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スチュワードシップ・コードの効果はあった?

  金融庁は3月下旬、機関投資家の行動原則を示したスチュワードシップ・コードの改訂案を示しました。改訂の背景には、公表から約3年が経過したなか、いまだ形式的な対応にとどまっているのではないか、との指摘があるためです。そこで、今回は毎月実施している市場関係者を対象とした「QUICK月次調査<株式>」を通じて、スチュワードシップ・コードの効果について聞きました(証券会社および機関投資家の株式担当者160人が回答、調査期間は5月9日~11日)。   スチュワードシップ・コード「企業価値向上に一部効果」6割弱 スチュワードシップ・コードとは、機関投資家に求めれられる行動原則です。投資先企業の持続的成長を促し、顧客・受益者の中長期的な投資リターンの拡大を図ることを目的としています。英国の取り組みを参考に金融庁が2014年2月に公表し、足元で受け入れを表明した機関投資家は200社超とされています。企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)とセットで考えられます。 まず、このスチュワードシップ・コードのこれまでの効果について市場関係者に聞いたところ、「企業価値の向上に一部の効果が認められる」が最も多く6割弱を占めました。ただ、「形式的には整備されたが、実効的な効果が認められない」との回答が3割あり、「企業と株主との対話は依然として効果的に行われていない状況であるため、今回のスチュワードシップ・コード改訂を機に企業価値が高まるような対話が実現することを期待したい」との声が聞かれました。     今回の改訂案ではアセットオーナー(企業年金)のコード受け入れ表明が期待されているほか、議決権行使の個別開示の要請、パッシブ運用のエンゲージメント(目的を持った対話)が求められています。そこで、これらについても市場関係者に聞いてみました。まず、アセットオーナーの受け入れは進むと思いますか、と聞いたところ、最も多かった回答は「受け入れ表明は一部に限られる」が5割、「多くのアセットオーナーが受け入れを表明する」が4割でした。また、個別開示は企業価値向上に効果があるかと聞いたところ「多少は効果がある」が6割を占めました。市場関係者からは「投資家と企業の双方が適度な緊張感を持ち、対話をするようになることは互いにとってプラスだと思う。個別開示は運用会社にとってはリスクではあるが、個別具体的な議論をした方が企業の考えや行動が変わるきっかけになると思う。即効性のある取組みではないが、企業価値向上には寄与するだろう」との見方がありました。     パッシブ運用のエンゲージメント(目的を持った対話)についてどう思いますかと質問したところ、「オーナーが適正なコストを負担すれば、実施すべき」と、「そもそもエンゲージメントはパッシブ運用と理念があわないため、実施する必要はない」が拮抗する結果になりました。市場関係者からは「パッシブ運用のコストが増大することは好ましくないが、議決権の行使に消極的な姿勢は改善する必要があると思う。パッシブ運用の担当者も企業のガバナンス向上と成長の持続のためにも議決権の行使には積極的な姿勢を見せてほしい」といった声も聞かれました。         5月末の日経平均は1万9966円 「QUICK月次調査<株式>」で毎月調査している日経平均株価の見通しについては、5月末の水準で1万9966円(平均値)の予想でした。前回調査(確報)の1万8975円に比べて大幅な上方シフトとなりました。上方へシフトしたのは2カ月ぶりです。また、7月末には1万9929円、10月末は2万62円と小幅ながらも上昇基調の見通しです。 今後6カ月程度の株価の変動要因としては「景気・企業業績」が4割を超え、注目度がさらに高まっています。北朝鮮や欧州の政治的リスクやが高まった前回調査より「政治・外交」は15%に減少し、かわって「為替動向」が20%に上昇しました。         「電機・精密」の注目度が高い 国内の資産運用担当者60人を対象にしたアンケート調査で、現在運用しているファンドにおいて国内株式は現在、通常の基準とされている組入比率に対してどのようなウエートになっているのかを聞いたところ、「ニュートラル」が58%まで上昇する一方、「ややオーバーウエート」が27%まで低下しました。 セクター別の投資スタンスについては、「オーバーウエートとアンダーウェート」のバランスをみると、前回調査に比べてオーバーウエートの比率が最も上昇したのが「電機・精密」で、逆にアンダーウェートの比率が最も高いのが「公益」でした。

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世界的サイバー攻撃 「問題深刻、脆弱性狙われたら防げず」ー高野氏:スプラウト

セキュリティー会社、スプラウト 社長 高野聖玄氏  大きな病院などがランサムウェアに感染し機能が麻痺する事態は、2016年前半より米国で発生しており、セキュリティ専門家の間でも先進国への広まりが懸念されていた。今回のサイバー攻撃の特徴は、ひとつの脆弱性を狙ったランサムウェアが非常に短い期間で世界中に被害をもたらしたことだろう。 その背景には昨年8月に、米国家安全保障局(NSA)が「Shadow Brokers」を名乗るハッカー集団からの攻撃を受け、それによってNSAが利用していた様々なハッキング情報が盗み出されたことがある。今回広まったランサムウェアにもその中の技術が使われているとみられ、マイクロソフトが既にサポートが終了したWindowsXPや8向けにセキュリティ問題修正のパッチを緊急提供したことも問題の深刻さを表している。 今回の事件で分かったように、こういった脆弱性を狙ったサイバー攻撃を完全に防ぐとこはできない。企業や個人にとって重要なのは、サイバー攻撃を受けてしまった後に、少しでも早く元の状態に戻れるよう、対処の方法を事前に準備しておくことだ。また、NSAが収集していた情報が今回のサイバー攻撃に使われていたことが事実なら、国家間におけるサイバーインテリジェンスのあり方を改めて問うきっかけともなりそうだ。    「Shadow Brokers」については、スプラウトで運営する「THE ZERO/ONE」というニュースサイトでも取り上げている。 https://the01.jp/?s=Shadow+Brokers        

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日経平均2万1000円まで上値余地 ステート・ストリートの田畑氏

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ ポートフォリオマネジャー 田畑 富郎氏  日経平均株価は2万円の大台に近付いているが、17年の上値メドは2万1000円を想定しており、上値余地はまだあるとみている。グローバル株式の中で、日本株を一番強気にみており、米株や欧州株よりも投資妙味があるだろう。  米連邦準備制度(FRB)が今後も利上げをすることはコンセンサスだが、金利上昇の局面では割高な株と割安な株のギャップがグローバルで解消すると考えている。米株>欧州株>日本株の順に株価収益率(PER)が高い。先進国の中ではPERが高い米株はそろそろ上値が重くなるとみている。欧州株は欧州中央銀行(ECB)の金融緩和で景気が上振れているが、業績モメンタムは弱い。テーパリング(量的緩和による資産購入の買入れ縮小)による影響を受ける可能性もある。たが、米金利上昇は円安をもたらし、割安で出遅れ感が強い日本株の追い風となるだろう。  米金利上昇はセクターにも波及するとみており、金融・エネルギー・外需などのセクターに投資妙味があるとみている。バリューの側面が強い金融セクターは割安銘柄と割高銘柄のギャップ縮小の恩恵を受けよう。足もとで原油価格は調整気味だが、エネルギーセクターは最悪期を脱したとみている。外需セクターは米金利上昇による円安の恩恵を享受できる。  外国為替相場のドル円に関しては1㌦=108~110円程度を想定している。現行の為替水準よりも円高の予想だ。ただ、想定為替レート105~110円としている企業が多く、108円~110円でドル円が落ち着けば、上方修正の余地はあるとみている。 聞き手はデリバティブズ・コメントの西本宏喜 (QUICK NewsLine)

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AIが見る決算、マクドナルドはポジティブ トヨタはネガティブ

 国内企業決算が佳境を迎えている。10日はトヨタ(7203)や武田(4502)が決算を発表した。QUICKが提供するAI(人工知能)を使った自動解析ニュース「QUICK AI速報」によると、マクドナルド(2702)やカシオ(6952)が発表した決算はポジティブな評価だ。一方、トヨタ(7203)やミクシィ(2121)にはネガティブな評価が出た。 「QUICK AI速報」では決算や業績予想の修正を発表した企業を対象に、統計的に株価インパクトを数値化したスコア(決算スコア)を算出している。 ■10日の大引け後に決算などを発表した主な企業の決算スコア <ポジティブ> 銘柄         発表        スコア 2702 マクドナルド     1Q決算       +10.05             業績修正     +8.83 7554 幸楽苑HD     業績修正     +4.69 4502 武 田       通期決算      +4.25 6369 トーヨーカネツ       業績修正      +3.35 7312 タカタ        配当予想     +3.33 通期決算      -2.35 9831 ヤマダ電       通期決算      +2.45 6952 カシオ        通期決算      +2.42 5949 ユニプレス        通期決算     +2.36 <ネガティブ> 7203 トヨタ         通期決算     -4.34 2121 ミクシィ       通期決算     -3.97 6208 石川製         通期決算     -3.93 5122 オカモト       通期決算     -3.83 3668 コロプラ       2Q決算        -2.67 2440 ぐるなび       通期決算      -1.98 9984 ソフトバンクG       通期決算      -1.78 (QUICK NewsLine)

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ビットコイン最高値、20万円に到達 仮想通貨の普及に期待

インターネット上の仮想通貨ビットコインの価格が急騰している。9日午前に1ビットコインあたりの価格は初めて20万円台に到達した。2017年の年初は中国人民元の下落で乱高下していたビットコインの価格が5月に入り急上昇した。 国内の大手取引所ビットフライヤー(東京・港)によると、1ビットコインあたりの価格は9日10時時点で過去最高となる20万246円まで上昇した。年初には元でビットコインを買いドルなどの外貨に換えて外貨の両替制限をくぐる取引を巡って、ビットコイン価格は乱高下していた。 QUICKでは、bitFlyer提供のビットコインのレートを毎日朝にニュースで配信するほか、特設サイトでも価格やチャート、ドル円や日経平均との比較などを提供している。  9日付の日本経済新聞朝刊が「国内の仮想通貨取引所コインチェック(東京・渋谷)は国内で初めて、利用者が仮想通貨ビットコインを一定期間預ければ金利を得られるサービスを始める」と報じた。4月下旬には「ぐるなび」がビットコインで決算できる端末の導入を促すとも伝わった。ビットコインの本格的な普及への期待が広がっている。 ・決済が可能 ビックカメラ(都内2店舗) ・決済を検討中 レジアプリ「Airレジ」 全国の26万店が採用 LPガス販売のアイ・エス・ガステム(千葉県) ぐるなび ※日本経済新聞の報道ベース  

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ネットでの買い煽り、合法か違法か 弁護士に聞く、風説の流布と相場操縦

個人のインターネット上での発言が株式市場に影響を与える時代になってきた。著名な投資家の発言で株価が乱高下、その流れについていこうとする投資家も多い。一方、ネット上での発言は場合によっては違法行為にもつながる。 ツイッターでは特定の銘柄について発言する「買い煽り」や「売り煽り」などが散見される。合法と違法の線引きはどこにあるのか。証券取引等監視委員会との対応などを手掛ける西村あさひ法律事務所の平尾覚弁護士に聞いた。 虚偽の事実での買い煽りは風説の流布に該当 ――株取引に関してインターネットではどんな発言が違法になりますか 「金融商品取引法では風説の流布が違法行為になりえます。虚偽の事実を告げて株の買いや売りをあおる行為は風説の流布に該当すると思います。内容によっては刑法上の名誉毀損、信用毀損に該当するでしょう」 ――「あの会社は今期の利益が2割増で好調」など事実だけで煽るなら違法にはなりませんか 「そのような事例では風説の流布には該当しないでしょう。もっとも『風説』とは嘘を意味しますが、法律上は虚偽である必要はなく合理的な根拠を欠く言説であれば足りるとされています」 「理論的には後に真実であることが判明したとしても言説をした当時、合理的な根拠がなければ風説の流布に該当し得ます。後に嘘であることが判明しても当時、合理的な根拠があると認められれば風説の流布には該当しません」 ――「これから上がる」「上がりそう」などの表現はどうですか 「これらの表現自体を問題視することは難しいと思います。もちろん、同時に相場操縦的な売買を実際に行っていれば金商法に抵触します」 事実のつぶやきは合法、相場操縦には注意 ――有名になった投資家(Aとする)が銘柄名だけをつぶやく、事実だけを述べている場合は 「結論から言うと、単につぶやいているだけなら投資家Aに何らかの法令違反が成立するとは言いがたいと思います」 「ただ、投資家Aが仲間の投資家とあらかじめ通謀し、仲間の投資家が売り買い繁盛であると誤解させるような取引(相場操縦)を行い、他方で投資家Aがその目的を援助するべく煽りを繰り返しているとなると、投資家Aにも相場操縦の共犯が成立し得ると思います」 ――具体的にはLINEなどを使って仲間内で決めた銘柄を買い、ツイッターで不特定多数に向けてその銘柄が「上がる」などの発言で買い煽る行為はどうでしょうか 「ツイッターで発言するだけの煽り行為は直接的には違反の成否に関係せず、相場操縦とはならないでしょう。ただ、他の投資家を取引に誘引する目的で、売り買い繁盛であると誤解させる取引をした場合は相場操縦の罪が成立する可能性があります」 「相場操縦が疑われる場合、LINEなどのやり取りは誘因目的があるかどうかを認定する上で強力な証拠になると思います」 下品な表現は名誉棄損のほか侮辱罪も ――個人ではなく組織がリポートなどで上場会社に対して下品な表現をした場合は問題になりませんか 「例えば名誉毀損罪は具体的な事実の摘示が必要となります。下品な表現をする前提として摘示している事実を合わせて名誉毀損に該当すると議論することは可能です。そうすると、リポートを提出した組織は摘示した事実はいずれも真実であると反論することになると思います」 「他方、下品な表現は侮辱罪を構成し得ます。侮辱罪が成立するためには事実の摘示は必要ありません。法人に対する侮辱罪も成立し得るというのが最高裁の考え方です」 【QUICKコンテンツ編集グループ・片野哲也】

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北朝鮮有事はテールリスクながらも、次のXデー韓国大統領選に警戒?

  北朝鮮情勢は過度な警戒感が後退したものの、次の「Xデー」として5月9日の韓国大統領選が控えています。地政学リスクに加えて、7日にはフランスで大統領選挙の決選投票が実施されるなど、政治リスクも依然として拭えません。そこで、今回は債券の市場関係者に北朝鮮情勢や、欧州の政治リスクによるマーケットへの影響などについて聞きました。調査期間は4月25日~27日。回答者数は証券会社および機関投資家の債券担当者140人です。   北朝鮮情勢は戦闘状態を回避、もし有事なら円買い!? 警戒されていた4月25日の北朝鮮の軍創設記念日は北朝鮮が過激な行動に出なかったため、地政学リスクはやや後退しています。ただ、ただ、9日に韓国大統領選を控えているため、予断は許さない状況が続いています。米海軍の原子力空母「カール・ビンソン」と海上自衛隊は米軍の艦船を守る「米艦防護」を5月1日、初めて実施したようです。 こうしたなか、債券市場関係者に「北朝鮮情勢の今後の展開をどう読む?」と聞いたところ、一番多かった回答は「戦闘状態に入らぬまま、緊張が続く」で56%、次いで「現状のまま、関心が薄れる」が32%でした。市場関係者からは「建軍節とされる25日に北朝鮮からの大型の挑発行為がなかったことで、地政学リスクは一旦後退したとみられる。しかしながら、5月9日の韓国大統領選挙や、中国が北朝鮮に今後どのような圧力をかけるかなども影響すると見ている。また、トランプ政権が推進する経済政策等に実現性が乏しいと予想される中、支持率低下が一段と進むと、北朝鮮に圧力をかける可能性もあり、地政学リスクが再燃することがあると考える」という声もありました。 加えて、北朝鮮が戦闘状態に入った場合、日本のマーケットへの影響をどのように考えますか、との問いで最も多かった回答は、10年国債利回りは「低下」が7割弱を占め、日経平均株価は「下落」が9割を占めました。円・ドル相場については、「円高」が6割を超えました。         フランスのEU離脱の可能性は1割 4月下旬の第1回のフランス大統領選を受けて、中道系のマクロン候補と極右党のルペン候補が5月7日の決選投票に進む結果になりました。 親欧州連合(EU)のマクロン氏が優勢とみられるなか、「フランスのEU離脱の可能性はどのくらいの確率だと考えますか」と市場関係者に聞いたところ、単純平均で「13.3%」となりました。離脱の可能性は低いとみているようです。また、欧州では今後も多くの政治イベントを控えていますが、この半年の欧州金融市場をどのように予想しますかと聞いたところ、ドイツ・フランス・イタリア・イギリス、すべての国債利回りで「上昇」するとの予想が最も多い結果となりました。ユーロ・円相場については、「円安」が5割弱を占めました。  市場関係者からは「フランス大統領選でルペン候補の勝利する可能性は大幅に低下したが、ポピュリズムがある程度の支持を集めたことで、中道政権の先行きが懸念される。今後も欧州の政治リスクは残り、英国の解散総選挙やドイツの議員選挙も引続き要ウォッチだろう。現時点では、EUのメリットを享受できているドイツが、周辺諸国の財政悪化からEU離脱に向かうならば、欧州の政治的混乱はより深くなる」との声も聞かれ、「フランスのEU離脱の可能性は低くなったが、ゼロではない」との見方も少なくないようです。         10年債利回り、0.033%で11月調査以来の低水準  毎月定例の相場見通しの調査では、前回に比べて利回り低下を予想する結果になりました。新発10年物国債の金利見通しは、1カ月後が0.033%(3月調査は0.064%)と昨年11月調査(0.029%)以来の水準まで低下しました。3カ月後は0.049%、6カ月後は0.068%と、3月調査(0.070%、0.088%)に比べていずれも低下しました。  今後6カ月程度を想定した最も注目される債券価格変動要因で、最も多かったのは「海外金利」で3月調査から9ポイント上昇の45%となりました。次に注目度が高かった「短期金利/金融政策」は前月から9ポイント低下の36%と、関心の高さが逆転しています。  同じく今後6カ月程度を想定して、最も注目している投資主体については「政府・日銀のオペレーション」が最も多く67%を占め、次いで「外国人」が12%、「生損保(年金除く)」が9%、「都銀・信託銀行(投資勘定)」が7%で続きました。  国債組み入れ比率、「現状維持」8割超をキープ 資産運用担当者67人(ディーリング部門除く)を対象に、現在運用しているファンドについて国内債券の組み入れ比率について聞いたところ、3カ月連続で「ニュートラル」が63%で変わらない一方、「ややオーバーウエート」がやや増加し、「ややアンダーウエート」がやや低下しました。依然として様子見ムードが広がり、現状維持の姿勢から抜け出せないようです。当面の投資スタンスについても「現状を維持する」が82%と、引き続き多数を占めています。

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AIが見る決算、ファナックや任天堂 独自のスコア算出で株価動向を事前に評価

QUICKではAIを使って企業が発表した決算を独自に評価 人工知能(AI)で企業が発表した決算に対する株価動向を推定するとどうなるか。QUICKが提供するAIを使った自動解析ニュース「QUICK AI速報」では決算や業績予想の修正を発表した企業を対象に、統計的に株価インパクトを数値化したスコア(決算スコア)を算出している。 27日の大引け後に決算や業績修正を発表した企業に対して、AIが算出した決算スコアと株価の動向を比較してみた。大手企業ではパイオニアやファナック、野村HDやコマツ、任天堂などの決算や業績修正にネガティブな評価が目立った。 AI速報での決算スコアと寄り付きの株価動向 コード  銘柄名   決算スコア  株価(朝方の株価) 5411            JFEHD      +3.14    3.3%高 3632          グリー           +1.19    3.2%高 9022           JR東海        -0.99    1.0%安 7205         日野自           -1.17    4.4%高 7974          任天堂          -1.23             2.0%安 6301          コマツ            -1.39             2.0%高 8604         野村HD        -1.47             1.3%高 6954         ファナック       -2.15             2.1%安 4661          OLC              -2.93            1.0%高 6701       NEC              -3.84            4.6%安 6773          パイオニア  -4.84      6.1%安 ファナックや任天堂、パイオニアなどネガティブな決算スコアの銘柄で売りが先行した。JFEHDやグリーなどポジティブな決算スコアの銘柄には買いが先行した。 一方、日野自やOLCはネガティブな決算スコアだったものの、買いが先行した。 27日の決算スコア、ポジティブ上位10銘柄とネガティブ下位10銘柄 ポジティブ上位10銘柄 コード 銘柄名  対象        スコア 7518  ネットワン      通期決算   +7.72 6433  ヒーハイスト   業績修正    +7.58 1937  西電工      業績修正    +6.70 6844  新電元     業績修正     +6.12 9888  UEX        業績修正    +5.77 5729  日精鉱      業績修正     +5.63 4816  東映アニメ    業績修正    +5.62 配当予想     +4.46 1933  SYSKEN   業績修正     +5.23 5964  洋刃物      業績修正      +4.93 7238  曙ブレーキ   業績修正      +4.92 ネガティブ下位10銘柄 コード 銘柄名   対象        スコア 6617  東光高岳   通期決算   -7.17 1850  南海辰村   通期決算   -5.37 4549  栄研化       通期決算    -5.27 6773  パイオニア      業績修正    -4.84 1924  パナホーム      通期決算    -4.79 6111   旭精機        通期決算    -4.71 5727  邦チタニウム    通期決算    -4.21 6946  日アビオ       通期決算    -4.15 6701  NEC           通期決算    -3.84 3667  enish           1Q決算       -3.50 【QUICKコンテンツ編集グループ:片野哲也】 (QUICK NewsLine)

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日本、アクティブ運用者にとって非常に魅力的 米運用会社の野本氏

米大統領選後の上昇相場に一服感が強まっている。足元では地政学リスクが高まるなど日本株を取り巻く投資環境には不透明感が増している。長期的に日本株はどのような位置づけにあるのか。米運用会社コロンビア・スレッド・ニードルで日本株運用担当責任者を務める野本大輔氏に話を聞いた。     海外投資家「日本企業は改革のスピードが遅い」がコンセンサス   ──今後1~3カ月後の日本株の見通しを教えてください  「日本企業の株主還元に対する理解が浸透しつつあり、日本株に対して当社では強気に見ている。米国株式や債券といった他のアセットクラスよりも魅力的だ」  「年間約300社のトップマネジメントと議論をする中で株主還元への意識の変化を実感している。2015年にコーポレートガバナンス・コード(持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指した企業統治改革)が策定され、徐々にではあるが日本企業は、株主を含む様々なステークホルダーとの協業に基づいた持続的な成長を意識する様になった。今後は、更に、長期的な株主価値向上につながるM&A(合併・買収)、自社株買いや増配による余剰キャッシュの株主への還元などを通して、日本企業は資本効率を向上させる余地が十分ある」   ──海外投資家は日本の企業統治改革についてどのように捉えていますか  「日本企業の企業統治改革が正しい方向に進んでいると考えている。だが、『改革のスピードが遅い』というのがコンセンサスだ。コーポレートガバナンス・コードは、株主との対話や株主への説明責任を求めるもので、改革の度合や時間軸は企業の自主性によるところが多いからだろう」   ──地政学リスクが強まるなど短期的には投資のリスクを意識せざるを得ませんか  「目先は日本企業が保守的な業績見通しを出して日本株が弱含む可能性や、地政学リスクの高まりなどが懸念材料。特に北朝鮮情勢は日米中のパワーバランスに影響を与えるファクターとして考慮すべきだろう。中国が米国に協力するのであれば、為替や通商面で譲歩する用意があるともいわれている」  「軍事・為替・通商をまとめて『ディール』するのは、いかにもトランプ政権らしいやり方だ。一方で、これは日本の政府にとって、気がかりな動きではなかろうか。対米貿易黒字が大きい日本に対して強硬な姿勢をとる可能性が高い。また、将来的に、中国が北朝鮮を押さえつける条件として、韓国に配備予定の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の設置中止や、日米安保を尖閣に適用しないといった要求をしてきたら、トランプ政権はどのように対応するのだろうか。『ディール』で片付けられる類の問題ではない」   日本、アクティブ運用者にとっては非常に魅力的   ──トランプ政権は為替相場の水準も意識しているように見えます。日銀に対し通貨安として働く金融緩和策に注文を付ける可能性はあるのでしょうか  「金融緩和はデフレからの脱却と安定的に2%のインフレをもたらすためのものであり、日本は、為替をターゲットとしていないとの主張し続ける必要がある。とはいえ、貿易赤字を解消したいトランプ政権としては大幅な円安を許容することはないだろう(個人的にはドル高が長期的に米国の国益にかなうと思うが)。通商問題では、日本の自動車や農業が攻撃対象となる公算が大きい。いずれにしても、日本にとって厳しい交渉になろう」   ──日本株へのアプローチはどのように考えていますか  「最近はパッシブ運用が人気だが、日本株においては、魅力的な個別企業に長期投資するアクティブ運用が極めて有効と考える。指数との連動を目指すパッシブ運用は手数料率が低いという利点がある一方で、超長期のリターンは名目国内総生産(GDP)潜在成長率に影響される。日本の場合、インフレ率が低く名目成長率は高くない。一方で、日本には世界に誇る高い技術力がある会社、品質の高い製品メーカー、ユニークなビジネスモデルを有する多くの企業が、本源的な価値を下回る株価水準で放置されている。アクティブ運用者にとっては非常に魅力的な市場だ」   ──日本株全体の見通しは  「市場全体で見たとき、株価に割高感はなく、冒頭で述べた持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指した企業統治改革が今後更に深化することで、日本株はリスクに見合ったリターンを創出しうるアセットクラスとみている。マクロ面での長期的な課題は、いかに早急に人口減少と高齢化による労働参加率の低下を反転させるかである。社内で日本株の話になると、対国内GDP比での債務問題やや人口減少問題が必ず議論になる。逆に言えば、人口問題解決に向けた改革(働き方改革、待機児童ゼロのみでは不十分)の道筋が見えれば、多くのグローバル投資家が日本株に注目するであろう。日銀による年間6兆円のETF買いがなくても、中長期的に上昇軌道を維持できると期待する」   日本株の持たざるリスクは低下   ──人口減少の問題を解決するための有効な手段はありますか  「教育水準、生活水準、治安、物価などの点から、日本で仕事をしたい、生活したいという外国人は少なくないと思われる。日本で働く外国人は4年連続で過去最高を更新し100万人を超えたと言われているが、更に積極的に受け入れるべきだ。無論、テロや犯罪行為を防止すべく、極めて厳格なスクリーニングの実施や、充実した受入れ体制が必須条件であるが、外国人労働者・永住権保持者の増大以外に日本経済を構造的に成長させる術はない」  「米大統領選挙でのトランプ旋風を見て感じたのは、アメリカにはこんなにも多くの不満を持った白人中間層がいるということだ。補助金を出してでも日本で一定期間、労働者として受け入れるという取り組みも一考に値しよう(トランプ大統領、『日本はモノだけでなくヒトもアメリカから輸入します!』)。労働者受け入れに当り、一部産業では更なる規制緩和が必要となるが、一般企業、介護、保育、英語教師など、様々な分野で活躍してもらえる場を提供できるはずだ」  「移民政策で労働人口が増加に転じれば、消費は喚起されるであろうし、そうなれば企業収益にも好影響、ひいては税収増大、賃金上昇といったサイクルが生み出される。アベノミクスの第3の矢に大胆な移民政策(働き方改革、待機児童ゼロだけでは不十分)を含めれるべきと思われる。スマート「J」イミグレーションに期待したい」   ──人口減少に歯止めがかかれば日本株の『持たざるリスク』も意識されるのでしょうか  「資産運用において『持たざるリスク』が意識されるのはウエイトが大きいアセットクラスを持っていない局面だ。日本の世界全体のGDPに占める割合は年々低下している。グローバル運用担当者も以前は日本株の持たざるリスクを大きく意識していたが、その程度は低下しているのではなかろうか。人口問題の解決に向けた大胆な構造改革が打ち出され、全世界のGDPに占める日本のシェアが上昇すれとなれば、海外投資家は持たざるリスクを意識せざるを得なくなるし、長期的かつ安定的な資金流入につながるのであろう」   (聞き手はQUICKデリバティブズコメント西本)      

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積立NISAの候補投信は本当に「積立」向きなのか?一括投資と積立投資を徹底比較

2018年にスタートする積み立てNISA(少額投資非課税制度)。税の優遇を厚くして個人に長期の資産形成を促すのが狙いですが、選ぶ商品はもちろん、投資タイミングや投資期間で運用成果は違ってきます。 積立投資の手法として有名なものに、毎月一定額を投資する「ドルコスト平均法」というものがあります。この手法は、毎月の投資金額が一定のため「安いときにたくさん買い、高いときに少し買う」ことになり、期間を通じてみると平均購入単価を低く抑えられます。ただ、上昇相場が続くときは、当初にまとめて一括投資した方がドルコスト平均法よりも有効となり、相場が下落続きで相場が右肩下がりで一度も上向きにならない状況では、いくら平均購入単価が下がったとしても損失は埋められません。 このように、投資信託の基準価格の推移によっては、最初に一括投資した場合と、一定額をコツコツ積み立て投資した場合で、運用成績に差が出てしまいます。 QUICK資産運用研究所は、金融庁が定めた基準に沿って積み立てNISAの対象になりそうな投資信託を推定しました。 今回は、これらのファンドについて、過去5年と10年で毎月定額で積立投資を続けた場合と一括投資した場合のトータルリターン(投信の基準価額の変動と分配金を合わせた含み損益)を比べ、長期の積立投資で運用成果が上がっているかを調べてみました。 直近5年で見ると、一括投資がお得 まずは2017年3月末時点で設定から5年以上が経過したファンド30本について、5年前に一括で200万円投資した場合と、5年間で合計200万円を毎月定額で積立投資した場合をシミュレーションしました。過去5年は国内外の株式相場が右肩上がりだったため、どのファンドも積立投資よりも一括投資の方が有利だったことが分かりました。 積立投資でも一括投資でもトータルリターンが最も大きかったのは、レオス・キャピタルワークスが運用する「ひふみ投信」。5年前に一括投資した200万円で、およそ376万円の含み益が得られました。毎月定額で積立投資したケースの含み益は約136万円でした。 直近10年で見ると、積立投資がお得 次に2017年3月末時点で運用実績が10年以上あるファンド12本について、10年前に一括で400万円投資した場合と、10年間で合計400万円を毎月定額で積立投資した場合のトータルリターンを比べました。 期間5年では一括投資が積立投資より有利でしたが、期間10年では全ファンドで逆転し、積立投資が一括投資のトータルリターンを上回りました。2008年に起きたリーマン・ショックで株式相場が下落し、価格が安い局面で多くの口数を購入する「ドルコスト平均法」の効果が発揮されたためです。 積み立てNISAは最長20年間の非課税運用が可能な制度です。今後20年間の株式相場の変動は予想しきれるものではありません。長期で見た場合、いつ投資するかのタイミングを見極めることは非常に難しいため、「ドルコスト平均法」のような積立投資の効果が出ると言えそうです。 なお、期間10年で調べたときに、積立投資でも一括投資でもトータルリターンが最も大きかったのは、セゾン投信が運用する「セゾン資産形成の達人ファンド 」でした。10年間にわたり毎月定額で合計400万円を積立投資した結果、約384万円の含み益が得られました。10年前に一括投資したケースは含み益が約298万円となっています。 具体的な値動きは? 以下、「セゾン資産形成の達人ファンド」、「野村外国株式インデックスファンド」、「225IDXオープン 」、「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」について、投資期間5年と10年で積立投資と一括投資した場合の運用成績を比較した図を掲載しました。 (編集:QUICK Money World)  

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企業の17年度の想定為替レートを先取り!?

  来週から2017年3月期の決算発表が本格化します。この際に注目されるのが18年3月期の業績見通しと、業績の前提になる円相場の見通しです。そこで今回は一足先に17年末の円相場の見通しと、まさに今実施されているかもしれない新入社員研修につい上場企業に聞いてみました。   今年のドル円相場は方向感出にくい? 2017年末のドル円相場の方向性について聞いてみたところ、現時点で17年末の円相場は6割がもみ合いと見ていました。東証1部や2部の大規模企業、マザーズやジャスダックに上場する新興企業など334社のうち、64%が「もみ合い・レンジ推移」と回答。一方、「ドル高・円安トレンド」と回答した企業は16%にとどまりました。上場企業からは「トランプ政権の安定化が喫緊の命題」、「トランプリスクが表面化しつつある」と米トランプ政権を不安視するコメントが目立ちました。「北朝鮮の動向が先行きの不透明感を醸成している」との声もありました。       2極化する新入社員教育  企業の4月入社の新人研修への取り組みは2極化しています。QUICKが2017年度の新人の研修期間をどれぐらい実施するか聞いたところ、2年前の調査と比較して「半年以上」と「実施しない」の回答が大幅に増えました。非製造業の研修期間の回答の内訳をみると、「1週間以内」が全体の35%から25%まで減少。「1カ月程度」や「2~3カ月」に変化はなかった一方、「半年またはそれ以上」が5%から7%に、「実施しない」が1%から8%に増えました。 人手不足が叫ばれている昨今、新卒採用者は会社にとって金の卵です。謙虚に学ぶ意欲の高い新人に対して、企業がどのような研修を与えるかは中長期的な成長力の基礎にもなります。もっとも、人手不足により新人研修をする余裕がない企業もありそうです。     なお、日銀が発表する短期経済観測調査(短観)の先行調査として作成している4月のQUICK短観では、製造業の業況判断指数(DI)が前月比5ポイント改善のプラス27と2カ月ぶりの改善となりました。非製造業DIも前月調査から8ポイント改善のプラス37となり、金融を含む全産業DIは前回調査に比べて7ポイント改善のプラス33とでした。   <QUICK短観の推移>   *QUICKでは上場企業にアンケート調査した結果をまとめて「QUICK短観」として毎月公表しています。            

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フランス大統領選挙までカウントダウン! ユーロ・円相場はどうなる?

  フランスの第1回目の大統領選挙が4月23日と、あと6日に迫りました。米国ではトランプ政権が誕生し、英国は欧州連合(EU)からの離脱を決定するなど自国第一を掲げるポピュリズム(大衆迎合主義)が世界で勢いづいています。こうしたなか、フランスの選挙が注目されています。世論調査ではユーロ圏からの離脱を公言している極右派のルペン候補が躍進し、現在のところ支持率がトップです。そこで、今回はフランス大統領選が為替相場へどのような影響を与えるのか、金融機関や運用会社など外国為替担当者70人に聞いてみました。         仏大統領選、極右派ルペン氏が勝つとマーケットはどうなる? もし極右派のルペン氏が投票で1位になった場合、各マーケットはどのように動くと予想しますか? と質問したところ、半数以上が円は対ドルおよび対ユーロで「強含む」(円高)との見方を示しました。一方、ユーロ・ドル相場ではユーロが「弱含む」(ユーロ安)が6割を占め、フランスの政治リスクが高まる局面では円が買われる展開になるとみているようです。 市場関係者からは、第1回投票でのルペン氏勝利はある程度相場織り込まれているとの見方もある半面、「第1回投票で1位となったとしても、僅差であれば第2回投票で敗退と市場は判断し、影響は限定的とみる。ただし、万が一、大勝すれば円買いユーロ売りとなろう」「決選投票で大統領になる可能性は低く、仮に大統領になったとしても、フランス議会でEU離脱の憲法改正は困難と思われ、フランスの離脱は実現しない」といった声が聞かれました。   <極右派ルペン氏が1位になった場合、外国為替相場はどう動く?>       今後の中国がマーケットに影響をもたらすものは? トランプ大統領は4月6~7日、米フロリダ州にある別荘に中国の習近平国家主席を招待し、米中首脳会談を開きました。この会談中、米国はシリアへのミサイル攻撃を実施。米国は必要があればシリアだけでなく北朝鮮への武力行使も辞さない、と中国側に示す意図もあったようです。会談でトランプ氏は核・ミサイル開発を続ける北朝鮮を抑止するため、中国に対して北朝鮮へ圧力を強めるよう求めました。 こうした中、2017年に中国がマーケットに大きな影響をもたらすとすれば、何が原因でしょうか、と質問。最も多かった回答は「不動産市場の調整」で35%、次いで「トランプ米大統領との関係」が33%、「信用引き締め」が20%、「北朝鮮との関係」は7%という結果になりました。 また、2016年末は1ドル=6.9467元でしたが、2017年の人民元は対米ドルでどのように推移するでしょうか、と聞いたところ最も多かった回答は「中国当局が容認するレベルの人民元弱含み」が半数以上を占めました。 市場関係者からは「北朝鮮問題で米国と中国が何を握ったかによって情勢は大きくかわってくる。報道されているように習主席が政権維持のために北朝鮮問題で譲歩し貿易問題などを勝ち取ったのであれば、中国リスクにたいする懸念は後退したものと考える」などの声がありました。   市場関係者は政治と外交を注視 毎月定点調査している為替相場見通しによると、金融機関の外為業務担当者の為替見通しは4月末の平均値で1ドル=110円38銭と、3月調査(114円03銭)に比べて円高にシフト。3カ月後の6月末には111円46銭、6カ月後の9月末には112円43銭との予想です。今後6カ月程度を想定した為替変動要因で注目されるものとしては、「政治と外交」でした。 ファンドの外貨建て資産の組入状況について、当面どのようなスタンスで臨むのか聞いたところ「アンダーウエート」が前月の13%から20%に上昇し、為替リスクに対して消極的に傾いています。 事業法人に業績予想の前提為替レートを聞いたところ、有効回答数9社の円相場の平均値は対ドルで1ドル=110円24銭、有効回答数5社平均の対ユーロが1ユーロ=121円51銭でした。     *QUICKでは株式や債券、外為部門などの市場関係者を対象に毎月、足元の景気や相場動向についてアンケートを実施。結果を「QUICK月次調査」として各部門ごとに公表しています。今回は「QUICK月次調査<外為>」4月調査から結果を抜粋しています。調査期間は4月10~13日。    

資産運用研究所

積立NISA、金融庁基準に適うアクティブ投信はわずか5本…森長官の講演が話題

日本証券アナリスト協会が4月7日に開催したセミナー。金融庁の森信親長官が講演した内容が、金融市場で話題となっています。 というのも、資産運用の世界において「顧客である消費者の真の利益をかえりみない、生産者の論理が横行」している傾向が「顕著に見受けられる」と発言し、現状の資産運用業界の問題点を指摘したからです。 講演の中で森長官は、2018年1月から開始される積み立て型の少額投資非課税制度(NISA)の対象となりうる投資信託について、アクティブ型株式投信でわずか5本、インデックス型株式投信で50本弱にとどまると述べました。 そこでQUICK資産運用研究所(研究所の概要はこちら)は、金融庁が定めた基準に沿って、金融庁が2018年に導入する積み立て型の少額投資非課税制度(NISA)の対象となる投資信託を推定しました。 アクティブ型はわずか5本、うち直接販売が4本 国内籍・公募の追加型株式投信のうちアクティブ型はわずか5本でした(3月末時点)。さわかみファンドや、ひふみ投信など独立系運用会社が運用し、証券会社や銀行など金融機関を経由しない「直接販売」が中心の投信が4本を占めました。 ※スクリーニング条件 ◯国内籍・公募の追加型株式投信(2017年3月末基準、ETFとDC・ラップ専用を除く)のうち、純資産総額50億円以上のアクティブ型。5年以上の運用実績があり、償還までの期間が20年以上か無期限のもの。毎月分配型は対象から除いた。 ◯アクティブ型でもインデックス型を組み合わせたタイプは対象から除いた。 ◯販売手数料が上限ゼロのファンドに限定。実質信託報酬(税込み)は投資対象資産が国内は1.08%以下、内外・海外は1.62%以下に絞った。 ◯「存続年数3分の2以上で資金流入超過」の条件は、日次ベースの資金流出入額(QUICK推計値)に基づいて算出した。決算日の翌日から1年後の決算日までを1年として計算。設定日から初回決算日まで1年に満たない場合は1年とカウントした。 (注)積み立て型NISAの対象商品として販売するには金融庁への届け出が必要となる。 なお、森長官は講演で、海外と日本の資産運用業界を比較し、日本について「運用会社の社長が運用知識・経験に関係なく親会社の販売会社から歴代送り込まれたり、ポートフォリオ・マネージャーは運用者である前に○○金融グループの社員であるという意識が強く、運用成績を上げるより定年までいかに間違いをせず無事に勤めあげるかが優先されてはいないでしょうか」と述べ、投信の販売会社(証券会社や銀行)が運用会社の親会社となることへの懸念を表明しています。 インデックス型50本はこちら 国内籍・公募の追加型株式投信のインデックス型は50本前後となりそうです(3月末時点)。三菱UFJ国際投信の「eMAXIS」やニッセイアセットマネジメントの「<購入・換金手数料なし>」、アセットマネジメントOneの「たわらノーロード」など主要なインデックスシリーズが対象に入る見込みです。今後、既存ファンドで販売手数料や信託報酬が基準内に見直されたり、基準に沿った新規ファンドが組成されたりすれば、対象が拡大していくでしょう。 ※スクリーニング条件 ◯対象は国内公募の追加型株式投信(2017年3月末基準、ETFとDC・ラップ専用を除く)のうち、償還までの期間が20年以上か無期限のもの。毎月分配型は対象から除いた。ただし、当初DC専用だったが、2015年9月頃からネット証券などで販売が可能になった三井住友・DCシリーズは対象に含めた。 ◯インデックスファンドは原則、投資信託協会の商品分類の補足分類が「インデックス型」のもの。積立NISAの対象指数の組合せで構成された資産複合型ファンドもインデックスファンドとした。 ◯販売手数料が上限ゼロのファンドに限定。実質信託報酬(税込み)は投資対象資産が国内は0.54%以下、内外・海外は0.81%以下に絞った。 (注)積立NISAの対象商品として販売するには金融庁への届出が必要となる。 森長官は講演で、「高い運用力を持つ金融機関、顧客本位が組織に根付いた金融機関が発展し、顧客本位を口で言うだけで具体的な行動につなげられない金融機関が淘汰されていく市場メカニズムが有効に働くような環境を作っていくことが、我々の責務であり、そのため行政として最大限の努力をしていくつもりです」と、業界整備に向けての意欲を語っています。 資産形成・運用を考える個人投資家としては、資産運用会社の対応はもちろん、金融庁の発言なども見逃せないものとなりそうです。 (編集:QUICK Money World) (調査:QUICK資産運用研究所⇒紹介サイト)

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トランプ政権への政策期待残り、米株式相場は高値圏でもみ合い?

    株式市場を対象として毎月実施している市場心理調査「QUICK月次調査<株式>」の4月調査を10日に発表しました(証券会社および機関投資家の株式担当者155人が回答、調査期間は4月4日~6日)。調査期間中の6日の日経平均株価は1万8597円06銭と、昨年12月7日以来の安値を付けました。北朝鮮の弾道ミサイル発射をきっかけとした米朝関係の緊迫化への懸念から日経平均は下げ幅を拡大し、ほぼ全面安の展開となりました。また、シリアの化学兵器使用疑惑を受け、6日(日本時間7日)の米中首脳会談の最中に米国がシリアへ59発のミサイル攻撃を実施するなど、地政学的リスクへの警戒感がくすぶっています。   今後半年の米株価の動向「しばらく高値圏でのもみ合いが続く」が4割 昨年11月の米大統領選以降、大規模な財政支出が米景気や企業業績の拡大につながるとの期待を誘った「トランプラリー」。2月に入ってからさらに勢いを増し、ダウ工業株30種平均は2月27日まで12営業日連続で高値を更新、3月1日には史上初の2万1000ドルを突破しました。しかし、トランプ政権が打ち出した米入国制限が裁判所に差し止められたほか、目玉政策であった医療保険制度改革法(オバマケア)の見直しも頓挫するなど、政策運営の不確実性が高まっています。そこで、今回は半年後の米国株相場の動向について聞いてみたところ、「しばらく高値圏でのもみ合いが続く」が43%と最もく多くなり、トランプ政権に対する政策期待はまだ残っている結果になりました。市場関係者からは「北朝鮮などの地政学リスクがあり、また、トランプ米大統領の政策も当初の期待ほどには進んでいないため、株価は一時低迷しているが、米国での法人税の減額やインフラ投資などが今後、進むことにより米国経済は堅調に推移すると思われる」との声が聞かれました。             では、市場関係者が米国株相場を動かす要因として、何に最も着目しているのでしょうか。この質問に対して、最も多かった回答は「米国の政治・政策」が46%、次に「景気・業績」が40%でした。 トランプ大統領が掲げてきた政策に関して、現時点での実現の可能性をについて聞いてみました。「インフラ投資などの財政支出拡大」、「法人税率の引き下げ」、「所得税率の引き下げ」については「一部実現」するとの回答が8割以上を占め、「企業の海外留保利益の還流促進策」、「米国内の雇用の増加」、「不法移民対策の強化」、「貿易面におけるニ国間協定の推進」、「金融規制の緩和」、「海外の軍事基地・同盟関係の見直し」も半数以上が「一部実現」すると回答しました。唯一「国境税」に関しては「実現できない」との回答が6割を占めました。市場関係者からは「米国株のバリュエーションは上昇し、トランプ政権の経済政策の先行きにも不安が生じていることを勘案したうえでも、少なくとも部分的には諸政策が実現するとの期待感と、必ずしもトランプ政権が理由ではない景気の改善基調が続く限り、トランプ相場はある程度の持続性を有すると思われる」といった声も聞かれました。         資産運用について「国内株式」は半数が強気、「海外債券」は弱気 次に、あなたがアセットアロケーションを行うなら各資産の運用についてどのように考えますかと質問したところ、「国内株式」は半数が「強気」と回答し、「米国株式」は「中立」と「強気」が約4割ずつで分かれ、「欧州株式」、「新興国株式」、「国内REIT」、「海外REIT」、「オルタナティブ」は「中立」が最も多く、「国内債券」は「弱気」と「中立」が約半数で分かれ、「海外債券」は「弱気」が最も多いという結果になりました。市場関係者からは「国、為替、商品別、銘柄別などそれぞれのカテゴリーにおいて、今後は勝ち組と負け組がはっきり分かれると思われる。株価指数など全体が上昇する余地は少なくなっていると考える。選択が投資パフォーマンスの成否を大きく左右する時期に入ってきたと思う」といった意見も聞かれました。   4月末の日経平均予想は1万8975円の下方シフト 4月末の日経平均株価について聞いたところ、平均値で1万8975円の予想でした。前回調査(確報)の1万9666円に比べて下方シフトとなりました。下方へシフトしたのは2カ月ぶりです。また、6月末には1万9416円、9月末は1万9590円との予想でした。 今後6カ月程度の株価の変動要因としては「景気・企業業績」が4割弱で注目度は上昇傾向です。トランプ政権の発足後に上昇し、一旦、注目度が低下した「政治・外交」は再び28%まで上昇しました。       セクター別では「電機・精密」の注目度が高まる 国内の資産運用担当者55人を対象にしたアンケート調査で、現在運用しているファンドにおいて国内株式は現在、通常の基準とされている組入比率に対してどのようなウエートになっているのかを聞いたところ、「ニュートラル」が5割を占める一方、「ややオーバーウエート」が低下しました。  セクター別の投資スタンスについては、「オーバーウエートとアンダーウェート」のバランスをみると、前回調査に比べてオーバーウエートの比率が最も上昇したのが「電機・精密」で、逆にアンダーウェートの比率が最も高いのが「公益」でした。

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「ルペン氏の勝率は10%以下」、ヤコブセン氏が描く波乱の欧州市場

世界市場は依然として主要国の政治動向に関心を寄せている。当面のテール・リスクとして意識される仏大統領選挙。先日来日したサクソバンクのチーフエコノミストであるスティーン・ヤコブセン氏は「EU内の選挙を気にかけているのは外国人だけ」と冷静な欧州市場の雰囲気を語る。同氏との一問一答は以下の通り。  仏大統領選でルペン勝利の確率は10%以下 ──フランス大統領選挙の第2回の投票でルペン党首が勝利する可能性はどの程度ですか?  「10%以下だとみている。仮に大統領に就任することができたしても、フランスを掌握することはできない。フランスの議会選挙が6月に実施され、50対50で旧政党が分かれており、欧州連合(EU)離脱ための選挙を実施することはできない。  ──フランス大統領選挙終了後、金融市場はどう反応するのでしょうか  「現在、ユーロ・フランス株式・仏債券はディスカウントがある状態だ。フランスの大統領選挙終了後にユーロは大幅な上昇を続けると確信を持っている。ユーロのフェアバリューは1.12150ドルといったところか」  「フランス株式も買いだとみている。欧州市場の成長株は米国やグローバル株式をアウトパフォームするだろう」 欧州人はEU内選挙を気にかけていない  ──フランス国債とドイツ国債の利回り差が開いています。選挙後には縮小に向かいますか?  「フランス国債とドイツ国債の利回りの差は50~60bp程度あると思うが、半分程度に縮小すると考えている。EU内の選挙を気にかけているのは外国人だけだ。欧州の人間は気にかけていない。アジア圏や米国の投資家はEUの選挙のメカニズムを十分に理解しないまま、懸念している。憲法ではルペン党首は大統領に就任できたとしても、EU離脱のための選挙を実施することはできない。フランス憲法の89条では議会の60%の承認が必要だ」  ──最近、ユーロの対ドル相場で上昇が目立ちますが、背景には何がありますか  「欧州中央銀行(ECB)は現在、テーパリング(量的緩和による資産購入の買入れ縮小)をにおわせており、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策といずれ歩調を合わせるだろう」  ──欧州景気が持ち直しています。ECBの金融政策はどう見るべきでしょうか  「4月からECBは量的緩和(QE)の月間買入額を減らす、もしインフレ率のモメンタムに変化がなければ、夏頃に金融引き締めの意図を何らかの形で市場に伝え、9~10月頃に金利の引き上げなどを議論するだろう。4月からQEの月間の買入額を800億ユーロから600億ユーロに減らすなど、ECBの現行の政策はテーパリングの方向に進んでいる」 今後1年間、ユーロは1ユーロ=1.15ドルまで上昇  ──ユーロ相場の上昇もECBの政策を織り込んだ展開といえるのですか?  「間接的な言い方をするとドルの上昇はピークアウトした。ドルは昨年12月の水準まで戻ることはないだろう。ユーロは選挙に対する不安でディスカウントがある状態だ。今後1年間では、ユーロは少なくとも1ユーロ=1.15ドルまで上昇するだろう。ユーロの対ドル相場のレンジは今後6カ月後ごとに切り上がっていくだろう」  「米国経済は大統領選挙以降のリフレーショントレードで過大評価されている。しかし、今後1年半後に米国が不況に陥る可能性は50%以上だとみている」  ──え?米国が不況に?足元では景気拡大が続き、今後はトランプ政権の財政出動なども期待できますが…  「国内総生産(GDP)全体に占める新規の貸し出しの変化を示すクレジット・インパルスが停滞している。クレジット・インパルスの低下と経済の影響は9カ月の遅行スパンがあり、世界中で現在クレジットが低下しており、経済成長にとって下振れリスクとなる。貸し出しは引き締められており、米国の経済成長が過去1年半で2%を超えていないことから、米国が再び不況に陥ること可能性がある」  ──米国が不況に陥った場合、どのような展開が想定されますか?  「トランプ政権はFRBに金融緩和策を実施するように強いるだろう。たとえ、米10年債の利回りが1.15%になったとしてもサプライズではない。景気刺激策も実施するだろう。トランプ大統領の政策は読みやすい。実行しようとしている政策は50~60年代の経済政策と同じで、50~60年代に憧れている。一方で、生産性・テクノロジーといった未来に対する熱望がない。政策は国家主義的なものになり、米国の生産性や経済成長にとって悪影響を与える。一方で、実行できる政策を予測するのも難しいのだが」 ※QUICKではナレッジ特設サイト「欧州選挙」で仏大統領選関連情報を展開しています。  同サイトはQr1、Active ManagerなどQUICK端末で閲覧できます。   (聞き手はQUICKデリバティブズコメント西本)          

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日本はデフレから脱却できない!?

  債券市場を対象として毎月実施している市場心理調査「QUICK月次調査<債券>」の3月調査を4月3日に発表しました。今回の調査では日本のデフレや米連邦準備理事会(FRB)の金融政策、新年度の欧州の政治リスクなどについて聞きました。調査期間は3月28日~30日。回答者数は証券会社および機関投資家の債券担当者134人です。   日本のデフレは「当分、脱却の見込みがない」が4割 日銀は15~16日に開いた金融政策決定会合で、現行の長短金利操作付きの量的・質的金融緩和政策の現状維持を決めました。こうした中、日本の経済はデフレが続いていると思いますかと聞いたところ、最も多かった回答は「当分、脱却の見込みがない」で42%、次に「脱却した」が25%、「近いうちに脱却する」が23%と続きました。         FRBの年内追加利上げは「2回」が7割弱 FRBは3月15日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、昨年12月以来2会合ぶりとなる政策金利の引き上げを決めました。そこで、FRBは年内に追加利上げをあと何回、実施するでしょうかと質問したところ、最も多かった回答は「2回」で69%、続いて「3回」が18%、「1回」が11%となりました。時期については最多が「12月」で64%、次いで「9月」が63%、「6月」が56%と続きました。市場関係者からは「市場は年3回の利上げをメインシナリオとして織り込んでいるが、足許ではそのトーンを若干修正しつつあるように感じられる。トランプ政権への失望や、欧州政治リスクの高まりなどを背景に、利上げ回数が減少する可能性も想定される」といった声が聞かれました。         欧州政治リスクへの警戒感はやや低い?  欧州選挙イヤーの幕開けとして注目が集まったオランダ下院選(3月15日投開票)では、極右政党が破れ、与党が第1党を維持しました。一方、英国は3月29日に欧州連合(EU)に正式に離脱を通知しました。こうした中、新年度の欧州の政治リスクについてどう考えますかと聞いたところ、最も多かったのは「政治リスクは顕在化しない」で45%、次に「一部の主要国で顕在化」が24%、「一部の周縁国で顕在化」が23%という結果になりました。市場関係者は「欧州の政治リスクは、昨年のBREXITやトランプ政権の誕生を受けてポピュリズム政党の支持率が頭打ちとなる可能性がある。加えてEUが英国のEU離脱交渉に厳しく臨むことが想定され、さらに反EUの支持率後退が強まる公算。結果的に、欧州政治リスクは顕在化しない可能性が高い」といった見方が大勢を占めているようです。 加えて、こうした欧州の政治リスクや米国の金融政策を前提とした際の投資資金の配分についても聞いてみました。もしあなたが運用担当者だった場合、各資産の新年度の運用を2016年度と比べてどう変えますか、と質問したところ、日本国債やREIT、海外ソブリンについての投資スタンスは変わらずの「不変」が最も多くなりました。一方、国内株と海外株については「増加」が多くないました。           目先の変動要因として引き続き「金融政策」に注目 毎月定例の相場見通しの調査では前回に比べて利回り低下を予想する結果になりました。新発10年物国債の金利見通しは、1カ月後が0.064%、3カ月後が0.070%、6カ月後が0.088%と、2月調査の(0.084%、0.090%、0.100%)に比べていずれも低下しました。  今後6カ月程度を想定した最も注目される債券価格変動要因で、最も多かったのは「短期金利/金融政策」で45%ですが2月調査から3ポイント低下となりました。次に注目度が高かった「海外金利」も前月から4ポイント低下の32%と、1月調査をピークに次第に関心が低下しています。  同じく今後6カ月程度を想定して、最も注目している投資主体については「政府・日銀のオペレーション」が最も多く65%を占め、次いで「都銀・信託銀行(投資勘定)」が11%、「生損保(年金除く)」が10%、「外国人」が7%で続きました。     国債組み入れ比率、投資スタンス「現状維持」8割超 資産運用担当者66人(ディーリング部門除く)を対象に、現在運用しているファンドについて国内債券の組み入れ比率について聞いたところ、前回調査に比べて「ニュートラル」が63%で変わらない一方、「ややオーバーウエート」がやや低下し、「ややアンダーウエート」がやや増加しました。依然として現状維持の姿勢が続き、様子見ムードがさらに広がっているようです。当面の投資スタンスについても「現状を維持する」が前月から2ポイント上昇の84%と、引き続き多数を占めました。

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強気な業績予想増え、全産業DIは6カ月連続改善

製造業DIは低下するも、全産業DIは6カ月連続で改善 アナリストによる主要企業の業績予想の変化を示す「QUICKコンセンサスDI」(2017年3月末時点)は、金融を含めた全産業ベースでプラス30となり、前月から3ポイント上昇しました。6カ月連続の改善です。製造業DIがプラス47で前月から2ポイント低下しましたが、非製造業DIがプラス7で前月比4ポイント上昇し、金融がプラス29で前月比18ポイント上昇したことで、全体を押し上げました。           製造業にやや弱気の見方増える 次に業種別に見てみましょう。算出対象の16業種中でDIがプラス(上方修正銘柄が下方修正銘柄を上回る)だった業種は14業種。一方、マイナス(下方修正銘柄が上方修正銘柄を上回る)の業種は1業種、変わらずは1業種でした。 製造業は縮小傾向で特に鉄鋼や化学、自動車関連の輸送用機器に対してやや弱気な見方が増えています。半面、非鉄金属の改善が顕著でした。非製造業はプラス幅が拡大。金融セクターで上昇期待が高まり、サービスではマイナス幅が縮小しました。 <製造業・業種別QUICKコンセンサスDI>        食料品  化学 医薬品   鉄鋼   非鉄   機械   電機  輸送用                                          金属                          機器 17年3月       5      54     12           71      100        57       56       64 17年2月       0     62    -12             83          80        60       75       83 17年1月      15     22      0            0        57        20        61       60 <非製造業・金融業種別QUICKコンセンサスDI> <対象>      建設  情報・   卸売   小売    不動産  サービス   銀行   その他                         通信                                                            金融 17年3月      20      8        60       3           18        -27        21        0 17年2月     29      0         60      12          27        -45         7         0 17年1月      53      8        40      11          33        -34         0         0   郵船が大幅上方修正との予想 銘柄数の内訳は「強気」銘柄は168銘柄、「変化なし」は173銘柄、「弱気」銘柄は51銘柄になりました。3カ月比で純利益の上方修正率、下方修正率が大きな銘柄の上位5銘柄をそれぞれピックアップすると、下記のようになります。 純利益の上方修正率が最も大きかった銘柄は日本郵船。一方、下方修正率が大きかった1位のサイバーダインと2位のNECは前回から順位が入れ替わりましたが、4位のLINEは変わらずと、上位5銘柄中3銘柄が再び顔を並べる結果となりました。  <上方修正率の大きい銘柄> 1位 郵 船(9101)・・・・・・・・・324.48% 2位 商船三井(9104)・・・・・・・・135.29% 3位 東 芝(6502)・・・・・・・・・ 70.49% 4位 JFEHD(5411)・・・・・・・  58.93% 5位 SUMCO(3436)・・・・・・・55.02%  <下方修正の大きい銘柄> 1位 サイバーダイン(7779)・・・・・ ▲42.11% 2位 NEC(6701)・・・・・・・・・▲38.24% 3位 太陽誘電(6976)・・・・・・・・▲27.53% 4位 LINE(3938)・・・・・・・・▲22.39% 5位 アシックス(7936)・・・・・・・▲18.92%

資産運用研究所

金融庁、「顧客本位の業務運営に関する原則」を正式決定

金融庁は30日、「顧客本位の業務運営に関する原則」を正式決定した。金融商品の販売に伴う手数料の明確化や投資家への分かりやすい情報提供など、金融機関が取り組むべき「7原則」をまとめた。金融機関はこの原則に基づいて「顧客本位の業務運営」の実現に向けた具体的な方針を策定し、定期的に公表することが求められる。 金融庁は方針を策定した金融機関の取り組みをまとめ、今年6月末から四半期ごとに公表を始めるとしている。 (QUICK資産運用研究所)

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