投信、相性の良い組み合わせは? 7月末時点の「相関係数」一覧

複数の投資信託に分散投資する際、有効な組み合わせを探すのに便利なのが「相関係数」と呼ばれる統計指標だ。投資対象で区分した「新QUICK投信分類(大分類)」について、7月末までの1年間(日次データ)と10年間(月次データ)の相関係数をまとめた。 複数のファンドに投資する場合、値動きの傾向が違うタイプを組み合わせると分散投資の効果が出やすい。例えば、投資家のリスク選好局面で買われやすい株式に投資するファンドと、逆に売られやすい債券に投資するファンド。この両方を持っていれば反対方向の値動きが打ち消しあって、全体のリスク(価格の振れ幅)を抑えることができる。 有効なファンドの組み合わせは「相関係数」を使うと探しやすい。相関係数は投資対象が異なる2つのファンドが似た値動きをするほどプラス1に近づき、逆の値動きをするほどマイナス1に近づく。ゼロなら値動きの関係がなかったことを示す。相関係数が低いファンド同士を組み合わせると、全体の価格変動リスクを低減しながらリターン向上を狙う分散投資効果が期待できる。 表の「先進国債券(投資適格)型」を見ると「国内REIT型」との相関が0.12と低いが、「バランス型」との相関係数は0.71と高い。「先進国債券(投資適格)型」の投信を保有していて、もう1ファンド購入を検討している場合、「バランス型」を購入するよりも「国内REIT型」を組み合わせた方が、よりリスクを小さくすることができると言える。 【分類別相関係数(日次1年)】7月末時点 【分類別相関係数(月次10年)】 7月末時点 出所:QUICK資産運用研究所 ※▲はマイナス。分類は「新QUICK投信分類(大分類)」を使用、対象は追加型株式投信(ETF、通貨選択型除く) (QUICK資産運用研究所)  

投信、相性の良い組み合わせは? 6月末時点の「相関係数」一覧

複数の投資信託に分散投資する際、有効な組み合わせを探すのに便利なのが「相関係数」と呼ばれる統計指標だ。投資対象で区分した「新QUICK投信分類(大分類)」について、6月末までの1年間(日次データ)と10年間(月次データ)の相関係数をまとめた。 複数のファンドに投資する場合、値動きの傾向が違うタイプを組み合わせると分散投資の効果が出やすい。例えば、投資家のリスク選好局面で買われやすい株式に投資するファンドと、逆に売られやすい債券に投資するファンド。この両方を持っていれば反対方向の値動きが打ち消しあって、全体のリスク(価格の振れ幅)を抑えることができる。 有効なファンドの組み合わせは「相関係数」を使うと探しやすい。相関係数は投資対象が異なる2つのファンドが似た値動きをするほどプラス1に近づき、逆の値動きをするほどマイナス1に近づく。ゼロなら値動きの関係がなかったことを示す。相関係数が低いファンド同士を組み合わせると、全体の価格変動リスクを低減しながらリターン向上を狙う分散投資効果が期待できる。 日次1年の表の「先進国株式型」を見ると「国内REIT型」との相関が0.22と低いが、「グローバル株式(先進・新興複合)型」との相関係数は0.95と高い。「先進国株式型」の投信を保有していて、もう1ファンド購入を検討している場合、「グローバル株式(先進・新興複合)型」を購入するよりも「国内REIT型」を組み合わせた方が、よりリスクを小さくすることができると言える。 (QUICK資産運用研究所)  

お金のデザインが拓く「新しい資産運用」 ポイント投資やロボアドで異業種連携

ロボアドバイザーサービス「THEO(テオ)」を運営するお金のデザインが資産運用の裾野拡大に向けた取り組みを加速している。ポイントサービスを使った疑似投資では、JR東日本、NTTドコモと相次いで連携。ロボアドでも提携先を着々と広げるなど、同社が仕掛ける「新しい資産運用」は、若年層や投資未経験者の需要を喚起している。 ■dポイント投資、利用者は3週間で10万人超 ドコモのdポイントを使ったポイント投資は、5月中旬に開始してから6月初旬までの3週間で、利用者が10万人を超えた。総運用ポイント数は約2億2000万ポイント(6月7日時点)で、1ポイント1円換算で2億2000万円に相当する。利用者10万人で単純に割ると、1人当たりの運用ポイント数は約2200ポイント(同2200円)になる計算だ。 ドコモの決算説明資料によると、dポイントクラブ会員数は6560万人(18年3月末時点)だから、ポイント投資利用者が増えていく余地は大きい。本人確認とマイナンバー登録が不要であるため、手軽に始められるからだ。 ポイント投資で連動するのは、ロボアドではなく、同社が5月中旬に新規設定した2本の追加型株式投資信託だ。「THEOグロース・AIファンド(世界の株式中心)」(AR311185)と「THEOインカム・AIファンド(世界の債券中心)」(AR312185)を組み合わせた2つのコースを用意した。 アクティブコースは「世界の株式中心」と「世界の債券中心」を80%対20%の割合で組み合わせた運用成績、バランスコースは45%対55%の合成運用にそれぞれ連動する。ユーザーは毎日17時頃に投資ポイントの増減を確認できる。 2本の投信は6月7日時点の純資産総額がそれぞれ1億6400万円、4600万円で計2億1000万円と、総運用ポイント換算値とほぼ一致。dポイントを運営するNTTドコモがポイント投資サービスの利用に合わせ、投信を実際に売買している公算が高い。 両ファンドへの資金流入額(推計値)は5月17日の設定から6月22日までの1カ月強の一日平均で計900万円程度。足元ではdポイントから投資に回るポイントが毎日じわりと増えてきている状況だ。 ■地銀経由のロボアド利用者は6割が投資未経験 一方で、THEOのロボアド・サービスは地方銀行を中心に提携先が増えている。地銀は6月22日時点で13行がサービスを利用できる。 THEOの総口座数は4万3700口座(18年5月末時点)で、地銀経由の申し込み者数は未公表だが、資産運用の拡大への貢献度は高い。6月中旬まで1年あまりの実績集計によると、地銀経由の利用者全体の54%を20代と30代で占め、投資未経験者は57%に達する。 インターネットやスマホの扱いに慣れているはずの若者も、ロボアドで資産運用を始めるのは地銀経由が少なくない状況だ。お金のデザインの中村仁社長は「地方では地銀が金融機関の要(かなめ)。親譲りの口座や地元企業の給料振り込み銀行として地銀は若者にとっても身近な金融機関になっている」と指摘し、「若い層がネットで資産運用を始めるかと言えば、まだそうなっておらず、既に預金口座をもっている銀行で始めるケースが多い」と解説する。 ポイントによる疑似投資を経て、THEOで実際に運用を始める利用者も出始めているという。中村社長は「資産運用を人々の毎日の日常生活の一部として何気なく当たり前のようにするのが、資産形成が本格的に根付いていくうえでの第一歩」と強調する。資産運用への入り口が増えることで、裾野が広がっていこうとしている。 (QUICK資産運用研究所 高瀬浩)  

「ブラジル・ボンド・オープン (毎月)」と組み合わせに適した投信は?  「相関係数」活用術

いま保有している投資信託と組み合わせて別の投信を購入したいが、何を選べばいいか分からない――。そんなときに参考になるのが「相関係数」だ。 米国の長期金利の上昇などを背景に不安定な値動きが続く「新興国債券型」との組み合わせに適した投信を探してみる。通貨レアルの下落で運用悪化が目立つブラジル関連で残高が最大の「ブラジル・ボンド・オープン(毎月決算型)」(0431508B)は過去1年間のリターン(分配金再投資ベース)がマイナス5.69%と、既に保有している投資家にとっては心配な運用成績だ。 そこで、分散投資効果のより高いファンドと組み合わせてみる。まずは値動きの相関が薄い「MHAM J-REIT インデックスファンド(毎月決算型)」(4731403A)との相性を検証する。国内の不動産投資信託(REIT)に投資する「国内REIT型」は、「新興国債券型」との1年間の相関係数(日次データで算出)が0.12と低い。 両ファンドに50%ずつの割合で投資した「合成」の1年間のリターン(分配金再投資ベース)はマイナス1.87%。「ブラジル・ボンド・OP (毎月)」だけに投資した場合と、「MHAM J-REIT インデックスF (毎月)」だけに投資した場合のプラス1.96%の中間だった。 価格変動を示す1年間のリスク(標準偏差)は「ブラジル・ボンド・OP (毎月)」だけに投資した場合が13.32%で、「MHAM J-REIT インデックスF (毎月)」は10.24%。2つの投信の平均を単純に計算すると11.78%になるが、実際にこの組み合わせで同額ずつ投資した「合成」のリスクは8.74%と、3.04ポイント低くなる(図1参照)。この差が相関係数の活用によって得られるリスク低減の効果だ。 <QUICKの情報端末「Qr1」を使って簡単に比較> 次に比較的近い値動きをする「グローバル債券(先進・新興複合)型」の「世界のサイフ」(0231106C)との組み合わせを確認してみる。「新興国債券型」と「グローバル債券(先進・新興複合)型」の相関係数は0.93と高い。 「合成」のリターンはマイナス3.39%で、「ブラジル・ボンド・OP (毎月)」と「世界のサイフ」の中間の値になった。「合成」のリスクは8.70%で、2つの投信の平均(9.79%)を1.09ポイント下回る(図2参照)が、低減効果は「新興国債券型」と「国内REIT型」の組み合わせより小さい。 このようにリターンはどちらの組み合わせでも2つの投信の平均になる一方、リスクの低減効果は相関が低い組み合わせのほうが大きくなる。複数の投信に投資して分散効果を上げるには、値動きの相関が低い投信の組み合わせが有効と言える。   (QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

「フィデリティUSリートB」と組み合わせに適した投信は? 「相関係数」活用術

いま保有している投資信託と組み合わせて別の投信を購入したいが、どんなファンドを選べばいいか分からない――。そんなときに参考になるのが「相関係数」だ。実際に購入可能なファンドを組み合わせ、QUICKの情報端末「Qr1」の銘柄比較機能を使ってリスクの分散効果を見ていく。      主に海外の不動産投資信託(REIT)に投資するタイプの投信で純資産総額(残高)が最大の「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」(3231203C)について、組み合わせに適したファンドを探す。 まず検証するのは、値動きの異なる「ひふみプラス」(9C311125)との相性。国内の株式に投資する「国内株式型」で、フィデリティUSリートBが属する「海外REIT型」との相関係数(日次1年)は0.49と低めだ。 両ファンドに50%ずつ1対1の割合で投資した「合成」のリターン(分配金再投資ベース、週次1年・年率)は12.27%。「フィデリティ・USリート・ファンドB」だけに投資した場合の▲3.30%と「ひふみプラス」だけに投資した27.85%の中間だった。 価格変動を示すリスク(標準偏差、週次1年・年率)は「フィデリティ・USリート・ファンドB」だけに投資した場合が13.23%で、「ひふみプラス」は15.55%。2ファンドの平均を単純に計算すると14.39%になる。ところが実際にこの組み合わせで同額ずつ投資した「合成」のリスクは12.62%で、平均値より1.77ポイント低くなる(図1参照)。この差がリスク低減の効果だ。 <QUICKの情報端末「Qr1」を使って簡単に比較> 次に比較的近い値動きをする「先進国株式型」の「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」(42311052)との組み合わせを見てみる。「海外REIT型」と「先進国株式型」の相関係数は0.75と高い。 「合成」のリターンは▲1.11%で、「フィデリティ・USリート・ファンドB」と「ピクテグローバルインカム株式F(毎月)」の中間の値になった。「合成」のリスクは10.68%で、2ファンドの平均(11.93%)を1.25ポイント下回る(図2参照)。 リスク低減効果は値動きの異なる「海外REIT型」と「国内株式型」の組み合わせの方が大きくなった。 このようにリターンはどちらの組み合わせでも2つのファンドを足して半分にした数値を維持する一方、リスクの低減幅は相関が低い組み合わせの方が大きくなった。複数のファンドに投資して分散効果を上げるには、相関が低く値動きの傾向が異なるファンドの組み合わせが有効と言える。 (QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

ポイント運用「気軽に楽しく投資体験」 クレディセゾン発案者に聞く

知らないうちに貯まったポイントで、ほったらかしの資産運用――。クレジットカード会社大手のクレディセゾン(8253)が提供する「ポイント運用サービス」が新しい資産形成のカタチを生み出しつつある。 ポイント運用サービスは、セゾンカードやUCカードを利用するなどして得た「永久不滅ポイント」を使って気軽に資産運用を疑似体験できる仕組みだ。利用者はアクティブコースかバランスコースのどちらかを選択し、その運用成果によってポイントが日々増減する。2016年12月のサービス開始から1年3カ月あまりで利用者数は12万人にのぼり、永久不滅ポイントの交換先ランキングで上位に顔を出すなど盛り上がっている。 今年3月14日からは、より景気の変動を感じやすい日米の代表的な株価指数に連動する「日本株(TOPIX)コース」と「アメリカ株(VOO)コース」の2つを追加し、「つみたて機能」を新たに搭載した。この2つのコースは、サービス開始からわずか2週間あまりで利用者が1万人を超え、関心の高さがうかがえる。 今春以降は株価連動型ポイント運用システムを手掛けるストックポイント(東京・千代田)と連携し、実在する企業の株価に連動する「株式コース」も開始する予定だ。株式1株の価格に相当するポイント数になると、その銘柄に交換することが可能になるという。 ポイント運用サービスの狙いや今後の展開などについて、同サービスの発案者である美好琢磨氏 、同社で一緒に資産運用ビジネスを推進している橋村奈緒子氏に話を聞いた。 写真左:橋村奈緒子氏(経営企画部グループ戦略室) 写真右:美好琢磨氏(アセット・マネジメント・ビジネス・オフィサー) ■「世界初の試み」、長期投資への思いが根底に ――新しい試みとしてのポイント運用が人気です。 「世界で初の試みだと思います。当社は証券会社ではないので、お金による有価証券の購入仲介はできません。あくまでポイントという『おまけ』を株式相場と連動するものに交換し、資産運用を疑似体験してもらうというサービスです。関係官庁に相談しましたが、永久不滅ポイントはお金で購入できないため、(商品券やプリペイドカードといった)前払式支払手段にも該当しません」 ――発案の背景や思いなどは。 「永久不滅ポイントの引当金は昨年末時点で1000億円を超えており、有効期限がないためアイテムへの交換などをせずに貯め続けている人が多いという認識がありました。ポイントで何か楽しいことをしていただきたい、日々の暮らしに彩りを添えたいと考えていたとき、私がもともと資産運用に関わる仕事をしていたこともあり、ポイントで気軽に運用できる仕組みを思いつきました。生活を豊かにすることの1つに個人の資産形成があると思っています」 「日本に長期投資を根付かせたい、という思いが根底にあります。若年層や女性など投資になじみのない人は、資産運用をしようと思っても、いきなり『投資信託』とか『ロボットアドバイザー』などと言われると難しく感じる人が多いのではないでしょうか。ポイントというおまけで楽しみながら長期運用を体験する。そこで生まれた体験が実際の投資へつながっていけばと思っています」   1987年千代田生命保険相互会社(現ジブラルタ生命保険)に入社、外資系の銀行・運用会社などを経て、マネックスグループ執行役員に就任。15年にクレディセゾンに移り、セゾン投信役員兼職、マネックス・セゾン・バンガード投資顧問の設立に関わり役員を兼職、現在に至る。 ■「投資教育」とは言わない、「楽しさ」を重視 ――利用者数増加への手ごたえは。 「このサービスを企画・立案した時点の目標数は早い段階でクリアしました。想定していた以上に皆様の関心が高いですね。一般的なネット証券のユーザーと比べ、若年層と女性の比率が高いことには驚いています」 「大々的に『投資教育』といった言葉は使っていません。あくまでちょっとしたお得感、プラスアルファを味わう感覚で運用を始めてみる。楽しいことだったらやってみたい、そのような気持ちが長期投資を感じてもらうきっかけを作ってくれていると思います」 ――投資信託でよく議論になる諸費用や税金についてはどうお考えですか。 「日本の制度上、ポイントは非課税です。また弊社はポイント運用の申込分をヘッジ(損失回避)で運用していますが、お客様の体験としては、あくまでポイントが指数や運用結果に連動して増減するだけです」 ――積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)は意識されましたか。 「もちろん意識して作りました。『つみたて』を平仮名にしたり、新たに追加した2コースもつみたてNISAの対象指数に基づいて運用するものを採用したりとできる限り近づけました」 「日本株(TOPIX)コースとアメリカ株(VOO)コースを追加したのは、株式相場を身近に感じやすいと考えたからです。米国の大統領の発言だけでも株価が動くのだな、といったことを実際に感じてもらえればうれしいですね」 ■ポイント運用、他社との連携も視野 ――クレジットカード会社が資産運用ビジネスを展開した背景は。 「クレジットカードの取扱高は個人消費動向の影響を受けるため、長期的な視点ではその個人消費は日本の人口とともに減っていくと考えられます。 一方、個人の金融資産はまだ増えていく可能性があります。中期経営計画でも、資産運用ビジネスは事業戦略における柱の一つとして掲げています」 ――ストックポイント社との連携を発表しました。日本人はポイントが大好きな国民と言われますが、他のポイントとの連携は考えていますか。 「広く連携していきたいという気持ちでいます。私たちが構築した仕組みは、誰でも真似できるものではないと考えています」 ◇クレディセゾンの発表 ポイント運用プラットフォーム「運用口座」約2週間で、利用者 1 万人突破! (聞き手は資産運用研究所 小松めぐみ、イノベーション本部 吉田晃宗)

第1回 QUICKが選ぶ「中長期投資にふさわしい投信」 ~運用成績を定量評価~

QUICK資産運用研究所は個人投資家が投資信託を選ぶ際の参考になるように、運用成績を定量的に評価し、この1年間に活躍した投信の中から「中長期投資にふさわしい投信」を選んだ。今回は第1回で、今後は年1回のペースで公表する。 運用方針、投資対象、コスト、運用体制・・・。投信は中長期的な資産形成の中核的な金融商品と位置付けられているが、いざ自分に合った商品を選ぶとなると難しいのが実情だ。中長期で保有するからこそ、運用の実力は重要なチェックポイントのひとつだ。 ■運用成績を定量評価、リスク階級ごとに5本を選定 そこで恣意性を排除した手法で運用成績を評価し、リスク階級ごとに1本ずつ計5本を選んだ。リスク階級別に選定したのは、中長期投資では自分がどの程度のリスクをとるかを想定するのが重要という考え方に基づく。 選定対象は国内公募の追加型株式投信で、指数に連動する運用成果を目指すインデックス型も含めた。一般購入できない販売停止中や限定追加型、中長期投資に向かない毎月分配型や運用実績の短い投信などは除外した。評価は今年2月末時点のデータを使った。 具体的には、運用で取ったリスクに見合うリターンを上げたかどうかを測る指標の「シャープレシオ」を用いて、個々の投信を評価した。2017年3月から18年2月まで1年間の各月末時点における5期間(5年間、3年間、1年間、6カ月間、3カ月間)のシャープレシオの平均値を合計し、リスク階級別に最大の投信を選んだ。期間の異なるシャープレシオを合算することで、中長期の成績を反映する一方、足元の動向が与える影響の比重を高めた。 選定結果はリスク階級の小さい順に「マイストーリー・株25(01311018)」「結い2101(9Q311103)」「三井住友・げんきシニアライフ・オープン(79311005)」「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(89311067)」「SBI小型成長株ファンド ジェイクール(8931105C)」の5本(図A)となった。   図Aの1年リターンの水準やグラフの値動き(図B)を見ると、リスク階級が高いほどリターンが大きい傾向にある半面、振れ幅も大きいことが鮮明だ。ハイリスクであるほど将来の高いリターンが期待できるが、裏目に出れば元本割れの可能性も高くなりやすいことを意味する。 ■4本が日本株アクティブファンド リスク階級が1(最小)の「マイストーリー・株25」は、内外の株式と内外の債券に国際分散投資するバランス型で株式の基本配分を全体の25%とし、リスクを抑えている。野村アセットマネジメントが選定したファンドに投資するファンド・オブ・ファンズ形態でアクティブ(積極)運用するので、実質信託報酬は1%を超え、やや高めだが、安定的な運用成績を収めている。 「結い2101」は鎌倉投信独自の考え方に基づき、社会の持続的な発展に役立つ「いい会社」に投資。中小型株を主体として、投資に回さず現金で保有する割合が多いのも特色で、ファンド資産全体に占める現金相当は現在4割程度あり、一般の日本株ファンドに比べ、値動きは緩やかとなっている。 三井住友アセットマネジメントの「三井住友・げんきシニアライフ・オープン」は健康関連をテーマにして、高齢化社会が生み出す新ビジネスに着目して銘柄選別し、中小型株にも積極投資する。 「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ」と「SBI小型成長株ファンド ジェイクール」はともにSBIアセットマネジメントが、有望な中小型株発掘の「目利き」役として「エンジェルジャパン・アセットマネジメント」の投資助言を受ける形で運用。「ジェイリバイブ」の投資対象が「中小型株」で「ジェイクール」は「小型株」という違いがリスク階級で1段階の差となっている。 「マイストーリー・株25」以外の4本は、いずれもアクティブ運用型の日本株ファンドだ。運用対象の資産別に分類したQUICK投信分類平均(大分類は16)でみると、過去1年のリターンは「国内株式」が最大となるなど日本株の成績が好調だったことを反映。低コストのインデックス型投信に注目が集まりがちだが、アクティブ運用の実力発揮が浮き彫りとなった。 【選定対象・方法】 ①対象は決算回数が年1回または年2回の国内公募の追加型株式投資信託。2018年2月末時点で(1)運用実績が6年以上(2)償還予定日までの期間が1年以上(3)原則として残高が10億円以上--の条件を満たす。原則としてETF(上場投資信託)、確定拠出年金(DC)専用、販売停止中、販売停止予定、限定追加型、マネープール相当、ブルベア型、ラップ口座専用、ミリオン型、一般財形型は除外した。 ②リスク階級は価格変動リスク(過去の価格変動の度合い)をTOPIX(東証株価指数)との相対評価で表した「QUICKファンドリスク(QFR)」を用いる。QFRはリスクが最も小さい「1」から最大の「5*」まで6段階を付与しているが、ブルベア型などが含まれる「5*」は除外とした。 ③17年3月から18年2月まで1年間の各月末時点における5期間(5年間、3年間、1年間、6カ月間、3カ月間)の運用実績データ(シャープレシオ)を使った定量評価。過去12カ月間における上記5期間のシャープレシオ(年率換算)の平均値を合計し、この合計値が最大となる投信をリスク階級別(1~5)に1本ずつ選定した。 (QUICK資産運用研究所)

「新社会人が知っておきたいお金の話」③発想の転換で資産形成の第一歩を

これから社会に出るみなさんへのメッセージとして「新社会人が知っておきたいお金の話」を3回にわたって連載する。最終回は「発想の転換で資産形成の第一歩を」。 第1回はコチラ→ 「新社会人が知っておきたいお金の話」①資産形成のイロハ  第2回はコチラ→ 「新社会人が知っておきたいお金の話」②人生100年時代の資産形成 ■目的にあわせて手段を選択 将来的な資産形成を考える前に、目先の結婚資金や住宅資金などをしっかりと確保したい人や、趣味や旅行などでうっかり使いすぎてしまう人は、給与振込口座と別の口座を持つことが手段のひとつ。社内預金や財形貯蓄など、会社の制度を利用すれば、金利や税制面の優遇があり、引き出す際の手間も増えるため、「貯蓄」という意味ではいい選択肢となるだろう。 会社によっては「従業員持株会」という勤務先もしくはその親会社の株式を購入する制度がある。もちろん株価が下落するリスクはあるが、少額から無理のない範囲で始めることができる。業績が拡大すれば株式の価値が高まるため、仕事のモチベーションにもつながり、一株主として会社を応援する意味で入会するのも一案だ。 ■発想の転換で資産形成の第一歩を 新入社員にとっては少し先の話になるが、子供の教育費や住宅ローンの返済など何かと出費がかさむ30~50代に向けた資産作りはどうすべきか。お金を郵便局に預けっ放しにしていたら2倍に増えたという時代は遠い昔の話で、再来しそうな気配もない。いまやお金に働いてもらわなければならない時代へと突入した。 「そもそも投資するほどお金がない」「基本的な経済の知識がない」「何となく投資って怪しい気がする」――など様々な理由で資産形成を敬遠している人が少なくない。 実際にQUICK資産運用研究所が昨年12月実施した個人の資産形成に関する意識調査で「どんなきっかけがあれば資産形成を始めると思いますか」と聞いたところ、「まとまった資金ができたら」や「金融に関する知識が習得できたら」との回答が多かった。 そこで発想の転換を提案したい。まずは「投資はお金に余裕があって、経済に詳しい人がするもの」という概念を捨て、「資産形成は未来の自分への仕送り」と捉えてみたらどうだろう。「10年後の自分へ海外旅行の資金を」「15年後の自分に子供の教育費を」と言った具合だ。 新社会人には何と言っても「時間」という武器がある。その強みを最大限生かせるしくみを活用しながら、資産形成の一歩を踏み出してみたい。 ■できたてホヤホヤ「つみたてNISA」 今年1月から始まった「つみたてNISA」(積み立て型の少額投資非課税制度)は、これから投資を始める人に最適の仕組みだ。 その理由の1つは、投資できる金融商品が、金融庁が長期投資に適すると判断した投資信託もしくはETF(上場投信)に限定される点だ。初心者は最初に商品選びでつまずくことが多い。つみたてNISAは金融庁が太鼓判を押した商品から選ぶという安心感がある。対象商品には、1つの投信で日本をはじめとする世界の株式や債券、不動産に投資できるタイプもあるので、手軽に分散投資を始めることができる。 通常は金融商品の利益には、20.315%の所得税(復興特別所得税含む)が課されるが、つみたてNISA口座で購入した金融商品は税金がかからない。運用期間は最長で20年(この間、解約はいつでも可能)、投資限度額は年間40万円。つまり最大800万円のお金を非課税で運用できる。資産形成の鉄則である「長期・分散・積立」の3つを税制メリットを受けつつ実践できるという訳だ。 言うまでもなく、絶対に損をしない金融商品や投資手法は存在しない。積立投資も例外ではなく、常に右肩上がりに資産が増えていく訳ではない。自分の資産が目減りし、投資に対して不安や懸念が生まれる時は、静観することも大事になる。目先の運用成績の上下に一喜一憂することなく、俯瞰的な視野を持って資産形成に挑戦してほしい。 (QUICK資産運用研究所)

「新社会人が知っておきたいお金の話」②人生100年時代の資産形成

これから社会に出るみなさんへのメッセージとして「新社会人が知っておきたいお金の話」を3回にわたって連載する。第2回は「人生100年時代の資産形成」。 第1回はコチラ→ 「新社会人が知っておきたいお金の話」①資産形成のイロハ ■年金・退職金制度を理解しよう! では実際には何から始めればいいのか――。まずは勤務先や雇用形態によって異なる「年金・退職金制度」を理解しておきたい。 日本の年金制度は①日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満のすべての人が加入する国民年金(基礎年金)②民間企業の従業員などが加入する厚生年金保険③その他企業や個人が用意する年金--という3階建ての構造になっている(図3)。 ①②は公的年金で、③は「確定給付企業年金(DB)」「確定拠出年金(DC)」などを指す。DCには、企業型と個人型があり、企業と個人のどちらが掛け金を拠出するかの違いがある。また、DBは企業が運用の責任を負うのに対して、DCは個人が自らの責任で運用を行う。 DCは運用益が非課税になるだけでなく、掛金の全額が所得税と住民税の計算から除外される「所得控除(小規模企業共済等掛金控除)」を受けられる。つまり年間500万円の所得のある人が掛け金として月に2万円、年間で24万円を拠出した場合、年末調整や確定申告をすることによって、所得は476万円とみなされ、税額が軽減される(他の所得控除は考慮していない)。   ■柔軟性が増しつつあるイデコ 企業が用意する年金制度では、企業型DCのみの場合や、DBと企業型DCの併用の場合がある。どちらも導入していない企業は、個人型DC(iDeCo=イデコ)への加入が許可されている場合がある。 イデコは2017年から公務員や主婦も加入できるようになった。DBや企業型DCに加えてイデコに加入することを認めている企業もある。また、企業型DCでは、従業員が追加で掛け金を上乗せできる「マッチング拠出」という仕組みを取り入れているところもある。 イデコやマッチング拠出が利用できる環境であれば、有効に使っておきたい。DCは転職した際も新しい会社へ持ち運べる「ポータビリティ」という仕組みがあるし、自営業者や主婦になっても続けることができる。何より、資産形成の基本である「長期・分散・積立」の実践を少額から始めることができる。 もちろんDCの運用責任は自分にあるので元本を割る可能性は十分にある。イデコの場合は、口座管理費用など、運用以外の費用負担もある。DCは60歳まで原則引き出すことはできないため、あくまで老後の生活資金であるという点も注意が必要だ。制度をよく理解したうえで、可能な範囲で少額から拠出してみてはどうだろう。 ■意外と知られていない個人年金保険 意外と知られていないのが、老後資金を準備しながら税制メリットを受けられる「個人年金保険」だ。10年以上毎月掛け金を払い続け、60歳以降に10年かけて受け取ることを前提に加入する商品で、所得控除(個人年金保険料控除)として所得税と住民税の控除を受けることができる。 満期まで保有すれば元本割れをしない商品が多く、現在の金利状態が続くと仮定すれば、預金より利回りが期待できるメリットがある。ただし、途中で解約すると支払った額より少ない金額しか戻らないケースもある。また、固定金利の商品も多いので、金利が上昇した場合には不利になる点は留意しておきたい。 (QUICK資産運用研究所)

「新社会人が知っておきたいお金の話」①資産形成のイロハ

新たな社会人にとって初めて手にする給与は大きな楽しみだ。だからこそ陥りやすいのが使いすぎ。自分へのご褒美、両親へのお礼、新しい仲間との付き合い、自己啓発……などと張り切っていると、お金は羽が生えたように出て行ってしまう。 さらに健康保険や年金保険といった社会保険料が給与から天引きされたり、税金の支払いや奨学金の返済など逃れられない支出が待っていたりする。それだけに社会人として、お金との付き合い方や資産形成の基本は知っておきたい。 これから社会に出るみなさんへのメッセージとして「新社会人が知っておきたいお金の話」を3回にわたって連載する。第1回は「資産形成のイロハ」。 ■資産形成は将来資金の自己防衛? そもそも、なぜ資産形成の意義や重要性がこれほどまでにささやかれるのか――。「超高齢化社会」「人生100年時代」「働き方改革」など誰もが耳にしたことのある言葉に代表されるように、日本の社会構造そのものが変化している。国や会社が老後の面倒を一から十まで見てくれる時代は終わり、個人(家計)の自己責任による資産形成が求められている。 平均寿命は延び、少子高齢化により年金保険料の負担は大きくなる。一方で現役世代は何歳からいくら年金をもらえるかは定かではないし、給与水準が上がる機運も高くない。ならば自分で蓄えようと銀行に預けても利息はゼロに近い。お金を現預金で保有していても、政府や日銀の目論見通り物価が上昇すれば、その実質的な価値は目減りしてしまう。 そこでどうにか資産を殖やすために、お金に働いてもらう資産形成に焦点が当たったという訳だ。国が税制優遇のある仕組みや制度を整えて普及活動に勤しむのは、将来の資金は自ら形成してほしいというメッセージといっても過言ではない。 ■資産形成の王道は「長期・分散・積立」 資産形成の基本として押さえておきたいのは「長期・分散・積立」という3つの柱だ。 一般的に投資期間が長ければ、マーケットの変動によるリスクを軽減できる。2008年9月の米リーマン・ショックでは世界的に株価が暴落するなどマーケットが大混乱したが、それを挟んだ過去20年間でみると、日米の株価指数は上昇している(図1)。 投資先を分ける分散もリスク抑制に有効だ。資産をひとつの金融商品に集中すると、それが値下がりしただけで全体が減ってしまう。一方、複数の商品に分散すれば、どれかが値下がりしても他の商品が値上がりすることで、資産全体の値動きを抑える効果が期待できる。株や債券といった資産だけでなく、通貨や地域・国などを分散する方法もある。 投資は「価格が安い時に買って、高くなったら売る」ことで、利益を得ることができる。もっとも現在の価格が安いのか高いのかは、後になってみないとわからない。高値づかみのリスクを軽減する方法としては、積み立て投資がある。例えば、一度に金融商品を購入せず、毎月1万円ずつ一定期間にわたって購入することで、リスク分散の効果が期待できる。いわゆる「ドルコスト平均法」だ(図2)。 新社会人の強みは、何と言っても「時間」を持っていることだ。時間を味方につけ、資産の種類や地域、通貨を分散した「コツコツ投資」を続けることが資産形成の王道と言える。 (QUICK資産運用研究所)

投信の積立、「国内株式型」「バランス型」が人気 選択は「コスト」重視【個人意識調査(10)】

QUICK資産運用研究所は2017年12月、全国の20~60代の個人を対象に「個人の資産形成に関する意識調査」を実施した。個人に資産形成の取り組み状況などを聞く調査は、16年12月に続いて2回目。日経リサーチを通じてインターネット経由でアンケート調査を実施し、5132人から回答を得た。 調査結果はQUICK Money Worldに2月6日から順次掲載し、本日が最終回となる。 ◯調査概要はこちら ■投信積立、「国内株式型」と「バランス型」が人気 投信積立をしている人にどのようなタイプの商品で積み立てをしているか聞いたところ、運用対象の資産別のトップは国内株式で運用する投信、2位は複数の資産に分散投資するバランス型だった。 また、運用方針別でみると、市場平均並みの運用成績を目指すインデックス型が30.6%と、市場平均よりも高いリターンを目指すアクティブ型の13.7%を大幅に上回った。 年代別にどの資産で運用する投信を積み立てているかをランキングにしたところ、20代は1位が「海外株式型」、30~40代は「国内株式型」、50~60代は「バランス型」だった。 ■投信積立の投信選びは「コスト」重視 投信積立をしている人に商品選びで何を重視したかを聞いたところ、最も多かった回答は、「手数料や信託報酬の水準」だった。僅差で「過去の運用実績」と「長期投資に向くかどうか」が続いた。 長期投資を前提とした投信積立では、コストの低さや過去の運用実績を重視して商品を選んだ人が多いようだ。 一方、「口コミやネットでの評判」や「人気ランキングの上位」などを重視した人は少なかった。運用期間の長さや分配金の支払い実績も下位に並んだ。 (QUICK資産運用研究所) =おわり

投信の積立、月額「1万~2万円」「1000~1万円」が中心【個人意識調査(9)】

QUICK資産運用研究所は2017年12月、全国の20~60代の個人を対象に「個人の資産形成に関する意識調査」を実施した。個人に資産形成の取り組み状況などを聞く調査は、16年12月に続いて2回目。日経リサーチを通じてインターネット経由でアンケート調査を実施し、5132人から回答を得た。 調査結果はQUICK Money Worldに順次掲載する。 ◯調査概要はこちら ■投信積立、月額「1万~2万円」「1000~1万円」が中心 投信積立をしている人にひと月あたりの積立金額を聞いたところ、最も多かったのは「1万~2万円未満」で、全体の28.3%を占めた。次いで「1000~1万円未満」が23.9%だった。1000~2万円未満で過半に達した。 年代別にみると、20~30代では「1000円~1万円未満」が最多の3割程度。これ対し、50~60代は「1万~2万円未満」が最も多く、いずれも3割を超えた。 ■投信の積立本数、若年層は「複数」が主流 投信積立をしている人に何本の投信を積み立てしているかを聞いたところ、全体では「1本」と答えた人が4割超で最も多かった。次に多かったのは「4本以上」の24.6%。 一方、20~30代の若年層は「1本」との答えが3割程度にとどまり、2本以上が大半を占めた。60代で7割超が「1本」だったのとは対照的だった。 (QUICK資産運用研究所)

投信の積立、みんなはどうしてる? 投信保有者は4割が利用【個人意識調査(8)】

QUICK資産運用研究所は2017年12月、全国の20~60代の個人を対象に「個人の資産形成に関する意識調査」を実施した。個人に資産形成の取り組み状況などを聞く調査は、16年12月に続いて2回目。日経リサーチを通じてインターネット経由でアンケート調査を実施し、5132人から回答を得た。 調査結果はQUICK Money Worldに順次掲載する。 ◯調査概要はこちら   ■投信保有者、4割が「積立」利用 投資信託を保有している人に「投信積立」をしているかを聞いたところ、積み立てをしている人が全体の42.0%にのぼった。頻度別にみると、月に1回の「毎月」が全体の35.6%を占めた。「毎日」は2.1%だった。 年代別にみると、投信積立をしている人の割合は20代が7割超と圧倒的に多かった。特に「毎日積み立て」をしている人が9.0%にのぼり、ほかの世代と大きく差がついた。 20~40代までは投信保有者のうち、投信積立をしている人が過半を占めており、若い世代を中心にコツコツ投資がじわり広まりつつあるようだ。 (QUICK資産運用研究所)

毎月分配型投信の実態は? 特別分配金、4人に1人が「知らない」【個人意識調査(7)】

QUICK資産運用研究所は2017年12月、全国の20~60代の個人を対象に「個人の資産形成に関する意識調査」を実施した。個人に資産形成の取り組み状況などを聞く調査は、16年12月に続いて2回目。日経リサーチを通じてインターネット経由でアンケート調査を実施し、5132人から回答を得た。 調査結果はQUICK Money Worldに順次掲載する。 ◯調査概要はこちら   ■毎月分配型投信の購入、高齢層ほど多く 分配金を毎月払い出す「毎月分配型」の投資信託を購入したことがある人の割合は、全体の12.9%だった。年代別にみると、60代が19.9%と最も高く、高齢層ほど毎月分配型投信を買ったことのある割合が多かった。20代は6.8%にとどまった。 ■元本を取り崩す「特別分配金」、4人に1人が「知らない」 毎月分配型の投資信託を買ったことがある人に対し、「分配金は元本を取り崩して払う場合があり、それを特別分配金と呼ぶことをご存知ですか」と質問したところ、「いいえ」の答えが26.0%にのぼった。 投信の分配金はすべて収益(もうけ)から支払われるという誤解は根強く、高い分配金を支払う毎月分配型投信が人気を集める一因になっていた。今回の調査でも、毎月分配型投信の購入者のうち4人に1人が分配金の仕組みを正しく理解していないことが明らかになった。 さらに「特別分配金」の仕組みを知らなかった人に対し、仮に分配金は元本を取り崩して払う場合があることを知っていても、毎月分配型を選びますかと聞いたところ、「いいえ」が81.4%を占めた。この8割は「元本を取り崩す場合があることを知っていれば、毎月分配型を選ばなかった」ことを意味している。 ■分配金の内訳、6割近くが「確認している」 毎月分配型の投資信託を買ったことがある人のうち、分配金の内訳を確認している人は6割近くを占めた。 また、投信を保有している人の7割超は「トータルリターン通知」を確認していることがわかった。トータルリターン通知制度は、分配金を加味した運用成績を個人投資家に知らせる仕組みで、分配金の内訳やコストなどが示されている。 (QUICK資産運用研究所)

FP・IFAへの相談、経験者の6割は「今後も利用したい」【個人意識調査(6)】

QUICK資産運用研究所は2017年12月、全国の20~60代の個人を対象に「個人の資産形成に関する意識調査」を実施した。個人に資産形成の取り組み状況などを聞く調査は、16年12月に続いて2回目。日経リサーチを通じてインターネット経由でアンケート調査を実施し、5132人から回答を得た。 調査結果はQUICK Money Worldに順次掲載する。 ◯調査概要はこちら   ■FP・IFAへの相談、富裕層ほど利用 資産形成・資産運用について、FP(ファイナンシャルプランナー)やIFA(独立系金融アドバイザー)に相談したことがあるか聞いたところ、有料と無料を合わせて「相談したことがある」が全体の8.4%にとどまった。一方、「必要性を感じない」との答えは41.9%にのぼった。 金融資産保有額で区分してみると、有料相談でも無料相談でも金融資産の保有額が多い富裕層ほど「相談したことがある」の比率が高くなる傾向があった。 ■FP・IFAの相談経験者、6割は「今後も利用したい」 FP(ファイナンシャルプランナー)やIFA(独立系金融アドバイザー)を利用した経験がある人に対し、今後も利用したいかどうかを聞いたところ、「利用したい」もしくは「どちらかと言えば利用したい」との前向きな答えが59.3%にのぼった。FP・IFAの利用者はまだ少ないものの、実際に相談したことがある人の満足度は比較的高いようだ。 (QUICK資産運用研究所)

「グローバル・ロボティクス株式(1年)」と組み合わせに適した投信は? 「相関係数」活用術

いま保有している投資信託と組み合わせて別の投信を購入したいが、どんなファンドを選べばいいか分からない――。そんなときに参考になるのが「相関係数」だ。 主に先進国の株式に投資するタイプの投信で「グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年決算型)」(02311158)を選んだ。この「先進国株式型」投信との組み合わせに適したファンドを探す。 まず検証するのは、比較的近い値動きをするバランス型の「投資のソムリエ」(4731312A)との相性。様々な資産に投資する「バランス型」だ。「先進国株式型」と「バランス型」の相関係数は0.93と高い。 5対5の割合で投資した「合成」のリターン(分配金再投資ベース、週次1年・年率)は11.49%。「グローバル・ロボティクス株式(1年)」だけに投資した場合の21.81%と「投資のソムリエ」だけに投資した1.17%の中間となる。 価格変動を示すリスク(標準偏差、週次1年・年率)は「グローバル・ロボティクス株式(1年)」だけに投資した場合が16.02%で、「投資のソムリエ」は3.04%。2ファンドの平均を単純に計算すると9.53%になる。実際にこの組み合わせで同額ずつ投資した「合成」のリスクは9.12%で、平均値より0.41ポイント低くなる(図1参照)。この差がリスク低減の効果だ。 <QUICKの情報端末「Qr1」を使って簡単に比較> 次に国内株式型の「三井住友・げんきシニアライフ・オープン」(79311005)との組み合わせを見てみる。「先進国株式型」と「国内株式型」の相関係数は0.60と、バランス型との組み合わせより低い。 「合成」のリターンは28.34%で、「グローバル・ロボティクス株式(1年)」と「げんきシニアライフ」の中間の値になった。「合成」のリスクは13.90%で、2ファンドの平均(14.80%)を0.90ポイント程度下回る(図2参照)。 リスク低減効果は相関係数が小さい「先進国株式型」と「国内株式型」の組み合わせの方が大きくなった。 このようにリターンはどちらの組み合わせでも2つのファンドを足して半分にした数値を維持する一方、リスクの低減幅は相関が低い組み合わせの方が大きくなった。複数のファンドに投資して分散効果を上げるには、相関が低く値動きの傾向が異なるファンドの組み合わせが有効と言える。 (QUICK資産運用研究所 望月瑞希)

つみたてNISA、利用するなら「銀行で」が1位【個人意識調査(5)】

QUICK資産運用研究所は2017年12月、全国の20~60代の個人を対象に「個人の資産形成に関する意識調査」を実施した。個人に資産形成の取り組み状況などを聞く調査は、16年12月に続いて2回目。日経リサーチを通じてインターネット経由でアンケート調査を実施し、5132人から回答を得た。 調査結果はQUICK Money Worldに順次掲載する。 ◯調査概要はこちら   ■つみたてNISA「知っている」は3割 調査を実施した昨年12月の時点で、今年1月からつみたてNISAが始まることを「知っている」と答えた人は29.4%だった。17年1月の個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」加入対象の拡大について聞いた前回16年12月調査では「知っている」が18.5%(今回調査は19.3%)だったので、認知度はつみたてNISAがイデコを上回っている。 年代別にみると、「知っている」と答えた人の割合が最も多かったのは60代の34.8%。一方、若い世代ほど「知っている」と答えた割合が低く、引き続き認知度向上の取り組みが課題になる。 ■つみたてNISAの利用に前向き、20代は5割超 つみたてNISAの開始を「知っている」と答えた人に対して、実際に利用したいか聞いたところ、「利用したい」と「利用を検討したい」が合わせて33.1%だった。年代別にみると、20代はこの合計が5割を超え、利用に前向きな答えが目立った。 ■つみたてNISAへの切り替えは慎重 既存のNISA口座を開設している人(開設しているが利用したことがない人も含む)に対し、つみたてNISAに切り替えたいかを聞いたところ、「切り替える」または「切り替えを検討している」と答えた人は合わせて17.3%だった。一方、「切り替えない」と答えた人が39.3%、「どうするか決めていない」も43.5%にのぼり、つみたてNISAへの切り替えに慎重な人が多いことがわかった。   ■つみたてNISAの利用、「銀行で」が1位 つみたてNISAを利用するならどの金融機関で利用したいか聞いたところ、1位は銀行の32.3%だった。2位はネット証券(22.8%)年代別でも、すべての世代で銀行との回答が最も多かった。銀行以外では30~40代でネット証券の割合が高めで、60代は証券会社との答えが多くなった。 (QUICK資産運用研究所)

資産運用は誰に相談? 投資経験で違い、初級者はロボアド敬遠【個人意識調査(4)】

QUICK資産運用研究所は2017年12月、全国の20~60代の個人を対象に「個人の資産形成に関する意識調査」を実施した。個人に資産形成の取り組み状況などを聞く調査は、16年12月に続いて2回目。日経リサーチを通じてインターネット経由でアンケート調査を実施し、5132人から回答を得た。 調査結果はQUICK Money Worldに順次掲載する。 ◯調査概要はこちら   ■資産運用の相談先、投資経験で違いも 資産運用について誰に相談したいか聞いたところ、全体では「誰にも相談しない」の答えが39.6%で最も多かった。投資経験別にみると、投資経験が10年以上のベテランは「誰にも相談しない」の割合が6割近くを占め、10年未満の投資経験者と比べ突出して高かった。 一方、投資経験が1年以上5年未満の中級者は「誰にも相談しない」の割合が26.0%にとどまった。「金融機関に属さないアドバイザー」(30.6%)や「金融機関の営業担当者」(25.3%)の答えも目立った。 投資経験が1年未満の初級者は1年以上の経験者と比べて「ロボットアドバイザー」の割合が低いなど、投資経験で相談先の違いが出た。   (QUICK資産運用研究所)

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