どこまで踏み込む、日銀の次の一手 市場関係者に緊急サーベイ

QUICKコメントチーム=丹下智博 米中対立が貿易から通貨の領域に及び、世界経済のリセッション(景気後退)入りが意識されるなか、各国の中央銀行が我も我もと利下げに動く。金利低下に拍車がかかり、円は1ドル105円台前半まで上昇した。お盆休みは相場も荒れがちだ。金融緩和の先頭を走ってきた日銀はこの先どう動くのか、9月の政策決定会合への注目はいやがうえにも高まる。市場関係者に、日銀の次の一手を予想してもらった。 目立つのはマイナス金利の深掘りと長期金利目標の変更、フォワードガイダンスの強化だ。副作用が大きすぎるとの指摘も多いマイナス金利だが、現在のマイナス0.1%からさらに10bp引き下げてマイナス0.2%にする(内田氏、門間氏、渡辺氏)との見方がある。高田氏はマイナス0.15%にするとの予想だ。 意識されるタイミングは1ドル=100円ラインが目安か。そこまで円高が進めば、長期金利の目標の変更、国債やETFの買い入れ増額など政策を総動員する可能性も出てきそうだ。日銀貸し出しへのマイナス金利適用などの組み合わせを予想する声もあった。 ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

見えてきた10年半ぶり米利下げ そして、さあどうする?黒田さん

市場が注目していた10日の米連邦準備理事会(FRB)パウエル議長の議会証言で、10年半ぶりの利下げがいよいよ視界に入ってきた。 CMEグループが提供するFedウォッチツールで7月FOMCでの50bp利下げ織り込み度は26.6%となり、前日(3.3%)から急拡大。25bpの利上げ織り込み度は73.4%で、FF金利先物市場は7月FOMCでの25bp以上の利下げを100%織り込んだ状況が続いた。ナスダック指数はザラ場・終値ベースの史上最高値を更新し、S&P500も一時3000の大台に乗せた。 ◆米国の各指数のチャート(NYダウ:青、ナスダック総合:赤、S&P500:緑) 各社の10日付リポートは下記の通りだ。 ■ゴールドマン・サックス……7月の25bp利下げ確率を60%から75%に引き上げ ■バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ……7月に25bpの利下げ後、累積で75bpの利下げへ ■ナットウエスト……貿易戦争の一時休戦後も7月に25bpの利下げが軌道に乗っている ■JPモルガン……7月に25bpの利下げ予想を据え置き 7月の据え置きを見込んでいたバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチが25bpの利下げ見通しに変更したのが目を引くが、50bpの利下げの可能性もあるとしてハト派サプライズも一部で期待されているもようだ。 利下げがほぼ確実の情勢ということになると、次はFOMC(30~31日)の直前29~30日に決定会合を開く日銀に注目が集まる。打つ手が限られる中で動けるのか、動かないのか。さあ、どうする?黒田さん。(片平正二、イラスト=たださやか) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

「日銀文学」と「日銀時間」 きょうの決定会合、無風との見方

2013年春に黒田東彦総裁が就任して以降、金融政策決定会合の結果公表時刻の平均は12時18分となっている(黒田総裁が国会出席のため中断した14年10月の会合を除く)。 16年9月の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」導入など、重要な政策変更があった時の終了時刻は遅い。 「現状維持で展望リポートの公表なし」「現状維持で展望リポートの公表あり」「政策変更あり」の平均は、それぞれ12時2分、12時23分、13時3分だった。19日の決定会合では「現状維持」がコンセンサス。「展望リポート」の公表もなく、昼前に終わる可能性もある。(池谷信久) 過去の決定会合結果公表時刻・決定内容  (◎は展望レポート、○は中間評価) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKデリバティブズコメントでは特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。

【朝イチ便利帳】19日 日銀会合の結果公表、黒田総裁会見 8月の貿易統計

19日は日銀金融政策決定会合の結果が公表となり黒田総裁が会見を開くほか、財務省が8月の貿易統計を発表する。また、IPO関連ではCRGホールディングス(7041*J)の仮条件が決定する。 海外では、8月の米住宅着工件数、4~6月期の米経常収支が発表予定だ。 【19日の予定】 国内 時刻 予定 8:50 8月の貿易統計(財務省) 14:30 鈴木日証協会長の記者会見 15:00 三村日商会頭の記者会見 15:00ごろ 9月のESPフォーキャスト調査(日本経済研究センター) 15:30 黒田日銀総裁が記者会見 16:00 8月の訪日外国人客数(日本政府観光局) その他 日銀金融政策決定会合の結果公表 海外 時刻 予定 17:30 8月の英消費者物価指数(CPI) 21:30 8月の米住宅着工件数   4〜6月期の米経常収支 23:30 米エネルギー省の石油在庫統計(週間) その他 タイ中銀が政策金利を発表   ブラジル中銀が政策金利を発表 【今日の株価材料】 コード 材料 (NQN「今日の株価材料」より) News 比較 9432 NTTなど16社連合、モデル開発 サイバー損害、事前算定 日経 +3.60% 9/18 7205 日野自VW、電動技術で連携 EVトラックで巻き返し急ぐ 日経 +3.58% 9/18 2296 伊藤米久HD、一転減益 今期最終、物流費高騰響く 日経 +1.97% 9/18 7201 ルノー日産自三菱自、グーグルと提携 車に「アンドロイド」搭載、21年以降の新型車に 日経 +1.32% 9/18 7211 +1.57% 9/18 9503 関西電、今期純利益8%減 日経 +1.09% 9/18 9843 ニトリHD、営業益最高 3〜8月、2年ぶり 冷感寝具が寄与 日経 +0.66% 9/18 3391 ツルハHD、純利益3%増 6〜8月期最高、初の2000店超え 日経 +0.66% 9/18 9064 ヤマトHD傘下のヤマト、週3日勤務可能に 育児介護と両立しやすく 日経 +0.63% 9/18 3382 セブン&アイ、アプリ500万人超 配信3カ月、クーポン配布 日経 +0.40% 9/18 8473 SBI 個人向けFX、海外でも開始 日経 +0.31% 9/18  

ETF買い入れ「柔軟化」なら何が起きる? 銘柄変更で吹く逆風と順風

日銀の金融政策の「柔軟化」「調整」を示唆する報道をきっかけにマーケットが一気に動き始めた。JPXによると、国債先物は先週末の夜間取引から23日の日中取引までの売買代金はおよそ8兆円で最近の平均(約2兆円)の4倍に達したという。投資家が慌てふためいた様子がよくわかるデータだ。 もちろん報道自体は観測の域を出ない。31日に公表される日銀の金融政策決定会合の声明文やその後の黒田東彦総裁の会見を見極めたい市場関係者は多いだろう。様子見ムードが強まると短期筋の仕掛け的な売買が交錯しやすい。月末に向け国内金利には上昇圧力がかかりやすく円も買われる地合いが続きそうだ。 株式市場の関心は、ずばりETFに関する2つ。ETF買い入れ策が調整の対象となった場合、①買い入れペースを減速させるのか、②購入対象のETFを変更するのか、だろう。 ①については国債買い入れ同様、メドとなる数値を掲げつつも実際には届かないペースへ落とすことがあり得る。いわゆる、ステルス・テーパリングだ。ただ、政治日程を見ると日銀は額を減らすことができるのだろうか。秋の自民党総裁選から来年4月には統一地方選、夏には参院選、そして秋には消費増税と1年にわたって政治イベントが目白押しだ。安倍晋三首相にとって株安というマイナス材料を覚悟して舵を切れるのかという、疑問が残る。 ②については可能性がありそうだ。ETF購入では、指数内で高いウエートの銘柄が結果的に買われやすい点が問題視されている。顕著なのが日経平均型。ファーストリテイリング(9983)が23日に急落したのは、日銀が日経平均型のETF購入を縮小・停止するリスクをマネーが敏感に嗅ぎ取ったからではないのか。 そうなると、浮上するのがESG型のETF購入だ。既に日銀は今年から女性の活躍を焦点にしたETFを購入している。また年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)も既に投資を開始するなど「国策」でもあり、日銀にとっては買いやすいタイプのETFと言える。仮に6兆円のペースをそれほど落とさずに購入を続けるとなると、偏り・ゆがみの是正も求められる。「ESG投資における日銀のリーダーシップが発揮されれば、国内外のESG投資家が日本に注目するだろう」(UBS・ウェルスマネジメントのハウスビュー5月号)との指摘もある。日銀の本格的なESG買いの可能性は頭の片隅に残しておきたい。またそれは日経平均にとっては当面、逆風が吹き続けそうだということになる。(岩切清司) ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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