野村アセット「米国ハイ・イールド債券投信(レアル)毎月」が分配金を減額 過去最低の30円に

野村アセットマネジメントが運用する「野村米国ハイ・イールド債券投信(ブラジルレアルコース)毎月分配型」(01315091)が25日の決算で、1万口あたりの分配金を前月より20円安い30円に引き下げた。2016年9月以来1年10カ月ぶりの減額で、09年1月末の設定以来の過去最低水準。 同ファンドは米ドル建ての高利回り事業債(ハイ・イールド・ボンド)に主に投資する。為替取引手法の異なる9コースから選ぶ通貨選択型で、今回の決算でブラジルレアルコース以外に6つのコース(円、ユーロ、豪ドル、南アフリカランド、トルコリラ、通貨セレクト)もそれぞれ過去最低水準まで分配金が引き下げられた。 ブラジルレアルコースの純資産総額(残高)は25日時点で1224億円と、9コースの中で規模が最も大きい。1万口あたりの分配金が250円だった11年には残高が6500億円を超えるなど人気を集めた。直近1年は資金が流出し、残高が減少傾向にある。6月末時点の1年リターン(分配金再投資ベース)はマイナス10.37%だった。 野村アセットマネジメントは分配金を引き下げた理由を「基準価額水準や市場動向等を総合的に勘案」したとしている。 ◇野村アセットマネジメントの発表資料はこちら 2018年7月25日決算の分配金について (QUICK資産運用研究所)

野村アセット「自己ベスト」、当初設定額が200億円上回る

野村アセットマネジメントが24日に設定した「野村日本最高益更新企業ファンド(愛称:自己ベスト)」(01313187)は、当初設定額で214億円の資金が集まった。今年設定された国内公募の株式投資信託(単位型を含む)の中で6番目の多さとなった。 国内の株式のうち、最高益を更新してきた銘柄や今後の最高益更新が期待される銘柄で運用する。社会的責任や環境配慮など「ESG」への取り組みなども考慮して銘柄を選ぶ。販売会社は野村証券1社で、購入時手数料(税込み)の上限が3.24%、信託報酬(同)が1.566%。 (QUICK資産運用研究所)

「野村ドイチェ・高配当インフラ関連株」の毎月分配型、全コースで分配金を減額 過去最低に

野村アセットマネジメントが運用する毎月分配型の「野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(通貨選択型)」は、20日の決算で5コースすべての分配金を引き下げた。分配金の水準はいずれも各コースの過去最低となった。 このうち、20日時点の純資産総額(残高)が1643億円と最大の「野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信(米ドルコース)毎月分配型」(0131410A)は、1万口あたりの分配金を前月より10円安い20円とした。米ドルコースの1年リターン(分配金再投資ベース)は6月末時点でマイナス5.62%、基準価額は1年前と比べて5.72%下がった。 同ファンドのシリーズは、世界各国のインフラ関連の株式や米国上場のMLP(共同投資事業)などに投資する。為替取引の対象通貨を5つの異なるコース(円、米ドル、豪ドル、ブラジルレアル、通貨セレクト)から選べる通貨選択型の投信。 野村アセットマネジメントは、分配金を引き下げた理由を「基準価額およびインカム収入の水準などを総合的に勘案」したとしている。 (QUICK資産運用研究所)

アセマネOne「しあわせの一歩」、残高1000億円を突破 設定から1年9ヵ月

アセットマネジメントOneが運用する「リスク抑制世界8資産バランスファンド<愛称:しあわせの一歩>」(4731416A)の純資産総額(残高)が初めて1000億円を突破した。20日の残高は1001億円。2016年10月の設定から1年9カ月で大台に乗せた。月次ベースでは17年2月から資金流入が続き、右肩上がりで残高を伸ばしている。 主な投資対象の8資産は、国内と先進国、新興国それぞれの債券と株式に加え、国内と先進国の不動産投資信託(REIT)。価格変動のリスク要因が偏らないように投資対象資産の基本配分比率を月次で決定し、下振れリスクが高まる局面では日次で機動的に資産配分を見直す。 6月末時点の1年リターン(分配金再投資ベース)は0.27%。1年の標準偏差は年率2.18%で、「基準価額の変動リスクを年率2%程度に抑える」という目標どおりに運用している。 奇数月に決算を設定した隔月決算型で、直近1年の分配金累計は60円。決算回数が年6回の国内公募追加型投信(ETF除く)としては残高が3番目の大きさとなる。 (QUICK資産運用研究所)

三井住友トラストAM、インデックスシリーズのパイオニア (インデックスファンドNAVI)

資産形成をしている個人投資家の間で、指数連動型のインデックス投資が広まりつつある。運用各社は様々なインデックスファンドを展開し、信託報酬の引き下げや品ぞろえの拡充など独自の取り組みでしのぎを削っている。 「インデックスファンドNAVI」では、運用各社のインデックスファンドシリーズについて、それぞれの特徴や強みを解説する。第2回は国内で初めてインデックスファンドをシリーズ化したパイオニア、三井住友トラスト・アセットマネジメントの「SMTインデックスシリーズ」を取り上げる。 ※「インデックスファンドNAVI」シリーズの第1回は6月27日配信の三菱UFJ国際投信 ■国内初のインデックスファンドシリーズ 同社が国内初のインデックスファンドシリーズとして2008年に立ち上げたのが「SMTインデックスシリーズ」だ。信託銀行系列の資産運用会社で培った運用ノウハウを生かし、「分かりやすい、始めやすい、続けやすい」をコンセプトにしたこのシリーズを設定した。 目指したのは、投資初心者でも長期で安定した資産形成に取り組めるようなファンドシリーズ。それまで長く年金基金や機関投資家に投資商品を提供してきた実績とノウハウを個人向けの商品開発にも応用した。 シリーズの名前は、会社の略称(三井住友トラスト・アセットマネジメント=SMTAM)から付けられた。2008年1月の設定当初は6本だけだったが、現在は28本に増加。純資産総額(残高)の合計は、今年1月に2000億円を超えた(図1)。 昨年11月には新しいシリーズを投入。手数料ゼロのノーロードで、ネット専用の「i―SMTインデックスシリーズ」を新設した。 ■「高品質」「幅広い品ぞろえ」が強み これらのシリーズの強みは「品質の高さ」(商品戦略企画部の宇野直樹部長)。インデックス運用では指数の値動きとの乖離(かいり)をいかに最小限にとどめるかが評価尺度の1つだが、同社のインデックスファンドはこの「トラッキングエラー」が小さいことでも定評があるという。 幅広い品ぞろえも特徴だ。シリーズを構成するのは、市場全体の動きに連動する伝統的なインデックスファンドだけではない。インデックスに関する深い知識を生かして商品開発に取り組み、より効率的な運用を目指す「スマートベータ(賢い指数)型」のファンドも展開している。 例えば「配当貴族指数」に連動するファンドは、一定期間以上連続して増配している優良株に投資する「スマートベータ型」だ。日本と米国、欧州を対象にした3種類をそろえた。 ■人気の「世界経済インデックス」、GDPに応じて分散投資 「SMTインデックスシリーズ」には、5本のバランス型ファンドがある。このうち2017年8月に設定した「SMT 世界経済インデックス・オープン」(64311178)は、先進国と新興国、日本それぞれの株式と債券の6資産が投資対象だ。株式と債券に半分ずつ投資し、地域別の組み入れ比率は国内総生産(GDP)総額の比率に基づき決定する。 シリーズとは別で、2009年1月から運用している「世界経済インデックスファンド」(64315091)は、設定来のリターン(分配金再投資ベース)が18年6月末時点で119.09%と高く、個人投資家の支持を集めている。このファンドは地域別のGDPの比率を参考にしつつ、専門家の知見なども取り入れながら運用する。年1回ごと地域別構成比を見直す点や投資対象は「SMT 世界経済インデックス・オープン」と同じだ(図2)。 ■統合で運用力を強化 同社は今年10月に三井住友信託銀行の運用部門と統合する予定で、国内で最大規模の運用会社となる。年金運用に強みを持つ同部門との統合により運用力を強化していく。 今後は顧客ニーズの多様化にどう対応するかが課題の1つ。インターネットで取引する個人投資家には「i―SMTシリーズ」を活用してもらい、「SMTシリーズ」では伝統的な指数にこだわらず、さらに進化した指数連動型の商品を投入していく方針だ。 (QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

投信「半数の個人が損失」の驚き 金融庁の共通指標どう読み解く

「投信で損失、個人の半数」「銀行投信の個人客、半数が損失」--。金融庁が金融機関の投資信託販売における「顧客本位の業務運営」を客観的に評価できる共通の成果指標(KPI)を6月29日に発表したのにあわせて、発表資料の別紙に掲載されていた金融庁の集計・分析結果をメディアなどがこぞって取り上げた。SNS(交流サイト)などではヘッドラインがひとり歩きし、「投信=損失」「投信=危険」といった論調の書き込みも目立っている。もっとも共通KPIの定義をよく読むと、必ずしも実態を映しているとは言えない面がありそうだ。 ■運用損益別顧客比率、全部売却済みの銘柄は集計対象外 共通KPIの「投資信託・ファンドラップの運用損益別顧客比率」は一定の条件で各行が算出。金融庁は資料の別紙に主要銀行や地方銀行の計29行をとりまとめた結果を掲載した。その対象は、基準日(今回は2018年3月末)時点で①投資信託およびファンドラップを保有している顧客②対象顧客が保有している投信--などだ。 すなわち基準日時点で全部を売却してしまった銘柄が含まれないのがポイントだ。集計では46%の個人が損失を抱えているという結果になったが、「利益確定を目的に全部が売却された投信を加えれば、損失を出した投資家は共通KPIよりも少ない」(地方銀行)との指摘が出ている。 2012年末以降のアベノミクス相場で日本株高・円安が進んだのに加え、この間は海外株も堅調に推移しており、長期で投信を保有すれば利益が出やすい環境にあった。金融庁の集計・分析でも「顧客の投資信託の平均保有期間と各販売会社の運用損益率0以上の顧客割合」は、長期保有していると利益を得られやすい傾向を示した。 だから3月末で半数近くの個人が損失を抱えているとしたら、含み益のある投信を解約して別の投信に乗り換えさせることで購入時手数料を稼ぐ「回転売買」の影響を懸念すべきかもしれない。今年は3月にかけて世界的に株価が調整局面にあったから、短期保有の投信は損失が出やすい環境だった。 もちろんその逆もしかりだ。含み損が膨らむのに耐え切れずに売却した投信は集計に含まれていないから、実態以上に良く見えている可能性も否定できない。実際に「利益確定と損失限定の解約は同じぐらいだから、共通KPIは実態に近い」(別の地銀)との声も聞かれた。 ■共通KPIは販売会社を評価する「ものさし」 SNSでは「投信はギャンブル」「タンス預金が正しい」といった投信の商品性そのものを問う声があがっているが、今回の共通KPIはあくまでも販売状況の「見える化」で、販売会社の姿勢を評価する「ものさし」のひとつだ。積み立て型の少額投資非課税制度「つみたてNISA」が象徴するように、金融庁は投信を個人の資産形成の中核商品と位置付けている。 QUICK資産運用研究所が17年12月に約5000人の20~60代の個人を対象に実施した「個人の資産形成に関する意識調査」では、「現在投資をしていない理由(複数回答あり)」の首位は「損をしそうだ(過去に損をした)から」が最多の36.7%だった。販売会社に「顧客本位の業務運営」を促すために設けた共通KPIだが、投信の悪いイメージにつながるようだと、貯蓄から資産形成への流れに水をさしかねない。 ◇金融庁の発表資料はこちら 【比較可能な共通KPI】 ①運用損益別顧客比率 投信(ファンドラップを含む)を保有している顧客について、基準日時点の保有投信の購入時以降の累積運用損益(手数料控除後)を算出し、運用損益別に顧客比率を示す。個々の顧客が保有している投信について、購入時以降どれくらいのリターンを得ているかがわかる。 ②投信預かり残高上位20銘柄のコスト・リターン ③投信預かり残高上位20銘柄のリスク・リターン 設定後5年以上の投信の預かり残高上位20銘柄について、銘柄毎および預かり残高加重平均のコストとリターンの関係、リスクとリターンの関係を示す。中長期的に販売会社がどのようなリターン実績を持つ商品を顧客に多く提供してきたかを確認できる。 (QUICK資産運用研究所 伊藤和之)

著名ブロガーも金融庁職員も熱く語った 「インデックス投資ナイト」盛況

指数連動型運用を志向する個人投資家にとって夏の恒例行事となった「インデックス投資ナイト」が今年は七夕の7日夜に東京・渋谷のイベントハウス型飲食店「東京カルチャーカルチャー(運営はイッツ・コミュニケーションズ)」で開かれた。今回で11回目を迎えたイベントは年々注目度が増し、入場券は即完売。約160人が集まり、満員御礼となった会場を、QUICK資産運用研究所の研究員が突撃取材した。 2時間半にわたるイベントは三部構成。第一部は、たぱぞう氏(米国株投資ブロガー)、水瀬ケンイチ氏(インデックス投資ブロガー)、田村正之氏(日本経済新聞社 編集委員兼紙面解説委員)の3人が対談し、進行役はイーノ・ジュンイチ氏(投資ブロガー)。この数年は米株式相場が絶好調とあって、「米国株投資と国際分散投資、どっちがいいの?」をテーマに議論を交わした。 第二部は金融庁で個人投資家向け意見交換会「つみたてNISA Meetup(通称:つみップ)」を担当する今井利友氏(総務企画局 政策課 総合政策室 金融税制調整官)に対して、参加者が自由に質問。進行役は実行委員長のASK氏(投資ブロガー)が務めた。 第三部は、カン・チュンド氏(晋陽FPオフィス代表)を進行役に、ゆうき氏(投資ブロガー)と個人凍死家テリー氏(投資ブロガー)、山崎元氏(経済評論家)と竹川美奈子氏(ファイナンシャル・ジャーナリスト)の2組がそれぞれ「インデックス投資を継続するためのメンタリティ」の考え方を披露した。 登壇者のブロガーはゴーグルで目を隠したスノーボーダー・スタイルや、カモがネギをしょってくるのを風刺したかぶり物を身につけるなど、ユーモアたっぷりの姿で登場。登壇者からは「ビールを生で3杯ください」「私はワインがほしい」といったお酒の注文が次々と出され、舞台上はくつろぎ感が広がった。 もっとも参加者は登壇者や会場内のスクリーンを凝視しながらメモを取るなど真剣そのもの。知的探究心を満足させるには十分な内容だったようだ。金融庁で積み立て型の少額投資非課税制度「つみたてNISA」の普及促進を中心とした広報活動に携わる女性職員も「内容のレベルは結構高く、自分でも勉強になった」と話していた。 ■「投資はストーリー」「自分のライフスタイルに合った投資を」 登壇者の熱い話に会場からは共感や賛同の意を示す拍手が度々起こった。コメントをまとめた。 「投資はストーリー。自分の投資の軸があれば、多少、運用成績が上下しても動じなくてすむ。動じないために心の中で投資の砦をつくること」「米国株でも国際分散投資でもどちらでもよい。自分の主張を通すために、他人のやり方を批判する必要はなく、多様性の中を生きている者どうし、お互いの意見を尊重すればいい」(たぱぞう氏) 「個別株に投資するには分析の時間が相当必要。自分はその時間を割くことができなかったので、ほったらかし投資ができる国際分散のインデックス投資にたどりついた」(水瀬氏) 「米国株の好調さは、企業経営者が利益を設備投資に回さず株主を重視する『短期経営主義』に支えられている面があり、『追い風参考記録』程度にみておくのがいいかもしれない」(田村氏) 「つみたてNISAなどNISA制度の恒久化に尽くしていきたい」「NISA制度の使い勝手をよくするには個人の非課税限度額の管理をしっかり行う必要があるが、実現にはブロックチェーン(分散型台帳)技術が使える可能性もある」(今井氏) 「自分は相場の上げで利益確定、下げで買いなど現金の比率を大きく調整するが、基本は一度買ったらそのまま保有するバイ&ホールドがおすすめ。長期運用の途中で退場しないためには、経済の仕組みや歴史を知ること、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用を知ることが大切」(ゆうき氏) 「ルールを決めて投資を始めた方は、何があってもそのルールを踏襲すること。そのうえで、興味のある個別株などインデックス投資以外を試すのがあってもいいと思う」(個人凍死家テリー氏) 「人についていってはいけない。自分のリスクは自分だけのもの。仕事の状況、収入、負債など自分の置かれている現状を把握して自分のライフスタイルに合った投資スタイルを見つけていって欲しい。投資方針書を作成するのも効果的」(竹川氏) 「投資額は許容できる損失額を目安に決めるのがいい。例えば、老後に65歳から95歳まで30年(360ヵ月)生きるとして、毎月の生活費が1万円減ってもいいなら360万円の損失が許容できるということ。投資額に対して最悪の場合に3分の1は損するとみなすと、投資可能額は360万円の3倍の1080万円になる」(山崎氏) ■参加者も「新たなつながり」「ホンネで語り合い」 主催者、登壇者、参加者に感想を聞いたところ、こうした交流の広がりを喜ぶ声が目立った。参加者の声をまとめた(名前はブログやツイッターのハンドルネームを含む)。 「本年も関心の高い個人投資家の方々が集まり、刺激的な良い交流の機会になったのではないか。会も盛況で、投資家自身が企画・開催していることに意義があると思うし、チケットが数分で完売になるほど多くの方が参加してくれとても光栄」(実行委員長のASK氏) 「例年以上の盛り上がりになったようだ。女性の比率も上がってきており、世の中的に投資が少し身近になってきたのかもしれない。10年間ずっと裏方の企画・運営をやってきて11年目にして初登壇。登壇者はこんなにも緊張するものなのかを知ると同時に、こんなにも楽しいものなのかと、改めて感じた」(実行委員の水瀬ケンイチ氏) 「実行委員の間でいちばん苦労したのは、インデックス投資をテーマにするマニアックなイベントで毎年違う内容を組み立てること。それでも今年も充実した内容を提供することができ、多くの参加者に楽しんでもらえてよかった」(実行委員のイーノ・ジュンイチ氏) 「実行委員は6人全員がボランティア。おおよその流れは事前に取り決めるが、細かくは決めておらず、本番はどうしても登壇者任せの面がある。今回は登壇者の人柄や巧みな話術でうまくまとまった感が強かった。懇親会もツイッターでは知っていても会うのは初めての方とも話ができ、大変有意義だった」(実行委員のkenz氏) 「いくつか課題は散見されたが、ツイッターやブログ等の反応をみるに、おおむね成功だったのではないか。これもひとえに参加者、登壇者、会場運営の東京カルチャーカルチャーのスタッフ、そして会場に来られなかった多くの参加希望者あってのものと感謝。本業を持ちながらも手弁当で企画を練り上げた、すばらしい実行委員会のメンバーに出会えてよかった」(実行委員のyb氏) 「新たに投資を始めた方の参加が例年以上に多く、投資への関心が増えていることを実感。ここ数年、『インデックス投資が報われた時代』になっているのは素直にうれしい。今後、厳しい相場環境がまたやってくるかもしれないが、そんな時にも投資家、そして自分への支えとなるよう、この会を長く続けていきたい」(実行委員のセロン氏) 「お台場で開催していた時から、チケットを取ろうとしても買えなかった。それが今回登壇者として参加できたのは大変うれしい。壇上のビールはうまさ格別。ついつい話しすぎた。10年の年月を経て、こうして着々と投資が広がり、偏見が薄れていく。私としては米国株をコアとした幅広い投資をこれからも発信していきたい」(たぱぞう氏) 「インデックス投資は本来、派手ではなく地味な分野。それにも関わらず、年々参加希望者が増えているのは、市場平均以上の運用パフォーマンスを追い求めるのが合理的な選択とは言えないとの考えが広がってきたからかもしれない。つみたてNISAの開始で運用コストが下がってきたのも影響している」(山崎氏) 「10年前に比べ、初心者や女性が増えてきた印象を受けた。コツコツ投資を続けるには『自動化(しくみ化)する』『ルール化する』『仲間を作る』のが大事。登壇者の話を聞くだけでなく、資産形成をしている仲間と交流できる機会があるのはよいことだと思う」(竹川氏) 「『株価が下がっているときの方が楽しい』という話をした。市況が悪化した時に株式の比率を上げていく私の投資法に起因しているが、こうしたタイミングを見て株式比率を上下させる手法には理論上の正当性はなく、他人には勧められないので、妻や友人にはつみたてNISAとiDeCo(個人型確定拠出年金)での国際分散・積み立て・バイ&ホールドの投資を勧めている」(ゆうき氏) 「『かつて投資で後悔するという失敗をした』一人として、話をする機会を得た。これまでと比べて20代、30代の参加者が明らかに増え、インデックス投資、広く言えば資産形成が多くの若人に浸透しつつあるのを肌で感じた。今後、市場を荒波が襲う時もあるかと思うが、そのような時にも多くが集える場として、本会が継続されるのを強く願う」(個人凍死家テリー氏) 「『投資を始めたのは2016年や2017年』として手を挙げた人が30名程度はいたが、初心者ほど、『仲間』を求めていると思う。マニアックではなく片手間でできるインデックス投資がもっとメジャーになってくれば、投資に対する偏見も薄れていくのではないか」(カン氏) 「インデックス投資の本質に迫るテーマ設定だったため、登壇者同士のやり取りがマニアックになり過ぎず、中級者の私にはちょうど良い内容で大変参考になった。『金融庁に何でも聞く』も面白かったが、時間が少し短かった。事前の質問受け付けや会場にいない人からツイッターで質問してもらう、といった形式を採り入れるともっと面白くなるのではないか」(けいのすけ氏) 「今年は投資の続け方・リスクへの耐え方が大きなテーマだった。つみたてNISAを始めた初心者が相場の調整で『もうやめよう』という気分になってしまう懸念がある中、『リスク許容度には経済的と気分的の2つの側面があるとの認識が重要』など、リスクへの向き合い方が語られたのは有意義だった」(安房氏) 「初参加。金融庁開催のつみップとはまた一味違う、有志の方々が開催という『自由度』のメリットを最大限に活かした、まさに『投資家による投資家のための投資イベント』。普段、孤独になりがちな個人投資家らが全国から一同に集まり直接対面し、有識者や著名な方々とも直接交流できるのが大きな魅力。『毎年発売数分でチケット完売』なのも納得」(アキウマレ氏) 「久しぶりの参加。第一部のブロガー対談では二人とも『インデックス投資を勧めている点』や『米国株ブロガーが急速に増え、米国株に少し過熱感を感じている』など、互いの意見に共通点も多く、冷静で客観的な双方の視点は参加者にとって、とても参考になったのではないか」(つばさ氏) 「今回のインデックス投資ナイトは色々な要素が網羅されていて良かった。初心者とマニアの両方を満足させるのは難しいが、その難しいところをなんとかしてみようという運営委員の皆さんの心意気が感じられた。楽しかった」(虫とり小僧氏) 「20代、30代の投資家、女性の参加者が近年で一番多かった。インデックス投資の裾野が広がっていることを実感。11回目ということで、内容が洗練されていた。ブロガー、有識者と司会者のテンポよいかけあいが見事だった」(ファイナンシャルアドバイザーの佐渡玉希氏) 「米国株投資と国際分散投資をそれぞれ実践しているブロガーさんのリアルな話や、金融庁の方の登壇など、工夫を凝らした演出で楽しかった。参加者に女性が増えていたことや皆さんが熱心にメモを取っていたのが印象的」(ファイナンシャル・プランナーの岩城みずほ氏) 「同じテーブルに、会社の確定拠出年金をどう運用するのか勉強するためにインデックス投資家のブログを読み漁り、初めて参加した方が二人もいた。世間一般ではまだまだ投資の普及は広がっていないが、それでも徐々に老若男女問わずインデックス投資が広まってきていると実感」(シオイ氏) 「印象に残ったのは『相場が下落してからその後にどうしようではなく、下落に耐えられるよう前もって準備するのが重要で、例えるなら、地震が起きてからではなくその前から対応しておくのと同じ』という竹川さんの話。話のあと、本当の地震が起きたのにはびっくり」(リバモ氏) 「初参加。20代~30代の参加者が多く、ツイッターやノートなどに真剣にメモをとって考えを学ぼうとする勉強熱心な人が多いと感じた。多種多様な考えがあるのを改めて感じ、他人の投資手法を否定する人が少なくない中、自分自身が満足できる損益がでていればそれでいい、ということを再認識した」(ずずず氏) 「初参加だったが開場直後にほぼ満員となっていてびっくり。女性の参加者が意外と多く、登壇者が遠慮なくお酒を飲んでいたのが面白かった。金融庁の人がこのようなイベントでメッセージを出すのは素晴らしい取り組みだと思う」(YUMA氏) 「老若男女が普段の属性をすべて忘れて、投資への関心というただ一点を共通項として存分に語り合う大規模なオフ会。参加者同士の間でもブログの匿名ハンドルネームや本名で紹介しあい、お互いが交流を深めていく。普段は話しにくい『投資』について、1年分の熱意を皆が存分に吐き出せた7月の夜だった」(WATANKO氏) 「インデックス投資のブログを昨年から始めた。多くのインデックス投資家との交流を深めたくて参加。自分と同じ個人投資家の話を生で聞けたのが印象的だった。有識者による説明とは目線の違う、投資家が今まで培ってきた経験を聞くことができる機会はなかなかなく、とても有意義」(もことん氏) 「東京以外では投資家が集まる大規模なイベントはなかなかない。全国の投資家と意見交換ができる貴重な場のため可能な限り参加。ツイッターやブログで面識のある方と実際に交流することができて大変有意義。第一部の対談の中での『自身の投資法を主張するために他人の投資法を批判する必要はない』というコメントが最も印象的」(くは72氏) 「お酒を飲みながら金融商品について自由に語るというのは、金融機関の後ろ盾がなくタブーのない運営スタイルだからこそ実現できると感じた。参加者の投資経験が本当に幅広く(半数以上がリーマン・ショック未経験者)、色々な先輩投資家と気軽に意見交換ができる貴重な機会となった」(眼鏡小僧氏) 「『インデックス投資に端を発した長期投資の裾野の拡がり』を感じた。参加者に若い人、女性もたくさんいて、『普通の人』が増えてきたような気がする。異なる投資スタイルの人に対しても、お互いを理解できるマインドが醸成されてきているのを感じられてうれしかった」(NightWalker氏) 「初参加。私の場合、投資・資産運用に関する情報収集は書籍やネットが中心で、誰かと会うことはなく、半ば孤独の状態。友人や職場の同僚と気軽に話せる話題ではなく、ましてや対面での情報交換や議論の機会は皆無。多くの参加者や運営者、登壇者の方々と交流でき、新たなつながりを持てたのに満足」(ザリガニ氏) 「初参加。雰囲気が想像以上にカジュアルなのが一番印象的。登壇者の方がお酒を飲みながらも真面目に投資について語らう。親近感を感じながらしっかり勉強させてもらった。懇親会でも、実行委員や登壇者の方とフランクに話ができたうえ、長期投資を志す個人投資家の皆さんと交流が図れた」(青井ノボル氏) 「2016年以来2回目の参加。たぱぞうさんの説明は説得力があった。水瀬さんは最悪の事態を少しでも回避できるように単一国投資にはしないということで、自分もビビリなのでこの意見に大きく賛同。平時にきちんと投資方針書を作成し、『自動化』『ルール化』『仲間をつくる』という竹川さんの説明は自分に突き刺さった」(Hiro_san氏) 「初参加。登壇者、参加者ともにお酒を飲みながらということもあり、一方的に講演を聞くのではなく、参加者も隣同士で自然に会話が始まり、特に誰に気遣うこともなく、ホンネで語り合えるいい機会だと思う」(ファイナンシャル・プランナーの横田健一氏) 「現在25歳。大雨で乗車予定の夜行バスが運休になり、予定の2倍近くの出費になったけど、それだけの価値があった。日常ではなかなか『投資の話』ができる相手や機会がなく、孤独感を抱きがちなので、インデックス投資をしている同好の士に会うことができたので大満足」(ミドノン氏) 「登壇者や参加者のみなさんの投資に対する考え方を学び、自分の投資について客観的に見つめ直すいいきっかけとなった」(30代養護学校職員) 「4~5年前に最初に参加した時より『普通』の方や『投資マニア』ではない方が増えたように感じた。女性も増え、カジュアルに参加しやすい雰囲気だった。コツコツ買えば、年に一回リバランスをする程度で済むのがインデックス投資。年に一回このような会で楽しく情報収集するのを楽しみにしている」(おぱる氏) ▼インデックス投資ナイトのサイトはこちら (QUICK資産運用研究所 高瀬浩、望月瑞希)

アライアンス「米国成長株C」の残高が1000億円を突破

アライアンス・バーンスタインが運用する「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Cコース毎月決算型(為替ヘッジあり)予想分配金提示型」(39311149)の純資産総額(残高)が1000億円を突破した。9日時点の残高は1003億円。 同ファンドはS&P500種株価指数(配当金込み、円ヘッジベース)をベンチマークとし、イノベーションによって進化を続けると見込んだ米国株式に投資する。5月末時点の組み入れ銘柄数は46で、上位にはアルファベット(GOOG)やフェイスブック(FB)、VISA(V)が並ぶ。 6月末時点の1年リターン(分配金再投資ベース)は19.32%。大手証券などで販売が伸びており、直近4カ月は毎月100億円以上の資金流入超が続いている。 「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」は、年決算回数の違いや為替ヘッジの有無によってA~Dの4コースがある。このうち残高が最も多いのは毎月分配型で為替ヘッジなしのDコース(39312149)で、9日時点は1759億円だった。Cコースの残高は2番目に多い。 (QUICK資産運用研究所)

投信、相性の良い組み合わせは? 6月末時点の「相関係数」一覧

複数の投資信託に分散投資する際、有効な組み合わせを探すのに便利なのが「相関係数」と呼ばれる統計指標だ。投資対象で区分した「新QUICK投信分類(大分類)」について、6月末までの1年間(日次データ)と10年間(月次データ)の相関係数をまとめた。 複数のファンドに投資する場合、値動きの傾向が違うタイプを組み合わせると分散投資の効果が出やすい。例えば、投資家のリスク選好局面で買われやすい株式に投資するファンドと、逆に売られやすい債券に投資するファンド。この両方を持っていれば反対方向の値動きが打ち消しあって、全体のリスク(価格の振れ幅)を抑えることができる。 有効なファンドの組み合わせは「相関係数」を使うと探しやすい。相関係数は投資対象が異なる2つのファンドが似た値動きをするほどプラス1に近づき、逆の値動きをするほどマイナス1に近づく。ゼロなら値動きの関係がなかったことを示す。相関係数が低いファンド同士を組み合わせると、全体の価格変動リスクを低減しながらリターン向上を狙う分散投資効果が期待できる。 日次1年の表の「先進国株式型」を見ると「国内REIT型」との相関が0.22と低いが、「グローバル株式(先進・新興複合)型」との相関係数は0.95と高い。「先進国株式型」の投信を保有していて、もう1ファンド購入を検討している場合、「グローバル株式(先進・新興複合)型」を購入するよりも「国内REIT型」を組み合わせた方が、よりリスクを小さくすることができると言える。 (QUICK資産運用研究所)  

変わりゆく「伝統的4資産」 企業年金の運用、グローバル区分の概念に

企業年金を運用する際の資産配分で国内と海外という地域の区分を取り払い、グローバル株式、グローバル債券として管理する傾向が強まっている。日銀の大規模な金融緩和が長引き、国内債券の収益低下に歯止めがかからない状況が背景にあるようだ。JPモルガン・アセット・マネジメントの調査によると、グローバル区分を採用する企業年金の比率は増加傾向にあり、2018年の調査では2割を超えた。 ■「伝統的4資産」の概念に変化、「代替投資」シフト鮮明 資産運用では投資対象を商品と地域から①国内株式②国内債券③海外株式④海外債券--の4つに区分するのが一般的で、この4つが「伝統的資産」と位置付けられている。一方、インフラ、実物不動産、不動産投資信託(REIT)、ヘッジファンド、コモディティといった伝統的資産以外の対象は「オルタナティブ(代替投資)」と呼ばれる。 JPモルガン・アセットが18年3~6月に国内の確定給付年金(DB)を中心に123の企業年金を対象に調査(2017年度企業年金運用動向調査)したところ、資産配分・資産管理で「伝統的資産」の概念が変化していることが明らかになった。 グローバル区分の採用が増える一方、代替投資の配分比率が高まる傾向も鮮明だ。企業年金があらかじめ計画する資産配分のベースで、代替投資の配分比率は17.1%と、08年度の調査開始以来で最高となった。     代替投資は株式や債券とは異なるリスク・リターン特性を有するため、運用効率の向上が図れるとして、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用資産の一部に組み入れ始めるなど、年金運用で活用が目立ってきた。 ■企業年金の運用は保守的で、予定利率も低下傾向 企業年金の運用は元来、予定利率を確実に達成する保守的な運用に徹し、リスクを取って大きく稼ぐのを目指す運用とは無縁だった。ところが国内の超低金利の長期化で、国内債券の収益が悪化し、企業年金の予定利率も低下傾向が続く。調査対象企業年金の平均で7年前の約2.8%から足元では約2.3%まで低下した。 グローバル区分採用や代替投資シフトは、予定利率を引き下げても国内債券を軸にした運用では達成するのは難しいという状況を反映している。JPモルガン・アセットは「現在は米国を中心とした世界的景気拡大の後期にあるが、いずれは景気後退のサイクルに入るので、運用難が続くことを踏まえる必要がある」と指摘する。企業年金の資産配分や資産管理の考え方も変化を迫られている。 (QUICK資産運用研究所 高瀬浩)

投信の残高増加額でBNYメロン首位 18年上期、資金流入額の最大は日興アセット 

国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)について、2018年上期(1~6月)の動向を運用会社別に集計したところ、純資産総額(残高)の増加額はBNYメロン・アセット・マネジメント・ジャパンが3044億円で首位だった。「モビリティ・イノベーション・ファンド」(85311181)の資金流入超過額が推計で3108億円に達するなど人気を集めたことが寄与した。レオス・キャピタルワークス、三井住友トラスト・アセットマネジメントが続いた。 一方、資金流入超過額は日興アセットマネジメントが推定4649億円で最大だった。「グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2回決算型)」(02312158)などに資金が流入した。2位はBNYメロン・アセット・マネジメント・ジャパン、3位は三井住友アセットマネジメントだった。 2018年上期の残高増加額と資金流入額の上位30は以下の通り。残高とファンド本数は6月末時点。 (注)QUICK資産運用研究所調べ。対象はETFを除く国内設定の公募追加型株式投信(単位型は含まない)。償還ファンドも考慮し、償還額は解約額に加算。資金流入額は投信の設定額から解約額を差し引いた値で概算推計値。▲はマイナスで減少または流出。運用増加額は純資産増加額から資金流入額を引いた値で、運用のみによる増加額を意味する(概算値)。純資産増加額=資金流入額+運用増加額。分配金支払総額(概算値)は1~6月の合計値で、資金流出額には含まれず、分配しなかった場合に比べ、運用増加額が分配金支払総額分だけ減る。億円未満は切り捨て。 (QUICK資産運用研究所)

毎月分配型が減少、大幅増はひふみプラスなど 2018年上期の投信残高上位

国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)について、2018年6月末時点の純資産総額(残高)上位を17年末時点と比較したところ、分配金を毎月支払うタイプの残高減少が目立った。上位15本のうち、残高の減少額が1000億円を超えた4本は、すべて毎月分配型だった。 残高の減少額がひときわ大きかったのは、海外の不動産投信(REIT)に投資する投信だ。昨年末に1位だった「新光 US―REIT オープン<愛称:ゼウス>」(47311049)は、減少額が最大の2832億円となり、3位に後退した。代わって首位に立った「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」(32315984)は1600億円のマイナスだった。  先進国株式型で残高最大の「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」(42311052)や、過去に長く首位を維持していた「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」(0331397C)は半年で600億円超の減少となった。 一方、年1回決算型の「ひふみプラス」(9C311125)は1577億円増え、昨年末の13位から4位に順位を上げた。「グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2回決算型)」(02312158)も1239億円増と大きく伸ばした。毎月分配型では「東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型)<愛称:円奏会>」(4931112B)が残高を増やし、バランス型ファンドの筆頭として存在感を示した。 (QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

三菱UFJ国際投信、「eMAXIS Slim」の信託報酬引き下げ 業界最安に

三菱UFJ国際投信は3日、指数連動型(インデックス型)の投資信託「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)」シリーズ10本のうち3ファンドの信託報酬を7月25日に引き下げると発表した。3本はいずれも業界最安と並ぶ水準になる。 今回引き下げるのは「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」(03319172)と「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」(0331C177)、「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」(03312175)の3本。 同シリーズは「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」という方針がある。ニッセイアセットマネジメントが6月29日にインデックスファンドシリーズ12本のうち6ファンドの信託報酬を業界最安水準まで引き下げると発表しており、これに追随したとみられる。 ◇三菱UFJ国際投信の発表資料はこちら (QUICK資産運用研究所)

ESG投資の浸透で変わる企業経営 真価を問うアクティブ運用

企業によるESG(環境・社会・企業統治)重視の経営が熱を帯びてきている。大きなきっかけは、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が3つのESG指数に連動した日本株運用を2017年から始めたことだ。運用資産額が160兆円を超える世界最大規模の機関投資家は、他の投資家の運用に与える影響も大きく、投資対象となる企業にとっても軽視できない。 ■「企業経営とESGは一心同体」「真価の評価はアクティブ運用」 「いまや企業経営とESGは一心同体」。日本電産の永安正洋IR・CSR推進部長は、6月下旬に都内で開かれたESG投資セミナーのパネルディスカッションに登壇し、「GPIFのESG指数の評価ポイントである環境負荷管理や労働者の人権擁護、企業統治の確立などに取り組むのは会社として当たり前の最低ライン」と強調した。 永安氏は「ESG全般を考慮に入れたGPIFの総合型ESG指数の採用銘柄選定基準は企業のリスク管理面の評価が軸」と分析し、「企業がグローバルな社会的課題に対しどのように取り組み、ステークホルダーと呼ぶ利害関係者すべて(顧客、取引先、従業員、株主、地域コミュニティ、地球環境)が満足するよう貢献していくのかという将来を含めたESG活動の真価を評価するのは、(指数との連動を目指す)パッシブ運用ではなく、(運用担当者の采配で投資する)アクティブ運用の役割」と説いた。 GPIFのESG指数の採用銘柄候補について「現状では時価総額の大きい500銘柄に限定されており、東証1部に上場する約2000社のうち、4分の3はESG指数に採用される可能性がない」とも指摘した。 ■「本業で社会的課題を解決するのがESG」「キーワードはインクルージョン」 従来のCSR(企業の社会的責任)やSRI(社会的責任投資)が企業の社会的な貢献活動を評価する側面が強かったのに対して、ESGはあくまで本業そのもので社会的課題の解決をするという考え方が浸透してきた。製造業だけにとどまらず、小売業・金融業も同じだ。 一緒に登壇した丸井グループの加藤浩嗣IR部長兼経営企画・ESG推進担当は「国連が定めたSDGs(持続可能な開発目標)の中で示されている『誰も置き去りにしないで、すべての人が幸せを感じる』という意味の『インクルージョン(包摂)』に着目し、インクルージョンを事業経営のキーワードにしている」と説明した。 実際、同社が発行した統合報告書(共創経営レポート2017)の中では「インクルージョン」「インクルーシブ」という言葉が何度も繰り返し出てくる。具体例として、日本人女性の足のサイズをほぼ100%カバーするようサイズを揃えた履き心地の良い靴の販売や、既存の金融機関が対応しきれていない若者向けの金融サービスなどを挙げ、「インクルージョンを本業で展開し、消費者需要を掘り起こすのにつなげている」という。 ■欧州では自主的な「責任投資」が「義務」化への流れも 高崎経済大学の水口剛教授はパネルディスカッションに先立って「世界のESG投資の動向と今後の展望」というテーマで基調講演。「世界では官民でESG投資を推進する動きが目立ってきている」と指摘し、「日本では例えば、環境省が主催し、金融業界首脳を交えてESG金融のあり方などを議論している『ESG金融懇談会』が近々、提言をまとめる見通しになっている」と加えた。 欧州でのESG投資はこれまで機関投資家による自主的な「責任投資」に委ねられていたが、機関投資家によるESGの考慮や、投資アドバイザーが顧客にESGを重視するか否かを確認するのを「法制として義務化」しようとする動きも出てきたという。 今回のセミナーを主催した三井住友アセットマネジメントは、ESG評価を基にしたアクティブ型投資信託「三井住友・日本株式ESGファンド」(79312182)の運用を2月から始めた。信託報酬は税込み年率1.1664%、販売手数料の上限は税込みで3.24%。 運用の特色として、ESGに主体的に取り組む企業は中長期的には企業価値が高まっていくことを見込んで銘柄を発掘し、アナリストの独自分析で、今後ESG評価が高くなると期待される日本企業に投資する。6月末まで4カ月間のリターンはマイナス0.9%で、配当込みTOPIX(東証株価指数)のマイナス1%をわずかながら上回った。 セミナーは投信の販売会社を中心に120人近くが参加した。ESGに取り組んでいる企業の声を直接聞くことで、企業の経営や意識が大きく変わりつつあることを実感したようだ。 (QUICK資産運用研究所 高瀬浩)

BNYメロン「モビリティ・イノベーション」が資金流入トップ 2018年上期の投信

国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)について、2018年上期(1~6月)の資金流出入額を調べたところ、流入超過額はBNYメロン・アセット・マネジメント・ジャパンの「モビリティ・イノベーション・ファンド」(85311181)が6月末時点の推計で3108億円でトップだった。同投信は投資対象が日本を含む世界の自動車関連企業の株式で、今年1月に設定され、SMBC日興証券1社で販売している。 2位は日興アセットマネジメントの「グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2回決算型)」(02312158)、3位はレオス・キャピタルワークスの「ひふみプラス」(9C311125)が続いた。 流入額上位は国内や海外の株式で運用するタイプが大半で、「モビリティ―(移動手段)」や「ロボット」、「電気自動車(EV)」、「次世代通信(5G)」などのテーマ型が目立った。 (QUICK資産運用研究所)

三井住友アセット、残高増加と資金流入が首位 6月の運用会社別投信

国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)について、運用会社別の6月の月末純資産総額(残高)と純資産増加額、資金流入額をそれぞれ集計した。残高のランキングでは、ニッセイアセットマネジメントが大和住銀投信投資顧問を抜き、前月10位から9位へ上がった。 残高増加額と、設定額から解約額を差し引いた資金流入額は三井住友アセットマネジメントが首位。2位には、前月に首位だった三井住友トラスト・アセットマネジメントがそれぞれ続いた。 集計対象は追加型株式投信(ETFを除く)で、 データは2018年6月末時点。 (注)QUICK資産運用研究所調べ。対象はETFを除く国内設定の公募追加型株式投信(単位型は含まない)。資金流入額はファンドの設定額から解約額を差し引いた値で概算推計値、償還ファンドは集計対象外。▲はマイナスで減少または流出。運用増加額は純資産増加額から資金流入額を引いた値で、運用のみによる増加額を意味する(概算値)。純資産増加額=資金流入額+運用増加額。分配金支払総額(概算値)は資金流出額には含まれず、分配しなかった場合に比べ、運用増加額が分配金支払総額分だけ減る。億円未満は切り捨て。 (QUICK資産運用研究所)

東京海上AM「円奏会」、残高が初めて4000億円を突破

東京海上アセットマネジメントが運用する「東京海上・円資産バランスファンド(毎月決算型)<愛称:円奏会>」(4931112B)の純資産総額(残高)が初めて4000億円を突破した。6月29日時点の残高は4007億円。 複数の資産に分散投資するバランス型としては、国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)の中で残高が最も大きい。投資対象は日本債券と日本株式、日本REIT(不動産投信)で、それぞれ70%、15%、15%を基本配分として分散投資する。基準価額の変動リスクが大きくなった場合は、株式とREITの割合を引き下げる比率変動型のファンドだ。 2012年11月に設定され、2016年3月から月間100億円を上回る資金流入超が1年ほど続いた。地方銀行を中心に全国に販路があり、今年4月からは再び資金流入が増加している。 6月末時点での5年リターン(分配金再投資ベース)は20.11%。2014年7月以降、継続して1万口あたり30円の分配金実績がある。 (QUICK資産運用研究所)

投信販社の評価に共通3指標 金融庁、コストや収益を「見える化」

金融庁は29日、金融機関の投資信託販売における「顧客本位の業務運営」を客観的に評価できる共通の成果指標(KPI)を発表した。これまでは一部の販売会社が自主的に設定・公表してきたため、投資家が比較するのが難しかった。金融庁が長期的にリスクや手数料に見合ったリターンがどの程度かなどを「見える化」した3つの指標を導入したことで、今後は共通KPIと自主的なKPIの両方を総合的に判断して販売会社を評価することができる。 共通KPIは以下の通り。金融庁は販売会社が毎年3月末を基準として年次更新で公表することを期待している。 【比較可能な共通KPI】  ①運用損益別顧客比率 投信(ファンドラップを含む)を保有している顧客について、基準日時点の保有投信の購入時以降の累積運用損益(手数料控除後)を算出し、運用損益別に顧客比率を示す。個々の顧客が保有している投信について、購入時以降どれくらいのリターンを得ているかがわかる。  ②投信預かり残高上位20銘柄のコスト・リターン  ③投信預かり残高上位20銘柄のリスク・リターン 設定後5年以上の投信の預かり残高上位20銘柄について、銘柄毎および預かり残高加重平均のコストとリターンの関係、リスクとリターンの関係を示す。中長期的に販売会社がどのようなリターン実績を持つ商品を顧客に多く提供してきたかを確認できる。 共通KPIによって、販売会社が高コストの投信ばかりを売っていないか、リスクに見合ったリターンが出ている投信を販売しているかなどがより鮮明となる。販売会社は従来以上に「顧客本位の業務運営」の実践が求められそうだ。 ◇金融庁の発表資料はこちら 投資信託の販売会社における比較可能な共通KPIについて (QUICK資産運用研究所)

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