見えてきた10年半ぶり米利下げ そして、さあどうする?黒田さん

市場が注目していた10日の米連邦準備理事会(FRB)パウエル議長の議会証言で、10年半ぶりの利下げがいよいよ視界に入ってきた。 CMEグループが提供するFedウォッチツールで7月FOMCでの50bp利下げ織り込み度は26.6%となり、前日(3.3%)から急拡大。25bpの利上げ織り込み度は73.4%で、FF金利先物市場は7月FOMCでの25bp以上の利下げを100%織り込んだ状況が続いた。ナスダック指数はザラ場・終値ベースの史上最高値を更新し、S&P500も一時3000の大台に乗せた。 ◆米国の各指数のチャート(NYダウ:青、ナスダック総合:赤、S&P500:緑) 各社の10日付リポートは下記の通りだ。 ■ゴールドマン・サックス……7月の25bp利下げ確率を60%から75%に引き上げ ■バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ……7月に25bpの利下げ後、累積で75bpの利下げへ ■ナットウエスト……貿易戦争の一時休戦後も7月に25bpの利下げが軌道に乗っている ■JPモルガン……7月に25bpの利下げ予想を据え置き 7月の据え置きを見込んでいたバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチが25bpの利下げ見通しに変更したのが目を引くが、50bpの利下げの可能性もあるとしてハト派サプライズも一部で期待されているもようだ。 利下げがほぼ確実の情勢ということになると、次はFOMC(30~31日)の直前29~30日に決定会合を開く日銀に注目が集まる。打つ手が限られる中で動けるのか、動かないのか。さあ、どうする?黒田さん。(片平正二、イラスト=たださやか) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

米中緊張も緩和方向 GSのバロメーター▬▭▭▭▭  取り残される日本株……

米中の貿易協議に関して、ゴールドマン・サックスは20日付のリポートで「貿易リスクで株式のバリュエーションがどれほど割り引かれるかを理解する上で、我々は貿易緊張バロメーターを開発した」と明らかにした。 同バロメーターによれば、全体的に金融市場がみている現在の貿易戦争によるストレスポイントは2018年後半や2019年初頭の水準を下回っているといい、「米中の双方がダメージを受けるという予測は20%程度だ」という。4月中旬には80%程度だったが、5月5日にトランプ大統領が中国に対して第4段の関税措置をかける方針を示したものの、今月18日にトランプ大統領と中国の習近平国家主席が電話で会談し、米中首脳会談の開催で合意する中で同バロメーターからは緊張緩和がうかがえるとのことだ。 その上でゴールドマンは中国A株のほか、香港取引所上場の中国本土株(H株)に関してオーバーウエイト(買い)の判断を維持した。中国の国内政策の柔軟性、抵抗しがたい投資家の選択性の優位などを踏まえてアップサイドの機会があるというわけだ。 20日の米国市場でS&P500指数は史上最高値を更新して堅調だったが、QUICK FactSet Workstationで日米中の主要株価指数を指数化したところ、最も強かったのは上海総合指数(19.78%高)だった。これにS&P500が続き、日経平均株価やTOPIXは10%以下の上昇率で米中の後塵を拝している。 東証が20日発表した10~14日の週の投資主体別売買動向(東証、名証2市場の合計)によると、海外投資家は現物株を6週連続で売り越した。売り越し金額は1992億円と、前の週(1143億円の売り越し)からやや増加した。出遅れ感の強い日本株をよそに、紛争当事国の中国株に海外勢の関心が高まっている。(片平正二) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

メキシコ関税「勝車」なし? 日本勢は最大15%減益要因、GMも急落

5月31日の米国市場で米ゼネラル・モーターズが大幅反落し、4.25%安の33.34ドルで終えた。一時は1月4日以来、約5カ月ぶりの安値水準まで下げた。 トランプ大統領が30日にツイッターで、不法移民の問題が解決されなければ6月10日からメキシコに対して5%の関税をかける方針を表明した。メキシコは米国にとって最大の貿易相手国の一つであるにも関わらず強硬策が示された格好で、新しい米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の議会承認を巡って不透明感が強まる中でメキシコで自動車を生産するGMの業績に対する警戒感から売りが優勢となった。 同業のフォードが2.25%安、カナダの自動車部品大手マグナが2.23%安となり、自動車関連銘柄は軒並み軟調。iシェアーズMSCIメキシコETFは3.63%安で終えた。 ゴールドマン・サックスは31日付のリポートで、5%の関税引き上げによる企業業績全体への影響は軽微としながらも、自動車や自動車部品ではダメージが相対的に大きく、日系自動車メーカー4社の2020年3月期の営業利益にはいずれも下押し要因になると指摘した。「トヨタが1%減、ホンダが2%減、日産が15%減、マツダが10%減」と推定している。(片平正二、大野弘貴) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

【朝イチ便利帳】15日 日米閣僚級によるTAG交渉、GSやシティなど決算

15日は4月のQUICK月次調査<外為>などが発表される予定。IPO関連ではハウテレビジョン(7064*J)の公募・売り出し(公開)価格が決定する。 海外では4月のニューヨーク連銀製造業景況指数などが発表されるほか、ワシントンで16日までの日程で日米閣僚級による物品貿易協定交渉が開催される予定だ。   【15日の予定】 国内 時刻 予定 8:00 4月のQUICK月次調査<外為> 海外 時刻 予定 1:00 エバンスシカゴ連銀総裁が講演(16日) 5:00 2月の対米証券投資(16日) 21:30 4月のニューヨーク連銀製造業景況指数 その他 日米閣僚級による物品貿易協定交渉(TAG、ワシントン、16日まで)   タイ、ベトナム市場が休場   海外1〜3月期決算=ゴールドマンサックス、シティグループ 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 6740 Jディスプレ、800億円受け入れ 台中連合出資、筆頭株主に 各紙 +1.28% 4/12 6723 ルネサス、国内販売網を再編 代理店6社に集約検討 日経電子版 +0.51% 4/12 3050 DCM、20年2月期の純利益、14%増の140億円 2年連続最高に(日経、以上13日) 日経 +0.48% 4/12 9602 東宝と松竹、19年2月期営業減益 DVD販売減や自社作品が不振 日経 +0.34% 4/12 9601 +4.95% 4/12 6594 日電産、新型車載レーダー 自動運転用 日経 +0.03% 4/12 6136 OSG、18年12月〜19年2月期の純利益14%増 車向け工具が好調 日経 -0.17% 4/12 9064 ヤマトHD、営業最高益へ 2020年3月期750億円、宅配増で人件費吸収(日経、以上14日) 日経 -0.63% 4/12 7269 スズキ検査不正、特損800億円 19年3月期、200万台リコール 各紙 -0.66% 4/12 6474 不二越、営業益12%減 18年12月〜19年2月期、原材料高など響く 日経 -0.83% 4/12 6753 シャープ、法人用スマホ5割拡販 開発営業を一体で 日経 -2.29% 4/12

HFが買い持ちする「VIPバスケット」 主力テック株の上昇めだつ

ゴールドマン・サックス(GS)は直近発行のヘッジファンド・トレンド・モニターのリポートで、「2018年10~12月期(4Q)に株式市場が下落したため、ヘッジファンド(HF)はショートポジションと総エクスポージャーを減らした」と指摘した。S&P500ベースの空売り比率は1.7%に過ぎず、2007年以来の最低水準にあるという。一方、HFは情報技術や一般消費財をオーバーウエイトにしつつ、金融は最も過小評価されているとのことだ。 GSが集計したHFの多くがロングとしている銘柄を集めたVIPバスケットは年初来で13.10%高と好調で、ベンチマークのS&P500(11.40%高)をアウトパフォームしている。VIPで保有が多い上位5銘柄はアマゾン・ドットコム、マイクロソフト、フェイスブック、アルファベット、アリババ・グループとなっている。これらの銘柄は前四半期もトップ5だったといい、HFの保有が多い主力ハイテク株が強い中、リスク許容度が高い環境なら外国人投資家の日本株買いが再開することも期待されそうだ。(片平正ニ) ★ゴールドマンが集計したHFの最重要ロング銘柄(VIP・青)と最重要ショート銘柄(VISP・緑)の推移 (QUICK FactSet Workstationで指数化、2018年末=100) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

米成長2.5%、金利3.5%で利上げ4回 GSは来年もインフレ持続の見立て、ドル円は108円

ゴールドマン・サックスは16日付のレポートで米国経済と金利、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策に関する見通しを公表した。米国の国内総生産(GDP)成長率は18年の2.9%から19年には2.5%へ鈍化すると想定。さらに20年には1.6%、21年には1.5%を見込んでいる。 一方で米10年物国債利回りについては19年後半にピークの水準として3.5%を付けると予想。その後、20年には3.3%へ低下する展開だという。GDP成長率が鈍化するにもかかわらず長期金利が上昇するのは、インフレ率の上昇が持続するとの見方があるためだ。FRBが政策を運営する上で重視する指標であるPCE(個人消費支出)のコアデフレーターは今後2年間、2.2%で推移するといい、FRBも19年は4回の利上げを実施すると見込んでいる。 為替相場についてはドルが弱含むとしている。対円では12カ月後の予想水準を1ドル=108円とした。対ユーロでは1ユーロ=1.20ドル。(岩切清司) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米金利低下・金融株売りに透ける薄気味悪さ 強まる貿易紛争の横風

27日の米国市場でJPモルガン・チェースが反落し、1.54%安の103.24ドルで終えた。終値ベースで2017年11月28日以来、7カ月ぶりの安値水準となった。この日のダウ工業株30種平均を10ドルほど押し下げた。 貿易紛争懸念で米主要指数が弱い動きとなる中、質への逃避から米債が買われ、金利低下が進む中で金融株が弱い展開だった。ゴールドマン・サックスが0.63%安となったほか、モルガン・スタンレー、バンク・オブ・アメリカ、シティ・グループがそれぞれ1%以上下げて主力の金融株は売りが優勢。金融株ETFで純資産が最大の金融株スパイダーETF(XLF)は13日続落し、同ETFとしての続落記録を連日で更新した。(片平正ニ) <金融株スパイダーETF(XLF)のファンドフロー> ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

米金融株ETFが12日続落 長期金利低下で金融株に逆風

26日の米国市場で金融株ETFとしては純資産が最大の金融株スパイダーETF(XLF)が12日続落し、0.33%安の26.69ドルで終えた。一時は26.52ドルまで下げて5月3日以来、約2カ月ぶりの安値水準に沈んだ。貿易紛争懸念による株安が一服したものの、この日の米債券相場が堅調で長期金利が低下基調となる中で金融株は弱い展開だった。 ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカは小じっかりだったが、ウェルズ・ファーゴは0.98%安で軟調に終えた。 米マーケット・ウォッチによれば、XLFが12日続落するのは同ETFとして過去最長記録だという。米連邦準備理事会(FRB)による今年4回の利上げが見込まれる割に、金融株は弱い。XLFからは25日までの1ヵ月間で14億ドル超の資金が流出していた。(片平正ニ)      ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。    

強弱まちまち米雇用統計、金融政策に大きな影響なしとの見方

市場の関心事だった4日発表の4月米雇用統計は、ややマチマチ感があるものだった。非農業部門の新規雇用者数(NFP)は前月比16万4000人増となり、市場予想(19万2000人増、QUICK FactSet Workstation)を下回った。平均時給も前月比+0.1%にとどまって市場予想(+0.2%)を下回ったが、失業率は3.9%で17年4カ月ぶりの低水準に改善した。 4日にCMEグループのFedウォッチツールで6月米連邦公開市場委員会(FOMC)での25bp利上げの織り込み度は100%となり、前日と同じだった。9月FOMCまでに50bpの利上げが行われる確率は69.4%と前日(67.2%)からやや上昇した。 今回の雇用統計に対する各社の4日付リポートでの見解は下記の通り。平均時給の弱さが警戒される半面、FRBの金融政策に影響を与えるものではないとの指摘が出ていた。4日の為替市場でドル円は一時108円台半ばまでドル安・円高に振れたが、初動はドル売りとなったものの、FRBの利上げシナリオの見方が大きく変わらなければドル高基調が再開しそう。米商品先物取引委員会(CFTC)の投機筋の円ポジションは1日時点で5週ぶりに円ショートに転じ、ドル買い・円売りの流れが再開していることを示していた。 ●ゴールドマン・サックス 「今回の雇用統計からは、労働市場が改善を続けているトレンドについて変化が起きたとは示されていない。6月FOMCでの利上げ確率を従来の90%から95%に引き上げる」 「前回の雇用統計からは他のビジネス調査と同様、労働市場の成長が減速していることが示されているが、失業率の緩やかな低下を促す労働の増加は続いている」 ●JPモルガン 「賃金上昇率と労働市場のゆるみ(スラック)が市場では議論の鍵となっているが、前回の雇用統計からは変化がうかがえなかった」 「臨時雇用者がさらに増加すれば、賃金上昇率に上昇余地が増えるだろう」 ●ノムラ・セキュリティーズ 「4月雇用統計では雇用者数の安定した増加と失業率の低下が示された一方、平均時給が弱かったのがサプライズだった」 「3月分の平均時給は+0.2%から+0.1%に下方修正され、この結果、前年同月比では+2.7%から+2.6%に伸び率が鈍化した。平均時給に基づけば、2016年以降の賃金成長は平均で前年同月比で+2.6%成長で止まっている」 (片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米10年金利いよいよ3%目前 ドルも全面高、108円後半 【US Dashboard】

23日の米国債券市場で米10年金利は2.997%と2014年1月以来、約4年3カ月ぶりの水準まで上昇して3%の節目に迫った。 外為市場では金利差拡大を受けドル全面高の展開となり、ドル円は108円75銭と約2カ月ぶりの円安・ドル高水準を付ける場面があった。 2月の米金利上昇はリスクオフ要因となり、株安や円高・ドル安をもたらした。今回も株価の上値を抑える要因にはなっているものの、小幅な下落に止まっている。 【米長期金利と円・ドル相場の値動き】 一方、同日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に4日続落し、前週末比14ドル25セント(0.05%)安の2万4448ドル69セントで終えた。米10年債利回りが一時2.99%まで上昇したものの、節目の3%を上回れずに伸び悩むと足元で買われていた金融株が売られ、ダウの重しとなった。ゴールドマン・サックスが大幅続落し、終値は2.09%安の246.67ドル。ゴールドマン1銘柄でダウ平均を36ドルほど押し下げ、指数の重しとなった。バンク・オブ・アメリカは0.19%高で小幅に3日続伸したが、JPモルガン・チェースが0.48%安、シティ・グループが0.74%安となり、金融株ETFで純資産が最大の金融株スパイダーETFは0.10%安で終えた。(池谷信久、片平正ニ)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

ゴールドマン反落 1Q好決算もトレーディング収益が予想に届かず

17日の米国市場でゴールドマン・サックスが反落し、1.64%安の253.63ドルで終えた。この日の寄り前に2018年1~3月期(1Q)決算を発表した。売上高にあたる営業収益は前年同期比25%増の100億4000万ドル、1株当たり利益(EPS)は6.95ドルとなった。市場予想(87億4000万ドル、5.58ドル)を上回る好決算だったが、株価が戻り歩調にあったせいか朝高後は好材料出尽くしで売りが優勢となった。 1Qの期間中は、株式市場など金融市場でボラティリティが高まる環境だった。債券・為替・商品のトレーディング関連の売上高にあたる営業収益は同22%増の20億7000万ドルと大きく増えたが、市場予想(21億3000万ドル)を下回ったことがやや売り材料視された。(片平正二) ゴールドマン・サックスのNY市場終値推移(QUICK Qr1多機能チャートより) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。  

どう読むFOMC、「四半期ごとのペースで利上げか」 各社の見解 

米連邦公開市場委員会(FOMC)が20~21日に開催された。注目された委員によるドット・プロット(政策金利見通し)は、18年の利上げ回数が従来の3回の予想で据え置かれた一方、2019年は前回(2017年12月)の2回から3回に引き上げられた。適切な金融政策の下で経済にさらなるショックがない場合に収束する政策金利である「ロンガーラン(Longer-Run)」の水準も2.750%から2.875%となった。今回の結果を受け、米金融政策はどう推移していくのか。金融機関各社の見解をまとめた。 ■JPモルガン、FOMC「パウエル議長らがドットを引き上げか」 JPモルガンは「0.25%の利上げは想定通りだった。ドット・プロットはタカ派的だった」と指摘した。関心が高かった18年のドットの中央値は年3回で据え置きとなったが、「2017年12月のFOMC開催時に年3回利上げとした5名の参加者のうち3名が上方修正し、平均値は0.17%上昇した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、ニューヨーク連銀のダドリー総裁、クオールズ副議長がドットを引き上げたと当社はみる」と指摘する。「もう1名がドットを上方修正すれば中央値は年4回となる」という。18年以降の利上げについて「19年は年1回、20年は年1.5回の利上げが追加された」とした。 ■ゴールドマン、FOMC「今年・来年も四半期毎のペースで利上げか」 ゴールドマン・サックスは「2018年が3回、2019年が3回、2020年に2回の利上げが示唆された。しかしFOMCの声明文の内容はまちまちだった。現在の経済活動は堅実から穏やかに下方修正されたが、経済見通しは我々の予想よりもタカ派だった」と指摘。その上で「パウエル議長は金融政策がデータに依存しているというスタンスを強調しており、我々は今年、そして来年も四半期毎のペースで利上げされるという予想を続ける」という見解を示した。 ■バンカメ、FOMC「19・20年のドットの引き上げは経済見通しに対する自信を反映」 バンクオブアメリカ・メリルリンチは「2019年と20年のドット・プロットや経済見通しが上方修正されたことは、FRBが経済成長やインフレ率に自信を持っていることを示唆する」と指摘した。「見通しが改善したことで、20年までのドットが上方修正されて、ロンガーランの水準も引き上げられた。政策金利の着地点であるターミナルレートが引き上げられる公算が大きい」という。「18年のドットの中央値は年3回で据え置かれた。政策金利は20年に3.375%まで上昇して引き締めが厳しくなるが、利上げペースは段階的だ」とした。「FRBは景気回復を抑制せず、物価上昇が政策目標よりも上振れることを許容すると当社はみる」との見方を示した。 【関連記事】注目のFOMC、ドットチャート様変わり ドル安・米株安は一時的か   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。 ※QUICKデリバティブズコメントでは2月19日から、QUICK端末上のナレッジ特設サイトで「US Dashboard」のサービスを始めました。米国の長・短期金利スプレッド、期待インフレ率、VIXなど投資家・市場参加者が日々チェックするデータをチャート形式で一覧できます。米経済・市場の変化を見極めるツールとしてご利用いただけます。

ゴールドマンのTOPIX先物売り、背景に何が?

米株式が下げ止まらない。ダウ工業株30種平均は1日に3日続落で引けた。3日間の下げ幅の合計は1100ドルと下落ピッチも速い。この日の下げはトランプ米大統領による追加関税方針の表明を売り材料にしたとの見方が一般的だった。しかし、米商務省は2月16日に鉄鋼とアルミニウムの輸入増加が安全保障上の脅威になっているとして、トランプ大統領に輸入制限の実施を提言済みだ。今回の正式表明は売りの口実にしか見えない。 日本企業と日本株への影響は改めて精査されるだろう。大和証券の亀岡裕次チーフ為替アナリストは2月22日発行のレポートで以下のように指摘していた。 「米国が関税を引き上げるとドル高に作用するという見方は疑わしい。輸入物価上昇を通じてインフレ率が押し上げられ、米金利上昇のドル高に作用するとか、輸入品が米国製品で代替され、米国内生産が増加する一方で輸入が減少し、貿易収支改善がドル高に作用するという見方は、一部の効果しか見ていない」 「むしろ、米国の輸入金額が増加して貿易収支悪化がドル安に作用したり、保護主義政策がドル安志向を連想させてドル安を招いたりする効果の方が大きいだろう。さらには、輸入物価上昇が米国内需要と米国向け輸出の減退を引き起こし、世界的な景気減速懸念を誘発してリスクオフの株安・金利低下と円高を招く可能性も高い」 「日本が報復対象国の一つとなれば、なおさら円高になりやすいが、米国が輸入品に報復関税や数量制限をかけることとなれば、ドル安と円高を招きやすいだろう」 1日のニューヨーク為替市場で円相場は再び1ドル=106円割れを試す展開を見せた。直近の高水準で推移していた米10年物国債利回りが2.80%前後に低下したことも円高・ドル安に拍車をかけたようだ。ドル安懸念がコンセンサスになれば、円高圧力の高まりが日本株の上値を抑える構図は無視できない。 とはいえ「トランプ大統領が追加関税に向けて行動する公算は大きいが、詳細は最終決定しているわけではない。来週にかけて、変更点が多くなるだろう」(ゴールドマン・サックス)との指摘もあった。米通商政策は金融市場にとって当面、不透明材料になりそうだ。 昨日の取引終了後、国内証券のトレーダーが「引け方が似てるよね」と慎重に言葉を漏らしていた。 重なって見えたのは2月28日の米株と3月1日の日本株。午後から引けにかけて売り圧力が強まり、株価指数が下値を切り下げる展開だった。 「VWAPと引けオーダーって感じかな」。 1日朝の日本市場で大手証券の手元に集まった売買注文は200億円弱の買い越しとの観測があっただけに、取引時間中に売りオーダーが出る傾向が強そう。前出のトレーダーは「大型株の弱さを見ていても世界的な株売りをする外国人の動きなのかもしれない」と述べていた。 1日の引け後、トレーダーの間で注目を集めたのがTOPIX先物3月物の立会外取引における手口だ。ゴールドマン・サックス証券(GS)が3563枚を売り越していた。前の日にも3000枚超を売り越していた。立会取引も含めた2日間の売り越し枚数は8900枚にもなった。 ▼ゴールドマンのTOPIX先物3月物の売りが目立つ        合計  立会  立会外 2月28日 -4141   -991  -3150 3月1日  -4759   -1196  -3563 ※単位:枚、「-」は売り越し 背後の投資家については「いま流行りのリスク・パリティ系ファンドでは」(外資系証券トレーダー)といった声もあるが、実態は不明だ。この日のGSの寄り前注文状況は買い越しだったとの見方もあるだけに、場中に海外から届いた売りオーダーの可能性を考えると外国人投資家や大手ファンドと邪推もしたくなる。 一方で国内投資家の可能性も残る。過去にGSが立会外取引でTOPIX先物の大きな手口を見せる場面ではゆうちょ銀行のオーダーとの見方が広く伝わっていた。いずれにせよGSが短期的な投機筋のオーダーを大量に受けると考え難い。内外いずれかの大手機関投資家・ファンドの動向を示しているとすれば無視はできない。 ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

ドル円、一時108円台 米財務長官のドル安容認発言でどうなる?

24日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、41ドル31セント(0.15%)高の2万6252ドル12セントで終えた。金融株が強くダウの上昇をけん引したが、主力ハイテク株が弱く、ナスダック指数はザラ場の史上最高値を更新したものの、4日ぶりに反落した。 ウィルバー・ロス米商務長官が24日、世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)が開かれている現地スイスでの記者会見で「中国は直接的な脅威となっている」と述べたことが伝わり、保護主義への警戒感から米株は引けにかけて売られる展開となった。 この日のダウの上昇寄与度トップはゴールドマン・サックスで38ドル押し上げ要因となった。半面、下落寄与度トップはアップルで19ドルほどの上値抑制要因となった。バーンスタインが23日付のリポートで、昨年12月から2018年3月までのiPhone販売台数が33%減りそうだと弱気な見方を示したことが嫌気された。2018年1-3月期のiPhone販売台数について5100万~5700万台になりそうだと指摘し、市場予想(6200万台)よりも弱い数字を見込んだが、アップルの投資判断のアウトパフォーム、目標株価195ドルは維持した。 一方、野村インスティネットは24日付のリポートで、iPhone出荷台数を例年並みに下方修正した。ベライゾンでの買い替え率が2017年10-12月期(4Q)に7.2%にとどまり、2014年のiPhone 6発売時の9.8%、6s、7の8.4%・8.3%を下回ったといい、中国市場でシェア拡大が鈍っている状況を打ち消すのには不十分などと指摘。投資判断のニュートラル、目標株価175ドルは維持した。 アップルを巡っては、ロングボウ・リサーチが17日に投資判断を引き下げたほか、22日にアトランティック・エクイティーズが投資判断をオーバーウエイトからニュートラルに引き下げ。24日にもJPモルガンがiPhone Xに関して「最上位機種の出荷は今年は横ばいになりそうなことがはっきりしてきた」と弱気な見方を示すなど、2月1日の決算発表を前に市場の一部で慎重な見方が増えている。 この日、スティーブン・ムニューシン米財務長官の発言が市場を騒がした。ダボスで「ドル安は貿易にとって良いこと」、「長期的には、強い米経済を反映してドルは強くなる」と述べ、足もとでドル安が進んでいる状況を容認するかのような発言をしたことからドル売りの動きが活発化した。 ドル円は108.965円(3時22分)まで円高・ドル安が進行。ドル指数(DXY)は大幅に3日続落。QUICK FactSet Workstationによれば89.25まで下げ、2014年12月以来、3年1カ月ぶりの安値水準を付けた。 トランプ米大統領は25日にダボスを訪れる予定で、米国第一主義を掲げるトランプ氏に先立ってムニューシン氏がダボスでドル安誘導を図ったかのような状況だ。 米経済専門チャンネルのCNBCは専門家の見方として、「米財務長官は短期的な為替の動きに対して『見て見ぬ振り』(benign neglect)しており、止めようとしてない」と基軸通貨の番人であるムニューシン氏の対応を警戒する声を伝えていた。周知の通り、ムニューシン長官はゴールドマン・サックス出身。大先輩のロバート・ルービン元財務長官のように、昨年4月の英フィナンシャル・タイムズ紙電子版のインタビューでは「強いドルは良いことだ。米国経済の強さ、信頼を示す機能がある」と発言していた。 かつてはドル高誘導発言をしていたが、中間選挙を控えた今年は米国の景気回復を優先してか、短期的なドル安を容認、むしろ歓迎したいのかも知れない。しかし、米債が売られ、金利が上昇局面にある状況で安易なドル安容認を続けるのは危険な対応とみられ、米金利の急騰を招けば新興国の株・債券・通貨や米国内の住宅市場にも悪影響が出る恐れがある。 オクスフォード・エコノミクスは24日付のリポートで、ダボス会議で保護主義的な発言がロス長官から出たことを踏まえ、「これらの強いシグナルからは、米政権が国際的な貿易問題に関してさらなる権限を行使しようとしているのがうかがえる」と指摘した。トランプ大統領は23日に洗濯機や太陽光パネルに関するセーフガードに署名したばかり。リポートでは「まず第一に、保護主義によって輸入価格が上昇し、消費者物価指数(CPI)の上昇に影響が出るだろう。第2に、諸外国が報復措置をとる恐れがある。そして第3に、米国は孤立し、最近のドル安によってサポートされていた米国債買いが活発にならないリスクがある」と警鐘を鳴らした。 米ブルームバーグが今月10日、「中国の外貨準備に携わる政府高官が米国債の購入の減額や停止を提案している」と事情に詳しい関係者の話を元に伝え、その後、ロイターが11日に「中国が米国債の購入減額を検討しているとの報道は間違った情報に基づくもの」と報じたばかり。貿易問題で中国への制裁が強化されるのではないかとみられる状況下、中国による米債購入で情報が錯綜した経緯がある。17日に発表された対米証券投資動向で中国の米国債保有額はほぼ横ばいだったが、保護主義的なスタンスを鮮明にしているトランプ政権に対し、中国などがけん制してくる恐れがあり、市場のボラティリティを高める可能性がある点に注意したい。 (QUICKデリバティブズコメント) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

フェイスブックなどFANG売りの理由は? 注目リポートに税制改革も

4日の米国市場でフェイスブックなど主力ハイテク株のいわゆるFANG銘柄が売られた。マイクロソフトも安く、3日ぶりに急反落して3%超の大幅安となった。ゴールドマン・サックスが11月30日付のリポートで、フェイスブックやマイクロソフトなどを「大型投資信託がアンダーウエイトにしていた」と指摘。今年、高パフォーマンスを記録したハイテク株にリバランス売りが膨らむのではないかとの見方に加え、米上院が2日に法人減税案を可決したことを受け、法人実効税率の高い小売株を買う一方、実効税率の低いハイテク株を売る動きが活発化した。 「FANG」は米国のIT(情報技術)企業大手の頭文字をつないだ造語。2015年に米国の株式評論家ジム・クレイマー氏が広めたとされる。交流サイト(SNS)のフェイスブック(Facebook)、ネット通販のアマゾン・ドット・コム(Amazon.com)、動画配信のネットフリックス(Netflix)、検索エンジンのグーグル(Google、現アルファベット傘下)の4社を意味する。FANGにアップル(Apple)を加えたFAANG、マイクロソフト(Microsoft)を加えたFANMG、半導体のエヌビディア(Nvidia)を加えたFANNGなど新たな造語も続々と生まれている。ちなみに「FANG」には「牙」の意味もある。 ニューヨーク証券取引所(NYSE)の「NYSE FANGプラス指数」でみても、FANG銘柄の下落は明らかだ。   ※QUICKでは12月4日(月)から、端末上で「NYSE FANGプラス指数」をサービスしています。フェイスブックやアマゾン、ネットフリックス、グーグルの親会社アルファベットなどを含む10銘柄程度の大型ハイテク株で構成。銘柄数は可変で、最低10銘柄となります。 米株式市場が注目するのは、連邦法人税率の大幅な引き下げを柱とする税制改革案の行方だ。米上院案では連邦法人税率を現在の35%から2019年に20%に引き下げる。米国の地方税(カリフォルニア州の場合)を含む法人実効税率は現在、40.75%だ。連邦法人税率が下がれば、この法人実効税率も大幅に下がる。 ただ米マーケット・ウォッチによると、企業がタックスプランニング後に、実際に支払った法人税(地方税含む)の割合を示す実効法人税率でみると、グーグルの親会社であるアルファベットはすでに21.1%、アップルで26.1%などとすでに実効税率は低い。こうした企業では連邦法人税率下げのメリットは、それほど大きくない可能性がある。 ★米主力企業の実効税率 銘柄名              実効法人税率 アップル            26.1% マイクロソフト         23.8% アルファベット          21.1% アマゾン・ドットコム       31.5% フェイスブック                  40.3% 出所:MarketWatch ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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