共通項は「悪材料出尽くし」 APPLEとAMD決算、時間外で株価⤴

半導体・スマホ関連の減速は厳戒モード。注目されていた2社の決算は案の定、良いとは言えない内容だったが、それでも前日にエヌビディア・ショックを目の当たりにしていただけに、株式市場関係者はひとまず胸をなでおろした。 29日の米国市場の時間外取引で、アップル株は166ドル台と通常取引の終値154.68ドル(前営業日比1.03%安)を大きく上回って推移した。 イラスト:たださやか 大引け後に、2018年10~12月期(1Q)決算とあわせて19年1~3月期(2Q)の業績見通しを発表。売上高は550億~590億ドルのレンジで示し、中央値(570億ドル)は市場予想を下回ったが、特に警戒する動きはみられなかった。 カンファレンスコールでティム・クック最高経営責任者(CEO)はiPhoneが全世界で9億台稼働していることを明らかにした。中国の景気減速に関して質問が出たが、クック氏は「中国でiPhoneの買い換えは予想より少ないが、サービス関連、ウェアラブル関連の売上が好調でポジティブなものも出ている」と発言。中国懸念を払拭しようと躍起だった。また米経済専門チャンネルのCNBCによれば、クック氏は米中の貿易紛争について「昨年12月より、1月になってから緊張状態は緩和している。多少楽観視している」との見解を示したという。 もうひとつはアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)。この日は4.60%安の19.25ドルで大幅続落して通常取引を終えたが、時間外では20ドル台に乗せて通常取引終値比で5%超の上昇となった。 大引け後に発表した2018年10~12月期(4Q)決算は、売上高が前年同期比4%減の14億2000万ドル、調整後の1株当たり利益(EPS)が同横ばいの0.08ドルだった。市場予想はそれぞれ14億4380万ドル、0.08ドルで売上高は市場予想を下回った。 また、2019年1~3月期(1Q)の売上高見通しを12億~13億ドルのレンジで示し、市場予想(14億7290万ドル)をやはり下回ったが、この日まで大幅続落となっていた反動から、短期的に悪材料出尽くしの動きとなった。(片平正ニ) ※QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。特設サイト上で「US Dashboard」のサービスを始めました。米経済・市場の変化を見極めるツールです。またQUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

TI、SOX、FANG…恐怖指数VXN 駆け巡った半導体ショック 

24日の米市場で米フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)が急落した。前日比6.61%安の1146.41だった。下落率は2014年10月10日(6.89%)以来、約4年ぶりの大きさとなった。この日は取引時間中に1144台まで低下し、17年9月下旬以来の低水準も付けた。 急落のきっかけはテキサス・インスツルメンツ(TI)が23日に公表した四半期決算で、浮き彫りになった需要の弱さが嫌気された。 ■AMDは時間外取引で一時▲25% 24日のTIの株価は8.21%安で引けたうえ半導体セクター全般に売り材料を与えた格好となり、ナスダック上場のエヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)などの株価も大きく下げ半導体指数を押し下げた。 AMDはこの日9.16%安の22.79ドルで3営業日ぶりに大幅反落して通常取引を終えたが、時間外では17.09ドル近辺まで下げ、通常取引終値比で25%超の急落となった。大引け後に発表した7~9月期(3Q)決算は、売上高と1株当たり利益(EPS)が市場予想を下回る弱い内容だった。エヌビディアも大幅続落し、前日比9.79%安の199.41ドルで引けた。取引時間中は198.85ドルまで下落し、200ドルの大台を割り込むのは1月2日以来、約10カ月ぶり。時間外では約3%安だった。 ■ナスダック指数、7年2か月ぶり下落率 ハイテク株主導により米株式相場が急落したなか、ナスダック版恐怖指数のVXNが大幅続伸し、19.75%高の30.25で終えた。終値ベースで30を上回るのは3月28日以来、7カ月ぶりのこととなる。 ネットフリックスが9.40%安、現地時間25日に決算発表を控えるアマゾン・ドットコムが5.90%安、フェイスブックが5.40%安、米検索大手グーグルの親会社であるアルファベットが4.80%安となるなど主力ハイテク株のFANGが急落。ナスダック指数は4.42%安と急落し、下落率は2011年8月18日(5.21%安)以来、7年2カ月ぶりの大きさを記録した。ナスダック指数は8月29日に記録した史上最高値(8109.687)から12.3%下げた水準にあり、高値から10%超下げて調整局面入りとなっている。 恐怖指数のVIXも21.82%高の25.23で急伸し、投資家心理の不安感を示すとされる20を2日連続で上回って終えた。(岩切清司 、片平正ニ) <VXNとVIXの推移> ※QUICKデリバティブズコメントおよびQUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKデリバティブズコメントはトレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。また、QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。

【朝イチ便利帳】25日 決算は日電産など、米EU首脳会談

25日は6月の外食売上高(日本フードサービス協会)が発表されるほか、日本電産、LINEなどが決算発表を行う。 海外では、米EU首脳会談がワントンで行われるほか、6月の米新築住宅販売件数などが発表される予定。また、株価が連日で上場来高値を更新し注目が集まるフェイスブックのほか、ボーイングやアドバンスト・マイクロ・デバイスなどが4~6月期決算を発表する。  

米企業決算キックオフ 2割増益の見方、貿易摩擦どこまで影響

米国企業の2018年4~6月期(2Q)決算発表が今週13日のJPモルガン・チェースら金融大手から実質的にスタートする。米中の関税戦争が6日に発動(Kick in)された後はいったん出尽くしの動きで株式相場は堅調。ゴールドマン・サックスは9日付のリポートで「米中の貿易紛争がここ数週間マーケットで関心を集めていたが、我々の分析によればマクロレベルでは影響は穏やかなものにとどまりそうだ」と指摘した。追加関税によって輸出入が共に同じ量で減少することが見込まれるため、国内総生産(GDP)や雇用への直接的な影響は限られるという。決算シーズンの開始(Kick off)を受けて業績相場に移行できるかどうかが、7月相場のトレンドをみるポイントになる。 ファクトセットの6日付のリポートによれば、S&P500種株価指数ベースの2Qの1株当たり利益(EPS)は前年同期比20%増と見込まれているという。3四半期連続の増益となるが、1~3月期(1Q)の実績値(24.8%増)は下回ると見込まれている。もっとも近年では、S&P500ベースのEPSは実績が市場予想を上回る傾向にある。 内訳では11業種すべてがプラス成長と見込まれ、7つのセクターでは2桁成長が見込まれる。エネルギー、マテリアル、通信サービス、情報技術がEPSのけん引役になるという。売上高も11業種すべてがプラスとなり、エネルギー、マテリアル、情報通信が2桁成長になるという。注目の情報通信では、アドバンスト・マイクロ・デバイスやツイッターが10%超の大きな伸びとなる一方、EPSの指数ウエイトが高いマイクロソフト(1.00→1.08ドル)も大きな伸びとなる見込みだ。 現在、S&P500の予想株価収益率(PER、1年先)は16.2倍ほどで、5年間の平均値(16.2倍)並み。過去10年の平均(14.4倍)を上回り、各国市場と比べて相対的な高さは否めないが、S&P500が史上最高値圏で推移している割にバリュエーションの割高感は年初と比べて薄れている。今回の決算シーズンに先立ち、109社が2Qの業績見通しを発表したが、市場予想の平均値を下回るEPS見通しを出したのは62社(全体の57%)で過去5年の平均(72%)を大幅に下回っているという。トランプ政権の貿易紛争懸念が相場の重しとなっているが、ガイダンス・リスクが低下していることも含め、大規模減税などを受けて企業業績は2Qも好調とみられている。 <S&P500(青・左軸)と予想PER(赤・右軸)の2年チャート> (注)週足、QUICK FactSet Workstationより ゴールドマンの6日付のリポートによれば、好業績を受けて米企業による自社株買いは前年同期比で30%増えることが見込まれるという。配当は同8%増える見込みといい、税制改革の好影響による増益を踏まえて米企業は配当よりも一時的な自社株買いを好むとみられる。今年の米株式市場の下支え役となっていた自社株買いが引き続き入れば、需給的には安心感が出てくる。(片平正ニ)  <今週(10~13日)の主な米決算発表銘柄>   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。 QUICKでは米国株の決算結果の速報ニュースのほか、FANGプラスの銘柄を中心に決算発表前に注目ポイントをまとめた「米決算プレビュー」を配信しています。投資に役立つ独自コンテンツをまとめたQUICK端末の「ナレッジ特設サイト」では、米決算プレビューに加えて決算発表の日程も公表しています。

恐怖指数の連鎖高、貿易不安が世界拡散 日本も欧州も米ハイテクも火の粉

25日の米国市場で恐怖指数のVIXが急反発し、25.85%高の17.33で終えた。貿易紛争懸念の高まりを受け、一時は19.61まで上昇して20の大台を試す展開だった。ナスダック版恐怖指数のVXNは19.37%高の21.94で終え、終値ベースで投資家心理の不安感を示すとされる20の節目を上回った。水準としては4月25日(23.07)以来、2カ月ぶりの高水準を回復したことになる。欧州版恐怖指数のVSTOXXも25.76%高の17.87で終え、5月31日以来の高水準に達した。 ◆ナスダック版恐怖指数(VXN)が20を突破 (QUICK FactSet Workstationより、年初来日足チャート) スティーブン・ムニューシン財務長官が25日にツイッターで「WSJやブルームバーグが報じた投資規制策はフェイクニュースだ。中国だけを対象にしたものではなく、他の国に対しても我々の技術を盗むのを防ぐ狙いがある」とつぶやき、保護貿易主義に対する警戒感が高まる展開。マイクロン・テクノロジーが6.90%安、アドバンスト・マイクロ・デバイスが4.37%安、インテルが3.41%安となるなど半導体関連の下げがきつかった。フィラデルフィア半導体指数は3.13%安となった。この日はフェイスブック、アマゾン・ドットコム、ネットフリックス、米検索大手グーグルの親会社であるアルファベットといったいわゆるFANG銘柄も大幅安となり、足元で堅調だったハイテク株主導で相場が崩れる展開が警戒される。(片平正ニ)   ※QUICKデリバティブズコメントで配信したニュースを再編集した記事です。トレーダーやディーラー、運用者の方々へ日経平均先物・オプション、債券現物、先物を中心に旬のマーケット情報をお伝えしています。ライター独自の分析に加え、証券会社や機関投資家など運用・調査部門への独自のネットワークから情報を収集し、ご提供しています。

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