環境は厳しさを増している。欧米と異なり、日本では口座維持など銀行にとってコストのかかる金融サービスでも無料で提供しているものが多い。ある金融機関の関係者は「郵便局の存在が、国内では金融サービスは無料という意識につながっている」と指摘する。全国に支店網を持つ郵便局が預金などのサービスを無料で提供しており、競争するために民間金融機関も無料にせざるを得ないというわけだ。 地銀の構造転換は待ったなしで、証券子会社の拡大などは新たな収益源として有望といえそうだ。ただ、低金利に苦しむ地銀に関する日銀の分析は、緩和の副作用以外にも目を向ける必要があることを物語っている。 【日経QUICKニュース(NQN ) 矢内純一】 ※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。

米CPIは予想下回るも、期待インフレ率は横ばい圏【US Dashboard】

10日に発表された4月の米消費者物価指数(CPI)は、前月比0.2%上昇と0.1%低下した3月からは上向いたが、市場予想(+0.3%)を下回った。コア指数は前月比+0.1%と3月の+0.2%から伸び率が鈍化し、市場予想の+0.2%も下回った。 その一方、原油価格は上昇しており、米BEI(ブレーク・イーブン・インフレ率、債券市場が織り込む期待インフレ率)はほぼ横ばいとなっている。CMEフェドウォッチツールによる、2018年にあと3回以上(3月を含めると年4回以上)利上げする確率は48%と9日の50%から小幅な低下に止まっている。 予想を下回るCPIを受けて米金利は下がったが、このまま金利低下基調に転じることはなさそうだ。(池谷信久) 米BEIと原油価格の推移(QUICK FactSet Workstationより)     ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケッ情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

アップルが9日続伸 時価総額1兆ドルへまっしぐら

10日の米国市場でアップルが9日続伸し、1.43%高の190.04ドルで終えた。一時は190.37ドルまで上昇し、分割後の上場来高値を更新した。初めて終値で190ドル台に乗せ、10日終値時点の時価総額は9209億ドルとなった。時価総額で1兆ドルの大台を目指す流れが続いている。 アップルが9日続伸するのは2017年7月7~19日に9日続伸して以来、10カ月ぶりのこととなる。(片平正ニ) APPLEの月足データ(2014年にある赤丸は、2014年6月に行われた1対7の株式分割を示している。株式分割調整後の値)     ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。  

【朝イチ便利帳】 11日 決算発表ピーク、NTTや三井不動産など782社

11日は4月のマネーストックが発表されるほか、3カ月物国庫短期証券の入札が行われる。また、日本電信電話(9432)や三井不動産(8801)、SUBARU(7270)などが2018年3月期の決算を発表する。 海外では5月の米消費者態度指数(速報値)などが発表される予定だ。 【11日の主な予定】 【今日の株価材料】

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