反トラスト疑惑の代償=14兆円なり GAFA株に売り広がる

3日の米国株式市場で「GAFA」と呼ばれるアマゾンやアルファベット、アップル、フェイスブックのネット大手4社の株価が急落した。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が「米司法当局が反トラスト法(日本の独占禁止法に相当)違反の可能性を視野に調査を検討している」などと報じ、売りが広がった。 フェイスブックは7%安、アルファベット(グーグル)は6%安、アマゾンは4%、アップルは1%安。4社の時価総額は前日比1336億ドル減の2兆8195億ドルと、日本円に換算(1ドル=108円)すると1日で約14兆円が吹き飛んだ計算だ。(松下隆介) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

HUAWEI取引規制、米ハイテク株に冷水 米中問題の着地はFarway

米トランプ政権が中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ=HUAWEI)に対する取引規制を実施した。20日の米国株式市場では半導体を中心に、ファーウェイと取引のある米ハイテク企業の株価が急落した。 ■アルファベット 2%安 米検索大手グーグルを傘下に持つアルファベットが2日続落し2.06%安の1144.66ドルで終えた。20日の寄り前、グーグルがファーウェイに対し、基本ソフト(OS)「アンドロイド」の提供など、アプリ及びサービス提供の中止を検討と伝わった。対して、グーグルは「既存のファーウェイ端末上でセキュリティーアップデートは引き続き提供される」と発表している。 大和キャピタル・マーケッツは20日付のリポートで、グーグルの発表で確認できるのはライセンス済みの端末で「グーグルプレイ」などが使い続けられることだけであり、「これから開発、出荷されるファーウェイ端末へのライセンス付与が許可される可能性は少ない」と指摘したようだ。 また、業績については、グーグルのスマートフォンからの収入が8%近く減少するリスクがあるものの、「影響は無視できるほど小さくはないが、心配するほどではない」との見方を示した。グーグルが提供するサービスの大半は中国国内での使用が制限されているという。 ■キーサイト 一時11%安 電子計測器メーカーで第5世代移動通信システム(5G)関連のキーサイト・テクノロジーズは急落。日中取引の終値は前週末比9%安の74.56ドルだった。一時、11%安まで売られた。ファーウェイへの取引規制を受けて、業績先行きに不透明感が強まった。 米ロバート・W・ベアードは20日付リポートで目標株価を90ドルから82ドル、投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」にそれぞれ引き下げたようだ。 過去の推計ではファーウェイ、中興通訊(ZTE)向け売上高は全体の3%未満にとどまり直接的な影響は小さいとする一方、ファーウェイの顧客へのダメージが間接的に響くと分析。 「中国関連の不確実性は近い将来、株価の『オーバーハング』となる可能性がある」として、適用する株価収益率(PER)を15倍から14倍に引き下げた。禁輸措置は29日発表予定の2~4月期(2Q)決算に影響しないものの、決算では先行きのリスクに対する企業の見方が焦点になる」と指摘した。 ■ザイリンクス 100ドル割れ 次世代通信規格「5G」関連の半導体・ザイリンクスは3日続落した。前週末比3.56%安の101.03ドルで引けた。取引時間中には97.68ドルまで下落。100ドルの大台を割り込むのは1月下旬以来、約4ヵ月ぶり。 野村インスティネットは同日付のレポートで「華為への輸出規制は当社にとってリスクか」と題するレポートを発行したもよう。結論は「ファーウェイのように通信インフラの主要メーカーに対する輸出規制は当社(ザイリンクス)にとってリスクだと考えていいだろう」とした。投資判断は「ニュートラル」を継続としたようだ。 ザイリンクスにとってファーウェイとの取引が占める割合は見極めがつかない。しかし、野村インスティネットは、直近の四半期に限るとしたうえで「固定・無線通信向け(WWG)の売上構成比が41%に拡大したことから、ファーウェイが全社売上高の10~20%を占めた可能性は十分にある」との見方も示したようだ。 ■アップル やり返される?リスク アップルは3日続落し、3.12%安の183.09ドルで終えた。一時は180ドル近辺まで下げ、3月12日以来、2カ月ぶりの安値水準を付けた。この日のダウ工業株30種平均の下落寄与度トップで、40ドルの押し下げ要因となって指数の重しとなった。 HSBCは20日付のリポートで投資判断のリデュース(売り)を維持しながら目標株価を180ドルから174ドルに引き下げた。米中双方が関税を引き上げて貿易戦争が激しくなる中、アップルには2つのタイプの脅威が存在すると指摘している。 トランプ政権の対中関税で米国に輸入されるアップル製品の価格に影響があたえるほか、中国市場で消費者が同等の性能を持つ地元メーカーのファーウェイ、北京小米科技(シャオミ)などの代替品への移行を加速するリスクがあると指摘。米中の貿易戦争が激化する中、短期的にポジティブなカタリストは見込まれないなどと指摘した。(大野弘貴、松下隆介 、岩切清司 、片平正二) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

何が起きる?米中貿易摩擦の最悪シナリオ 業績は、株式相場は、FEDは

米中間の通商摩擦に不透明感が増している。米通商代表部(USTR)が10日に中国からの輸入品すべてに制裁関税を課す準備を始めたと発表。一連の米による制裁関税は「第4弾」となる。仮に実施されるようだと、市場がもっとも恐れていたシナリオが実現する。スマートフォンはじめ消費財の多くが関税引き上げによって値上げが余儀なくされる。 バンクオブアメリカ・メリルリンチは最近のレポートで、米中貿易摩擦に関するシナリオを示していたようだ。そのうち「より深刻な全面的な貿易戦争」では米景気の見通しが大幅に悪化するとしている。2019年のコアインフレ率がおよそ0.5ポイント押し上げられると見込む。このため消費者の購買力が圧迫されるといい、内需の伸びが大幅に鈍化するリスクを指摘している。実際に影響が表面化するのは21年に入ってからだという。 また企業側も通商協議の長期化を嫌気し設備投資の抑制に動くようだ。「中国の報復関税も米国の輸出、特に農産物輸出に大きな打撃を与える可能性が高く、2019年の米国の輸出は低迷を余儀なくされそうだ」との見方を示している。 マーケットに対しては「株式市場の急落や金融環境のタイト化から増幅される恐れがあることを忘れてはならない」と警告を発した。S&P500種株価指数は直近の水準から5~10%下落し弱気相場入りの可能性も出てくるという。 米景気・市場が厳しい局面に突入するため、米連邦準備理事会(FRB)の次の一手にも関心が集まる。バンカメ・メリルでは予防的な利下げを想定しているようだ。早ければ19年9月にも利下げに踏み切るかもしれない、としている。さらに「必要があれば2020年初めにも追加利下げに動くという強いコミットメントを市場に発する可能性は十分にある」とのシナリオまで示しているようだ。 HSBCは12日付リポートで、米中貿易摩擦が及ぼす米企業収益の影響について分析。25%に引き上げた2000億ドル規模の中国からの輸入品に加え、新たに3000億ドル規模の製品について関税が課される”ひどいシナリオ”が実現すれば「米国企業に著しい影響を与え、利益を6%近く押し下げる可能性がある」との見方を示した。代替品を見つけコストを相殺するのが難しい製品が多いためだという。 象徴的なのがアップルだ。10日の米国市場でアップル株は続落し、一時は4月2日以来、1カ月ぶりの安値水準まで下げた。モルガン・スタンレーは9日付のリポートで、アップルが中国の安い労働力で製品を作り、中国市場でiPhoneなどを販売していることを踏まえて対中関税引き上げによって約2500億ドル規模のアップル製品で影響を受けるとしている。 アップルが関税引き上げの影響を避けるには有機エレクトロ・ルミネッセンス・ディスプレー(OLED)を採用する最新機種のiPhone XSなら米国内で160ドル以上値上げする必要があるという。ワーストケース・シナリオで2020年通期の1株当たり利益(EPS)の12.67ドルのうち、3ドル(23%)以下の押し下げインパクトが見込まれると指摘していた。(岩切清司、松下隆介、片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

5G和解の連鎖高 クアルコム↔インテル↔SOX↔アップル部品供給企業

17日の米株式市場で、主な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が前日比1.6%高の1557と史上最高値を更新した。アップルとの知的財産紛争の和解を受け目標株価の引き上げが相次いだクアルコムや、次世代通信規格「5G」モデムからの撤退を発表したインテルがけん引した。 クアルコムは前日比12%高の79.08ドルと大幅続伸で終えた。16日午後に明らかになったアップルとの知財紛争の和解を受けて、アナリストの目標株価の引き上げが相次いだことが好感された。JPモルガンは年末の目標株価を88ドル、バークレイズは100ドルとした。 インテルも大幅続伸し、3.26%高の58.56ドルで終えた。一時は上昇率が5%を超え、2018年6月以来、10カ月ぶりの高値水準を回復した。16日の大引け後、5Gの多機能携帯電話(スマートフォン)向けモデムの事業を終了すると発表したことをうけ、事業の「選択と集中」を評価する買いが入った。 インテルは5Gネットワークのインフラ事業への投資は続けるとしたが、スマホ分野で2020年の発売を当初予定していた5Gの通信半導体を発売する予定はないことを表明した。クアルコムがアップルと和解し半導体供給を再開することで合意したことを受けてのスピード判断だった。 アップルとクアルコムの和解は株式市場に一定の安心感を与えている。UBSは18日付のレポートで「アップルへの部品供給会社にとっては朗報」と指摘した。アップルが5Gに対応する半導体の供給をクアルコムから受けることで、2020年後半にアップルが5G対応のアイフォーン(iPhone)の発売が可能になるとUBSは想定した。スマホの供給量に対する懸念も後退したとの認識を示した。そのうえでアジアのハイテク部品メーカーでは最も選好する銘柄に台湾積電(TSMC)を挙げた。日本企業ではTDK(6762)や日立(6501)もリストに加えていた。(根岸てるみ、片平正ニ、岩切清司) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

折り畳み派? カード派? 成熟スマホの次の競争軸は「?」

みなさんは、どちらに興味がありますか。 韓国サムスン電子が、画面を2つに折り畳める多機能携帯電話(スマートフォン)の「ギャラクシーフォールド」を4月26日に北米など一部の地域で発売すると発表した。広げると7.3インチのタブレットとして大きな画面を利用できるため、成熟化が進むスマホ市場の起爆剤となれるかどうかで関心が持たれている。 新製品発表を受け、ゴールドマン・サックスは20日付のリポートで「サムスンのデモ機には折り目がなかったため、4月26日の発売に間に合わない可能性があるかも知れない」としながら、「フォールドは超ハイエンド機で、サムスンの折りたたみ有機エレクトロ・ルミネッセンス・ディスプレー(OLED)技術だけが提供できる説得力のあるものだ。これが消費者の関心をひくようなら、サムスンはアップルへの技術供与を遅らせるだろう」と指摘した。 現時点でアップルが折りたたみスマホを発売するとは見込まれていないが、「今年、アップルにとって潜在的な問題になると考える」と折りたたみ式スマホが与える影響を警戒している。 一方、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙電子版は21日、「アップルとゴールドマンが今春、iPhoneの新機能と連動するクレジットカードの発行を開始する」と報じた。家計管理などができるアプリと連動できるクレジットカードをまず従業員向けに発行してテストするといい、決済ネットワークはビザではなく、マスターカードを使うという。 ■21日はアップル株もサムスン株もさえなかった 21日の米国市場ではアップルが3日ぶりに反落し、0.56%安の171.06ドルで終えた。ゴールドマンは1.12%安、マスターカードも0.81%安で終え、このニュースを特に好感する動きはみられなかった。 サムスンの新商品のほうも価格が1980ドル以上と高額なせいか、期待する動きは限定的だ。21日の韓国市場でサムスン株は反落して1%ほどの下落率で軟調だった。香港の投資銀行CLSAは同日付のリポートで「4種類とより広範な製品で、多様な顧客に製品を提供できることから平均販売価格(ASP)の増加が見込まれる」と指摘。投資判断の買いと、目標株価の5万5000韓国ウォンを維持していた。(片平正二) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

あの時だれが米テック株を売ったのか 大口投資家の動向、SEC開示でじき判明

昨年末にかけて売りが加速し、市場参加者の肝を冷やさせた米ハイテク株。あの下げを主導していたのは誰だったのか。ヒントは米証券取引委員会(SEC)が近く公表する保有有価証券報告書にあるかもしれないーー。 SECは、四半期ごとに機関投資家の保有有価証券報告書を公表している。2月半ばに2018年10 ~12月期の投資状況が明かされる予定だ。ちょうど米株式相場が調整局面に入っていた時期にあたる。 時価総額の大きなハイテク株を中心に値崩れが目立ち、クリスマスには下値を試したテック株ショック。象徴的だったのが半導体のエヌビディアだ。昨年10月初旬に300ドルの大台をうかがっていた株価が一転して下落。ほぼ右肩下がりを演じ、12月下旬には半値以下の120ドル台に沈んだ。 エヌビディアの売り手について疑心暗鬼のまま年明けを迎えた市場にひとつ答えがもたらされたのは2月上旬だった。ソフトバンクグループ(9984)が開示した18年10~12月期決算の開示資料で、「10兆円ファンド(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)」を通じて大量に保有していたエヌビディア株を全株売却したことが明らかになったのだ。 急落したエヌビディアの株価は大口保有者が抜けた穴を埋めきれないように、売り一巡後も戻りが弱い。需給面で大口投資家の動向はやはり無視できない。足元では米運用会社のTロウ・プライス・グループがテスラの保有株数を12月末までに半分程度に減らしていたことが明らかになった。年末にかけて下落基調となったテスラ株の戻りも、また鈍い。 これから保有状況が開示される著名投資家やファンドで、注目を集めるのは、バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイだろう。同氏が昨年9月末時点で最も強気だったアップルの18年10~12月期業績は、減収減益。同期間の株価も230ドル台から140ドル台に低下した。アップル株の急落に足を引っ張られるように「バフェット銘柄」は下落。この半年程度で8%下落し、S&P500種株価指数の3%下落を下回った。 このところバフェット銘柄(合成株価=グラフ青)はさえない ※合成株価は18年9月末時点のバークシャー保有銘柄の上位10銘柄(アップル、バンカメ、ウェルズ・ファーゴ、コカ・コーラなど) 大口投資家であるバフェット氏が仮にアップル株の投資比率を引き下げていた場合、先行きの利益成長を見限ったといえるかもしれない。バフェット氏が見切りをつけたならば、アップル株の戻りは鈍くなり、結果として米株式相場の上値を重くしかねない。日本の個人投資家などに与える心理的状況も気がかりだ。 加えて、バークシャーは以前から金融セクターの投資比率が4割と大きく、金利感応度が高めのポートフォリオになっていた。米連邦準備理事会(FRB)が足元で利上げ一時停止を示唆するなど「ハト派」の姿勢も見せ始めている。金利上昇が思うように進まないと判断するなら、ポートフォリオの中に金融株をとどめておく意味はあるのか。バフェット氏の金融株の扱いも関心を集めそうだ。 バークシャー・ハザウェイは異なる側面からも最近、話題だ。英フィナンシャル・タイムズ電子版は1月下旬、同社がリチウムイオン電池事業に乗り出すと報じた。この電池は電気自動車(EV)などに使用され、テスラに供給に関する交渉を始めているようだ。バークシャー・ハザウェイがテスラに投資していればサプライズだろう。 そのほかの投資家では、デービッド・テッパー氏が率いるアルパーサ・マネジメントにも注目したい。同ファンドの保有上位にはフェイスブックやアルファベット、アリババなど「FANGプラス指数」の採用銘柄が多いためだ。 また伝説のファンド、タイガー・ファンドを運用していたジュリアン・ロバートソン氏や、ローン・パイン・キャピタルも似たようにハイテク株への投資比率が高い。これらのファンドが一斉にハイテク株を手放したのか。それとも保有を維持しているのか。出てくる答えによって今後の投資シナリオが左右される可能性がある。(根岸てるみ) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

共通項は「悪材料出尽くし」 APPLEとAMD決算、時間外で株価⤴

半導体・スマホ関連の減速は厳戒モード。注目されていた2社の決算は案の定、良いとは言えない内容だったが、それでも前日にエヌビディア・ショックを目の当たりにしていただけに、株式市場関係者はひとまず胸をなでおろした。 29日の米国市場の時間外取引で、アップル株は166ドル台と通常取引の終値154.68ドル(前営業日比1.03%安)を大きく上回って推移した。 イラスト:たださやか 大引け後に、2018年10~12月期(1Q)決算とあわせて19年1~3月期(2Q)の業績見通しを発表。売上高は550億~590億ドルのレンジで示し、中央値(570億ドル)は市場予想を下回ったが、特に警戒する動きはみられなかった。 カンファレンスコールでティム・クック最高経営責任者(CEO)はiPhoneが全世界で9億台稼働していることを明らかにした。中国の景気減速に関して質問が出たが、クック氏は「中国でiPhoneの買い換えは予想より少ないが、サービス関連、ウェアラブル関連の売上が好調でポジティブなものも出ている」と発言。中国懸念を払拭しようと躍起だった。また米経済専門チャンネルのCNBCによれば、クック氏は米中の貿易紛争について「昨年12月より、1月になってから緊張状態は緩和している。多少楽観視している」との見解を示したという。 もうひとつはアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)。この日は4.60%安の19.25ドルで大幅続落して通常取引を終えたが、時間外では20ドル台に乗せて通常取引終値比で5%超の上昇となった。 大引け後に発表した2018年10~12月期(4Q)決算は、売上高が前年同期比4%減の14億2000万ドル、調整後の1株当たり利益(EPS)が同横ばいの0.08ドルだった。市場予想はそれぞれ14億4380万ドル、0.08ドルで売上高は市場予想を下回った。 また、2019年1~3月期(1Q)の売上高見通しを12億~13億ドルのレンジで示し、市場予想(14億7290万ドル)をやはり下回ったが、この日まで大幅続落となっていた反動から、短期的に悪材料出尽くしの動きとなった。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

【朝イチ便利帳】29日 信越化など70社が決算 月例経済報告 米決算はアップルなど

29日は1月の月例経済報告、日銀金融政策決定会合の議事録などが発表される予定のほか、信越化学工業(4063)、アルプスアルパイン(6770)、大和証券グループ(8601)本社など約70社が決算発表を予定している。 海外では11月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数などが発表されるほか、アップルやアドバンスド・マイクロ・デバイシズ(AMD)などが決算発表を予定している。 【29日の予定】 国内 時刻 予定 8:50 日銀金融政策決定会合の議事録(2008年7〜12月開催分) 10:30 40年利付国債の入札発行(財務省) 15:30 清田日本取引所CEOの記者会見 その他 閣議   1月の月例経済報告(内閣府)   4〜12月期決算=信越化、アルプスアル、今村証券、大和、日本取引所、カブコム、ANAHD 海外 時刻 予定 0:00 1月の米消費者信頼感指数(30日) 23:00 11月の米S&Pコアロジックケースシラー住宅価格指数 その他 英議会、欧州連合(EU)離脱の代替案と議員修正案を採決   米連邦公開市場委員会(FOMC、30日まで)   10〜12月期決算=アップル、ベライゾンコミュニケーションズ、スリーエム(3M)、ファイザー、アドバンストマイクロデバイス(AMD) 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 7013 IHIがグループ再編 プラント、先行き厳しく 日経 +2.72% 1/28 6501 住信SBIと日立が地銀向け新会社 ローン審査、AIが代行 日経 +1.36% 1/28 4502 武田、大阪本社売却などで譲渡益380億円 各紙 +0.20% 1/28 4704 トレンド、前期最終一転減益 日経 +0.15% 1/28 2326 デジアーツ、4〜12月営業最高益に 閲覧制限ソフト好調 日経 0.00% 1/28 4452 花王、前期営業益2100億円に 計画下回る 最高益も中国減速、増配は継続の公算 日経 -0.02% 1/28 7270 SUBARU、国内生産を再開 部品不具合、対策品で安全確保 各紙 -0.03% 1/28 2503 キリンHD傘下のキリンビバ、大型ペットボトル飲料値上げ 日経電子版 -0.19% 1/28 6807 航空電子、今期営業17%減 減益幅が拡大、スマホ向け減速 日経 -0.27% 1/28 7278 エクセディ、今期純利益18%減 日経 -0.40% 1/28 3635 コーテクHD、4〜12月純利益2%増 日経 -0.75% 1/28 8725 MS&AD、米欧IT5社に出資 日経 -0.86% 1/28 7203 トヨタ、19年中国販売8.5%増の160万台目標 当面の好調見込む 日経 -1.10% 1/28 9201 JAL、4〜12月営業益横ばいに 燃料上昇を価格転嫁 日経 -1.10% 1/28 8591 オリックス、4〜12月最終8%減益 投資事業益の反動減 日経 -1.49% 1/28 7974 任天堂、キッザニア出展 今夏、「ニンテンドーラボ」活用 日経 -2.89% 1/28

アップルが巨額買収に動く日はくるか 市場のお薦めはソニー・ピクチャーズや任天堂

米アップル株がさえない。14日は前週末比1.5%安の150ドルで取引を終えた。中国の経済統計が景気減速の兆候を改めて示し、米株式に幅広い売りが出た流れに押された。今月初めには、中国の影響を受けたとして業績見通しを下方修正。さらには中国で旧来機種の値下げを迫られるなど、経営を取り巻く環境は厳しさを増している。 そうした中で市場からは新たな収益の柱の構築を求める声が出始めている。ウェドブッシュ証券のアナリストは14日付のレポートで「コンテンツ企業を買収する時だ」と指摘した。ビジネスモデルのハードからソフトへの転換を促した格好。そのうえで買収先の候補として米映画会社のA24や映画・テレビ番組制作のライオンズ・ゲート・エンターテインメント、さらにソニー映画子会社の米ソニー・ピクチャーズエンタテインメントを挙げた。なお米バロンズは11日付で「アップルは任天堂(7974)を買収すべき」との記事を掲載している。(岩切清司) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

中国市場が冷えたのか、iPhone熱が冷めたのか それが問題アップル・ショック

世界の株式市場を襲ったアップル・ショックから約1週間。米国株はひとまず落ち着きを取り戻しつつあるが、アップル株は依然として軟調な展開だ。急減速の本当の原因は何なのか、みんなが気にしているこの点がはっきりしない。 ウィルバー・ロス商務長官は7日に米経済専門チャンネルのCNBCに出演し、7~8日に行われる米中の貿易協議に関して「当座の問題で良い合意が得られそうだ」との見解を示しつつ、「私はアップルの業績が見通しに届かなかったことは、トランプ大統領の貿易協議のせいではないと思う」との見解を示した。 アップルは2日に2018年10~12月期(1Q)の売上高見通しを中国市場での不調などを理由に引き下げ、世界的な株安のきっかけになった。3日にケビン・ハセット米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長はCNNのインタビューで、「アップルだけでなく収益を中国に依存する他の企業も何らかの影響が出るだろう」との見解を示していた。これに対して、中国の景気減速の影響について、ロス氏はトランプ政権の政策によるものではないとアップルを突き放したようなコメントを発した格好だが、アップル株に目立った反応は見られなかった。(片平正ニ) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

5部門受賞のネトフリ大幅高 番組巨額投資で金字塔、課題は赤字縮小

7日の米株式市場で動画配信大手のネットフリックスが8日続伸。終値は17.77(5.97%)高の315.34ドルだった。6日に発表された米テレビドラマや映画作品を表彰する「第76回ゴールデン・グローブ賞」で、同社のオリジナル作品が5部門を受賞した。受賞作品の視聴増加の期待などから買いが優勢となった。 ネットフリックス受賞数は米テレビ局などの中で最多だったようだ。マイケル・ダグラスさんなどが主演した「コミンスキー・メソッド」がテレビドラマ部門のコメディ・ミュージカル作品賞を獲得した。 動画配信サービスでは今後、ディズニーやアップルなどを交えた競争激化が予想されるが、ネットフリックスは巨額の制作費を投じ策を打ってきた。ただ、18年の独自番組の制作費が33億ドル程度と前年の20億ドルから大幅に増加。フリーキャッシュフローの赤字縮小が課題になっている。 ちなみに、今回のゴールデン・グローブ賞で日本からは是枝裕和監督の「万引き家族」が外国語映画賞、細田守監督の「未来のミライ」がアニメ映画賞にノミネートされていたが、いずれも受賞を逃した。ゴールデン・グローブ賞は米アカデミー賞の前哨戦といわれ、映画部門やテレビ部門ごとに表彰している。(根岸てるみ) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

あけましてアップル・ショック 時価総額4位に後退

年明けの米国市場をアップル・ショックが襲った。2日の取引終了後に同社のティム・クックCEOが投資家向けに発行した書簡で売上高見通しの下方修正を明らかにし、売りが殺到、3日のアップル株の下落率は10%に迫った。QUICK FactSet Workstationによるとアップルの時価総額は前の日に比べ761億ドル減少し6747億ドルとなった。これにより米国における時価総額ランキングは一気に4位に後退。トップはマイクロソフトでアマゾン・ドット・コムが2番手、3番手にはグーグルの親会社にあたるアルファベットが続く。 ■アップル株は高値から4割下落 アップルの売上高見通しの下方修正を受けて、2日以降、アナリストから目標株価の引き下げが相次いだ、QUICK FactSet Workstationによればゴールドマン・サックスやJPモルガン、モルガン・スタンレーなど16社が目標株価を引き下げ、一番低い目標株価を付与したのはゴールドマンの140ドルだった(3日終値は142ドル19セント)。ゴールドマンは2日付のリポートでかねてから中国の需要鈍化を見込んでいたとしながら、「アップルの下方修正は当社の弱気な見方が裏付けられた」と指摘。2019年通期の業績見通しについてはさらに引き下げる可能性があるとして、今回のアップルの下方修正で出尽くしとなる可能性は低いとみていた。iPhoneの平均販売価格が下がる可能性があるとして、為替要因で消費者が安いモデルに流れる恐れもあると指摘した。 iPhoneの需要鈍化は昨年末にも警戒されていたが、2019年の新モデルどころか、2018年に発売したiPhone XS、XS Max、廉価版のiPhone XRでさえ消費者のニーズに沿っていないことが判明してきた格好だ。中国製の安いスマホに対してアップルの高価格戦略が負けていることを示しており、2014年に大型画面を採用したiPhone6 Plusを販売してから4年以上が経過したにも関わらず、高性能な新機種に買い換えを促すiPhoneスーパーサイクルが機能していない状況となっている。 今年、アップルはカメラを3つ採用したiPhoneの新機種を出すと取り沙汰されているが、既に華為技術(ファーウェイ・テクノロジー)が3つのカメラを搭載した高性能モデルを販売しているだけに、機能面で新味は乏しくなりそう。そもそも、2017年に満を持して有機エレクトロ・ルミネッセンス・ディスプレー(OLED)を採用したiPhone Xを販売した訳だが、サプライヤーのサムスン電子の方がOLEDを先に採用していた。今のところiOSによるハードとソフトウェアの融合性が高いというアップルのエコシステムが維持されているため大きくユーザーが離れる可能性は低いとみられるが、サプライヤーがほぼ同じである以上、機能面で大きな進化は見込みづらいだけに今年はアップルの業績悪化リスクを引きずる展開が続くとみられ、関連銘柄などには重しとなりそうだ。(岩切清司、片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米国株は高ボラ×長ボラ相場に 需給面で忍び寄る2つの恐怖 

米国株式市場は、27日のダウ工業株30種平均の値幅が871ドルにのぼるなど、相変わらずのジェットコースター相場。恐怖指数のVIXは投資家心理の不安感を示すとされる20の大台を12月4日以降、16営業日連続で上回っている。2月に米長期金利の上昇に端を発していわゆる「VIXショック」が起きた際、VIXは2月6日に50.30まで急騰したが、終値ベースで20を上回ったのは5~13日の7営業日に過ぎなかった。今回のボラティリティ急騰局面が長引いていることが分かる。 米政府の一部閉鎖が越年しそうなことから、年末年始を挟んで相場の不安材料は残りそう。トランプ大統領と米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が年明けにサシで会談すると報じられているものの、予測不能なトランプ氏だけに市場にポジティブなメッセージが出るとは限らない。 ■細るETFマネー、自社株買いで「損失」も 足元で米株を支えてきた需給要因に変化の兆しが出ていると、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙電子版が伝えているのも気になる。1つはETFを通じたパッシブ投資が今年は前年比で減少に転じたということ。11月までのETFの資金流入額が前年同期比で62%減少したという。2008年のリーマン・ショック以降は順調にパッシブ投資の受け皿としてETFを通じた投資マネーが米株に流れ、低ボラティリティ下の相場環境を支えていた訳だが、その好需給に今年は変調がみられたことになる。根雪のような買いが入ってこなくなれば、高ボラティリティの相場環境が長引く恐れがありそう。 もう1つはアップルが自社株買いで90億㌦超を失ったとの報道。今年の米株の買い手の最有力主体だった自社株買いだが、その象徴的な存在のアップルが自社株買いを行ったにも関わらず、株安を受けて損失を被った格好になっているという。FRBの利上げを受けて社債発行による自社株買いの資金調達が厳しくなるとみられるほか、法人減税による自社株買いの原資も来年は一服する見込み。ETFと自社株買いという米株の2つの需給が来年は減少すると見込まれることは、先々の相場展開に不透明感を残しそうだ。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米テック3強「マイクロアップルゾン」 吹き飛んだ時価総額7000億ドル

前日に続く大幅安となった20日の米株式市場では、時価総額上位3社がそれぞれ2%を超える下げとなった。アップルは前日比2.52%安の156.83ドルで終え、2月9日以来およそ10カ月ぶり安値を付けた。マイクロソフトは2.10%安の101.51ドルと7月6日以来の安値、アマゾン・ドット・コムは2.29%安の1460.83ドルと4月25日以来およそ8カ月ぶりの安値に沈んだ。 ■マイクロソフトの時価総額7700億ドル、アップル7400億ドル、アマゾン7100億ドル QUICK FactSet Workstationのデータをみると、3社合計の時価総額は20日時点で2兆2378億ドル。今年最大だった9月4日時点(2兆9567億ドル)と比べると7189億ドル減少した。20日時点のアマゾン1社分の時価総額が消失したことになる。大手機関投資家から日本の個人投資家に至るまで幅広く投資対象となっているだけに、リスク許容度が大きく下がっていることが浮き彫りになっている。(中山桂一) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

強気シナリオで日経平均2万8500円 2019年をエクコメ・デリコメ執筆陣が斬る

QUICKのエクイティコメント、デリバティブズコメントチームは、このほど年末セミナー「どうなる2019年相場」を開催した。エクコメ・デリコメのライターによるパネルディスカッションでは19年のテーマに関して活発な議論が繰り広げられた。エクコメライター上田誠は講演で「政策期待で強気継続」と持論を展開した。 最重要テーマ&材料 何に注目? ■「新テーマ探し」 山口正仁(エクコメ) 20年、30年前にあれっ?と思ったことが実現している。自動車の自動運転、インバウンド消費による疑似輸出などが大きくなっている。人手不足でファクトリー・オートメーション(FA)や外国人労働者などがテーマになっている。今後はフィンテックの次の「決済」が化けるのではないか。多く使われるし、儲かる分野だ。 ■「米景気」 松下隆介(エクコメ) 米国の消費者信頼感指数がピークアウトしていたり、米国の利上げが進む中、米企業のマージン・スクウィーズが起こって利益を圧迫したりする。米株のモメンタムは鈍化していく。マイナス要因がある一方、プラス要因もたくさんある。例えばインフレギャップはそれほど拡大していない。銀行の貸出姿勢もなお緩和的だ。米経済はまだらもようというのが率直な印象で、注意深く見ていかないと行けない。私はみんな強気の時は下を見ています。逆張りです。 ■「トランプ大統領、アップル」 片平正二(デリコメ) この2年間でトランプさんの予測不可能なことがはっきりしている。民主的なプロセスを踏まずに政策を決定しており、相変わらず、夜はFOXニュースを見ながらツイッターをやっているようで不安定な状況は続く。アップルについては弱気のレポートが出ている通りで、iPhone売上高は2017年に過去最高だったが、販売台数ベースではiPhone7が出た2016年がピークだった。結局、サプライヤーが同じなため、アップルから革新的なものは出ないので成長鈍化が警戒される。テスラを買収するくらいのサプライズが欲しい。最近は華為技術(ファーウェイ・テクノロジー)が話題だ。米国としては創業者の会長さんが共産党員である会社にああいうことをした以上、本気なのだろう。トランプさんが2020年の大統領選に臨む以上、最も重要なのは北朝鮮。在任中に北朝鮮に核ミサイルでの攻撃を許した大統領とトランプさんが歴史に汚点を残さないためには、米朝交渉が重要だ。その関連で、中国には貿易で圧力をかけ続けるとみられる。 ■「海外勢の先物買い、日銀のETF買い」 中山桂一(デリコメ) 需給の話です。今年、海外勢は日本株を現物で4兆5000億円以上売っている。先物で6兆5000億円、合わせて11兆円以上売っている。先物でこれだけ売っているのは過去あまり例がない。取材をしていると、楽観的な方は先物はキッカケがあれば買い戻すだろうとおっしゃる。特に海外勢の先物売りが秋口から多く出ており、短期の売り、リスク・パリティの売りなども巻き戻された時には勢いが出るのではないか。あと日銀のETF買いだが、きょうはTOPIXの前引けの下落率が0.03%で買っていた。6兆円というメドがある中で、日銀が柔軟な姿勢を示している。日銀という確実な買い手が存在することは相場の支えになるのではないか。日銀のオペレーションが変わる可能性は、この1カ月間で見えている。TOPIXの下落率の大きさに関わらず、変わってくる可能性はあるだろう。前場のTOPIXがプラスで終えても買ってくるケースも、お忘れでしょうが過去にあった。海外の下げなどを踏まえて動くこともあるだろう。ただ6兆円のメドを5000億円とか、大きく逸脱することはないのではないか。 ■「米金利、日銀政策修正」 池谷信久(デリコメ) ベタなテーマを前に、今週、話題になった米国の長短金利差の逆転「逆イールド」について見解を述べたい。過去の経験則として、確かに米国では景気後退が起きていた。なんで逆イールドだと景気が後退するのか? これは米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を引き締めすぎたことが原因、景気が悪くなるほど引き締めたということ。それではなぜ、景気が悪くなるほど引き締めなければならないか? それは物価のため。物価が上昇している中では、FRBは利上げをやめるわけにはいかない。だから結果的に景気は後退した。それでは今はどうなっているか。いまの米国のCPI、PCEデフレーターといったFRBが見ている物価指標は約2%。インフレ目標としている2%に近く、ちょうどいいところ。ムリにFRBが引き締める必要性は全くない。株式市場も不安定で不透明感が出ている中、FRBとしては姿勢を変えてくるだろう。12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でこれまでのタカ派スタンスをハト派的に変えてくる、たぶんやってくるだろう。そうなると政策金利の上昇を織り込んで上昇していた2年債利回りは低下し、イールドカーブは順イールドに戻ると思われる。そもそも逆イールドが進んだ大きな理由は、WTI原油価格の下落だ。10月に原油が急落して、それに合わせて長期金利が低下した。また11月16日にクラリダFRB副議長が「政策金利は中立金利に近づきつつある」と話して、28日にはパウエル議長が「政策金利は中立金利をわずかに下回る」と述べた。何を言いたいかというと、中立金利というのは景気に対して良くも悪くもない、金融の引き締め・緩和効果もない水準ということ。そこに近づいてますよと言うことは、そこを超えることはないと述べたわけで、これは明らかにハト派姿勢に変わった事を意味している。最近の金利低下、原油安の中、金利のマーケットから見ているとなぜ株が売られるのか不思議だ。 ■「クレジットリスクの顕在化、銀行再編」 丹下智博【デリコメ) 2019年のテーマにしてあるが、実はもう始まっている。米自動車大手ゼネラル・モーターズは2008年のリーマン・ショックの時に一度経営破綻したが、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)で200bpsに近づいた時にもう一度破綻するのではないかと大騒ぎになった。株価も大幅安になった。最近ではドイツ銀行が話題になっている。以前から経営不安が取りざたされていたが、こちらもCDSが200bpsを超えてきており、株価も大きく下げている。ただCDSで200bpsというのは年間2%の保証料率で、倒産確率としてはかなり低いほう。リーマン・ショック時には2000~3000bpsを記録したし、ソブリン危機の時にギリシャは7800bpsまで急騰した。200bpsという絶対水準は小さいと言え、投資適格債からジャンク債に格下げされるリスクがマーケットには非常にインパクトをもたらす。株式市場は倒産を心配するかも知れないが、債券市場では格下げを心配している。ドイツ銀で何か起きた場合の金融システムへの影響、マーケット・インパクトとしては、以前から経営不安が噂されており、取引先も厳選されている状態とみられるため、さほどマーケットへの影響は出ないだろう。それより、ドイツ銀が厳しい状況にあるのは、グローバルに金利が低く、銀行の収益が上がりづらい状況にあるという問題が根底にある。ドイツ銀行に限らず、日本の銀行もそうだ。貸し出し先についても、GMのように大丈夫と思っていたとこらが危なくなるショックの方が大きいと思う。 ■「底上げされるボラティリティ」 岩切清司(デリコメ) 米VIXや日経平均VIのチャートを見ての通り、ボラの水準が底上げされている。高水準にある面積が大きくなっている。株式のボラティリティが上昇する、すなわち、株式がリスク性の高い資産であるということがポートフォリオ管理上のファクターとなってくる。例えばVIXが10%を割っていた時の株式のリスク量と、今のリスク量は全然異なる。同じ100億円を持っていても、持てる株式の量は今の方が少ない。ボラがゆっくり上がって底上げされてくると、株式に投資できるお金の量が減ってくることになる。VIXが瞬間的に20を超えたからという議論はどうでもよく、趨勢的にボラティリティがどうなっていくのかというのが来年、再来年の相場を見る上で重要になっていくのではないか。 ずばり相場の見通しは? 2019年の日経平均株価の予想レンジについては、2万8500円で最も高い水準を示した中山が「日経平均の1株当たり利益が現在1780円。QUICKで出している2期予想で来年の企業業績を4.5%増と見込んでいた。EPSで5%増益、PERで最大15倍を想定すれば、最大の強気シナリオで2万8400円くらいになる」と指摘。ただ「QUICKの2期予想で増益幅が若干低下しているので、企業業績は若干切り下がる可能性がある」とも述べ、企業業績の伸び悩みを警戒していた。 10年債利回りの予想レンジでゼロ%と最も強気な見通しを示した丹下は「債券市場はみんなが行ったら困る方向に進む、ペイン・トレードになるとみている。10年債利回りがマイナスになった場合、株式市場がどうなっているのか考えると恐ろしいのでレンジとしてはプラスにした」と述べた。 ※QUICKエクイティコメントとQUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。エクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。デリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

米テック時価総額ダンゴ3強だ ①アップル②アマゾン③マイクロソフト

3日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸した。米中間の貿易戦争が一時的に小康状態になるとの見方から安心感が広がった。時価総額が世界最大のアップルは3.49%上昇し、指数の押し上げに寄与した。 ただ、上昇率はアマゾン・ドット・コムが4.86%と大きく、米メディアによると一時は時価総額でアップルを上回って首位に立つ場面もあった。QUICK FactSet Workstationによると終値ベースの時価総額はアップルが8770億㌦なのに対し、アマゾンは8666億㌦。3番手はマイクロソフトの8604億㌦と、文字通りの団子状態。時価総額トップの座を3社が競う三つ巴の状況になった。(岩切清司) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

なるか8年半ぶりの逆転劇 アップル時価総額に迫るマイクロソフト

26日の米株式市場でアップルが5営業日ぶりに反発し、前営業日比1.35%高の174.62ドルで引けた。直近までアイフォーン(iPhone)の販売不振や値下げ報道などを嫌気し売りこまれていたが、相場全体の地合いが改善し買いが入りやすかった。ただ、同じく反発したマイクロソフトの上昇率は3.29%に達した。 QUICK FactSet Workstationによると、アップルの時価総額は8286億ドルへの改善にとどまったのに対し、マイクロソフトは8172億ドルに増加し、両社の差は110億ドル強まで縮小した。このままマイクロソフトがアップルを追い抜けば、2010年5月下旬以来の再逆転となる。 後続組にはアマゾン・ドット・コムやグーグルの親会社にあたるアルファベットも控える。マイクロソフトを含めたこの3社はビジネス向けのクラウド事業などネット上のサービス事業が成長している点にある。「1強」が揺らぎ始めたアップルはiPhone失速をサービス事業で補い成長を持続できるのか。市場が瀬踏みを始めたようだ。(岩切清司)   ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

FAANG、消えた時価総額120兆円 

23日の米市場でダウ工業株30種平均が4日続落した。この日はアップルに売りが継続し、下落率は2.5%に達した。このほかグーグルの親会社であるアルファベットやフェイスブック、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックスも軒並み下げた。いわゆる「FAANG」が断続的な売りに押されている。 ■118兆円=ほぼ日本の上位15社分 (単位100万ドル、QUICK FactSet Workstationより) QUICK FactSet Workstationで23日時点の各社の時価総額から今年最大だった時価総額を差し引いた合計を算出すると1兆451億ドル(約118兆円)に達したことが分かった。日本企業でいうと、首位のトヨタ自動車(約22兆円)から15位のリクルートホールディングス(約4.8兆円)までを合計した金額にあたる。 FAANGの時価総額のピークはおおむね7月。半年もしないうちに100兆円規模で世界市場から「含み益」が消え去った。これらの銘柄は大手機関投資家から日本の個人投資家に至るまで幅広く投資の対象となっていただけに、リスク許容度を低下させる。下がるから売る、売るから下がるの悪循環が本格化するのか。市場の警戒感は一段と高まりそうだ。(岩切清司) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

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