米指標が上振れ 緩和的姿勢でインフレ期待じわり上昇

2月28日発表の10~12月期の米実質国内総生産(GDP)は前期比年率2.6%増と、7~9月期の3.4%増から減速した。ただ、市場予想(2.5% QUICK FactSet Workstation)を上回ったため、米債券市場では売りが優勢となり、10年債利回りは発表前の2.66%から2.69%台に上昇した。その後発表された2月の米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)も予想を上回ったことで2.7%台に上昇。2月5以来およそ3週間ぶりに2.72%台に乗せる場面もあった。 米連邦準備理事会(FRB)が緩和的な姿勢を示しているため、短期金利はほぼ横ばい。10年債と2年債の金利差は20.8%と18年12月28日以来2カ月ぶりの高水準に拡大した。 米原油先物相場は3日続伸し、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は2018年12月下旬に付けた安値から3割を超す上昇となっている。米BEI(ブレーク・イーブン・インフレ率、債券市場が織り込む期待インフレ率)は1.95%と2018年12月上旬以来およそ3カ月ぶりの水準まで上昇している。FRBの緩和的な姿勢は景気の再加速を促すとともに、インフレ期待を高める効果があるため、BEIの下がりにくい状況が続きそうだ。(池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

マイナス金利の日本国債に海外勢が群がる理由 1月も買い越し高水準

日本証券業協会が20日発表した1月の公社債投資家別売買動向(短期証券を除く)によると、外国人は2兆6107億円の買い越しだった。統計でさかのぼれる2004年4月以降で最も多かった18年12月の4兆4591億円からは鈍化したが、高水準を維持している。 マイナス金利の日本国債をなぜ買うのか? 一因として日米で異なる長短金利差の動きがある。 海外勢の多くは、市場から短期資金を調達して投資を行う。10年国債と3カ月物LIBORで見ると、この金利差は、米国(グラフ青)は2018年10月から縮小傾向が続き12月にはマイナスに転じた。足元では10年国債利回りが約2.64%に対して3ヵ月物LIBORは約2.66%で、金利差はマイナス0.02%だ。 一方、日本は10年国債利回りが約マイナス0.04%でLIBORはマイナス0.08%程度。金利差(グラフ緑)は低水準ながらもプラスを維持しており、日銀のイールドカーブ・コントロールの影響で安定的に利ザヤが確保できる形になっている。 米国よりも日本の国債を選好する海外勢の存在が、日本の長期金利の低下を促している格好だ。この動きは「FRBが利下げするなど、米長短金利差が拡大するまで続く」(野村証券の中島武信氏)との声も聞かれる。長期金利は当面上がりそうもない。(池谷信久) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

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